JP3589418B2 - フィルム一体型カメラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、組立時に予めフィルムカートリッジを装填しておき、撮影毎に写真フィルムを巻き上げ、撮影済の写真フィルムを取出すフィルム一体型カメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
フィルム一体型カメラは、組立時に予めフィルムカートリッジを装填しておき、撮影毎に写真フィルムを巻き上げ、撮影済の写真フィルムを取出す簡易なカメラである。このようなフィルム一体型カメラでは、巻上機構の逆巻上を防止するために、例えば巻上ノブの歯車に、逆巻上防止レバーと当接させておき、巻上ノブの逆巻上を規制するものがある。
【0003】
また、従来はパトローネ内ブル巻きによる巻き上げ量増加防止、或は撮影時の画像位置の安定を実現するために、パトローネ内スクロールを密巻きに保持するように、一枚爪のラチェット機構を用いて、パトローネスプールに直結した巻き上げノブを一方向にのみ回転するようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前者では、巻上ノブに逆巻上防止レバーが常に押圧状態で接触しているため、巻上ノブの回転で常にカチカチと音が発生する。
【0005】
また、後者でも、ラチェット機構であるため巻き上げ回転時に音がする。このため静寂を求められる場面においては、撮影をはばかられる場合が多かった。
【0006】
この発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、簡単な構造で、巻上音の発生をなくし、あるいは軽減させるフィルム一体型カメラを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。
請求項1に記載の発明は、フィルムカートリッジを組立時に予め装填し、撮影により写真フィルムを巻き上げる巻上機構と、この巻上機構の逆巻上を防止する逆巻上防止部材とを備えるフィルム一体型カメラにおいて、
前記逆巻上防止部材を、回動自在に同軸上に軸支した同じ向きの歯を有する複数の同じ歯車に当接させ、
かつ前記複数の同じ歯車を同じ位相に保持する付勢手段を備え、
前記巻上機構の作動により前記複数の歯車の位相をずらすように構成したことを特徴としている。
【0010】
このように、巻上機構の作動により複数の歯車の位相がずれるため、歯車の歯数が増えた状態になり、複数の歯車に接触している逆巻上防止部材の音が軽減される。巻上機構の作動が停止されると、付勢手段により複数の同じ歯車は同じ位相に保持され、逆巻上防止部材が複数の歯車に係合して逆巻上が規制される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明のフィルム一体型カメラを図面に基づいて詳細に説明する。まず、フィルム一体型カメラの参考例を、図1乃至図3に示す。図1はフィルム一体型カメラの平面図、図2は巻上部の側面図、図3は巻上部の平面図である。
【0014】
このフィルム一体型カメラ1は、写真フィルムが装填された状態で市販に供される簡易なカメラで、写真フィルムがカメラの組立工程で装填され、ユーザーの写真フィルムの装填や巻き戻し等の操作が不要になり、ユーザーは直ちに撮影することができる。
【0015】
このフィルム一体型カメラ1は、カメラ本体2に、前カバー3と、後カバー4とを両側から組み付けて構成される。カメラ本体2の中央には、撮影部5が設けられ、この撮影部5を挟んで左右の一方にカートリッジ収納室6が、他方にフィルムロール収納室7が設けられている。カートリッジ収納室6にはフィルムカートリッジ8がカメラ下方から装填される。
【0016】
このフィルム一体型カメラ1には、撮影により写真フィルムFを巻き上げる巻上機構10と、この巻上機構10の逆巻上を防止する逆巻上防止部材11とが備えられている。巻上機構10を構成する巻上ノブ12には、その外周に歯車12aが形成され、この巻上ノブ12には前カバー3から押圧力が与えられ、写真フィルムFの引っ張りに対向する所定の荷重が与えられ、撮影時の画像位置の安定を実現するために、フィルムカートリッジ8内スクロールを密巻きに保持するようになっている。
【0017】
逆巻上防止部材11は後カバー4の内側に設けられ、この逆巻上防止部材11は巻上機構10を構成する巻上ノブ12の歯車12aと非接触状態に設定されている。巻上ノブ12の下側には巻上機構10の逆巻上により逆巻上防止部材11を作動させる規制部材を備えている。この規制部材13は巻上ノブ12と同心円板状に形成され、規制部材13の爪部13aが逆巻上防止部材11に対向している。また、後カバー4には、規制部材13の爪部13aを覆うように延出させてストッパ部4aを形成し、このストッパ部4aによって規制部材13が巻上方向へ回転すると、爪部13aがストッパ部4aに当接して規制部材13の回転が規制される。
【0018】
このように、逆巻上防止部材11が、巻上機構10の巻上ノブ12の歯車12aと非接触状態に設定されており、図3(a)に示すように、ユーザーが指で巻上機構10の巻上ノブ12を矢印方向に巻き上げるとき、巻上機構10が作動しても逆巻上防止部材11によるカチカチ音は発生しない。一方、例えば、図3(b)に示すように、誤って巻上機構10の巻上ノブ12が矢印方向に逆巻上されると、規制部材13の爪部13aにより逆巻上防止部材11が押されて作動して巻上機構10の巻上ノブ12の歯車12aに係合して逆巻上されることを規制する。
【0019】
図4はフィルム一体型カメラの実施例を示し、図4(a)は巻上前の状態を示し、図4(b)は巻上時の状態を示し、図4(c)は巻上部の断面図である。
【0020】
このフィルム一体型カメラ1には、撮影により写真フィルムを巻き上げる巻上機構10と、この巻上機構10の逆巻上を防止する逆巻上防止部材11とが備えられている。巻上機構10は、上下2枚の巻上ノブ20,21で構成される。逆巻上防止部材11は、回動自在に同軸上に軸支した巻上ノブ20,21の同じ歯車20a,21aに当接させている。この実施例では、巻上ノブ20,21が2枚の歯車を重ねた状態に設定されている。
【0021】
巻上ノブ20,21の間には、同じ歯車20a,21aを同じ位相に保持する付勢手段22が備えられ、この付勢手段22はバネ23で構成され、巻上機構10の作動により複数の歯車の位相をずらすように構成されている。即ち、上側の巻上ノブ20にはガイド孔20bが形成され、下側の巻上ノブ21に設けたピン部21bがガイド孔20bに位置しており、このピン部21bと上側の巻上ノブ20との間にバネ23が設けられている。
【0022】
従って、通常の巻上前は、図4(a)に示すように、上下2枚の巻上ノブ20,21の同じ歯車20a,21aはバネ23によって同じ位相に保持され、この上下の歯車20a,21aに逆巻上防止部材11が係合して矢印方向の逆巻上が規制される。
【0023】
そして、図4(b)に示すように、巻上機構10の作動により上側の巻上ノブ20がユーザの指で回転されると、歯車20aがバネ23に抗して回転して複数の歯車20a,21aの位相がずれるため、歯車の歯数が増えた状態になり、複数の歯車に接触している逆巻上防止部材11の音が軽減される。巻上機構10の作動が停止されると、付勢手段22のバネ23により複数の同じ歯車が同じ位相に保持され、逆巻上防止部材11が複数の歯車20a,21aに係合して逆巻上が規制される状態になる。
【0024】
図5はフィルム一体型カメラのさらに他の実施例を示し、図5(a)は巻上前の状態を示し、図5(b)は巻上時の状態を示し、図5(c)は巻上部の断面図である。
【0025】
この実施例は、図4の付勢手段22を、上側の巻上ノブ20に一体に形成した樹脂バネ24で構成したものであり、この樹脂バネ24をピン部21bに当接させて上下2枚の巻上ノブ20,21の同じ歯車20a,21aは同じ位相に保持される。
【0026】
さらに、図6及び図7はフィルム一体型カメラの参考例を示している。図6の参考例では、フィルム一体型カメラ1は、撮影により写真フィルムを巻き上げる巻上機構10を備え、この巻上機構10をウオームギヤ30により構成している。即ち、巻上機構10のウォームホイール31に、カメラの前側に横方向に配置したウォーム32を噛み合わせ、このウォーム32の軸部に摘み33を、カメラの横側に突出させて設けている。
【0027】
ユーザーが摘み33を回して巻き上げると、ウォーム32が回転してウォームホイール31を連動して回転させて巻き上げるが、ウォームホイール31に逆巻上の回転力が作用しても回転が規制される。
【0028】
このように、巻上機構10がウオームギヤ30により構成されており、巻上方向にはウオームギヤ30が回転するが、巻上音は発生しない。一方、巻上方向以外にはウオームギヤ30の回転が規制され、画像位置が安定する。
【0029】
図7の参考例では、カメラの右側に縦方向に配置したウォーム32を、ウォームホイール31に噛み合わせ、このウォーム32の軸部に摘み33を、カメラの後側に突出させて設けている。
【0030】
図8及び図9はフィルム一体型カメラのさらに他の参考例である。図8の参考例では、標準サイズの撮影用のファインダ40を有し、ファインダ視野枠70aに対応させてファインダレンズ41,42が配置され、図9はパノラマサイズの撮影用のファインダ50を有し、ファインダ視野枠71aに対応させてファインダレンズ51,52が配置されている。
【0031】
この両参考例のフィルム一体型カメラ1は、前カバー金型60,61のファインダ開口部分を入れ子62,63にして様々なプリントアスペクト比のユニットに対して入れ子62,63を交換することで、それぞれに対応したファインダ視野枠70a,71aを持つ前カバー70,71を成形可能にしている。
【0032】
従来、アスペクト比の異なったフィルム一体型カメラ1に対して前カバーの金型を作っていたが、アスペクト比の異なったフィルム一体型カメラ1に対してそれぞれ前カバーの金型を作っていると金型代がかかる。
【0033】
このため、前カバー金型60,61のファインダ開口部入れ子にしておきプリントアスペクトの異なったフィルム一体型カメラ1、例えば標準サイズの撮影用、ハイビジョンサイズの撮影用、或はパノラマサイズの撮影用等に対して、それぞれに対応したファインダ開口用の入れ子を作り交換して成形することにより金型代を安くすませ、金型代をあまりかけないで様々なプリントアスペクト比に対応できる前カバーを作ることができる。
【0035】
【発明の効果】
前記したように、請求項1に記載の発明は、逆巻上防止部材を、回動自在に同軸上に軸支した同じ向きの歯を有する複数の同じ歯車に当接させ、かつ複数の同じ歯車を同じ位相に保持する付勢手段を備え、巻上機構の作動により複数の歯車の位相をずらすように構成したから、巻上機構の作動により複数の歯車の位相がずれるため、歯車の歯数が増えた状態になり、複数の歯車に接触している逆巻上防止部材の音が軽減される。一方、巻上機構の作動が停止されると、付勢手段により複数の同じ歯車を同じ位相に保持され、逆巻上防止部材が複数の歯車に係合して逆巻上を規制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フィルム一体型カメラの平面図である。
【図2】巻上部の側面図である。
【図3】巻上部の平面図である。
【図4】フィルム一体型カメラの他の実施例を示す図である。
【図5】フィルム一体型カメラのさらに他の実施例を示す図である。
【図6】フィルム一体型カメラの他の実施例を示す図である。
【図7】フィルム一体型カメラのさらに他の実施例を示す図である。
【図8】フィルム一体型カメラの他の実施例を示す図である。
【図9】フィルム一体型カメラの他の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 フィルム一体型カメラ
8 フィルムカートリッジ
10 巻上機構
11 逆巻上防止部材
13 規制部材
F 写真フィルム
Claims (1)
- フィルムカートリッジを組立時に予め装填し、撮影により写真フィルムを巻き上げる巻上機構と、この巻上機構の逆巻上を防止する逆巻上防止部材とを備えるフィルム一体型カメラにおいて、
前記逆巻上防止部材を、回動自在に同軸上に軸支した同じ向きの歯を有する複数の同じ歯車に当接させ、
かつ前記複数の同じ歯車を同じ位相に保持する付勢手段を備え、
前記巻上機構の作動により前記複数の歯車の位相をずらすように構成したことを特徴とするフィルム一体型カメラ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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JPH09127591A JPH09127591A (ja) | 1997-05-16 |
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Family Applications (1)
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JP28572695A Expired - Fee Related JP3589418B2 (ja) | 1995-11-02 | 1995-11-02 | フィルム一体型カメラ |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3589418B2 (ja) |
-
1995
- 1995-11-02 JP JP28572695A patent/JP3589418B2/ja not_active Expired - Fee Related
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