JP3589227B2 - 回転体の急速停止装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転体の急速停止装置に関し、特に、回生ブレーキを利用して回転体の停止を行う構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
高速回転する重量物である回転体を備えた装置の一例として、繊維機械の高速ワインダーがある。このような装置の電力源は一般に外部電源である商用交流電源が用いられる。ワインダーに備える制御装置は、商用交流電源の電力をインバータを介して電力変換し、スピンドルを高速回転させて糸の巻取りを行う。
巻き上がったパッケージを備えたスピンドルは、重量物である。そして、高速ワインダーは、通常の停止時においては、巻き上がったパッケージを備えたスピンドルの大きな回転エネルギーを、電気回生ブレーキを利用してモータに吸収し、回転体を停止させている。
【0003】
電力供給の瞬間停止時においては、例えば図5(a)に示すように、商用交流電源からの供給電力が50%程度低下することがある。このとき、制御装置は、図5(b)に示すように、スピンドルモータにインバータを介して減速を指令するが、停止時間が所定時間(例えば1sec程度)に収まる場合は、再び加速を指令して、巻取り時の回転速度に復帰させる。
減速されたスピンドルモータは発電機として機能し、該スピンドルモータより回生電力が発生するが、この電力を制御装置等への作動維持電力として活用する。そしてこの回生電力の活用により、商用交流電力の電力低下幅によらず、制御装置の作動維持が可能である。このような制御は、瞬間停電時のキネティックバッファリングとして、公知のものである。
【0004】
また、緊急停止時や長時間におよぶ停電時等においては、商用交流電源がワインダーから切断されるため、制御装置への電力供給が停止する。図6(a)に示すような状況である。このとき、回転体(パッケージを備えたスピンドル)の減速制御は次のようにして行われている。
(1)電力供給の停止もしくは電力断の検出により、制御装置は自動的にダウンし、回転体は制動されず、慣性に従って自由回転した後停止する。回転体の回転速度の変化は、図6(b)に示すようなものである。
(2)電力供給の停止もしくは電力断の検出により、制御装置はメカブレーキを作動させて回転体を停止させる。もしくは制御装置が自動的にダウンしてメカブレーキが作動される。回転体の回転速度の変化は、図6(c)に示すようなものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
緊急停止時や長時間におよぶ停電時等において、前記(1)の方法では、回転体は積極的に制動されることがない。回転体は自由回転しながら、軸部の摩擦抵抗や空気抵抗等によって減速される。したがって、回転体が停止するまでに長時間を要することとなる。
また、前記(2)の方法では、高速回転すると共に重量物である回転体をメカブレーキにより停止させるため、メカブレーキには非常に大きな制動容量が要求される。高速ワインダーの巻取り軸の最高回転数は数万rpmに達する。この制動容量を満たすように、回転ディスクの大きさとブレーキ本体の強度を設計する必要があるが、ワインダーのレイアウト上、前記要求を満たす大きさの回転ディスクは、強度的に設計できない。しかも、通常の停止時においては、このようなメカブレーキを作動させる必要がないため、コスト的に見合わないものとなってしまう。
本発明は、緊急停止時や長時間におよぶ停電時等の(外部)電源切断時に、電源から制御装置への電力供給が停止しても、回転体の制動を回生ブレーキによって行うことを可能とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1の発明は、
回転体と、この回転体を駆動するモータと、このモータを制御する制御装置と、電源からの電力供給の電力断を検出する電力断検出手段とを備えた回転体の急速停止装置であって、
前記制御装置は、前記電力断検出手段で電力断が検出されると、前記モータに減速を指令し、前記モータによる回生電力を当該制御装置に供給させ、
前記制御装置は、前記モータの減速制御として、前記電力断検出手段で電力断を検出してから瞬間停電保証時間が経過するまでの間に保証時間内制御を行い、保証時間経過後に保証時間経過後制御を行うように構成され、前記保証時間経過後制御における前記モータの単位時間当たりの減速量は前記保証時間内制御における前記モータの単位時間当たりの減速量よりも大きく設定されている、ものである。
【0007】
請求項2の発明は、
回転体と、この回転体を駆動するモータと、このモータを制御する制御装置とを備え、この制御装置が前記モータに減速を指令することで前記回転体を急速停止させると共に、この減速時には前記モータによる回生電力がこの制御装置に供給される構成とした、回転体の急速停止装置であって、
電源からの電力供給の電力断を検出する電力断検出手段と、前記電源からの電力供給を遮断可能とする断接切替器とを備え、
前記制御装置は、前記電力断検出手段で電力断が検出された場合と、前記断接切替器の切断状態を検出した場合とで、異なる減速制御により前記回転体を急速停止させる、ものである。
請求項3の発明は、請求項2において、
前記モータの減速制御として、前記電力断検出手段で電力断を検出してから瞬間停電保証時間が経過するまでの間に保証時間内制御を行い、保証時間経過後に保証時間経過後制御を行うように構成され、前記保証時間経過後制御における前記モータの単位時間当たりの減速量は前記保証時間内制御における前記モータの単位時間当たりの減速量よりも大きく設定されている、ものである。
【0008】
請求項4の発明は、請求項1または請求項3において、
メカニカルブレーキが設けられ、このメカニカルブレーキは前記保証時間経過後の所定時期に作動する、ものである。
請求項5の発明は、請求項2または請求項3において、
メカニカルブレーキが設けられ、このメカニカルブレーキは前記断接切替器の切断状態を検出した後の所定時期に作動する、ものである。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5のいずれかにおいて、
前記制御装置は、回生電力が不足してシステムダウンするまで、前記モータへの減速を継続して指令する、ものである。
請求項7の発明は、請求項4または請求項5において、
前記制御装置は、回生電力が不足してシステムダウンするまで、前記モータへの減速を継続して指令するように構成され、前記メカニカルブレーキの作動時期は前記制御装置のシステムダウン後に設定されている、ものである。
請求項8の発明は、請求項1から請求項7のいずれかにおいて、
前記回転体は、巻取り装置における、糸を巻き取ってパッケージを形成するためのスピンドルとした、ものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
第一および第二の発明を共に備えた二実施例である急速停止装置30・40について、これより説明する。
第一の発明は、長時間の停電時における回転体の急速停止装置である。また、第二の発明は、緊急停止時における回転体の急速停止装置である。両発明において、前提条件は異なるが、回転体の急速停止が要求される点は同一である。
両発明の相違を簡単に説明する。第一の発明は、停電の開始後に、瞬間停電か否かの判定が制御装置5(後述)において行われた後に、制御装置5による回転体の急速停止制御が行われる装置である。第二の発明は、なんらかの異常等により、電源からの電力供給を遮断する断接切替器が切断状態となると、制御装置5が直ちに、回転体の急速停止制御を行う装置である。
急速停止装置30・40には、それぞれ第一の発明および第二の発明が適用されている。
【0010】
まず、第一実施例である急速停止装置30について、図1を用いて説明する。急速停止装置30は、商用交流電源20から巻取り装置2に至る装置構成に適用されている。
図1は急速停止装置30の構成を示すブロック図である。
【0011】
巻取り装置2は、紡糸システムにおいて糸を巻き取る装置である。該紡糸システムは、糸送出方向に沿って、紡糸装置、コデットローラ、巻取り装置2を直列に配置して構成される。
紡糸装置は、溶融ポリマーを糸状に紡糸する装置である。また、コデットローラは、紡糸された糸を引き取り油剤を付与する装置である。巻取り装置2は、糸をトラバース(綾振り)しながらスピンドルに巻き取る装置である。
【0012】
巻取り装置2の構成について、図1を用いて説明する。
巻取り装置2には、一対のスピンドル9A・9B、コンタクトローラ10、トラバースカム11が備えられている。スピンドル9A・9Bの基部には、巻取り装置2本体に回動自在に設けられるターレット板12が設けられている。ターレット板12の回動により、スピンドル9A・9Bの上下位置を変更して、スピンドル9A・9Bのいずれか一方のうち満巻きとなったパッケージ13を回収可能である。
スピンドル9A・9Bのうち、上方の巻取位置にあるスピンドル上に、前記紡糸装置およびコデットローラより送出された糸12が巻き取られて、パッケージ13が形成される。コンタクトローラ10は、上方位置にあるスピンドル上のパッケージ13に当接する。そして、該パッケージ13の巻取り速度をコンタクトローラ10の回転速度より検出する。また、トラバースカム24の駆動により、パッケージ13は巻取り幅が一定の状態で巻き取られる。
【0013】
スピンドル9A・9Bの駆動手段として、スピンドルモータ6A・6Bがそれぞれスピンドル9A・9Bと同軸上に設けられている。コンタクトローラ10の駆動手段として、コンタクトローラモータ7が同軸上に設けられている。コンタクトローラモータ7は、コンタクトローラ10の助走に用いられる補助的な駆動手段である。また、トラバースカム11の駆動手段として、トラバースモータ8が同軸上に設けられている。
【0014】
前記各モータ6A・6B・7・8には、回転速度を検出するための手段として、それぞれエンコーダ14A・14B・15・16が設けられている。該エンコーダ14A・14B・15・16は、信号線を介して制御装置5に接続されており、各モータ6A・6B・7・8の回転速度に関する情報が制御装置5に送信される。
【0015】
また、糸12の張力を検出する張力センサ17が設けられており、張力センサ17は、糸12毎の張力を検出するセンサ群からなる。張力センサ17も信号線を介して制御装置5に接続されており、糸12の張力に関する情報が制御装置5に送信される。
【0016】
インバータ4は集積インバータであり、複数のモータ(多負荷)を同時に電力制御可能である。インバータ4と前記各モータ6A・6B・7・8との間は、それぞれ電力線を介して電力供給可能にされている。
インバータ4と制御装置5とは信号線を介して信号伝達可能に接続されている。制御装置5は、エンコーダ14A・14B・15・16および張力センサ17の検出信号に基づいて、インバータ4に、各モータ6A・6B・7・8への電力供給量が適切となるように指令する。
ここで「適切」とは、例えば、パッケージ13の巻取り速度が一定となるように、制御装置5が各モータ6A・6B・7・8の回転速度を制御することを意味する。なお、「適切」とされる制御はこの制御に限定されず、糸12の張力が一定となることを目標とした制御の場合もある。
【0017】
スピンドル9A・9B、特にパッケージ13を巻回したスピンドル9A・9Bは、重量物である。スピンドル9A・9B又はパッケージ13を巻回したスピンドル9A・9Bは、スピンドルモータ6A・6Bにより駆動される回転体である。
また、コンタクトローラ10はコンタクトローラモータ7により駆動される回転体であり、トラバースカム11はトラバースモータ8により駆動される回転体である。
【0018】
巻取り装置2において、スピンドル9A・9B又はパッケージ13を巻回したスピンドル9A・9Bは、重量物であると共に、駆動時は高速回転しており、メカブレーキのみによって停止させるのは現実的な方策ではない。
したがって、商用交流電源20(自体は含まない)から巻取り装置2に至る装置構成上に、回生ブレーキを主たる制動手段とする急速停止装置30が備えられている。
【0019】
巻取り装置2は、外部電源である商用交流電源20を電力源としており、商用交流電源20より実線で示される電力線21を介して、電力が供給される。該電力は、巻取り装置2に備えるインバータ4および制御装置5に供給される。なお、制御装置5へは、電力線21より図示せぬコンバータや変圧器を介して、直流電力が供給される。
また、前述したように、インバータ4からは各モータ6A・6B・7・8に電力が供給される。
【0020】
電力線21上には断接切替器22が設けられており、商用交流電源20と巻取り装置2との間の電気的接続が、遮断可能に構成されている。断接切替器22は、巻取り装置2で異常が発生した際に、商用交流電源20から巻取り装置2への電力供給を強制的に遮断するための手段であり、機械的に(電気的にではなく)構成される。断接切替器22は通常状態では、接続状態であり、商用交流電源20から巻取り装置2への電力供給が可能とされる。
【0021】
巻取り装置2には、回転体(後述のパッケージ13を巻き取ったスピンドル)の急速停止指示の入力手段として、非常停止スイッチ23が設けられている。該非常停止スイッチ23は、制御装置5と断接切替器22とに、信号線を介して信号伝達可能に接続されている。
作業者による非常停止スイッチ23の入力操作により、断接切替器22は商用交流電源20から巻取り装置2への電力供給を遮断する。図1には、非常停止スイッチ23を一つのみ図示するが、巻取り装置2内に複数配置する構成としても良い。
また、作業者による非常停止スイッチ23の入力操作により、前記回転体の急速停止指示が、前記信号線を介して制御装置5に送信される。
【0022】
また、巻取り装置2で異常が発生した際にも、断接切替器22は、商用交流電源20から巻取り装置2への電力供給を遮断する。例えば、制御装置5がシステムダウンして、断接切替器22への信号送信が途絶えると、断接切替器22が作動して電力供給が遮断される構成である。
【0023】
電力線21上には、断接切替器22の下流側で、停電を検出するための停電検出器25が設けられている。
商用交流電源20による電力供給が停止すると、停電検出器25が停電状態を検出する。停電検出器25と制御装置5とは、信号線を介して信号伝達可能に接続されており、停電検出器25の検出信号が制御装置5に送信可能とされる。
【0024】
また、停電検出器25には、タイマ25aが設けられている。タイマ25aは、瞬間停電時の保障時間が経過すると、保障時間終了を警告する信号を制御装置5に向けて送信する。
【0025】
特に、急速停止装置30による停止を必要とされる回転体は、重量物且つ高速回転を行うパッケージ13を含めたスピンドル9A・9Bである。パッケージ13を含めたスピンドル9A・9Bが、他の回転体トラバースカム11等と比べて、著しく大きな回転エネルギーを有しており、従来において急速停止が困難な対象(本発明の解決対象)である。したがって以下では、回転体としてスピンドル9A・9Bのみを扱う。
【0026】
まず、急速停止装置30の構成要素のうち、第一の発明に関わる部分について説明する。第一の発明は、前述したように、長時間の停電時における回転体の急速停止装置である。
第一の発明に関わる部分としては、急速停止装置30は、回転体として、パッケージ13を含めたスピンドル9A・9Bを備えると共に、これらの回転体を駆動するモータ6A・6Bを備えている。また、モータ6A・6Bの駆動をインバータ4を介して制御する制御装置5を備えている。さらに、商用交流電源20からの電力供給の電力断を検出する検出手段として、停電検出器25を備えている。
【0027】
なお、巻取り装置2に備えるスピンドルモータ6A・6Bのうち、上側の巻取位置で駆動しているスピンドルモータが、減速制御の対象とされる。スピンドルモータ6A・6Bはスピンドル9A・9Bと同軸上にあり、ターレット板12の回転で上下位置が変更される。このため以下では、両モータ6A・6Bのうち、上側に位置するモータを扱い、スピンドルモータの符号を省略する。同じく、該スピンドルモータに対応するスピンドルの符号をも省略する。
【0028】
第一の発明(長時間停電時)の実施例としての急速停止装置30における回転体の減速制御について、図2(a)・図2(b)を用いて説明する。
図2は急速停止装置30での減速制御において、電力および回転体(パッケージ13を巻き取ったスピンドル)の回転速度の時間変化を示す図である。
特に、図2(a)は商用交流電源20からの供給電力の時間変化を示す図であり、図2(b)は長時間の停電時における回転体の回転速度の時間変化を示す図である。
【0029】
第一の発明(長時間停電時)においては、回転体の減速制御が二段階に分かれている。停電の瞬間より、瞬間停電時の保障時間が経過するまでの間に行われる保障時間内制御と、保障時間経過後に行われる保障時間後制御と、である。
瞬間停電の保障時間の計測は、前述したように、停電検出器25に備える前記タイマ25aにより行っている。そして、該保障時間が経過すると、保障時間終了を警告する信号がタイマ25aより制御装置5に向けて送信される。
【0030】
停電検出器25で電力断が検出されると、まず、瞬間停電時の保障時間内での制御である前記保障時間内制御が開始される。
制御装置5は、停電検出器25での電力断の検出に基づいて、スピンドルモータに減速を指令する。商用交流電源20から断接切替器22を経て供給される電力の変化の様子は、図2(a)に示すようなものとなる。
そして、慣性で回転しようとするスピンドルモータに減速が指令されると、該スピンドルモータに回生電力が発生すると共に、回生電力分の回転エネルギーが失われる。このとき、図2(b)に示すように、該スピンドルモータの回転速度が低下する。同時に制御装置5は、生成された回生電力を、インバータ4を介して制御装置5へ供給させて、自らを作動を継続するための電力を得る。
【0031】
瞬間停電時の保障時間(例えば1sec程度)は、スピンドルモータによる回生電力を利用して、制御装置5およびインバータ4を作動可能としながら、巻取り速度の低下はできるだけ避けるように、スピンドルモータが制御される。そして、瞬間停電によって巻取り作業が中断されることなく、巻取り装置2における巻取り作業を継続可能とさせるものである。
これに対し、瞬間停電時の保障時間の経過後は、糸の品質維持に適切な巻取りが不可能と判断される。したがって、前記保障時間の経過後においては、パッケージ13を巻き取ったスピンドルを停止すべく減速制御が行われる。急速停止が必要とされる一つの理由としては、停電後の電力回復時に、パッケージ13を巻き取ったスピンドルが停止していて、直ちに再開が期待できる状態が望ましいためである。
【0032】
つまり、瞬間停電時の保障時間内では、制御装置5は、制御装置5およびインバータ4を作動可能な最低限の回生電力をスピンドルモータから得るようにして、パッケージ13を巻き取ったスピンドルの回転速度はできるだけ高めに維持する。
一方、瞬間停電時の保障時間経過後では、制御装置5は、パッケージ13を巻き取ったスピンドルを、できる限り早く停止させるように減速制御を行う。
【0033】
瞬間停電時の保障時間が経過すると、パッケージ13を巻き取ったスピンドル(回転体)を急速停止させるための前記保障時間後制御が行われる。
制御装置5は、タイマ25aから保障時間終了を警告する信号が送信されると、スピンドルモータに減速を継続して指令する。保障時間経過後の減速指示は、パッケージ13を巻き取ったスピンドルの停止を目的とするものである。したがって、このときスピンドルモータへ指示する減速量は、保障時間内での減速量よりも、大きな減速量となっている。図2(b)に示すように、保障時間の前後で、減速の傾きに変化が生じている。
【0034】
以上構成により、長時間の停電時など、瞬間停電時の保障時間経過後においても、回転体(パッケージ13を巻き取ったスピンドル)を急速停止することができる。
このため、巻取り装置2に備えるスピンドル等のように、回転速度を均一に保つ必要と、速度が低下した後は一旦停止させる必要とがある装置において、緩い減速制御(前記保障時間内制御)と急速の減速制御(前記保障時間後制御)とを使い分けることができ、好適である。
【0035】
また、制御装置5は、前記回生電力が不足して、自らがシステムダウンするまで、スピンドルモータに減速を継続して指令する。
これは、スピンドルの回転速度が、制御装置5を作動可能とする最低電力を供給可能なスピンドルモータの最小回転速度、より低回転となってしまった状況を意味する。
制御装置5がシステムダウンすると、スピンドルモータを発電機(回生電力の発生源)として機能させることができなくなる。したがって、図2(b)に示すように、制御装置5のシステムダウン後は、スピンドルは自由回転する。自由回転状態のスピンドルは、軸部との摩擦抵抗や空気抵抗等により減速され、前記回生ブレーキやメカブレーキ等により積極的に減速させる場合と比較して、緩やかに減速して停止する。
【0036】
以上のように、制御装置5がシステムダウンするまでスピンドルモータへの減速指令を継続するので、回生ブレーキを最大限利用して回転体の急速停止制御を行うことが可能である。
【0037】
次に、急速停止装置30の構成要素のうち、第二の発明に関わる部分について説明する。第二の発明は、前述したように、緊急停止時における回転体の急速停止装置である。
第二の発明に関わる部分としては、急速停止装置30は、回転体として、パッケージ13を含めたスピンドル9A・9Bを備えると共に、これらの回転体を駆動するモータ6A・6Bを備えている。また、モータ6A・6Bの駆動をインバータ4を介して制御する制御装置5を備えている。さらに、商用交流電源20からの電力供給を遮断可能とする断接切替器22を備えている。
【0038】
第二の発明(緊急停止時)の実施例としての急速停止装置30における回転体の減速制御について、図2(c)を用いて説明する。
図2(c)は緊急停止時における回転体の回転速度の時間変化を示す図である。
【0039】
第二の発明(緊急停止時)においては、第一の発明(長時間停電時)と異なり、回転体の減速制御は一段階である。第二の発明では、異常時において、回転体の急速停止を行うことが目的とされており、電力断の発生時から直ちに減速制御が開始される。
制御装置5と断接切替器22とは、信号線を介して接続されており、断接切替器22における電力の接続状態および切断状態の違いを、制御装置5は検出可能である。
【0040】
制御装置5は、断接切替器22の切断状態を検出すると、スピンドルモータに減速を指示する。商用交流電源20から断接切替器22を経て供給される電力の変化の様子は、図2(a)に示すようなものとなる。
そして、慣性で回転しようとするスピンドルモータに減速が指令されると、該スピンドルモータに回生電力が発生すると共に、回生電力分の回転エネルギーが失われる。このとき、図2(c)に示すように、該スピンドルモータの回転速度が低下する。同時に制御装置5は、生成された回生電力を、インバータ4を介して制御装置5へ供給させて、自らを作動を継続するための電力を得る。
【0041】
緊急停止時においては、できる限り、パッケージ13を巻き取ったスピンドルを急速に停止させることが望ましい。
緊急停止指示入力手段である非常停止スイッチ23が操作されて、緊急停止が指令されるのは、巻取り装置2内でなんらかの異常が発生した場合である。異常状態のまま、巻取り装置2の駆動が継続されるのを、一刻も早く中断するために、回転体の急速停止が必要とされる。
【0042】
緊急停止時においては、パッケージ13を巻き取ったスピンドルを、できる限り早く停止させるように減速制御を行う。図2(c)に示す緊急停止時での減速の傾きは、図2(b)に示す瞬間停電時の保障時間経過後の減速の傾きと同様に、瞬間停電時の保障時間内の減速の傾きより、大きなものである。
【0043】
以上構成により、緊急停止時のように、急速停止装置30が適用される装置(巻取り装置30)内で、異常が発生した際に、回転体を急速停止させることで、異常状態のまま回転体が回転しつづけるのを中断させることができる。
【0044】
次に、第二実施例の急速停止装置40について、図3を用いて説明する。図3は急速停止装置40の構成を示すブロック図である。
第二実施例の急速停止装置40は、回転体(スピンドル)の制動手段として、回生ブレーキに加えて、メカブレーキ18(後述)が設けられている。急速停止装置40において、第一実施例の急速停止装置30との構成の違いは、メカブレーキ18が設けられている点である。
以下、第一実施例の急速停止装置30と同一の部分に関しては、同一の符号を用いると共に、その部分に関する説明を省略する。
【0045】
急速停止装置40が適用される巻取り装置42には、前記急速停止装置30と異なり、図3に示すように、スピンドル9A・9Bの一側に、メカブレーキ18・18がそれぞれ設けられている。
メカブレーキ18は、回転ディスク18aと、回転ディスク18aをスピンドル側に押し付けるブレーキ装置18bと、を備えている。また、スピンドル9A・9Bの軸上の一端には、回転ディスク18aが当接されるディスク9a・9aがそれぞれ設けられている。
ブレーキ装置18bには、付勢部材等により常時回転ディスク18aを制動側へ押圧機構と、該押圧を制止する制止機構とが備えられている。例えば、後述する制御装置45からの信号送信が途絶えると、前記制止機構による制止が外れて押圧機構が駆動し、回転ディスク18aがスピンドルのディスク9aに押し付けられて、スピンドルの制動が行われる。
【0046】
巻取り装置42の制御装置45は、前記制御装置5の機能や、制御装置5への信号線、電力線の接続構成に加えて、メカブレーキ18・18の制御を可能とする構成が設けられている。メカブレーキ18・18と制御装置45とは、信号線を介して信号伝達可能に接続されており、制御装置45はメカブレーキ18の作動が可能である。
【0047】
急速停止装置40も急速停止装置30と同じく、第一の発明(長時間停電時)と第二の発明(緊急停止時)との双方の実施例である。
まず、急速停止装置40の構成要素のうち、第一の発明(長時間停電時)に関わる部分について説明する。
第一の発明に関わる部分としては、急速停止装置40は、回転体として、パッケージ13を含めたスピンドル9A・9Bを備えると共に、該回転体を駆動するスピンドルモータ6A・6Bを備えている。また、スピンドルモータ6A・6Bの駆動をインバータ4を介して制御する制御装置45を備えている。さらに、商用交流電源20からの電力供給の電力断を検出する検出手段として、停電検出器25を備えている。
【0048】
以上構成の急速停止装置40における回転体の減速制御について、図4(a)・図4(b)を用いて説明する。急速停止装置40での減速制御において、電力および回転体(パッケージ13を巻き取ったスピンドル)の回転速度の時間変化を示す図である。
特に、図4(a)は商用交流電源20からの供給電力の時間変化を示す図であり、図4(b)は長時間の停電時における回転体の回転速度の時間変化を示す図である。
【0049】
第一の発明(長時間停電時)の実施例としての急速停止装置40における回転体の減速制御について説明する。
該回転体の減速制御は三段階に分かれている。前述したように、第一の発明(長時間停電時)においては、回転体の減速制御が二段階に分かれている。この二段階の減速制御は、スピンドルモータの回生ブレーキを利用したものである。これに加えて、前記回転体の減速制御には、第三段階として、メカブレーキ18による減速制御が設けられている。
【0050】
停電検出器25で電力断が検出されると、まず、第一段階として、瞬間停電時の保障時間内での制御である前記保障時間内制御が開始される。
制御装置45は、停電検出器25での電力断の検出に基づいて、スピンドルモータに減速を指令する。商用交流電源20から断接切替器22を経て供給される電力の変化の様子は、図4(a)に示すようなものとなる。
そして、慣性で回転しようとするスピンドルモータに減速が指令されると、該スピンドルモータに回生電力が発生すると共に、回生電力分の回転エネルギーが失われる。このとき、図4(b)に示すように、該スピンドルモータの回転速度が低下する。同時に制御装置45は、生成された回生電力を、インバータ4を介して制御装置45へ供給させて、自らを作動を継続するための電力を得る。
【0051】
瞬間停電時の保障時間が経過すると、第二段階として、パッケージ13を巻き取ったスピンドル(回転体)を急速停止させるための前記保障時間後制御が行われる。
制御装置45は、タイマ25aから保障時間終了を警告する信号が送信されると、スピンドルモータに減速を継続して指令する。保障時間経過後の減速指示は、パッケージ13を巻き取ったスピンドルの停止を目的とするものである。したがって、このときスピンドルモータへ指示する減速量は、保障時間内での減速量よりも、大きな減速量となっている。図2(b)に示すように、保障時間の前後で、減速の傾きに変化が生じている。
【0052】
また、制御装置45は、前記回生電力が不足して、自らがシステムダウンするまで、スピンドルモータに減速を継続して指令する。
これは、スピンドルの回転速度が、制御装置45を作動可能とする最低電力を供給可能なスピンドルモータの最小回転速度、より低回転となってしまった状況を意味する。
【0053】
制御装置45がシステムダウンすると、スピンドルモータを発電機(回生電力の発生源)として機能させることができなくなる。
ここで第三段階の減速制御として、制御装置45がシステムダウンすると、メカブレーキ18・18が作動するように構成されている。
【0054】
この作動構成の一例としては、前述した様に、制御装置45がシステムダウンして、メカブレーキ18・18への信号送信が途絶えると、メカブレーキ18・18が作動してスピンドル9A・9Bが制動される構成である。
あるいは、ブレーキ装置18bに備える制止機構の駆動源を、インバータ4とし、インバータ4からの電力供給が途絶える、もしくは供給電力が一定以下に落ち込む、などしたら、前記制止機構が停止して前記押圧機構が作動し、メカブレーキ18が作動する構成としても良い。なお、インバータ4からの電力供給とは、商用交流電源20からの電力または回生電力が、インバータ4を介して供給されるものである。つまり、商用交流電源20が遮断されるもしくは一定電力以下に落ち込むか、スピンドルモータによる回生電力が一定以下に落ち込むかすると、メカブレーキ18が作動することを意味する。
【0055】
制御装置45のシステムダウン後における、メカブレーキ18によるスピンドルの減速の様子は、図4(b)に示すようなものである。メカブレーキ18による制動効果を、回生ブレーキによる制動効果に匹敵させることは、回転ディスクの強度設計やコスト上非常に困難である。本実施例では、メカブレーキ18による制動効率は、回生ブレーキによる制動効率の3倍程度である。
【0056】
以上のように第一の発明の実施例としての急速停止装置40においては、回生ブレーキの作動後には、メカブレーキ18の作動により、回転体を減速させている。
このため、回転体(スピンドル)は、回生ブレーキかメカブレーキ18により制動されて、自由回転の場合と比べて、回転体を急速停止することができる。しかも、予め回生ブレーキによる減速が行われた後に、メカブレーキ18による減速が行われるので、メカブレーキ18の負担が軽減され、メカブレーキ18の耐久性が向上すると共に、コストアップが防止される。
【0057】
以上においては、制御装置45のシステムダウン後に、メカブレーキ18が作動するように構成しているが、この構成に限定されるものではない。
例えば、前記保障時間後制御に移行した段階で、直ちにメカブレーキ18を回生ブレーキと併用して、回転体の制動を行うようにしてもよい。このようにすることで、単に回生ブレーキのみで回転体を停止させる場合よりも、回転体が急速停止される。
【0058】
次に、急速停止装置40の構成要素のうち、第二の発明に関わる部分について説明する。第二の発明は、前述したように、緊急停止時における回転体の急速停止装置である。
第二の発明に関わる部分としては、急速停止装置40は、回転体として、パッケージ13を含めたスピンドル9A・9Bを備えると共に、これらの回転体を駆動するモータ6A・6Bを備えている。また、モータ6A・6Bの駆動をインバータ4を介して制御する制御装置45を備えている。さらに、商用交流電源20からの電力供給を遮断可能とする断接切替器22を備えている。
【0059】
第二の発明(瞬間停電時)の実施例としての急速停止装置40における回転体の減速制御について、図4(c)を用いて説明する。
図4(c)は緊急停止時における回転体の回転速度の時間変化を示す図である。
【0060】
第二の発明の実施例としての急速停止装置40には、回転体の減速制御が二段階設けられている。前述したように、第二の発明(瞬間停電時)においては、回転体の減速制御が一段階設けられており、スピンドルモータの回生ブレーキを利用したものである。これに加えて、前記回転体の減速制御には、第二段階として、メカブレーキ18による減速制御が設けられている。
【0061】
第一段階として、制御装置45は、断接切替器22の切断状態を検出すると、スピンドルモータに減速を指示する。商用交流電源20から断接切替器22を経て供給される電力の変化の様子は、図4(a)に示すようなものとなる。
そして、慣性で回転しようとするスピンドルモータに減速が指令されると、該スピンドルモータに回生電力が発生すると共に、回生電力分の回転エネルギーが失われる。このとき、図4(c)に示すように、該スピンドルモータの回転速度が低下する。同時に制御装置45は、生成された回生電力を、インバータ4を介して制御装置45へ供給させて、自らを作動を継続するための電力を得る。
【0062】
緊急停止時においては、パッケージ13を巻き取ったスピンドルを、できる限り早く停止させるように減速制御を行う。図4(c)に示す緊急停止時での減速の傾きは、図4(b)に示す瞬間停電時の保障時間経過後の減速の傾きと同様に、瞬間停電時の保障時間内の減速の傾きより、大きなものである。
【0063】
制御装置45がシステムダウンすると、スピンドルモータを発電機(回生電力の発生源)として機能させることができなくなる。
ここで第三段階の減速制御として、制御装置45がシステムダウンすると、メカブレーキ18・18が作動するように構成されている。また、制御装置45のシステムダウン後にメカブレーキ18が作動する構成に、限定されるものではない。
【0064】
【発明の効果】
請求項1の発明においては、
長時間の停電時など、瞬間停電時の保証時間経過後においても、回転体を急速停止させることができる。特に、瞬間停電時には回転体の速度をほぼ一定に保つことができ、長時間停電時には回転体を急速に停止させることができ、巻取り装置のスピンドル等に適用した場合に好適である。
【0065】
請求項2の発明においては、
停電発生時の場合と、緊急停止時の場合とにそれぞれ対応した態様で、回転体を急速停止させることが可能となる。特に、緊急停止時のように、急速停止装置が適用される装置内で、異常が発生した際に回転体を急速停止させることで異常状態のまま回転体が回転しつづけるのを中断させることができる。
請求項3の発明においては、請求項2の効果に加えて、
瞬間停電時には回転体の速度をほぼ一定に保つことができ、長時間停電時には回転体を急速に停止させることができ、巻取り装置のスピンドル等に適用した場合に好適である。
【0066】
請求項4の発明においては、請求項1または請求項3の効果に加えて、
長時間停電時に回転体をより一層急速に停止させることができる。
請求項5の発明においては、請求項2または請求項3の効果に加えて、
緊急停止時に回転体をより一層急速に停止させることができる。
請求項6の発明においては、請求項1から請求項5のいずれかの効果に加えて、
回生ブレーキを最大限利用して回転体の減速制御を行うことが可能である。
請求項7の発明においては、請求項4または請求項5の効果に加えて、
メカニカルブレーキの耐久性を向上させることができると共に、メカニカルブレーキを小型化することができる。
請求項8の発明においては、請求項1から請求項7のいずれかの効果のため、
巻取り装置によるパッケージの生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】急速停止装置30の構成を示すブロック図である。
【図2】急速停止装置30での減速制御において、電力および回転体(パッケージ13を巻き取ったスピンドル)の回転速度の時間変化を示す図である。
【図3】急速停止装置40の構成を示すブロック図である。
【図4】急速停止装置40での減速制御において、電力および回転体(パッケージ13を巻き取ったスピンドル)の回転速度の時間変化を示す図である。
【図5】瞬間停電時の電力および回転体(スピンドル)の回転速度の時間変化を示す図である。
【図6】従来のワインダーにおける緊急停止時や長時間に及ぶ停電時での電力および回転体(スピンドル)の回転速度の時間変化を示す図である。
【符号の説明】
2 巻取り装置
4 インバータ
5 制御装置(第一実施例)
6A・6B スピンドルモータ
9A・9B スピンドル
18 メカブレーキ
20 商用交流電源
22 断接切替器
25 停電検出器(電力断の検出手段)
30 第一実施例の急速停止装置
40 第二実施例の急速停止装置
42 巻取り装置
45 制御装置(第二実施例)

Claims (8)

  1. 回転体と、この回転体を駆動するモータと、このモータを制御する制御装置と、電源からの電力供給の電力断を検出する電力断検出手段とを備えた回転体の急速停止装置であって、
    前記制御装置は、前記電力断検出手段で電力断が検出されると、前記モータに減速を指令し、前記モータによる回生電力を当該制御装置に供給させ、
    前記制御装置は、前記モータの減速制御として、前記電力断検出手段で電力断を検出してから瞬間停電保証時間が経過するまでの間に保証時間内制御を行い、保証時間経過後に保証時間経過後制御を行うように構成され、前記保証時間経過後制御における前記モータの単位時間当たりの減速量は前記保証時間内制御における前記モータの単位時間当たりの減速量よりも大きく設定されている、
    ことを特徴とする回転体の急速停止装置。
  2. 回転体と、この回転体を駆動するモータと、このモータを制御する制御装置とを備え、この制御装置が前記モータに減速を指令することで前記回転体を急速停止させると共に、この減速時には前記モータによる回生電力がこの制御装置に供給される構成とした、回転体の急速停止装置であって、
    電源からの電力供給の電力断を検出する電力断検出手段と、前記電源からの電力供給を遮断可能とする断接切替器とを備え、
    前記制御装置は、前記電力断検出手段で電力断が検出された場合と、前記断接切替器の切断状態を検出した場合とで、異なる減速制御により前記回転体を急速停止させる、
    ことを特徴とする回転体の急速停止装置。
  3. 前記制御装置は、前記モータの減速制御として、前記電力断検出手段で電力断を検出してから瞬間停電保証時間が経過するまでの間に保証時間内制御を行い、保証時間経過後に保証時間経過後制御を行うように構成され、前記保証時間経過後制御における前記モータの単位時間当たりの減速量は前記保証時間内制御における前記モータの単位時間当たりの減速量よりも大きく設定されている、
    ことを特徴とする請求項2に記載の回転体の急速停止装置。
  4. メカニカルブレーキが設けられ、このメカニカルブレーキは前記保証時間経過後の所定時期に作動する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項3に記載の回転体の急速停止装置。
  5. メカニカルブレーキが設けられ、このメカニカルブレーキは前記断接切替器の切断状態を検出した後の所定時期に作動する、
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の回転体の急速停止装置。
  6. 前記制御装置は、回生電力が不足してシステムダウンするまで、前記モータへの減速を継続して指令する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の回転体の急速停止装置。
  7. 前記制御装置は、回生電力が不足してシステムダウンするまで、前記モータへの減速を継続して指令するように構成され、前記メカニカルブレーキの作動時期は前記制御装置のシステムダウン後に設定されている、
    ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の回転体の急速停止装置。
  8. 前記回転体は、巻取り装置における、糸を巻き取ってパッケージを形成するためのスピンドルとした、
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の回転体の急速停止装置。
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