JP3591594B6 - インクジェット式記録装置 - Google Patents

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本発明は、ノズルからインク滴を吐出して記録媒体に文字等の記録像を書き込むインクジェット式記録装置、より詳細にはインク貯蔵源からインクジェット式記録ヘッドにインクを導くインク供給路の構造に関する。
ノズル開口からインク滴を吐出させて記録媒体に文字や画像を印刷するインクジェット式記録装置は、インク中の塵埃や気泡を排除する目的でインクタンクと記録ヘッドの間にフィルタ板が設けられている。
しかしながら、解像度の向上に伴って記録ヘッドに設けられるノズル開口の数が64、さらには128と多くなってインクタンクから記録ヘッドへのインクの流量が大きくなると、記録ヘッドへの異物の流入を阻止するフィルタ板での水頭損が大きくなり、記録ヘッドへのインクの供給が記録のために消費されるインク量に追い付かなくなるという問題がある。
このような問題を解消するためには、フィルタ板の開口面積を大きくしてフィルタ板の流体抵抗を小さくする必要があるが、フィルタ板を通過するインクの流れに偏りが生じて、気泡が停滞し、かえって印字品質の低下を招くという新たな問題を招く虞がある。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは流路抵抗を可及的に小さくするとともに、気泡の停滞によっても印刷に不都合を来たさない程度にインクを供給することができるインクジェット式記録装置を提供することである。
このような問題を解消するために請求項1の発明は、インクを吐出するインクジェット式記録ヘッドがヘッドフレームを介して搭載されたキャリッジと、前記ヘッドフレームに設けられ、インクカートリッジのインク供給口に係合して前記記録ヘッドのインク導入口を介してインクを供給するインク供給針とを備えたインクジェット式記録装置において、
一端が前記インクカートリッジに、他端が前記インクジェット式記録ヘッドに接続し、かつ前記ヘッドフレームに形成されたインク供給路の途中に、前記インクジェット式記録ヘッド側が拡開した上部フィルタ室と、上部フィルタ室の外周とほぼ同一形状をなす凹部を区画して形成された前記インクカートリッジ側が拡開した複数の下部フィルタ室とを有し、前記上部フィルタ室と複数の前記下部フィルタ室との接合面にフィルタ板を配置して前記上部フィルタ室と前記複数の下部フィルタ室とが前記フィルタ板を介して連通するように構成されている。
請求項2の発明は、前記下部フィルタ室が、前記上部フィルタ室の流入口に対してオフセットされている。
請求項4の発明は、前記下部フィルタ室が、断面三角錐型の仕切により分離され、前記仕切の先端がフィルタ板に接触している。
請求項1の発明によれば、上部フィルタ室に対して下部フィルタ室が分割されているため、上部に気泡が滞留しても流路抵抗の増加を招くことなく、記録ヘッドにインクを供給できる。
請求項2の発明によれば、インクをフィルタ板の面に対してインクを斜めに通過させることができ、フィルタ板の面積を有効に利用できる。
また、請求項4の発明によればインクを仕切りの壁に沿ってよどみなく記録ヘッドに供給することができる。
そこで以下に本発明の詳細を図示した実施例に基づいて説明する。
図1は本発明のインクジェット式ヘッドユニットが使用されるインクジェット式プリンタで、図中符号1はキャリッジで、ガイド部材2に支持され、タイミングベルト3を介してステップモータ4に接続されていてプラテン5に平行に往復動可能に構成されている。
キャリッジ1にはその下面に後述するインクジェット式記録ヘッド6が、また上面には印刷ユニット7が着脱自在に搭載されている。記録ヘッド6はフレキシブルケーブル8を介して駆動信号が供給されるようになっている。なお、図中符号9は記録用紙を、また10は、非印字時に記録ヘッドを封止するキャッピング手段をそれぞれ示す。
図2は、上述した印刷ユニットの一実施例を示すものであって、キャリッジ1に搭載されるホルダ11と、このホルダ11に収容されるインクカートリッジ20とからなり、ホルダ11の記録用紙9に対向する面、この実施例では下面にインクジェット式記録ヘッド6が設けられている。
記録ヘッド6は、プリンタ本体のフレキシブルケーブル8に接続しているキャリッジ上の図示しない端子と接離可能に電気接続する端子板12にフレキシブルケーブル13により接続されている。
一方、インクカートリッジ20は、内部を壁21によりインクをそのまま貯蔵するインク室22と、多孔質からなるフォーム材23を充填したフォーム室24との2つの領域に区分され、壁21の下部に穿設された通孔25を介してこれら2つの室が連通されている。
フォーム室24の底面にはフォーム材23の底面を押圧する凸部26が形成されていて、ここにインク供給路を形成する通孔27が穿設され、上端に第1のフィルタ板31が設けられ、また下端に後述するインク供給針16を受け入れるインク供給口28が設けられている。
一方、ホルダ11には、上端がインクカートリッジ20のインク供給口28を封止しているシール29を貫通して、パッキン30に嵌合できるように先端が針状に形成され、また下端が記録ヘッド6に連通するインク流路14に接続する通孔15を備えたインク供給針16が植設されている。
このようなインク供給路の途中、この実施例ではインク供給針16の下端と、記録ヘッド6に連通する通孔14との間には、図3に示したように第2のフィルタ板32を備えたフィルタ室33が形成されている。
第1のフィルタ板31は、図4に示したように、いずれも線径が数μmのステンレス鋼線、つまり綾織りフィルタに使用される鋼線の1/10程度の細い鋼線を用いて形成した焼結不織布40、41によって構成されていて、インク供給口28に連通する通孔27を覆うようにして凸部26の装着部26aに添設されている。
これらの不織布40、41のうち、記録ヘッド6側に位置する第1の不織布40は、記録ヘッド6へのインクの供給時における動圧損が小さく、つまり流路抵抗が低く、かつメニスカス強度が可能な限り高いフィルタ、つまりメッシュサイズが小さくて、しかも流路抵抗が可能な限り小さくなるよう、肉厚が薄く、かつ空孔率が十分に高い不織布として形成され、また、この不織布40の内側に積層される第2の不織布41は、メニスカス強度は特に要求されないが、第1の不織布40を補強し得るに足る十分な肉厚を有し、しかも流路抵抗が可能な限り小さい不織布として形成されている。
記録ヘッド6に連通する通孔14を遮るようにして組み付けられる第2のフィルタ板32は、図4(ロ)に示したように、インクカートリッジ20側の第1の不織布40と同様、線径が数μmのステンレス鋼線を用いて形成した焼結不織布として構成されている。
第2のフィルタ板32は、記録ヘッド6へのインクの供給時における動圧損が低く、かつメニスカス強度が可能な限り高いフィルタ、つまりメッシュサイズが小さく、しかも流路抵抗が可能な限り小さくなるような、肉厚が薄く、かつ空孔率が十分に高い不織布として形成される。
そして第2のフィルタ板32は、一方を記録ヘッド6のヘッドフレーム11aにより、他方をインク供給針16に囲まれて保護されている関係上、第1のフィルタ板31のように、補強用の不織布41を必要としてないが、第1のフィルタ31と同様に補強用不織布を設けると、自己保形性が高くなって組付けが容易となる。
このように第1のフィルタ板31は、十分な機械的強度を有してそれ自体保形性を有するため、その組付けが容易であるばかりでなく、低い流路抵抗を示す割りにメニスカス強度が高いため、印刷時においては固体粒子等を濾過しつつ、フォーム材23に保持されておるインクがほとんどなくなるまで気泡の通過を許さず記録ヘッド6へインクを円滑に供給することができる。
さらに、フォーム材23を凸部26により圧縮してこの付近の毛細管力を高めるようにしているが、第1のフィルタ板31により十分な機械的強度を持たせることによってフォーム材23を押圧するようにすることもできる。
第2のフィルタ板32は、自己が有する特性、つまり低い流路抵抗をもって、インクカートリッジ20から供給されて来たインクを円滑にノズル側の通孔14へ流しつつ、インク中に残存する固体粒子をさらに濾過して記録ヘッド6の詰りを皆無にする。
この実施例において印刷により記録ヘッド6でインクが消費されると、カートリッジ20のフォーム材23に吸収されているインクが記録ヘッド6により吸い出され、第1のフィルタ板31を通過して通孔27を通ってインク供給針16に流れ込み、インク供給路15を経由してフィルタ室33に流れ込む。
フィルタ室33は、その断面積がインク供給路15とほぼ同一であるため、流速を落とすことなく通孔14を経由して記録ヘッド6に流れ込む。
ところで、第2のフィルタ板32は、フィルタ室33を斜めに横切るように設けられているため、フィルタ板32は十分に大きな開口面積が確保されており、フィルタ板32による流体抵抗を可及的に小さく抑えて水頭損を低く抑え、またフィルタ板32自体も低い流路抵抗を示すわりに強度の大きなメニスカスを形成するから、印刷時においては固体粒子等を濾過させつつ、フォーム材23に保持されているインクがほとんどなくなるまで気泡の通過を許さず記録ヘッド6にインクを円滑に供給する。
またインクは第2のフィルタ板32の全面をほぼ均等に流れるため、フィルタ板32上で淀みを生じることがなく、インクに含まれている塵埃や気泡がフィルタ板32で除去されてから記録ヘッド6に流れ込む。
ところで、インクジェット式記録ヘッドは、ドットの形成密度を向上するため、1つの記録ヘッドを複数のノズル開口列を形成し、各ノズル開口列にそれぞれ独立の共通のインク室を設けるとともに、これらノズル開口列をそのノズル開口のピッチの半ピッチずらせて千鳥状に配列して構成される場合がある。
図5は、このようなインクジェット式記録ヘッドの一実施例を示すものであって、図中符号50は、圧力発生室形成基板で、2列の圧力発生室51、52が形成され、一方の面を振動板53により封止されている。振動板53の表面には、圧力発生室51、52に対応して、個別に分離された下部電極54、55が形成されていて、これら電極54、55の表面に圧電振動子56、57が形成され、さらに圧電振動子56、57の表面には上部電極58が複数の圧電振動子56、57に股がるように形成されている。
59は固定基板で、圧力発生室形成基板50と、振動板53とからなるアクチュエータユニットを固定する機能と、外部からインクの供給を受けるインク供給口形成板としての機能を備えており、圧力発生室51、52のそれぞれの両端で連通する連通孔60、61、62、63と、後述する2つの共通のインク室65、66のそれぞれに独立にインクを供給する2つのインク導入口67、68を設けて構成されている。
符号69は、共通のインク室形成板で、インク導入口67、6からのインクを連通孔60、62を経由して圧力発生室51、52のそれぞれに供給する共通のインク室65、66を形成するもので、一方の面を固定基板59により、また他方の面をノズルプレート70により封止されている。ノズルプレート70には、2列のノズル開口列71、72が形成されていて、共通のインク室形成板69の連通孔73、74及び固定基板59の連通孔61、63を介して各圧力発生室51、52に連通している。
図6は上述した記録ヘッド80を、共通のヘッドフレーム81に装着して構成されたカラー印刷用記録ヘッドの一実施例を示すものであって、複数の部屋に分割されて各色のインクを独立して収容したインクカートリッジの各部屋から記録ヘッド80、80、80に挿通されるインク供給針82、82、82のインク供給路83、83、83が記録ヘッド80、80、80に向かって延びている。
一方、インク供給針82のインク供給路83に接続して記録ヘッド80にインクを供給するヘッドフレーム81には、各記録ヘッド80の2つのインク導入口67、68に独立にインクを供給できるように2つの通孔84、85が形成されている。
そしてインク供給路83と、これに接続する2つの通孔84、85とが接する領域に拡開部からなるフィルタ室が形成されていて、ここに第2のフィルタ板86が配置されている。
図7は、フィルタ板86が設けられている近傍を拡大して示す図であって、インク供給路83の下端は、ほぼ半球状に拡開させて上半のフィルタ室87が形成され、また記録ヘッド側にはフィルタ室87の外周とほぼ同一の形状をなす半球状の凹部を、中心点を通る稜線88aを有する錐状の仕切部88で2つのフィルタ室89、90に分割し、各フィルタ室89、90の下端で記録ヘッド80に延びる通孔84、85に接続されている。
通孔84、85は、それぞれこれらが接続しているフィルタ室89、90の上端の外側の壁89a、90aと水平方向に接近するように位置決めされている。フィルタ室89、90の外側の壁に淀みが生じるのを防止されている。
上部のフィルタ室87と下部のフィルタ室89、90との間には、インク供給針82とヘッドフレーム81とで挟むようにして前述の第2のフィルタ板86を固定して、フィルタ板86が稜線88aに接するように設けられている。
この実施例によれば、上部のフィルタ室87がほぼ半球状に形成されていて、フィルタ板86近傍の空間の容積が大きいため、上部のフィルタ室87の内壁に気泡などが付着した場合にも、インクの流れを阻害することなく、記録ヘッド80インクを供給することができる。
また、通孔84、85がフィルタ室89、90の上端の外側の壁89a、90aと水平方向に接近して設けられているため、湾曲部で生じがちな淀みを生じることがなく、また中心側は仕切部88が錐状に形成されていてインクが平面壁88b、88bに沿って流れることになり、当然に淀みがなく、したがって円滑にインクを記録ヘッド80に供給することができる。
図8は、1本のインク供給針から4つの共通のインク室にインクを供給する場合に適した流路を示すものであって、インク供給針92の下端には、インク供給路93から繭型に滑らかに拡開するフィルタ室94を設け、またヘッドフレーム95側にも中央部がくびれた繭型のフィルタ室96を形成し、これらフィルタ室94、96の境界に第2のフィルタ板97が設けられている。
そして下部のフィルタ室96には、記録ヘッド98のインク導入口67、68の位置に合わせて形成されたインク供給用の通孔100〜103の上端が連通していて、この内の外側に位置する2つの通孔100、103がフィルタ室94、96の壁面に接するように位置合わせされている。これら通孔100〜103は、細溝96aで結ぶとともに、前述した図6、7の実施例とは異なってフィルタ97の下面と各通孔100の間に一定の空間を設けて全ての通孔100〜103がフィルタ室96で連通するようになっている。
この実施例によれば、1本のインク供給針92から4つの共通のインク室にインクを供給する際に共通のインク室の間で吸引圧にアンバランスが生じたとしても、全ての流路100〜103がフィルタ板97を介することなく下部のフィルタ室96で連通しているため、フィルタ室96全体が一様な圧力となり、インクがフィルタ板97の全面を通過することができ、フィルタ板97での圧力損失を可及的に抑え、またたとえフィルタ板に気泡が付着しても一部の共通のインク室にインクの供給が不能になる等の事態を避けることができる。
また、フィルタ室94、96が全ての通孔100〜103をカバーするように繭型に形成されていて、通孔100〜103の開口面積に比較して大きい容積が確保されているため、インク供給針92に形成されているフィルタ室94に気泡が浸入してこれが膨張した場合にも、大きな容積で膨張を吸収してフィルタ板97に付着するのを可及的に防止することが可能となる。
また、インク供給針92の直下がくびれているため、両側の通孔100、103にもバランス良くインクを供給することが可能で、しかも両側の通孔100、103が上部のフィルタ室94の端部壁面と接するように設けられているため、端部での淀みを無くすることができる。
さらに、フィルタ板97の下面には各通孔100〜103への分岐を図るための仕切部が接していないので、フィルタ板97の下面への気泡の付着を可及的に防止することができる。
図9は、1本のインク供給針から2つの共通のインク室に独立してインクを供給するための他の実施例を示すものであって、インク供給針110のインク流路111の下部には記録ヘッド側を拡開するロート状のフィルタ室112が形成され、またヘッドフレーム113には記録ヘッドの各共通のインク室に連通する通孔114、115が形成されている。この通孔114、115の上端は、仕切116により分割され、インク供給針側に拡開したフィルタ室117、118に接続されていて、仕切116に接するように第2のフィルタ板119が設けられている。
この実施例において、インクカートリッジからインク供給針110に流れ込んだインクは、これの下端に形成されているロート状のフィルタ室112で広がり、これに対向しているフィルタ板119を通過して下部のフィルタ室117、118に流入して通孔114、115を経由して記録ヘッドに流れ込む。
そしてフィルタ室112がロート状に形成されて断面積が大きく、受け口側となる下部のフィルタ室117、118が分散して配置されいるから、インクはこの領域で淀みを生じることなく流れる。そしてここに面積の大きなフィルタ板119が配置されているから、水頭損も小さい。
なお、上述の実施例においては流入口と流出口を同一線上に位置させていたが、図10に示したように記録ヘッドに連通する通孔114、115をインク供給針110の中心軸から一定量Δdオフセットさせることにより、インクをフィルタ板119に対して斜めに流下させてより広い面積を通過させ、もってフィルタ板119での水頭損を抑えることができる。
また、上述の実施例においては、下部にもフィルタ室を設けているが、図11に示したように3つ以上の通孔119-1〜119-4をインク供給針に外周に位置するように等間隔で一定量Δdオフセットさせて配置し、各通孔119-1〜119-4を記録ヘッドの個々のインク導入口に接続したり、また合流させてインク導入口に接続するようにしても同様の作用を奏することは明らかである。
ところで、インクジェットプリンタでのカラー印刷の品質の一段の向上を図るため、記録ヘッド6として淡いシアン、濃いシアン、淡いマゼンタ、濃いマゼンタ、及びイエローの5色のインクを独立して吐出できるものが用いられる。なお、イエローについては、色が淡いので濃淡2色を区別することの効果が顕著でないので、通常濃色系のみが使用されている。
これに対応して図12に示したように記録ヘッド130が固定されたヘッドフレーム122には、5色の異なるインクを貯蔵する収容室C1、C2、M1、M2、Yを備えたインクカートリッジ7(図15)が装着されるカートリッジホルダ123が設けられている。
カートリッジホルダ123の上部の一端側には、軸124、124により回動可能に蓋体125が設けられていて、インクカートリッジ7を収容室126に落とし込み、この状態で蓋体125下方に回動させることにより、カートリッジ7をインク供給針131、132、133、134、135に嵌合させることができ、また蓋体125を引き上げることによりカートリッジ7を収容室から取り出せるように構成されている。
図13は、上述したヘッドフレーム122に形成されるインク供給流路の一実施例を示すもので、図中符号131、132、133、134、135は、それぞれ同一構造を採るインク供給針で、インクカートリッジ7の各インク供給口151、152、153、154、155(図15)に対向するように直線L1の上に一定の間隔Lを持ち、かつ先端131a、132a、133a、134a、135aが隣接する相互間で交互に高さΔHで高低となるようにヘッドフレーム122に液密に固定されている。
記録ヘッド130は、各色のインクを独立して供給を受けることができるインク導入口161、162、163、164、165を同一直線L2に有し、インク供給針131、132、133、134、135の配置線L1から若干の距離ΔLだけオフセットするようにしてヘッドフレーム122に固定されている。
一方、ヘッドフレーム122にはインク供給針131、132、133、134、135の方向に水平に延びる長さΔL以上を確保するように記録ヘッド130のインク導入口161、162、163、164、165に対向する位置から通孔171、172、173、174、175が形成されていて、これらの間が例えばインク供給針143に例をとると、図14に示したようにインク導入口163側を若干下方とする、略水平に延び、かつインク供給針133の直径程度の幅の水平なフィルタ室183を介して接続されている。
このフィルタ室181、182、183、184、185内には、第2のフィルタ板191、192、193、194、195がヘッドフレーム122とインク供給針131、132、133、134、135とで挟むよう水平方向に延びるように固定されている。
この実施例においてカートリッジ7を収容室126に挿入して蓋体125を下方に回動させると、インクカートリッジ7が降下してインク供給針132、134よりもΔH突出しているインク供給針131、133、135にインク供給口151、153、155が接触する(図15(イ))。
この状態でさらに蓋体125を回動させてインクカートリッジ7を押込むと、インク供給針131、133、135だけがカートリッジ7のインク供給口151、153、155に陥入する。次いで低所に位置するインク供給針132、134がインク供給口152、154に当接(図15(ロ))する。
この状態では既に一部のインク供給針131、132、135がインク供給口151、153、155に既に陥入しているため、比較的軽い力でインク供給針131〜135の全てをインク供給口151〜155に陥入させることができる。
インクカートリッジ7を装着した段階で、記録ヘッド7をキャップ10で封止して記録ヘッド130のノズル開口に負圧を作用させると、インクカートリッジ7の各インク収容室C1、C2、M1、M2、Yのインクがインク供給針131〜135からフィルタ室181〜185を経由して記録ヘッド130に流れ込む。
またインクカートリッジ7と記録ヘッド130とを接続している流路の一部が略水平で、かつ幅がインク供給針131〜135の直径程度の水平なフィルタ室181〜185により構成されて、ここにフィルタ板191〜195がインク流路を斜めに横切るように配置されているからフィルタ板191〜195の断面積を流路の断面積に比較して大きくすることができて、流路内でのインク流の淀みを無くするとともに流路抵抗を下げることができて、気泡が速やかな排除と、記録ヘッド130へのスムーズなインク供給が可能となる。
このように本発明においてはインク供給針131〜135とこれに対応する記録ヘッド130のインク導入口161〜165とを接続する流路長それぞれにバラつきがあっても流路抵抗を可及的に均一ににできるため、ヘッドの小型化とインクカートリッジの大型化を図ることが可能となるなど、記録ヘッドやインクカートリッジの自由度を大きくすることが可能となる。
図16は、本発明の他の実施例を1つの流路に例を採って示すものであって、この実施例においてはインク供給針133と、ヘッドフレーム122に形成されている通孔164とを結ぶフィルタ室183は、フィルタ板の上側の壁183aをインク供給針133側が上方となるように傾斜が付けられ、かつフィルタ板193の上部空間の容積が下部空間の容積よりも大きくなるように上下に分割されている。
この実施例によれば、カートリッジの交換等でインク供給針133に浸入した気泡Bが、気温の上昇等により膨張しても、フィルタ板193よりも上方で収容でき、フィルタ室193の壁183aの傾斜に沿わせて上昇させてフィルタ板183への付着を防止できる。
なお、上述の実施例においてはインクカートリッジを上下方向に移動させて着脱するように構成しているが、水平方向に移動させて着脱するものに適用しても同様の作用を奏することは明らかである。
また、上述の実施例においては同一のカートリッジに5色のインクを収容するものに例を採って説明したが、6色のインクを収容したものや、また淡色系3色、及び濃色系3色のインクをそれぞれ独立のカートリッジに収容したものに適用しても同様の作用を奏することは明らかである。
さらに上述の実施例のおいてはキャリッジに記録ヘッドを固定したものに例を採って説明したが、カートリッジホルダをキャリッジに対して着脱可能に構成するとともに、カートリッジホルダに記録ヘッドを設けたアドオン型のものに適用しても同様の作用を奏することは明らかである。
本発明が適用されるインクジェット式プリンタの一実施例を示す図である。 同上装置に用いるインクカートリッジと記録ヘッドとを結ぶインク供給路の一実施例を示す断面図である。 図(イ)、(ロ)は、それぞれ同上インク供給路に設けられれいる第2のフィルタ板近傍を拡大して示す図である。 図(イ)乃至(ハ)は、それぞれフィルタ板の一実施例を示す拡大断面図と、不織布を拡大して示す図である。 記録ヘッドの一実施例を示す組立斜視図である。 同上記録ヘッドに適したインク供給路の実施例を示す断面図である。 図(イ)、(ロ)は、それぞれ図7に示したインク供給路のフィルタ板近傍を拡大して示す断面図と、ホルダ側のフィルタ室の構造を示す上面図である。 図(イ)乃至(ハ)は、それぞれ1本のインク供給針から多数の共通のインク室にインクを供給するのに適したインク供給流路の一実施例を示す断面図、下部のフィルタ室の構造を示す上面図、及び断面図である。 図(イ)、(ロ)は、それぞれインク供給流路の他の実施例を示す断面図とフィルタ室側の構造を示す上面図である。 同上流路構造の他の実施例を、インク供給針と記録ヘッドに連通してインク流路を構成する通孔の位置関係で示す図である。 同上流路構造の他の実施例を、インク供給針と記録ヘッドに連通してインク流路を構成する通孔の位置関係で示す図である。 図(イ)、(ロ)は、それぞれ濃淡のカラーインクを用いる記録装置におけるカートリッジホルダ及び記録ヘッドの近傍の構造をキャリッジから分離して示す斜視図と、断面図である。 図(イ)、(ロ)は、それぞれ同上ヘッドフレームの構造を示す断面図と、インク供給針を除いて示す上面図である。 インク供給針と記録ヘッドのインク導入口とを結ぶ流路の一実施例を1つの流路に例を採って示す上面図と断面図である。 図(イ)、(ロ)はそれぞれインクカートリッジ装着時の状態を示す図である。 インク供給針と記録ヘッドのインク導入口とを結ぶ流路の他の実施例を1つの流路に例を採って示す断面図である。
符号の説明
1 キャリッジ 6 インクジェット式記録ヘッド 7 印刷ユニット 14 記録ヘッドに接続するインク流路 15 インク供給針のインク供給路 16 インク供給針 20 インクカートリッジ 31 第1のフィルタ板 32 第2のフィルタ板 33 フィルタ室 81 ヘッドフレーム 83 インク供給路 86 フィルタ板 87 上半のフィルタ室 88 仕切部 89、90 フィルタ室 92 インク供給針 93 インク供給路 94 フィルタ室 95 ヘッドフレーム 96 フィルタ室

Claims (5)

  1. インクを吐出するインクジェット式記録ヘッドがヘッドフレームを介して搭載されたキャリッジと、前記ヘッドフレームに設けられ、インクカートリッジのインク供給口に係合して前記記録ヘッドのインク導入口を介してインクを供給するインク供給針とを備えたインクジェット式記録装置において、
    一端が前記インクカートリッジに、他端が前記インクジェット式記録ヘッドに接続し、かつ前記ヘッドフレームに形成されたインク供給路の途中に、前記インクジェット式記録ヘッド側が拡開した上部フィルタ室と、上部フィルタ室の外周とほぼ同一形状をなす凹部を区画して形成された前記インクカートリッジ側が拡開した複数の下部フィルタ室とを有し、前記上部フィルタ室と複数の前記下部フィルタ室との接合面にフィルタ板を配置して前記上部フィルタ室と前記複数の下部フィルタ室とが前記フィルタ板を介して連通するように構成したインクジェット式記録装置。
  2. 前記下部フィルタ室が、前記上部フィルタ室の流入口に対してオフセットされている請求項1に記載のインクジェット式記録装置。
  3. 前記下部フィルタ室のそれぞれが、前記インクジェット式記録ヘッドの共通のインク室毎に形成されているインク供給口に通孔を介して接続する請求項1、または請求項2に記載のインクジェット式記録装置。
  4. 前記下部フィルタ室が、断面三角錐型の仕切により分離され、前記仕切の先端がフィルタ板に接触している請求項1に記載のインクジェット式記録装置。
  5. 前記複数の下部フィルタ室に連通する通孔が、上部フィルタ室の壁面端部からの鉛直線に可及的に接近して配置されている請求項1に記載のインクジェット式記録装置。
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