JP3589649B2 - 表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば、コンピュータの画像を、液晶等のような画素構造をもつ表示素子を用いて表示する表示装置に関するものであり、特に、消費電力の低減を実現することが可能な表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
以下、従来の表示装置について説明する。図7は、特開平10−240191号公報に記載された従来の表示装置の構成を示す図である。図7において、101はビデオメモリであり、102,103はVRAMであり、104はディジタル/アナログ(D/A)変換器であり、105は読み出し(R)アドレスカウンタであり、106は行アドレスデコーダであり、107はトランジスタであり、108は表示部であり、109は画素であり、110はANDゲートであり、111は列アドレスデコーダであり、112は画素アドレス信号であり、113は更新データである。
【0003】
ビデオメモリ101は、表示部108内の各画素に蓄えられる表示データを格納するVRAM102と、表示部108内の画素が更新されたことを知らせる更新データを格納するVRAM103と、から構成される。また、VRAM102,VRAM103のアドレス番地Mは、表示部108の総画素数をNとするとき、M>Nとなる。また、番地あたりのビット数は、VRAM102が6ビット(表示部で64階調の表示ができることになる)であり、VRAM103のビット数が1である。
【0004】
ここでは、ビデオメモリ101への表示データの書き込みが、書き込みアドレス(Wアドレス)で指定されたVRAM102の番地に行われ、同時に、当該Wアドレス番地で指定されるVRAM103に「1」が書き込まれる。
【0005】
一方、VRAM102,VRAM103からのデータの読み出しは、Rアドレスカウンタ105の指示により行われる。たとえば、読み出し番地に対応したVRAM103のビットが「1」の場合、VRAM102から読み出される表示データは更新されたものであることを示しているので、ANDゲート110では、Rアドレスカウンタ105の内容を、列アドレスデコーダ111と行アドレスデコーダ106へ出力する。なお、図中RCLはRアドレスカウンタ105のクロック信号を表す。
【0006】
そして、VRAM102から読み出された表示データ(ディジタル値)は、D/A変換器104でアナログ値の表示データへ変換される。
【0007】
また、ANDゲート110を介して出力されるRアドレスカウンタ105の上位アドレス情報は、列アドレスデコーダ111へ通知され、一方の下位アドレス情報は、行アドレスデコーダ106へ通知される。そして、列アドレスデコーダ111では、上位アドレス情報のデコード処理結果に基づいて信号Rmを出力し、トランジスタ107のオン/オフを制御する。たとえば、オンの場合、その時の表示データVIDが列側駆動端子Xmへ出力される。一方、行アドレスデコーダ106では、下位アドレス情報のデコード処理結果を行側駆動端子Ynへ出力する。その結果、各端子Xm,Ynで指定される画素109に、更新された表示データが書き込まれる。
【0008】
図8は、上記表示装置の動作を示すタイムチャートである。Rアドレスカウンタ105には、連続信号のクロック信号RCLが入力され、特定周期(たとえばカウンタ値が飽和した時)で信号RESを発生する。ここでは、信号RESの周期が表示データ更新周期に対応する。
【0009】
また、RESによって、VRAM103のリセット処理(「0」の書き込み)が行われる。ここでは、Wアドレスで指定されるVRAM102の特定番地が更新される場合に、対応するVRAM103の特定番地に「1」が書き込まれることになるが、一方で、Rアドレスで読み出された場合には、RESにより再びVRAM103の特定番地が「0」となる。
【0010】
また、Rアドレスカウンタ105から出力されるRアドレスは、RCLによって順次変化する。このRアドレスによって、VRAM102から表示データが読み出され、VRAM103から更新データが読み出される。
【0011】
また、VRAM103から読み出された更新データが「1」のときには、ANDゲート110が、Rアドレスデータを表示部108の画素アドレス信号112として出力する。すなわち、更新される表示画素は、全体の一部ということになる。たとえば、ワードプロセッサ等における画面の更新は、文字部分だけであるため、上記のような制御を行った場合、消費電力を大幅に削減できる。
【0012】
また、特定画素に対するデータの更新が所定時間にわたって行われない場合は、この画素へのデータ書き込みが長時間にわたって途絶えることになる。そのため、たとえば、表示素子が液晶の場合、この画素へ蓄積した電荷はしだいに放電し、その結果、表示画像は徐々に劣化する。
【0013】
図9は、上記のような劣化を防ぐことが可能な表示装置の構成を示す図である。図9において、114はRESを60回にわたって計数する60計数カウンタであり、115はパルスである。また、図10は、図9に示す表示装置の動作を示すタイムチャートである。
【0014】
60計数カウンタ114では、60カウントすると(カウンタ値が59から0になった時)、1RES周期分の幅でパルス115を出力する。パルス115はANDゲート110に入力され、このパルス115が「1」のとき、表示部108では、全画素分の表示データを更新する。
【0015】
具体的にいうと、RES周期を1/60秒とした場合、パルス115の周期、すなわち、表示部108の全画素が更新される周期は、1秒となる。これは、表示素子が液晶の場合、各画素の容量に蓄えられた電荷(表示データ)の放電経路,液晶あるいはトランジスタのゲート端子等のインピーダンスが極めて高いことを考慮すれば、十分な全画素更新周期と言える。すなわち、この周期で全画素の更新を行えば、ユーザが表示劣化を認識することはない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
このように、上記、図7に記載の従来の表示装置においては、VRAM102の読み出しアクセスを削減することによって消費電力を大幅に削減できるが、一方で、たとえば、表示素子が液晶の場合、更新されてない画素には書き込み処理が行われず、時間の経過とともに液晶の容量に充電された電荷が放電し、表示が劣化する、という問題があった。
【0017】
また、上記問題を解決する図9に記載の表示装置においては、全画素のデータを更新するための機能を付加する必要があるため、回路の複雑化,大規模化を招く、という問題があった。
【0018】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、メモリへのアクセス回数の削減を実現し、かつ余分な回路を付加することなく表示劣化を防ぎつつ消費電力の低減を実現可能な表示装置を得ることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる表示装置にあっては、少なくとも1画面分の画像データを記憶するビデオメモリ(後述する実施の形態のVRAM8に相当)を備え、さらに、最新の一画素分の画像データと一つ前の一画素分の画像データとを比較する比較手段(保持データ切替回路3、保持回路1、比較回路2に相当)と、前記ビデオメモリに記憶される画像データの中の連続する同一データの数(連続回数情報:1回を含む)を、前記比較結果が一致する期間にわたってカウントするカウント手段(カウンタ4に相当)と、カウント終了毎に前記連続回数情報を前記同一データと対応付けて記録する連続回数記録手段(タグメモリ5に相当)と、前記ビデオメモリから読み出された画像データを前記連続回数情報で示される一致期間にわたって保持する保持手段(保持回路9に相当)と、前記連続回数情報を読み出し、画像データの読み出し処理が行われる度に連続回数を1だけ減算し、当該連続回数が「1」になるまで前記連続回数情報の読み出し処理を停止する制御を行い、当該連続回数が「1」の場合に、前記ビデオメモリから画像データを読み出し、一方、当該連続回数が「1」以外の場合に、当該ビデオメモリからの画像データの読み出し処理を停止し、前記連続回数分にわたって前記保持手段にて保持された画像データを読み出す読出制御手段(VRAM読出制御回路7、出力データ切替回路10に相当)と、を備えることを特徴とする。
【0020】
つぎの発明にかかる表示装置にあっては、少なくとも1画面分の画像データを記憶するビデオメモリ(VRAM8に相当)を備え、さらに、最新の一画素分の画像データと一つ前の一画素分の画像データとを比較する比較手段(保持データ切替回路3、保持回路1、比較回路2に相当)と、前記ビデオメモリに記憶される画像データの中の連続する同一データの数(連続回数情報:1回を含む)を、前記比較結果が一致する期間にわたってカウントするカウント手段(カウンタ4に相当)と、前記画像データの下位数ビットを削減し、ビット削減後のデータと前記連続回数情報とを対応付けてマージするマージ手段(遅延回路21、マージ回路22に相当)と、通常モードの場合に前記画像データをビデオメモリに書き込み、低消費電力モードの場合に前記マージ後データをビデオメモリに書き込む書込制御手段(書込データ切替回路23に相当)と、前記低消費電力モードの場合に、前記ビデオメモリから読み出された前記マージ後データ内のビット削除後データを、前記連続回数情報で示される一致期間にわたって保持する保持手段(保持回路9に相当)と、前記通常モードの場合に、前記ビデオメモリから前記画像データを読み出し、一方で、前記低消費電力モードの場合に、前記ビデオメモリから前記マージ後データ内の連続回数情報を読み出し、前記マージ後データ内のビット削除後データの読み出し処理が行われる度に連続回数を1だけ減算し、当該連続回数が「1」になるまで前記連続回数情報の読み出し処理を停止する制御を行い、当該連続回数が「1」であれば前記ビデオメモリから前記ビット削除後データを読み出し、当該連続回数が「1」以外であれば当該ビデオメモリからの前記ビット削除後データの読み出し処理を停止し、前記連続回数分にわたって前記保持手段にて保持された前記ビット削除後データを読み出す読出制御手段(VRAM読出制御回路7a、出力データ切替回路10に相当)と、を備えることを特徴とする。
【0021】
つぎの発明にかかる表示装置にあっては、少なくとも1画面分の画像データを記憶するビデオメモリ(VRAM8に相当)を備え、さらに、通常モードから低消費電力モードへの変更を検知した場合、変更後の1画面目の表示期間について、前記ビデオメモリから読み出した最新の一画素分の画像データと一つ前の一画素分の画像データとを比較する比較手段(保持データ切替回路3、保持回路1、比較回路2bに相当)と、前記ビデオメモリに記憶された画像データの中の連続する同一データの数(連続回数情報:1回を含む)を、前記比較結果が一致する期間にわたってカウントするカウント手段(カウンタ4に相当)と、カウント終了毎に前記連続回数情報を前記同一データと対応付けて記録する連続回数記録手段(タグメモリ5に相当)と、前記ビデオメモリから読み出される画像データを前記連続回数情報で示される一致期間にわたって保持する保持手段(保持回路9に相当)と、前記低消費電力モードへ変更後の2画面目以降の表示期間について、前記連続回数情報を読み出し、画像データの読み出し処理が行われる度に連続回数を1だけ減算し、当該連続回数が「1」になるまで前記連続回数情報の読み出し処理を停止する制御を行い、当該連続回数が「1」の場合に、前記ビデオメモリから画像データを読み出し、一方、当該連続回数が「1」以外の場合に、当該ビデオメモリからの画像データの読み出し処理を停止し、前記連続回数分にわたって前記保持手段にて保持された画像データを読み出す読出制御手段(VRAM読出制御回路7b、出力データ切替回路10に相当)と、を備えることを特徴とする。
【0022】
つぎの発明にかかる表示装置において、前記読出制御手段は、1画面表示期間にビデオメモリにアクセスした回数をカウントし、アクセス率が所定値以上になった場合に、前記連続回数情報生成に関するすべての処理を停止し、以降、ビデオメモリのすべてのデータを読み出すことを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる表示装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0024】
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる表示装置の実施の形態1の構成を示す図である。図1において、1は1表示素子分の画像データを保持する保持回路であり、2は入力される画像データ値と保持回路1の出力値とを比較し、一致する場合に「1」を、不一致の場合に「0」を、それぞれ出力する比較回路であり、3は保持回路1のデータを次のサイクルも保持しつづけるか新しいデータに切り替えるかを選択するための保持データ切替回路であり、4は比較回路2出力が「1」である間、カウントを継続するカウンタであり、5はカウンタ4の出力を1画面分だけ記憶するタグメモリであり、6は一致回数をタグメモリのどのアドレスに書き込むのかを決める書込アドレス生成回路であり、7はビデオメモリ(以下、VRAMと呼ぶ)からの読み出しおよびタグメモリからの読み出しを制御するVRAM読出制御回路であり、8はVRAMであり、9はVRAM8からの読み出し画像データを一致期間だけ保持しておく保持回路であり、10はVRAM8の読み出し出力か保持回路9の出力かを選択する出力データ切替回路であり、11は液晶パネルを駆動するための信号処理を行う液晶表示信号処理回路であり、12は液晶パネルである。
【0025】
ここで、上記表示装置の動作について説明する。まず、外部機器(図示せず)から入力される画像データ,入力クロック信号(以下、W−CLKと呼ぶ)は、保持回路1に供給される。保持回路1は、1段のシフトレジスタで構成され、1クロック周期の時間分だけ画像データを遅延させる。比較回路2では、入力される画像データと保持回路1の出力とを比較する。そして、両方のデータ値が一致していれば「1」を出力する。一方、不一致ならば「0」を出力する。すなわち、ここでは、1画素前のデータとの比較を行い、一致する時は、同一の画像データが連続していると判断する。この場合、保持データ切替回路3では、保持回路1の出力をそのままの状態で再度供給し、保持回路1では、もう1クロック周期分だけ同一のデータを保持する。
【0026】
カウンタ4では、比較回路2の出力が「1」である間、カウントを継続する。これにより、同一のデータが何回にわたって送られてきたのかをカウントすることができる。
【0027】
書込アドレス生成回路6では、カウント終了後、カウンタ4の出力を記録するためのタグメモリ5のアドレスを決定する。カウンタ4の出力は、書込アドレス生成回路6が生成したアドレスに基づいてタグメモリ5に記憶される。図2(a)は、書き込み処理の様子を示す図である。この例では、1番目のデータが2回、3,4番目のデータが1回、5番目のデータが4回、9番目のデータが5回にわたって連続している。
【0028】
また、画像データはVRAM8にも供給され、VRAM8では、W−CLKに基づいて内部で書き込みアドレスを発生し、当該画像データを記憶する。VRAM8からの読み出し処理は、読み出しクロック(以下、R−CLKと呼ぶ)に基づいて内部で読み出しアドレスを生成して行われる。また、タグメモリ5からの読み出し処理もR−CLKにより行われ、その出力は、VRAM読出制御回路7に供給される。
【0029】
VRAM読出制御回路7では、同一データの連続回数を読み出し、当該連続回数が「1」でない期間については、VRAM8からの読み出しを停止する。ここでは、読み出した連続回数をR−CLK毎に1だけ減算し、連続回数が「1」になるまでタグメモリ5からの読み出しを停止する。
【0030】
保持回路9では、R−CLKによりデータ出力に1クロック周期分の遅延を与えるが、VRAM読出制御回路7で保持した連続回数が「1」以外の場合は、遅延動作を停止し、データを保持する。
【0031】
出力データ切替回路10では、VRAM読出制御回路7で保持した連続回数が「1」以外の場合は次のR−CLKのタイミングで保持回路9の出力を、「1」の場合には次のR−CLKのタイミングでVRAM8の読み出しデータを、それぞれ出力する。図2(b)は、読み出し処理の様子を示す図である。ここでは、タグメモリ5の出力が「1」の場合、すなわち、1画素前のデータと異なる時は、VRAM8のデータを読み出し、タグメモリ5の出力が「1」以外の場合、すなわち、1画素前のデータと同一の時は、VRAM8からの読み出しを停止する。
【0032】
最後に、液晶表示信号処理回路11では、出力データ切替回路10の出力を用いて液晶パネル12を駆動するための信号処理を行う。
【0033】
このように、本実施の形態においては、画像データを書き込む際に、継続して入力される同一データの数を記録し、連続して同じデータが続く期間については、メモリからの読み出し処理を停止する。これにより、低消費電力化を実現できる。
【0034】
実施の形態2.
図3は、本発明にかかる表示装置の実施の形態2の構成を示す図である。図3において、7aはVRAMからの読み出し処理を制御するVRAM読出制御回路であり、21は画像データの遅延回路であり、22はカウント値を画像データのデータフィールドの特定エリアに書き込むマージ回路であり、23はマージ回路22出力(カウント値を書き込んだ画像データ)か画像データを選択出力する書込データ切替回路である。なお、前述の実施の形態1と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0035】
ここで、実施の形態2の表示装置の動作について説明する。ここでは、前述した実施の形態1と異なる動作についてのみ説明する。
【0036】
本実施の形態では、VRAM8への書き込み処理として、画像データのすべてのビットを書き込む通常モードと、画像データの下位数ビットを削減し、削減分の空きメモリエリアに同一データの連続回数を書き込む低消費電力モードと、を使い分ける。なお、モードの切り替え処理は、外部から供給される消費電力モード切替信号を用いて行われる。
【0037】
遅延回路21では、カウンタ4の出力を、対応する画像データと同期をとった状態でVRAM8に書き込むために、当該画像データをカウントに要する時間分だけ遅らせる。この遅延回路21では、カウンタ4の最大カウント数分(最大カウント値)の遅延を保証する。これにより、カウンタ4の出力は、対応する画像データと同一のVRAMアドレスに書き込まれる。図4は、実施の形態2の書き込み処理の様子を示す図である。
【0038】
マージ回路22では、カウント値を画像データのデータフィールドの特定エリアに書き込む。すなわち、画像データの下位数ビットを削減し、削減分の特定エリアに同一データの連続回数(カウンタ4出力)を書き込む。書込データ切替回路23では、通常モードのときに画像データを出力し、低消費電力モードのときにカウント値を書き込んだ画像データ(マージ回路22出力)を出力する。
【0039】
VRAM読出制御回路7aでは、外部から送られてくる消費電力モード切替信号を監視し、通常モードであれば、VRAM8のすべてのデータを読み出すように制御し、出力データ切替回路10では、絶えずVRAM8の出力を選択する。一方、低消費電力モードであれば、VRAM読出制御回路7aでは、VRAM8から読み出したデータのうち、連続回数のフィールドを読み出し、連続回数が「1」以外の場合、VRAM8からの読み出し処理を停止するように制御する。なお、読み出した連続回数は、R−CLK毎に1だけ減算される。
【0040】
保持回路9では、R−CLKを用いて1クロック周期分の遅延を付加するが、たとえば、VRAM読出制御回路7aで保持した連続回数が「1」以外の時は遅延動作を停止し、データを保持する。出力データ切替回路10では、VRAM読出制御回路7aで保持した連続回数が「1」以外の時は、保持回路9の出力を、「1」の時はVRAM8の読み出しデータを、それぞれ出力する。
【0041】
このように、本実施の形態においては、低電力化を実現するために表示ビット数(色数等)を減らし、使用しなくなったメモリエリアを同一画像データの連続回数記録領域に使用する構成とした。これにより、追加メモリを使用することなく、読み出し処理を停止することができるため、さらに低消費電力化を促進できる。
【0042】
実施の形態3.
図5は、本発明にかかる表示装置の実施の形態3の構成を示す図である。図5において、2bは入力される画像データ値と保持回路1の出力値とを比較し、一致する場合に「1」を、不一致の場合に「0」を、それぞれ出力する比較回路であり、6bは書込アドレス生成回路であり、7bはVRAM8からの読み出し処理を制御するVRAM読出制御回路であり、31は画像データの下位ビットを任意のビット数分だけマスクするデータマスク回路である。
【0043】
ここで、実施の形態3の表示装置の動作について説明する。ここでは、前述した実施の形態1および2と異なる動作についてのみ説明する。
【0044】
VRAM読出制御回路7bでは、外部から送られてくる消費電力モード切替信号を監視することによって、通常モードから低消費電力モードへの変更を検知し、変更後の1画面表示期間についてはタグメモリ5の書き換え期間であると判断し、低消費電力モードであってもVRAM8のすべてのデータを読み出す。このとき、出力データ切替回路10は、絶えずVRAM8の出力を選択する。
【0045】
VRAM8から読み出された画像データを受け取ったデータマスク回路31では、低消費電力モードの場合、表示ビット数情報に基づいて決定される余剰ビットをマスクし、データマスク回路31の出力データを比較回路2bおよび保持データ切替回路3に対して出力する。
【0046】
比較回路2bおよび書込アドレス生成回路6bでは、通常モードから低消費電力モードへの変更を検知し、変更後の1画面表示期間の画像データを用いて、すなわち、有効表示ビット(マスクされていないビット)を用いて、同一データの連続回数をカウントし、そのカウント結果をタグメモリ5に書き込む制御を行う。
【0047】
なお、VRAM読出制御回路7bは、通常モードから低消費電力モードへ変更後、2画面目の表示から、前述した実施の形態1と同様に動作する。すなわち、タグメモリ5に記憶した連続回数を読み出し、当該連続回数が「1」以外の場合に、VRAM8からの読み出し処理を停止するように制御する。なお、読み出した連続回数は、R−CLK毎に1だけ減算される。また、上記の処理は、実施の形態1の変形例として説明したが、これに限らず、前述した実施の形態2の構成に適用することとしてもよい。その場合、同一データの連続回数は、実施の形態2と同様の手順でVRAM8の空き領域に記憶される。
【0048】
このように、本実施の形態においては、画像データを一旦記憶した後、低消費電力モードに変更した場合(たとえば、6ビットで表現された各色データを、3ビットの表示に切り替える場合)、最初の1画面表示期間については、現在記憶している画像データを読み出して表示する。このとき、読み出した画像データを表示ビット数情報に基づいてマスクし、マスク後の画像データを用いて同一データの連続回数をカウントし、そのカウント結果を記憶する。そして、2画面目の表示期間以降については、先に記憶しておいた連続回数を読み出し、当該連続回数が「1」以外の場合に、記憶している画像データの読み出し処理を停止する。これにより、さらに低消費電力化を促進できる。
【0049】
実施の形態4.
図6は、本発明にかかる表示装置の実施の形態4の構成を示す図である。図6において、7cはVRAM8の読み出し制御にタグメモリ5の情報を利用するかどうかを判定する判定機能を追加したVRAM読出制御回路であり、41はVRAM8へのアクセスが1画面当たり何回になるかをカウントする読出回数カウンタである。
【0050】
ここで、実施の形態4の表示装置の動作について説明する。ここでは、前述した実施の形態1,2および3と異なる動作についてのみ説明する。
【0051】
読出回数カウンタ41では、タグメモリ5が更新された次の1画面表示期間に、タグメモリ5内の連続回数に基づいて、VRAM読出制御回路7cがVRAM8にアクセスした回数をカウントする。VRAM読出制御回路7cでは、外部から与えられる読出率情報に基づいて、VRAM8へのアクセス率が一定以上になった場合、カウンタ4,タグメモリ5,書込アドレス生成回路6,VRAM読出制御回路7cおよび読出回数カウンタ41等の各回路の処理が多くなり、消費電力が増加するため、上記「タグメモリ5を使用したVRAMアクセス方式」を停止し、上記各回路を用いない「VRAM8のすべてのデータを読み出す方式」に移行する。この場合、出力データ切替回路10は、絶えずVRAM8の出力を選択する。
【0052】
VRAM読出制御回路7cでは、アクセス率を算出するために読出回数カウンタ41の結果を利用する。また、VRAM読出制御回路7cでは、タグメモリ5を利用しないアクセス方式(VRAM8のすべてのデータを読み出す方式)が選択された場合、タグメモリ5の読み出し動作を完全に停止するように制御する。
【0053】
このように、本実施の形態では、一画面分の表示期間に、画像データが記憶されたメモリのアクセス回数をカウントし、メモリへのアクセス率が一定値以上になった場合に、前述した実施の形態1の方式から、メモリ内のすべてのデータを読み出す方式に移行する構成とした。これにより、アクセス数に応じた消費電力制御が可能となるため、常に最適な方式で画像を表示することができる。なお、本実施の形態では、読出回数カウンタ41を実施の形態1(図1)の構成に適用したが、これに限らず、読出回数カウンタ41は、実施の形態2および3においても適用可能である。
【0054】
【発明の効果】
以上、説明したとおり、本発明によれば、画像データを書き込む際に、継続して入力される同一データの数を記録し、連続して同じデータが続く期間については、ビデオメモリからの読み出し処理を停止する構成とした。これにより、従来の表示装置と比較して大幅に消費電力を低減できる、という効果を奏する。
【0055】
つぎの発明によれば、低電力化を実現するために表示ビット数(色数等)を減らし、使用しなくなったメモリエリアを同一画像データの連続回数記録領域に使用する構成とした。これにより、追加メモリを使用することなく、読み出し処理を停止することができるため、さらに低消費電力化を促進できる、という効果を奏する。
【0056】
つぎの発明によれば、画像データを一旦記憶した後、低消費電力モードに変更された場合、最初の1画面表示期間については、現在記憶している画像データを読み出して表示する。このとき、読み出した画像データを用いて同一データの連続回数をカウントし、そのカウント結果を記憶する。そして、2画面目の表示期間以降については、先に記憶しておいた連続回数を読み出し、当該連続回数が、たとえば、「1」以外の場合に、画像データの読み出し処理を停止する。これにより、さらに低消費電力化を促進できる、という効果を奏する。
【0057】
つぎの発明によれば、一画面分の表示期間に、画像データが記憶されたビデオメモリへのアクセス回数をカウントし、ビデオメモリへのアクセス率が一定値以上になった場合に、上記連続回数のカウントに関するすべての処理を停止し、ビデオメモリからすべてのデータを読み出す方式に移行する。これにより、アクセス数に応じた消費電力制御が可能となるため、常に最適な方式で画像を表示することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる表示装置の実施の形態1の構成を示す図である。
【図2】実施の形態1の書き込み/読み出し処理の様子を示す図である。
【図3】本発明にかかる表示装置の実施の形態2の構成を示す図である。
【図4】実施の形態2の書き込み処理の様子を示す図である。
【図5】本発明にかかる表示装置の実施の形態3の構成を示す図である。
【図6】本発明にかかる表示装置の実施の形態4の構成を示す図である。
【図7】従来の表示装置の構成を示す図である。
【図8】従来の表示装置の動作を示すタイムチャートである。
【図9】従来の表示装置の構成を示す図である。
【図10】従来の表示装置の動作を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1,9 保持回路、2,2b 比較回路、3 保持データ切替回路、4 カウンタ、5 タグメモリ、6,6b 書込アドレス生成回路、7,7a,7b,7c VRAM読出制御回路、8 VRAM、10 出力データ切替回路、11 液晶表示信号処理回路、12 液晶パネル、21 画像データの遅延回路、22マージ回路、23 書込データ切替回路、31 データマスク回路、41 読出回数カウンタ。
Claims (4)
- 少なくとも1画面分の画像データを記憶するビデオメモリを備えた表示装置において、
最新の一画素分の画像データと一つ前の一画素分の画像データとを比較する比較手段と、
前記ビデオメモリに記憶される画像データの中の連続する同一データの数(連続回数情報:1回を含む)を、前記比較結果が一致する期間にわたってカウントするカウント手段と、
カウント終了毎に前記連続回数情報を前記同一データと対応付けて記録する連続回数記録手段と、
前記ビデオメモリから読み出された画像データを前記連続回数情報で示される一致期間にわたって保持する保持手段と、
前記連続回数情報を読み出し、画像データの読み出し処理が行われる度に連続回数を1だけ減算し、当該連続回数が「1」になるまで前記連続回数情報の読み出し処理を停止する制御を行い、当該連続回数が「1」の場合に、前記ビデオメモリから画像データを読み出し、一方、当該連続回数が「1」以外の場合に、当該ビデオメモリからの画像データの読み出し処理を停止し、前記連続回数分にわたって前記保持手段にて保持された画像データを読み出す読出制御手段と、
を備えることを特徴とする表示装置。 - 少なくとも1画面分の画像データを記憶するビデオメモリを備えた表示装置において、
最新の一画素分の画像データと一つ前の一画素分の画像データとを比較する比較手段と、
前記ビデオメモリに記憶される画像データの中の連続する同一データの数(連続回数情報:1回を含む)を、前記比較結果が一致する期間にわたってカウントするカウント手段と、
前記画像データの下位数ビットを削減し、ビット削減後のデータと前記連続回数情報とを対応付けてマージするマージ手段と、
通常モードの場合に前記画像データをビデオメモリに書き込み、低消費電力モードの場合に前記マージ後データをビデオメモリに書き込む書込制御手段と、
前記低消費電力モードの場合に、前記ビデオメモリから読み出された前記マージ後データ内のビット削除後データを、前記連続回数情報で示される一致期間にわたって保持する保持手段と、
前記通常モードの場合に、前記ビデオメモリから前記画像データを読み出し、一方で、前記低消費電力モードの場合に、前記ビデオメモリから前記マージ後データ内の連続回数情報を読み出し、前記マージ後データ内のビット削除後データの読み出し処理が行われる度に連続回数を1だけ減算し、当該連続回数が「1」になるまで前記連続回数情報の読み出し処理を停止する制御を行い、当該連続回数が「1」であれば前記ビデオメモリから前記ビット削除後データを読み出し、当該連続回数が「1」以外であれば当該ビデオメモリからの前記ビット削除後データの読み出し処理を停止し、前記連続回数分にわたって前記保持手段にて保持された前記ビット削除後データを読み出す読出制御手段と、
を備えることを特徴とする表示装置。 - 少なくとも1画面分の画像データを記憶するビデオメモリを備えた表示装置において、
通常モードから低消費電力モードへの変更を検知した場合、変更後の1画面目の表示期間について、前記ビデオメモリから読み出した最新の一画素分の画像データと一つ前の一画素分の画像データとを比較する比較手段と、
前記ビデオメモリに記憶された画像データの中の連続する同一データの数(連続回数情報:1回を含む)を、前記比較結果が一致する期間にわたってカウントするカウント手段と、
カウント終了毎に前記連続回数情報を前記同一データと対応付けて記録する連続回数記録手段と、
前記ビデオメモリから読み出される画像データを前記連続回数情報で示される一致期間にわたって保持する保持手段と、
前記低消費電力モードへ変更後の2画面目以降の表示期間について、前記連続回数情報を読み出し、画像データの読み出し処理が行われる度に連続回数を1だけ減算し、当該連続回数が「1」になるまで前記連続回数情報の読み出し処理を停止する制御を行い、当該連続回数が「1」の場合に、前記ビデオメモリから画像データを読み出し、一方、当該連続回数が「1」以外の場合に、当該ビデオメモリからの画像データの読み出し処理を停止し、前記連続回数分にわたって前記保持手段にて保持された画像データを読み出す読出制御手段と、
を備えることを特徴とする表示装置。 - 前記読出制御手段は、
1画面表示期間にビデオメモリにアクセスした回数をカウントし、アクセス率が所定値以上になった場合に、前記連続回数情報生成に関するすべての処理を停止し、以降、ビデオメモリのすべてのデータを読み出すことを特徴とする請求項1、2または3に記載の表示装置。
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