JP2939872B2 - 記録装置およびインクタンク - Google Patents

記録装置およびインクタンク

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JP2939872B2
JP2939872B2 JP10151796A JP10151796A JP2939872B2 JP 2939872 B2 JP2939872 B2 JP 2939872B2 JP 10151796 A JP10151796 A JP 10151796A JP 10151796 A JP10151796 A JP 10151796A JP 2939872 B2 JP2939872 B2 JP 2939872B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体インクを利用
して記録を行なう記録装置に関するものであり、特に、
インクタンクのみの交換が可能な記録装置およびその記
録装置に用いられるインクタンクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、インクタンクが着脱可能な記録装
置およびインクタンクとしては、例えば、特開平6−2
55121号公報に記載されているように、インクタン
ク内にインク保持部材を配置してインクを保持させ、イ
ンクタンクの装着時に記録ヘッドのインク導入口を直
接、インク保持部材に接合させる構成のものがある。
【0003】インク保持部材としては、従来よりウレタ
ン系のものが多く用いられてきた。最近は画質向上の要
求(耐水性のアップ)にともなって、インクの高pH化
に向かっており、高pH化に耐えうる材料としてフェル
ト系の材料を用いたインク保持部材への要求も高まって
いる。上述の文献においても、インク保持部材としてイ
ンクの保持能力及びインクの供給能力の向上の目的でフ
ェルト系の材料を用いている。
【0004】しかし、上述の文献に記載されているよう
な構成では、記録ヘッドのインク導入口によってインク
保持部材を直接に押すために、脱着を繰り返すとインク
を保持しているインク保持部材の形状が変化して、イン
クの使用率が低下することがある。特にフェルト材をイ
ンク保持部材として使用した場合、使用率の低下が顕著
に現れる。これは、同じ大きさのタンクで考えた場合、
フェルトはウレタンと比較してどうしても低圧縮で作ら
ざるを得ないため、押した場合の反力も弱くなり、イン
ク保持部材の姿勢変化が大きく、戻りにくいことによ
る。
【0005】このような問題を解決するため、例えば、
特開平7−148938号公報には、インク導通部材を
インクタンク内のインク保持部材に直接接合させてお
き、インクタンクの装着時には記録ヘッドのインク導入
口をインク導通部材に圧接してインクの流路を形成する
構成が記載されている。この構成では、インクタンクの
脱着によってインク保持部材の形状は変化しないので、
上述のような問題は発生しない。
【0006】しかし、このようにインク保持部材にイン
ク導通部材を圧入した構成では、インク保持部材とイン
ク導通部材の接合部付近でインク保持部材が変形してい
るため、インク保持部材とインクタンクの壁面との間に
空隙ができ、そこに滞留する空気が接合部に入り込んで
流路を閉塞する場合があり、インク保持部材に保持され
ているインクを十分に使いきることができないという問
題がある。
【0007】一方、例えば、特願平7−268752号
の図1(C)に示されているように、複数の微小孔が形
成されたメニスカス形成部材をインク保持部材と当接あ
るいは圧接する構成のインクタンクも考えられている。
この構成では、インクタンク内壁とインク保持部材との
密着性を向上させることが可能であり、気泡の混入を抑
えることができる。また、気泡が入り込んでもメニスカ
ス形成部材の表面でトラップされ、記録ヘッドへの気泡
の流入を極力抑えることができる。また、この構成で
は、インク保持部材としてウレタン系以外にもフェルト
系などの材料を用いることができる。
【0008】このような構成のインクタンクを装着する
と、装着時にメニスカス形成部材と記録ヘッドのインク
導入口との間の空間に空気が残留し、メンテナンス時に
ノズル側から吸引しても十分に除去できず、印字欠陥を
生じる原因となっていた。
【0009】例えば、特願平6−272747号に記載
されているように、インクタンクと記録ヘッドの接合部
に体積変化のある多孔質体を設ける構成も提案されてい
るが、インクタンクを取り外し、多孔質体が膨張する際
に膨張分だけの空気を吸い込み、再びインクタンクが装
着された際に多孔質体の中に空気が残留し、やはり印字
欠陥を生じる原因となっていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、インクタンクの着脱を行な
った場合でも、インクの使用率の低下を防ぐとともに、
印字欠陥などを減少させ、良好な画像を得ることのでき
る記録装置および記録装置に用いられるインクタンクを
提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、インクを吐出させて記録を行なう記録ヘッドと、該
記録ヘッドに供給するための前記インクを保有するイン
クタンクを有し、該インクタンクが着脱自在に構成され
た記録装置において、前記インクタンクは、大気連通孔
およびインクを前記記録ヘッドへ供給するためのインク
供給口が設けられたインク室と、該インク室の内部に収
容されたインク保持部材と、前記インク供給口に設けら
れ前記インク保持部材と液体連通するように配置され複
数の微小孔が形成された第1のメニスカス形成部材を少
なくとも有し、前記記録ヘッドは、前記インクタンクか
らインクを導入するためのインク導入口と、該インク導
入口に設けられた第2のメニスカス形成部材を少なくと
も有し、前記インクタンクの装着時には前記インク導入
口と前記インク供給口が結合され、該結合部に前記第1
のメニスカス形成部材または第2のメニスカス形成部材
に当接するインク導通部材を設けたことを特徴とするも
のである。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の記録装置において、前記インク導通部材のインクの保
持力は、前記インク保持部材のインクの保持力と同等以
上であることを特徴とするものである。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の記録装置において、前記インク導通部材は、前記イン
クタンクの前記インク供給口に設けられており、前記イ
ンクタンクの装着によって前記インク導通部材が前記第
2のメニスカス形成部材に当接することを特徴とするも
のである。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の記録装置において、前記インク導通部材は、前記第1
のメニスカス部材に当接していることを特徴とするもの
である。
【0015】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の記録装置において、前記第2のメニスカス形成部材に
形成されている微小孔は、前記第1のメニスカス形成部
材に形成されている微小孔と同等または細かいことを特
徴とするものである。
【0016】請求項6に記載の発明は、請求項1に記載
の記録装置において、前記第2のメニスカス形成部材
は、前記インク導入口の上面に設けられ、弾性部材によ
りシールされていることを特徴とするものである。
【0017】請求項7に記載の発明は、インクタンクに
おいて、インクを吐出させて記録を行なう記録装置に着
脱可能に装着されるインクタンクにおいて、大気連通孔
とインクを供給するためのインク供給口が設けられたイ
ンク室と、該インク室の内部に収容されたインク保持部
材と、前記インク供給口に設けられ前記インク保持部材
に接して配置され複数の微小孔が形成されたメニスカス
形成部材と、前記インク供給口に設けられ装着時に前記
記録装置のインク導入口と当接するインク導通部材を有
することを特徴とするものである。
【0018】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
のインクタンクにおいて、前記インク導通部材のインク
の保持力は、前記インク保持部材のインクの保持力と同
等以上であることを特徴とするものである。
【0019】請求項9に記載の発明は、請求項7に記載
のインクタンクにおいて、前記インク導通部材は、前記
メニスカス部材に当接していることを特徴とするもので
ある。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のインクタンクお
よび記録ヘッドの実施の一形態を示す断面図、図2は、
同じく取り外し時の斜視図である。図中、1はインクタ
ンク、2はインク室、3はインク保持部材、4は大気連
通孔、5はタンクメニスカス部材、6はジョイント口、
7はインク導通部材、11は記録ヘッド、12はジョイ
ントパイプ、13はヘッドメニスカス部材、14はイン
ク供給路、15はヘッドチップ、16はコネクタ、21
は接合部材である。図1では、インクタンクと、記録ヘ
ッドの一部分であるインク供給部分を図示している。
【0021】インクタンク1の内部には、インク室2が
設けられている。インクタンク1の筐体は、剛性を持
ち、長期のインク保持を可能にするため、耐インク性の
良い材料が選択される。インク室2の下部には、ジョイ
ント口6が設けられている。ジョイント口6において、
記録ヘッド11と接続される。インク室2内のインク
は、このジョイント口6を介して記録ヘッドへ供給され
る。インク室2の底面は、ジョイント口6を最低部とす
るような斜面で形成されている。
【0022】インク室2の内部には、インク保持部材3
が配置されている。このインク保持部材3は、毛細管力
によりインクを保持し、記録ヘッド11における負圧を
維持している。インク保持部材3の材料としては、2次
元構造を持つ繊維状材料、3次元構造を持つ多孔質体材
料、繊維状材料を3次元状に紡績したフェルトおよび不
織布材料等を使用することができる。具体的には、例え
ば、ポリエステル繊維を一方向に束ねた中綿材を使用す
ることができる。この中綿材としては、例えば、密度
(=重量/体積)が5%〜15%の間のものを用いるこ
とができる。また、ポリエステル繊維を3次元状に紡績
したポリエステルフェルトを使用することもできる。こ
のポリエステルフェルトの密度としては、0.05g/
cm3 〜0.1g/cm3 のものが適当である。インク
との毛細管力や流体抵抗の観点から、この程度の密度の
ものが好適である。なお、材料の構成はポリエステル繊
維に限定されるものではなく、適度な毛細管力を有し、
インク耐性のある材料であれば、他の材料を用いること
ができる。この実施例においては、密度が0.05g/
cm3 (主インク室内装填時)のポリエステルフェルト
を用いている。
【0023】インク室2の上部には、インク保持部材3
と大気連通可能な、大気連通口4が設けられている。こ
の実施例では、大気連通口4の径は、インク保持部材3
の孔もしくは繊維間の隙間より大きく構成されている。
インク保持部材3は、その上部で大気と連通し、大気圧
に解放されている。記録ヘッド11へのインク供給時に
は、インク保持部材3内のインクは大気圧により押さ
れ、また、インク保持部材3の下方から負圧により連通
路5側へ引き出されるため、効率よくインク保持部材3
のインクを使用することができる。このとき、インク保
持部材3の毛細管力により、プリントヘッドにおける負
圧は一定に保たれる。大気連通口4からインクが飛び出
さないように、インクは通さず、空気を透過させるシー
トを大気連通口4に設けることも可能である。または、
大気連通口4を、インクが流出しない微細孔を多数配す
ことにより構成することもできる。
【0024】インク室2のジョイント口6には、タンク
メニスカス部材5およびインク導通部材7がこの順で設
けられている。タンクメニスカス部材5には、インク保
持部材3の底部が当接または圧接されて配置される。タ
ンクメニスカス部材5としては、例えば、金網や樹脂製
の網等の網目状体や、多孔質体等を用いることができ
る。網目状体の具体例としては、金属メッシュフィルタ
や、金属繊維、例えば、SUSの細線をフェルト状に
し、さらに、圧縮焼結させたものを基材としたフィル
タ、エレクトロフォーミング金属フィルタ等を使用する
ことができる。また、例えば、畳綾織などの樹脂繊維や
金属の編み物であるフィルタや、レーザビーム加工、電
子ビーム加工等による高精細な穴径を有するフィルタを
用いることができる。
【0025】タンクメニスカス部材5は、インクタンク
が取り外されて放置されている状態においては、このタ
ンクメニスカス部材5に設けられた微細孔に形成される
インクの表面張力によって、インクがジョイント口6か
ら漏れ出すことはない。さらに、インクタンク1が装着
されている状態では、インクタンク1にかかる振動およ
び衝撃、加速度による圧力変動、および、記録ヘッド1
1のノズル側からの気泡混入を防止する。
【0026】タンクメニスカス部材5に設けられた微細
孔の開口径は、インク保持部材3やインクの特性、イン
クタンク1の寸法などによって決定され、インクタンク
1が取り外された状態でインクを漏らさず、また、イン
クタンク1を逆さにされた場合でも、空気の侵入を防ぐ
ように設計される。タンクメニスカス部材5の開口径と
しては、例えば、20μm〜70μm程度のものを使用
することができる。
【0027】また、ジョイント口6に設けられたインク
導通部材7は、インクタンク1が装着された際に、タン
クメニスカス部材5とヘッドメニスカス部材13との間
の空間を埋めるように配置される。この例ではインクタ
ンク側にインク導通部材7を設けているので、インクタ
ンク1の装着時にヘッドメニスカス部材13と当接す
る。このとき、インク導通部材7とヘッドメニスカス部
材13とが接すればインクによる液的な連通が図られる
ので、大きな力によって圧接させる必要はない。ここで
は、インク導通部材7とヘッドメニスカス部材13との
当接により、インク導通部材7が0〜0.2mm程度変
形するのみである。
【0028】インク導通部材7の材料としては、インク
タンクを取り外した際にインクが垂れないように、毛細
管力によりインクを吸収する材料が好ましく、例えば、
2次元構造をもつ繊維状材料、3次元構造をもつ多孔質
部材、繊維状材料を3次元上に紡績したフェルトおよび
不織布材料等を使用することができる。具体的には、例
えば、ポリエステル繊維を3次元状に紡績したポリエス
テルフェルトを使用することもできる。このポリエステ
ルフェルトの密度としては、0.1g/cm3〜0.4
g/cm3 のものが適当である。インクとの毛細管力や
流体抵抗の観点から、この程度の密度のものが好適であ
る。なお、材料の構成はポリエステル繊維に限定される
ものではなく、適度な毛細管力を有し、インク耐性のあ
る材料であれば、他の材料を用いることができる。ここ
では、密度が0.2g/cm3 のポリエステルフェルト
を用いている。またインク導通部材7のインク供給方向
の厚みは、1mm〜5mm程度が適当であり、ここでは
2mm程度としている。このインク導通部材7は、流路
抵抗が低いことが望まれる。
【0029】記録ヘッド11は、図2に示すように、ヘ
ッドチップ15、ジョイントパイプ12、コネクタ16
等が設けられている。記録ヘッド11は、記録装置のキ
ャリッジに固定されている。もちろん、記録ヘッド11
も着脱できるように構成することも可能である。ヘッド
チップ15としては、例えば、サーマルインクジェット
方式のヘッドを用いたり、あるいは圧電方式のヘッドチ
ップなどを用いることができる。コネクタ16は、記録
装置本体と電気的に接続され、ヘッドチップ15でイン
クを吐出するために用いる電力の供給や、制御信号など
のやりとりが行なわれる。
【0030】記録ヘッド11のインク導入部には、ジョ
イントパイプ12が突出しており、内部にインクの流路
となるインク供給路14が設けられている。ジョイント
パイプ12の先端部にはヘッドメニスカス部材13が設
けられている。ヘッドメニスカス部材13には、上述の
タンクメニスカス部材5と同様、多数の微細孔が形成さ
れている。インクタンク1が取り外された状態におい
て、このヘッドメニスカス部材13に設けられた微細孔
に形成されるインクの表面張力によって、空気が記録ヘ
ッド11内に侵入することはなく、また、インクを吐出
するためのノズルからインクが漏れ出すこともない。さ
らに、外部からのゴミなどをインク供給路14へ侵入さ
せない。インクタンク1が装着されている状態では、ヘ
ッドメニスカス部材13はインク導通部材7に当接し、
インクタンク1と液滴に連通してフィルタとして機能す
る。ヘッドメニスカス部材13の材料としては、上述の
タンクメニスカス部材5と同様の材料の中から選択する
ことができ、濾過流度としては、例えば、5μm〜20
μm程度のものを使用することができる。
【0031】ジョイントパイプ12の周囲には接合部材
21が設けられている。この接合部材21は、インクタ
ンク1が装着されたとき、インクタンク1のジョイント
口6の面に当接変形し、接合部を密閉する。これによ
り、接合部からのインクの漏れなどを防ぐことができ
る。接合部材21の材料としては、例えば、シリコンゴ
ムやブチルゴムなどを用いることができる。この接合部
材21を設けずに構成することも可能である。
【0032】図3は、本発明の実施の一形態に示したイ
ンクタンクの取り外し時のジョイント口付近の拡大断面
図、図4は、同じく装着時のジョイント口付近の拡大断
面図である。インクタンク1と記録ヘッド11とは、イ
ンクタンク1のジョイント口6と記録ヘッド11のイン
ク導入部において接続される。上述のように、インクタ
ンク1の装着により、インクタンク1のインク導通部材
7は記録ヘッド11のジョイントパイプ12の先端部に
設けられたヘッドメニスカス部材13と当接し、インク
の流路が形成される。これにより、接合部に空気がほと
んど残留しない。また、インクタンク1の装着によって
インク流路内に空気が侵入することもほとんどない。そ
のため、メンテナンス時にノズル側から吸引すれば、多
少混入した気泡も十分に除去でき、接合部の空気による
印字欠陥をほぼ解消することができた。
【0033】また、インクタンクの装着時にインクタン
ク1のジョイント口6の面に記録ヘッド11の接合部材
21が当接変形し、接合部を密閉してインクの漏れを防
ぐ。インクタンク1の装着後、インクタンク1内のイン
クは、この密閉された接合部のインクの流路を通過し
て、記録ヘッド11へと供給される。
【0034】インクタンク1が取り外された場合、イン
ク導通部材7とヘッドメニスカス部材13が離れ、イン
クタンク1ではインク保持部材3によるインクの保持力
によってインクが保持され、インクは漏れ出さない。ま
た、記録ヘッド11でもヘッドメニスカス部材13の毛
細管力によってインクが保持され、ヘッドチップ15か
らインクが漏れることはない。このように、インクタン
ク1が取り外されても、インクは漏れ出すことはない。
また、インクタンク1が装着された状態でインク導通部
材7はほとんど弾性変形していないので、インクタンク
1が取り外されても体積変化によってインク導通部材7
内に空気が侵入することはない。
【0035】図5は、本発明のインクタンクおよび記録
ヘッドの実施の一形態における3室構成の断面図であ
る。図4に示した例では、インクタンク1の長手方向に
3つのインク室を配置した例を示している。各インク室
および対応する記録ヘッド11側のインク導入部の構成
は、それぞれが図2、図3に示す構成と同じである。各
インク室内に保持されているインクは、それぞれ個別に
記録ヘッド11へ供給される。例えば、3つのインク室
にそれぞれシアン、マゼンダ、イエローの3色のインク
を収納することによって、フルカラー用のインクタンク
を構成することができる。記録ヘッド11側において
は、各インクに対応したヘッドチップを設けたり、3色
一体型のヘッドチップを設ければよい。なお、本発明は
1室構成や3室構成に限らず、2室構成や4室以上の構
成であってももちろんよい。
【0036】図6は、本発明のインクタンクおよび記録
ヘッドの実施の別の形態におけるインクタンクの取り外
し時のジョイント口付近の拡大断面図である。図中の符
号は図3、図4と同様である。この例では、インク導通
部材7を記録ヘッド11側に設けている。このような構
成においても、インクタンクの装着時は、上述の図4に
示したように、タンクメニスカス部材5がインク導通部
材7と当接し、インクの流路が形成される。このとき、
大きな押圧力は不要である。この場合も、タンクメニス
カス部材5とヘッドメニスカス部材13との間はインク
導通部材7によって満たされるので、インクタンク1の
装着時に空気が残留したり、インクの流路内に空気が侵
入することを低減することができる。また、インクタン
ク1が取り外された場合にも、インク導通部材7はほと
んど弾性変形していないので、体積変化によって空気が
侵入することはない。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、インクタンクが装着されたとき、インクタン
ク側のメニスカス形成部材と記録ヘッド側のメニスカス
形成部材の間がインク導通部材で満たされているので、
接合部に空気が残留したり、インクの流路内に空気が侵
入することを低減することができる。また、インク導通
部材にはインクタンク側のメニスカス形成部材あるいは
記録ヘッド側のメニスカス形成部材が当接するだけであ
り、加圧力などによって大きく変形しないので、弾性変
形によってインク導通部材内への空気の侵入を低減し、
インクタンク装着時の空気の混入を低減することができ
る。これにより、接合部の空気によってインクの流れが
阻害され、インクが使用不能になる事態を回避し、イン
クの使用効率の低下を防ぐことができる。また、接合部
の空気による画像欠陥を抑止し、画質を向上させること
ができるなど、種々の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインクタンクおよび記録ヘッドの実
施の一形態を示す断面図である。
【図2】 本発明のインクタンクおよび記録ヘッドの実
施の一形態におけるインクタンク取り外し時の斜視図で
ある。
【図3】 本発明の実施の一形態に示したインクタンク
の取り外し時のジョイント口付近の拡大断面図である。
【図4】 本発明の実施の一形態に示したインクタンク
の装着時のジョイント口付近の拡大断面図である。
【図5】 本発明のインクタンクおよび記録ヘッドの実
施の一形態における3室構成の断面図である。
【図6】 本発明のインクタンクおよび記録ヘッドの実
施の別の形態におけるインクタンクの取り外し時のジョ
イント口付近の拡大断面図である。
【符号の説明】
1…インクタンク、2…インク室、3…インク保持部
材、4…大気連通孔、5…タンクメニスカス部材、6…
ジョイント口、7…インク導通部材、11…記録ヘッ
ド、12…ジョイントパイプ、13…ヘッドメニスカス
部材、14…インク供給路、15…ヘッドチップ、16
…コネクタ、21…接合部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 富川 伊知朗 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼ ロックス株式会社内 (72)発明者 小田 和之 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼ ロックス株式会社内 (72)発明者 小笠原 文彦 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼ ロックス株式会社内 (72)発明者 吉田 淳一 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼ ロックス株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−148938(JP,A) 特開 平8−310006(JP,A) 特開 平8−132633(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/175

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出させて記録を行なう記録ヘ
    ッドと、該記録ヘッドに供給するための前記インクを保
    有するインクタンクを有し、該インクタンクが着脱自在
    に構成された記録装置において、前記インクタンクは、
    大気連通孔およびインクを前記記録ヘッドへ供給するた
    めのインク供給口が設けられたインク室と、該インク室
    の内部に収容されたインク保持部材と、前記インク供給
    口に設けられ前記インク保持部材と液体連通するように
    配置され複数の微小孔が形成された第1のメニスカス形
    成部材を少なくとも有し、前記記録ヘッドは、前記イン
    クタンクからインクを導入するためのインク導入口と、
    該インク導入口に設けられた第2のメニスカス形成部材
    を少なくとも有し、前記インクタンクの装着時には前記
    インク導入口と前記インク供給口が結合され、該結合部
    に前記第1のメニスカス形成部材または第2のメニスカ
    ス形成部材に当接するインク導通部材を設けたことを特
    徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記インク導通部材のインクの保持力
    は、前記インク保持部材のインクの保持力と同等以上で
    あることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記インク導通部材は、前記インクタン
    クの前記インク供給口に設けられており、前記インクタ
    ンクの装着によって前記インク導通部材が前記第2のメ
    ニスカス形成部材に当接することを特徴とする請求項1
    に記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記インク導通部材は、前記第1のメニ
    スカス部材に当接していることを特徴とする請求項3に
    記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記第2のメニスカス形成部材に形成さ
    れている微小孔は、前記第1のメニスカス形成部材に形
    成されている微小孔と同等または細かいことを特徴とす
    る請求項1に記載の記録装置。
  6. 【請求項6】 前記第2のメニスカス形成部材は、前記
    インク導入口の上面に設けられ、弾性部材によりシール
    されていることを特徴とする請求項1に記載の記録装
    置。
  7. 【請求項7】 インクを吐出させて記録を行なう記録装
    置に着脱可能に装着されるインクタンクにおいて、大気
    連通孔とインクを供給するためのインク供給口が設けら
    れたインク室と、該インク室の内部に収容されたインク
    保持部材と、前記インク供給口に設けられ前記インク保
    持部材に接して配置され複数の微小孔が形成されたメニ
    スカス形成部材と、前記インク供給口に設けられ装着時
    に前記記録装置のインク導入口と当接するインク導通部
    材を有することを特徴とするインクタンク。
  8. 【請求項8】 前記インク導通部材のインクの保持力
    は、前記インク保持部材のインクの保持力と同等以上で
    あることを特徴とする請求項7に記載のインクタンク。
  9. 【請求項9】 前記インク導通部材は、前記メニスカス
    部材に当接していることを特徴とする請求項7に記載の
    インクタンク。
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