JP3589360B2 - 感光性印刷版 - Google Patents

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    • G03F7/027Non-macromolecular photopolymerisable compounds having carbon-to-carbon double bonds, e.g. ethylenic compounds

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、感光性印刷版に関し、特に、レーザ光で直接書き込み可能なネガ型感光性印刷版(以下、単に「PS版」という)に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ネガ型PS版は広く知られており、光に当ると硬化するジアゾ樹脂含有感光層を用いるもの、光重合性感光層を用いるもの、光架橋性感光層を用いるものなどがある。ここで、光重合性及び光架橋性という語句は、光によって発生させられた活性化学種によって有機層の重合及び架橋が引き起される性質を意味する。このようなPS版から印刷用の版を作るには、これらの感光性層を有するPS版の上に透明ネガフィルムの原稿をのせ、紫外光を用いて露光する操作が行なわれる。その原稿が文字からなるものである場合も一度フィルムに原稿をとってからPS版に露光するという操作が必要であるため、作業が煩雑となっていた。
【0003】
そこで、感光層にある種の高感度な重合性層を用い、細くビームを絞ったレーザ光をその版面上に走査させ、文字原稿、画像原稿などを直接版面上に形成させ、フィルム原稿なしで直接製版する試みが鋭意なされてきた。例えば、特公昭61−9621号、特開昭63−178105号、特開平2−244050号公報等に記載の感光性組成物の使用により、フィルム原稿なしで直接版を作ることが可能である。
【0004】
しかしながら、従来のこうした高感度光重合性の印刷版は、感光層/支持体密着力が強力ではないため、高速で大部数の印刷に使用すると、画像部が抜けたり、細線がとんだりする不具合を生ずることがあった。
【0005】
【発明が解決すべき課題】
本発明は、高感度な光重合性感光層が感光し、重合する間に該感光層と支持体とが光接着して強固な感光層/支持体密着力を発現し、印刷中に画像部が抜けたり、細線やハイライトの網点がとんだりすることのない、耐刷性に優れた、かつレーザ書き込み可能なPS版を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく、種々検討した結果、本発明をなすに到ったものである。
即ち、本発明は 表面粗さRaが0.25〜0.60μmのアルミニウムもしくは有機高分子支持体上に、重合性モノマー、光開始剤及び400〜1000nmに吸収波長を有する増感剤を含有する光重合性感光層を有し、上記支持体が感光層側の表面に下記Aに示す官能基を有することを特徴とするネガ型感光性平版印刷版、
A:ラジカルによって付加反応を起し得る不飽和結合部とSi原子とを有し、該Si原子が酸素原子を経由して、上記支持体のアルミニウム原子、Si原子もしくは炭素原子と共有結合により結合している官能基。
を要旨とするものである。
【0007】
即ち、支持体上に共有結合により植えつけられた付加反応性の官能基が光重合性感光層と光接着して強固な感光層/支持体密着力を発現し、且つ非画像部上では該付加反応性官能基が支持体の親水性を低下させるには至らないほどの密度で存在するため、非画像部には十分な親水性が保たれ、汚れを起さないで印刷できる。
【0008】
以下、本発明について詳述する。
本発明において使用される支持体としては、アルミニウム、プラスチック、紙の単独又は複合体よりなるものが用いられ、アルミニウム板が好ましい。
本発明に使用されるアルミニウム板は、純アルミニウム板、アルミニウムを主成分とし、微量の異元素を含む合金板又はアルミニウムがラミネートもしくは蒸着されたプラスチックフィルムの中から選ばれる。該アルミニウム合金に含まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタンなどがある。合金中の異元素の含有量は10重量%以下である。本発明に好適なアルミニウムは、純アルミニウムであるが、完全に純粋なアルミニウムは精錬技術上製造が困難であるので、僅かに異元素を含有するものでもよい。このように本発明に適用されるアルミニウム板は、その組成が特定されるものではなく、従来より公知公用の素材のもの、例えばJIS A 1050、JIS A 1100、JIS A 3103、JIS A 3005などを適宜利用することが出来る。本発明に用いられるアルミニウム板の厚みは、およそ0.1mm〜0.6mm程度である。
【0009】
本発明において、支持体は通常砂目立てして用いられる。砂目立て方法は塩酸または硝酸電解液中で電気化学的に砂目立する電気化学的砂目立て方法、及びアルミニウム表面を金属ワイヤーでひっかくワイヤーブラシグレイン法、研磨球と研磨剤でアルミニウム表面を砂目立てするボールグレイン法、ナイロンブラシと研磨剤で表面を砂目立てするブラシグレイン法のような機械的砂目立て法を用いることができ、上記いずれの砂目立て方法を単独あるいは組み合わせて用いることもできる。
【0010】
このように砂目立て処理したアルミニウムは、酸またはアルカリにより化学的にエッチングされることが好ましい。酸をエッチング剤として用いる場合は、微細構造を破壊するのに時間がかかり、工業的に本発明を適用するに際しては不利であるが、アルカリをエッチング剤として用いることにより改善できる。
本発明において好適に用いられるアルカリ剤は、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、アルミン酸ソーダ、メタケイ酸ソーダ、リン酸ソーダ、水酸化カリウム、水酸化リチウム等である。濃度と温度の好ましい範囲はそれぞれ1〜50%、20〜100℃であり、Alの溶解量が5〜20g/mとなるような条件が好ましい。
【0011】
エッチングのあと表面に残留する汚れ(スマット)を除去するために酸洗いが行われる。用いられる酸は硝酸、硫酸、リン酸、クロム酸、フッ酸、ホウフッ化水素酸等が用いられる。特に電気化学的粗面化処理後のスマット除去処理には好ましくは特開昭53−12739号公報に記載されているような50〜90℃の温度の15〜65重量%の硫酸と接触させる方法及び特公昭48−28123号公報に記載されているアルカリエッチングする方法である。
【0012】
以上のようにして処理されたアルミニウム合金板は、本発明に従う付加反応性官能基を共有結合により結合させる支持体としてそのまま使用し得るが、必要に応じてさらに陽極酸化処理、化成処理などの処理を施すことができる。
陽極酸化処理はこの分野で従来より行われている方法で行うことができる。具体的には、硫酸、リン酸、クロム酸、シュウ酸、スルファミン酸、ベンゼンスルフォン酸等あるいはこれらの二種以上を組み合わせて水溶液または非水溶液中でアルミニウムに直流または交流の電流を流してアルミニウム支持体表面に陽極酸化皮膜を形成させることができる。
【0013】
陽極酸化の条件は使用される電解液によって種々変化するので一概に決定され得ないが、一般的には電解液の濃度が1〜80%、液温5〜70℃、電流密度0.5〜60アンペア/dm、電圧1〜100V、電解時間10〜100秒の範囲が適当である。
これらの陽極酸化皮膜処理のうちでも特に英国持許第1,412,768号明細書に記載の発明で使用されている、硫酸中で高電流密度で陽極酸化する方法及び米国特許第3,511,661号明細書に記載されているリン酸を電解浴として陽極酸化する方法が好ましい。
【0014】
陽極酸化処理を施された後、アルミニウム表面は必要により親水化処理が施される。本発明に使用される親水化処理としては、米国特許第2,714,066号、第3,181,461号、第3,280,734号および第3,902,734号に開示されているようなアルカリ金属シリケート(例えばケイ酸ナトリウム水溶液)法がある。この方法に於いては、支持体がケイ酸ナトリウム水溶液中で浸漬処理されるかまたは電解処理される。
【0015】
他に、特公昭36−22063号公報に開示されている弗化ジルコン酸カリウムおよび米国特許第3,276,868号、第4,153,461号および第4,689,272号に開示されているようなポリビニルホスホン酸で処理する方法などが用いられる。
また、砂目立て処理及び陽極酸化後、封孔処理を施したものも好ましい。かかる封孔処理は熱水及び無機塩または有機塩を含む熱水溶液への浸漬ならびに水蒸気浴などによって行われる。
【0016】
こうして得られた支持体表面に、本発明に従う付加反応性官能基を共有結合により結合させ、付加反応性支持体を作製する。本発明において付加反応性官能基を結合させる段階の前に測定した表面粗さ(Ra)が0.25〜0.60μm(2μmRの触針で測定)の支持体表面上に、ラジカルによって付加反応を起し得る官能基を共有結合により植えつけて、付加反応性支持体を作製し、この上に400〜1000nmの光に対して感度を有する高感度光重合性感光層を塗設し、このPS版にレーザーで画像を書き込んで性能を評価したところ、ハイライト耐刷性はRaの大小によらずFNSAと同等ないしそれ以上とすることができた。一方、ベタ耐刷性は、支持体を電気化学的に砂目立てする際の塩酸又は硝酸の濃度、電流波形、電気量等を制御し、および/またはブラシグレイン法で砂目立てする際のブラシの種類、ブラシの押圧等を制御してRaを0.60μm以下とした支持体を用いた時にはFNSAと同等ないしそれ以上の性能となるが、Raが0.60μmを超えるとFNSAより劣り、また、0.25μm未満では保水性が劣ることがわかった。
【0017】
従って、本発明に従って使用し得る支持体の表面粗さは0.25〜0.60μm、好ましくは0.30〜0.55μmである。
なお、本明細書中表面粗さ(Ra)は、東京精密株式会社製、SURFCOM触針計を使用し、2μmRの触針で測定した値を指示するものである。
本発明においては、上記支持体の表面にラジカルによる付加反応を起し得る官能基(以下、付加反応性官能基と略記する)を共有結合により結合させる(植えつける)。このような官能基としてはラジカルによる付加反応を起し得るものであれば、特に限定されるものではなく、
例えば、CH=CHCOO−(CH−、CH=C(CH)COO−(CH−、CH=CH−C(=CH)−、CH=CH−SONH−(CH−、
【0018】
【化1】
Figure 0003589360
【0019】
CH=CH−、HC≡C−、CHC≡C−、
【0020】
【化2】
Figure 0003589360
【0021】
CH=CHCHO−、CH=CHCOO−(CH−、CH=C(CH)COO−(CH−、CH=C(CH)COO−(CH−、CH=CHCH−、HO−CH−C≡C−、CHCHCO−C≡C−、CH=CHS−(CCH−、CH=CHCHO−(CH−SCH−、CH=CHCHS−(CH−S−、(CH−CCO−C≡C−、CH=CHCHNH−(CH−、(CH=CH)−N−(CH−SCH−、
【0022】
【化3】
Figure 0003589360
【0023】
が挙げられる。
支持体表面への付加反応性官能基の結合(又は植え付け)は、有機シリコーン化合物を原料として用いる方法による。たとえば、上記付加反応性官能基をRと表わした時、下記式(1):
Si(R (1)
(式中、Rは加水分解可能なアルコキシ基又は−OCOCH基である)で表わされる有機シリコーン化合物(1)を支持体上に塗設して、R基の一部を支持体表面の金属原子、金属酸化物、金属水酸化物、−OH基、又は支持体の予備的化成処理によって形成されたシラノール基と反応させることにより、式(1)中のSiと支持体表面との間に共有結合を形成させて、下記式(2)
【0024】
【化4】
Figure 0003589360
【0025】
(式中、RはRと同種の基又は水酸基、もしくは隣接する別のSi原子との結合を表わす。但し、Rは塗設に溶剤を用いる場合は溶剤上の基と交換し、一部R以外の溶剤の基であっても良い。)
で示される官能基を支持体表面に結合させる。
また、式(1)の化合物の代わりに、付加反応性官能基(R)が中央のSi原子に2個以上結合した下記式(1a)又は(1b):
【0026】
【化5】
Figure 0003589360
【0027】
(式中、Rは上記と同一の意味を有する)
で表わされる有機シリコーン化合物(1a)又は(1b)を用いることもできる。更にまた、付加反応性官能基Rが−O−を介して中央のSi原子に結合し、加水分解可能な官能基である場合は、下記式(1c)
【0028】
【化6】
Figure 0003589360
【0029】
で表わされる有機シリコーン化合物(1c)を用いることもできる。
有機シリコーン化合物(1)を支持体上に塗設する際、このものを単独で用いてもよく、又は適当な溶媒で希釈して用いてもよい。支持体上で有機シリコーン化合物(1)をより強固に結合させるために、水及び/又は触媒を加えることができる。溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール等のアルコール類が好ましく、触媒としては塩酸、酢酸、リン酸、硫酸などの酸、又はアンモニア、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどの塩基が使用できる。
【0030】
支持体上の付加反応性官能基の量は、結合させる付加反応性官能基の種類によって異なるが、100Å当り一般に0.01〜400個、好ましくは0.1〜40個、更に好ましくは1〜10個とすることが適当である。付加反応性官能基量が100Å当り0.01個より少ないと十分な光接着強度が得られ難い。有機シリコーン化合物(1)を厚く塗り重ねることによって100Å当りの付加反応性官能基量を実質的に幾らでも多くすることが可能であるが、最表面に顔を出す付加反応性官能基量は100Å当り高々10個であるので、厚く塗り過ぎても無駄になる。付加反応性官能基量が多過て、PS版として使用した時の非画像部の親水性が不足しないためには、100Å当りの付加反応性官能基の量は400個以内とするのが好ましい。
【0031】
従って、有機シリコーン化合物を用いて支持体表面に付加反応性官能基を結合する(植え付ける)際は、有機シリコーン化合物を希釈する溶媒の種類と量、支持体表面上での加水分解用に加える水の量(加える場合)、支持体表面上での加水分解を促進するための触媒の種類と量(加える場合)、有機シリコーン化合物の溶液を支持体上に施用する方法、支持体に施用した後の乾燥雰囲気、乾燥温度、乾燥時間等のプロセスパラメータを種々変更し、支持体表面に保持される付加反応性官能基量が上記の量の範囲内となるように制御することが好ましい。
【0032】
支持体表面に保持される付加反応性官能基の量は、支持体処理後の表面を適当な方法、例えばケイ光X線分析法、赤外線吸収法等の方法で測定し、表面にあるSi原子量の定量、炭素−炭素の多重結合量の定量等を行なうことによって決定することができる。
付加反応性官能基を結合した支持体(付加反応性支持体と略記する)を用いてPS版を構成する場合、式(1)の有機シリコーン化合物のみを用いて支持体の処理をしただけでは印刷汚れを生じる場合がある。即ち、上記有機シリコーン化合物を単独で使用する場合、水が付着するべき非画像部に、過剰の有機官能基が存在しやすいため、水の他にインクも付着して、印刷物上に汚れとなって観察されることがあるので、本発明においては、支持体表面上に付加反応性官能基(R)の他にOH基を多く固定して親水性を強くし印刷汚れを防ぐことが好ましい。即ち、支持体表面への付加反応性官能基の結合において、有機シリコーン化合物(1)の他に、下記式(3):
Si(R(式中、Rは加水分解可能なアルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アリールオキシ基又は−OCOCH基であり、RはRと同じであっても異なってもよい。)で表わされる有機シリコーン化合物(3)を併用し、支持体表面に上記式(2)で示される反応サイトを結合すると同時に、式(4):
【0033】
【化7】
Figure 0003589360
【0034】
で示される有機官能基を持たない親水性サイトを結合することが好ましい。式(4)において、Rは水酸基であることが親水性の面からは最も好ましく、それ以外のもののときは、必要に応じて、表面をアルカリ溶液で洗うことによって、親水性を高めることができる。
式(1)の有機シリコーン化合物(1)と式(3)の有機シリコーン化合物(3)との混合比は、支持体の性状によってそれぞれのものの支持体表面への結合(植えつけ)効率が変動するため、一概に好適な範囲を決めることができない。しかし、具体的には、両者の比を種々に変えて支持体処理を行ない、付加反応性官能基Rに基づく光接着性と、部分構造(4)に由来する親水性とが両立する条件を実験的に確定して使用するのが好ましい。いずれにしても、付加反応性官能基の密度が前記範囲内になるようにすればよい。具体的には、有機シリコーン化合物(1)に対する有機シリコーン化合物(3)の混合モル比は0.05〜200が適当であるが、好ましくは0.2〜100、更に好ましくは1〜40である。
【0035】
またこの範囲内で、式(3)の有機シリコーン化合物(3)に由来する親水性基の量を多くすればするほど非画像部の親水性が増す。
ただし、親水性基の密度が低い場合でも、付加反応性官能基を親水化処理することによって親水性基の密度を向上させることができる。
支持体表面への付加反応性官能基の結合の際、塗設前に有機シリコーン化合物を加水分解するとともに重縮合させると−Si−O−Si−結合を含む無機高分子に付加反応性官能基が固定された形の有機無機複合体が得られるので、これを用いる方法(以下、SG法と呼ぶ)が好ましい。
【0036】
この有機無機複合体を支持体に塗布して乾燥させると、支持体が金属やその酸化物の場合、無機高分子部分が基板と密着し、付加反応性官能基はそのまま支持体表面上に残る。
SG法による付加反応性官能基の結合法に従えば、式(1)の有機シリコーン化合物(1)を、場合により式(3)の有機シリコーン化合物(3)と所望の混合比に混合し、液中で、必要により触媒の存在下で、付加反応性官能基Rでは反応を起さずに−R及び−Rで加水分解させるとともに重縮合反応を行なわせて、中心のSi原子が−Si−O−Si−結合でつながった無機高分子を含む液状組成物として、これを支持体表面に塗布し、場合により乾燥させることによって支持体上に付加反応性官能基を結合する。
【0037】
SG法を用いると、支持体表面上に結合固定される付加反応性官能基の分布が支持体表面の酸点や塩基点などの化学的な性質の分布に左右されることが少ない。また、出発原料として有機シリコーン化合物(1)の他に有機シリコーン化合物(3)を併用する場合、上記式(2)で示される付加反応性官能基サイトと上記式(4)で示される親水性サイトとの相対比が有機シリコーン化合物(1)及び化合物(3)の仕込み比でほぼ決められるため、最適表面を得るための処方決定を進めやすい利点がある。
【0038】
本発明で使用する上記式(1)で示される有機シリコーン化合物(1)の具体例として、以下のものを挙げることができる。
【0039】
【化8】
Figure 0003589360
【0040】
【化9】
Figure 0003589360
【0041】
また、式(3)で示される有機シリコーン化合物(3)の具体例としてはテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ(n−プロポキシ)シラン、テトラ(n−ブトキシ)シラン、テトラキス(2−エチルブトキシ)シラン、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)シラン、テトラキス(2−メトキシエトキシ)シラン、テトラフェノキシシラン、テトラアセトキシシランなどを挙げることができ、中でもテトラエトキシシランが好ましい。
【0042】
式(1)及び(3)で表わされる有機シリコーン化合物(1)及び(3)を加水分解とともに重縮合させてSG法に好適な組成物とするのに使用できる溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール等のアルコール類である。
溶媒の使用量は、使用する有機シリコーン化合物(1)及び(3)の総重量に基づいて、一般に0.2〜500倍、好ましくは0.5〜50倍、更に好ましくは1〜3倍である。使用量が0.2倍より少ないと反応液が経時でゲル化しやすく不安定となり好ましくない。また、500倍より多いと、反応が数日を要するようになり好ましくない。
【0043】
有機シリコーン化合物を加水分解するために加える水の量は、一般に有機シリコーン化合物1モル当り0.5〜1000モル、好ましくは1〜100モル、更に好ましくは1.5〜10モルである。水の量が有機シリコーン化合物1モル当り、0.5モルより少ない時は、加水分解とそれに続く重縮合反応の進行が非常に遅くなり、安定な表面処理が可能となるまでに数日を要し好ましくない。一方、水の量が有機シリコーン化合物1モル当り1000モルより多くなると、生成した組成物を金属表面に塗設した場合密着不良を起す他、組成物の経時安定性が悪く、すぐにゲル化してしまうことが多いため、塗布作業を安定して行ないにくくなる。
【0044】
SG法に好適な組成物を調液するための反応温度は室温〜100℃程度が常用されるが、以下に述べる触媒の種類によっては室温以下あるいは100℃以上の温度を用いることもできる。溶媒の沸点よりも高い温度で反応させることも可能であり、必要に応じて反応器に還流冷却器を付設するのがよい。
必要に応じて使用される触媒としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢酸、リンゴ酸、シュウ酸などの酸、又はアンモニア、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどの塩基が使用できる。触媒の添加量は、有機シリコーン化合物(1)及び場合により追加される有機シリコーン化合物(3)の合計量を基準として、有機シリコーン化合物1モル当り0.001〜1モル、好ましくは0.002〜0.7モル、更に好ましくは0.003〜0.4モルである。触媒添加量を1モルより多くしても、その添加効果に比べて経済的に特に利益があるわけではない。
【0045】
酢酸、リンゴ酸等の弱酸を触媒として使用する時は、反応温度を40℃〜100℃の範囲とするのが有利であるが、硫酸、硝酸等の強酸を触媒として使用する時は10℃〜60℃の範囲がよい。リン酸を触媒として用いる場合は10℃〜90℃で反応を行なわせることができる。
SG法に用いる組成物の調液工程、及びこれを基板に塗布し乾燥する工程で、多くの場合熱が加えられるが、揮発性の酸を触媒として使用すると、周囲の装置に揮発して付着し、これを腐食させる場合がある。主として鉄を素材として用いる工程で本方法を使用する場合は、不揮発性の硫酸及び/又はリン酸を触媒として用いるのが好ましい。
【0046】
以上述べたように、式(1)及び(3)で表わされる有機シリコーン化合物と、有機溶媒、水、及び場合により触媒からなる組成物を、適当な反応温度、反応時間、及び場合により適当な撹拌条件を選んで反応させると、加水分解とともに重縮合反応が起りSi−O−Si結合を含む高分子又はコロイド状高分子が生成し、液状組成物の粘度が上昇し、ゾル化する。
【0047】
式(1)及び(3)で表わされる有機シリコーン化合物を両方使用してゾル液を調製する場合、両方の有機シリコーン化合物を反応の最初から反応容器内に装荷してもよく、あるいは一方のみで加水分解と重縮合反応をある程度進めた後に他方の有機シリコーン化合物を加え、反応を終了させてもよい。
SG法で用いる上記ゾル液は、室温で放置すると重縮合反応が引き続き進行し、ゲル化することがある。従って、一度上記の方法で調液したゾル液を、支持体塗布時の希釈に使用する予定の溶媒で予じめ希釈して、ゾル液のゲル化を防止ないし遅延させることができる。
【0048】
支持体上に有機シリコーン化合物を用いて目的量の付加反応性官能基を結合するために、また支持体上での有機シリコーン化合物もしくは付加反応性官能基の分布ムラが無いようにするために、これらの処理液を支持体に塗布する前に溶媒を加えて濃度調整を行なうことが好ましい。この目的に使用する溶媒としてはアルコール類、殊にメタノールが好適であるが、他の溶剤、有機化合物、無機添加剤、界面活性剤などを加えることもできる。
【0049】
他の溶剤の例としては、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、アセチルアセトン、エチレングリコール等を挙げることができる。添加することのできる有機化合物の例としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、ウレタン樹脂、ノボラック樹脂、ピロガロール−アセトン樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
【0050】
無機添加剤の例としては、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナなどを挙げることができる。
エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル等の高沸点溶剤は、支持体に塗布する濃度にまで希釈された液の安定性を高め、支持体に結合された付加反応性官能基の反応再現性を保証する働きがある。ノボラック樹脂、ピロガロール−アセトン樹脂等の有機化合物も同様の効果を有するが、得られる支持体の表面の親水性を低下させる副作用があり、添加量を細かく調整する必要がある。
【0051】
SG法に好適なゾル液もしくは液状組成物は、支持体表面に塗設後、風乾ないし加熱乾燥させると、Si−O−Si結合からなる無機高分子がゲル化すると同時に支持体表面と共有結合する。乾燥は溶媒、残留水及び場合により触媒を揮散させるために行なうものであるが、場合により、有機シリコーン化合物と支持体との密着を確実にするという目的で、乾燥終了後にも更に温度をかけ、加熱を継続してもよい。
【0052】
乾燥及び場合により継続されるその後の加熱における最高温度は付加反応性官能基Rが分解しない範囲にあることが好ましい。従って、使用できる乾燥温度条件は室温〜200℃、好ましくは室温〜150℃、更に好ましくは室温〜120℃である。
乾燥時間は一般に30秒〜30分間、好ましくは45秒〜10分間、更に好ましくは1分〜3分間である。
【0053】
本発明において用いられる液状組成物(有機シリコーン化合物もしくはその溶液又はゾル液)の施工方法は、ハケ塗り、浸漬塗布、アトマイジング、スピンコーティング、ドクターブレード塗布等、各種のものも使用することができ、支持体表面の形状や必要とする処理膜厚等を勘案して決められる。特に浸漬塗布を行うと表面と同時に裏面にも塗布できるので裏面に塗布乾燥された層が現像液へのアルミニウムの溶出を抑制するとの効果が得られる。
【0054】
以上述べた方法により、ラジカルによって付加反応を起し得る官能基を支持体上に共有結合により結合できるので、この上に400〜1000nmの光に対して感度を有する高感度光重合性感光層を塗設することによって、感光層/支持体密着力の優れたレーザ光感光性の高感度PS版を構成することができる。
即ち、細くビームを絞ったレーザ光をその版面上に走査させ、レーザ光の当った部分にラジカルを発生させ、そのラジカルによって感光層を重合させるとともに感光層と、支持体表面上に結合された付加反応性官能基との界面でも付加反応を起させ、文字原稿、画像原稿などの原稿通りの重合パターンを直接版面上に形成させ、残りの部分をアルカリ水溶液もしくは有機アルカリ溶液もしくは場合により水で溶出除去することによって印刷版を得ることができる。
【0055】
本発明に従い、付加反応性官能基を結合した支持体の上には光開始剤、及び400〜1000nmに吸収波長を有する増感剤を含有する光重合性感光層が設けられる。光重合性感光層は例えば下記に示す(i)〜(iv)からなる組成物を用いて形成することが好ましいが、400〜1000nmの光に対して感光する高感度な光重合性感光性組成物であれば本発明の範囲はそれに限定されるものではない。
(i)付加重合性不飽和結合を有する重合可能な化合物、
(ii)線状有機高分子重合体、
(iii)光開始剤、及び
(iv)400〜1000nm、好ましくは400〜750nmの放射線を吸収することができ、かつ前記光開始剤(iii)を分光増感する増感剤。
以下、本発明おいて使用することができる光重合性組成物の各成分について詳しく説明する。
【0056】
付加重合性不飽和結合を有する重合可能な化合物(成分(i))は、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ばれる。
例えばモノマー、プレポリマー、即ち2量体、3量体及びオリゴマー、又はそれらの混合物、並びにそれらの共重合体などの化学的形態を持つものである。モノマー及びその共重合体の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド等が挙げられる。
【0057】
脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールへキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー等が挙げられる。
【0058】
メタクリル酸エステルとしては、テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、へキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメチルメタン、ビス−〔p−(アクリルオキシエトキシ)フェニル〕ジメチルメタン等が挙げられる。
【0059】
イタコン酸エステルとしては、エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコネート、ソルビトールテトラメタクリレート等が挙げられる。
【0060】
クロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラジクロトネート等が挙げられる。
イソクロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネー卜等が挙げられる。
【0061】
マレイン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレート等が挙げられる。
更に、前述のエステルモノマーの混合物を挙げることができる。
また、脂肪族多価アミン化合物と不飽和カルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチレンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリルアミド、1,6−へキサメチレンビス−アクリルアミド、1,6−へキサメチレンビス−メタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド等が挙げられる。
【0062】
その他の例としては、特公昭48−41708号公報中に記載されている1分子に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物に、下記の一般式(A)で示される水酸基を含有するビニルモノマーを付加した1分子中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニルウレタン化合物等が挙げられる。
CH=C(R)COOCHCH(R′)OH (A)
(ただし、R及びR′はHあるいはCHを示す。)
また、特開昭51−37193号公報に記載されているようなウレタンアクリレート類、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号各公報に記載されているようなポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタクリレートを挙げることができる。更に日本接着協会誌vol.20、No.7、300〜308ページ(1984年)に光硬化性モノマー及びオリゴマーとして紹介されているものも使用することができる。なお、これらの使用量は、全成分に対して一般に5〜50重量%(以下、単に「%」と略称する)、好ましくは10〜40%である。
【0063】
本発明において使用することができる線状有機高分子重合体(成分(ii))としては、付加重合性不飽和結合含有化合物(成分(i))と相溶性の線状有機高分子重合体である限りどのようなものを使用してもよい。好ましくは、イオウラジカルにより容易に水素を引き抜かれる基を有する線状有機高分子重合体が選択され、好ましくは、水現像あるいは弱アルカリ水現像を可能とする水あるいは弱アルカリ水可溶性又は膨潤性である線状有機高分子重合体が選択される。線状有機高分子重合体は、該組成物の皮膜形成剤として機能し、使用する現像剤、即ち水、弱アルカリ水あるいは有機溶剤現像剤の現像剤の種類に応じて選沢使用される。例えば、水可溶性有機高分子重合体を用いると水現像が可能となる。このような線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸基を有する付加重合体、例えば特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭54−92723号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号の各公報に記載されているもの、即ち、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体などがある。また側鎖にカルボン酸基を有する酸性セルロース誘導体も挙げられる。この他に水酸基を有する付加重合体に環状無水物を付加させたものなども有用である。特にこれらの中で〔ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の付加重合性ビニルモノマー〕共重合体及び〔アリル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の付加重合性ビニルモノマー〕共重合体が好適である。この他に水溶性線状有機高分子として、ポリビニルピロリドンやポリエチレンオキサイド等が有用である。また硬化皮膜の強度を上げるためにアルコール可溶性ナイロンや2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパンとエピクロロヒドリンのポリエーテル等も有用である。線状有機高分子重合体(成分(ii))は、その主鎖もしくは側鎖に、好ましくはイオウラジカルにより容易に水素を引き抜かれる基、好ましくは、メチルラジカルにより水素を引き抜いた場合にトルエンのメチル基よりも容易に引き抜くことができる基、更に好ましくは、
1011C=CH−CHR12−、−CHR13Ar
【0064】
【化10】
Figure 0003589360
【0065】
を有するものである。
式中、R10、R11、R12及びR13は水素原子、アルキル基、アルケニル基又は置換されていてもよいアリール基、Ar、Ar及びArは置換されていてもよいアリール基を示す。
これらの線状有機高分子重合体は全組成物中に任意な量で混和させることができる。しかし、溶剤重量を除いた全組成物の重量を基準として90%を超える場合には形成される画像強度等の点で好ましい結果を与えない。従って、線状有機高分子重合体の量は、一般に20〜90%、好ましくは30〜80%である。また光重合可能なエチレン性不飽和化合物(成分(i))と線状有機高分子重合体(成分(ii))は、重量比で一般に1/9〜7/3、好ましくは3/7〜5/5である。
【0066】
本発明において使用することができる光開始剤(成分(iii))としては、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインエーテル、ミヒラーケトン、アントラキノン、アクリジン、フェナジン、ベンゾフェノン、2−エチルアントラキノン、トリハロメチルトリアジン化合物、ケトオキシムエステルなど、また、米国特許第2,850,445号明細書に記載の光還元性染料、例えばローズベンガル、エオシン、エリスロシンなど、あるいは、染料と開始剤との組合せによる系、例えば、染料とアミンの複合開始系(特公昭44−20189号公報など)、へキサアリールビイミダゾールとラジカル発生剤及び染料の系(特公昭45−37377号公報など)、へキサアリールビイミダゾールとp−ジアルキルアミノベンジリデンケトンの系(特公昭47−2528号、特開昭54−155292号公報など)、染料と有機過酸化物の系(特公昭62−1641号、特開昭59−1504号、特開昭59−140203号、特開昭59−189340号公報、米国特許第4,766,055号明細書、特開昭62−174203号公報など)、染料と活性ハロゲン化合物の系(特開昭54−15102号、特開昭58−15503号、特開昭63−178105号、特開昭63−258903号、特開平2−63054号公報など)、染料とボレート化合物の系(特開昭62−143044号、特開昭62−150242号、特開昭64−13140号、特開昭64−13141号、特開昭64−13142号、特開昭64−13143号、特開昭64−13144号、特開昭64−17048号、特開昭64−72150号、特開平1−229003号、特開平1−298348号、特開平1−138204号、特開平2−179643号、特開平2−244050号公報など)などが挙げられる。
【0067】
上記ヘキサアリールビイミダゾールとしては、2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−ブロモフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o,p−ジクロロフェニル)−4,4′−5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(m−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2′−ビス(o,o′−ジクロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−ニトロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−メチルフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−トリフルオロメチルフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール等が挙げられる。ケトオキシムエステルとしては、3−ベンゾイロキシイミノブタン−2−オン、3−アセトキシイミノブタン−2−オン、3−プロピオニルオキシイミノブタン−2−オン、2−アセトキシイミノペンタン−3−オン、2−アセトキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンゾイロキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、3−p−トルエンスルホニルオキシイミノブタン−2−オン、2−エトキシカルボニルオキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン等が挙げられる。
【0068】
本発明において使用することができる好ましい増感剤(成分(iv))としては次のようなものが挙げられる。
例えば、シアニン色素、メロシアニン色素、(ケト)クマリン色素、(チオ)キサンテン色素、アクリジン色素、チアゾール色素、チアジン色素、オキサジン色素、アジン色素、アミノケトン色素、スクアリリウム色素、ピリジニウム色素、(チア)ピリリウム色素、ポルフィリン色素、トリアリールメタン色素、(ポリ)メチン色素、アミノスチリル化合物及び芳香族多環式炭化水素である。このうち、好ましい増感剤は、シアニン色素、メロシアニン色素、(ケト)クマリン色素、(チオ)キサンテン色素、(ポリ)メチン色素、アミノスチリル化合物である。
【0069】
シアニン色素の例としては、特開昭64−13140号公報に記載のものが挙げられる。メロシアニン色素としては、特開昭59−89303号、特開平2−244050号、特開平2−179643号各公報記載のものが挙げられる。
(ケト)クマリン色素の例としては、Polymer. Eng. Sci,23:1022(1983)、特開昭63−178105号公報に記載のものが挙げられる。(チオ)キサンテン色素の例としては、特開昭64−13140号、特開平1−126302号公報に記載のものが挙げられる。(ポリ)メチン色素の例としては、特願平3−152062号、同3−232037号、同3−264494号明細書に記載のものが挙げられる。
【0070】
アミノスチリル化合物の例としては、特開昭55−50001号、特開平2−69号、特開平2−63053号、特開平2−229802号公報に記載のものが挙げられる。
400nm〜1000nmの光を吸収しかつ光開始剤を分光増感し得る上記の化合物(iv)は、単独もしくは組み合せて、本発明の光重合性感光性組成物の中で好適に使用し得るが、より好ましくは400nm〜750nmの範囲の光を吸収しかつ光開始剤を分光増感し得る以下の化合物を使用する。
【0071】
シアニン色素としては次の一般式に従うものが特に有用である。
【0072】
【化11】
Figure 0003589360
【0073】
式中、Z及びZはシアニン色素に通常用いられるへテロ環核、特にチアゾール核、チアゾリン核、ベンゾチアゾ−ル核、ナフトチアゾール核、オキサゾ−ル核、オキサゾリン核、ベンゾオキサゾール核、ナフトオキサゾール核、テトラゾール核、ピリジン核、キノリン核、イミダゾリン核、イミダゾール核、ベンゾイミダゾール核、ナフトイミダゾール核、セレナゾリン核、セレナゾール核、ベンゾセレナゾール核、ナフトセレナゾール核又はインドレニン核などを完成するに必要な原子群を表わす。これらの核は、メチル基などの低級アルキル基、ハロゲン原子、フェニル基、ヒドロキシル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルファモイル基、アルキルカルバモイル基、アセチル基、アセトキシ基、シアノ基、トリクロロメチル基、トリフルオロメチル基、ニトロ基などによって置換されていてもよい。
【0074】
、L及びLはメチン基、置換メチン基を表わす。置換メチン基としては、メチル基、エチル基等の低級アルキル基、フェニル基、置換フェニル基、メトキシ基、エトキシ基、フェネチル基等のアラルキル基等によって置換されたメチン基などがある。
とR、LとR及びm=3の時はLとLでアルキレン架橋し、5又は6員環を形成してよい。
【0075】
とRは低級アルキル基(好ましくは炭素数が1〜8のアルキル基)、カルボキシ基、スルホ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、炭素数が1〜4のアルコキシ基、フェニル基、置換フェニル基等の置換を有するアルキル基(好ましくはアルキレン部分がC〜Cである)、例えば、β−スルホエチル、γ−スルホプロピル、γ−スルホブチル、δ−スルホブチル、2−〔2−(3−スルホプロポキシ)エトキシ〕エチル、2−ヒドロキシスルホプロピル、2−クロロスルホプロピル、2−メトキシエチル、2−ヒドロキシエチル、カルボキシメチル、2−カルボキシエチル、2,2,3,3′−テトラフルオロプロピル、3,3,3−トリフルオロエチル;アリル基やその他の通常シアニン色素のN−置換基に用いられている置換アルキル基を表わす。mは1、2又は3を表わす。Xはハロゲンイオンを表わす。
【0076】
殊に好適なシアニン色素は次のものである。
【0077】
【化12】
Figure 0003589360
【0078】
メロシアニン色素としては次の一般式に従うものが特に有用である。
【0079】
【化13】
Figure 0003589360
【0080】
式中、R及びRは各々独立して水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アリール基、置換アリール基又はアラルキル基を表す。
、R、R及びRは各々独立してR及びRに挙げた基、もしくはアルキルチオ基、アリールチオ基、アミノ基又は置換アミノ基を表す。
【0081】
Xは5〜7員環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。
Zは置換又は無置換芳香環もしくは置換又は無置換ヘテロ芳香環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。
この中で特に好適なメロシアニン色素は次のものである。
【0082】
【化14】
Figure 0003589360
【0083】
また、次の一般式に従うメロシアニン色素も特に有用である。
【0084】
【化15】
Figure 0003589360
【0085】
式中、R及びRは各々独立して水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アルコキシカルボニル基、アリール基、置換アリール基又はアラルキル基を表わす。Aは酸素原子、イオウ原子、セレン原子、テルル原子、アルキルないしはアリール置換された窒素原子、又はジアルキル置換された炭素原子を表わす。Xは含窒素ヘテロ5員環を形成するのに必要な非金属原子群を表わす。
【0086】
Yは置換フェニル基、無置換ないしは置換された多核芳香環、又は無置換ないしは置換されたへテロ芳香環を表わす。Zは水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、置換アミノ基、アシル基、又はアルコキシカルボニル基を表わし、Yと互いに結合して環を形成してもよい。
【0087】
この中で特に好適なメロシアニン色素は次のものである。
【0088】
【化16】
Figure 0003589360
【0089】
【化17】
Figure 0003589360
【0090】
(ケト)クマリン色素としては次の一般式に従うものが特に有用である。
【0091】
【化18】
Figure 0003589360
【0092】
式中、R〜Rは互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、水酸基、アルコキシ基、置換アルコキシ基、アミノ基、置換アミノ基を表す。またR〜Rはそれが結合できる炭素原子と共に非金属原子から成る環を形成していても良い。
は水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、ヘテロ芳香族基、置換ヘテロ芳香族基、シアノ基、アルコキシ基、置換アルコキシ基、カルボキシ基、アルケニル基、置換アルケニル基を表す。
【0093】
は、R又は−Z−Rであり、Rは上記Rの範囲のものから選択される。
Zはカルボニル基、スルホニル基、スルフィニル基、又はアリーレンジカルボニル基を表す。
及びRは共に非金属原子から成る環を形成しても良い。
【0094】
XはO、S、NH、又は置換基を有する窒素原子を表す。
Yは、酸素原子、又は=OGであり、G及びGは同一でも異なっていても良く、水素原子、シアノ基、アルコキシカルボニル基、置換アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、置換アリールオキシカルボニル基、アシル基、置換アシル基、アリールカルボニル基、置換アリールカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、フルオロスルホニル基を表す。但し、GとGと共に水素原子ではない。又G及びGはそれが形成できる炭素原子と共に非金属原子から成る環を形成していても良い。
【0095】
この中で特に好適な(ケト)クマリン色素は次のものである。
【0096】
【化19】
Figure 0003589360
【0097】
キサンテン色素としては次の一般式に従うものが特に有用である。
【0098】
【化20】
Figure 0003589360
【0099】
式中、R、R、R及びRは各々独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又はアリール基を表し、Xはハロゲンイオンを表し、Yはアルキル基、アリール基、水素原子又はアルカリ金属を表す。
この中で特に好適なキサンテン色素は次のものである。
【0100】
【化21】
Figure 0003589360
【0101】
(ポリ)メチン色素としては次の一般式に従うものが特に有用である。
【0102】
【化22】
Figure 0003589360
【0103】
式中、Z及びZは各々シアニン色素で通常用いられる5員環又は6員環の含窒素複素環を形成するに必要な非金属原子群を表す。
及びRは各々アルキル基を表わす。QとQは組み合わせることにより、4−チアゾリジノン環、5−チアゾリジノン環、4−イミダゾリジノン環、4−オキサゾリジノン環、5−オキサゾリジノン環、5−イミダゾリジノン環又は4−ジチオラノン環を形成するに必要な原子群を表わす。
【0104】
、L、L、L及びLはそれぞれメチン基を表わす。
mは1又は2を表わす。
i及びhは各々0又は1を表わす。
lは1又は2を表わす。
j及びkは各々0、1、2又は3を表わす。
【0105】
は、対アニオンを表わす。
この中で特に好適な(ポリ)メチン色素は次のものである。
【0106】
【化23】
Figure 0003589360
【0107】
アミノスチリル化合物としては次の一般式に従うものが特に有用である。
【0108】
【化24】
Figure 0003589360
【0109】
式中、環Aはベンゼン環又はナフタリン環を表わし、これらは置換基を有してもよい。Xは二価原子又は二価基を示す。Rはアルキル基を表わし、R及びRは水素、アルキル基、アルコキシ基又はアルキルチオ基を表わし、RとRは相互に結合していてもよい。lは0、1又は2を表わす。
この中で特に好適なアミノスチリル化合物は次のものである。
【0110】
【化25】
Figure 0003589360
【0111】
レーザ光露光可能な光重合性組成物は必要に応じて更に下記(イ)、(ロ)及び(ハ)からなる群から選ばれた化合物(v)を含有することができる。
(イ)RN−を有する化合物
及びRは水素原子、炭素数1〜18のアルキル基もしくは置換基として、−OR、−CO−R、−CO−C−(B)、−COOR、−NH−CO−R、−NH−CO−C−(B)、−(CHCHO)−R、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)を有する炭素数1〜18の置換アルキル基を表わす。また、RとRは互いに結合して根元の窒素原子とともに複素環を構成してもよい。但し、Rは水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表わし、Bは、ジアルキルアミノ基、水酸基、アシルオキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基を表わす。
【0112】
nは0〜4の整数、mは1〜20の整数を表わす。
(ロ)下記一般式(5)で示されるチオ化合物
【0113】
【化26】
Figure 0003589360
【0114】
(ハ)下記一般式(6)で表される化合物
【0115】
【化27】
Figure 0003589360
【0116】
式中、Rはアルキル基又は置換アルキル基、アリール基又は置換アリール基を示し、Rは水素原子又はアルキル基もしくは置換アルキル基を示す。また、RとRは、互いに結合して酸素、硫黄及び窒素原子から選ばれたへテロ原子を含んでもよい5員ないし7員環を形成するのに必要な非金属原子群を示す。
、R、R及びRは互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアリール基、置換又は非置換のアルケニル基、置換又は非置換のアルキニル基、もしくは置換又は非置換の複素環基を示し、R、R、R及びRはその2個以上の基が結合して環状構造を形成してもよい。ただし、R、R、R及びRのうち、少なくとも1つはアルキル基である。Zはアルカリ金属カチオン又は第4級アンモニウムカチオンを示す。
【0117】
本発明において使用することができる成分(v)の(イ)群に属するものとしては、各種アミン類が挙げられ、具体例としては次のようなものである。
【0118】
【化28】
Figure 0003589360
【0119】
【化29】
Figure 0003589360
【0120】
成分(v)の(ロ)群に属する式(5)で示されるチオ化合物の具体例としては、下表に示すようなR及びRを有する化合物が挙げられる。但し、化合物15〜46の場合はR及びRが結合して形成された基を示す。
【0121】
【表1】
Figure 0003589360
【0122】
【表2】
Figure 0003589360
【0123】
上記表1の化合物33〜46の場合のR及びRが結合して形成された基の式は以下の通りである。
【0124】
【化30】
Figure 0003589360
【0125】
【化31】
Figure 0003589360
【0126】
【化32】
Figure 0003589360
【0127】
成分(v)の(ハ)群に属する化合物の具体例としては、特開平2−179643号公報に記載のものが挙げられる。
本発明において使用することができる光開始剤(成分(iii))の含有濃度は通常わずかなものである。また、不適当に多い場合には有効光線の遮断等好ましくない結果を生じる。本発明における光開始剤の量は、重合可能な化合物(成分(i))と線状有機高分子重合体(成分(ii))との合計に対して一般に0.01〜60%、好ましくは、1〜30%である。
【0128】
光開始剤(成分(iii))と増感剤(成分(iv))の割合は、増感剤(成分(iv))1重量部に対して、一般に光開始剤(成分(iii))を0.05〜30重量部、好ましくは0.1〜10重量部、更に好ましくは0.2〜5重量部である。
成分(v)を加える場合、添加量は、光開始剤(成分(iii))1重量部に対して一般に0.05〜50重量部、好ましくは0.1〜30重量部、更に好ましくは0.2〜10重量部である。
【0129】
本発明で使用する光重合性感光性組成物には、以上の基本成分の他に、感光性組成物の製造中あるいは保存中において重合可能な化合物(成分(i))の不要な熱重合を阻止するために少量の熱重合防止剤を添加することが望ましい。適当な熱重合防止剤としてはハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノ−ル)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン第一セリウム塩、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩などが挙げられる。熱重合防止剤の添加量は、全組成物の重量に対して一般に0.001〜10%、好ましくは0.01〜5%である。必要に応じて、酸素による重合阻害を防止するためにベヘン酸やベへン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加して、塗布後の乾燥の過程で感光層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、全組成物重量に対して、一般に0.1〜約20%、好ましくは0.5〜10%である。更に、感光層の着色を目的として染料もしくは顔料を添加してもよい。染料及び顔料の添加量は全組成物の重量に対して一般に0.1〜10%、好ましくは0.5〜5%である。加えて、硬化皮膜の物性を改良するために無機充填剤や、その他の公知の添加剤を加えてもよい。
【0130】
本発明の光重合性組成物を支持体上に塗布する際には種々の有機溶剤に溶かして使用に供される。ここで使用する溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、エチレンジクロライド、テトラヒドロフラン、トルエン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、アセチルアセトン、シクロへキサノン、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシプロパノール、メトキシメトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、乳酸メチル、乳酸エチルなどがある。これらの溶媒は、単独あるいは混合して使用することができる。そして、塗布溶液中の固形分の濃度は、一般に2〜50%、好ましくは5〜30%である。
【0131】
その被覆量は乾燥後の重量で0.1〜10g/mである、好ましくは0.5〜5g/mである。
本発明においては光重合性感光層を、ラジカルによって付加反応を起し得る官能基を共有結合により植えつけて作製した付加反応性支持体に塗設する前に、必要に応じて有機下塗層を設けることができる。
【0132】
この有機下塗層に用いられる有機化合物としては例えば、カルボキシメチルセルロース、デキストリン、アラビアガム、2−アミノエチルホスホン酸などのアミノ基を有するホスホン酸類、置換基を有してもよいフェニルホスホン酸、ナフチルホスホン酸、アルキルホスホン酸、グリセロホスホン酸、メチレンジホスホン酸およびエチレンジホスホン酸などの有機ホスホン酸、置換基を有してもよいフェニルリン酸、ナフチルリン酸、アルキルリン酸およびグリセロリン酸などの有機リン酸、置換基を有してもよいフェニルホスフィン酸、ナフチルホスフィン酸、アルキルホスフィン酸およびグリセロホスフィン酸などの有機ホスフィン酸、グリシンやβ−アラニンなどのアミノ酸類、およびトリエタノールアミンの塩酸塩などのヒドロキシル基を有するアミンの塩酸塩などがある。一種類のみを選んで用いても良く、また二種以上混合して用いてもよい。
【0133】
この有機下塗層は次のような方法で設けることが出来る。即ち、水またはメタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの有機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液をアルミニウム板上に塗布、乾燥して設ける方法と、水またはメタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの有機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液に、アルミニウム板を浸漬して上記有機化合物を吸着させ、しかる後、水などによって洗浄、乾燥して有機下塗層を設ける方法である。前者の方法では、上記の有機化合物の0.005〜10重量%の濃度の溶液を種々の方法で塗布できる。例えば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布などいずれの方法を用いてもよい。また、後者の方法では、溶液の濃度は0.01〜20重量%、好ましくは0.05〜5重量%であり、浸漬温度は20〜90℃、好ましくは25〜50℃であり、浸漬時間は0.1秒〜20分、好ましくは2秒〜1分である。
【0134】
これに用いる溶液は、アンモニア、トリエチルアミン、水酸化カリウムなどの塩基性物質や、塩酸、リン酸などの酸性物質によりpHを調節し、pH1〜12の範囲で使用することもできる。また、感光性平版印刷版の調子再現性改良のために黄色染料を添加することもできる。
有機下塗層の乾燥後の被覆量は、2〜200mg/mが適当である。
【0135】
本発明の感光性印刷版(PS版)の支持体の裏面には重ねた場合の感光層の傷付きを防ぐための有機高分子化合物からなる被覆層(以後この被覆層をバックコート層と称す)が必要に応じて設けられる。
このバックコート層の主成分としては、ガラス転移点20℃以上の、飽和共重合ポリエステル樹指、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂及び塩化ビニリデン共重合樹脂の群から選ばれる少なくとも一種の樹指が用いられる。
【0136】
バックコート層には更に、着色のための染料や顔料、滑り剤として通常用いられるワックス、高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド、ジメチルシロキサンよりなるシリコーン化合物、変性ジメチルシロキサン、ポリエチレン粉末等が適宜加えられる。
バックコート層をアルミニウム支持体の裏面に被覆するには種々の方法が適用できる。例えば適当な溶媒の溶液にして、または乳化分散液にして塗布、乾燥する方法、例えば予めフィルム状に成形したものを接着剤や熱でアルミニウム支持体に貼り合わせる方法および溶融押し出し機で溶融皮膜を形成し、支持体に貼り合わせる方法等が挙げられる。
【0137】
欧州特許出願公開第0490515A号明細書は、感光性平版印刷版を現像する際に、アルミニウム支持体の感光層を有する面の反対側の面(裏面)からアルミニウムの陽極酸化皮膜が多量に溶出しており、これが不溶物生成の原因となっていることを明示している。不溶物が生成すると、自動現像機で長期間、多量の感光性平版印刷版を安定に処理することが困難になる。
【0138】
そこで、こうした不溶物の生成を抑え、自動現像機の現像液を長期にわたって交換することなく、安定して処理することのできる感光性平版印刷版とする目的で、本発明の感光性平版印刷版の支持体の裏面に、耐現像液性に優れるバックコート層を設けることができる。多くの場合、上述の傷付きを防ぐための有機高分子化合物からなる被覆層でこのアルミニウムの陽極酸化皮膜の溶出防止用バックコート層を兼ねることができるが、印刷中のバックコート層の膨潤が問題になる場合、現像後のバックコート層に親水性が必要な場合などは、特開平6−35174号記載の方法により耐アルカリ性の金属酸化物から成るバックコート層を設けるのが好ましい。
【0139】
この目的でバックコート層として用いられる金属酸化物としては、シリカ(酸化ケイ素)、酸化チタン、酸化ホウ素や酸化ジルコニウムおよびこれらのものの複合体などが挙げられる。
これらのものは、コロイド状のものを支持体の裏面に塗布して乾燥させる方法でも用いることができるが、好ましくは、有機金属化合物あるいは加水分解し得る化学状態の無機塩を原料とし、水および有機溶媒中で酸またはアルカリなどの触媒で加水分解および縮重合させて得たゾル液を、支持体の裏面に塗布、乾燥させる方法で用いる。有機金属化合物あるいは無機塩としては、例えば、金属アルコキシド、金属アセチルアセトネート、金属酢酸塩、金属シュウ酸塩、金属硝酸塩、金属炭酸塩等を挙げることができる。
【0140】
【効果】
本発明は、ラジカルによって付加反応を起し得る官能基を支持体表面上に共有結合により植えつける際に、粗面化された支持体の表面粗さ(Ra)を0.60μm以下にコントロールし、この上に光開始剤及び400〜1000nmに吸収波長を有する増感剤を含有する高感度光重合性感光層を塗設して成るPS版であり、これをレーザー露光および現像処理して得られる印刷版は、ハイライト耐刷性、耐汚れ性等の印刷性能を損なうことなく、ベタ耐刷性を最大限に発揮させることができたところにある。ここで、ベタ耐刷性とは、ベタ印刷部に素抜け等がおこることなく正常に印刷できる極限の印刷枚数をさし、ハイライト耐刷性とは直径数μm〜数十μmの円形ドットないし一辺数μm〜数十μmのスクェアドットが印刷物上で再現する極限の印刷枚数をさしている。極限に到るまでの印刷枚数を耐刷枚数と呼ぶが、この耐刷枚数は印刷機によっても印刷条件によっても大きく異なる。湿し水量、版の温度など印刷機にかかわる印刷条件のほか、どんなインキを使うか、どんな湿し水を使うか、どんな紙を使うか、等の条件によっても耐刷枚数は変動する。そこで、標準の印刷版を標準の条件で処理したものの耐刷枚数を基準として、その値に対する相対評価の形で耐刷性能を表現するのが一般的である。本明細書中では、富士写真フィルム(株)社製のPS版FNSAを同社製PSライトにて1mの距離から1分間ネガフィルムを用いて画像露光し、同社製水性アルカリ現像液DN−3Cを水道水で容積比1:1に希釈した液と、同社製ガム液FN−2を水道水で容積比1:1に希釈した液を用いて、同社製自動現像機PS−800Hにて現像処理したものを比較用の標準として使用した。
【0141】
本発明によるPS版にレーザーで画像を書き込み、現像後印刷すると、ハイライト耐刷性もベタ耐刷性もFNSAと同等ないしそれ以上となる。また、印刷中に細線がとんで印刷の調子が変動する度合いも、FNSAと同等ないしそれ以下に抑えられる。さらに、本発明に従う印刷版の網点は、形状の周縁部のキレが良く、平坦、一様でガサつきがなく、網点間の寸法バラツキが少ない。印刷時の汚れを非画像部の地汚れやブランケットの汚れ等に着目して目視観察しても、実用上問題となる汚れは全く発生しない。
【0142】
【実施例】
以下、本発明について実施例により更に詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1〜9
厚さ0.24mmのJIS A 1050のアルミニウム板を用いて、表面砂目形状が異なるA〜Cの3種類の表面処理を行ない、引続いて、1%水酸化ナトリウム水溶液中に40℃、30秒間浸漬後、30%硫酸水溶液中に浸漬し、60℃で40秒間デスマット処理した後、20%硫酸水溶液中、電流密度2A/dmにおいて、2.7g/mの酸化皮膜重量になるように直流で陽極酸化し、基板を作製した(以下AD基板と呼ぶ)。
〔表面処理A〕
パミストンと水の懸濁液をアルミニウム表面に供給しながら毛径0.57〜0.72mmのナイロンブラシの押圧を変えてブラシグレイニング処理した。
【0143】
ブラシグレイニングにひき続きよく水洗した後、10%水酸化ナトリウム水溶液中に60℃で25秒間浸漬してエッチングし、さらに流水で水洗後、20%硝酸で中和洗浄、水洗した。これらを、正弦波の交番波形電流を用いて、1%硝酸水溶液中で100〜600クーロン/dmの陽極時電気量で電解粗面化処理を行った。
〔表面処理B〕
10%水酸化ナリトウムで表面に付着した圧延油を除去した後、20%硝酸中で中和洗浄し、水洗した後、1%硝酸電解液中で、100〜600クーロン/dmの陽極時電気量で電解粗面化処理を行った。
〔表面処理C〕
10%水酸化ナリトウムで表面に付着した圧延油を除去した後、20%硝酸中で中和洗浄し、水洗した後、1%塩酸電解液中で、100〜600クーロン/dmの陽極時電気量で電解粗面化処理を行った。
【0144】
次に、下記の手順によりSG法の液状組成物(ゾル液)(1)を調製した。100mlフラスコにオルトけい酸テトラエチル18.7g、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.3g、メタノール50g、イオン交換水7.2g、リン酸6.1gをこの順に加え、直ちに23℃の水浴中に浸し、フラスコの内容物をマグネチックスターラーで攪拌した。フラスコを23℃の水浴に浸した状態のままでフラスコの口に還流冷却器を取付けた。そのままの状態で60分間攪拌を続けた。60分間の反応終了後、フラスコの内容物をポリ容器に移し、直ちに10倍量(重量基準)のメタノールを加えることによりゾル液(1)を得た。
【0145】
次に、AD基板及びゾル液(1)を用いて、以下の手順でレーザ光感光性PS版を調製した。
ゾル液(1)をメタノール/エチレングリコール混合液(重量比9/1)で希釈して、AD基板上のSiの量が3mg/mとなるようにしてホイラーで塗布し、100℃で1分間乾燥した。
【0146】
このように処理されたAD基板上に、下記組成の高感度光重合性組成物1を乾燥塗布重量が1.4g/mとなるように塗布し、80℃で2分間乾燥させ、感光層を形成した。
Figure 0003589360
【0147】
【化33】
Figure 0003589360
【0148】
この感光層上にポリビニルアルコール(ケン化度86.5〜89モル%、重合度1000)の3重量%の水溶液を乾燥塗布重量が2g/mとなるように塗布し、100℃で2分間乾燥させ、本発明に従う感光性平版印刷版A1〜A9および比較用の感光性平版印刷版B1〜B6を得た。東京精密株式会社製SURFCOM触針計を使用し、2μmRの触針で測定した支持体の表面粗さRaとともに表2にまとめて示す。
【0149】
【表3】
Figure 0003589360
【0150】
これらの感光性平版印刷版A1〜A9およびB1〜B6の感光性試験は、波長488nmの可視光により行なった。200mWの空冷アルゴンレーザーを搭載したオプトロニクス社の高精細レーザープロッターにより、4000dpi条件で0.1mJ/cmの露光を行なった。更に、膜硬化度を高める目的で露光後110℃で12秒の加熱処理を加えた。現像は、富士写真フイルム(株)製のDP−4現像液を水で18倍に希釈した液を用いて、同社製850NX自動現像機により30℃、15秒浸漬して行なった。
【0151】
175線の2%〜98%の網点の形状を400倍の光学顕微鏡で観察した結果、本発明に従う平版印刷版A1〜A9の網点は、周縁部のキレが良く、平坦、一様で、寸法精度も良いものであったのに対し、比較例の平版印刷版B1〜B6では、網点全体にガサつきが見られ、網点ごとに微細な形状差が認められた。
次に、これらの平版印刷版の耐刷性測定を行なった。
【0152】
印刷機はハイデルベルグ社製SOR−KZを、湿し水は富士写真フィルム(株)製EU−3(1:100)にイソプロパノールを10%添加したものを、インキとしては、大日本インキ社製クラフG(N)を使用した。また、あわせて、非画像部の地汚れ、ブランケットの汚れ等を目視で評価した。
汚れ性に関しては、評価した16種全ての印刷版で差が認められず、汚れは発生しなかった。耐刷性の中で重要な指標である画像部耐刷性(以下ベタ耐刷性と言う)とハイライト耐刷性の評価結果を以下の表に示す。ベタ耐刷性とは、ベタ印刷部に素抜け等がおこることなく正常に印刷できる極限の印刷枚数をさし、ハイライト耐刷性とは175線の2%の網点が印刷物上で再現する極限の印刷枚数をさすものとするが、ここでは、富士写真フィルム(株)社製のPS版FNSAを100とした相対評価の形で示した。即ち、FNSAを同社製PSライトにて1mの距離から1分間ネガフィルムを用いて画像露光し、同社製水性アルカリ現像液DN−3Cを水道水で容積比1:1に希釈した液と、同社製ガム液FN−2を水道水で容積比1:1に希釈した液を用いて、同社製自動現像機PS−800Hにて現像処理した後、同じ印刷機にかけて耐刷力を印刷可能枚数として求め、これを100として実施例1〜16および比較例1〜6の印刷版の耐刷性を相対値で表わした。表中、○印はこの相対値がFNSAと同等(100±5)であることを意味し、◎はFNSA以上であることを表わす。また×印はこの相対値が80以下(FNSAの80%以下)であることを示し、△印はFNSA以下であるが×印ほど悪くないことを意味している。
【0153】
【表4】
Figure 0003589360
【0154】
本発明に従って支持体の表面粗さを0.60μm以下とした感光性平版印刷版は、ハイライト耐刷性に何ら性能劣化を有することなく、ベタ耐刷性がFNSA同等となっており、支持体の表面粗さが0.60μmを超える比較用の平版印刷版の性能を凌いでいる。
実施例10〜12
以下の組成を有する混合液から実施例1と同様にしてゾル液(2)〜(4)を調製した。
Figure 0003589360
実施例1〜9、比較例1〜6と同様にしてAD基板にゾル液(2)〜(4)を塗布、乾燥して得られた支持体に、実施例1記載の光重合性組成物1を乾燥塗布重量が1.4g/mとなるように塗布し、80℃で2分乾燥して感光層を形成した。更に実施例1と同様にしてポリビニルアルコール層を塗設し、本発明に従う感光性平版印刷版A10〜A12および比較用の感光性平版印刷版B7〜B9を得た。
【0155】
これらの感光性平版印刷版を実施例1と同様に画像露光、110℃で12秒の加熱および現像処理して印刷テストを行なった。結果を下表に示す。
【0156】
【表5】
Figure 0003589360
【0157】
Ra≦0.60μmという条件に従う支持体を用いてなる本発明の感光性平版印刷版は、ハイライト耐刷性に何ら性能劣化を有することなく、ベタ耐刷性がFNSA同等となっており、支持体の表面粗さが0.60μmを超える比較用の平版印刷版の性能を凌いでいる。
175線の2%〜98%の網点の形状を400倍の光学顕微鏡で観察した結果、本発明に従う平版印刷版A10〜A12の網点は、周縁部のキレが良く、平坦、一様で、寸法精度も良いものであったのに対し、比較例の平版印刷版B7〜B9では、網点全体にガサつきが見られ、網点ごとに微細な形状差が認められた。実施例13〜18
実施例1〜9、比較例1〜6と同様にしてAD基板にゾル液(1)を塗布、乾燥して得られた支持体に、下記組成物の光重合性組成物2〜7を乾燥塗布重量が1.4g/mとなるように塗布し、80℃で2分乾燥して感光層を形成した。更に実施例1と同様にしてポリビニルアルコール層を塗設し、本発明に従う感光性平版印刷版A13〜A18および比較用の感光性平版印刷版B10〜B15を得た。
Figure 0003589360
【0158】
【化34】
Figure 0003589360
【0159】
Figure 0003589360
【0160】
【化35】
Figure 0003589360
【0161】
Figure 0003589360
【0162】
【化36】
Figure 0003589360
【0163】
Figure 0003589360
【0164】
【化37】
Figure 0003589360
【0165】
Figure 0003589360
【0166】
【化38】
Figure 0003589360
【0167】
これらの感光性平版印刷版を実施例1と同様に画像露光、110℃で12秒の加熱および現像処理して印刷テストを行なった。結果を表5に示す。
【0168】
【表6】
Figure 0003589360
【0169】
Ra≦0.60μmという条件に従う支持体を用いてなる本発明の感光性平版印刷版は、ハイライト耐刷性に何ら性能劣化を有することなく、ベタ耐刷性がFNSA同等となっており、支持体の表面粗さが0.60μmを超える比較用の平版印刷版の性能を凌いでいる。
175線の2%〜98%の網点の形状を400倍の光学顕微鏡で観察した結果、本発明に従う平版印刷版A13〜A18の網点は、周縁部のキレが良く、平坦、一様で、寸法精度も良いものであったのに対し、比較例の平版印刷版B10〜B15では、網点全体にガサつきが見られ、網点ごとに微細な形状差が認められた。

Claims (5)

  1. 表面粗さRaが0.25〜0.60μmのアルミニウムもしくは有機高分子支持体の表面を下記一般式(1)で表される有機シリコーン化合物及び下記一般式(3)で表される有機シリコーン化合物を併用して処理して作製した支持体上に、重合性モノマー、光開始剤及び400〜1000nmに吸収波長を有する増感剤を含有する光重合性感光層を有することを特徴とするネガ型感光性平版印刷版。
    1Si(R2)3 (1)
    (式中R1は付加反応性官能基であり、R2は加水分解可能なアルコキシ基又は−OCOCH3基である。)
    Si(R4)4 (3)
    (R4は加水分解可能なアルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アリールオキシ基又は−OCOCH3基である。)
  2. 表面粗さRaが0.25〜0.60μmのアルミニウムもしくは有機高分子支持体の表面を当該一般式(1)で表される有機シリコーン化合物及び当該一般式(3)で表される有機シリコーン化合物を併用して処理し、下記一般式(2)で表わされる付加反応性官能基サイト及び一般式(4)で示される親水性サイトを設けた支持体上に、重合性モノマー、光開始剤及び400〜1000nmに吸収波長を有する増感剤を含有する光重合性感光層を有することを特徴とする請求項1に記載のネガ型感光性平版印刷版。
    (R1) Si(R3)2− (2)
    (OH) Si(R5)2− (4)
    (式中、中R1は付加反応性官能基、R3は式(1)におけるR2に対応する基であり、加水分解可能なアルコキシ基もしくは−OCOCH3基であり、又は、当該処理により、これらの基が、水酸基、隣接する別のSi原子との結合、もしくは、塗設に溶剤を用いた場合は、溶剤上の基と交換した基となっていても良い。R5は式(3)におけるR4に対応する基であり、加水分解可能なアルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アリールオキシ基又は−OCOCH3基、又は、当該処理により、これらの基が、水酸基、隣接する別のSi原子との結合、もしくは、塗設に溶剤を用いた場合は、溶剤上の基と交換した基となっていても良い。)
  3. 一般式(1)で表される有機シリコーン化合物に対する一般式(3)で表される有機シリコーン化合物の混合モル比が1〜40であることを特徴とする請求項1又は2に記載のネガ型感光性平版印刷版。
  4. 表面粗さRaが0.25〜0.60μmのアルミニウムもしくは有機高分子支持体の表面を下記一般式(1)で表される有機シリコーン化合物及び下記一般式(3)で表される有機シリコーン化合物を併用して処理した後、重合性モノマー、光開始剤及び400〜1000nmに吸収波長を有する増感剤を含有する光重合性感光層を形成することを特徴とするネガ型感光性平版印刷版の製造方法。
    1Si(R2)3 (1)
    (式中R1は付加反応性官能基であり、R2は加水分解可能なアルコキシ基又は−OCOCH3基である。)
    Si(R4)4 (3)
    (R4は加水分解可能なアルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アリールオキシ基又は−OCOCH3基である。)
  5. 一般式(1)で表される有機シリコーン化合物に対する一般式(3)で表される有機シリコーン化合物の混合モル比が1〜40であることを特徴とする請求項4に記載のネガ型感光性平版印刷版の製造方法。
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