JP3588357B2 - 略球形状加工食品の成形器 - Google Patents

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Description

本発明は略球形状加工食品の成形器、詳しくは例えば一口大の球形状のにぎり飯、および、にぎり飯に具を埋め込んだ手まり寿司などを成形するための略球形状加工食品の成形器に関する。
従来、略球形状加工食品の成形器として、例えば特許文献1に記載のものが知られている。
従来の成形器は、嵌合面に、底部に半球形状の雌側成形凹部が形成され、上部に雌側成形凹部に連通する円形孔が形成された雌型(下型)と、嵌合面に、円形孔の長さと略同じ高さの型押し用突起が形成され、型押し用突起の先端面に、雌側成形凹部に合致することで球形状の食品成形凹部を画成する半球形状の雄側成形凹部が形成された雄型(上型)とを備えている。また、雌型の雌側成形凹部の中央部には、得られた手まり寿司を雌型の裏側から押し出すための押し出し孔が穿設されている。
使用時には、雌型をテーブルなどの上に置き、次いで雌側成形凹部の内面に寿司ネタ(具)を敷き、その上から円形孔の上端付近までご飯を詰め込む。その後、雄側成形凹部を円形孔に挿入し、雌型と雄型とを嵌合する。これにより、型内には半球形状の雌側成形凹部と雄側成形凹部とにより囲まれた略球形状の食品成形凹部が画成される。この画成と同時に、寿司ネタとご飯とが球形状に固められ、手まり寿司が成形される。
手まり寿司の型抜き時には、まず雄型を雌型から取り外し、次いで雌型を裏返す。その後、押し出し孔を通して、指先などで手まり寿司の寿司ネタ側を押す。こうして、手まり寿司を雌型から取り出す。
実開平2−145086号公報
しかしながら、このように従来の成形器は、雄型と雌型という2個の型により構成されていた。しかも、雌型には半球形状の雌側成形凹部だけでなく、これに連通する円形孔が形成されていた。そのため、成形後の手まり寿司の上端部は円形孔内に配されたままで、手まり寿司は部分的にも雌型の外に露呈していない。その結果、手まり寿司を雌型から型抜きするためには、前述したように雌型を裏返し、押し出し孔を介して、雌型の裏側から指先などを使って手まり寿司を押し出すしかなかった。よって、手まり寿司の型抜き作業が面倒であり、その作業に長い時間を要していた。しかも、雌型の雌側成形凹部に連通した円形孔が深いため、押し出し孔を通して、手まり寿司の寿司ネタ側を指で押し出す際に円形孔の内周壁との摩擦により、手まり寿司が型崩れするおそれがあった。しかも、指先に過剰な力が入り、手まり寿司の外周面にくぼみが現出するおそれがあった。
この発明は、成形後の加工食品の型抜き作業が容易で、しかも型抜き時の成形品の型崩れを防止することができる略球形状加工食品の成形器を提供することを、その目的としてる。
また、この発明は、成形時の金型同士の嵌合作業が容易になる略球形状加工食品の成形器を提供することを、その目的としている。
請求項1に記載の発明は、嵌合面に略半球形状の雌側成形凹部が形成された下型と、上記雌側成形凹部と合致することで略球形状の食品成形空隙を画成するための略半球形状の雄側成形凹部が先端面に形成された型押し用突起を嵌合面に有する上型と、上記下型と上型との間に介在される中型とを備えた略球形状加工食品の成形器であって、上記中型には、上記雌側成形凹部と雄側成形凹部とを連通し、長さ方向に対して直交する断面の形状が孔全長にわたって雌側成形凹部の開口形状と略同一である連通孔が形成され、上記雌側成形凹部の内周壁およびまたは雄側成形凹部の内周壁には、成形後の加工食品の離型を容易にする離型用溝が形成され、上記食品成形空隙に空気を導入し、成形後の加工食品の離型を容易にする空気導入孔が形成され、上記食品成形空隙に食品が詰め込まれた加工食品の成形時、上記離型用溝と空気導入孔とが連通された略球形状加工食品の成形器である。
請求項1に記載の発明によれば、成形器の使用時、まず下型と中型とを嵌合し、下型の雌側成形凹部と中型の連通孔とを一体化させる。その後、中型と一体化した下型をテーブルなどの上に置き、雌側成形凹部および連通孔の中に、付形される食品を詰め込む。次に、雄側成形凹部を連通孔に挿入し、中型と上型とを嵌合する。これにより、型内には雌側成形凹部と雄側成形凹部とにより囲まれた略球形状の食品成形空隙が画成される。それと同時に、上記食品が食品成形空隙内で略球形状に固められる。このとき、離型用溝は空気導入孔と連通している。
型抜き時には、まず上型を中型から取り外し、次いで下型から中型を取り外す。または、上型と中型とを一体的に下型から取り外してもよい。その結果、下型の雌側成形凹部上に、略上半分が露呈した略球形状に付形された加工食品が現出される。その後は、成形された加工食品の露呈部分を摘まみ、下型から取り外す。
これにより、手まり寿司の形状が均一で、寿司職人でない素人でも簡単に成形後の加工食品の型抜き作業が容易となり、しかも型抜き時の成形品の型崩れを防ぐことができる。
加工食品の種類は限定されない。例えば、ご飯とネタとを略球形状に加工(付形)した手まり寿司が挙げられる。その他、略球形状のにぎり飯、和食の前菜などとして作られる卵料理の一種である黄身寿司(黄身おぼろ)、略球形状を有する各種の和菓子、各種の洋菓子などが挙げられる。その他、ミートボールなどでもよい。
下型、中型、上型の素材は限定されない。例えば、各種の木(檜、杉、桜など)、各種の合成樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、各種のセラミックスなどを採用することができる。
下型には、連通孔と連通可能な雌側成形凹部を1つ形成してもよいし、複数形成してもよい。中型には、雌側成形凹部の形成数に応じて、連通孔を形成することができる。連通孔は、長さ方向に直交する断面形状が孔全長にわたり同じ孔となっている。上型には、連通孔の形成数に応じて、型押し用突起が形成されている。
食品成形空隙の形状は限定されない。例えば、球形状のほかハートボール形状などを採用することができる。
略球形状加工食品の成形器は、例えば料理店の調理場で使用することができる。その他、婚礼会場、各種のイベント会場などでも使用することができる。この略球形状加工食品の成形器は、料理人や主婦などが使用してもよい。また、球形状加工食品を自動的に製造する球形状加工食品製造装置に組み込んでもよい。
中型は、その厚さ方向に複数に分割することができる。これにより、略球形状加工食品の成形器を4分割以上とすることができる。また、下型および上型も同様に厚さ方向に分割することができる。
雌側成形凹部およびまたは雄側成形凹部の内周壁に離型用溝が形成されているので、加工食品と、雌側成形凹部が密着しにくくなる。その結果、成形後の加工食品の離型が容易となる。
離型用溝の形状は限定されない。例えば、半球形状の中心部を中心とした螺旋溝、放射線溝、同心円溝などを採用することができる。
離型用溝は、雌側成形凹部およびまたは雄側成形凹部の開口部まで延長して形成した方が好ましい。これは、加工食品と、雌側成形凹部または雄側成形凹部とが密着し、加工食品と雌側成形凹部との間または加工食品と雄側成形凹部との間が真空化するのを防止するためである。
雌側成形凹部およびまたは雄側成形凹部に空気導入孔を形成した場合、加工食品と、雌側成形凹部または雄側成形凹部とが密着しにくくなる。その結果、成形後の加工食品の離型が容易となる。
空気導入孔は、加圧成形時により、加工食品と、雌側成形凹部または雄側成形凹部とが密着し、加工食品と雌側成形凹部との間または加工食品と雄側成形凹部との間が真空化するのを防止する空気孔である。
空気導入孔の形状、大きさは限定されない。また、形成数も限定されない。
離型用溝と空気導入孔とを連通することで、成形後、加工食品と雌側成形凹部との間または加工食品と雄側成形凹部との間の真空化がさらに抑制される。これにより、加工食品の離型効果がさらに高まる。
請求項2に記載の発明は、上記空気導入孔は、上記雌側成形凹部の内周壁の中心位置およびまたは雄側成形凹部の内周壁の中心位置に形成され、上記離型用溝はこの空気導入孔から放射状に延びる複数の凹溝または空気導入孔から螺旋状に延びる凹溝である請求項1に記載の略球形状加工食品の成形器である。
請求項3に記載の発明は、上記空気導入孔は上記中型の連通孔の内周面に形成された請求項1に記載の略球形状加工食品の成形器である。
請求項4に記載の発明は、底部には略半球形状の雌側成形凹部が形成され、嵌合面には長さ方向に対して直交する断面の形状が孔全長にわたって雌側成形凹部と同じ開口形状で、雌側成形凹部に連通する連通孔が形成された下型と、上記連通孔と同じ開口形状を有し、上記雌側成形凹部と合致することで略球形状の食品成形空隙を画成するための略半球形状の雄側成形凹部が先端面に形成された型押し用突起を嵌合面に有する上型とを備えた加工食品の成形器であって、上記雌側成形凹部およびまたは雄側成形凹部の内周壁に、成形後の加工食品の離型を容易にする離型用溝が形成され、上記食品成形空隙に空気を導入し、成形後の加工食品の離型を容易にする空気導入孔が上記上型およびまたは下型に形成され、上記食品成形空隙に食品が詰め込まれた加工食品の成形時、上記離型用溝と空気導入孔とが連通された略球形状加工食品の成形器である。
雌側成形凹部およびまたは雄側成形凹部の内周壁に離型用溝が形成されているので、加工食品と、雌側成形凹部または雄側成形凹部とが密着しにくくなる。その結果、成形後の加工食品の離型が容易となる。
請求項5に記載の発明は、上記空気導入孔は、上記雌側成形凹部の内周壁の中心位置およびまたは雄側成形凹部の内周壁の中心位置に形成され、上記離型用溝はこの空気導入孔から放射状に延びる複数の凹溝である請求項4に記載の略球形状加工食品の成形器である。
請求項1に記載の発明によれば、略球形状加工食品の成形器を、雌側成形凹部を有する下型と、略半球形状の雄側成形凹部が先端面に形成された型押し用突起を有する上型と、下型と上型との間に介在され、雌側成形凹部と雄側成形凹部とを連通する連通孔が形成された中型とに分割したので、成形後の加工食品の型抜き作業が容易で、しかも型抜き時の成形品の型崩れを防止することができる。
また、雌側成形凹部およびまたは雄側成形凹部の内周壁に離型用溝を形成したので、加工食品と、雌側成形凹部または雄側成形凹部とが密着しにくくなる。その結果、成形後の加工食品の離型が容易となる。
請求項1〜請求項5に記載の発明よれば、離型用溝と空気導入孔とを連通したので、成形時、加工食品と雌側成形凹部との間または加工食品と雄側成形凹部との間の真空化がさらに抑制される。これにより、加工食品の離型効果がさらに高まる。
以下、この発明に係る略球形状加工食品の成形器を図面を参照して説明する。ここでは、手まり寿司用の成形器を例とする。
図1〜図6において、10はこの発明の一実施例に係る手まり寿司の成形器(略球形状加工食品の成形器、以下、成形器)である。
この成形器10は、上面(嵌合面)に、半球形状の雌側成形凹部12b…が多数形成された下型12と、雌側成形凹部12b…と合致することで球形状の食品成形空隙a…を画成する半球形状の雄側成形凹部14c…が先端面に形成された多数の型押し用突起14d…を下面(嵌合面)に有した上型14と、下型12と上型14との間に介在され、雌側成形凹部12b…と雄側成形凹部14c…とを連通し、長さ方向に直交する断面形状が孔全長にわたって雌側成形凹部12b…の開口形状と略同一の円形孔(連通孔)13b…が多数形成された中型13とを備えている。
次に、これらの構成体を詳細に説明する。
下型12はプラスチック(例えばポリエチレン、ポリプロピレン)製の平面視して矩形状の型板12aを本体としている。型板12aの幅方向の両側部には、雌側成形凹部12b…が各列5個ずつ(合計10個)、所定ピッチで形成されている。雌側成形凹部12b…の中央部には、小径な空気導入孔12d…がそれぞれ形成されている。しかも、雌側成形凹部12b…の内周壁には、成形後の手まり寿司(略球形状加工食品)16(図6)の離型を容易にする離型溝(離型用溝)12e…,12f…が形成されている。離型溝12e…は、空気導入孔12d…を中心として放射配置された合計5本の溝で、型板12aの幅方向の一側部に配置された5個の雌側成形凹部12b…にそれぞれ形成されている。各離型溝12e…は、成形時、後述する5本の空気抜き溝13e…と連通状態となる。これにより、成形時の食品成形空隙a…の空気抜きが良好になる。また、空気導入孔12d…と、対応する各離型溝12e…の一端部とは、数mmだけしか離間していない。そのため、空気導入孔12d…と各離型溝12e…とを連通した場合と略同様の効果が得られる。離型溝12f…は、空気導入孔12d…を中心とした2本の同心円溝で、残りの雌側成形凹部12b…にそれぞれ形成されている。
図5(a)〜(d)には、他の離型溝(離型用溝)12g〜12kを図示している。図5(a)に示す離型溝12g…は、空気導入孔12dを中心にして放射配置された4本の溝である。各離型溝12g…は、空気導入孔12dと一端部が連通し(図5(d))、他端部が雌側成形凹部12bの開口部に連通している。そのため、成形時、仮に手まり寿司16と雌側成形凹部12bとがいったん密着しても、空気導入孔12dから導入された空気が各離型溝12g…を通って手まり寿司16と雌側成形凹部12b…との隙間に入り込む。その結果、手まり寿司16と雌側成形凹部12b…との真空化を防止することができる。
図5(b)には、4本の離型溝12g…と、同心円状の多数本の離型溝12f…とを組み合わせた例を示す。成形後、各円形状の離型溝12f…には、空気導入孔12dから導入された空気が、放射線状の離型溝12g…を介して供給される。
型板12aの長さ方向の両端部には、嵌合ガイドピン12c,12cが1対立設されている。嵌合ガイドピン12c,12cの突出長さは、中型13の厚さと上型14の厚さと略同じである。
中板13は、下型12と同一素材、略同一形状の型板13aを本体としている。型板13aの幅方向の両側部には、円形孔13b…が各列5個ずつ(合計10個)、所定ピッチで形成されている。円形孔13b…は、型板13aの上下両面をそれぞれ貫通して形成されている。円形孔13b…の内周面には、成形時に食品成形空隙からの空気抜けを良好にする5本の空気抜き溝13e…が、円形孔13b…の周方向に向かって一定ピッチで形成されている。型板13aの長さ方向の両端部には、上記嵌合ガイドピン12c,12cと対峙する位置に、対応する1対の嵌合ピン孔13c,13cがそれぞれ形成されている。両嵌合ガイドピン12c,12cを、対応する嵌合ピン孔13c,13cに挿入することで、下型12と中型13との位置合わせが容易になり、簡単に両型を嵌合させることができる。型板13aの長さ方向の両端部には、把手13d,13dがそれぞれ一体形成されている。把手13d,13dの形状は任意である。
上型14は、中型13と略同じ平面視して矩形状で、その幅方向の長さが中型13よりも短い型板14aを有している。型板14aの長さ方向の両端部には、上記嵌合ガイドピン12c,12cと対峙する位置に、対応する1対の嵌合ピン孔14e,14eがそれぞれ形成されている。両嵌合ガイドピン12c,12cを、対応する嵌合ピン孔14e,14eに挿入することで、中型13と上型14との位置合わせが容易になり、簡単に両型を嵌合させることができる。これらの嵌合ガイドピン12c,12c、嵌合ピン孔13c,13c,14e,14eにより、隣接する型同士の嵌合をガイドする嵌合ガイド部が構成される。
型板14aの幅方向の両側部の下面には、型押し用突起14d…が各列5個ずつ(合計10個)、所定ピッチで突設されている。また、各列の型押し用突起14d…の外周部の一部は、型板14aの幅方向の両端面より外方に突出している。各雄側成形凹部14c…の中央部は、円形の平坦面となっている。平坦化することで、皿などに盛り付けられた手まり寿司16の座りが良くなる。各雄側成形凹部14c…の中央部には、型板14aを貫通して小径な空気抜き孔14f…がそれぞれ形成されている。
また、図4に示すように、先端部が細いために他の部分に比べて破損し易い型押し用突起14d…を、型板14aに着脱自在に設けてもよい。型押し用突起14d…の着脱構造は限定されない。例えば螺合構造、嵌合構造などが挙げられる。ここでは、螺合構造を採用している。すなわち、型板14aの下面に円形状の嵌合穴14g…をそれぞれ形成し、それらの中央部に小径なボルト孔14h…をそれぞれ形成している。また、各型押し用突起14d…の裏面の中央部には、小径なナット14i…がそれぞれ突設されている。各型押し用突起14d…の型板14aへの固定方法は、各空気抜き孔14f…の上側の開口部から、軸線に沿って細い空気孔が形成された図示しない孔付ビスを挿入し、孔付ビスの先端部をナット14i…にねじ込む。これにより、各型押し用突起14d…が型板14aに螺合される。
次に、第1の実施例の成形器10を利用した手まり寿司の成形方法を説明する。
成形器10の使用時には、まず下型12と中型13とを組み立てる。具体的には、両嵌合ガイドピン12c,12cが、対応する嵌合ピン孔13c,13cに挿入されるように、型板12aと型板13aとを嵌合する。これにより、各雌側成形凹部12b…と、対応する円形孔13b…とが連通状態となる。
その後、下型12を図示しないテーブル上に置き、中型13側から各雌側成形凹部12b…および円形孔13b…の中に、寿司ネタとご飯とを順に詰め込む。次に、上型14と中型13とを嵌合する。具体的には、両嵌合ガイドピン12c,12cを対応する嵌合ピン孔14e,14eに挿入して中型13と上型14とを位置合わせし、続いて各雄側成形凹部14b…を対応する円形孔13b…に挿入する。このとき、押し型用突起14d…の外周面と、円形孔13b…の内周面とのすき間から円形孔13b…の内部空気が外部に抜ける。こうして、成形器10内には半球形状の各雌側成形凹部12b…と、対応する雄側成形凹部14c…とにより囲まれた略球形状の10個の食品成形空隙a…が画成される。それと同時に、手まり寿司16…が球形状に固められて成形される。
成形された手まり寿司16…の型抜き時には、まず上型14を中型13から取り外し、次いで下型12から中型13を取り外す。これにより、下型12の各雌側成形凹部12b…上に、略上半分が露呈した球形状の手まり寿司16…が現出される。その後は、成形された手まり寿司16…の露呈部分を摘まみ、これらを雌側成形凹部12b…から取り外す。
これにより、成形後の手まり寿司16…の型抜き作業が容易となり、しかも従来のように雌型の裏面側から押し出し孔を通して手まり寿司を押し出さないので、型抜き時の手まり寿司16…の型崩れを防ぐことができる。
また、第1の実施例では、型押し用突起14d…の一部が、上型14の一端から外方に突出しているので、雄型14を上側部分雌型13に嵌合するとき、型押し用突起14d…と円形孔13b…との位置を確認しながら、各型押し用突起14d…を、対応する円形孔13b…に確実に挿入することができる。これにより、雄型14と上側部分雌型13との嵌合作業が容易になる。
さらに、成形器10を、雌側成形凹部12b…を有する下型12と、雄側成形凹部14c…が先端面に形成された型押し用突起14d…を有する上型14と、下型12と上型14との間に介在され、雌側成形凹部12b…と雄側成形凹部14c…とを連通する円形孔13b…が形成された中型13とに分割したので、成形後の手まり寿司16の型抜き作業が容易で、しかも型抜き時の成形品の型崩れを防止することができる。
さらにまた、下型12と中型13との嵌合時や中型13と上型14との嵌合時には、嵌合ガイド部をガイドにして型同士を嵌合するように構成したので、型同士の嵌合作業が容易になる。しかも、嵌合ガイド部の存在により、嵌合時の位置ずれを原因とした型同士の接触で、各型押し用突起14d…の先細り化した先端部(下端部)が破損するのを防ぐことができる。
雌側成形凹部12b…の内周壁に離型溝12e…,12f…を形成するとともに、空気導入孔12d…を形成したので、手まり寿司16…と雌側成形凹部12b…とが密着しにくくなる。その結果、成形後の手まり寿司16…の離型が容易となる。
また、下型12として、従来と同じように中型13が一体化したものを採用してもよい。すなわち、その構造を有する略球形状加工食品の成形器(図示せず)は、底部に半球形状の雌側成形凹部12b…が形成される一方、上部には対応する雌側成形凹部12b…と連通する円形孔13b…がそれぞれ形成された下型と、半球形状の雄側成形凹部14c…が先端面に形成された型押し用突起14d…を嵌合面に有する上型とを備えた成形器となる。これにより、使用法は従来の成形器と同じであるが、雌側成形凹部12b…の中央部に空気導入孔12d…が形成され、雌側成形凹部12b…の内周壁に離型溝12e…,12fが形成されているので、成形された手まり寿司16…と、雌側成形凹部12b…とが密着しにくくなる。その結果、成形後の手まり寿司16…の離型が容易となる。
次に、図7〜図9を参照して、この発明の第2の実施例の略球形状加工食品の成形器を説明する。
図7および図8に示すように、第2の実施例の手まり寿司の成形器(略球形状加工食品の成形器、以下、成形器)は、ハートボール状の手まり寿司16A(図9(a),(b))を成形する型である。
この成形器20の特徴は、下型12の各雌側成形凹部12b…と、上型14の離型溝を有しない各雄側成形凹部14c…とが、ハートボール状の食品成形空隙a…を半分割した形状をそれぞれ有している。また、各雌側成形凹部12b…と各雄側成形凹部14c…とには、離型溝がそれぞれ形成されていない。ただし、第1の実施例と同様の各種の離型溝を形成してもよい。そして、円形孔13b…に代えて、平面視してハート形状のハート孔(連通孔)13f…としている。型押し用突起14d…の内周壁のうち、ハート形状の先細り部分には、上型14の下面に対して45度の傾斜角度を有する傾斜部14j…がそれぞれ形成されている。傾斜部14j…を形成すると、ハートボール状の手まり寿司16Aの先細り部の一部分に45度の傾斜を有する平坦面が現出される。その結果、皿などに盛り付けた際、手まり寿司16Aの特徴であるハートボール状を、食する人に強調することができるとともに、手まり寿司16Aの座りを良くすることができる。
第2の実施例では、両嵌合ガイドピン14j,14jが、上型14の一方の対角線上の両端部の下面にそれぞれ配置されている。また、下型12の長さ方向の両端部には、中型13の着脱を容易にする把手用溝12k,12kが形成されている。そして、下型12の一方の対角線上の両端部に、嵌合ピン孔12m,12mが形成されている。
その他の構成、作用および効果は、第1の実施例から推測することができる範囲であるので、説明を省略する。
この発明の第1の実施例に係る略球形状加工食品の成形器の金型分離状態を示す斜視図である。 この発明の第1の実施例に係る略球形状加工食品の成形器の金型嵌合状態を示す斜視図である。 この発明の第1の実施例に係る略球形状加工食品の成形器の型嵌合状態の要部拡大断面図である。 この発明の他の実施形態に係る略球形状加工食品の成形器の上型の要部拡大断面図である。 (a)〜(c)は、この発明の別の実施形態に係る略球形状加工食品の成形器の雌側成形凹部を示す平面図である。(d)は、この発明の別の実施形態に係る略球形状加工食品の成形器の離型用溝と空気導入孔との連通状態を示す要部拡大斜視図である。 この発明の第1の実施例に係る略球形状加工食品の成形器により成形された略球形状加工食品の正面図である。 この発明の第2の実施例に係る略球形状加工食品の成形器の型分離状態を示す斜視図である。 この発明の第2の実施例に係る略球形状加工食品の成形器の上型の要部拡大斜視図である。 (a)は、この発明の第2の実施例に係る略球形状加工食品の成形器により成形された略球形状加工食品の正面図である。(b)は、この発明の第2の実施例に係る略球形状加工食品の成形器により成形された略球形状加工食品の斜視図である。
符号の説明
10,20 略球形状加工食品の成形器、
12 下型、
12b 雌側成形凹部、
12c,14j 嵌合ガイドピン、
12d 空気導入孔、
12e〜12h 離型溝(離型用溝)、
12m,13c 嵌合ピン孔(嵌合ガイド部)、
13 中型、
13b 円形孔(連通孔)、
13f ハート孔(連通孔)、
14 上型、
14c 雄側成形凹部、
14d 型押し用突起、
14e 嵌合ピン孔(嵌合ガイド部)、
a 食品成形空隙。

Claims (5)

  1. 嵌合面に略半球形状の雌側成形凹部が形成された下型と、
    上記雌側成形凹部と合致することで略球形状の食品成形空隙を画成するための略半球形状の雄側成形凹部が先端面に形成された型押し用突起を嵌合面に有する上型と、
    上記下型と上型との間に介在される中型とを備えた略球形状加工食品の成形器であって、
    上記中型には、上記雌側成形凹部と雄側成形凹部とを連通し、長さ方向に対して直交する断面の形状が孔全長にわたって雌側成形凹部の開口形状と略同一である連通孔が形成され、
    上記雌側成形凹部の内周壁およびまたは雄側成形凹部の内周壁には、成形後の加工食品の離型を容易にする離型用溝が形成され、
    上記食品成形空隙に空気を導入し、成形後の加工食品の離型を容易にする空気導入孔が形成され、
    上記食品成形空隙に食品が詰め込まれた加工食品の成形時、上記離型用溝と空気導入孔とが連通された略球形状加工食品の成形器。
  2. 上記空気導入孔は、上記雌側成形凹部の内周壁の中心位置およびまたは雄側成形凹部の内周壁の中心位置に形成され、上記離型用溝はこの空気導入孔から放射状に延びる複数の凹溝または空気導入孔から螺旋状に延びる凹溝である請求項1に記載の略球形状加工食品の成形器。
  3. 上記空気導入孔は上記中型の連通孔の内周面に形成された請求項1に記載の略球形状加工食品の成形器。
  4. 底部には略半球形状の雌側成形凹部が形成され、嵌合面には長さ方向に対して直交する断面の形状が孔全長にわたって雌側成形凹部と同じ開口形状で、雌側成形凹部に連通する連通孔が形成された下型と、
    上記連通孔と同じ開口形状を有し、上記雌側成形凹部と合致することで略球形状の食品成形空隙を画成するための略半球形状の雄側成形凹部が先端面に形成された型押し用突起を嵌合面に有する上型とを備えた加工食品の成形器であって、
    上記雌側成形凹部およびまたは雄側成形凹部の内周壁に、成形後の加工食品の離型を容易にする離型用溝が形成され、
    上記食品成形空隙に空気を導入し、成形後の加工食品の離型を容易にする空気導入孔が上記上型およびまたは下型に形成され、
    上記食品成形空隙に食品が詰め込まれた加工食品の成形時、上記離型用溝と空気導入孔とが連通された略球形状加工食品の成形器。
  5. 上記空気導入孔は、上記雌側成形凹部の内周壁の中心位置およびまたは雄側成形凹部の内周壁の中心位置に形成され、上記離型用溝はこの空気導入孔から放射状に延びる複数の凹溝である請求項4に記載の略球形状加工食品の成形器。
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