JP3589711B2 - デュアルカートリッジ係合アセンブリを備えたカートリッジ取り扱いシステム - Google Patents
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- G11B15/68—Automatic cassette changing arrangements; automatic tape changing arrangements
Description
【産業上の利用分野】
本発明は一般に、光ディスクカートリッジまたはテープカートリッジを取り扱いおよび格納を行うためのシステムに関し、特に、デュアルカートリッジ係合アセンブリにおいて2つの光ディスクカートリッジまたはテープカートリッジを交互に取り扱うことのできるカートリッジ取り扱いシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクは、レーザベースの読出装置によって読み出し可能なデータ記憶媒体である。一般に、「コンパクトディスク」(CD)等の光ディスクが、音楽および音響画像作品の記憶に用いられている。更に、従来の磁気記憶媒体に比べた光ディスクの膨大な記憶容量のため、光ディスクの利用はコンピュータ産業で次第に一般的になってきている。記憶容量を増大させるために、こうした光ディスクは、そのディスクの両面にデータを記憶させることができる。
【0003】
ディスクの格納および取り扱いのため、光ディスクを平行六面体形状のカートリッジ中に取り付けることができる。また、コンピュータ産業でデータ記憶に使用されているものに、デジタルオーディオテープ(DAT)カートリッジおよび8mmテープカートリッジ等の平行六面体形状のテープカートリッジがある。
【0004】
多数のディスクカートリッジまたはテープカートリッジを備えた大規模データベースの場合、それらのカートリッジを取り扱うシステムを設けることが必要になる。一般的なカートリッジ係合アセンブリだけでなく、カートリッジ取り扱いシステムの様々な特徴および構成部分が、1991年3月5日付けのMethlie等による「OPTICAL DISK HANDLING APPARATUS WITH FLIP LATCH」と題する米国特許第4,998,232号と、1991年5月7日付けのWanger等による「OPTICAL DISK CARTRIDGE HNDLING APPARATUS WITH PASSIVE CARTRIDGE ENGAGEMNT ASSEMBLY」と題する米国特許第5,014,255号と、1991年4月23日付けのWanger等による「CARTRIDGE HANDLING SYSTEM」と題する米国特許第5,010,536号と、1991年8月27日付けのWanger等による「CARTRIDGE HANDLING SYSTEM」と題する米国特許第5,043,962号と、1991年10月29日付けのChristie等による「OPTICAL DISK INSERTION APPARATUS」と題する米国特許第5,062,093号と、1992年3月31日付けのWanger等による「LATERAL DISPLACEMENT CONTROL ASSEMBLY FOR AN OPTICAL DISK HANDLING SYSTEM」と題する米国特許第5,101,387号と、1993年2月2日付けのWanger等による「LATERAL DISPLACEMENT CONTROL ASSEMBLY FOR AN OPTICAL DISK HANDLING SYSTEM」と題する米国特許第5,184,336号と、1993年2月18日に提出のLuffel等による「LINEAR DISPLACEMENT AND SUPPORT APPARATUS FOR USE IN A CARTRIDGE HANDLING SYSTEM」と題する同時係属米国特許出願第08/020,160号とに開示されている。なお、上記の引用をもってそれら開示内容を本明細書に包含させたものとし、その詳細な説明は省略する。
【0005】
一般に、カートリッジ取り扱いシステムは、対応する格納場所にカートリッジを格納するためのカートリッジ格納システムを含んでいる。こうしたシステムは、所望のカートリッジをそれに対応する格納場所から取り出し、そのカートリッジをディスクドライブまたはテープドライブまで移送し、そのドライブ内にそのカートリッジを挿入する、といった機能を果たすことのできるカートリッジ係合アセンブリを含むこともできる。カートリッジ係合アセンブリは、ドライブからカートリッジを除去し、そのカートリッジをその格納場所に位置合わせして移動させて、そのカートリッジをその格納場所に戻すことも可能なものである。カートリッジ係合アセンブリは、ドライブへの挿入または再挿入を行う前にカートリッジをフリップさせて(flip:裏返しにして)、そのドライブにより読み出しまたは書き込みが行われる面を反転させることが必要になる可能性もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
カートリッジ係合アセンブリの信頼性および効率を高めるためには、一般に、所定の作業を達成するのに必要な変位量を最小限にすることが望ましい。従って、交互に2つ以上のカートリッジを取り扱うことが可能なカートリッジ係合アセンブリ、即ち、受動的に第1のカートリッジを保持すると共に能動的に第2のカートリッジに係合することができるカートリッジ係合アセンブリを提供することが望ましい。
【0007】
製造コストおよび保守コストを低減させ、カートリッジ係合アセンブリの信頼性を高めるために、一般にこうしたアセンブリにおける部品の数を最小限にすることも望ましい。特に、2つのカートリッジを交互に取り扱うことのできるカートリッジ係合アセンブリが単一の駆動装置から操作可能であることが望ましい。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第1のカートリッジと係合してその第1のカートリッジを第1の長手方向のカートリッジ変位経路に沿って変位させる第1のカートリッジ係合手段を備えたデュアルカートリッジ係合アセンブリから構成可能なものである。このデュアルカートリッジ係合アセンブリは、第2のカートリッジと係合してその第2のカートリッジを前記第1のカートリッジ変位経路と平行な第2の長手方向のカートリッジ変位経路に沿って変位させる第2のカートリッジ係合手段を備えることも可能なものである。このアセンブリは、機械的エネルギーを供給して、第1および第2のカートリッジ係合手段の長手方向の変位を生成し、第1のカートリッジ変位経路と平行な中央の長手軸を中心として第1および第2のカートリッジ係合手段のフリップ変位を生成する、単体可逆駆動手段を備えることもできる。このアセンブリは更に、単体可逆駆動手段から第1および第2のカートリッジ係合手段へと機械的エネルギーを伝達する受動的に切り換え可能な連結手段を備えることができる。
【0009】
本発明は、カートリッジと係合してそのカートリッジを第1の長手方向のカートリッジ変位経路に沿って変位させる第1のカートリッジ係合手段を備えたデュアルカートリッジ係合アセンブリから構成することができる。このアセンブリは、カートリッジに係合してそのカートリッジを第2の長手方向のカートリッジ変位経路に沿って変位させる、前記第1のカートリッジ係合手段と実質的に同一の第2のカートリッジ係合手段を備えることもできる。このアセンブリは、前記第1のカートリッジ係合手段と前記第2のカートリッジ係合手段とに交互に係合するトグル手段を備えることもできる。このアセンブリは、前記トグル手段と、前記第1のカートリッジ係合手段と、前記第2のカートリッジ係合手段とを取り付けるための第1のベース手段を備えることもできる。このアセンブリは、トグル手段を案内して前記第1のカートリッジ係合手段および前記第2のカートリッジ係合手段の一方と係合させるプッシュバー手段を備えることもできる。このアセンブリは更に、前記プッシュバー手段を取り付けるための第2のベース手段と、前記第1のベース手段を変位させるためのシャフト手段とを備えることもできる。前記シャフト手段は、前記第1および第2の長手方向のカートリッジ変位経路と平行な中央の長手軸を規定する。このアセンブリは更に、前記シャフト手段に可逆性トルクを与えてそのシャフト手段を回転可能に駆動する駆動手段を備えることができる。
【0010】
本発明のデュアルカートリッジ係合アセンブリは、前記トグル手段が前記第1のカートリッジ係合手段にしっかりと係合し、そのトグル手段が前記第2のカートリッジ係合手段から解放されている、第1の係合動作状態を含むことができる。このアセンブリは更に、前記トグル手段が前記第2のカートリッジ係合手段にしっかりと係合し、そのトグル手段が前記第1のカートリッジ係合手段から解放されている、第2の係合動作状態を含むことができる。このアセンブリは更に、前記第1のベース手段が前記第2のベース手段と当接係合した状態にあり、本デュアルカートリッジ係合アセンブリが前記第1の係合動作状態または前記第2の係合動作状態にある、ホーム動作モードを含むことができる。このアセンブリは更に、前記第1のベース手段が前記中央の長手軸に沿って変位され、本デュアルカートリッジ係合アセンブリが前記第1の係合動作状態または前記第2の係合動作状態にある、カートリッジ変位動作モードを含むことができる。このアセンブリはまた、前記トグル手段が前記第2の係合動作状態から解放されて前記第1の係合動作状態に移行する第1の切換動作モードと、前記トグル手段が前記第1の係合動作状態から解放されて前記第2の係合動作状態に移行する第2の切換動作モードとを含むことができる。このアセンブリは更に、前記第1のカートリッジ係合手段と、前記第2のカートリッジ係合手段と、前記第1のベース手段と、前記第2のベース手段と、前記トグル手段と、前記プッシュバー手段とが前記中央の長手軸のまわりでフリップする、フリップ動作モードを含むことができる。このアセンブリは更に、前記フリップ動作モード時に前記第2のベース手段が保持される当接面を提供する固定された第3のベース手段を備えることができる。このアセンブリは更に、このアセンブリが前記フリップ動作モードに入る前に前記第1のベース手段に係合するパーク(駐機)手段を備えることができる。
【0011】
本発明はまた、親ネジ(leadscrew)の可逆動作を介して第1のカートリッジ係合装置と第2のカートリッジ係合装置とを線形変位させる方法であって、
(a)第1の回転方向への前記親ネジの回転を介して第1の線形方向に前記第1のカートリッジ係合装置を長手方向に変位させ、
(b)第2の回転方向への前記親ネジの回転を介して第2の線形方向に前記第1のカートリッジ係合装置を長手方向に変位させ、
(c)前記第1のカートリッジ係合装置との線形駆動関係から前記親ネジを受動的に解放して、その親ネジを、前記第2の回転方向へのその親ネジの回転を介して前記第2のカートリッジ係合装置との線形駆動関係へと係合させ、
(d)前記第1の回転方向への前記親ネジの回転を介して前記第1の線形方向に前記第2のカートリッジ係合装置を長手方向に変位させ、
(e)前記第2の回転方向への前記親ネジの回転を介して前記第2の線形方向に前記第2のカートリッジ係合装置を長手方向に変位させ、
(f)前記第2のカートリッジ係合装置との線形駆動関係から前記親ネジを受動的に解放して、その親ネジを、前記第2の回転方向へのその親ネジの回転を介して前記第1のカートリッジ係合装置との線形駆動関係へと係合させる、
という各ステップを有する方法を含むものである。
【0012】
更に、本発明は、親ネジの可逆動作を介して第1のカートリッジ係合装置と第2のカートリッジ係合装置とを回転変位させる方法であって、
(a)第1の回転方向への親ネジの回転を介して第1のベースアセンブリおよび第2のベースアセンブリを長手方向に変位させることにより前記第1のベースアセンブリに受動的に係合させ、
(b)前記第1の回転方向への親ネジの回転を介して前記第1のベースアセンブリと前記第2のベースアセンブリと前記第1のカートリッジ係合装置と前記第2のカートリッジ係合装置とを回転変位させ、
(c)第2の回転方向への親ネジの回転を介して前記第1のベースアセンブリと前記第2のベースアセンブリとを長手方向に変位させることにより前記第1のベースアセンブリを受動的に解放させる、
という各ステップを有する方法を含むものである。
【0013】
【実施例】
一般的なカートリッジ取り扱いシステム
図1は、複数のカートリッジ(例えば符号14)を複数の対応する格納場所に格納するためのカートリッジ格納システム12を備えたカートリッジ取り扱いシステム10を示すものである。 このカートリッジ取り扱いシステム10はまた、後に詳述するデュアルカートリッジ係合アセンブリ18を備えることもできる。一般に、カートリッジ係合アセンブリ18は、カートリッジ(例えば符号14)をその対応する格納場所から取り出し、そのカートリッジ14をドライブ16まで移送し、そのカートリッジ14をドライブ16中に挿入し、および、カートリッジ14をドライブ16から取り外し、そのカートリッジ14をその格納場所に戻す、といった機能を果たすことができるものである。カートリッジ係合アセンブリ18は、ドライブ16への挿入前にカートリッジ14をフリップして、ドライブ16により読み出しまたは書き込みが行われる面を反転させることもできる。
【0014】
更に、カートリッジ取り扱いシステム10は、カートリッジ係合アセンブリ18とそれにより係合されたカートリッジ14とを線形に水平方向に変位させる水平変位アセンブリ20を備えることもできる。カートリッジ取り扱いシステム10は更に、カートリッジ係合アセンブリ18とそれにより係合されたカートリッジ14とを線形に垂直方向に変位させる垂直変位アセンブリ22を備えることもできる。
【0015】
一般的なデュアルカートリッジ係合アセンブリ
図2および3に示すように、ハウジング24内に取り付けることが可能なデュアルカートリッジ係合アセンブリ18は、カートリッジ(例えば図1の符号14)に係合して、そのカートリッジを第1の長手方向のカートリッジ変位経路AAに沿って変位させる、第1のカートリッジ係合手段40を備えることができる。デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は、カートリッジ(例えば図1の符号14)に係合して、そのカートリッジを第2の長手方向のカートリッジ変位経路BBに沿って変位させる、前記第1のカートリッジ係合手段40と実質的に同一のものとすることが可能な第2のカートリッジ係合手段50を備えることもできる。この第2のカートリッジ係合手段50は、前記第1のカートリッジ係合手段40の真向かいに隔置するのが望ましい。
【0016】
デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は更に、シャフト手段190に可逆トルクを与えてそのシャフト手段190を回転可能に駆動する単体可逆駆動手段180を備えることもできる。
【0017】
図4および図5に示すように、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は、単体可逆駆動手段180から第1および第2のカートリッジ係合手段40,50へと機械的エネルギーを伝達する受動切換可能な連結手段76を備えることもできる。
【0018】
連結手段76は、第1のカートリッジ係合手段40および第2のカートリッジ係合手段50に交互に係合して保持するトグル手段80を備えることができる。
【0019】
連結手段76は、トグル手段80を回動可能に取り付け、第1のカートリッジ係合手段40および第2のカートリッジ係合手段50を摺動可能に取り付ける、変位可能な第1のベース手段100を備えることもできる。第1のベース手段100は、ネジ付きシャフト手段190とネジ係合可能なネジ付きボア106を備えることができる。シャフト手段190の回転により、第1のベース手段100が中央の長手軸CCに沿って線形変位することになる。
【0020】
連結手段76は更に、トグル手段80を案内して第1のカートリッジ係合手段40と第2のカートリッジ係合手段50とに交互に係合させるプッシュバー手段130を備えることもできる。連結手段76は、プッシュバー手段130を取り付けるための変位可能な第2のベース手段150を備えることもできる。その第2のベース手段150は、シャフト手段190を摺動的に受容する実質的に平滑なボアを備えることができる。
【0021】
更に、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は、フリップ動作モード中に第2のベース手段150が保持される当接面を提供する固定された第3のベース手段210を備えることもでき、これについては以下に詳述することとする。図6に示すように、このアセンブリ18は更に、フリップ動作モード時にカートリッジ(例えば図1の14)をフリップする前に第1のベース手段100に係合する駐機手段230を備えることもできる。
【0022】
一般的な動作
図8および図9に示すように、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は、変位可能な第1のベース手段100が、変位可能な第2のベース手段150と当接して係合するホーム動作モードを含むことができる。このホーム動作モードでは、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は、図8の第1の係合動作状態、または、図9の第2の係合動作状態になる。図8に示す第1の係合動作状態では、トグル手段80が、第1のカートリッジ係合手段40に係合し、第2のカートリッジ係合手段50から解放される。図9に示す第2の係合動作状態では、トグル手段80は、第2のカートリッジ係合手段50に係合し、第1のカートリッジ係合手段40から解放される。
【0023】
デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は、そのデュアルカートリッジ係合アセンブリ18が第1の係合動作状態(図示せず)または第2の係合動作状態(図10参照)になることができるカートリッジ変位動作モードを含むこともできる。図10に示すように、第2のカートリッジ係合手段50により係合されたカートリッジ14は、第2の長手方向のカートリッジ変位経路BBに沿って変位することができる。
【0024】
図11に示すように、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は、トグル手段80が第2の係合動作状態から解放されて第1の係合動作状態へと移行する第1の切換動作モードを含むこともできる。
【0025】
図12に示すように、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は、トグル手段80が第1の係合動作状態から解放されて第2の係合動作状態へと移行する第2の切換動作モードを含むこともできる。
【0026】
ホーム動作モード(図8および図9)、カートリッジ変位動作モード(図10)、第1の切換動作モード(図11)、または第2の切換動作モード(図12)において、第1のベース手段100は、ネジ付きシャフト手段190の回転を介して、中央の長手軸CCに沿って線形に変位することができる。
【0027】
図13に示すように、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18はフリップ動作モードを含むこともできる。第1の係合動作状態におけるフリップ動作モードでは、カートリッジ係合アセンブリ18と第1のカートリッジ係合手段40(明瞭化のため除去)により保持されたカートリッジ(例えば図1の14)とが中央の長手軸CCまわりでフリップされて、ドライブ(例えば図1の16)により読み出しが行われるカートリッジの面が反転される。このモードでは、第2のカートリッジ係合手段50(明瞭化のため除去)、第1のベース手段100、第2のベース手段150、トグル手段80(明瞭化のため除去)、およびプッシュバー手段130(明瞭化のため除去)もまた、中央の長手軸CCのまわりで同時にフリップされる。第2のカートリッジ係合手段50は、第1の係合動作状態におけるフリップ動作モード時にカートリッジを受動的に保持することができる。
【0028】
第2の係合動作状態におけるフリップ動作モードでは、カートリッジ係合アセンブリ18と第2のカートリッジ係合手段50により保持されたカートリッジ(例えば図1の14)とが同様にフリップされて、ドライブ(例えば図1の16)により読み出しが行われるカートリッジの面が反転される。このモードでは、第1のカートリッジ係合手段40、第1のベース手段100、第2のベース手段150、トグル手段80、およびプッシュバー手段130もまた、中央の長手軸CCまわりで同時にフリップされる。第1のカートリッジ係合手段40は、第2の係合動作状態におけるフリップ動作モード時にカートリッジを受動的に保持することができる。
【0029】
ハウジング
図2および図3に示すように、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は、ポリカーボネートから形成可能なハウジング24中に取り付けることができる。
【0030】
ハウジング24は、第1のカートリッジ係合手段40を受容するようになっている第1の内部キャビティ26と、第2のカートリッジ係合手段50を受容するようになっている第2の内部キャビティ28とを備えることができる。第1の内部キャビティ26は、ほぼ平坦な表面30を備えることができ、カートリッジ係合手段に関して以下で詳述するように、その表面30に対して第1のカートリッジ係合手段40のサム(親指)部材42が摺動または転動接触する。第2の内部キャビティ28は、第1の内部キャビティ26とほぼ同一であることが望ましく、ほぼ平坦な表面(図示せず)を備えることができ、以下で詳述するように、その表面に対して第2のカートリッジ係合手段50のサム部材52が摺動または転動接触する。
【0031】
カートリッジ係合手段
図2および図3に示すように、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は、第1のカートリッジ係合手段40および第2のカートリッジ係合手段50を備えることができる。第2のカートリッジ係合手段50は、第1のカートリッジ係合手段40に対して間隔をあけ、平行に、鏡像をなすように配置することが望ましい。好適実施例では、第1のカートリッジ係合手段40および第2のカートリッジ係合手段50は、実質的に同一のものであり、従って、以下で詳述するように、第1および第2のカートリッジ係合手段40,50の個々の部品もまた実質的に同一のものであることが望ましい。
【0032】
図2に示すように、第1のカートリッジ係合手段40は、サム部材42と、第1のラッチ部材44と、第2のラッチ部材46とを備えることができる。第1および第2のラッチ部材44,46は、サム部材42上に取り付けることができる。ラッチ部材44,46は、カートリッジ(例えば図1の14)を把持することができ、サム部材42は、カートリッジ(例えば図1の14)に当接係合し、そのカートリッジを第1の長手方向のカートリッジ変位経路AAに沿って案内することができるようになっている。サムおよびラッチ部材42,44,46の典型的な機能については米国特許第5,014,255号に詳述されている。尚、上記引用をもってその内容を本明細書中に包含させたものとし、その詳細な説明は省略する。
【0033】
第2のカートリッジ係合手段50は、上記ラッチ部材44,46と実質的に同一にすることが可能な第1および第2のラッチ部材(図示せず)を備えることができる。第2のカートリッジ係合手段50はまた、図7のサム部材52を備えることができ、これについて以下に詳述する。第1のカートリッジ係合手段40のサム部材42(図4)は、以下に述べるサム部材52と実質的に同一のものであることが望ましい。
【0034】
ここで図7を参照する。サム部材52は、ポリカーボネート等の高強度材料から形成することが望ましく、後端部54、第1の側部56、第2の側部58、および底面60を備えることができる。第2のカートリッジ係合手段のサム部材52はまた、サム部材の後端部54に配置されたプレート部材62を備えることができ、このプレート部材62は、鉄等の磁気吸引性材料から形成するのが望ましい。プレート部材62は、第2のベース手段150に関して以下で詳述するように、第2のベース手段150上に配置されたサム取付手段160と磁気的に係合可能であることが望ましい。
【0035】
サム部材52は更に、そのサム部材の第1の側部56に位置決めされた第1のボア66と、そのサム部材の第2の側部58に位置決めされた第2のボア68とを備えることができる。第1のカートリッジ係合手段のサム部材42(図4)も、第2のカートリッジ係合手段のサム部材52(図7)の第1および第2のボア66,68とそれぞれ真向かいに配置された第1および第2のボア(例えば図8ないし図12の48)を備えることが望ましい。トグル手段80に関して更に詳述するように、トグル手段80は、第2のカートリッジ係合手段のサム部材52(図7)における第1のボア66と、第1のカートリッジ係合手段のサム部材42(図4)における第1のボア(例えば図8ないし図12の48)とに交互に係合することができる。代替案としては、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18に修正を施して、トグル手段80が、第2のカートリッジ係合手段のサム部材52(図7)における第2のボア68と、第1のカートリッジ係合手段のサム部材42(図4)における第2のボア(図示せず)とに係合するようにすることもできる。
【0036】
図7に示すように、サム部材52は更に、サム部材の底面60に配置された隆起トラック部64を備えることができ、この隆起トラック部64は、第1のベース手段100における第2のチャネル部114と摺動係合可能なものである。
【0037】
サム部材52は更に、サム部材52の底面60とハウジングの内部キャビティの表面(例えば図2の30)との接触を容易にする面係合手段70を備えることもできる。好適実施例では、面係合手段70は、サム部材の底面60がハウジングの内部キャビティの平坦な表面(例えば図2の30)に沿って変位することにより生じ得る摩擦を最小限に抑えるようにローラ等で構成することができる。
【0038】
トグル手段
図4および図5に示すように、トグル手段は、ポリカーボネート等の高強度材料から形成することが望ましいトグル部材82を備えることができる。
【0039】
トグル部材82は、第1の端部84および第2の端部86を備えることができる。トグル部材の第1の端部84は、ほぼV字形とし、ほぼU字形の第1のスロット部88とほぼU字形の第2のスロット部90とを備えることができる。各スロット部88,90は、プッシュバー手段130に関して更に詳細に後述するように、プッシュバー手段130を受容することができるものである。トグル部材82は好適には、第1のベース手段100に配置されたトグル取付手段122上に、そのトグル部材の第1の端部84において取り付けられる。トグル部材82およびトグル取付手段122は好適には、当業界で周知の方法で互いにキー止めされる(keyed)。トグル部材82は、トグル取付手段122上に配置されて第1のベース手段100に回転可能にしっかりと据え付けられ、トグル手段の回転軸DDのまわりで回転可能となる。
【0040】
トグル部材82の第2の端部86は、第1の突起部材92および第2の突起部材94を備えることができる。第1の突起部材92は、ほぼV字形とすることが可能であり、第1のカートリッジ係合手段のサム部材42に配置されたボア(例えば図8ないし図12の48)と係合することができる。第2の突起部材94は、やはり、ほぼV字形とすることが可能であり、第2のカートリッジ係合手段のサム部材52に配置されたボア(例えば図8ないし図12の48)と係合することができる。トグル部材82の第2の端部86は、弧状のトグル部材回転経路FF(図5)に沿って変位することができる。
【0041】
図5に示すように、トグル取付手段122は、中央の長手軸CCと平行な、第1のベース手段100上に配置された固定トグル基準軸「ee」を備えている。トグル部材82自体は、トグル部材軸EEを備え、更に、固定トグル基準軸「ee」との位置合わせ状態に逆らってトグル部材軸EEを偏向させるトグル部材偏向手段96を備えることができる。好適実施例では、トグル部材偏向手段96は、トグル部材82上に配置された磁石98と、その磁石98の真下でその磁石10と位置合わせして第1のベース手段100上に配置された磁石120とを備えている。磁石98は、トグル部材軸EEと位置合わせして配置され、磁石120は、固定トグル基準軸「ee」と位置合わせして配置されている。磁石98,120は、同極性を有するものであることが望ましく、これにより互いに反発が生じ、固定トグル基準軸「ee」との位置合わせ状態に逆らってトグル部材軸EEが偏向されることになる。
【0042】
代替実施例では、トグル部材偏向手段96は、一端でトグル部材に、他端で第1のベース手段100にしっかりと接続することが可能な細長いバネ(図示せず)等を備えることができる。このバネは、その自然長がトグル部材92よりも短いものとすることができ、これにより、固定基準軸「ee」との位置合わせ状態に逆らってトグル部材軸EEが偏向されるようになる。
【0043】
変位可能な第1のベース手段
図4および5に示すように、変位可能な第1のベース手段100は、ナイロン等の軽量材料から形成することが望ましく、第1の端部102および第2の端部104を備えることができる。第1のベース手段100は、第1の端部102から第2の端部104へと延び、回転可能に、ネジ付きシャフト手段190とネジ係合可能なネジ付きボア106を備えることもできる。
【0044】
第1のベース手段100は、第1のカートリッジ係合手段40を取り付けるための第1の取付手段108と、第2のカートリッジ係合手段50を取り付けるための第2の取付手段110とを備えることもできる。第1の取付手段108は、第1の凹状チャネル部112を備えることが可能であり、第2の取付手段110は、第2の凹状チャネル部114を備えることができる。各チャネル部112,114は、第1のベース手段の第1の端部102から第1のベース手段の第2の端部104へと延びるのが望ましい。第2のチャネル部114は、第1のチャネル部112と直径方向で対向するのが望ましい。
【0045】
第1のカートリッジ係合手段のサム部材42は、図4に示すように第1のチャネル部112内で第1のベース手段100に取り付けることができ、また第2のカートリッジ係合手段のサム部材52(図7)は、第1のカートリッジ係合手段のサム部材42に対して真向かいで鏡像をなすように第2のチャネル部114内に取り付けることができる。即ち、第1のカートリッジ係合手段のサム部材42は、第1のベース手段100における第1のチャネル部112と摺動係合することができる。第1のチャネル部材112内でのサム部材42の摺動係合により、中央の長手軸CCと平行な第1の長手方向のカートリッジ変位経路AA(図3)が規定される。第2のカートリッジ係合手段のサム部材52(図7)は、第1のベース手段100における第2のチャネル部114と摺動係合することができる。第2のチャネル部材114内でのサム部材52(図7)のスライド係合により、中央の長手軸CCと平行な第2の長手方向のカートリッジ変位経路BB(図3)が規定される。
【0046】
図5を参照して、第1のベース手段100の第2のチャネル部114について、第1のチャネル部112がそれと実質的に同一のものであることが望ましいという了解のもとに、更に詳述することとする。第2のチャネル部114は、第1の内側延伸部116と、第2の内側延伸部118とを備えることができる。第2のカートリッジ係合手段のサム部材52(図7)における隆起トラック部64は、第2のチャネル部114内に摺動自在に取付可能なものである。第1および第2の内側延伸部116,118は、第2のカートリッジ係合手段40が任意の配向状態(例えば、逆さま、横向き等)にある際に隆起トラック部64を第2のチャネル部114内に維持するようになっている。同様に、第1のカートリッジ係合手段のサム部材42は、第1のカートリッジ係合手段40が任意の配向状態にある際に第1のチャネル部112内に維持される。
【0047】
また、第1のベース手段100は、駐機手段230に配置されたレバー装置232に解放可能に係合することができるレバー係合手段124(図6)を備えることも可能であり、これについては駐機手段230に関して更に詳細に後述することとする。
【0048】
プッシュバー手段
図4および図5に示すように、プッシュバー手段130は、ポリカーボネート等の高強度材料から形成することが望ましいプッシュバー部材132を備えることができる。
【0049】
プッシュバー部材132は、第1の端部134および第2の端部136を備えることができる。プッシュバー部材132は、変位可能な第2のベース手段150上に配置されたプッシュバー取付手段144にそのプッシュバー部材132の第1の端部134を取り付けることにより、第2のベース手段150に対する取り付けを行うことができる。プッシュバー部材132およびプッシュバー取付手段144は、好適には、当業界で周知の方法で互いに「キー止め」される。プッシュバー部材132は、プッシュバー取付手段144上に位置決めされて、第2のベース手段150に対してしっかりと回転可能に取り付けられる。プッシュバー部材132は、プッシュバー回転軸GGのまわりで回転できる。プッシュバー部材132がその第1の端部134で回転可能に取り付けられると、そのプッシュバー部材132の第2の端部136が、弧状のプッシュバー回転経路HHに沿って変位可能となる。
【0050】
プッシュバー取付手段144は、中央の長手軸CCと平行なプッシュバー固定基準軸「ii」を有している。プッシュバー部材132自体は、プッシュバー軸IIを有しており、更に、プッシュバー固定基準軸「ii」との位置合わせを維持する方向にプッシュバー軸IIを偏向させるプッシュバー偏向手段138を備えることもできる。このプッシュバー偏向手段138は好適には、プッシュバー部材132に配設された磁石140と、その磁石140のすぐ下方で第2のベース手段に配設された磁石172とから構成される。磁石140は、プッシュバー軸IIと位置合わせして配設され、磁石172は、プッシュバー固定基準軸「ii」と位置合わせして配設される。磁石140,172は好適には逆極性を有するのが望ましく、これにより、それら磁石140,172が互いに吸引し合って、プッシュバー軸IIが、プッシュバー固定基準軸「ii」との位置合わせ状態を維持する方向に向かって偏向される。代替案としては、プッシュバー偏向手段138は、プッシュバー固定基準軸「ii」との位置合わせ状態を維持する方向に向かってプッシュバー軸IIを偏向させるバネ(図示せず)等から構成することもできる。
【0051】
プッシュバー部材の第2の端部136は、ほぼ円筒形の突起部142を備えることができ、この突起部142は、トグル部材82の第1および第2のスロット部88,90と交互に当接係合可能なものである。動作時には、プッシュバー部材の第2の端部136は、突起部142がトグル部材の第1または第2のスロット部88,90に係合するまで、プッシュバー回転経路HHに沿って変位することができる。この変位によって、プッシュバー軸IIが移動してプッシュバー固定基準軸「ii」との位置合わせ状態から外れることになる。プッシュバー部材132が、トグル部材の第1または第2のスロット部88,90から解放されると、プッシュバー偏向手段138がプッシュバー軸IIを逆方向に付勢して、そのプッシュバー軸IIがプッシュバー固定基準軸「ii」に位置合わせされることになる。
【0052】
変位可能な第2のベース手段
図4および図5に示すように、変位可能な第2のベース手段150は、ポリカーボネート等の高強度材料から形成することが望ましく、第1の端部152と第2の端部154とを備えることができる。第2のベース手段150はまた、第1の端部152から第2の端部154へと延びるほぼ平滑なボア156を備えることもでき、このボア156は、ネジ付きシャフト手段190とネジ係合可能なものである。
【0053】
第2のベース手段150は、第1の案内部材158および第2の案内部材160を備えることも可能であり、その第2の案内部材160は、第1の案内部材158に対向して配置される。第1および第2の案内部材158,160は、ハウジング(図2の24)内に配置されたスロット(図示せず)に摺動係合して、第2のベース手段150が中央の長手軸CCのまわりで回転するのを阻止する。
【0054】
第2のベース手段150は更に、第1および第2のカートリッジ係合手段40,50のサム部材42,52に解放可能に係合するためのサム取付手段162を備えることもできる。サム取付手段162は好適には複数の、好適には2つの磁石部164,166(図5)を備える。第2のカートリッジ係合手段のサム部材52(図7)の磁気吸引性プレート部材62は、磁石部164により係合可能なものである。第1のカートリッジ係合手段のサム部材42に配設された磁気吸引性プレート部(図示せず)もまた、磁石部166により係合可能なものである。第2のベース手段は、フリップ動作モードに関して更に詳述するように、シャフト手段190にトルクを加えることにより軸CCに沿って長手方向に変位する。
【0055】
駆動手段およびシャフト手段
図5に示すように、駆動手段180は、例えばBuehler Model 13.43等のモータ182を備えることができる。駆動プーリ184は、モータ182に連結されている。
【0056】
ネジ付きシャフト190は、中央の長手軸CCを規定するものであり、第1の端部192および第2の端部194を備えることができる。このネジ付きシャフト190は、例えば、長さが300mm、直径が12.7mm、およびネジのピッチが38mmといった、親ネジから構成することができる。従動プーリ196は、シャフト手段190の第1の端部192に取り付けることができる。
【0057】
本発明の実施例の1つでは、シャフト手段190の従動プーリ196および駆動手段180の駆動プーリ184は、3:1のギヤ比を有している。従動プーリ196および駆動プーリ184は、駆動ベルト198等により連結される。ギヤ等の任意の適当な機械部品を利用して駆動モータ182をシャフト手段190に接続することが可能である、ということが理解されよう。シャフト手段190を回転変位させるためにモータ182により加えられるトルク量は、適当な制御指令をモータ182に送ることが可能なコンピュータシステム(図示せず)により調整することができる。
【0058】
固定された第3のベース手段
図4および図5に示すように、固定された第3のベース手段210は、第2のベース手段150が所定の間隔をあけて保持される当接面を提供する。この第3のベース手段は、ほぼ平坦な部材212から構成することができ、この部材212は、それをハウジング24(図2)に取り付けるための取付手段214,216,218,220を備えることができる。この第3のベース手段210は更に、シャフト手段190を摺動受容するほぼ平滑なボア222を備えることができる。
【0059】
駐機手段
図6、図13、および図14を参照する。駐機手段230は、第3のベース手段210にしっかりと取り付けられたレバー取付手段244に回転可能に取り付けられた レバー装置232を備えることができる。このレバー装置232は、第1のベース手段100に取り付けられたレバー係合手段124と解放可能に係合することができる。レバー係合手段124は、シェルフ等の延長部126を備えることができる。レバー装置232は、第1の端部234および第2の端部236を備えることができる。レバー装置 の第1の端部234は、レバー係合手段124の延長部126に係合可能なフック付き部分238を備えることができる。
【0060】
レバー装置の第2の端部236は、レバー装置232とレバー係合手段124との係合を維持するためのレバー偏向手段(図示せず)を備えることができる。レバー偏向手段は、磁石、バネ等から構成することができる。
【0061】
図13および14に示すように、駐機手段230は更に、レバー装置232を案内して、レバー係合手段124に係合させたり、レバー係合手段124から解放したりするためのレバー案内手段250を備えることもできる。レバー案内手段250は、ハウジング(図2の24)に取り付けることが可能な傾斜部材252と、レバー装置の第2の端部236に配置された、傾斜部材252に係合するための傾斜係合手段254と、レバー装置の第2の端部236に配置された、傾斜係合手段254を取り付けるための取付手段256とを備えることができる。
【0062】
図13および図14に示すように、傾斜部材252は、角度のついた表面260とほぼ平坦な表面262とから構成することができる。傾斜係合手段254は、取付手段256にしっかりと回転可能に取り付けることが可能なローラ部材264等から構成するのが望ましい。取付手段256は、レバー装置232と一体となるように取り付けて、取付手段256およびそれに取り付けられた傾斜係合手段254の変位により、レバー装置232の変位が生じるようにするのが望ましい。即ち、図13に示すように傾斜係合手段254が傾斜部材の角度のついた表面上に位置した際に、レバー装置232がレバー係合手段124に係合する。また、図14に示すように傾斜係合手段254が傾斜部材の平坦な表面260上に位置した際に、レバー装置がレバー係合手段124から解放される。
【0063】
また、駐機手段230は、第3のベース手段210を第2のベース150から隔置された状態に保つためのベース偏向手段174を備えることもできる。ベース偏向手段174は、図5に示すように、第2のベース手段150に配置された複数の、好適には2つの磁石部168,170を備えるものである。更に詳細に後述するホーム動作モードと、カートリッジ変位動作モードと、第1および第2の切換動作モードの場合、磁石部168,170は、ハウジング手段24(図2および図3)に配設された磁気吸引性プレート部(図示せず)にそれぞれ取り付けられる。そのプレート部は、第2のベース手段150が第3のベース手段210に対して例えば約4mmだけ隔置された状態に維持されるようにハウジング手段24に配置される。これら動作モードにおいて、レバー装置232は、図14に示すようにレバー係合手段124から解放される。
【0064】
更に詳細に後述するフリップ動作モードの場合には、磁石部168,170は、シャフト手段190の回転を介してハウジング手段24のプレート部(図示せず)から解放可能に外される。シャフト手段190を引き続き回転させると、第2のベース手段150が第3のベース手段210に対して付勢される。第2のベース手段150は、フリップ動作モード全体にわたり第3のベース手段210との接触状態を維持する。この動作モードの場合、レバー装置232は、図13に示すようにレバー係合手段124と係合している。
【0065】
代替実施例では、ベース偏向手段174は、それぞれが約4mmの自然長を有すると共に、第2のベース手段150に隣接した第3のベース手段210に取り付けられた、複数のバネ(図示せず)から構成することもできる。フリップ動作モードでは、そのバネは完全に圧縮され、第3のベース手段210は第2のベース手段150にすぐ隣接している。ホーム動作と、カートリッジ変位動作モードと、第1および第2の切換動作モードでは、バネは、その自然長まで伸び、第3のベース手段210は、第2のベース手段150から約4mmだけ隔置された位置につく。
【0066】
第1の係合動作状態
図8に示すように、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は第1の係合動作状態を有することができる。第1の係合動作状態では、トグル手段80のトグル部材82が第1のカートリッジ係合手段40のサム部材42と係合して、第2のカートリッジ係合手段50のサム部材52から解放される。即ち、この動作状態では、トグル部材82の第1の突起部材92は、第1のカートリッジ係合手段のサム部材42におけるボア48を完全に通っている。トグル部材82の第2の突起部材94は、第2のカートリッジ係合手段のサム部材52から隔置された位置につく。
【0067】
第1の係合動作状態では、第1のカートリッジ係合手段40は、カートリッジ変位動作モードに関して更に詳細に後述するように、第1の長手方向のカートリッジ変位経路AAに沿って変位することができる。
【0068】
第2の係合動作状態
図9に示すように、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は第2の係合動作状態を有することができる。第2の係合動作状態では、トグル手段80のトグル部材82が第2のカートリッジ係合手段50のサム部材52と係合して、第1のカートリッジ係合手段40のサム部材42から解放される。即ち、この動作状態では、トグル部材82の第2の突起部材94は、第2のカートリッジ係合手段のサム部材52におけるボア66を完全に通っている。トグル部材82の第1の突起部材92は、第1のカートリッジ係合手段40のサム部材42から隔置された位置につく。
【0069】
第2の係合動作状態では、第2のカートリッジ係合手段50は、カートリッジ変位動作モードに関して更に詳細に後述するように、第2の長手方向のカートリッジ変位経路BBに沿って変位することができる。
【0070】
ホーム動作モード
ホーム動作モードでは、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は、第1の係合動作状態(図8)、または、第2の係合動作状態(図9)になることができる。
【0071】
図8および9に示すように、ホーム動作モードでは、第1のベース手段100は、第2のベース手段150と当接係合する。更に、第2のベース手段150に取り付けられたプッシュバー132は、第1のベース手段100に取り付けられたトグル部材82と当接係合する。即ち、ホーム動作モードで第1の係合動作状態(図8)にある場合には、プッシュバー132の突起部142がトグル部材82の第2のスロット部90と当接係合する。また、ホーム動作モードで第2の係合動作状態(図9)にある場合には、プッシュバー132の突起部142がトグル部材82の第1のスロット部88と当接係合する。
【0072】
この動作モードでは、第1のカートリッジ係合手段40のサム部材42と、第2のカートリッジ係合手段50のサム部材52との両者が、第2のベース手段150に取り付けられたサム取付手段162に解放可能に取り付けられる。
【0073】
デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は、ホーム動作モードから、カートリッジ変位動作モード(図10)またはフリップ動作モード(図13および図14)へと直接移行することができる。
【0074】
カートリッジ変位動作モード
図10は、カートリッジ変位動作モードにおけるデュアルカートリッジ係合アセンブリ18を示している。この動作モードでは、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は、第1の係合動作状態または第2の係合動作状態になることができる。図10は、第2の係合動作状態、即ち、トグル部材82が第2のカートリッジ係合手段50のサム部材52にしっかり係合している動作状態におけるデュアルカートリッジ係合アセンブリ18を示している。
【0075】
図10に示すカートリッジ変位動作モードにおいては、第2のカートリッジ係合手段50およびそれに係合するカートリッジ(例えば図1の14)は、第2の長手方向のカートリッジ変位経路BBに沿って変位することができる。即ち、第1のベース手段100およびそれに取り付けられたトグル部材82は、回転方向R1またはR2へのシャフト手段190の回転により、シャフト手段190に沿ってそれぞれ方向D1またはD2に線形に変位することができる。トグル部材82は、図10に示すように、第2のカートリッジ係合手段50としっかり係合しているので、第2のカートリッジ係合手段50もまた、回転方向R1またはR2におけるシャフト手段190の回転により、それぞれ方向D1またはD2に線形変位する。
【0076】
第1のベース手段100とトグル部材82と第2のカートリッジ係合手段50とがD1方向へ移動する際には、カートリッジ係合アセンブリ18は、カートリッジ(例えば、図1の14)をその対応する格納場所から取り出し、またはカートリッジをその対応する格納場所に移送し、またはドライブ(例えば、図1の16)からカートリッジを取り出し、またはカートリッジをドライブへ移送することができる。また、第1のベース手段100とトグル部材82と第2のカートリッジ係合手段50とがD2方向へ移動する際には、カートリッジ係合アセンブリ18は、更に詳細に後述する第2の切換動作モードへと移行する。
【0077】
第1の切換動作モード
図11には、第1の切換動作モードが示されている。カートリッジ係合アセンブリ18は、第2の係合動作状態におけるカートリッジ変位動作モードから直接第1の切換動作モードに入る。
【0078】
第1の切換動作モードでは、第1のベース手段100とトグル部材82と第2のカートリッジ係合手段50とが、回転方向R2へのシャフト手段190の回転により、D2方向へ移動する。トグル手段80のトグル部材82は、トグル部材82とプッシュバー部材132との相互作用により、第2の係合動作状態から解放されて第1の係合動作状態へと移行する。従って、第1の切換動作モードでは、トグル部材82は、第2の係合動作状態から第1の係合動作状態へと「切り換えられる」。
【0079】
第2の切換動作モード
図12には、第2の切換動作モードが示されている。カートリッジ係合アセンブリ18は、第1の係合動作状態におけるカートリッジ変位動作モードから直接第2の切換動作モードに入る。
【0080】
第2の切換動作モードでは、第1のベース手段100とトグル部材82と第2のカートリッジ係合手段50とが、回転方向R2へのシャフト手段190の回転により、D2方向へ移動する。トグル手段80のトグル部材82は、トグル部材82とプッシュバー部材132との相互作用により、第1の係合動作状態から解放されて第2の係合動作状態へと移行する。従って、第2の切換動作モードでは、トグル部材82は、第1の係合動作状態から第2の係合動作状態へと「切り換えられる」。
【0081】
フリップ動作モード
図13には、フリップ動作モードが示されている。カートリッジ係合アセンブリ18は、ホーム動作モードから直接フリップ動作モードに入る。カートリッジ係合アセンブリがホーム動作モードにある場合、駆動手段180によりシャフト手段190にトルクが加えられ、これにより、駐機手段230が第1のベース手段100に有効に係合する。即ち、シャフト手段190にトルクが加えられると、駐機手段230の傾斜係合手段254が傾斜部材の平面262から傾斜部材の角度付き表面260へと変位して、レバー装置232のフック付き部分238が、第1のベース手段100に配設されたレバー係合手段124に係合する。シャフト手段190にトルクを加え続けることにより、第1のベース手段100が第2のベース手段150に力を加え、その結果、第2のベース手段150が第3のベース手段210に対して付勢されて当接係合する。最終的に、適切なトルクがシャフト手段190に加えられて、カートリッジ係合アセンブリ18が中央の長手軸CCのまわりで180゜回転変位し、即ち「フリップ」する。
【0082】
フリップ動作モード時には、カートリッジ係合アセンブリ18は、第1の係合動作状態または第2の係合動作状態で係合を行うことができる。第1の係合動作状態でのフリップ動作モード時には、第1のカートリッジ係合手段40とその第1のカートリッジ係合手段40により保持されたカートリッジ(例えば図1の14)とが、中央の長手軸CCのまわりでフリップされて、ドライブ(例えば図1の16)により読み出しが行われるカートリッジの面が反転される。このモードでは、第2のカートリッジ係合手段50と、第1のベース手段100と、第2のベース手段150と、トグル手段80と、プッシュバー手段130も、中央の長手軸CCのまわりで同時にフリップされる。第2のカートリッジ係合手段50は、第1の係合動作状態でのフリップ動作モード時にカートリッジを受動的に保持することができる。
【0083】
また、第2の係合動作状態でのフリップ動作モード時には、第2のカートリッジ係合手段50とその第2のカートリッジ係合手段50により保持されたカートリッジ(例えば図1の14)とが同様にフリップされて、ドライブ(例えば図1の16)により読み出しが行われるカートリッジの面が反転される。このモードでは、第1のカートリッジ係合手段40と、第1のベース手段100と、第2のベース手段150と、トグル手段80と、プッシュバー手段130も、中央の長手軸CCのまわりで同時にフリップされる。第1のカートリッジ係合手段40は、第2の係合動作状態でのフリップ動作モード時にカートリッジを受動的に保持することができる。
【0084】
カートリッジ係合アセンブリ18は、フリップ動作モードにおいて上述のフリップシーケンスを完了した後にホーム動作モードに戻る。更に、第1と第2のカートリッジ係合手段40,50は、フリップ動作モードにおいて位置が切り替わる。例えば、第1のカートリッジ係合手段40がフリップ動作モードの前に第2のカートリッジ係合手段50の上側に位置していた場合には、フリップ動作モードの後には、その第1のカートリッジ係合手段40は第2のカートリッジ係合手段50の下側に位置することになる。ホーム動作モードにおけるこれらの新しい位置において、第1および第2のカートリッジ係合手段40,50は、カートリッジ変位動作モードに移行するか、あるいは、フリップ動作モードに戻ることができる。
【0085】
典型的な動作シーケンス
次に、第1および第2のカートリッジ係合手段40,50と係合した第1および第2のカートリッジ(例えば図1の14)が、カートリッジ格納場所から取り出されてディスクドライブ(例えば図1の16)に挿入される典型的な動作シーケンスについて解説する。その第2のカートリッジは、ディスクドライブに挿入される前にフリップされる。
【0086】
この動作シーケンスにおいて、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は、図8に示すように、当初は第1の係合動作状態でホーム動作モードにある。デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は、上記米国特許出願第08/020,160号に解説のように、第1のカートリッジ係合手段40が、対応するカートリッジ格納場所に納められた第1のカートリッジ(例えば図1の14)に位置合わせされるまで、水平方向と垂直方向との両方または一方に変位される。回転方向R1へのシャフト手段190の回転を介して、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は、第1の係合動作状態におけるカートリッジ変位動作モードへと移行する(図示はしないが、例えば図10を参照のこと)。このモードでは、トグル手段80が、第1のカートリッジ係合手段40と係合する。第1のカートリッジ係合手段40は、第1のカートリッジ(例えば図1の14)に達するまでカートリッジ変位経路AAに沿ってD1方向に移動する。上記米国特許第5,014,255号に記載のように、第1のカートリッジ係合手段40は、第1のカートリッジ(例えば図1の14)を把持してその格納場所から取り出す。シャフト手段190が回転方向R2に回転することにより、第1のカートリッジ係合手段40と、それにより係合された第1のカートリッジとが、カートリッジ変位経路AAに沿ってD2方向に戻って移動する。
【0087】
図12に示すように、第1のカートリッジ係合手段40は、ホーム動作モードにおいて占める位置から「d」の距離につくと(即ち、第1のカートリッジ係合手段40が第2のカートリッジ係合手段50との位置合わせ状態から距離「d」だけ外れると)、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は第2の切換動作モードに入る。この動作モードでは、トグル手段80は、第1のカートリッジ係合手段40から解放されて、第2のカートリッジ係合手段50と受動的に有効に係合する。シャフト手段190が回転方向R2に回転を続けると、それと同時に第1のカートリッジ係合手段40がカートリッジ変位経路AAに沿ってD2方向に移動し、この移動は、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18が図9に示すような第2の係合動作状態におけるホーム動作モードに入るまで続行される。
【0088】
次いで、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は、上記米国特許出願第08/020,160号に解説のように、第2のカートリッジ係合手段50が、対応するカートリッジ格納場所に納められた第2のカートリッジ(例えば図1の14)と位置合わせされるまで、水平方向と垂直方向との両方または一方に変位される。回転方向R1へのシャフト手段190の回転を介して、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は、図10に示すような第2の係合動作状態におけるカートリッジ変位動作モードへと移行する。このモードでは、トグル手段80が、第2のカートリッジ係合手段50と係合する。第2のカートリッジ係合手段50は、カートリッジ(例えば図1の14)に達するまで、カートリッジ変位経路BBに沿ってD1方向に移動する。上記米国特許第5,014,255号に記載のようにして、第2のカートリッジ係合手段50は、カートリッジ(例えば図1の14)を把持してその格納場所から取り出す。シャフト手段190が回転方向R2に回転することにより、第2のカートリッジ係合手段50とそれにより係合されたカートリッジとがカートリッジ変位経路BBに沿ってD2方向に戻る。
【0089】
図11に示すように、第2のカートリッジ係合手段50は、ホーム動作モードにおいて占める位置から「d」の距離につくと(即ち、第2のカートリッジ係合手段50が第1のカートリッジ係合手段40との位置合わせ状態から距離「d」だけ外れると)、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は、第1の切換動作モードに入る。この動作モードでは、トグル手段80は、第2のカートリッジ係合手段50から解放されて、第1のカートリッジ係合手段40と受動的に有効に係合する。シャフト手段190が回転方向R2に回転を続けると、それと同時に、第2のカートリッジ係合手段50がカートリッジ変位経路BBに沿ってD2方向に移動し、この移動は、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18が、図8に示すような第1の係合動作状態におけるホーム動作モードに入るまで続行される。動作シーケンスのこの時点で、第1および第2のカートリッジ係合手段40,50は、第1および第2のカートリッジ(例えば図1の14)をそれぞれ保持している。
【0090】
次いで、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は、上記米国特許出願第08/020,160号に解説のように、第1のカートリッジ係合手段40がドライブ(例えば図1の16)に位置合わせされるまで水平方向と垂直方向との両方または一方に変位される。トグル手段80が第1のカートリッジ係合手段40に有効に係合すると、シャフト手段190が回転方向R1に回転して、第1のカートリッジ係合手段40とそれにより保持された第1のカートリッジ(例えば図1の14)とがカートリッジ変位経路AAに沿ってD1方向に変位される(図示しないが、例えば図10を参照のこと)。動作シーケンスのこの時点で、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は、第1の係合動作状態におけるカートリッジ変位動作モードにある。第1のカートリッジ係合手段40とそれにより保持された第1のカートリッジとがドライブ(例えば図1の16)に達した際に、シャフト手段190の回転が停止する。次いで、上記米国特許第5,014,255号に記載のようにして、第1のカートリッジがドライブに挿入される。シャフト手段190が回転方向R2に回転すると、第1のカートリッジ係合手段40は、カートリッジ変位経路AAに沿ってD2方向に戻る。
【0091】
図12に示し、上述したように、第1のカートリッジ係合手段40は、ホーム動作モードにおいて占める位置から「d」の距離につくと、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は第2の切換動作モードに入る。この動作モードでは、トグル手段80は、第1のカートリッジ係合手段40から解放されて、第2のカートリッジを保持している第2のカートリッジ係合手段50と受動的に有効に係合する。シャフト手段190が回転方向R2に回転を続けると、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は、図9に示すような第2の係合動作状態におけるホーム動作モードに入る。
【0092】
ここに解説の動作シーケンスでは、第2のカートリッジは、ドライブへの挿入前にフリップされる。デュアルカートリッジ係合アセンブリ18が図13に示すフリップ動作モードに入る場合、そのアセンブリ18は、当初はホーム動作モードでなければならない。シャフト手段190が回転方向R2に回転を続けると、第1のベース手段100は引き続きD2方向に変位することになる。ホーム動作モードで第2のベース手段150に当接係合している第1のベース手段100が、第2のベース手段150を押圧し、これにより、第2のベース手段150がD2方向に線形変位することになる。第2のベース手段150は第3のベース手段210と当接係合し、その一方、駐機手段230のレバー装置232が第1のベース手段100に係合する。即ち、ホーム動作モードでは、傾斜係合手段254が傾斜部材252の平坦面262上に配置され、第2のベース手段150が第3のベース手段210から例えば4mmだけ隔置される。上述のように、第1のベース手段100および第2のベース手段150の変位により、傾斜係合手段254が、傾斜部材の平坦面262からその傾斜部材の角度付き表面260へと変位する。レバー装置232に一体的に取り付けられた傾斜係合手段254の変位により、レバー装置232が線形変位して、レバー装置のフック付き部分が第1のベース手段100の延長部126に係合する。従って、フリップ動作モードでは、第1のベース手段100は、第2のベース手段150に当接係合し、第2のベース手段150は、第3のベース手段210と当接係合し、駐機手段230のレバー装置232は、第1のベース手段100と解放可能にしっかりと係合する。
【0093】
シャフト手段190が回転方向R2に回転変位を続けると、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18が中央の長手軸CCまわりで回転方向R2にフリップされる。デュアルカートリッジ係合アセンブリ18がその以前の位置から180゜だけ回転変位された際に、回転方向R2におけるシャフト手段190の回転が停止する。デュアルカートリッジ係合アセンブリ18のフリップと同時に、そのアセンブリ18は、第2のカートリッジ係合手段50がドライブ(例えば図1の16)と位置合わせされるまで、水平方向と垂直方向との両方または一方に変位される。
【0094】
次いで、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は、図9に示すような第2のカートリッジ係合動作状態におけるホーム動作モードに戻る。即ち、シャフト手段190が回転方向R1に回転して、傾斜係合手段254が傾斜部材の角度つき表面260からその傾斜部材の平坦面262へと変位する。レバー装置232に一体的に取り付けられた傾斜係合手段254の変位と、第1のベース手段100との係合に逆らってレバー装置232を偏向させるレバー偏向手段(図示せず)により供給される力とにより、レバー装置232の線形変位が生じて、レバー装置のフック付き部分238が第1のベース手段100の延長部126から解放されることになる。シャフト手段190が回転方向R1に回転を続けると、第1のベース手段100が中央の長手軸CCに沿ってD1方向に線形変位する。第1のベース手段100がD1方向に変位すると、ベース偏向手段174によって力が加えられて、固定された第3のベース手段210から例えば4mmだけ隔置されるまで第2のベース手段150がD1方向に変位されることになる。デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は、この時点で、図9に示すような第2の係合動作状態におけるホーム動作モードにあり、この場合には、第1のベース手段100が第2のベース手段150と当接係合し、その第2のベース手段150は、固定された第3のベース手段210から例えば4mmだけ隔置され、トグル手段80は第2のカートリッジ係合手段50と有効に係合している。
【0095】
図10に示すように、シャフト手段190が回転方向R1に回転を続けると、第2のカートリッジ係合手段50により保持されたカートリッジ(例えば図1の14)がドライブに挿入されるまで、その第2のカートリッジ係合手段50がカートリッジ変位経路BBに沿ってD1方向に変位される。次いで、シャフト手段190が回転方向R2に回転して、第2のカートリッジ係合手段50をカートリッジ変位経路BBに沿ってD2方向に変位させる。この変位は、その第2のカートリッジ係合手段50がホーム動作モードにおいて占める位置から「d」の距離につく(即ち、第2のカートリッジ係合手段50が第1のカートリッジ係合手段40との位置合わせ状態から距離「d」だけ外れる)まで行われる。その位置で、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は第1の切換動作モードに入る。この動作モードでは、トグル手段80が、第2のカートリッジ係合手段50から解放されて、受動的に有効に第1のカートリッジ係合手段40に係合する。シャフト手段190が回転方向R2に回転を続けると、それと同時に第2のカートリッジ係合手段50がカートリッジ変位経路BBに沿ってD2方向に移動する。この移動は、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18が図8に示すような第1の係合動作状態におけるホーム動作モードに入るまで続行される。
【0096】
上記シーケンスは単なる例示であり、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18は、本書に記載のアセンブリ18の機能と一致するあらゆる動作シーケンスを実施することが可能である、ということが理解されよう。本発明の重要な特徴は、デュアルカートリッジ係合アセンブリ18が同時に幾つかの動作を行うことができる、例えば、垂直方向または水平方向に変位すると同時にフリップすることができる、という点にある。
【0097】
他の実施例
本発明の例証となる現時点での望ましい実施例について詳述してきたが、本発明の概念は、上記以外にも様々に実施し、利用することが可能であり、特許請求の範囲における各請求項は、従来技術により制限される場合を除き、それら変形例をを包含するよう構成することを意図したものである、ということが理解されよう。
【0098】
以下においては、本発明の種々の構成要件の組み合わせからなる例示的な実施態様を示す。
【0099】
1.デュアルカートリッジ係合アセンブリであって、このアセンブリが、
a)第1のカートリッジに係合して、その第1のカートリッジを第1の長手方向のカートリッジ変位経路に沿って変位させる、第1のカートリッジ係合手段と、
b)第2のカートリッジに係合して、その第2のカートリッジを前記第1の長手方向のカートリッジ変位経路と平行な第2の長手方向のカートリッジ変位経路に沿って変位させる、第2のカートリッジ係合手段と、
c)機械的エネルギーを供給して、前記第1および第2のカートリッジ係合手段の前記長手方向の変位を生じさせ、前記第1および第2の長手方向のカートリッジ変位経路と平行な中央の長手軸のまわりで前記第1および第2のカートリッジ係合手段のフリップ変位を生じさせる、単体可逆駆動手段と、
d)前記単体可逆駆動手段から前記第1および第2のカートリッジ係合手段へと機械的エネルギーを伝達する、受動切換可能な連結手段と
を備えることを特徴とする、デュアルカートリッジ係合アセンブリ。
【0100】
2.前記連結手段が、
a)前記第1のカートリッジ係合手段と前記第2のカートリッジ係合手段とに交互に係合するトグル手段と、
b)前記トグル手段と、前記第1のカートリッジ係合手段と、前記第2のカートリッジ係合手段とを取り付けるための第1のベース手段と、
c)前記トグル手段を案内して前記第1のカートリッジ係合手段および前記第2のカートリッジ係合手段の一方と係合させるためのプッシュバー手段と、
d)前記プッシュバー手段を取り付けるための第2のベース手段と、
e)前記駆動手段に駆動接続されて前記第1のベース手段および前記第2のベース手段を変位させる、前記中央の長手軸を規定するシャフト手段と
を備える、前項1記載のデュアルカートリッジ係合アセンブリ。
【0101】
3.a)前記トグル手段が前記第1のカートリッジ係合手段としっかり係合し、前記トグル手段が前記第2のカートリッジ係合手段から解放される、第1の係合動作状態と、
b)前記トグル手段が前記第2のカートリッジ係合手段としっかり係合し、前記トグル手段が前記第1のカートリッジ係合手段から解放される、第2の係合動作状態と、
c)前記第1のベース手段が前記第2のベース手段と当接係合し、前記デュアルカートリッジ係合アセンブリが前記第1の係合動作状態および前記第2の係合動作状態の一方にある、ホーム動作モードと、
d)前記デュアルカートリッジ係合アセンブリが前記第1の係合動作状態および前記第2の係合動作状態の一方にある、カートリッジ変位動作モードと、
e)前記トグル手段が前記第2の係合動作状態から解放されて前記第1の係合動作状態へと移行する第1の切換動作モードと、
f)前記トグル手段が前記第1の係合動作状態から解放されて前記第2の係合動作状態へと移行する第2の切換動作モードと
を備えており、
g)前記カートリッジ変位動作モードと前記第1の切換動作モードと前記第2の切換動作モードとのそれぞれにおいて前記第1のベース手段が前記中央の長手軸に沿って線形に変位可能である、
前項2記載のデュアルカートリッジ係合アセンブリ。
【0102】
4.前記第1のカートリッジ係合手段と前記第2のカートリッジ係合手段と前記第1のベース手段と前記第2のベース手段と前記トグル手段と前記プッシュバー手段とが前記中央の長手軸のまわりでフリップするフリップ動作モードと、
前記フリップ動作モード時に前記第2のベース手段が保持される当接面を提供する固定された第3のベース手段と、
このデュアルカートリッジ係合アセンブリが前記フリップ動作モードに入る前に前記第1のベース手段に係合する駐機手段と
を更に備える、前項3記載のデュアルカートリッジ係合アセンブリ。
【0103】
5.前記トグル手段が、
a)前記第1のベース手段に回転可能に取り付けられたトグル部材であって、
i)前記プッシュバー手段にそれぞれ係合可能な第1のスロット部と第2のスロット部とを備えたほぼV字形の第1の端部と、
ii)前記第1のカートリッジ係合手段に係合可能な第1の突起部材と前記第2のカートリッジ係合手段に係合可能な第2の突起部材とを備えた第2の端部と
を備えた、前記トグル部材と、
b)前記中央の長手軸と平行な、前記第1のベース手段に配置されたトグル基準軸と、
c)前記中央の長手軸と平行な、前記トグル部材に配置されたトグル部材軸と、
d)前記トグル基準軸に対して斜めに前記トグル部材軸を位置合わせするトグル部材偏向手段と
を備えている、前項2記載のデュアルカートリッジ係合アセンブリ。
【0104】
6.前記第1のベース手段が、
a)第1の端部と、第2の端部と、前記第1のベース手段を通って前記第1の端部から前記第2の端部へと延びるネジ付きのボアと、
b)前記第1のカートリッジ係合手段を摺動可能に取り付ける第1の取付手段と、
c)前記第2のカートリッジ係合手段を摺動可能に取り付ける第2の取付手段と、
d)前記トグル手段を回転可能に取り付けるトグル取付手段と
を備えている、前項2記載のデュアルカートリッジ係合アセンブリ。
【0105】
7.前記第2のベース手段が、
a)第1の端部と、第2の端部と、前記第2のベース手段を通って前記第1の端部から前記第2の端部へと延びるボアと、
b)前記プッシュバー手段を回転可能に取り付けるプッシュバー取付手段と、
c)前記第1のカートリッジ係合手段と前記第2のカートリッジ係合手段との少なくとも一方を前記第2のベース手段に解放可能に取り付けるサム取付手段と
を備えている、前項2記載のデュアルカートリッジ係合アセンブリ。
【0106】
8.デュアルカートリッジ係合アセンブリであって、このアセンブリが、
a)カートリッジに係合してそのカートリッジを第1の長手方向のカートリッジ変位経路に沿って変位させる第1のカートリッジ係合手段と、
b)カートリッジに係合してそのカートリッジを第2の長手方向のカートリッジ変位経路に沿って変位させる、前記第1のカートリッジ係合手段と実質的に同一の第2のカートリッジ係合手段と、
c)前記第1のカートリッジ係合手段と前記第2のカートリッジ係合手段とに交互に係合するトグル手段と、
d)前記トグル手段と、前記第1のカートリッジ係合手段と、前記第2のカートリッジ係合手段とを取り付けるための第1のベース手段と、
e)前記トグル手段を案内して前記第1のカートリッジ係合手段と前記第2のカートリッジ係合手段との一方に係合させるプッシュバー手段と、
f)前記プッシュバー手段を取り付けるための第2のベース手段と、
g)前記第1および第2の長手方向のカートリッジ変位経路と平行な中央の長手軸を規定する、前記第1のベース手段を変位させるシャフト手段と、
h)前記シャフト手段に可逆性トルクを供給して前記シャフト手段を回転可能に駆動する駆動手段と、
i)前記トグル手段が前記第1のカートリッジ係合手段としっかり係合し、前記トグル手段が前記第2のカートリッジ係合手段から解放される、第1の係合動作状態と、
j)前記トグル手段が前記第2のカートリッジ係合手段としっかり係合し、前記トグル手段が前記第1のカートリッジ係合手段から解放される、第2の係合動作状態と、
k)前記第1のベース手段が前記第2のベース手段と当接係合し、このデュアルカートリッジ係合アセンブリが前記第1の係合動作状態と前記第2の係合動作状態との一方にある、ホーム動作モードと、
l)前記第1のベース手段が前記中央の長手軸に沿って変位し、このデュアルカートリッジ係合アセンブリが前記第1の係合動作状態と前記第2の係合動作状態との一方にある、カートリッジ変位動作モードと、
m)前記トグル手段が前記第2の係合動作状態から解放されて前記第1の係合動作状態へと移行する第1の切換動作モードと、
n)前記トグル手段が前記第1の係合動作状態から解放されて前記第2の係合動作状態へと移行する第2の切換動作モードと、
o)前記第1のカートリッジ係合手段と前記第2のカートリッジ係合手段と前記第1のベース手段と前記第2のベース手段と前記トグル手段と前記プッシュバー手段とが前記中央の長手軸のまわりでフリップするフリップ動作モードと、
p)そのフリップ動作モード時に前記第2のベース手段が保持される当接面を提供する固定された第3のベース手段と、
q)このデュアルカートリッジ係合アセンブリが前記フリップ動作モードに入る前に前記第1のベース手段に係合する駐機手段と
を備えることを特徴とする、デュアルカートリッジ係合アセンブリ。
【0107】
9.ネジ付きシャフトの可逆動作を介して第1のカートリッジ係合装置と第2のカートリッジ係合装置とを線形変位させる方法であって、この方法が、
a)前記ネジ付きシャフトの第1の回転方向への回転を介して第1の線形方向に前記第1のカートリッジ係合装置を長手方向に変位させ、
b)前記ネジ付きシャフトの第2の回転方向への回転を介して第2の線形方向に前記第1のカートリッジ係合装置を長手方向に変位させ、
c)前記ネジ付きシャフトを、前記第1のカートリッジ係合装置との線形駆動関係から受動的に解放して、そのネジ付きシャフトの前記第2の回転方向への回転を介して前記第2のカートリッジ係合装置との線形駆動関係へと移行させ、
d)前記ネジ付きシャフトの前記第1の回転方向への回転を介して前記第1の線形方向に前記第2のカートリッジ係合装置を長手方向に変位させ、
e)前記ネジ付きシャフトの前記第2の回転方向への回転を介して前記第2の線形方向に前記第2のカートリッジ係合装置を長手方向に変位させ、
f)前記ネジ付きシャフトを、前記第2のカートリッジ係合装置との線形駆動関係から受動的に解放して、そのネジ付きシャフトの前記第2の回転方向への回転を介して前記第1のカートリッジ係合装置との線形駆動へと移行させる
というステップを含むことを特徴とする、前記の線形変位方法。
【0108】
10.ネジ付きシャフトの可逆動作を介して第1のカートリッジ係合装置および第2のカートリッジ係合装置を回転変位させる方法であって、この方法が、
a)前記ネジ付きシャフトの第2の回転方向への回転を介して第1のベースアセンブリおよび第2のベースアセンブリを長手方向に変位させることにより前記第1のベースアセンブリに受動的に係合し、
b)前記ネジ付きシャフトの前記第2の回転方向への回転を介して前記第1のベースアセンブリと前記第2のベースアセンブリと前記第1のカートリッジ係合装置と前記第2のカートリッジ係合装置とを回転変位させ、
c)前記ネジ付きシャフトの第1の回転方向への回転を介して前記第1のベースアセンブリおよび前記第2のベースアセンブリを長手方向に変位させることにより前記第1のベースアセンブリを受動的に解放する、
というステップを含むことを特徴とする、前記の回転変位方法。
【0109】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成したので、交互に2つ以上のカートリッジを取り扱うことが可能なカートリッジ係合アセンブリを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデュアルカートリッジ係合アセンブリを用いたカートリッジ取り扱いシステムの正面、左側、および上部を概略的に示す斜視図である。
【図2】本発明のデュアルカートリッジ係合アセンブリの背面、左側、および上部を示す斜視図である。
【図3】図2のデュアルカートリッジ係合アセンブリの左側面図である。
【図4】図2および図3のデュアルカートリッジ係合アセンブリを、そのハウジングを除去した状態で、正面、左側、底面を示す斜視図である。
【図5】図4のデュアルカートリッジ係合アセンブリの分解斜視図である。
【図6】明瞭化のために各部品を除去した状態で図4および図5のデュアルカートリッジ係合アセンブリの背面、右側、および底面を示す斜視図である。
【図7】本発明のデュアルカートリッジ係合アセンブリのサム部材を詳細に示す斜視図である。
【図8】ホーム動作モードで第1の係合動作状態にあるデュアルカートリッジ係合アセンブリを示す左側面図である。
【図9】ホーム動作モードで第2の係合動作状態にあるデュアルカートリッジ係合アセンブリを示す左側面図である。
【図10】カートリッジ変位動作モードにあるデュアルカートリッジ係合アセンブリを示す左側面図である。
【図11】第1の切換動作モードにあるデュアルカートリッジ係合アセンブリを示す左側面図である。
【図12】第2の切換動作モードにあるデュアルカートリッジ係合アセンブリを示す左側面図である。
【図13】フリップ動作モードにあるデュアルカートリッジ係合アセンブリを明瞭化のために各部品を除去して示す斜視図である。
【図14】フリップ動作モード以外の動作モードにある図13のデュアルカートリッジ係合アセンブリを示す斜視図である。
【符号の説明】
14 カートリッジ
18 デュアルカートリッジ係合アセンブリ
40 第1のカートリッジ係合手段
50 第2のカートリッジ係合手段
76 連結手段
80 トグル手段
100 第1のベース手段
150 第2のベース手段
180 単体可逆駆動手段
190 ネジ付きシャフト手段
AA カートリッジ変位経路
BB 第2の長手方向のカートリッジ変位経路
CC 中央の長手軸
Claims (3)
- デュアルカートリッジ係合アセンブリであって、
a)第1のカートリッジに係合し、この第1のカートリッジを第1の長手方向のカートリッジ変位経路に沿って変位させる第1のカートリッジ係合手段と、
b)第2のカートリッジに係合し、この第2のカートリッジを前記第1の長手方向のカートリッジ変位経路と平行な第2の長手方向のカートリッジ変位経路に沿って変位させる第2のカートリッジ係合手段と、
c)機械的エネルギーを供給し、前記第1および第2のカートリッジ係合手段の前記長手方向の変位を生じさせ、前記第1および第2のカートリッジ係合手段のフリップ変位を生じさせるための、前記第1および第2のカートリッジ係合手段と操作可能に連結され得る単体可逆駆動手段と、
d)前記単体可逆駆動手段から前記第1および第2のカートリッジ係合手段へと機械的エネルギーを伝達するための、前記単体可逆駆動手段と操作可能に連結される受動切換可能なクラッチレス連結手段と、この連結手段が、前記第1のカートリッジ係合手段と前記第2のカートリッジ係合手段とに交互に係合する単体トグル手段を含むことと、
からなるデュアルカートリッジ係合アセンブリ。 - デュアルカートリッジ係合アセンブリであって、
a)第1のカートリッジに係合し、この第1のカートリッジを第1の長手方向のカートリッジ変位経路に沿って変位させる第1のカートリッジ係合手段と、
b)第2のカートリッジに係合し、この第2のカートリッジを前記第1の長手方向のカートリッジ変位経路と平行な第2の長手方向のカートリッジ変位経路に沿って変位させる第2のカートリッジ係合手段と、
c)機械的エネルギーを供給し、前記第1および第2のカートリッジ係合手段の前記長手方向の変位を生じさせ、前記第1および第2のカートリッジ係合手段のフリップ変位を生じさせる単体可逆駆動手段と、
d)前記単体可逆駆動手段から前記第1および第2のカートリッジ係合手段へと機械的エネルギーを伝達する受動切換可能なクラッチレス連結手段とからなり、この連結手段が、
i)前記第1のカートリッジ係合手段と前記第2のカートリッジ係合手段とに交互に係合する単体トグル手段と、
ii)前記トグル手段と、前記第1のカートリッジ係合手段と、前記第2のカートリッジ係合手段を取り付けるための第1のベース手段と、
iii)前記トグル手段を案内して前記第1のカートリッジ係合手段および前記第2のカートリッジ係合手段の一方と係合させるための単体プッシュバー手段と、
iv)前記プッシュバー手段を取り付けるための第2のベース手段と、
v)前記駆動手段に駆動接続されて前記第1のベース手段および前記第2のベース手段を変位させるとともに中央の長手軸を画定するシャフト手段と、
からなるデュアルカートリッジ係合アセンブリ。 - ネジ付きシャフトの可逆動作を介して第1のカートリッジ係合装置と第2のカートリッジ係合装置を線形変位させる方法であって、
a)前記ネジ付きシャフトの第1の回転方向への回転を介して第1の線形方向に前記第1のカートリッジ係合装置を長手方向に変位させ、
b)前記ネジ付きシャフトの第2の回転方向への回転を介して第2の線形方向に前記第1のカートリッジ係合装置を長手方向に変位させ、
c)前記ネジ付きシャフトを、前記第1のカートリッジ係合装置との線形駆動関係から受動的に解放し、前記ネジ付きシャフトの前記第2の回転方向への回転を介して前記第2のカートリッジ係合装置との線形駆動関係へと移行させ、
d)前記ネジ付きシャフトの前記第1の回転方向への回転を介して前記第1の線形方向に前記第2のカートリッジ係合装置を長手方向に変位させ、
e)前記ネジ付きシャフトの前記第2の回転方向への回転を介して前記第2の線形方向に前記第2のカートリッジ係合装置を長手方向に変位させ、
f)前記ネジ付きシャフトを、前記第2のカートリッジ係合装置との線形駆動関係から受動的に解放して、前記ネジ付きシャフトの前記第2の回転方向への回転を介して前記第1のカートリッジ係合装置との線形駆動関係へと移行させる
ステップからなる方法。
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