JP3589065B2 - パワー基板及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、給電等の電子機器に使用するパワ−基板及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図19は、例えば実開平6−26117号公報に示された従来のパワ−基板の構成を示す斜視図である。図20、図21は、図19のAA断面図である。1は、パワ−基板で、電子機器と電子機器間あるいは電源等とを相互に配線接続するもので,例えば二枚等複数のパネル状導体2A,2Bを絶縁シート3を介して交互に積層し、更にパネル導体2A,2Bと絶縁シート3および絶縁シート3のそれぞれの縁を互いに重ね合わせ接着することにより側面を封止されているものでたものである。2A、2Bは、パネル状導体,3は,絶縁シートで、パネル状導体間、或いは外部との絶縁をするためのものである。4a、4bは,内部端子で、外部の電子機器の端子と接続するためのものである。Ldは,絶縁距離であって、端子間の絶縁されている距離である。5は、電気部品である。Dは、内部端子4に設けられた突起である。5ha,5hbは、接続穴であって、電気部品5の接続端子とパネル状導体2A、2Bの内部端子4a、4bとが接続される穴である。Lhは、電気部品5の取り付け距離であって、パワー基板1と電気部品5の底辺との距離である。
【0003】
次に、従来のパワー基板1の製造方法について説明する。まずパネル状導体2Aおよびパネル状導体2Bに、予め電気部品5を取り付けるための内部端子取り付け穴4ha,4hbに相当する穴を開け、同じくパネル導体より幅広の絶縁シート3にも、内部端子取り付け穴4ha,4hbに相当する内径の穴を開けておく。
【0004】
次に、パネル状導体2Aは、内部端子4aの部分に、電気部品5の接続端子と接続穴を形成し、更にパネル状導体2Bの内部端子部4bの突起Dがパネル状導体2Aの面の高さ或いはそれ以上の高さまで突起できるための穴4hbを開口する。また、パネル状導体2Bも、内部端子4aの部分に、電気部品5の接続端子との接続穴5haを形成し、パネル状導体2Aの内部端子4aの部分に、電気部品5の接続端子との接続作業が可能な内部端子取り付け穴4haを開口する。
【0005】
次にパネル状導体2Bをプレス等により突起Dを有する突起した内部端子部4bを形成する。ここで、パネル状導体2Bの内部端子部4bの突起部の高さは、パネル状導体2Aの面の取り付け穴とパネル状導体2Bの内部端子取り付け穴の高さがほぼ同一平面上になるようにしている。
次に絶縁シート3及びパネル導体2A,2Bを交互に積層し、その後パネル導体2A,2Bと絶縁シート3および絶縁シートのそれぞれの縁を互いに重ね合わせて接着することにより側面を封止する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来のパワー基板1の製造方法は、電気部品5を取りつけるために、一方の導体の内部端子の取り付け穴と他方の導体の内部端子取り付け穴の高さをほぼ同一平面上にする必要があるので、パネル状導体2Bの内部端子4bは、パネル状導体2Aと同一の高さとするために、突起Dの形成のため、絞り加工等が必要となり、加工の工程数が多く、コストが高いという問題があった。
【0007】
また、突起Dの部分はテーパー状としているので、パネル状導体2A側の穴端部との絶縁距離Ldが必要で、パネル状導体2B側の内部端子取り付け穴4hbの穴径がパネル状導体2A側の内部端子取り付け穴4Aの穴径4haに比較して非常に大きいという問題があった。
【0008】
更に、製造工程中にパネル状導体2Bに突起Dを成形するために、パネル状導体2A側の絶縁シート3に、あらかじめ突起Dが入る穴を開けておく必要があった。
【0009】
更に、突起Dは電気部品5を取りつけるために、一方の導体の内部端子取り付け穴を他方の導体の内部端子取り付け穴とほぼ同一平面としたものであるが、部品の構成上、あるいは機器スペースの制約のため、パワー基板1から離れた位置で接続するために、大きな基板からの取り付け距離Lhを得るためには、内部端子取り付け穴4hbの穴径が非常に大きくなるという問題があった。
【0010】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、小形で信頼性の高いパワー基板を得ることを目的とする。また、小形で安価、信頼性の高いパワー基板の製造方法を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に記載のパワ−基板は、絶縁シートと、外部の電気部品と接続するための内部端子を有する第1,第2の導体層とが交互に積層して形成されたパワー基板において、上記第1、第2の内部端子の両端部が上記絶縁シートで封止された端部絶縁封止部及び隣接する上記第1の内部端子と上記第2内部端子の間が上記絶縁シートで封止された内部端子間絶縁封止部を備えたものである。
【0012】
この発明の請求項2に記載のパワー基板の製造方法は、絶縁シートと、外部の電気部品と接続するための内部端子を有する第1、第2の導体層とを交互に積層して形成するパワー基板の製造方法において、上記第1、第2の導体層より幅広の絶縁シートと上記第1、第2の導体層を交互に積層して積層基板を形成する工程と、上記積層基板の両面を圧接して上記内部端子の側面部、及び隣接する上記内部端子間を同時に上記絶縁シートにより封止接着する工程とを備えたものである。
【0013】
この発明の請求項3に記載のパワー基板の製造方法は、積層基板の両側からクッション材により積層基板の両面を圧接して内部端子の端部、及び隣接する上記内部端子間を同時に絶縁シートにより封止接着する工程を備えたものである。
【0014】
この発明の請求項4に記載のパワー基板の製造方法は、絶縁シートと導体層を交互に積層して形成された積層基板の端部を上記絶縁シートにより封止する工程と、上記積層基板に内部端子の穴及び上記内部端子に電気部品を取り付けるための取り付け穴を加工する工程と、外部の電気部品の端子と上記内部端子とを接続するための上面がほぼ同一面の高さを有するファスナーを上記内部端子の穴に取り付ける工程とを備えたものである。
【0015】
この発明の請求項5に記載のパワー基板の製造方法は、内部端子とファスナー間の空隙部分に絶縁材をコーティングする工程を設けたものである。
【0016】
請求項6に記載のパワー基板の製造方法は、絶縁シートと、外部の電気部品と接続するための内部端子を有する第1、第2の導体層とを交互に積層して形成するパワー基板の製造方法において、上記第1、第2の導体層に内部端子の穴及び上記内部端子に電気部品を取り付けるための取り付け穴を加工する工程と、上記第1、第2の導体層より幅広の所定の穴が形成された絶縁シートと上記第1、第2の導体層とを交互に積層して積層基板を形成する工程と、上記積層基板の両面を圧接して上記内部端子の端部、及び隣接する上記内部端子間を同時に上記絶縁シートにより封止接着する工程と、上面がほぼ同一面の高さを有するファスナーを上記ファスナー取り付け穴に取り付ける工程とを備えたものである。
【0017】
請求項7に記載のパワー基板の製造方法は、絶縁シートと、電気部品取り付け作業用の穴を有する第1、第2の導体層とを交互に積層して形成するパワー基板の製造方法において、上記第1、第2の導体層より幅広の絶縁シートと上記第1、第2の導体層とを交互に積層して積層基板を形成する工程と、上記積層基板の両面を圧接して上記積層基板の端部、及び上記電気部品取り付け作業用の穴端部を同時に上記絶縁シートにより封止接着する工程と、上記積層基板に上記第1、第2の導体層と電気部品とを接続するためのファスナーの取り付け穴を形成する工程とを備えたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1のパワー基板の構成を示す断面図である。3は、絶縁シートであって、上面または下面に接着剤を塗布したものである。接着剤は、エポキシ系のプリプレグ、ホットメルト、ゴム系接着剤、アクリル系・ウレタン系粘着剤等のいずれのものであってもよい。以下の実施例では、ポリエステルフィルムにエポキシを半硬化状にしたプリプレグフィルムを用いている。4aは、第1の内部端子であって、外部の電気部品5の端子とパワー基板1とを接続するため第1のパネル状導体2Aに設けられたものである。4bは、第2の内部端子であって、第2のパネル状導体2Bに設けられ、外部の電気部品5の他の端子と接続するためのものである。
【0019】
7aは、端部絶縁封止部であって、パワー基板の側面部において、第1の内部端子4a及び第2の内部端子4bの端部が絶縁シート3で封止されたものである。7bは、内部端子間絶縁封止部であって、隣接する第1の内部端子4aの端部と第2内部端子4bの端部間が絶縁シート3で封止されたものである。その他の符号は、従来技術のものと同様のものであるので説明を省略する。
【0020】
次に実施の形態1のパワー基板の動作について説明する。第1の内部端子4a及び上記第2の内部端子4bの両端部が絶縁シート3で封止された端部絶縁封止部7aと、第1の内部端子4の端部と第2内部端子の端部間の部分が絶縁シート3で封止された内部端子間絶縁封止部7bを備えたので、各パネル状導体間、第1、第2の内部端子間の絶縁距離が短い、小型で信頼性の高いパワー基板を得ることができる。
【0021】
実施の形態2.
図2〜4図は、実施の形態3のパワー基板の製造方法を示す工程断面図である。図2は、実施の形態2のパワー基板の製造方法で用いる構成部品の断面図である。4haは、内部端子取り付け穴で、電気部品5の端子をパネル状導体2Bに取り付けるためのもので、パネル状導体2Aに設けられたものである。4hbは、内部端子取り付け穴で、電気部品5の端子をパネル状導体2Bに取り付けるためのものでパネル状導体2Aに設けられたものである。
【0022】
5ha,5hb、6ha、6hbは、接続リード穴で、電気部品5の端子と内部端子4a,4bとを接続するリードを通す穴であって、パネル状導体2A,2Bまたは絶縁シート3に設けられたものである。6heは、内部端子取り付け穴で、絶縁シート3に設けられたものである。
【0023】
絶縁シート3に設ける接続リードのための穴6ha、6hb、6hc、6hd、6heの穴の寸法は、図2の端部絶縁封止部7a又は、内部端子間絶縁封止部7bに示したように、以下でのべる製造方法により圧着封止の際に重なる程度の大きさのものとする。その他の符号は、実施の形態1のものと同様のものであるので説明を省略する。
【0024】
次に実施の形態2のパワー基板の製造方法について説明をする。まず、第1、及び第2のパネル状導体2A,2Bに、内部端子4a、4bに電気部品5を接続するための取り付け穴4ha,4hb及び接続リード穴5ha、5hbを形成する。
また、第2のパネル状導体2Bを、第1のパネル状導体2Aに開口された取り付け穴4hbから突起して外部の電気部品5と接続するための突起した第2の内部端子4bを加工する。
【0025】
また、第1、及び第2のパネル状導体2A,2Bより幅広の絶縁シート3に、取り付け穴5hc、6hd、6he或いは接続リード穴6ha、6hc、6hdを形成する。次に、パネル状導体2A、2Bと絶縁シート3とを交互に積層してパワー基板1を形成する。
【0026】
次に、内部端子4a、4bの側面部7a及び内部端子4aと内部端子4bとが隣接する内部端子間隣接部7bとを同時に上記絶縁シート3を用いて封止、接着する工程を実施する。
【0027】
図3、及び図4は、実施の形態2のパワー基板の製造方法を示す工程図である。内部端子4a、4bの側面部7aと、内部端子4aと内部端子4bとが隣接する内部端子間隣接部7bとを同時に上記絶縁シートで封止、接着するための工程を示す図である。7は、クッション材で、シリコーンゴム等、適当な弾性を有するものでる。
【0028】
図3に示すように、第1のパネル状導体2Aと、第2の導体層2Bと絶縁シート3とを交互に積層して積層基板を形成した後、この積層基板を両面から弾性を有するシリコーンゴムシート等で圧接する。このようにすると、細部まで均一な成形が可能となり、図4に示すように、端部絶縁封止部7aと、内部端子間の内部端子間絶縁封止部7bとを同時に絶縁シート3により封止接着することができる。
【0029】
このように、実施の形態2のパワー基板の製造方法によれば、弾性を有する可撓性のクッション材を使用して成形したので、成形型を必要とせず、端部絶縁封止部7aと、内部端子間の内部端子間絶縁封止部7bとを同時に均一に封止することが可能となり、安価で小形の信頼性の高いパワー基板の製造方法を得ることができる。
【0030】
図5は、金型を用いて側面部7aと、内部端子間隣接部7bとを同時に絶縁シートで封止接着したときの端部7a部分の構成図である。このように金型を使用すると、端部のコーナー部の角度が鋭く、絶縁シート3を破る懸念があるが、実施の形態3のクッション材を用いることにより、絶縁シート3の破断を防止することができる。
【0031】
実施の形態3.
図6〜図8は、実施の形態3のパワー基板の製造方法を示す工程断面図である。穴4hc、4hd、4he及び4hfは、内部端子取り付け穴である。91は、スぺーサーである。その他の符号は、実施の形態1、2のものと同様のものであるので説明を省略する。
【0032】
図6は、実施の形態3のパワー基板の製造方法の第1の工程を示す断面図で、絶縁シート3とパネル状導体2A、2Bとを交互に積層してパワー基板1を形成し、その後パワー基板1の側面を封止したものである。
図7は、実施の形態3のパワー基板の製造方法の第2の工程を示す断面図で、パワー基板1を形成した後に、内部端子取り付け穴4hc、4hd、4he及び4hfをドリル等でくりぬいて形成したものである。
【0033】
図8は、図7で作成したパワー基板1と電気部品5との接続工程を示す図である。パワー基板1と電気部品5との接続は取りつけネジ10でおこない、電気部品5の取り付けにあたっては内部端子取り付け穴の一方にスぺーサー91を介して、端子取り付け面を同一平面となるようにする。
【0034】
このように、実施の形態3のパワー基板の製造方法によれば、パワー基板1の形成前に絶縁シート3及びパネル状導体2A、2Bに取り付け穴等の加工の必要が無く、製造工程が少なく、小形で信頼性の高いパワー基板の製造方法を得ることができる。
【0035】
実施の形態4.
図9は、実施の形態4のパワー基板の製造方法の工程断面図である。9は、ファスナーで、内部端子4と外部機器5の端子とを接続するためのものである。
図10は、実施の形態4のパワー基板の製造工程に用いるファスナー9の構成図である。図10▲1▼は、カシメ前のファスナー9を、図10▲2▼は、カシメ後のファスナーである。ここでファスナーとは、発明者らがガラスエポキシ基板用に発明した特公平7−60915で示したカシメターミナルと同様のものである。
【0036】
ファスナー9は、パネル状導体2A,2Bおよびパネル状導体2A,2Bと絶縁シート3をカシメて締結するものである。カシメ前に必要なファスナー9の各部分の硬度は、例えば、図10▲3▼に示すように、カシメをビッカス硬度300gで加重時間を10秒で行う場合、カシメ前のファスナー9の断面の各位置において、aでは、55〜120、b、c、dでは、55〜75、eでは、55〜130の範囲のものが良く、更に詳細には、aおよびeは、100〜130の範囲内で、この時のb、c、dは、55〜75に入っている状態がベストである。この実施の形態4の例では、aが107、bが59.4、cが60.7、dが64.6、eが120.4であった。
【0037】
次に、実施の形態4のパワー基板の製造方法について説明する。
実施の形態4のパワー基板の製造方法により図9に示したパワー基板1を形成した後、内部端子の取り付け穴4ha,4hbに、図10に示すファスナー9を挿入して、カシメを行い、例えばカシメ後のファスナー9の上面がほぼ同一面となるように形成する。
【0038】
実施の形態4のパワー基板の製造方法よると、内部端子部の突起D等の曲げ加工を行わずに、平面状態のままで製作できるので、製造工程が少なく、小形で信頼性の高いパワー基板の製造方法を得ることができる。
【0039】
実施の形態5.
図11は、実施の形態5のパワー基板の製造方法を示す工程断面図である。6は、絶縁部材である。その他の符号は、実施の形態1〜5のものと同様のものであるので説明を省略する。
次に実施の形態5のパワー基板の製造方法を説明する。実施の形態5で得られたパワー基板1にファスナー9を装着する工程の後、内部端子4a、内部端子4bとファスナー9との間で絶縁シート3が被っていない部分に絶縁部材6を充填、或いはコーティングする工程を設けたものである。
【0040】
実施の形態5のパワー基板の製造方法によれば、各パネル状導体2A,2B間の絶縁距離を短くでき、安価で小形の信頼性の高いパワー基板の製造方法を得ることができる。
【0041】
実施の形態6.
図12は、実施の形態6のパワー基板の製造方法を示す工程断面図である。符号は、実施の形態1〜5のものと同様のものであるので説明を省略する。
【0042】
次に実施の形態6のパワー基板の製造方法を説明する。図12に示すように、まず、パネル状導体2A、2Bに内部端子の穴5ha、5hb及び内部端子4a、4bに電気部品5を取り付けるための取り付け穴4ha、4hbを加工する工程を実施する。次に、パネル状導体2A、2Bより幅広の所定の穴が形成された絶縁シート3と第1、パネル状導体2A、2Bとを交互に積層して積層基板を形成する工程を実施する。
【0043】
次に、積層基板の両面をクッション材等で圧接して内部端子4a、4bの端部7a、及び隣接する内部端子間7bを同時に絶縁シート3により封止接着する工程を実施する。
次に、上面がほぼ同一面の高さを有するファスナー9をファスナー取り付け穴5ha、5hbに取り付ける工程を実施してパワー基板を完成させる。
【0044】
図13は、実施の形態6のパワー基板と電気部品5の組立例を示す断面図である。10は、取り付けネジである。図13のパワー基板1に、電気部品5への取り付け面が同一平面上となるようにファスナー9を挿入し、ファスナー9を取り付けネジによりパワー基板1と電気部品5とを接続してパワー基板1が完成する。
【0045】
実施の形態6のパワー基板の製造方法においては、パワー基板1を形成後、ファスナー9を取り付けることにより電気部品5への取り付け面が同一平面上としたので、実施の形態1又は3のパワー基板のように内部端子4aの高さまで突起した突起Dを有する内部端子4bの加工が不要となり、安価で小形の信頼性の高いパワー基板の製造方法を得ることができる。
【0046】
実施の形態7.
図14〜図18は、実施の形態7のパワー基板の製造方法示す工程断面図である。符号は、実施の形態1〜6のものと同様のものであるので説明を省略する。
次に、実施の形態7のパワー基板の製造方法について説明をする。
図14に示すように、まず、パネル状導体2A、2Bより幅広の予め取り付け穴等の加工がされていない絶縁シート3と、電気部品取り付け作業用の穴4ha,4hbが設けられたパネル状導体2A、2Bとを交互に積層して積層基板を形成する工程を実施した後、この積層基板の両面を圧接して積層基板の端部7a、及び電気部品取り付け作業用の穴端部7bを同時に上記絶縁シート3により封止接着する工程を実施する。
【0047】
次に、図15に示すように、積層基板にパネル状導体2A、2Bと電気部品5とを接続するためのファスナー9の取り付け穴5ha、5hbを形成する工程を実施してパワー基板1を完成させる。
【0048】
次に、図16に示すように、パワー基板1にファスナー9を挿入して、取り付けネジ10により電気部品5と接続してパワー基板1が完成する。
【0049】
実施の形態7のパワー基板1の製造方法は、パワー基板1を積層形成後、ファスナー9の取り付け穴5ha、5hbを形成するようにしたので、穴ズレがなく精度が良く、小形化が図れる。また、予め取り付け穴等の加工がされていない絶縁シート3を積層したので、工程数が少なく安価にすることができる。
また、ファスナー9を用いることにより、内部端子4aの高さまで突起した突起を有する内部端子4bの加工が不要となり工程数が少なく安価にすることができる。
従って、実施の形態7のパワー基板1の製造方法によれば、安価で小形の信頼性の高いパワー基板の製造方法を得ることができる。
【0050】
図17、図18は、実施の形態7のパワー基板1の製造方法で形成したパワー基板1と電気部品5の組立例を示す断面図である。図17、図18に示すように、部品の端子形状に合わせて、パワー基板1にカシメるファスナー9にはネジがなくてもよいし、ある場合には上下に雌ねじであっても、ファスナー9の外側に雄ねじがあってもよいことは言うまでもない。
【0051】
【発明の効果】
以上のように、第1の発明によれば、絶縁シートと、外部の電気部品と接続するための内部端子を有する第1,第2の導体層とが交互に積層して形成されたパワー基板において、上記第1、第2の内部端子の両端部が上記絶縁シートで封止された端部絶縁封止部及び隣接する上記第1の内部端子と上記第2内部端子の間が上記絶縁シートで封止された内部端子間絶縁封止部を備えたので、各パネル状導体間、第1、第2の内部端子間の絶縁距離が短い、小型で信頼性の高いパワー基板を得ることができる。
【0052】
第2の発明によれば、絶縁シートと、外部の電気部品と接続するための内部端子を有する第1、第2の導体層とを交互に積層して形成するパワー基板の製造方法において、上記第1、第2の導体層より幅広の絶縁シートと上記第1、第2の導体層を交互に積層して積層基板を形成する工程と、上記積層基板の両面を圧接して上記内部端子の側面部、及び隣接する上記内部端子間を同時に上記絶縁シートにより封止接着する工程とを備えたので、各パネル状導体間、第1、第2の内部端子間の絶縁距離が短い、小型で信頼性の高いパワー基板の製造方法を得ることができる。
【0053】
第3の発明によれば、積層基板の両側からクッション材により積層基板の両面を圧接して内部端子の端部、及び隣接する上記内部端子間を同時に絶縁シートにより封止接着する工程を備えたので、端部絶縁封止部7aと、内部端子間の内部端子間絶縁封止部7bとを同時に均一に封止することが可能となり、安価で小形の信頼性の高いパワー基板の製造方法を得ることができる。
【0054】
第4の発明によれば、絶縁シートと導体層を交互に積層して形成された積層基板の端部を上記絶縁シートにより封止する工程と、上記積層基板に内部端子の穴及び上記内部端子に電気部品を取り付けるための取り付け穴を加工する工程と、外部の電気部品の端子と上記内部端子とを接続するための上面がほぼ同一面の高さを有するファスナーを上記内部端子の穴に取り付ける工程とを備えたので、製造工程が少なく、小形で安価で、信頼性の高いパワー基板の製造方法を得ることができる。
【0055】
第5の発明によれば、内部端子とファスナー間の空隙部分に絶縁材をコーティングする工程を設けたので、小形で信頼性の高いパワー基板の製造方法を得ることができる。
【0056】
第6の発明によれば、絶縁シートと、外部の電気部品と接続するための内部端子を有する第1、第2の導体層とを交互に積層して形成するパワー基板の製造方法において、上記第1、第2の導体層に内部端子の穴及び上記内部端子に電気部品を取り付けるための取り付け穴を加工する工程と、上記第1、第2の導体層より幅広の所定の穴が形成された絶縁シートと上記第1、第2の導体層とを交互に積層して積層基板を形成する工程と、上記積層基板の両面を圧接して上記内部端子の端部、及び隣接する上記内部端子間を同時に上記絶縁シートにより封止接着する工程と、上面がほぼ同一面の高さを有するファスナーを上記ファスナー取り付け穴に取り付ける工程とを備えたので、各パネル状導体2A,2B間の絶縁距離を短くでき、安価で小形の信頼性の高いパワー基板の製造方法を得ることができる。
【0057】
第7の発明によれば、絶縁シートと、電気部品取り付け作業用の穴を有する第1、第2の導体層とを交互に積層して形成するパワー基板の製造方法において、上記第1、第2の導体層より幅広の絶縁シートと上記第1、第2の導体層とを交互に積層して積層基板を形成する工程と、上記積層基板の両面を圧接して上記積層基板の端部、及び上記電気部品取り付け作業用の穴端部を同時に上記絶縁シートにより封止接着する工程と、上記積層基板に上記第1、第2の導体層と電気部品とを接続するためのファスナーの取り付け穴を形成する工程とを備えたので、安価で小形の信頼性の高いパワー基板の製造方法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1のパワー基板の構成を示す断面図である。
【図2】実施の形態2のパワー基板の製造方法を示す工程断面図である。
【図3】実施の形態2のパワー基板の製造方法を示す工程断面図である。
【図4】実施の形態2のパワー基板の製造方法を示す工程断面図である。
【図5】金型を用いて側面部と、内部端子間隣接部とを同時に絶縁シートで封止接着したときの端部の構成図である。
【図6】実施の形態3のパワー基板の製造方法を示す工程断面図である。
【図7】実施の形態3のパワー基板の製造方法を示す工程断面図である。
【図8】実施の形態3のパワー基板の製造方法を示す工程断面図である。
【図9】実施の形態3のパワー基板の製造方法の工程断面図である。
【図10】実施の形態5のパワー基板の製造工程に用いるファスナーの構成図である。
【図11】実施の形態6のパワー基板の製造方法を示す工程断面図である。
【図12】実施の形態6のパワー基板の製造方法を示す工程断面図である。
【図13】実施の形態6のパワー基板と電気部品5の組立例を示す断面図である。
【図14】実施の形態7のパワー基板の製造方法示す工程断面図である。
【図15】実施の形態7のパワー基板の製造方法示す工程断面図である。
【図16】実施の形態7のパワー基板の製造方法示す工程断面図である。
【図17】実施の形態7のパワー基板1の製造方法で形成したパワー基板1と電気部品5の組立例を示す断面図である。
【図18】実施の形態7のパワー基板1の製造方法で形成したパワー基板1と電気部品5の組立例を示す断面図である。
【図19】従来のパワ−基板の構成を示す斜視図である。
【図20】従来のパワ−基板の構成を示す図19のAA断面図である。
【図21】従来のパワ−基板の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 パワー基板、 2A、2B パネル状導体、
D 突起、 3 絶縁シート、
4a、4b 内部端子、 4ha 内部端子取り付け穴
4hb 内部端子取り付け穴、 5 電気部品、
5ha,5hb 接続穴、 4C 取り付け穴端部、
4D くりぬき部、
Ld 絶縁距離、 Lh 取り付け距離、
6 絶縁材、 7 クッション材、
5 電気部品、 9 ファスナー、
91 スペーサー、 10 取り付けネジ、
7a 端部絶縁封止部、 7b 内部端子間絶縁封止部、
4ha、4hb 内部端子取り付け穴、
5ha,5hb、6ha、6hb、接続リード穴、
6hd、6he 内部端子取り付け穴、
4hc、4hd、4he、4hf 内部端子取り付け穴。
Claims (7)
- 絶縁シートと、外部の電気部品と接続するための内部端子を有する第1,第2の導体層とが交互に積層して形成されたパワー基板において、上記第1、第2の内部端子の両端部が上記絶縁シートで封止された端部絶縁封止部及び隣接する上記第1の内部端子と上記第2内部端子の間が上記絶縁シートで封止された内部端子間絶縁封止部を備えたことを特徴とするパワー基板。
- 絶縁シートと、外部の電気部品と接続するための内部端子を有する第1、第2の導体層とを交互に積層して形成するパワー基板の製造方法において、上記第1、第2の導体層より幅広の絶縁シートと上記第1、第2の導体層を交互に積層して積層基板を形成する工程と、上記積層基板の両面を圧接して上記内部端子の側面部、及び隣接する上記内部端子間を同時に上記絶縁シートにより封止接着する工程とを備えたことを特徴とするパワー基板の製造方法。
- 積層基板の両面を圧接して内部端子の端部、及び隣接する上記内部端子間を同時に絶縁シートにより封止接着する工程が、上記積層基板の両側からクッション材により圧接する工程であることを特徴とする請求項2に記載のパワー基板の製造方法。
- 絶縁シートと導体層を交互に積層して形成された積層基板の端部を上記絶縁シートにより封止する工程と、上記積層基板に内部端子の穴及び上記内部端子に電気部品を取り付けるための取り付け穴を加工する工程と、外部の電気部品の端子と上記内部端子とを接続するための上面がほぼ同一面の高さを有するファスナーを上記内部端子の穴に取り付ける工程とを備えたことを特徴とするパワー基板の製造方法。
- 内部端子とファスナー間の空隙部分に絶縁材をコーティングする工程を設けたことを特徴とする請求項4に記載のパワ−基板の製造方法。
- 絶縁シートと、外部の電気部品と接続するための内部端子を有する第1、第2の導体層とを交互に積層して形成するパワー基板の製造方法において、上記第1、第2の導体層に内部端子の穴及び上記内部端子に電気部品を取り付けるための取り付け穴を加工する工程と、上記第1、第2の導体層より幅広の所定の穴が形成された絶縁シートと上記第1、第2の導体層とを交互に積層して積層基板を形成する工程と、上記積層基板の両面を圧接して上記内部端子の端部、及び隣接する上記内部端子間を同時に上記絶縁シートにより封止接着する工程と、上面がほぼ同一面の高さを有するファスナーを上記ファスナー取り付け穴に取り付ける工程とを備えたことを特徴とするパワー基板の製造方法。
- 絶縁シートと、電気部品取り付け作業用の穴を有する第1、第2の導体層とを交互に積層して形成するパワー基板の製造方法において、上記第1、第2の導体層より幅広の絶縁シートと上記第1、第2の導体層とを交互に積層して積層基板を形成する工程と、上記積層基板の両面を圧接して上記積層基板の端部、及び上記電気部品取り付け作業用の穴端部を同時に上記絶縁シートにより封止接着する工程と、上記積層基板に上記第1、第2の導体層と電気部品とを接続するためのファスナーの取り付け穴を形成する工程とを備えたことを特徴とするパワ−基板の製造方法。
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-
1999
- 1999-01-29 JP JP02142799A patent/JP3589065B2/ja not_active Expired - Lifetime
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