JP3586928B2 - 内視鏡の可撓管 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、内視鏡における挿入部の可撓管部やライトガイド軟性部等として用いられる可撓管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
医療用や工業用等として用いられる内視鏡は、図1に示したように、体腔等の内部に挿入される挿入部1の基端部に本体操作部2を接続し、また本体操作部2には光源装置(図示せず)に着脱可能に接続されるライトガイド軟性部3を接続したものである。挿入部1は本体操作部2への連設側から大半の長さ部分が可撓管部1aで構成され、この可撓管部1aは挿入経路に沿って任意の方向に曲がるものである。また、可撓管部1aの先端にはアングル部1b、さらにこのアングル部1bに先端部本体1cが連設されている。先端部本体1cは、内視鏡観察機構等が設けられており、その視野を所望の方向に向ける等のために、アングル部1bは本体操作部2による遠隔操作により湾曲できる構成となっている。一方、ライトガイド軟性部3は、光源装置からの照明光を伝送するライトガイド等が挿通された軟性部材である。
【0003】
挿入部1における可撓管部1aからアングル部1bを経て先端部本体1cには、図示は省略するが、ライトガイドや、観察対象部の光学像を導くためのイメージガイド(光学式の内視鏡の場合)または先端部本体1cに設けたCCD等の固体撮像素子に接続した信号ケーブル(電子内視鏡の場合)、鉗子等の処置具を導出するための処置具挿通チャンネル、送気送水管等といった部材が挿通されている。一方、ライトガイド軟性部3内には、ライトガイドが挿通され、また送気送水管等も挿通されている。さらに、電子内視鏡の場合には、ライトガイド軟性部3は光源装置だけでなくプロセッサに接続されるようになっており、このために信号ケーブルもライトガイド軟性部3内に挿通されている。
【0004】
以上のように、可撓管部1a,アングル部1b及びライトガイド軟性部3は、内部に種々の挿通部材が挿通されており、これらの挿通部材は、その性質上、軟性の部材である。このために、可撓管部1a,アングル部1b及びライトガイド軟性部3が備えなけばならない条件としては、曲げ方向には可撓性を有し、かつ内部に挿通されている部材の保護を図るために、保形性、即ち耐潰性を有していなければならない。このために、これらは可撓管で形成される。アングル部1bは遠隔操作によって湾曲させられるものであるが、可撓管部1a及びライトガイド軟性部3は、外力が加わった時に曲がるようになっておれば良い。
【0005】
そこで、図2に可撓管部1a及びライトガイド軟性部3として用いられる可撓管の構成を示す。ここで、可撓管部1aとライトガイド軟性部3とは、それらが用いられる部位及び連結される部材との関係から構造上多少の違いはあるものの、基本的には同様の構成になっている。
【0006】
図中において、10は可撓管を示し、この可撓管10は構造体として、2重螺旋管11を有し、この2重螺旋管11は内側及び外側の螺旋管11a,11bから構成される。螺旋管11a,11bは、ステンレス等の金属帯体を螺旋状に巻回してなるものであって、これにより内部に各種の挿通部材の挿通路が確保される。また、曲げ方向に可撓性を持たせるために、螺旋管11a,11bは所定のピッチ間隔を空けるようにして巻回されており、巻回方向は相互に反対方向となっている。2重螺旋管11の外周には、金属線材を偏組した筒状網体12が設けられており、この筒状網体12上にはさらに外皮層13が積層されている。ここで、外皮層13は、可撓管10の内部を密閉状態に保持すると共に、体腔内等への挿入を円滑に行うために滑りの良い軟性の樹脂材、例えばウレタン樹脂等で形成されている。外皮層13を2重螺旋管11上に直接形成すると、それから剥離して破損する等のおそれがあるために、筒状網体12はこの外皮層13のベースとして機能するものであり、筒状網体12と外皮層13とを一体化させるために、予め筒状網体12には接着剤を塗布しておくのが一般的である。
【0007】
外皮層13は成形手段により形成される。そこで、以下にこの外皮層13の成形を行うための成形機の構成を図3に示す。同図のものは、押し出し成形手段によって外皮層13を形成するように構成したものである。
【0008】
ところで、可撓管10は、その性質上、約2〜3m乃至それ以下の長さのものであり、これらは1本ずつではなく、多数本連結した状態で成形される。このために、図4に示したように、可撓管10の両端には、相手方の部材、例えば本体操作部2やアングル部1b等に連結するための口金15が嵌合して設けられる。そこで、2重螺旋管11に筒状網体12を組み込み、かつ両端に口金15を連結・固着することにより可撓管組立体14を形成し、この可撓管組立体14を、ジョイント部材16により連結することによって、連結可撓管組立体とした状態で外皮層13の成形が行われることになる。
【0009】
図中において、20は成形機を示し、この成形機20は、ホッパ,スクリュー等からなる周知の押し出し部21と、押し出し部21により押し出された溶融状態の合成樹脂を可撓管組立体14の外周面に被覆形成するためのヘッド部22とから大略構成されている。
【0010】
ヘッド部22は、ダイ内ヘッド、ダイ内クロスヘッド、充実型クロスヘッドと呼ばれるヘッド部として構成されている。このヘッド部22は、それを固定的に支持するヘッド支持体23に取付けられている。ヘッド支持体23は、前述した押し出し部21から押し出される溶融状態の合成樹脂24をヘッド部22に供給するための通路となるゲート23aを備えている。ヘッド部22は、ゲート23aから送り込まれる溶融状態の樹脂24を可撓管組立体14の外周面に外皮層13を供給できるようにするために、マニホールド25を形成するニップル26とダイス27とを有する構造となっている。ニップル26には、可撓管組立体14の挿入をガイドするための円錐状凹部26aとが設けられている。また、ニップル26の図中右端側には、ダイス27の左端側の円錐状凹部27aと協働してマニホールド25を形成する円錐状凸部26bが形成されている。
【0011】
このようにして形成される成形機20におけるマニホールド25の出口より図中の右側の位置には可撓管組立体14の外周に形成される外皮層13の肉厚を決定する内周壁27bを有する。なお、図中において、28はニップル26及びダイス27の抜け止め用の締付け部を示し、また、ダイス27はヘッド支持体23に形成した突条23bと、このヘッド支持体23に螺着されるニップル26に形成した突条26aとによって係止され、さらに、ニップル26にはロックナット29が螺挿されるようになっており、これによって成形機20は組立て状態に保持されるようになっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、連結可撓管組立体の状態で、押し出し成形により外皮層13を形成する際には、その全長に樹脂24が積層される。ところで、連結可撓管組立体においては、2重螺旋管11上に筒状網体12を積層した部位は大きな圧迫力が加わると、伸縮する可撓部分であり、また口金15及びジョイント部材16は硬質部分となっている。また、口金15は可撓管組立体14に嵌合されるものであるから、可撓部分より大径のものとなる。さらに、成形時には樹脂24は可撓管組立体14における筒状網体12に含浸されるのに対して、口金15及びジョイント部材16の部位は樹脂24が内部に含浸されることはない。
【0013】
成形機20における樹脂24の押し出し量を一定にした場合に、筒状網体12が露出している可撓部分と硬質部分である口金15とでは、後者の方が樹脂24の付着量が少なくなる。このために、成形機20が口金15の部位を通過する際には、樹脂24の積層量が少なくなるために、内部の樹脂圧が高まる。そこで、この圧力を解放するために、ジョイント16の外径を小さくして、余剰の樹脂を吐き出させることによって、この圧力を一度解放するようにしている。ただし、このジョイント16の部位を過ぎると、やはり口金15が設けられているから、再び成形機20内の樹脂24の圧力が高くなり、可撓部分に移行した時に、その内圧によってこの部位が圧縮されて、余分な樹脂が吐き出される。
【0014】
可撓部分では、一度圧縮された後に圧力が解除されると、その弾性復元力により元の状態に復帰することになる。この結果、口金15から筒状網体12が露出している可撓部分への移行部分に樹脂盛り上がり部17が発生することになる。従って、樹脂20の成形を行った後に、この樹脂盛り上がり部17を除去して、均一化することによって、外皮層13が形成される。このために、外皮層13を形成するに当って、樹脂盛り上がり部17の除去を行わなければならない等の問題点がある。
【0015】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、押し出し成形により外皮層を形成する際に、樹脂が盛り上がって厚肉となる部位を積極的に所定の機能を発揮させる構造的機能部として利用できるようにすることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明は、可撓管組立体をジョイント部材によって複数連結した状態で、成形手段により外皮層を形成する時に、可撓管組立体の口金への連結部近傍の可撓部分に形成される厚肉部を、可撓管の構造的機能部とする構成としたことをその特徴とするものである。
【0017】
【作用】
外皮層を成形手段で形成するに当って、口金における硬質部分から筒状網体が露出している可撓部分に移行した後に、必ず樹脂が盛り上がって、他の部分より厚肉となる。この厚肉部は、口金の形状及び前後の口金を連結するジョイント部材の形状により制御が可能である。また、厚肉化する部分の形状や軸線方向における長さは、可撓管組立体を複数連結してなる連結可撓管組立体の引き速度に応じてやはり制御可能である。そこで、この樹脂の厚肉部分の形状を所望の形状とすることによって、可撓管を形成した時に、この部分を可撓管として発揮する必要のある構造的な機能部として用いる。
【0018】
可撓管は、そのほぼ全長にわたって曲げ方向に可撓性を備えているが、口金の部分は硬質部分である。従って、可撓管における可撓部分に、その口金近傍の部位に大きな曲げ力が作用すると、硬質部分である口金から可撓部分への移行部で急激に曲がるようになり、この部位で折損を生じるおそれがある。このために、硬質部分の可撓部分への移行部分から外皮層の肉厚が連続的に減少するように、成形時における可撓管組立体の引き速度を調整すれば、その部分の硬さが連続的に変化するようになって、折損の防止という強度保持という構造的機能を発揮させる。また、外皮層の肉厚が厚いと、筒状網体からの剥離防止機能も発揮するので、さらに強度保持機能を発揮させることができる。
【0019】
厚肉部を突条の形状に形成できることから、この突条を利用してシール機能を発揮させることができる。例えば、この可撓管を挿入部における可撓管部として構成した時に、その基端部が本体操作部に接続されるが、本体操作部の内部は気液密に保持しなければならない。本体操作部に、外形が略裁頭円錐形状をした筒状のカバーゴムが取り付けられて、可撓管部の基端部はこのカバーゴム内に挿通されるが、突条形状となった外皮層の厚肉部をこのカバーゴムの内面に圧接させるようにすれば、その間でシール機能を発揮させることができる。
【0020】
ところで、挿入部における可撓管部として形成した場合には、そのアングル部への連結側で外皮層が厚肉になることは、挿入操作性等の観点から好ましくはない。外皮層の成形時には、可撓管組立体は、まず筒状網体が露出している部位に樹脂が均一な状態に積層されて口金の部位に至るが、この口金に至るまでは成形機内の樹脂の圧力が上昇することはない。ジョイント部材の外径を口金の外径より小さくしなければ、口金からジョイント部材を経てもう一方の口金に至るまでの間は、余剰の樹脂が吐き出されず、成形機内の樹脂圧が保持され、かつ上昇する。従って、成形時における可撓管組立体の引き方向における手前側の口金の近傍部位には樹脂が厚肉となったり、盛り上がったりすることはなく、この部位をアングル部への連結用のものとすることができる。
【0021】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
まず、図5に押し出し成形によって外皮層を形成した状態を示す。図中において、30,30は前後の可撓管であって、これら可撓管30は、前述した従来技術のものと同様に、内側に螺旋管が設けられ、この螺旋管上に筒状網体を組み込んだ可撓部分31の両端に口金32が嵌合された可撓管組立体33に外皮層34を形成したものである。なお、螺旋管としては、図2に示したような2重のものであっても良く、また単層のものであっても良い。
【0022】
前後の可撓管組立体33,33は、ジョイント部材35により連結される。このジョイント部材35は、本体部35aと、この本体部35aの両側に、それぞれ口金32に挿入される連結部35bを備えており、本体部35aは少なくとも口金32の外径と同じか、それより大きく、また所定の軸線方向の長さを有している。このような構成のジョイント部材35を用いて、多数の可撓管組立体33を順次繋げることにより、連結可撓管組立体36の状態で、図3に示した成形機20によって外皮層34が形成される。
【0023】
ここで、成形機20による樹脂の押し出し圧力を一定に保ち、連結可撓管組立体36を矢印で示した方向に引きながら外皮層34を形成する場合において、この押し出し圧力を、外皮層34が最適な厚みとなるように設定する。これによって、連結可撓管組立体36が、引き方向の手前側の口金32に至るまでは、筒状網体上に均一な厚みの外皮層34が形成される。この手前側の口金32,ジョイント部材35及び前方側の口金32は、いずれも硬質部分材で形成されているが、やはりこれらの部位でも外皮層34の外面はその手前と同じとなる。ただし、これらの部位では、樹脂が含浸される筒状網体が露出しておらず、また口金32は可撓部分31より大径になっており、さらにジョイント部材35の部位は口金32より大径となっているから、樹脂の積層量は少なくなる。このために、成形機20内の樹脂圧力が上昇する。
【0024】
成形機20が口金32,ジョイント部材35及び口金32の部位を経て、次の可撓管組立体33における可撓部分31に至ると、この部位は筒状網体の内側に弾性を有する金属帯体からなる螺旋管が位置しているから、成形機20内における樹脂圧力の作用により圧迫されて縮径されることによって、この部位には多量の樹脂が吐き出される。そして、その部位が成形機20を通過すると、螺旋管の弾性復元力によって、樹脂が盛り上がるようになり、外皮層34としての厚みより盛り上がった厚肉部37が形成される。
【0025】
以上のようにして外皮層34が形成された後に、ジョイント部材35の前後の部位で切り離して、この外皮層34の端部処理を行うことによって、可撓管30が形成される。ここで、ジョイント部材35の口金32への連結は、例えばビスを用いて連結でき、外皮層34が形成された後には、この外皮層34と口金32との間には、他の部材への連結を可能とするために、図5に仮想線で示した部位に切り込みを設けることから、ビスの脱着はこの切り込みの部位で行うようにすれば良い。この可撓管30は、一方の端部側から大半の部分は均一な外径を有し、他方の端部側にのみ厚肉部37が形成されて、外径が膨出したものとなる。この厚肉部37は、可撓管30を、例えば挿入部における可撓管部として用いた場合には、この可撓管部として備えなければならない所定の構造的な機能を発揮させる構造的機能部として利用することができる。
【0026】
ここで、ジョイント部材35の本体部35aの外径を大きくし、かつ軸線方向の長さを長くすれば、厚肉部37の量を多くできるようになり、また連結可撓管組立体の引き速度を速くすれば、厚肉部37は緩やかな厚みの変化を持たせることができ、引き速度を遅くすると、局部的に大きく膨出する形状とすることができるようになる。従って、これらの要素を組み合わせることによって、発揮させようとする構造的機能部の特性に応じて、厚肉部37の形状を所望のものとすることができる。
【0027】
まず、図6に、前述のように形成した可撓管を挿入部の可撓管部40として用い、その外皮層41における厚肉部42を備えた側を本体操作部43への連結部として構成したものを示す。
【0028】
本体操作部43には、挿入部を連結するための筒状連結部43aを備えており、可撓管部40には、その口金44に連結リング45が連結されて、この連結リング45が筒状連結部43aに螺挿されるようになっている。一般に、可撓管部40は、その根元部分、即ち本体操作部43への連結部近傍は、可撓性を有する部位と剛体部との境界があるために、最も折れ易いものであり、このために本体操作部側からカバーゴムを延在させて、このカバーゴムによって折れ止め機能を発揮させるようにしている。
【0029】
そこで、可撓管部40の端部に形成される厚肉部42の肉厚を、端部側が最も厚く、それから連続的に肉厚が薄くなるように形成する。これは、成形機を用いて外皮層を形成する際に、連結可撓管組立体の引き速度に基づいて、厚肉部42にこのような厚みの変化を持たせることができる。そして、厚肉部42のうちの厚肉の頂点部分を略垂直に切り取ることによって、垂直壁部42aを形成すると共に、口金44を露出させる。また、この垂直壁部42aに円環状の凹溝46を形成する。この状態で口金44に連結リング45を固着させ、凹溝46にシール部材47を装着して、本体操作部43の筒状連結部43aに連結リング45を螺挿することによって、本体操作部43に挿入部が連結される。
【0030】
以上のように構成することによって、可撓管部40は、その外皮層41が、本体操作部43への連設側で最も厚く、先端側に向かうに応じて連続的に厚みが減少するようになり、その厚みの増大に応じて曲げに対する抵抗力も大きくなる。従って、可撓管部40の根元部分では、口金44に至るまでは、連続的に剛性が高くなるので、この部位の強度向上が図られ、カバーゴムを用いなくても、折れ止め機能を発揮させることができる。また、この部位における外皮層41は筒状網体との結着強度が向上することからも、著しい補強機能を発揮する。
【0031】
次に、図7に示したように、挿入部における可撓管部50として構成し、これを本体操作部51への連結部において、その外皮層52に形成されている厚肉部53にシール機能を発揮させることも可能である。
【0032】
この場合においては、成形機を用いて外皮層を形成する際に、連結可撓管組立体の引き速度を遅くする。これによって、厚肉部53は円環状の突条の形状となる。本体操作部51にはカバーゴム54が取り付けられており、可撓管部50は、このカバーゴム54内に挿通されている。そして、厚肉部53は、カバーゴム54の内面と当接させるようになし、この厚肉部53は軟性部材であり、またカバーゴム54は弾性部材であることから、厚肉部53の突出高さとカバーゴム54の内径を、その間に圧接力が作用する寸法関係に設定しておくことによって、その間の密着力が強くなり、シール機能を発揮させることができる。
【0033】
ここで、厚肉部53は、形成時のままでも良いが、図8に符号53′で示したように、本体操作部51に対面する側の部位を斜めに切り落とせば、カバーゴム54との圧接時に所定の撓みを持たせることができるようになるので、さらにシール効果が向上する。
【0034】
なお、外皮層における厚肉部によって、強度を向上させたり、シール機能を発揮させるようにしたものを示したが、構造的機能部として発揮する機能は、これらに限定されるものではない。また、可撓管を挿入部の可撓管部として用いるものとしたが、これ以外にも、例えばライトガイド軟性部等として構成することもできる。さらには、口金は連結される相手方の部材に応じて適宜の構造のものとすれば良い。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、成形手段により外皮層を形成する際に、可撓管組立体の口金への連結部近傍の可撓部分分に形成される肉厚の不均一な厚肉部を除去するのではなく、可撓管として構成した時に、強度の向上を図ったり、シール機能を発揮させる等の構造的機能部として積極的に活用できるようになり、成形後における不要部分の除去等といった加工工程を省略でき、かつ構造的な機能を発揮させていた部品の必要をなくすことができ、部品点数を少なくできる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】内視鏡の一般的な構成を示す外観図である。
【図2】内視鏡に用いられる可撓管の構成説明図である。
【図3】外皮層を形成するための成形機の断面図である。
【図4】従来技術において、外皮層を形成するために、樹脂を積層させた状態の連結可撓管組立体の構成説明図である。
【図5】本発明における、外皮層としての樹脂を積層させた状態の連結可撓管組立体の一例を示す構成説明図である。
【図6】本発明の第1の実施例を示す可撓管を挿入部の可撓管部として用いた場合における本体操作部への連結機構の部位の要部構成図である。
【図7】本発明の第2の実施例を示す可撓管を挿入部の可撓管部として用いた場合における本体操作部への連結機構の部位の要部構成図である。
【図8】本発明の第2の実施例の変形例を示すカバーゴムと厚肉部との当接部の拡大断面図である。
【符号の説明】
30 可撓管
31 可撓部分
32,44 口金
33 可撓管組立体
34,41,52 外皮層
35 可撓管組立体
36 連結可撓管組立体
37,42,53 厚肉部
40,50 可撓管部
43,51 本体操作部

Claims (3)

  1. 内部に挿通部材の挿通路を形成した可撓性のある筒体と、この筒体の外周に被装させた筒状網体とから構成され、両端に口金を装着した可撓管組立体をジョイント部材によって複数連結した状態で、その表面に軟性樹脂からなる外皮層を成形手段で形成し、前記ジョイント部材を分離することにより形成される可撓管において、前記成形手段による外皮層の形成時に、可撓管組立体の口金への連結部近傍の可撓部分に形成された厚肉部を、可撓管の構造的機能部とする構成としたことを特徴とする内視鏡の可撓管。
  2. 前記構造的機能部は、前記可撓部の口金近傍の強度を高める補強部であることを特徴とする請求項1記載の内視鏡の可撓管。
  3. 前記構造的機能部は、この構造的機能部を囲繞する部材と係合することによりシール機能を発揮するシール機構部であることを特徴とする請求項1記載の内視鏡の可撓管。
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