JP3589141B2 - 車両用レーダー装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は先行車を検出する車両用レーダー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
繰り返しレーダービームを車両前方に走査し、所定時間以上連続して自車走行車線上に先行車を検出した場合に、その先行車を自車走行車線上の先行車と認定することによって、先行車検出の信頼性を向上させるようにした車両用レーダー装置が知られている(例えば特開平9−159757号公報参照)。
【0003】
また、車速が所定値以下になった場合にレーダー装置への電源を遮断し、レーダーの長寿命化を図るとともに、電力消費を低減するようにした車両用レーダー装置が知られている(例えば実開平4−113085号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、車両用レーダー装置において、先行車検出の信頼性向上を図りながら長寿命化および電力消費低減を図る場合に、車速が所定値以下になってレーダー電源を遮断した後、ふたたび車速が所定値を越えてレーダー電源を投入しても、改めて所定時間連続して自車走行車線上に先行車を検出しなければ、自車走行車線上の先行車と認定しないため、先行車検出に遅れが生じるという問題がある。そのため、レーダー装置の先行車検出結果を車間距離制御型定速自動走行装置などに利用すると、車間距離制御における制御性能が低下してしまう。
【0005】
本発明の目的は、先行車検出の信頼性を向上させながら長寿命化し、電力消費を低減することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
発明の一実施の形態の構成を示す図1に対応づけて本発明を説明すると、
(1) 請求項1の発明は、自車前方物体までの距離と方位とを繰り返し検出する前方物体検出手段1と、所定の条件にしたがって前方物体検出手段1による検出動作の開始と停止を制御する検出動作制御手段2と、前方物体までの距離と方位に基づいて自車走行車線上の先行車を検出する先行車検出手段2と、所定の信頼性確認時間T1の間、連続して先行車検出手段2により自車走行車線上に先行車が検出された場合に、その先行車を自車走行車線上の正式な先行車として認定する先行車認定手段2と、検出動作制御手段2により前方物体検出手段1の検出動作が停止された後に検出動作が再開されたときは、先行車検出の際の信頼性確認時間T1をT2(<T1)に短縮する時間変更手段2とを備え、これにより上記目的を達成する。
(2) 請求項2の車両用レーダー装置は、時間変更手段2によって、検出動作制御手段2により前方物体検出手段1の検出動作が停止される直前に先行車検出手段2により先行車が検出されていた場合は、前方物体検出手段1の検出動作再開後の信頼性確認時間T2をT3(<T2)に短縮するようにしたものである。
(3) 請求項3の車両用レーダー装置は、時間変更手段2によって、前方物体検出手段1の検出動作再開から所定時間Ttimeが経過した後は信頼性確認時間を短縮せず、T1とするようにしたものである。
(4) 請求項4の車両用レーダー装置は、検出動作制御手段2によって、車速検出手段6により検出した車速が所定値より低くなると前方物体検出手段1の検出動作を停止し、車速が所定値以上になると前方物体検出手段1の検出動作を再開するようにしたものである。
【0007】
上述した課題を解決するための手段の項では、説明を分かりやすくするために一実施の形態の図を用いたが、これにより本発明が一実施の形態に限定されるものではない。
【0008】
【発明の効果】
(1) 請求項1の発明によれば、前方物体検出手段の検出動作が停止された後に検出動作が再開されたときは、先行車検出の際の信頼性確認時間T1をT2(<T1)に短縮し、信頼性確認時間T2の間、連続して自車走行車線上に先行車が検出された場合に、その先行車を自車走行車線上の正式な先行車として認定するようにしたので、前方物体検出手段の検出動作再開後の先行車検出遅れを少なくすることができ、前方物体検出手段の長寿命化と電力消費低減を図りながら、先行車検出の信頼性を向上させることができる。
(2) 請求項2の発明によれば、前方物体検出手段の検出動作が停止される直前に先行車が検出されていた場合は、前方物体検出手段の検出動作再開後の信頼性確認時間T2をT3(<T2)に短縮し、信頼性確認時間T3の間、連続して自車走行車線上に先行車が検出された場合に、その先行車を自車走行車線上の正式な先行車として認定するようにしたので、前方物体検出手段の検出動作停止直前に先行車がいた場合は検出動作再開後の先行車検出遅れをさらに少なくすることができ、前方物体検出手段の長寿命化と電力消費低減を図りながら、先行車検出の信頼性を向上させることができる。
(3) 請求項3の発明によれば、前方物体検出手段の検出動作再開から所定時間Ttimeが経過した後は信頼性確認時間を短縮せず、T1とするようにしたので、前方物体検出手段の検出動作停止直前に自車走行車線上に存在した先行車が、検出動作停止後に車線変更などにより自車走行車線から離脱したような場合には、先行車検出の信頼性確認時間を短縮せず、通常の信頼性確認時間により自車走行車線上の先行車の検出を行うから、先行車検出の信頼性をさらに向上させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
《発明の第1の実施の形態》
図1は第1の実施の形態の構成を示す図である。
レーダーセンサー1は例えばフロントバンパー部に設置され、車両前方へレーザー光を発光し、先行車などの前方物体からの反射光を受光する。レーダーセンサー1から発光されるレーザー光線は垂直方向の扇形板状の光線であり、走査機構(不図示)によりそのレーザー光線を車両前方の左右に走査する。そして、先行車などの前方物体からの反射光を受光し、発光から受光までの時間差から前方物体までの距離lと、車両前後方向の中心線に対する反射光の角度θを検知し、それらのデータl、θをコントローラー2のDATA端子へ送る。以下、この明細書ではレーダーセンサー1のこの動作を測距と呼ぶ。一方、コントローラー2のPS端子からはレーダーセンサー1へ電源が供給される。
【0010】
なお、この実施の形態ではレーザーレーダーを用いた例を示すが、ミリ波レーダーなどの他の種類のレーダーを用いてもよい。
【0011】
コントローラー2はCPU2aやメモリ2bなどを備え、レーダーセンサー1のレーザー光発光制御や、レーダーセンサー1からのデータl、θに基づく先行車検出処理などを行う。コントローラー2はイグニッションキースイッチ3を介してバッテリー4に接続され、バッテリー4から電源が供給される。コントローラー2にはまた、このレーダー装置を作動させるためのメインスイッチ5と、車速vspを検出する車速センサー6と、ステアリングホイールの転舵角δを検出する転舵角センサー7が接続される。
【0012】
図2〜図5は、コントローラー2のCPU2aで実行される制御プログラムを示すフローチャートである。これらのフローチャートにより、第1の実施の形態の動作を説明する。
車両のイグニッションキースイッチ3が投入されてコントローラー2にバッテリー4から電源が供給されている状態において、ステップ1でレーダー装置のメインスイッチ5が投入されると、コントローラー2は、レーザー光発光制御と先行車検出処理を開始する。
【0013】
ステップ2で、レーダーセンサー1へ電源を供給してレーザー光の発光と走査を開始させるとともに、信頼性カウンターCtrustに0を設定し、レーダーセンサー1の作動開始直後(測距開始直後)であることを示すSWフラグに1を設定する。続くステップ3において、図3に示す前方車両検出処理ルーチンを実行し、自車走行車線上の先行車を検出する。
【0014】
図3のステップ11において、レーダーセンサー1により前方物体までの距離lと前方物体の方向θを検出する。次にステップ12で、測距データl、θに基づいてレーダーセンサー1により検出された前方物体が移動物体か静止物体かを識別する。繰り返し行う測距で得られる前方物体までの距離lが、自車速vspに応じて低下する場合は静止物体と考えられ、自車速vspとは無関係に変動したり、あるいはほぼ一定のときは移動物体と考えられる。また、前方物体の方向θが変化する場合は移動物体と考えられる。
【0015】
ステップ13では、現在走行中の道路形状を推定する。具体的には、車速センサー6により検出した車速vspと転舵角センサー7により検出した転舵角δとに基づいて、次式により現在走行中の道路の曲率Rを求める。
【数1】
R=N・L/δ・(A・vsp2+1) ・・・(1)
(1)式において、Nはステアリングギア比、Lはホイールベース、Aはスタビリティーファクターである。
【0016】
ステップ14で移動物体と識別された物体が走行している車線を判断し、続くステップ15で、移動物体の中から自車の走行車線上に存在する最も至近距離の移動物体を1台抽出し、自車走行車線上の先行車とする。その後、図2のステップ4へリターンする。
【0017】
図2のステップ4において、自車の走行車線上に先行車が存在するか否かを確認し、存在するときはステップ5へ進み、存在しないときはステップ6へ進む。自車の走行車線上に先行車が存在するときは、ステップ5で図4に示す信頼性確認ルーチンを実行し、先行車検出における信頼性を確認する。一方、自車の走行車線上に先行車が存在しないときは、ステップ6で先行車なしと判定して信頼性カウンターCtrustの値を0にリセットする。
【0018】
図4のステップ21において、SWフラグによりレーダーセンサー1の作動開始直後かどうかを確認する。SWフラグが1で測距開始直後のときはステップ22へ進み、先行車検出の際の信頼性確認時間を計時する信頼性確認タイマーTtrustに信頼性確認時間T2、例えば0.2secを設定する。一方、SWフラグが0で測距開始直後でないときはステップ23へ進み、信頼性確認タイマーTtrustに信頼性確認時間T1(ただしT1>T2とする)、例えば0.5secを設定する。
【0019】
ステップ24では、信頼性カウンターCtrustの現在値と信頼性確認タイマーTtrustの現在値を比較する。Ctrust<Ttrustのときはステップ25へ進み、先行車なしと判定する。一方、Ctrust≧Ttrustのときはステップ26へ進み、上述した前方車両検出処理(図3)により検出した先行車を自車走行車線上の先行車として正式に認定し、信頼性カウンターCtrustに1を加算するとともに、SWフラグを0にリセットして信頼性確認処理を終了する。
【0020】
Ctrust<Ttrustで先行車なしと判定したときは、ステップ27で前方車両検出処理(図3)により検出した先行車が前回測距時の先行車と同一であるか否かを判定する。この判定方法は、例えば次のような手順で行う。自車の左右方向をx軸、前後方向をy軸とするx、y座標系において、前回の測距時の先行車の位置を(xo,yo)[m]とし、また自車との相対速度を(vxo,vyo)[m/s]とし、さらに測距周期をΔt[s]すると、今回の測距時における前回測距時の先行車の予想位置(x,y)は、
【数2】
x=xo+vxo・Δt,
y=yo+vyo・Δt ・・・(2)
【0021】
この予想位置(x,y)を中心としてx、y方向にそれぞれΔx、Δyの大きさの領域を設定し、今回の測距時に検出された先行車がこの領域内に存在する場合は、今回の測距時に検出された先行車と前回の測距時に検出された先行車とは同一車両であると判定する。
【0022】
前回測距時と今回測距時の検出先行車が同一であると判定された場合はステップ28へ進み、信頼性カウンターCtrustに1を加算して処理を終了する。一方、前回測距時と今回測距時の検出先行車が同一でないと判定された場合はステップ29へ進み、信頼性カウンターCtrustを0にリセットして処理を終了する。
【0023】
信頼性確認処理後の図2のステップ7において、図5に示すレーザー発光可否判断ルーチンを実行する。図5のステップ31で、車速vspが所定値Vlimit、例えば10km/hより低いかどうかを確認する。車速vspが所定値Vlimitより低いときはステップ33へ進み、レーダーセンサー1への電源を遮断して作動を停止させ、信頼性カウンターCtrustとSWフラグをともに0にリセットする。
【0024】
一方、車速vspが所定値Vlimit以上のときはステップ32へ進み、レーダーセンサー1が停止状態にあるかどうかを確認する。レーダーセンサー1が作動状態にあるときはこのルーチンを終了する。一方、停止状態にあるときはステップ34へ進み、測距開始直後を示すSWフラグに1を設定する。次にステップ35でレーダーセンサー1へ電源を供給して作動を開始させ、図2のステップ8へリターンする。
【0025】
リターン後の図2のステップ8において、メインスイッチ5がオフされたか否かを確認し、オフされたらレーダーセンサー1への電源を遮断して停止させ、レーザー光発光制御と先行車検出処理を終了する。一方、メインスイッチ5がオンされたままのときはステップ9へ進み、レーダーセンサー1が作動状態にあるかどうかを確認する。作動状態にあるときはステップ3へ戻って上述した先行車検出処理を繰り返し、作動状態にないときはステップ7へ戻って上述したレーザー光発光制御を繰り返す。
【0026】
この第1の実施の形態によれば、繰り返し測距を行っている通常状態において、先行車検出の際の信頼性確認時間T1の間、連続して自車走行車線上に先行車を検出した場合に、その先行車を自車走行車線上の正式な先行車として認定する。車速vspが所定値Vlimitより低くなって測距を停止した後に、ふたたび車速vspが所定値Vlimit以上になって測距を再開したときは、上記通常状態よりも短い信頼性確認時間T2(<T1)の間、連続して自車走行車線上に先行車を検出した場合に、その先行車を正式な先行車として認定する。つまり、測距再開後の先行車検出の信頼性確認時間を短縮することにより、測距再開後の先行車検出遅れを少なくすることができ、レーダーセンサー1の長寿命化と電力消費低減を図りながら、先行車検出の信頼性を向上させることができる。
【0027】
《発明の第2の実施の形態》
車速vspが所定値Vlimitより低くなって測距を停止した後、ふたたび車速vspが所定値Vlimit以上になって測距を再開したときに、測距停止直前の先行車の有無により先行車検出の信頼性確認時間を変えるようにした第2の実施の形態を説明する。
【0028】
レーダーセンサー1の作動停止直前(測距停止直前)に先行車が存在していた場合は、レーダーセンサー1の作動再開直後(測距再開直後)も先行車が存在する可能性が高いと考えられるから、レーダーセンサー1の作動再開直後における先行車検出の信頼性確認時間を短くしても、先行車検出の信頼性が低下することはない。
【0029】
なお、この第2の実施の形態の構成は図1に示す第1の実施の形態の構成と同様であり、図示と説明を省略する。
【0030】
図6および図7は、コントローラー2のCPU2aで実行される制御プログラムを示すフローチャートである。これらのフローチャートにより、第2の実施の形態の動作を説明する。なお、図2および図4に示す第1の実施の形態の処理と同様な処理を行うステップに対しては同一のステップ番号を付して相違点を中心に説明する。また、前方車両検出処理ルーチンおよびレーダー発光可否判断ルーチンは第1の実施の形態の図3および図5に示すルーチンと同様であり、図示と説明を省略する。
【0031】
車両のイグニッションキースイッチ3が投入されてコントローラー2にバッテリー4から電源が供給されている状態において、ステップ1Aでレーダー装置のメインスイッチ5が投入されると、コントローラー2は、レーザー光発光制御と先行車検出処理を開始し、前回測距時に先行車が存在していたことを示すEXITフラグを0にリセットする。
【0032】
ステップ2で、レーダーセンサー1へ電源を供給してレーザー光の発光と走査を開始させるとともに、信頼性カウンターCtrustに0を設定し、レーダーセンサー1の作動開始直後であることを示すSWフラグに1を設定する。続くステップ3において、図3に示す前方車両検出処理ルーチンを実行し、上述したように自車走行車線上の先行車を検出する。
【0033】
ステップ4において、自車の走行車線上に先行車が存在するか否かを確認し、存在するときはステップ5Aへ進み、存在しないときはステップ6Aへ進む。自車走行車線上に先行車が存在するときは、ステップ5Aで図7に示す信頼性確認ルーチンを実行し、先行車検出における信頼性を確認する。一方、自車走行車線上に先行車が存在しないときは、ステップ6Aで先行車なしと判定して信頼性カウンターCtrustおよびEXITフラグをともに0にリセットする。
【0034】
図7のステップ21で、SWフラグに1が設定されて測距開始直後のときはステップ41へ進み、SWフラグに0が設定されて測距開始直後でないときはステップ42へ進む。測距開始直後のときは、ステップ41でEXITフラグにより前回測距時に先行車が存在していたかどうか、つまり測距停止直前に先行車が存在していたかどうかを確認し、EXITフラグに1が設定されて測距停止直前に先行車が存在していた場合はステップ22へ進み、そうでなければステップ23へ進む。
【0035】
測距開始直後であって、かつ測距停止直前に先行車が存在していた場合は、ステップ22で信頼性確認タイマーTtrustに信頼性確認時間T3、例えば0.1secを設定する。一方、測距開始直後であっても測距停止直前に先行車が存在していなかった場合は、ステップ23で信頼性確認タイマーTtrustに信頼性確認時間T2(ただしT2>T3とする)、例えば0.2secを設定する。また、測距開始直後でない場合は、ステップ42で信頼性確認タイマーTtrustに信頼性確認時間T1(ただしT1>T2とする)、例えば0.5secを設定する。
【0036】
その後、ステップ24で信頼性カウンターCtrustの現在値と信頼性確認タイマーTtrustの現在値を比較し、Ctrust<Ttrustのときはステップ25Aへ進み、Ctrust≧Ttrustのときはステップ26Aへ進む。Ctrust≧Ttrustのときは、ステップ26Aで前方車両検出処理(図3)により検出した先行車を自車走行車線上の正式な先行車として認定し、信頼性カウンターCtrustに1を加算するとともに、SWフラグおよびEXITフラグをともに0にリセットして信頼性確認処理を終了する。
【0037】
一方、Ctrust<Ttrustのときは、ステップ25Aで先行車なしと判定し、EXITフラグに0を設定する。続くステップ27で、前方車両検出処理(図3)により検出した先行車が前回測距時の先行車と同一であるか否かを判定し、前回測距時と今回測距時の検出先行車が同一であると判定された場合はステップ28へ進み、信頼性カウンターCtrustに1を加算して処理を終了する。一方、前回測距時と今回測距時の検出先行車が同一でないと判定された場合はステップ29へ進み、信頼性カウンターCtrustを0にリセットして処理を終了する。
【0038】
この第2の実施の形態によれば、繰り返し測距を行っている通常状態において、信頼性確認時間T1の間、連続して自車走行車線上に先行車を検出した場合に、その先行車を正式な先行車として認定する。車速vspが所定値Vlimitより低くなって測距を停止した後に、ふたたび車速vspが所定値Vlimit以上になって測距を再開したときは、測距停止直前の先行車の検出有無により先行車検出の信頼性確認時間を短縮する。
【0039】
すなわち、測距停止直前に先行車が存在していなかった場合は上記通常状態よりも短い信頼性確認時間T2(<T1)の間、連続して自車走行車線上に先行車を検出した場合に、その先行車を正式な先行車として認定する。一方、測距停止直前に先行車が存在していた場合は上記先行車なしの場合よりもさらに短い信頼性確認時間T3(<T2)の間、連続して自車走行車線上に先行車を検出した場合に、その先行車を正式な先行車として認定する。これにより、測距停止直前に先行車がいた場合は測距再開後の先行車検出遅れをさらに少なくすることができ、レーダーセンサー1の長寿命化と電力消費低減を図りながら、先行車検出の信頼性を向上させることができる。
【0040】
《発明の第3の実施の形態》
上述した第2の実施の形態では、測距停止直前に先行車が検出されていた場合は、測距再開後の先行車検出の信頼性確認時間を短縮する実施例を示したが、これは測距停止直前の先行車有の状態が、測距再開後もそのまま継続されている可能性が高いことを前提としている。しかしながら、測距停止直後に先行車が自車走行車線から離脱して測距再開後に検出できないことも充分にあり得るため、測距再開から所定時間の間に先行車を検出できない場合は、測距停止直前に検出された先行車が自車走行車線から離脱していると判断し、信頼性確認時間の短縮を行わない。つまり、測距再開から所定時間以内に先行車が検出された場合に限り、信頼性確認時間の短縮を行うようにした第3の実施の形態を説明する。
【0041】
なお、この第3の実施の形態の構成は図1に示す第1の実施の形態の構成と同様であり、図示と説明を省略する。
【0042】
図8〜図10は、コントローラー2のCPU2aで実行される制御プログラムを示すフローチャートである。これらのフローチャートにより、第3の実施の形態の動作を説明する。なお、図2〜図5および図6、図7に示す第1および第2の実施の形態の処理と同様な処理を行うステップに対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。また、前方車両検出処理ルーチンは第1の実施の形態の図3に示すルーチンと同様であり、図示と説明を省略する。
【0043】
車両のイグニッションキースイッチ3が投入されてコントローラー2にバッテリー4から電源が供給されている状態において、ステップ1Aでレーダー装置のメインスイッチ5が投入されると、コントローラー2は、レーザー光発光制御と先行車検出処理を開始し、前回測距時に先行車が存在していたことを示すEXITフラグを0にリセットする。
【0044】
ステップ2Aで、レーダーセンサー1へ電源を供給してレーザー光の発光と走査を開始させるとともに、信頼性カウンターCtrustに0を設定し、レーダーセンサー1の作動開始直後(測距開始直後)であることを示すSWフラグに1を設定する。さらに、レーダーセンサー1の作動再開後(測距再開後)からの経過時間を計時するタイムカウンターCtimeを0にリセットする。続くステップ3において、図3に示す前方車両検出処理ルーチンを実行し、自車走行車線上の先行車を検出する。
【0045】
ステップ4において、自車の走行車線上に先行車が存在するか否かを確認し、存在するときはステップ5Bへ進み、存在しないときはステップ6Aへ進む。自車の走行車線上に先行車が存在するときは、ステップ5Bで図9に示す信頼性確認ルーチンを実行し、先行車検出における信頼性を確認する。一方、自車の走行車線上に先行車が存在しないときは、ステップ6Aで先行車なしと判定して信頼性カウンターCtrustおよびEXITフラグをともに0にリセットする。
【0046】
図9のステップ51において、タイムカウンターCtimeによる測距再開後の経過時間が所定時間Ttime、例えば3secより短いか否かを確認し、3secより短いときはステップ21へ進み、3sec以上のときはステップ42へ進む。ステップ21で、SWフラグに1が設定されて測距開始直後のときはステップ41へ進み、SWフラグに0が設定されて測距開始直後でないときはステップ42へ進む。測距開始直後のときは、ステップ41でEXITフラグにより前回測距時に先行車が存在していたかどうかを確認し、EXITフラグが1で前回測距時に先行車が存在していた場合はステップ22へ進み、そうでなければステップ23へ進む。
【0047】
測距再開から所定時間Ttime未満で、かつ前回測距時に先行車が存在していた場合は、ステップ22で信頼性確認タイマーTtrustに信頼性確認時間T3、例えば0.1secを設定する。一方、測距開始直後であっても前回測距時に先行車が存在していなかった場合は、ステップ23で信頼性確認タイマーTtrustに信頼性確認時間T2(ただしT2>T3とする)、例えば0.2secを設定する。また、測距再開から少なくとも所定時間Ttime以上が経過している場合は、ステップ42で信頼性確認タイマーTtrustの信頼性確認時間を短縮せず、通常の場合のT1(ただしT1>T2とする)、例えば0.5secを設定する。
【0048】
信頼性確認後の図9のステップ8Aにおいて、図10に示すレーダー発光可否判断ルーチンを実行する。図10のステップ31,32において、車速vspが所定値Vlimit以上で、且つレーダーセンサー1が作動状態(測距状態)にあるときはステップ34Aへ進み、測距開始直後を示すSWフラグに1を設定するとともに、測距再開からの経過時間を計時するタイムカウンターCtimeを0にリセットする。その後、ステップ35でレーダーセンサー1に電源を供給して作動させる。一方、車速vspが所定値Vlimit以上で、かつレーダーセンサー1が作動していないときはステップ61へ進み、タイマーカウンターCtimeに1を加算して処理を終了する。
【0049】
この第3の実施の形態によれば、測距開始から所定時間Ttimeが経過して繰り返し測距を行っている通常状態において、信頼性確認時間T1の間、連続して自車走行車線上に先行車を検出した場合に、その先行車を正式な先行車として認定する。車速vspが所定値Vlimitより低くなって測距を停止した後に、ふたたび車速vspが所定値Vlimit以上になって測距を再開したときは、測距再開から所定時間Ttime以内に先行車が検出された場合に限り、測距停止直前の先行車の検出有無により先行車検出の信頼性確認時間を短縮する。
【0050】
すなわち、測距再開から所定時間Ttime以内に先行車が検出され、かつ測距停止直前に先行車が存在していなかった場合は、上記通常状態よりも短い信頼性確認時間T2(<T1)の間、連続して自車走行車線上に先行車を検出したときに、その先行車を正式な先行車として認定する。一方、測距再開から所定時間Ttime以内に先行車が検出され、かつ測距停止直前に先行車が存在していた場合は、上記先行車なしの場合よりもさらに短い信頼性確認時間T3(<T2)の間、連続して自車走行車線上に先行車を検出したときに、その先行車を正式な先行車として認定する。
【0051】
つまり、測距再開から所定時間Ttime以内に先行車を検出できなかった場合は、先行車検出の信頼性確認時間を短縮しないようにしたので、測距停止直前に自車走行車線上に存在した先行車が、測距停止後に車線変更などにより自車走行車線から離脱したような場合には、先行車検出の信頼性確認時間を短縮せず、通常の信頼性確認時間により自車走行車線上の先行車の検出を行うから、先行車検出の信頼性をさらに向上させることができる。
【0052】
なお、本願発明の車両用レーダー装置を先行車追従制御装置、車間距離制御装置、車間距離警報装置などに応用する場合には、本願発明の車両用レーダー装置により検出した自車走行車線上の先行車に対して追従制御、車間距離制御、車間距離警報などを行う。
【0053】
また、上述した一実施の形態では車速vspが所定値Vlimitより低くなったときにレーダーセンサー1への電源を遮断して停止し、レーダーセンサー1の長寿命化とバッテリー4の電力消費の低減を図る例を示したが、レーダーセンサー1による測距動作の開始および停止の条件は上記実施の形態に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の構成を示す図である。
【図2】第1の実施の形態のレーダー発光制御および先行車検出処理プログラムを示すフローチャートである。
【図3】前方車両検出処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】第1の実施の形態の信頼性確認処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図5】第1の実施の形態のレーダー発光可否判断ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】第2の実施の形態のレーダー発光制御および先行車検出処理プログラムを示すフローチャートである。
【図7】第2の実施の形態の信頼性確認処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図8】第3の実施の形態のレーダー発光制御および先行車検出処理プログラムを示すフローチャートである。
【図9】第3の実施の形態の信頼性確認処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図10】第3の実施の形態のレーダー発光可否判断ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 レーダーセンサー
2 コントローラー
2a CPU
2b メモリ
3 イグニッションキースイッチ
4 バッテリー
5 メインスイッチ
6 車速センサー
7 転舵角センサー
Claims (4)
- 自車前方物体までの距離と方位とを繰り返し検出する前方物体検出手段と、
所定の条件にしたがって前記前方物体検出手段による検出動作の開始と停止を制御する検出動作制御手段と、
前方物体までの距離と方位に基づいて自車走行車線上の先行車を検出する先行車検出手段と、
所定の信頼性確認時間T1の間、連続して前記先行車検出手段により自車走行車線上に先行車が検出された場合に、その先行車を自車走行車線上の正式な先行車として認定する先行車認定手段と、
前記検出動作制御手段により前記前方物体検出手段の検出動作が停止された後に検出動作が再開されたときは、先行車検出の際の信頼性確認時間T1をT2(<T1)に短縮する時間変更手段とを備えることを特徴とする車両用レーダー装置。 - 請求項1に記載の車両用レーダー装置において、
前記時間変更手段は、前記検出動作制御手段により前記前方物体検出手段の検出動作が停止される直前に前記先行車検出手段により先行車が検出されていた場合は、前記前方物体検出手段の検出動作再開後の信頼性確認時間T2をT3(<T2)に短縮することを特徴とする車両用レーダー装置。 - 請求項1または請求項2に記載の車両用レーダー装置において、
前記時間変更手段は、前記前方物体検出手段の検出動作再開から所定時間Ttimeが経過した後は信頼性確認時間を短縮せず、T1とすることを特徴とする車両用レーダー装置。 - 請求項1〜3のいずれかの項に記載の車両用レーダー装置において、
前記検出動作制御手段は、車速検出手段により検出した車速が所定値より低くなると前記前方物体検出手段の検出動作を停止し、車速が所定値以上になると前記前方物体検出手段の検出動作を再開することを特徴とする車両用レーダー装置。
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