JP3588168B2 - 電動モータ駆動式ポンプ装置 - Google Patents

電動モータ駆動式ポンプ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はたとえば動力舵取装置のような流体圧利用機器での流体圧源として用いる電動モータ駆動式ポンプ装置に関し、特に流体圧ポンプとして可変容量形ベーンポンプを用いた電動モータ駆動式ポンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば流体圧利用機器としての油圧式動力舵取装置において、油圧源(流体圧源)となるオイルポンプをこれに一体的に連結した電動モータにより駆動する構造の電動モータ駆動式ポンプが、たとえば実開昭56−67391号公報、特公平2−25837号公報、実開平2−132873号公報等により、従来から知られている。ここで、これらの従来の装置では、上述したオイルポンプ、電動モータとともに、作動油を貯溜するオイルタンクも一体的に組み付けている一体型構造の場合を示す。
【0003】
このような油圧式動力舵取装置に用いる電動モータ駆動式ポンプによれば、従来一般的であった自動車エンジンで駆動するものとは異なり、電動モータの回転数を電気的な制御手段によって車輌の各種走行条件に応じて制御できることから、特に高速走行時における無駄な供給流量をなくし、種々の車輌の走行条件、車速や操舵状況に応じた吐出流量を得て、これを動力舵取装置に供給することができる。
【0004】
このような従来の電動モータ駆動式ポンプでは、電動モータの回転数に応じて比例する吐出流量を得ることができる容量形のベーンポンプを用いている。
また、上述した電動モータ駆動式ポンプにおいて、電動モータとして直流(DC)ブラシ付きモータを用いている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来の電動モータ駆動式ポンプでは、油圧式動力舵取装置が舵取操作に応じて操舵されることによる負荷の増減によって、ポンプ吐出側通路中の油圧が変動することにより、ポンプ回転数も変動し、ポンプからの吐出流量も変動するという不具合がある。
【0006】
たとえば上述した負荷が増し、ポンプ吐出側の圧力が上昇すると、ポンプからの圧油の吐出が押さえ込まれてポンプ回転数が低下し、ポンプからの吐出流量が低下する。そして、このような状態において、急操舵を行った場合には、ポンプからの吐出流量が足りず、舵取りハンドルを操作する際に引っかかりを生じるおそれがあることから、これを解消するために上述した負荷に応じてモータ回転数を制御するというきわめて複雑な制御を行なうことが必要になる。
【0007】
特に、このようなモータ制御を行なうには、車速、操舵速度、操舵力、さらに操舵方向を検出するセンサを設け、これらのセンサからの信号に応じてモータの駆動電流を制御することができる制御用コントローラのような電気的な制御手段を設けることが必要で、複雑な制御回路部品が必要となる。
【0008】
また、上述した負荷の増減に伴なう不具合を解決するために、モータやポンプを大型にし、最大の負荷、最大の急操舵における条件を配慮し、舵取りハンドルに引っかかりを生じないようなポンプの吐出流量を確保することも考えられるが、装置全体が大型化し、実用面で好ましい対策ではない。
【0009】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、流体圧ポンプを電動モータで駆動する場合に、ポンプからの圧油供給通路中での圧力が流体圧利用機器の作動に伴なう負荷の増減により変動しても、常に安定した一定の流量を得ることができ、従来のような複雑な電気的制御やこれを得るための複雑な制御手段を必要とせず、低コストで所要の性能を発揮でき、またポンプ吐出流量として無駄な流量が必要ないことからポンプ駆動馬力を軽減し、省エネルギ化を図り、電動ポンプの駆動にあたって電力消費を最小限とすることができる電動モータ駆動式ポンプ装置を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このような要請に応えるために本発明に係る電動モータ駆動式ポンプ装置は、流体圧利用機器での流体圧源として用いられ、ポンプ回転要素を有する可変容量形ポンプと、前記可変容量形ポンプと一体的に設けられた直流ブラシレスモータとから構成され、前記可変容量形ポンプの回転要素は、前記直流ブラシレスモータのモータ軸上に設けられるとともに、前記直流ブラシレスモータの内部空間は、前記可変容量形ポンプへの作動流体の供給用タンクとして用いられるものである。
【0011】
請求項2に記載した発明に係る電動モータ駆動式ポンプ装置は、請求項1に記載した発明に係る電動モータ駆動式ポンプ装置において、前記直流ブラシレスモータは、この直流ブラシレスモータのロータ位置を検出するロータ位置検出センサを備え、前記ロータ位置検出センサは、前記可変容量形ポンプの回転要素および前記直流ブラシレスモータのモータ軸と同一軸上に設けられるものである。
【0014】
ここで、流体圧利用機器として、たとえば動力舵取装置のパワーシリンダを、流体圧としてたとえば油圧を用いる。しかし、これに限定されないことは勿論である。
また、可変容量形ポンプとは、たとえばベーン式の可変容量形ポンプをいう。しかし、これに限定されるものではない。また、ポンプ回転要素とは、たとえばロータである。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1ないし図5は本発明に係る電動モータ駆動式ポンプ装置を説明するに当たり参考となる装置の例(以下においては参考例という)を示し、これらの図において、この参考例では動力舵取装置の油圧供給系に用いるオイルポンプに適用している。
【0016】
すなわち、この参考例では、電動モータ駆動式ポンプ装置10を、図5に示すように流体圧利用機器としての油圧式動力舵取装置1の油圧源となるポンプ部11と、このポンプ部11を駆動するDCブラシ付きモータによる電動モータ部12とによって一体に形成している。また、13はこのポンプ部11に作動油を供給するためのタンク(図1では符号Tで示す)である。
【0017】
なお、図5中符号2は油圧式動力舵取装置の装置本体部であり、図示しない自動車の左、右操舵輪3a,3aにナックルアームを介して連結されるタイロッド3が設けられている。この装置本体部2は、詳細な図示は省略するが、広く知られているように舵取りハンドル4での舵取り操作がステアリングシャフト4aにより伝達されることにより油圧流路を切換える流路切換弁と、舵取り操作をタイロッド3側に伝達する伝達部と、左、右室のいずれかに油圧を導入することで舵取り操作に応じたアシスト力を発生させるパワーシリンダ(図2におけるPSに相当する)を備えている。
また、5は自動車のエンジン、5aはオルタネータ、6は車載バッテリ、7はイグニッションスイッチである。
【0018】
この参考例によれば、電動モータ駆動式ポンプ装置10を、動力舵取装置での油圧源として用いるポンプ部を図1および図2に示すような可変容量形ポンプ(以下、符号11を付す)によって構成するとともに、この可変容量形ポンプ11とこれを駆動する電動モータ部12とを一体的に連結し、かつ可変容量形ポンプ11のポンプ回転要素であるロータを、電動モータ部12のモータ軸12a上に設けている。
【0019】
なお、この参考例では、電動モータ部12をDCブラシ付きモータ(以下、符号12を付す)によって構成した場合を図示している。このようなDCブラシ付きモータの詳細な構造は、従来から広く知られている通りであり、具体的な説明は省略する。
【0020】
また、この参考例における可変容量形ポンプ11を図1および図2を用いて説明すると、このポンプ11はベーンタイプのものであって、前記モータ12に一体的に連設されるポンプボディ21,22内に、ポンプ構成要素23を収納配置している。
すなわち、このボディ21,22内には、ポンプ構成要素23の回転要素であるベーンを有するロータ24を回転駆動するための前記モータ軸12aが貫通した状態で回転自在に支持されている。
【0021】
25はロータ24の外周部に嵌装して配置される内側カム面を有し、かつこの内側カム面とロータ15との間にポンプ室25aを形成するカムリングで、このカムリング25は、ポンプ室25aの容積を可変するようにボディ収納空間内で空間内壁部分に嵌合状態で設けられたアダプタリング26内で移動変位可能に配置されている。
【0022】
27は上述したロータ24、カムリング25およびアダプタリング26によって構成されているポンプカートリッジのモータ側に圧接して積層配置されるプレッシャプレートで、このポンプカートリッジの反対側にはボディ22の端面がサイドプレートとして圧接されている。
28はボディ21内に形成したポンプ吐出側圧力室、29はボディ22側に設けた吸込ポート29aからのポンプ吸込側流体をポンプ室25aに導くポンプ吸込側通路である。
【0023】
図2中30は上述したポンプ室25aからプレッシャプレート27内のポンプ吐出側通路、ポンプ吐出側圧力室28、ボディ21内の通路孔を介して接続されたポンプ吐出側通路で、この通路30の途中にはメータリングオリフィス31が介在させられるとともに外方端側にポンプ吐出側流体圧を図示しないパワーシリンダ(図中PSで示す)に給送するための吐出ポート30aを有する。
【0024】
32はボディ21における収納空間の上方に略直交して配置されカムリング25をボディ(アダプタリング26)内でロータ24に対して移動変位させるための切換えバルブで、この切換えバルブ30は、ボディ21のバルブ孔内でポンプ吐出側通路30のメータリングオリフィス31上、下流側の圧力差およびばねの付勢力で摺動動作するリリーフ弁付きのスプール33を備えている。
【0025】
さらに、34,35は前記カムリング25の外周部でボディ21側のアダプタリング26との間に形成される第1および第2の流体圧室で、これらの室34,35に、適宜の流体圧を導入することにより、ポンプ室25aの容積を調整し、所要の状態でのポンプ吐出流量を得るように構成されている。
すなわち、ポンプ作動時において吐出側での流量変動を、メータリングオリフィス31の上、下流側の圧力差により作動される切換えバルブ32により感知し、このバルブ32によって制御される流体圧を、カムリング25両側の第1、第2の流体圧室34,35に供給することにより、このカムリング25を所要の状態で揺動変位させ、ポンプ室25a内の容積を変えて、ポンプ吐出流量を所要の状態で制御することができる。
【0026】
ここで、図中37は前記カムリング25の揺動支点となるとともに第1、第2の流体圧室34,35をシールするシールピン、38はこのシールピン37と対向する位置をシールするシール部材である。
なお、上述したベーンタイプの可変容量形ポンプ12において、上述した以外の構成および作用等は、たとえば特願平6−52659号を始めとして、特開平6−167281号公報、特開平6−200883号公報、特開平6−241175号公報、特開平6−241176号公報等によって従来から知られている通りの構造であり、詳細な説明は省略する。
【0027】
上述したポンプ構造において、ポンプ11の始動時には、カムリング25は図2から明らかなようにボディ21の収納空間内の一側にロータ24との間のポンプ室25aの内容積が最大となるように押圧部材39のコイルばねにより付勢された状態にある。このとき、切換バルブ32は、図2とは異なり、第1の流体圧室34をポンプ吸込側に、第2の流体圧室35をポンプ吐出側でのメータリングオフィス31の下流側に接続された状態にある。
【0028】
そして、ポンプ回転数が徐々に増大して駆動されると、このポンプ回転数に比例して得られるポンプ吐出側でオリフィス31の上、下流側の流体圧による差圧によって、切換バルブ32のスプール33を切換え作動させ、これにより調整流量域では、カムリング25外側の第1の流体圧室34はポンプ吐出側でメータリングオリフィス31の上流側に、第2の流体圧室35は、メータリングオリフィス31の下流側に接続され、これによりロータ24に対して偏心しているカムリング25を、コイルばね(押圧部材39)に抗してポンプ室25aの内容積が減少する方向(図2参照)に移動変位する。
【0029】
このとき、ポンプ吐出側の流体流量の大小に応じた切換バルブ32のスプール33による切換え作動で、第1の流体圧室34に対しポンプ吐出側が、これに相対向して位置付けられている第2の流体圧室35に対しこれよりも低圧なオリフィス31下流側が適宜接続されることから、カムリング25は、切換えバルブ32の作動状態によって適宜移動変位され、結果として内容積が変化されるポンプ室25aから吐出される流量制御が所要の状態で行なわれ、動力舵取装置PSに至る所定流量の給送が可能となる。
【0030】
特に、上述した可変容量形ポンプ11の構造によれば、ポンプ回転数に伴なって増減するポンプ吐出量により、メータリングオリフィス31で生じる差圧に応じて切換えバルブ32を切換え制御し、これによってカムリング25をコイルばね(押圧部材39)の付勢力に抗して図中右側に、またはこの付勢力によって図中左側に、移動変位させ得るもので、その結果としてポンプ室25aの内容積を可変制御し、ポンプからの吐出量を、ポンプ回転数に合わせてバランスさせ、所望の特性を得られるように制御することができる。
【0031】
以上の構成による電動モータ駆動式ポンプ装置10によれば、可変容量形ポンプ11をDCブラシ付きモータ12で一定電圧により駆動することにより、動力舵取装置1の作動に伴なう負荷の増減の如何にかかわらず、従来のような複雑な電気的制御やこれを得るための複雑な制御手段を必要とせずに、可変容量形ポンプ11自体のもつ吐出流量調整機能を巧みに利用し、ポンプからの吐出流量を常に一定の流量に制御することができる。
特に、この装置10では、負荷が最大となっても、モータ12やポンプ11を大型化することなく、必要流量を確保することができ、無駄なポンプ11からの吐出流量は不要で、駆動馬力も小さくてよい。
【0032】
すなわち、図3(a)に示すポンプ回転数に対するポンプ吐出流量の特性図において、Q0 は動力舵取装置での必要流量で、ポンプは常にこの必要流量Q0 を確保することが必要である。
これに対し、従来の平衡形ポンプでは、図中eで示すようにポンプ吐出流量がQ2 以上となるような容量をもつことが必要である。これは、図中a0 で示す無負荷時とa1 で示す最大負荷時とでは、ポンプ回転数が変動することにより吐出流量が増減するために、如何なる負荷条件下であっても、上述した必要流量Q0 を確保できるように、容量を設定することが必要であるためである。
一方、この参考例によれば、図中fで示すように、上述した負荷がa0 とa1 との間で変動しても、常に一定流量Q1 を確保することが可能であり、この流量Q1 を前記必要流量Q0 よりも僅かに大きい値に設定するとよい。
【0033】
そして、このような図3(a)において、従来のポンプでは、ハッチングを付した部分が、この参考例によるポンプ装置10に比べて、無駄な吐出流量となる。
換言すれば、従来の平衡形ポンプでは、上述した通り、負荷の変動によって吐出流量が変動するために、必要流量Q0 を確保するうえで、図中eで示すような特性を有することが必要である。
【0034】
図3(b)はポンプ吐出側圧力Pとポンプ吐出流量との関係を示し、従来の平衡形ポンプでは図中eのようにポンプ吐出側圧力Pの増大とともに流量が減少するが、本発明では図中fのように一定の流量を確保することができることを示している。
【0035】
この図3の(b)において、圧力がPaであるときの流量は、図3の(a)に示すように従来はea 、本発明はfa (Q1 )であって、その相違は明白である。これをモータ特性として図4に示すと、従来のモータも、この参考例のモータも同じ回転数でトルク(またはモータ駆動電流)が異なる。
すなわち、T−I特性を同一とした場合、Ω−I特性が、この参考例の場合に図中波線で示すように、実線で示した従来の場合に比べて下げることができる。
したがって、この参考例によれば、従来のモータに比べて、モータ出力(T×Ω)の少ないモータを適用することができ、モータの小型化が図れ、省エネルギ化、さらに電力消費を少なくすることができる。
【0036】
さらに、上述した構成による電動モータ駆動式ポンプ装置10によれば、図5に示す概要図から明らかな通り、従来必要であった電動モータ12の駆動制御を行なうためのシグナルコントローラやパワーコントローラのような電気的な制御手段が不要であり、またこのような電気的な制御手段に入力する車輌の走行条件を検出するための車速センサ、操舵角センサ、操舵力センサなどの検出センサも不要となる。したがって、この参考例に係る装置10では、動力舵取装置における制御回路として特別なものは不要であり、構造が簡素化し、構成部品点数の削減、コスト低減を図ることができる。
【0037】
次に、本発明に係る電動モータ駆動式ポンプ装置を図6によって詳細に説明する。図6は本発明の実施の形態を示し、電動モータ12としてDCブラシレスモータを用いた場合を示し、前述した図1、図2と同一または相当する部分には同一番号を付して説明は省略する。
なお、上述した可変容量形ポンプ11の構造は、上述した図1に示したものとモータ12に対しての組付け方向が反転していることを除くと略同じであり、具体的な説明はここでは省略する。
【0038】
また、上述した電動モータとなるDCブラシレスモータ12の詳細を説明すると、このモータ12は、筒状ハウジング41とその両端部を閉塞する端部ボディ部42,21とを備えている。一方のボディ21は、前述したポンプ11側のボディと兼ねている。
そして、これらの端部ボディ部42,21に軸受を介して回転自在に支持したモータ軸12a上で軸線方向の略中央部分には、磁性材により大径に形成したロータ43が設けられている。
【0039】
このロータ43の周囲には、異なる磁極を有する永久磁石44,44が交互に配置され、またその周囲を取り囲むように前記ハウジング41の内壁部には、周方向に等間隔をおいて突設した複数のコアにコイル45aを巻回しているステータ45が設けられている。
【0040】
図6において、符号46はブラシレスモータに付設されているロータ位置検出センサで、このセンサ46は、端部ボディ部42を貫通するモータ軸12aの外方端に設けたスイッチマグネットとその周囲に所定間隔をおいて対向するように固定側であるボディ部の一部に設けたホール素子とから構成される。
【0041】
このようなブラシレスモータ12において、この実施の形態では、筒状ハウジング41内に形成されるモータ内空間を、前記ポンプ11へ供給する作動油を蓄えるタンク13として利用している。なお、図中51はタンク13を構成するハウジング41の一部に設けた注油口、52は動力舵取装置PSからの戻り配管、53はこのモータ12内のタンク13からポンプボディ21に形成したポンプ11へのポンプ吸込側通路29の一部に設けたフィルタである。
また、54は前記モータ軸12aのポンプ11のロータ24軸支部分からタンク13にかけて形成した洩れ油流出通路である。
【0042】
そして、このようなブラシレスモータ12とポンプ11、さらにタンク13を一体に構成したポンプ装置10では、全体の構成を簡素化し、ポンプ、モータ等を効率よく、しかも全体を小型化して達成することができる。
【0043】
なお、本発明は上述した実施の形態での形状、構造等に限定されず、各部の形状、構造等を適宜変形、変更することが可能で、種々の変形例が考えられる。
たとえば上述した実施の形態では、上述した構成によるベーンタイプの可変容量形ポンプ11を例示したが、これには限定されず、たとえば特開平6−167281号公報、特開平6−200883号公報、特開平6−241175号公報、特開平6−241176号公報等に示される構造を有する適宜の可変容量形ベーンポンプであれば適用して効果を発揮することができる。
また、本発明は動力舵取装置を始め、適宜の流体圧利用機器のポンプであれば適用して効果を発揮することができる。
【0044】
【実施例】
流体圧利用機器として動力舵取装置のパワーシリンダを用い、また流体圧として油圧を用いている。
可変容量形ポンプとして、たとえば特開平6−167281号公報、特開平6−200883号公報、特開平6−241175号公報、特開平6−241176号公報等に示される構造を有する可変容量形ベーンポンプを用いる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る電動モータ駆動式ポンプ装置は、流体圧利用機器での流体圧源として用いられ、ポンプ回転要素を有する可変容量形ポンプと、前記可変容量形ポンプと一体的に設けられた直流ブラシレスモータとから構成され、前記可変容量形ポンプの回転要素は、前記直流ブラシレスモータのモータ軸上に設けられるとともに、前記直流ブラシレスモータの内部空間は、前記可変容量形ポンプへの作動流体の供給用タンクとして用いられるものであるので、簡単な構成であるにもかかわらず、以下に述べる優れた効果を奏する。
【0046】
すなわち、本発明によれば、可変容量形ポンプを一定電圧で電動モータを駆動するだけで、流体圧利用機器側の作動に伴なう負荷の増減によりポンプ吐出側通路での圧力が変動し、ポンプ回転数が変動しても、可変容量形ポンプ自体の流量調整機能によって、自動的に吐出流量を常に一定量に保つことができる。換言すれば、ポンプからの流体圧が供給される流体圧利用機器での作動による負荷時に、ポンプ吐出側流体圧が上昇しても、従来のようにモータの駆動制御を行なうことなく、流量低下という問題を生じないようにすることができる。
【0047】
特に、本発明によれば、従来のような複雑な電気的制御やこれを得るための複雑な制御手段を必要とせず、低コストで所要の性能を発揮させることができる。また、ポンプからの吐出流量として、無駄な流量が必要ないことからポンプ駆動馬力を軽減し省エネルギ化を図り、電動ポンプの駆動にあたって電力消費を最小限とすることができる。すなわち、負荷が最大となっても、モータやポンプを大型化することなく、必要流量を確保することができることから、従来のようなポンプからの無駄な吐出流量は不要で、駆動馬力も小さくてよい。
【0048】
本発明においては、電動モータを直流ブラシレスモータによって構成しているから、その内部空間を、可変容量形ポンプへの作動流体の供給用タンクとして用いることができ、ポンプ装置全体を小型に構成できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】電動モータ駆動式ポンプ装置の参考例を示し、ポンプ装置全体の要部を断面した横断面図である。
【図2】図1における可変容量形ポンプ部分での要部構造を説明するために断面して示す要部縦断面図である。
【図3】(a)は参考例として示した電動モータ駆動式ポンプ装置と従来のポンプ装置とのポンプ回転数とポンプ吐出流量との関係を示す特性図、(b)はポンプ吐出圧力とポンプ吐出流量との関係を示す特性図である。
【図4】参考例として示した電動モータ駆動式ポンプ装置と従来のポンプ装置とのモータ駆動電流とポンプ回転数およびモータによる駆動トルクとによるモータ特性を示す図である。
【図5】参考例として示した電動モータ駆動式ポンプ装置を油圧式動力舵取装置に適用した全体の概略構成を示す構成図である。
【図6】本発明に係る電動モータ駆動式ポンプ装置の一実施の形態を示し、ポンプ装置全体の要部を断面した横断面図である。
【符号の説明】
1…油圧式動力舵取装置、4…舵取ハンドル、5…エンジン、6…車載用バッテリ、10…電動モータ駆動式ポンプ装置、11…流体圧ポンプであるベーンタイプの可変容量形ポンプ、12…電動モータ(DCブラシ付きモータ、DCブラシレスモータ)、13…タンク、21,22…ボディ、23…ポンプ構成要素、24…ロータ、25…カムリング、26…アダプタリング、30…ポンプ吐出側通路、31…メータリングオリフィス、32…スプール式切換えバルブ、T…タンク、PS…動力舵取装置のパワーシリンダ。

Claims (2)

  1. 流体圧利用機器での流体圧源として用いられ、ポンプ回転要素を有する可変容量形ポンプと、前記可変容量形ポンプと一体的に設けられた直流ブラシレスモータとから構成され、前記可変容量形ポンプの回転要素は、前記直流ブラシレスモータのモータ軸上に設けられるとともに、前記直流ブラシレスモータの内部空間は、前記可変容量形ポンプへの作動流体の供給用タンクとして用いられることを特徴とする電動モータ駆動式ポンプ装置。
  2. 前記直流ブラシレスモータは、この直流ブラシレスモータのロータ位置を検出するロータ位置検出センサを備え、前記ロータ位置検出センサは、前記可変容量形ポンプの回転要素および前記直流ブラシレスモータのモータ軸と同一軸上に設けられることを特徴とする請求項1に記載の電動モータ駆動式ポンプ装置。
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