JP3588543B2 - パターンデータ作成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、微細パターンを高精度かつ高スループットで形成するためのパターン形成方法に係わり、特に同一感光材に対するパターン転写を光露光と電子線露光を用いて行う際に、デバイス設計パターンから光露光と電子線露光のためのパターンデータを作成するパターンデータ作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造工程における光リソグラフィは、そのプロセス簡易性,低コストなどの利点により、広くデバイス生産に用いられてきた。常に技術革新が続けられており、近年では短波長化(KrFエキシマレーザ光源)により0.25μm以下の素子の微細化が達成されつつある。さらに微細化を進めようと、より短波長のArFエキシマレーザ光源やレベンソン型の位相シフトマスクの開発が進められており、0.15μmルール対応の量産リソグラフィツールとして期待されている。しかし、これを実現するための課題も多く、その開発に係わる時間が長期化しており、デバイスの微細化のスピードに追いつかなくなることが心配されつつある。
【0003】
これに対して、ポスト光リソグラフィの第一候補である電子線リソグラフィは、細く絞ったビームを用いて0.01μmまでの加工ができることは実証済みである。微細化という観点では、当面問題なさそうであるが、デバイス量産ツールとしてはスループットに問題がある。即ち、細かいパターンを一つ一つ順番に描いていくために、描画時間が長くなるのを避けられない。この描画時間を短縮するために、ULSIパターンの繰り返し部分を部分的に一括して描画する部分一括露光方式(セルプロジェクション方式)など幾つかの装置が開発されている。しかしながら、これらの装置を用いても光リソグラフィのスループットに追いつくまでには至っていない。
【0004】
電子線リソグラフィのスループットを増大させる方法として、同一レジストに対するパターン転写を光露光と電子線露光で行い、電子線露光の露光領域を少なくし、電子線描画装置が一時間当たりに処理できるウェハ枚数を増やすこと、いわゆる光と電子線(EB)との同層のミックスアンドマッチが提案されている。
【0005】
しかしながら、この種のミックスアンドマッチの問題点の一つとして、光露光と電子線露光の重ね合わせずれの問題がある。LSIは、多数のリソグラフィ工程を繰り返して製造されるため、各工程における加工のばらつきや、層間の重ね合わせ誤差が生じる。これらを可能な限り小さく抑え込むように様々な工夫がなされているが、完全に無くすことが不可能である。同様に、同一レジストに対してパターン転写を光露光と電子線露光とを用いて行う場合にも重ね合わせ誤差が生じる。
【0006】
ここで、図3を用いて、この重ね合わせずれの問題を説明する。単純に寸法を基準にして、設計パターンを光露光パターンAと電子線露光パターンBに分割すると、光露光パターンAと電子線露光パターンBは接触した形になるため(図3(a))、先に述べた光露光と電子線露光の重ね合わせ誤差があると、本来接触していなければならない部分で間隙が生じてしまい(図3(b))、素子が正常に動作しなくなるという問題がある。
【0007】
文献“Electron beam/DUV intra−level mix−and−match lithography for random logic 0.25 μm CMOS”(R.Jonckheere et al.,Microelectronic Engineering 27 (1995)pp.231−234) では、パターン形成のリソグラフィ工程において、同一レジストに対するパターン転写を Deep−UVステッパを用いた光露光と、ガウシアン電子線描画装置を用いた電子線露光とを用いて行う同層のミックスアンドマッチが開示されており、0.4μmを基準にしてパターンを分離し、0.4μm以上のパターンを Deep−UV光で露光し、0.4μm以下のパターンを電子線でウェハ上に直接描画している。そして、光露光と電子線露光の重ね合わせ誤差を吸収するため、光露光パターンと電子線露光パターンが0.1μmだけ重複するようにして(図3(c))露光する方法が開示されている。このようにパターンを重複させるようにすると、重ね合わせずれがあっても、接続部分でパターンが途切れるという現象を防止することができる(図3(d))。
【0008】
当該文献では、このような重複パターンを作成する方法として、光露光パターンの輪郭線をパターン外側方向に移動させてパターン寸法を太らせて電子線露光パターンと重複させる方法(このような処理をサイジング処理或いはリサイズ処理と呼んでいる)と、逆に電子線露光パターンの輪郭線をパターン外側方向に移動させてパターン寸法を太らせて光露光パターンと重複させる方法とが示されている。しかしながら、前者の方法では、光露光パターンを太らせることによりパターン間の距離が狭まり、デザインルールに違反してしまう問題がある。また、後者の方法では、重複量だけパターンが太ってしまい、所望の寸法のパターンが得られないという問題点があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来実施されていた光と電子線との同層のミックスアンドマッチでは、光露光と電子線露光の合わせずれにより、光露光パターンと電子線露光パターンの接続部分でパターン形成精度が劣化するという問題点があった。また、これを回避しようとすると、所望のパターンサイズが得られないという問題があった。
【0010】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、光露光パターンや電子線露光パターンを太らせることなく、光露光と電子線露光の合わせずれに起因する各々のパターンの接続部分でのパターン形成精度劣化を防止することができるパターンデータ作成方法を提供することにある。
【0011】
そしてこれにより、電子線露光の持つ光を越える優れた解像力と、高精度なパターン形成精度とを有し、かつ光ステッパと同等のスループットを兼ね備えた光リソグラフィ以降の量産にも対応可能なリソグラフィシステムを実現することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
(構成)
上記課題を解決するために本発明は、次のような構成を採用している。
即ち、本発明(請求項1)は、光露光と電子線露光を用いて同一感光材に対するパターン転写を行うに際し、デバイス設計パターンから光露光と電子線露光のためのパターンデータを作成するパターンデータ作成方法において、前記デバイス設計パターンの輪郭線を第1の量だけ内側に移動させる工程と、前記輪郭線を移動させたデバイス設計パターンから電子線露光パターンを抽出する工程と、前記抽出した電子線露光パターンの輪郭線を外側に第2の量だけ移動させる工程と、前記輪郭線を移動させた電子線露光パターンを電子線描画装置のデータ形式に変換する工程と、前記デバイス設計パターンから光露光パターンを抽出する工程と、前記光露光パターンをマスク描画装置のデータ形式に変換する工程とを含むことを特徴とする。
【0013】
ここで、本発明の望ましい実施態様としては次のものがあげられる。
(1) 第1の輪郭線移動量と第2の輪郭線移動量との絶対値が等しいこと。
(2) 第1の輪郭線移動量と第2の輪郭線移動量との絶対値が異なること。
【0014】
(3) 同一感光材に対する光露光と電子線露光の位置合わせ誤差、電子線描画装置の電子線の寸法精度、レジストプロセスの変換差、及びエッチングの変換差を考慮して、第1及び第2の輪郭線移動量を決めること。
【0015】
(4) 電子線露光パターンの抽出は、ある基準寸法よりも小さい寸法のパターンを抜き出すことによって行うこと。
(5) 光露光と電子線露光との境界寸法を定め、これを第1の輪郭線移動量によって補正した値を基準寸法とし、この基準寸法よりも小さい寸法のパターンを電子線露光パターンとして抜き出すこと。
【0016】
(6) 電子線露光パターンを電子線描画装置のデータ形式に変換する工程の前に、抽出された電子線露光パターンの短辺若しくは長辺の少なくとも一方について、これと垂直な方向に辺の位置を移動させる工程を含むこと。
(7) 電子線露光パターンを電子線描画装置のデータ形式に変換する工程の前に、抽出電子線露光パターンのうちで光露光パターンと接触している辺について、これと垂直な方向にその位置を移動させる工程を含むこと。
【0017】
また、本発明(請求項2)は、光露光と電子線露光を用いて同一感光材に対するパターン転写を行うに際し、デバイス設計パターンから光露光と電子線露光のためのパターンデータを作成するパターンデータ作成方法において、前記デバイス設計パターンの輪郭線を第1の量だけ内側に移動させる工程と、前記輪郭線を移動させたデバイス設計パターンを光露光パターンと電子線露光パターンに分離する工程と、前記光露光パターンの輪郭線を外側に第2の量だけ移動させる工程と、前記電子線露光パターンの輪郭線を外側に第3の量だけ移動させる工程と、前記輪郭線を移動させた光露光パターンをマスク描画装置のデータ形式に変換する工程と、前記輪郭線を移動させた電子線露光パターンを電子線描画装置のデータ形式に変換する工程とを含むことを特徴とする。
【0018】
ここで、本発明の望ましい実施態様としては次のものがあげられる。
(1) 第1,第2,第3の輪郭線移動量の絶対値がそれぞれ等しいこと。
(2) 第1,第2,第3の輪郭線移動量の絶対値がそれぞれ異なること。
【0019】
(3) 同一感光材に対する光露光と電子線露光の位置合わせ誤差、電子線描画装置の電子線の寸法精度、レジストプロセスの変換差、及びエッチングの変換差を考慮して、第1,第2,第3の輪郭線移動量を決めること。
【0020】
(4) 光露光と電子線露光との境界寸法を定め、その境界寸法よりも小さいパターンを電子線露光パターンに、境界寸法よりも大きいパターンを光露光パターンに振り分けること。
(5) 光露光と電子線露光との境界寸法を定め、これを第1の輪郭線移動量によって補正した値を基準寸法とし、この基準寸法よりも大きいパターンを光露光パターンに、基準寸法よりも小さいパターンを電子線露光パターンに振り分けること。
【0021】
(6) 電子線露光パターンを電子線描画装置のデータ形式に変換する工程の前に、分離された電子線露光パターンの短辺若しくは長辺の少なくとも一方について、これと垂直な方向に辺の位置を移動させる工程を含むこと。
(7) 電子線露光パターンを電子線描画装置のデータ形式に変換する工程の前に、分離された電子線露光パターンのうちで光露光パターンと接触している辺について、これと垂直な方向にその位置を移動させる工程を含むこと。
【0022】
また、本発明(請求項10)は、メモリ素子とロジック素子を混載した半導体装置を製造するために、光露光と電子線露光を用いて同一感光材に対するパターン転写を行うパターン形成方法において、前記請求項1又は2に記載のパターンデータ作成方法によって得られたパターンデータに基づいてロジック素子のパターンを形成し、部分一括露光方式電子線露光方法又は光露光方法によってメモリ素子のパターンを形成することを特徴とする。
【0023】
また本発明は、デバイス設計パターンから光露光と電子線露光のためのパターンデータを作成するプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、デバイス設計パターンの輪郭線を第1の量だけ内側に移動させ、輪郭線を移動させたデバイス設計パターンから電子線露光パターンを抽出し、抽出した電子線露光パターンの輪郭線を外側に第2の量だけ移動させ、輪郭線を移動させた電子線露光パターンを電子線描画装置のデータ形式に変換し、デバイス設計パターンから光露光パターンを抽出し、光露光パターンをマスク描画装置のデータ形式に変換するようにコンピュータを制御するためのプログラムを格納したことを特徴とする。
【0024】
また本発明は、デバイス設計パターンから光露光と電子線露光のためのパターンデータを作成するプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、デバイス設計パターンの輪郭線を第1の量だけ内側に移動させ、輪郭線を移動させたデバイス設計パターンを光露光パターンと電子線露光パターンに分離し、光露光パターンの輪郭線を外側に第2の量だけ移動させ、電子線露光パターンの輪郭線を外側に第3の量だけ移動させ、輪郭線を移動させた光露光パターンをマスク描画装置のデータ形式に変換し、輪郭線を移動させた電子線露光パターンを電子線描画装置のデータ形式に変換するようにコンピュータを制御するためのプログラムを格納したことを特徴とする。
【0025】
(作用)
本発明(請求項1)によれば、設計パターンの寸法が所望のパターン寸法よりも小さくなるようにパターン輪郭線を第1の量ΔW1だけ移動させてパターン幅を細めた後、電子線露光パターンを抽出し、抽出した電子線露光パターンの寸法が所望のパターン寸法となるようにパターン輪郭線を第2の量ΔW2だけ移動させてパターン幅を太める処理を行うようにしている。これにより、電子線露光パターンと光露光パターンとの接続部分において、電子線露光パターンが光露光パターンに重複するようになる。その重複量は、第1の輪郭線移動量ΔW1と第2の輪郭線移動量ΔW2の和となる。
【0026】
また、電子線露光と光露光の重ね合わせ位置ずれ量を考慮して、パターン重複量(ΔW1+ΔW2)が重ね合わせ位置ずれ量を上回るようにΔW1とΔW2の量を設定することにより、電子線露光パターンと光露光パターンの接続部分は必ず重複するため、重ね合わせずれによってパターンが途切れてしまうという現象を防止することができる。
【0027】
また、ΔW1=ΔW2となるように輪郭線移動量を設定することにより、電子線露光パターンは、パターン重複量(ΔW1+ΔW2)が得られると同時に、パターン幅が変化するということを回避することができる。従って、当初の設計通りのパターン幅のパターンデータが得られることになる。つまり、本発明のパターンデータ作成方法においては、最終的に得られるパターンの線幅が変化してしまうという副作用がない。
【0028】
また、電子線露光と光露光の重ね合わせ位置ずれに加えて、描画装置のビームの寸法精度、レジストプロセスの変換差、エッチング変換差などを考慮してパターン輪郭線移動量ΔW1,ΔW2を設定することにより、これらのパターン寸法精度劣化要因を補正することができ、更に高精度なパターン形成が可能となる。従って、電子線と光とを用いて同一感光材に露光してパターンを形成する、いわゆる同層ミックスアンドマッチ法において、電子線露光と光露光の接続部分でパターンが劣化することなく、微細なパターンを精度良く形成することが可能となる。
【0029】
また、本発明(請求項2)によれば、設計パターンの寸法が所望のパターン寸法よりも小さくなるようにパターン輪郭線を第1の量ΔW1だけ移動させてパターン幅を細めた後、電子線露光パターンと光露光パターンとを分離し、抽出した電子線露光パターンの寸法が所望のパターン寸法となるようにパターン輪郭線を第2の量ΔW2だけ移動させてパターン幅を太める処理を行うようにしている。さらに、抽出した光露光パターンの寸法が所望のパターン寸法となるようにパターン輪郭線を第3の量ΔW3だけ移動させてパターン幅を太める処理を行うようにしている。これにより、電子線露光パターンと光露光パターンとの接続部分において、電子線露光パターンが光露光パターンに重複するようになる。その重複量は、第2の輪郭線移動量ΔW2と第3の輪郭線移動量ΔW3の和となる。
【0030】
また、電子線露光と光露光の重ね合わせ位置ずれ量を考慮して、パターン重複量(ΔW2+ΔW3)が重ね合わせ位置ずれ量を上回るようにΔW2とΔW3の量を設定することにより、電子線露光パターンと光露光パターンの接続部分は必ず重複するため、重ね合わせずれによってパターンが途切れてしまうという現象を防止することができる。
【0031】
また、電子線露光と光露光の重ね合わせ位置ずれに加えて、描画装置のビームの寸法精度、レチクル製作プロセスの変換差、レジストプロセスの変換差、エッチング変換差などを考慮してパターン輪郭線移動量ΔW1,ΔW2,ΔW3を設定することにより、これらのパターン寸法精度劣化要因を補正することができ、さらに高精度なパターン形成が可能となる。
【0032】
また、電子線露光パターンの短辺の位置を任意の量ΔW4だけ移動させることにより、設計パターンの最小寸法に制限されることなく、パターン重複量を任意の大きさに設定することができるようになる。従って、電子線と光とを用いて同一感光材に露光してパターンを形成する、いわゆる同層ミックスアンドマッチ法において、レジストパターン形成だけでなくエッチングまで含めて、電子線露光と光露光の接続部分でパターンが劣化することなく、所望の寸法の微細なパターンを精度良く形成することが可能となる。
【0033】
また、本発明(請求項10)によれば、記憶素子とロジック素子とを混載するデバイスのパターン形成において、記憶素子領域とロジック素子領域とを分離し、記憶素子領域のパターンを部分一括露光方式電子線露光方法或いは光露光技術を用いて形成し、ロジック素子のパターンを本発明の方法である光露光と電子線露光とを組み合わせた方法により形成するようにしている。これにより、電子線露光の持つ光を超える優れた解像力と光ステッパと同等のスループットを兼ね備えた光リソグラフィ以降の量産システムを提供することが可能となる。
【0034】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の実施形態を説明する前に、本発明で用いるリソグラフィシステムの例として、本発明者らが既に提案している電子線露光の持つ光を越える優れた解像力と光ステッパと同等のスループットを兼ね備えた、光と電子線により同一感光材を露光するリソグラフィシステムを説明しておく(特願平9−46683号)。図1は、そのパターン形成方法及びリソグラフィシステムの基本概念を示す図である。同図において、1はステッパ、例えば deep−UVステッパ、2は部分一括露光方式の電子線描画装置、3はレジストの塗布・現像装置、4はレジストをインラインプロセスで処理するために前記1,2,3の装置間を雰囲気制御された環境下で搬送するためのウェハ搬送機構である。
【0035】
このように構成されたシステムの作用について述べる。レジスト塗布・現像装置3でレジストを塗布されたウェハは、搬送機構4によってステッパ1に運ばれ、ウェハ上の全面にレチクルのパターンが縮小されて順次露光される。露光が終了すると、ウェハは搬送機構4によって電子線描画装置2に運ばれる。光露光されたウェハに対して電子線露光するべきパターンの位置合わせが完了した後、電子線によってウェハ全面の各チップに対して露光が順次なされていく。
【0036】
この際に電子線露光のスループットを高めるために、繰り返しパターンは部分一括露光方式で露光する。さらに、ステッパ1のスループットに比べて電子線露光のスループットは一般的に低いことから、電子線描画装置2を複数台配置してステッパ1の処理能力が電子線描画装置の処理能力で律速されないようにシステムを構成して、ステッパ1から搬出されたウェハを複数の電子線描画装置2で並列処理できるようにしている。これによって、電子線露光の高い解像性とステッパの高いスループットが両立される。全てのパターンがウェハ全面の全チップに対して描画された後、搬送機構4によってウェハは塗布・現像装置3に戻され、現像されてパターン形成が完了する。
【0037】
このようなシステムで使うことができるレジストは、高い解像性と高い感度を有する化学増幅型のレジスト、例えばUV2HSやUVN−HS(シプレー社製)である。この種の化学増幅型のレジストは空気中の様々な化学物質でその性能が簡単に劣化するため、搬送機構4を設置して各種装置1,2,3内及び各種装置1,2,3間で環境制御された環境下で取り扱うようにしている。これによって、露光前後でのパターン寸法の変化などを抑えている。
【0038】
このようにリソグラフィシステムが構成されたことによって、0.1μmルールの微細パターンを含むデバイスパターンを高スループットで形成することができる。図2は、このリソグラフィシステムを用いて0.65μm厚の化学増幅型ネガレジストUVNに形成した微細パターンの一例である。 deep−UVステッパを用いて0.25μmまでのパターン形成を行い、0.25μm以下のパターンを電子線で露光した。現像液はTMAH水溶液、現像の条件は0.14規定で60秒であった。0.1μmまでのパターンが確実に形成できており、解像力的にはこのリソグラフィシステムが十分な性能を持つことが分った。
下記の(表1)は本リソグラフィシステムのスループットを試算した結果である。
【0039】
【表1】
【0040】
スループット試算に使った露光パターンは、0.15μmルールの256MビットdRAMのゲート層である。このパターンを8インチウェハ全面に100チップ並べて露光したときのスループットを試算した。レジストの感度は10μC/cm2 とした。試算に使った電子線描画装置は、日立製作所製のHL−800Dである。この装置の性能は、文献1(Y.Nakayama et al.,J.Vac.Sci.Technol.,B8(6),1990,p1836 )、文献2(Y.Sohda et al.,J.Vac.Sci.Technol.,B9(6),1991,p2940)、文献3(H.Itoh et al.,J.Vac.Sci.Technol.,B10(6),1992,p2799)を参照した。なお、この試算ではステッパと電子線描画装置は1台ずつの構成とした。
【0041】
部分一括露光方式を使って(セル数:5個)電子線露光だけで露光した場合のスループットは0.3枚/時、これに対して0.25μmルール以上のパターンは deep−UVステッパで露光し、それ以下のパターンをセルフプロジェクションを使って(セル数:5個)電子線で露光した場合には2.8枚/時と遥かに高い値を示す。電子線描画装置を3台配置して、ステッパからのウェハを並列で処理できるようにすれば十分に量産ツールとして使えるスループットを確保できると判断される。従って、このようなリソグラフィシステムによれば、電子線露光の持つ光を越える優れた解像力と光ステッパと同等のスループットを兼ね備えた光リソグラフィ以降の量産システムを実現することができる。
【0042】
以下、本発明の詳細を図示の実施形態によって説明する。
(第1の実施形態)
図4は、本発明の第1の実施形態に係わるパターンデータ作成方法におけるデータ作成手順を示す図である。同図において、入力は設計パターンデータ10であり、出力として電子線直接描画装置駆動用データ11及びレチクル描画装置駆動用データ12が作成される。前者は電子線直接描画工程に、後者はレチクル製造を経て光露光工程に用いられる。また、この手順は、例えば磁気ディスク等の記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、このプログラムによって動作が制御されるコンピュータによって実現してもよい。
【0043】
電子線直接描画装置駆動用データ11を作成する工程は、設計パターンの輪郭線をパターン内側方向に第1の量ΔW1だけ移動させてパターン幅を細める工程P1と、電子線露光パターンを抽出する工程P2と、抽出した電子線露光パターンの輪郭線をパターン外側方向に第2の量ΔW2だけ移動させてパターン幅を太める工程P3と、電子線直接描画装置駆動用データへ変換する処理工程P4と、から構成されている。
【0044】
また、光露光パターンデータ12の作成工程は、設計パターンデータ10から光露光パターンを抽出する工程P5と、抽出された光露光パターンをレチクル描画装置駆動用データへ変換する処理工程P6と、から構成されている。なお、本実施形態で用いるリソグラフィシステムは、先に説明した図1と同様である。
【0045】
次に、図5を用いて、本実施形態のパターンデータ作成方法の各工程における作用を説明する。図5は、MOSFETのゲート電極形成層のパターン20,21,22に本発明によるパターンデータ作成方法を適用することで生じる各処理工程の作用を説明するためのパターン図である。
【0046】
本実施形態においては、設計パターン10は、拡大・縮小処理或いはパターン幅太め・細め処理などの各種処理を施されて所望のレジストパターン寸法に調整されているものとし、電子線露光と光露光の境界寸法をレジストパターンのパターン幅Lとして規定してあるものとし、境界寸法L以下の寸法のパターンを電子線で、境界寸法L以上の寸法のパターンを deep−UV光で露光し、レジストパターンを形成するものとする。図5(a)に示したパターン図においては、L以下のパターン幅であるゲート電極22を電子線で、配線層との導通を取るためのパッド20,21を deep−UV光で露光して、パターンを形成するものとする。
【0047】
まず、P1工程により、設計パターン10の輪郭線をパターン内側方向にΔW1だけ移動させてパターン幅を細める。その結果、図5(b)に示すように、パターン輪郭線がΔW1だけ内側に移動することにより、パターン幅は2ΔW1だけ細まると共に、パッド20,21とゲート電極22の接続位置がパッド側にΔW1だけ後退する。
【0048】
次に、P2工程により電子線露光パターンを抽出する。抽出する方法は、例えばパターン幅を基準にして、この基準パターン幅を下回るパターン幅のパターンを電子線露光パターンとして抽出する方法がある。この時、前記のように電子線露光と光露光の境界寸法をレジストパターンのパターン幅Lとして規定してある場合には、この境界寸法Lを2ΔW1だけ細めて(L−2ΔW1)を電子線露光パターンを抽出する基準パターン幅として用いることにする。その結果、図5(b)に斜線でハッチングして示してあるゲート電極パターン23が抽出される。
【0049】
続いて、P3工程において抽出したパターンの輪郭線をパターン外側方向にΔW2だけ移動させてパターン幅を太める。その結果、図5(c)に示したように、ゲート電極パターン23のパターン幅は2ΔW2だけ太められ、最初の設計パターンと同じ寸法、即ち所望のレジストパターン寸法に戻されて、電子線露光パターン24となる。この時、ゲート電極パターン23は、パッドパターン方向にΔW2だけ伸びる。
【0050】
最後のP4工程において、電子線露光パターン24は電子線直接描画装置駆動用データ11へ変換される。これを用いて電子線露光を行う。
一方、光露光パターンはP5工程により、設計パターンから電子線露光と光露光の境界寸法Lを基準にして、Lを上回る寸法のパッドパターン20,21が抽出される。さらにP6工程によって、これらのパターンはレチクル描画装置駆動用データ12に変換される。このレクチル描画装置駆動用データ12を用いてレチクル描画を行ってレチクルを製作し、光露光を行う。
【0051】
以上詳述したパターン作成手順を設計パターンデータ20,21,22に作用させた結果、図5(d)のようなパターンが得られる。P1工程においてパッドとゲート電極の接続位置がパッド側にΔW1だけ後退し、P2工程において抽出されたゲート電極パターン23がP3工程においてさらにΔW2だけパッド側に伸びたことから、最終的に(ΔW1+ΔW2)だけゲート電極パターンがパッド側に伸びることになる。従って、電子線で露光されるゲート電極パターン24は、光露光により形成されるパッドパターン20,21上にそれぞれ(ΔW1+ΔW2)だけ重複した結果が得られることになる。
【0052】
このようにパターンデータ作成方法が構成されたことによって、電子線露光パターンが光露光パターン上に(ΔW1+ΔW2)だけ重複する結果が得られる。(ΔW1+ΔW2)が電子線露光と光露光の重ね合わせ位置ずれ量を上回るようにΔW1及びΔW2を設定するようにすれば、電子線露光パターンと光露光パターンの接続部分は必ず重複するため、重ね合わせずれによってパターンが途切れてしまうという現象を防止することができる。
【0053】
また、電子線露光パターンは、P1工程においてパターン幅を2ΔW1だけ細められた後、P3工程において同じく2ΔW2だけ太められるので、ΔW1=ΔW2となるように輪郭線移動量を設定すれば最終的な電子線露光パターンのパターン幅は、当初の設計パターン通りのパターン幅となっている。一方、光露光パターンについては、パターン幅を変更する処理は施さないため、設計パターン通りのパターン幅となっている。つまり、本実施形態のパターンデータ作成方法においては、最終的に得られるパターンの線幅が変化してしまうという副作用がない。
【0054】
従って、電子線と光とを用いて同一感光材に露光してパターンを形成する、いわゆる同層ミックスアンドマッチ法において、電子線露光と光露光の接続部分でパターンが劣化することなく、微細なパターンを精度良く形成することが可能となる。
【0055】
また、本実施形態においては、電子線露光と光露光の重ね合わせ位置誤差のみを考慮して各工程のパターン輪郭線移動量ΔW1,ΔW2を設定する例を示したが、この他にも描画装置のビームの寸法精度、レジストプロセスの変換差、エッチング変換差などを考慮してパターン輪郭線移動量ΔW1,ΔW2を設定すれば、これらのパターン寸法精度劣化要因を補正することができ、さらに高精度なパターン形成が可能となる。
【0056】
(第2の実施形態)
図6は、本発明の第2の実施形態に係わるパターンデータ作成方法におけるデータ作成手順を示す図である。同図において、入力は設計パターンデータ10であり、出力として電子線直接描画装置駆動用データ11及びレチクル描画装置駆動用データ12が作成される。前者は電子線直接描画工程に、後者はレチクル製造を経て光露光工程に用いられる。
【0057】
電子線直接描画装置駆動用データ11を作成する工程は、設計パターンの輪郭線をパターン内側方向に第1の量ΔW1だけ移動させてパターン幅を細める工程P11と、電子線露光パターンと光露光パターンとを分離する工程P12と、P12工程で電子線露光パターンとして分離されたパターンの輪郭線をパターン外側方向に第2の量ΔW2だけ移動させてパターン幅を太める工程P13と、電子線直接描画装置駆動用データ11へ変換する処理工程P14と、から構成されている。
【0058】
また、光露光用レチクル描画装置駆動用データ12を作成する工程は、P11,P12の工程に加え、P12工程で光露光パターンとして分離されたパターンの輪郭線をパターン外側方向に第3の量ΔW3だけ移動させてパターン幅を太める工程P15と、P15工程の結果得られたパターンをレチクル描画装置駆動用データ12へ変換する処理工程P16と、から構成されている。なお、本実施形態で用いるリソグラフィシステムも、先に説明した図1と同様である。
【0059】
次に、図7を用いて、本実施形態のパターンデータ作成方法の各工程における作用を説明する。図7は、実施形態1と同様にMOSFETのゲート電極形成層のパターン30,31,32に本発明によるパターンデータ作成方法を適用することで生じる各処理工程の作用を説明するためのパターン図である。
【0060】
本実施形態においては、電子線露光と光露光の境界寸法をレジストパターンのパターン幅Lとして規定してあるものとし、境界寸法L以下の寸法のパターンを電子線で、境界寸法L以上の寸法のパターンを deep−UV光で露光してパターンを形成するものとする。図7(a)に示したパターン図においては、L以下のパターン幅であるゲート電極32を電子線で、配線層との導通を取るためのパッド30,31を deep−UV光で露光して、パターンを形成するものとする。また、パターンを形成した感光材をマスクとして基板を加工するエッチング工程において、パターン寸法が2ΔWeだけ太ると仮定し、設計したパターンの寸法よりもレジストパターンを2ΔWeだけ細めて形成するものとする。また、電子線露光パターンと光露光パターンの重複部分の所望の大きさは2ΔWであるとする。
【0061】
まず、P11工程により、設計パターン30,31,32の輪郭線をパターン内側方向にΔW1だけ移動させてパターン幅を細める。この時、ΔW1=ΔW+ΔWeとする。その結果、図7(b)に示すように、パターン輪郭線がΔW1だけ内側に移動することにより、パターン幅が2ΔW1だけ細まったパターン33,34,35が得られる。その際、パッド33,34とゲート電極35の接続位置がパッド側にΔW1だけ後退する。
【0062】
次に、P12工程により電子線露光パターンと光露光パターンと分離する。ここでは、分離の基準パターン幅を設け、この基準パターン幅を下回るパターン幅のパターンを電子線露光パターンとして抽出する方法を用いる。この時、前記のように電子線露光と光露光の境界寸法をレジストパターンのパターン幅Lとして規定してある場合には、(L−2ΔW1)を電子線露光パターンを抽出する基準パターン幅として用いる。その結果、図7(b)のゲート電極パターン35が電子線露光パターンとして、パッド33,34が光露光パターンとして分離される。
【0063】
続いて、P13工程により、分離した電子線露光パターン35の輪郭線をパターン外側方向にΔW2だけ移動させてパターン幅を太める。この時、ΔW2=ΔWとする。その結果、図7(c)に示したように、ゲート電極パターン35のパターン幅は2ΔW2だけ太められ、電子線露光パターン38となる。この時、ゲート電極パターン38は、パッドパターン方向にΔW2だけ伸びる。
【0064】
さらに、P14工程において、電子線露光パターン38は電子線直接描画装置駆動用データ11へ変換される。これを用いて電子線露光を行う。
一方、P12工程によって光露光パターンとして分離されたパターン33,34は、P15工程において、その輪郭線をパターン外側方向にΔW3だけ移動させてパターン幅を太められる。この時、ΔW3=ΔWとする。その結果、図7(c)に示したように、パッドパターン33,34のパターン幅は2ΔW3だけ太められ、光露光パターン36,37となる。さらにP16工程によって、これらのパターン36,37はレチクル描画装置駆動用データ12に変換される。このレチクル描画装置駆動用データ12を用いてレチクル描画を行ってレチクルを製作し、光露光を行う。
【0065】
以上詳述したパターン作成手順を設計パターンデータ30,31,32に作用させた結果、図7(d)のようなパターンが得られる。P11の工程の結果、パッドとゲート電極の接続位置がパッド側にΔW1だけ後退し、さらにP12工程において電子線露光パターンとして分離されたゲート電極パターンがP13工程においてさらにΔW2だけパッド側に伸びたことから、最終的に(ΔW1+ΔW2)だけゲート電極パターンがパッド側に伸びることになる。一方、光露光パターンは、P11工程によりΔW1だけ細められ、P15工程によりΔW3だけ太められる。従って、(−ΔW1+ΔW3)だけパターン幅が変化したことになる。そのため、最終的に得られる電子線露光パターンと光露光パターンの重複量は、(ΔW1+ΔW2)+(−ΔW1+ΔW3)=ΔW2+ΔW3=2ΔWとなり、所望の重複量が得られることが分かる。
【0066】
このようにパターンデータ作成方法が構成されたことによって、電子線露光パターンが光露光パターン上に2ΔWだけ重複する結果が得られる。2ΔWが電子線露光と光露光の重ね合わせ位置ずれ量を上回るようにΔWを設定するようにすれば、電子線露光パターンと光露光パターンの接続部分は必ず重複するため、重ね合わせずれによってパターンが途切れてしまうという現象を防止することができる。
【0067】
また、電子線露光パターンは、P11工程においてパターン幅を2ΔW1だけ細められた後、P13工程において2ΔW2だけ太められるので、最終的な電子線露光パターンのパターン幅は、(−2ΔW1+2ΔW2)=−2ΔWeとなっている。また、光露光パターンについては、P11工程においてパターン幅を2ΔW1だけ細められた後、P15工程において2ΔW3だけ太められるので、最終的な光露光パターンのパターン幅もまた(−2ΔW1+2ΔW3)=−2ΔWeとなっている。いずれも−2ΔWeだけ細められており、本実施形態のパターンデータ作成方法を適用することにより、エッチング変換差を考慮した所望のレジスト寸法が得られることが分かる。
【0068】
従って、電子線と光とを用いて同一感光材に露光してパターンを形成する、いわゆる同層ミックスアンドマッチ法において、レジストパターン形成だけでなくエッチングまで含めて、電子線露光と光露光の接続部分でパターンが劣化することなく、所望の寸法の微細なパターンを精度良く形成することが可能となる。
【0069】
また、本実施形態においては、電子線露光と光露光の重ね合わせ位置誤差とエッチング変換差とを考慮して各工程のパターン輪郭線移動量ΔW1,ΔW2,ΔW3を設定する例を示したが、この他にも描画装置のビームの寸法精度、レチクル製作プロセスの変換差、レジストプロセスの変換差などを考慮してパターン輪郭線移動量ΔW1,ΔW2,ΔW3を設定すれば、これらのパターン寸法精度劣化要因を補正することができ、さらに高精度なパターン形成が可能となる。
【0070】
(実施形態3)
図8は、本発明の第3の実施形態に係わるパターンデータ作成方法におけるデータ作成手順を示す図である。同図において、入力は設計パターンデータ10であり、出力として電子線直接描画装置駆動用データ11及びレチクル描画装置駆動用データ12が作成される。前者は電子線直接描画工程に、後者はレチクル製造を経て光露光工程に用いられる。
【0071】
本実施形態におけるデータを作成工程の構成は、第2の実施形態で説明した図6の構成とほぼ同様であるが、電子線露光パターンの輪郭線の短辺をΔW4だけ移動させる工程P21が追加された構成となっている。
【0072】
図9は、第2の実施形態で説明した図7と同様のパターンについて、本実施形態のパターン作成方法を適用した場合の作用を説明する図である。P12工程において電子線露光パターンとして分離されたゲート電極パターン35は、P13工程においてパターン輪郭線を第2の量ΔW2だけパターン外側方向に移動させられてパターン幅を太められてパターン38となっている。
【0073】
次に、P21工程において、電子線露光パターンの輪郭線の短辺をパターン外側方向にΔW4だけ移動させる。即ち、図9(a)に示すように、ゲート電極パターン38は、光で露光されるパッドパターン方向にΔW4だけ伸びることになる。従って、光露光パターンとの重複量がΔW4だけ増加し、結果として光露光パターンと電子線露光パターンとの重複量は、W2+W3+W4となる。
【0074】
前記した第2の実施形態で示したパターンデータ作成方法の場合、P11工程の結果、パッドとゲート電極の接続位置がパッド側にΔW1だけ後退し、さらにP12工程において電子線露光パターンとして分離されたゲート電極パターンがP13工程においてさらにΔW2だけパッド側に伸びたことから、最終的に(ΔW1+ΔW2)だけゲート電極パターンがパッド側に伸びることになる。一方、光露光パターンは、P11工程によりΔW1だけ細められ、P15工程によりΔW3だけ太められている。従って、(−ΔW1+ΔW3)だけパターン幅が変化したことになる。そのため、最終的に得られる電子線露光パターンと光露光パターンの重複量は、(ΔW1+ΔW2)+(−ΔW1+ΔW3)=ΔW2+ΔW3となる。
【0075】
ここで注意しなければならないのは、パターン幅太め量2ΔW2及び2ΔW3は、パターン細め量2ΔW1を越えると、最終的に得られるパターン寸法が設計パターン寸法よりも太ってしまうという点である。また、パターン細め量2ΔW1が設計パターンの最小寸法Wmin を超えると、細めた結果最小寸法パターンは消滅してしまう。従って、2ΔW1はWmin により制限される。まとめると、第2の実施形態のパターンデータ作成方法によって得られる電子線露光パターンと光露光パターンの重複量(ΔW2+ΔW3)は、Wmin を超えることはできない。即ち、所望のパターン重複量2ΔWが設計パターンの最小寸法Wmin よりも大きい場合には、期待する効果が得られないことになる。
【0076】
これに対し本実施形態のパターンデータ作成方法では、任意の寸法ΔW4だけパターン重複量を増やすことができるため、所望のパターン重複量を必ず得ることができる。従って、電子線と光とを用いて同一感光材に露光してパターンを形成する、いわゆる同層ミックスアンドマッチ法において、レジストパターン形成だけでなくエッチングまで含めて、電子線露光と光露光の接続部分でパターンが劣化することなく、所望の寸法の微細なパターンを精度良く形成することが可能となる。
【0077】
(第4の実施形態)
図10は、本発明の第4の実施形態に係わるパターン作成方法を説明するための図で、記憶装置とロジック回路とを混載した半導体デバイスのゲート層パターンの作成に適用した例である。同図において、入力はロジック回路−記憶装置混載デバイスの設計パターンデータ10であり、出力として電子線直接描画装置駆動用データ11及びレチクル描画装置駆動用データ12が作成される。前者は電子線直接描画工程に、後者はレチクル製造を経て光露光工程に用いられる。
【0078】
本実施形態は、記憶装置領域とロジック回路領域を分離する工程(P30)と、記憶装置領域のパターンを部分一括露光方式電子線露光用の描画データに変換する工程(P31)と、ロジック回路領域のパターンを第1〜第3の実施形態で述べた方法により電子線露光パターンと光露光パターンに分離する工程と、記憶装置パターンとロジック回路領域の電子線露光パターンとを融合して電子線露光装置駆動用データに変換する工程(P32)と、から構成されている。
【0079】
次に、このように構成されたパターンデータ作成方法の作用を説明する。記憶装置とロジック回路とを混載した半導体デバイスのゲート層パターンは、P30工程により記憶装置領域とロジック回路領域とに分離される。記憶装置領域のパターンは、P31工程において部分一括露光方式電子線露光用の描画データに変換される。ロジック回路領域のパターンは、第1〜第3の実施形態で述べた方法により電子線露光パターンと光露光パターンとに分離される。光露光パターンは、光露光用レチクル作成のためにレチクル描画装置駆動用データに変換される。電子線露光パターンは、P32工程において、P31工程で作成された部分一括露光方式電子線露光用描画データと融合され、電子線露光装置駆動用描画データに変換される。
【0080】
このように光露光と電子線露光が露光パターンを分担するように構成されたことによって、光では形成困難な0.15μmルールの微細パターンを含むデバイスパターンを高スループットで形成することができる。下記の(表2)は本パターン形成方法のスループットを試算した結果である。
【0081】
【表2】
【0082】
スループット試算に使った露光パターンは、0.15μmルールの64ビットRISCプロセッサのゲート層である。このパターンを8インチウェハ全面に80チップ並べて露光したときのスループットを試算した。レジストの感度は10μC/cm2 とした。試算に使った電子線描画装置は日立製のHL−800Dである。この装置の性能は、前記文献1〜3を参照した。なお、この試算ではステッパと電子線露光装置は1台づつの構成とした。
【0083】
部分一括露光方式と可変矩形ビーム方式を組み合わせて電子線露光だけで露光した場合のスループットは0.7枚/h、これに対してキャッシュメモリ部は部分一括露光方式、ロジック回路部はゲート電極パターンのみを電子線で露光し、それ以外のパターンを Deep−UVステッパで露光した場合には、2.9枚/時となり、スループットは実に4倍以上になる。電子線露光装置を4台配置して、ステッパからのウェハを並列で処理できるようにすれば十分に量産ツールとして使えるスループットを確保できると判断される。
【0084】
このように本実施形態によれば、電子線露光の持つ光を越える優れた解像力と光ステッパと同等のスループットを兼ね備えた光リソグラフィ以降の量産システムを提供することができる。
【0085】
なお、本実施形態では、キャッシュメモリ領域を部分一括露光方式の電子線描画装置で露光を行ったが、光露光でもパターン解像が可能であれば、この領域を deep−UV光で露光するようにしてもよい。その場合、電子線露光パターン数が減少して描画スループットは更に向上するので、より高スループットな同層のミックスアンドマッチ式リソグラフィシステムを構築することが可能となる。
【0086】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良・変更が可能であることは勿論である。実施形態では、ゲート電極形成層を例に説明したが、半導体素子の製造過程におけるその他のパターン層においても本発明のパターンデータ作成方法を適用することができ、同様の効果が得られることは言うまでもない。さらに、本実施形態では、基準寸法を設けて電子線露光パターン或いは光露光パターンを抽出する方法を例として用いたが、その他の方法を用いてパターンを抽出する場合でも、同様の効果が得られることを付記しておく。
【0087】
また、実施形態において記載した手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、例えば磁気ディスク(フロッピーディスク,ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM,DVD等)、半導体メモリなどの記録媒体に書き込んで各種装置に適用したり、通信媒体により伝送して各種装置に適用することも可能である。本装置を実現するコンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、このプログラムによって動作が制御されることにより、上述した処理を実行する。
【0088】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、デバイス設計パターンを所定の寸法だけ細めた後、電子線露光パターンを取り出しこの電子線露光パターンを所定の寸法だけ太めることにより、光露光パターンや電子線露光パターンを太らせることなく、光露光と電子線露光の合わせずれに起因する各々のパターンの接続部分でのパターン形成精度劣化を防止することができる。従って、電子線露光の持つ光を越える優れた解像力と、高精度なパターン形成精度とを有し、かつ光ステッパと同等のスループットを兼ね備えた光リソグラフィ以降の量産にも対応可能なリソグラフィシステムを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施形態に用いたリソグラフィシステムの基本概念を示す図。
【図2】従来のパターン形成方法で形成したレジストパターンの一例を示す図。
【図3】従来例における光露光と電子線露光との重ね合わせ誤差に起因するパターン形状劣化を説明するための図。
【図4】第1の実施形態に係わるパターンデータ作成方法におけるデータ作成手順を示す図。
【図5】第1の実施形態に係わるパターンデータ作成方法の各工程における作用を説明するための図。
【図6】第2の実施形態に係わるパターンデータ作成方法におけるデータ作成手順を示す図。
【図7】第2の実施形態に係わるパターンデータ作成方法の各工程における作用を説明するための図。
【図8】第3の実施形態に係わるパターンデータ作成方法におけるデータ作成手順を示す図。
【図9】第3の実施形態に係わるパターンデータ作成方法の各工程における作用を説明するための図。
【図10】第4の実施形態に係わるパターンデータ作成方法の各工程における作用を説明するための図。
【符号の説明】
1… deep−UVステッパ
2…電子線描画装置
3…レジスト塗布・現像装置
4…ウェハ搬送機構
10…設計パターンデータ
11…電子線直接描画装置駆動用データ
12…レチクル描画装置駆動用データ
Claims (9)
- 光露光と電子線露光を用いて同一感光材に対するパターン転写を行うに際し、デバイス設計パターンから光露光と電子線露光のためのパターンデータを作成するパターンデータ作成方法において、
前記デバイス設計パターンの輪郭線を第1の量だけ内側に移動させる工程と、前記輪郭線を移動させたデバイス設計パターンから予め定められた光露光と電子線露光との境界寸法に基づいて電子線露光パターンを抽出する工程と、前記抽出した電子線露光パターンの輪郭線を外側に第2の量だけ移動させる工程と、前記輪郭線を移動させた電子線露光パターンを電子線描画装置のデータ形式に変換する工程と、前記デバイス設計パターンから光露光パターンを抽出する工程と、前記光露光パターンをマスク描画装置のデータ形式に変換する工程と、を含むことを特徴とするパターンデータ作成方法。 - 光露光と電子線露光を用いて同一感光材に対するパターン転写を行うに際し、デバイス設計パターンから光露光と電子線露光のためのパターンデータを作成するパターンデータ作成方法において、
前記デバイス設計パターンの輪郭線を第1の量だけ内側に移動させる工程と、前記輪郭線を移動させたデバイス設計パターンを予め定められた光露光と電子線露光との境界寸法に基づいて光露光パターンと電子線露光パターンに分離する工程と、前記電子線露光パターンの輪郭線を外側に第2の量だけ移動させる工程と、前記光露光パターンの輪郭線を外側に第3の量だけ移動させる工程と、前記輪郭線を移動させた光露光パターンをマスク描画装置のデータ形式に変換する工程と、前記輪郭線を移動させた電子線露光パターンを電子線描画装置のデータ形式に変換する工程と、を含むことを特徴とするパターンデータ作成方法。 - 第1の輪郭線移動量と第2の輪郭線移動量との絶対値が等しい、又は第1,第2,第3の輪郭線移動量の絶対値がそれぞれ等しいことを特徴とする請求項1又は2記載のパターンデータ作成方法。
- 第1の輪郭線移動量と第2の輪郭線移動量の絶対値が異なる、又は第1,第2,第3の輪郭線移動量の絶対値がそれぞれ異なることを特徴とする請求項1又は2記載のパターンデータ作成方法。
- 同一感光材に対する光露光と電子線露光の位置合わせ誤差、電子線描画装置の電子線の寸法精度、レジストプロセスの変換差、及びエッチングの変換差を考慮して、各輪郭線移動量を決めることを特徴とする請求項1又は2記載のパターンデータ作成方法。
- 前記境界寸法を第1の輪郭線移動量によって補正した値を基準寸法とし、この基準寸法に基づいて電子線露光パターンの抽出、又は光露光パターンと電子線露光パターンとの分離を行うことを特徴とする請求項1又は2記載のパターンデータ作成方法。
- 前記電子線露光パターンを電子線描画装置のデータ形式に変換する工程の前に、前記抽出又は分離された電子線露光パターンの短辺若しくは長辺の少なくとも一方について、これと垂直な方向に辺の位置を移動させる工程を含むことを特徴とする請求項1又は2記載のパターンデータ作成方法。
- 前記電子線露光パターンを電子線描画装置のデータ形式に変換する工程の前に、前記抽出又は分離された電子線露光パターンのうちで前記光露光パターンと接触している辺について、これと垂直な方向にその位置を移動させる工程を含むことを特徴とする請求項1又は2記載のパターンデータ作成方法。
- メモリ素子とロジック素子を混載した半導体装置を製造するために、光露光と電子線露光を用いて同一感光材に対するパターン転写を行うパターン形成方法において、
前記請求項1〜8のいずれかに記載のパターンデータ作成方法によって得られたパターンデータに基づいてロジック素子のパターンを形成し、部分一括露光方式電子線露光方法又は光露光方法によってメモリ素子のパターンを形成することを特徴とするパターン形成方法。
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