JP3591435B2 - スペクトラム拡散受信機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スペクトラム拡散受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、符号分割多元接続(CDMA)方式を用いた通信方式では、送信時に、情報シンボルが、拡散符号によってスペクトラム拡散され、搬送波によって直交変調されて送信される。また、受信機においては、受信信号が、準同期検波回路によって準同期検波される。この準同期検波された信号は、複数のフィンガの各々で、送信に用いた拡散符号と同じ拡散符号を用いて逆拡散され、さらにチャネル推定を用いて同期検波が行われる。各フィンガからの同期検波出力、すなわち復調信号は、コンバイナで合成される。
【0003】
図6に、従来のスペクトラム受信機における1つのフィンガの部分的な構成を示す。
【0004】
受信機において、受信された信号Rxは、準同期検波回路10に入力される。この準同期検波回路10は、受信信号Rxに対し乗算器11にてCOS(ωt+θfc(t))を掛け、また乗算器12にて−SIN(ωt+θfc(t))を掛けて直交検波を行い、さらにローパスフィルタ(LPF)13、14で、高調波成分を除去することにより、準同期検波信号I、Qを出力する。LPF13、14の後段には、図示しないA/D変換器がそれぞれ設けられており、準同期検波信号I、Qは、それぞれのA/D変換器によって、デジタル信号に変換されたものになっている。なお、上記したθfc(t)は、送信側搬送波周波数と受信機の発振器の周波数のずれ(位相ずれ)分を示している。
【0005】
この準同期検波信号は、同相成分(実数部)I、直交成分(虚数部)Qの複素数で表現されるもので、数式1で表される。
【0006】
【数1】
A(t)・eθ・eθ・eθ(t)
ここで、A(t)は振幅、eθは送信信号の情報シンボル、eθは送信に用いた拡散符号、eθ(t)はフェージングによる位相変動、受信機の発振器の周波数ずれによる位相変動を示している。
【0007】
各フィンガにおいて、準同期検波信号I、Qは、逆拡散回路20に入力される。逆拡散回路20は、準同期検波信号I、Qに、送信に用いたのと同じコード、同位相の拡散符号(複素共役信号)Ci、Cqを複素乗算する。すなわち、乗算器21、22、加算器23により、実数部信号IS(=I・Ci+Q・Cq)を求めるとともに、乗算器25、26、加算器27により、虚数部信号Qs(=Q・Ci−I・Cq)を求める。そして、その他のチャネルと信号等の干渉雑音を除去するために積分器24、28によってそれぞれ相関検出(1シンボル長積分)して、逆拡散信号IL、QLを得る。この逆拡散信号は、振幅成分をR(t)でまとめて表現すると、数式2で表される。
【0008】
【数2】
R(t)・eθ・eθ(t)
この逆拡散信号に対し、図示しない同期検波回路により、チャネル推定を行って、eθ(t)の成分を取り除き、eθの信号とすることによって復調信号が得られる。
【0009】
また、上記したフィンガの各々には、図6に示すように、拡散符号の同期追従を行うためのDLL(Delay Locked Loop)回路100が設けられている。
【0010】
このDLL回路100は、拡散符号Ci、Cqに対し位相1/2チップ進んだ進相の拡散符号Ci'(=Ci(τ+0.5))、Cq'(=Cq(τ+0.5))を用いて準同期検波信号I、Qを逆拡散する第1の逆拡散回路110と、拡散符号Ci、Cqに対し位相が1/2チップ遅れた遅相の拡散符号Ci''(=Ci(τ−0.5))、Cq''(=Cq(τ−0.5))を用いて準同期検波信号I、Qを逆拡散する第2の逆拡散回路120を備えている。なお、上記したτは、このDLL回路100によって位相制御される拡散符号Ci、Cqの位相差を示している。同期がとれているときには位相差τは0になる。
【0011】
第1の逆拡散回路110では、乗算器111、112、加算器113によりIs’(=I・Ci’+Q・Cq’)を求め、積分器114で相関検出して第1の相関値の実数部IL’を得るとともに、乗算器115、116、加算器117によりQs’(=Q・Ci’−I・Cq’)を求め、積分器118で相関検出して第1の相関値の虚数部QL’を得る。そして、第1の相関値の実数部IL’、実数部QL’を二乗器131、132でそれぞれ二乗し、その結果を加算器133で加算して、第1の相関値の大きさ(パワーもしくは電力)を出力する。
【0012】
第2の逆拡散回路120では、乗算器121、122、加算器123によりIs’’(=I・Ci’’+Q・Cq’’)を求め、積分器124で相関検出して第2の相関値の実数部IL’’を得るとともに、乗算器125、126、加算器127によりQs’’(=Q・Ci’’−I・Cq’’)を求め、積分器128で相関検出して第2の相関値の虚数部QL’’を得る。そして、第2の相関値の実数部IL’’、実数部QL’’を二乗器134、135でそれぞれ二乗し、その結果を加算器136で加算して、第2の相関値の大きさ(パワーもしくは電力)を出力する。
【0013】
加算器133と加算器136のそれぞれの出力は、加算器137に入力される。加算器137は、加算器133の出力と加算器136の出力の差、すなわち1/2チップ位相が進んだところの相関値の大きさと、1/2チップ位相が遅れたところの相関値の大きさの差Dを求める。相関値の大きさは、図7に示すように、同期がとれて位相差が0のとき最も大きくなる。このとき、1/2チップ位相が進んだところの相関値の大きさと、1/2チップ位相が遅れたところの相関値の大きさは等しくなり、加算器13から出力される相関値の大きさの差を示す出力Dは0になる。しかし、位相がずれていると、1/2チップ位相が進んだところの相関値の大きさと、1/2チップ位相が遅れたところの相関値の大きさに差が生じ、加算器13の出力Dは0にならず、所定の大きさをもつことになる。
【0014】
加算器13の出力Dは、LPF138を介して位相制御拡散符号発生器139に入力される。この位相制御拡散符号発生器139は、加算器13の出力Dが0になるように、拡散符号Ci、Cq、Ci'、Cq'、Ci''、Cq''を生成する。このことにより、加算器13の出力Dが0になるように、すなわち1/2チップ位相が進んだところの相関値の大きさと、1/2チップ位相が遅れたところの相関値の大きさとが等しくなるように、拡散符号の位相追従制御が行われる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
この種のスペクトラム拡散受信機においては、受信機を小型化もしくは演算処理の簡素化が求められている。上記した構成のものによれば、複数のフィンガのそれぞれにおいて、逆拡散回路20とDLL回路100などが備えられており、それぞれにおいて同様の逆拡散処理が行われている。
【0016】
本発明は上記の点に着目し、位相追従制御の処理の一部を用いて逆拡散信号を得ることにより、受信機における小型化もしくは演算処理の簡素化を図ることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、拡散符号の位相を1/2チップ進めた進相の拡散符号により準同期検波手段(10)の出力を逆拡散して第1の相関値を求めるとともに、拡散符号の位相を1/2チップ遅らせた遅相の拡散符号により準同期検波手段の出力を逆拡散して第2の相関値を求め、前記第1の相関値と前記第2の相関値の大きさが等しくなるように拡散符号の位相制御を行う位相制御手段(100、100A)を利用し、逆拡散手段(30、140)が、位相制御手段(100)から得られる第1の相関値の実数部と第2の相関値の実数部を加算する第1の加算手段(31)と、第1の相関値の虚数部と第2の相関値の虚数部を加算する第2の加算手段(32)とを備えて、第1、第2の加算手段から逆拡散信号を出力するようにしたことを特徴としている。このように位相制御手段(100)にて求められる第1、第2の相関値を利用することにより、逆拡散手段(30、140)での処理を簡素化することができる
【0018】
また、請求項1に記載の発明としては、請求項2に記載の発明のように、第1の拡散符号で拡散された第1の信号と第2の拡散符号で拡散された第2の信号との和を、受信信号として、受信する受信機に適用することができる。すなわち、請求項2に記載の発明では、準同期検波手段(10)は、受信信号として、第1の拡散符号で拡散された第1の信号と第2の拡散符号で拡散された第2の信号との和を準同期検波し、位相制御手段(100A)は、第1の拡散符号の位相を1/2チップ進めた進相の拡散符号により準同期検波手段の出力を逆拡散して第1の相関値を求めるとともに、第1の拡散符号の位相を1/2チップ遅らせた遅相の拡散符号により準同期検波手段の出力を逆拡散して第2の相関値を求め、第1の相関値と第2の相関値の大きさが等しくなるように第1の拡散符号における位相制御を行い、逆拡散手段(140)は、前記逆拡散信号として、前記第1、第2の加算手段(141、142)から前記第1の信号の逆拡散信号を出力することを特徴とする。このように位相制御手段(100A)にて求められる第1、第2の相関値を利用することにより、第1の信号の逆拡散信号における逆拡散手段(140)での処理を簡素化することができる。
【0019】
また、請求項の記載の発明のように、第1の拡散符号で拡散されたパイロット信号と第2の拡散符号で拡散された情報信号とからなる受信信号を準同期検波する準同期検波手段(10)と、前記第1の拡散符号の位相を1/2チップ進めた進相の拡散符号と前記準同期検波手段の出力とを複素乗算し相関検出を行って前記第1の相関値を求めるとともに、前記第1の拡散符号の位相を1/2チップ遅らせた遅相の拡散符号と前記準同期検波手段の出力とを複素乗算し相関検出を行って前記第2の相関値を求め、前記第1の相関値と前記第2の相関値の大きさが等しくなるように前記第1の拡散符号の位相制御を行う位相制御手段(110A)と、前記パイロット信号の逆拡散信号を出力するパイロットチャネル逆拡散復調手段(140)と、前記情報信号の逆拡散信号を出力する情報信号の逆拡散手段(20)と、前記パイロット信号の逆拡散信号にパイロットシンボルを複素乗算してチャネル推定値を求めるチャネル推定手段(50)と、前記情報信号の逆拡散信号に前記チャネル推定値を複素乗算して同期検波を行う同期検波手段(60)と、を備えたスペクトラム受信機において、前記パイロットチャネル逆拡散復調手段(140)は、前記第1の相関値の実数部と前記第2の相関値の実数部を加算する第1の加算手段(141)と、前記第1の相関値の虚数部と前記第2の相関値の虚数部を加算する第2の加算手段(142)とを備えて、前記第1、第2の加算手段から前記パイロット信号の逆拡散信号を出力するようにすることもできる。
【0020】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1に本発明の第1実施形態にかかるスペクトラム受信機の部分的な構成を示す。この図1に示す構成は、図6に示す構成と対応しており、図6に示すものと同一の符号を付した部分は、同一もしくは均等であることを示している。
【0022】
この実施形態では、逆拡散回路30が、2つの加算器31、32から構成されている。加算器31は、DLL回路100の第1の逆拡散回路110において積分器114から出力された第1の相関値の実数部IL’ と、第2の逆拡散回路120において積分器124から出力された第2の相関値の実数部IL’’を加算する。
【0023】
第1の相関値の実数部IL’は、位相が1/2チップ進んだところの逆拡散信号の実数部ILに対応し、第2の相関値の実数部IL’’は、位相が1/2チップ遅れたところの逆拡散信号の実数部ILに対応するため、同期がとれている状態では、第1の相関値の実数部IL’と第2の相関値の実数部IL’’の加算値は、逆拡散信号の実数部ILと略等しい値となる。
【0024】
同様に、加算器32は、第1の逆拡散回路110において積分器118から出力された第1の相関値の虚数部QL’ と、第2の逆拡散回路120において積分器128から出力された第2の相関値の虚数部QL’’を加算する。
【0025】
第1の相関値の虚数部QL’は、位相が1/2チップ進んだところの逆拡散信号の虚数部QLに対応し、第2の相関値の虚数部QL’’は、位相が1/2チップ遅れたところの逆拡散信号の虚数部QLに対応するため、同期がとれている状態では、第1の相関値の虚数部QL’と第2の相関値の虚数部QL’’の加算値は、逆拡散信号の虚数部QLと略等しい値となる。
【0026】
従って、この第1実施形態の逆拡散回路30では、図6に示す逆拡散回路20のように、4つの乗算器21、22、25、26と、加算器23、27と、積分器24、28を用いなくても、2つの加算器31、32で構成できるため、回路の小型化を図ることがきるとともに、消費電流の削減が可能になる。
【0027】
(第2実施形態)
近年、コード多重方式のスペクトラム通信が提案されており、本第2実施形態では、コード多重方式のスペクトラム受信機について図2〜図4を参照して説明する。但し、コード多重方式の受信信号Rxは、拡散符号(第1の拡散符号)Cip、Cqpで拡散されたパイロット信号(既知信号)と拡散符号(第2の拡散符号)Ci、Cqで拡散された情報信号との総和とからなる。また、情報信号(情報チャネル)は、複数の情報シンボルから構成されており、パイロット信号(パイロットチャネル)は、複数のパイロットシンボルから構成されている。なお、拡散符号Cip、Cqpは、拡散符号Ci、Cqと異なる。
【0028】
図2、図3に本発明者等の検討によるコード多重方式のスペクトラム受信機における1つのフィンガの部分的な構成を示す。なお、図2、図3に示す構成において、図1に示すものと同一の符号を付した部分は、同一もしくは均等であることを示している。先ず、コード多重方式のスペクトラム受信機において、受信号Rxは、準同期検波回路10に入力される。準同期検波回路10では、上記第1実施形態と同様に、受信信号Rxに対し乗算器11、12にて直交検波を行い、さらにローパスフィルタ(LPF)13、14で、高調波成分を除去することにより、準同期検波信号I、Qを出力する。
【0029】
次に、各フィンガにおいて、準同期検波信号I、Qは、逆拡散回路20に入力されて、逆拡散回路20では、図6に示すものと同様に、準同期検波信号I、Qに、情報信号における同位相の拡散符号(複素共役信号)Ci、Cqを複素乗算する。すなわち、乗算器21、22、加算器23により、実数部信号IS(=I・Ci+Q・Cq)を求めるとともに、乗算器25、26、加算器27により、虚数部信号Qs(=Q・Ci−I・Cq)を求める。そして、干渉雑音を除去するために積分器24、28によってそれぞれ相関検出(1シンボル長積分)して、情報信号の逆拡散信号IL、QLを得る。但し、拡散符号Ci、Cqは、後述するDLL回路100Aによって生成される。
【0030】
また、上記したフィンガの各々には、図2に示すように、拡散符号の同期追従を行うためのDLL回路100Aが設けられている。DLL回路100Aは、パイロット信号の拡散符号Cip、Cqpに対し位相が所定値、例えば1/2チップ進んだ進相の拡散符号Cip’(=Cip(τ+0.5))、Cqp’(=Cqp(τ+0.5))を用いて準同期検波信号I、Qを逆拡散する第1の逆拡散回路110Aと、パイロット信号の拡散符号Cip、Cqpに対し位相が1/2チップ遅れた遅相の拡散符号Cip’’(=Cip(τ−0.5))、Cqp’’(=Cqp(τ−0.5))を用いて準同期検波信号I、Qを逆拡散する第2の逆拡散回路120Aを備えている。なお、上記したτは、DLL回路100Aによって位相制御されるパイロット信号の拡散符号Cip、Cqpの位相差を示す。同期がとれているときには位相差τは0になる。
【0031】
第1の逆拡散回路110Aでは、乗算器111A、112A、加算器113AによりIsp’(=I・Cip’+Q・Cqp’)を求め、積分器114Aで相関検出して第1の相関値の実数部ILp’を得るとともに、乗算器115A、116A、加算器117AによりQsp’(=Q・Cip’−I・Cqp’)を求め、積分器118Aで相関検出して第1の相関値の虚数部QLp’を得る。そして、第1の相関値の実数部ILp’、虚数部QLp’を二乗器131A、132Aでそれぞれ二乗し、その結果を加算器133Aで加算して、パイロット信号における第1の相関値の大きさ(パワーもしくは電力)を出力する。
【0032】
第2の逆拡散回路120Aでは、乗算器121A、122A、加算器123AによりIsp’’(=I・Cip’’+Q・Cqp’’)を求め、積分器124Aで相関検出して第2の相関値の実数部ILp’’を得るとともに、乗算器125A、126A、加算器127AによりQsp’’(=Q・Cip’’−I・Cqp’’)を求め、積分器128Aで相関検出して第2の相関値の虚数部QLp’’を得る。そして、第2の相関値の実数部ILp’’、虚数部QLp’’を二乗器134A、135Aでそれぞれ二乗し、その結果を加算器136Aで加算して、パイロット信号における第2の相関値の大きさ(パワーもしくは電力)を出力する。
【0033】
加算器133Aと加算器136Aのそれぞれの出力は、加算器137Aに入力され、加算器137Aは、加算器133Aの出力と加算器136Aの出力の差、すなわち1/2チップ位相が進んだところの相関値の大きさと、1/2チップ位相が遅れたところの相関値の大きさの差Dpを求める。相関値の大きさは、同期がとれて位相差が0のとき最も大きくなる。このとき、1/2チップ位相が進んだところの相関値の大きさと、1/2チップ位相が遅れたところの相関値の大きさは等しくなり、加算器137Aから出力される相関値の大きさの差を示す出力Dpは0になる。しかし、位相がずれていると、1/2チップ位相が進んだところの相関値の大きさと、1/2チップ位相が遅れたところの相関値の大きさに差が生じ、加算器137Aの出力Dpは、所定の大きさをもつことになる。
【0034】
加算器137Aの出力Dpは、LPF138を介して位相制御拡散符号発生器139Aに入力される。この位相制御拡散符号発生器139Aは、加算器13Aの出力Dが0になるように、拡散符号Ci、Cq、Cip、Cqp、Cip'、Cqp'、Cip''、Cqp''を生成する。このことにより、加算器13Aの出力Dが0になるように、すなわち1/2チップ位相が進んだところの相関値の大きさと、1/2チップ位相が遅れたところの相関値の大きさとが等しくなるように、拡散符号の位相追従制御が行われる。
【0035】
さらに、上記したフィンガの各々には、図3に示すように、パイロット信号の逆拡散を行うためのパイロットチャネル逆拡散復調回路40が設けられている。このパイロットチャネル逆拡散復調回路40では、準同期検波信号I、Qに、パイロットチャネルの拡散符号Cip、Cqp(DLL回路100Aにより生成された)を複素乗算する。すなわち、乗算器41、42、加算器43により、実数部信号ISp’’’(=I・Cip+Q・Cqp)を求めるとともに、乗算器45、46、加算器47により、虚数部信号Qsp’’’(=Q・Cip−I・Cqp)を求める。そして、干渉雑音を除去するために積分器44、48によってそれぞれ相関検出(1シンボル長積分)して、パイロット信号の逆拡散信号ILp、QLpを得る。
【0036】
また、上記したフィンガの各々には、フェージングによる位相変動、振幅変動を示すチャネル推定値を求めるチャネル推定回路50が設けられている。このチャネル推定回路50では、パイロット信号の逆拡散信号ILP、QLPに、 パイロットシンボルDi、Dp(予め記憶された)を複素乗算する。すなわち、乗算器51、52、加算器53により、実数部信号Im(=ILp・Di+QLp・Dp)を求めるとともに、乗算器54、55、加算器56により、虚数部信号Qm(=QLp・Di−ILp・Dp)を求める。平均回路57では、実数部信号Imにおけるシンボル毎の値を所定個用いて、所定個のシンボル毎の値の平均値をチャネル推定値の実数部IHとして求め、虚数部信号Qmにおけるシンボル毎の値を所定個用いて、所定個のシンボル毎の値の平均値をチャネル推定値の虚数部QHとして求める。
【0037】
さらに、上記したフィンガの各々には、情報信号における位相変動、振幅変動を補正する同期検波回路60が設けられている。この同期検波回路60では、情報信号の逆拡散信号IL、QLに、チャネル推定値IH、QHを複素乗算する。すなわち、乗算器61、62、加算器63により、実数部信号Ig(=IL・IH+QL・QH)を求めるとともに、乗算器54、55、加算器56により、虚数部信号Qg(=QL・IH−IL・QH)を求める。
【0038】
ところで、本発明者等によって、上述したコード多重方式のスペクトラム受信機において、受信機を小型化(もしくは演算処理の簡素化)につき検討したところ、図4、図5に示すものが得られた。以下、図4、図5に示すコード多重方式のスペクトラム受信機について説明する。なお、図4、図5に示す構成は、図2、図3に示す構成と対応しており、図4、図5に示すものと同一の符号を付した部分は、同一もしくは均等であることを示している。
【0039】
図4に示すように、パイロットチャネル逆拡散回路140が、2つの加算器141、142から構成されている。加算器141は、DLL回路100Aの第1の逆拡散回路110Aにおける積分器114Aから出力された第1の相関値の実数部ILp’ と、第2の逆拡散回路120において積分器124から出力された第2の相関値の実数部ILp’’を加算する。
【0040】
第1の相関値の実数部ILp’は、位相が1/2チップ進んだところの逆拡散信号(パイロット信号における)の実数部ILpに対応し、第2の相関値の実数部ILp’’は、位相が1/2チップ遅れたところの逆拡散信号(パイロットチャネルにおける)の実数部ILpに対応するため、同期がとれている状態では、第1の相関値の実数部ILp’と第2の相関値の実数部ILp’’の加算値は、パイロット信号の逆拡散信号の実数部ILpと略等しい値となる。同様に、加算器142は、第1の逆拡散回路110Aにおいて積分器118Aから出力された第1の相関値の虚数部QLp’ と、第2の逆拡散回路120Aにおける積分器128Aから出力された第2の相関値の虚数部QLp’’を加算する。
【0041】
第1の相関値の虚数部QLp’は、位相が1/2チップ進んだところの逆拡散信号(パイロット信号における)の虚数部QLpに対応し、第2の相関値の虚数部QLp’’は、位相が1/2チップ遅れたところの逆拡散信号(パイロット信号における)の虚数部QLpに対応するため、同期がとれている状態では、第1の相関値の虚数部QLp’と第2の相関値の虚数部QLp’’の加算値は、パイロット信号の逆拡散信号の虚数部QLpと略等しい値となる。
【0042】
従って、本第2実施形態の逆拡散回路140では、図3に示すパイロットチャネル逆拡散復調回路40のように、4つの乗算器41、42、44、45と、加算器43、47と、積分器44、48を用いなくても、2つの加算器141、142で構成できるため、回路の小型化を図ることがきるとともに、消費電流の削減が可能になる。
【0043】
なお、上記第2実施形態では、DLL回路100Aにおけるパイロット信号の拡散符号Cip、Cqpの位相制御を利用して、パイロットチャネル逆拡散復調回路140(40)の回路を小型するようにした例について説明したが、これに限らず、DLL回路100Aにおいて、パイロット信号の拡散符号Cip、Cqpに代えて、情報信号の拡散符号Ci、Cqの位相制御を行うようにし、拡散符号Ci、Cqの位相制御を利用して、情報信号の逆拡散回路20の回路を小型化するようにしてもよい。
【0044】
但し、図1〜図6に示す各構成要素は、ハードウェアにより構成されるものに限らず、ソフトウェアによって構成することもできるため、各構成要素は、それぞれの機能を実現する手段として把握される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかるスペクトラム受信機の部分的な構成を示す図である。
【図2】スペクトラム受信機の部分的な構成の一部を示す図である。
【図3】上記スペクトラム受信機の部分的な構成の残りを示す図である。
【図4】本発明の第2実施形態にかかるスペクトラム受信機の部分的な構成の一部を示す図である。
【図5】上記第2実施形態にかかるスペクトラム受信機の部分的な構成の残りを示す図である。
【図6】従来のスペクトラム受信機の部分的な構成を示す図である。
【図7】位相差と相関値の大きさの関係を示す図である。
【符号の説明】
10…準同期検波回路、30…逆拡散回路、31、32…加算器、
100…DLL回路、110…逆拡散(進角)回路、
120…逆拡散(遅角)回路、139…位相制御拡散符号発生器。

Claims (3)

  1. 受信信号を準同期検波する準同期検波手段(10)と、
    拡散符号の位相を1/2チップ進めた進相の拡散符号と前記準同期検波手段の出力とを複素乗算し相関検出を行って第1の相関値を求めるとともに、前記拡散符号の位相を1/2チップ遅らせた遅相の拡散符号と前記準同期検波手段の出力とを複素乗算し相関検出を行って第2の相関値を求め、前記第1の相関値と前記第2の相関値の大きさが等しくなるように前記拡散符号の位相制御を行う位相制御手段(100、110A)と、
    前記第1の相関値の実数部と前記第2の相関値の実数部を加算する第1の加算手段(31、141)と、前記第1の相関値の虚数部と前記第2の相関値の虚数部を加算する第2の加算手段(32、142)とを備えて、前記第1、第2の加算手段から逆拡散信号を出力する逆拡散手段(30、140)と
    を備えたことを特徴とするスペクトラム受信機。
  2. 前記準同期検波手段(10)は、前記受信信号として、第1の拡散符号で拡散された第1の信号と第2の拡散符号で拡散された第2の信号との和を準同期検波し、
    前記位相制御手段(110A)は、前記第1の拡散符号の位相を1/2チップ進めた進相の拡散符号と前記準同期検波手段の出力とを複素乗算し相関検出を行って前記第1の相関値を求めるとともに、前記第1の拡散符号の位相を1/2チップ遅らせた遅相の拡散符号と前記準同期検波手段の出力とを複素乗算し相関検出を行って前記第2の相関値を求め、前記第1の相関値と前記第2の相関値の大きさが等しくなるように前記第1の拡散符号の相制御を行い、
    前記逆拡散手段(140)は、前記逆拡散信号として、前記第1、第2の加算手段(141、142)から前記第1の信号の逆拡散信号を出力することを特徴とする請求項に記載のスペクトラム受信機。
  3. 第1の拡散符号で拡散されたパイロット信号と第2の拡散符号で拡散された情報信号とからなる受信信号を準同期検波する準同期検波手段(10)と、
    前記第1の拡散符号の位相を1/2チップ進めた進相の拡散符号と前記準同期検波手段の出力とを複素乗算し相関検出を行って前記第1の相関値を求めるとともに、前記第1の拡散符号の位相を1/2チップ遅らせた遅相の拡散符号と前記準同期検波手段の出力とを複素乗算し相関検出を行って前記第2の相関値を求め、前記第1の相関値と前記第2の相関値の大きさが等しくなるように前記第1の拡散符号の位相制御を行う位相制御手段(110A)と、
    前記パイロット信号の逆拡散信号を出力するパイロットチャネル逆拡散復調手段(140)と、
    前記情報信号の逆拡散信号を出力する情報信号の逆拡散手段(20)と、
    前記パイロット信号の逆拡散信号にパイロットシンボルを複素乗算してチャネル推定値を求めるチャネル推定手段(50)と、
    前記情報信号の逆拡散信号に前記チャネル推定値を複素乗算して同期検波を行う同期検波手段(60)と、を備えたスペクトラム受信機において、
    前記パイロットチャネル逆拡散復調手段(140)は、前記第1の相関値の実数部と前記第2の相関値の実数部を加算する第1の加算手段(141)と、前記第1の相関値の虚数部と前記第2の相関値の虚数部を加算する第2の加算手段(142)とを備えて、前記第1、第2の加算手段から前記パイロット信号の逆拡散信号を出力することを特徴とするスペクトラム受信機。
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