JP3590732B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電源回路にスイッチングトランスを使用した磁気記録再生装置において、特にスイッチングトランスからの漏れ磁束による電源ノイズの発生を防止しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
電源回路にスイッチングトランスを使用した磁気記録再生装置においては、このスイッチングトランスからの漏れ磁束による電源ノイズの発生が問題になる。基板とシャーシー底板の間にプラスチック製のインサイドシャーシーを設置した従来構造においては、上記磁束の漏れによる影響が少なく、電源ノイズの発生は問題にならないが、部品点数を削減するため、インサイドシャーシーを使用せず、鉄板製のシャーシー底板の厚みを増すようになっている最近の機器においては、スイッチングトランスから発生する磁気的ノイズがシャーシーを伝わってビデオヘッドからビデオアンプに飛び込み再生画面にノイズとなって現れ易くなっていた。
【0003】
図6はこのノイズ発生原理を示したもので、スイッチングトランス6から発生した磁束がシャーシー7の底板7aを垂直に横切ることによってシャーシー鉄板に渦電流が発生する。発生した渦電流は、ループ状につながっているシャーシーの底板7aおよび天板7bを伝わって流れ、磁界8を発生し、これがシリンダー9のビデオヘッド10からビデオアンプ11に至る経路にノイズとなって飛び込んでいたのである。
【0004】
シャーシーの前面以外をすべて鉄板製とした場合、5面がつながった箱状態となるため渦電流はより流れやすくなり、また、強度を維持するために底板の厚みを増しているので、より一層電流が流れやすくなり、磁気的ノイズの影響をより受け易くなっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この点に対処するため、従来からもスイッチングトランスをシャーシーから離れた位置に設置したり、あるいは図7に示す通り、トランス6周辺を磁気シールド12で取り囲み磁束の漏れ遮断するなどの工夫が取られていた。
【0006】
しかしながら、スイッチングトランスをシャーシーから離れた位置に設置するといっても限度があり、また、他の部品・回路との関係から必ずしも離れた位置に設置できるとは限らず、また、磁気シールドで取り囲む場合は、部品点数の増加につながり、コストアップ要因になる難点がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明においては、スイッチングトランスの設置場所が限定されず、磁気シールドで取り囲む等の方式を取らずにスイッチングトランスからの磁気的ノイズの影響を低減し、鮮明な画像を得ることができる磁気記録再生装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
上記目的達成のため磁気的ノイズの発生メカニズムを検討した結果、スイッチングトランスからの漏れ磁束がシャーシー鉄板と交わらない構成とすることが有効であるとの知見を得、シャーシー底板に孔明け加工を施す構成を採用したものである。
【0009】
すなわち、本発明は、電源回路にスイッチングトランスを使用した磁気記録再生装置であって、前記スイッチングトランスがその一方側に設置される基板の他方側における該基板の近傍にシャーシ底板が配置されており、
前記シャーシ底板の前記スイッチングトランスの漏れ磁束が略垂直に交わる範囲に孔明け加工が施されることにより、前記漏れ磁束による渦電流の発生を減少させて電源ノイズの発生を防止するように構成されている。
【0010】
シャーシー底板に孔明け加工を施す範囲としては、スイッチングトランスの漏れ磁束が略垂直に交わる範囲とすれば良い。
【0011】
こうして孔明け加工を施した部分は、樹脂製等の絶縁プレートで閉塞しておくことが好ましい。
【0012】
スイッチングトランスにはコアに巻線を横巻きした横置きタイプと、巻線を縦巻きした縦置きタイプとがあるが、それぞれに応じて発生する磁束が底板と略垂直に交わる範囲において孔明け加工を施せば良い。
【0013】
【発明の実施の形態】
添付の図1は、本発明に係る磁気記録再生装置の実施態様を示すもので、シャーシー底板1近傍に設置された基板2上に、電源回路を構成するスイッチングトランス3が設けられており、このスイッチングトランス3近傍のシャーシー底板1に開口部4を孔明け加工したものである。
【0014】
図2に示す通り、開口部4は樹脂製等の絶縁プレート5で閉塞しておくことが望ましい。
【0015】
図3はコア3aに巻線3bを横巻きした横置きタイプのスイッチングトランス3を使用した場合の開口部4の孔明け加工範囲を示しており、図4は巻線3bを縦巻きした縦置きタイプのスイッチングトランス3を使用した場合の開口部4の孔明け加工範囲を示している。
【0016】
このような構成とすれば、図5に示す通り、たとえスイッチングトランス3に磁気シールドなどを施さなくとも漏れ磁束による渦電流の発生が少なく、従って磁気的ノイズによる画像の乱れを有効に防止し得るものである。
【0017】
【発明の効果】
上述の通り、本発明に係る磁気記録再生装置においては、シャーシー底板に孔明け加工を施すことによってスイッチングトランスからの漏れ磁束による電源ノイズの発生を防止しているので、スイッチングトランスを取り囲む磁気シールドは不要であり、部品点数の削減、コストダウンを図り得るほか、組立て作業も簡易化され、また、厚い鉄板の一部に孔明け加工を施す関係上、それだけ軽量化し得る利点も有している。
【0018】
また、シャーシー底板からスイッチングトランスを遠ざける必要がないので、装置全体のレイアウトも自由度を増す等の効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気記録再生装置の一実施態様の要部を示す斜視図。
【図2】同要部断面図。
【図3】横置きタイプのスイッチングトランスを使用した場合の開口部の孔明け加工範囲の一例を示す説明図。
【図4】縦置きタイプのスイッチングトランスを使用した場合の開口部の孔明け加工範囲の一例を示す説明図。
【図5】スイッチングトランスの漏れ磁束とシャーシー底板との関係を示す説明図。
【図6】従来の磁気記録再生装置においてスイッチングトランスからの漏れ磁束によって画像にノイズが発生する原理を示す説明図。
【図7】従来の磁気記録再生装置において採用されていた磁気シールドの設置状態を示す説明図。
【符号の説明】
1…シャーシー底板 2…基板 3…スイッチングトランス
3a…コア 3b…巻線 4…開口部 5…絶縁プレート
【発明の属する技術分野】
本発明は電源回路にスイッチングトランスを使用した磁気記録再生装置において、特にスイッチングトランスからの漏れ磁束による電源ノイズの発生を防止しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
電源回路にスイッチングトランスを使用した磁気記録再生装置においては、このスイッチングトランスからの漏れ磁束による電源ノイズの発生が問題になる。基板とシャーシー底板の間にプラスチック製のインサイドシャーシーを設置した従来構造においては、上記磁束の漏れによる影響が少なく、電源ノイズの発生は問題にならないが、部品点数を削減するため、インサイドシャーシーを使用せず、鉄板製のシャーシー底板の厚みを増すようになっている最近の機器においては、スイッチングトランスから発生する磁気的ノイズがシャーシーを伝わってビデオヘッドからビデオアンプに飛び込み再生画面にノイズとなって現れ易くなっていた。
【0003】
図6はこのノイズ発生原理を示したもので、スイッチングトランス6から発生した磁束がシャーシー7の底板7aを垂直に横切ることによってシャーシー鉄板に渦電流が発生する。発生した渦電流は、ループ状につながっているシャーシーの底板7aおよび天板7bを伝わって流れ、磁界8を発生し、これがシリンダー9のビデオヘッド10からビデオアンプ11に至る経路にノイズとなって飛び込んでいたのである。
【0004】
シャーシーの前面以外をすべて鉄板製とした場合、5面がつながった箱状態となるため渦電流はより流れやすくなり、また、強度を維持するために底板の厚みを増しているので、より一層電流が流れやすくなり、磁気的ノイズの影響をより受け易くなっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この点に対処するため、従来からもスイッチングトランスをシャーシーから離れた位置に設置したり、あるいは図7に示す通り、トランス6周辺を磁気シールド12で取り囲み磁束の漏れ遮断するなどの工夫が取られていた。
【0006】
しかしながら、スイッチングトランスをシャーシーから離れた位置に設置するといっても限度があり、また、他の部品・回路との関係から必ずしも離れた位置に設置できるとは限らず、また、磁気シールドで取り囲む場合は、部品点数の増加につながり、コストアップ要因になる難点がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明においては、スイッチングトランスの設置場所が限定されず、磁気シールドで取り囲む等の方式を取らずにスイッチングトランスからの磁気的ノイズの影響を低減し、鮮明な画像を得ることができる磁気記録再生装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
上記目的達成のため磁気的ノイズの発生メカニズムを検討した結果、スイッチングトランスからの漏れ磁束がシャーシー鉄板と交わらない構成とすることが有効であるとの知見を得、シャーシー底板に孔明け加工を施す構成を採用したものである。
【0009】
すなわち、本発明は、電源回路にスイッチングトランスを使用した磁気記録再生装置であって、前記スイッチングトランスがその一方側に設置される基板の他方側における該基板の近傍にシャーシ底板が配置されており、
前記シャーシ底板の前記スイッチングトランスの漏れ磁束が略垂直に交わる範囲に孔明け加工が施されることにより、前記漏れ磁束による渦電流の発生を減少させて電源ノイズの発生を防止するように構成されている。
【0010】
シャーシー底板に孔明け加工を施す範囲としては、スイッチングトランスの漏れ磁束が略垂直に交わる範囲とすれば良い。
【0011】
こうして孔明け加工を施した部分は、樹脂製等の絶縁プレートで閉塞しておくことが好ましい。
【0012】
スイッチングトランスにはコアに巻線を横巻きした横置きタイプと、巻線を縦巻きした縦置きタイプとがあるが、それぞれに応じて発生する磁束が底板と略垂直に交わる範囲において孔明け加工を施せば良い。
【0013】
【発明の実施の形態】
添付の図1は、本発明に係る磁気記録再生装置の実施態様を示すもので、シャーシー底板1近傍に設置された基板2上に、電源回路を構成するスイッチングトランス3が設けられており、このスイッチングトランス3近傍のシャーシー底板1に開口部4を孔明け加工したものである。
【0014】
図2に示す通り、開口部4は樹脂製等の絶縁プレート5で閉塞しておくことが望ましい。
【0015】
図3はコア3aに巻線3bを横巻きした横置きタイプのスイッチングトランス3を使用した場合の開口部4の孔明け加工範囲を示しており、図4は巻線3bを縦巻きした縦置きタイプのスイッチングトランス3を使用した場合の開口部4の孔明け加工範囲を示している。
【0016】
このような構成とすれば、図5に示す通り、たとえスイッチングトランス3に磁気シールドなどを施さなくとも漏れ磁束による渦電流の発生が少なく、従って磁気的ノイズによる画像の乱れを有効に防止し得るものである。
【0017】
【発明の効果】
上述の通り、本発明に係る磁気記録再生装置においては、シャーシー底板に孔明け加工を施すことによってスイッチングトランスからの漏れ磁束による電源ノイズの発生を防止しているので、スイッチングトランスを取り囲む磁気シールドは不要であり、部品点数の削減、コストダウンを図り得るほか、組立て作業も簡易化され、また、厚い鉄板の一部に孔明け加工を施す関係上、それだけ軽量化し得る利点も有している。
【0018】
また、シャーシー底板からスイッチングトランスを遠ざける必要がないので、装置全体のレイアウトも自由度を増す等の効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気記録再生装置の一実施態様の要部を示す斜視図。
【図2】同要部断面図。
【図3】横置きタイプのスイッチングトランスを使用した場合の開口部の孔明け加工範囲の一例を示す説明図。
【図4】縦置きタイプのスイッチングトランスを使用した場合の開口部の孔明け加工範囲の一例を示す説明図。
【図5】スイッチングトランスの漏れ磁束とシャーシー底板との関係を示す説明図。
【図6】従来の磁気記録再生装置においてスイッチングトランスからの漏れ磁束によって画像にノイズが発生する原理を示す説明図。
【図7】従来の磁気記録再生装置において採用されていた磁気シールドの設置状態を示す説明図。
【符号の説明】
1…シャーシー底板 2…基板 3…スイッチングトランス
3a…コア 3b…巻線 4…開口部 5…絶縁プレート
Claims (2)
- 電源回路にスイッチングトランスを使用した磁気記録再生装置であって、前記スイッチングトランスがその一方側に設置される基板の他方側における該基板の近傍にシャーシ底板が配置されており、
前記シャーシ底板の前記スイッチングトランスの漏れ磁束が略垂直に交わる範囲に孔明け加工が施されることにより、前記漏れ磁束による渦電流の発生を減少させて電源ノイズの発生を防止するように構成された磁気記録再生装置。 - 前記シャーシ底板の孔明け加工部分が絶縁プレートで閉塞された請求項1に記載の磁気記録再生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02404799A JP3590732B2 (ja) | 1999-02-01 | 1999-02-01 | 磁気記録再生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02404799A JP3590732B2 (ja) | 1999-02-01 | 1999-02-01 | 磁気記録再生装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000222874A JP2000222874A (ja) | 2000-08-11 |
JP3590732B2 true JP3590732B2 (ja) | 2004-11-17 |
Family
ID=12127573
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02404799A Expired - Fee Related JP3590732B2 (ja) | 1999-02-01 | 1999-02-01 | 磁気記録再生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3590732B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100680811B1 (ko) * | 2006-11-20 | 2007-02-09 | 주식회사 인성전자 | 와류손을 방지할 수 있는 트랜스포머를 구비한 장치 |
US20140369010A1 (en) * | 2012-01-27 | 2014-12-18 | Panasonic Corporation | Image display apparatus provided with back cover |
-
1999
- 1999-02-01 JP JP02404799A patent/JP3590732B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000222874A (ja) | 2000-08-11 |
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