JP3584577B2 - 断面形状が変化する押出成形品の製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は断面形状が連続的に変化する押出成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば自動車のウインドモールディングのように、同一断面形状を有する連続押出成形品においてその断面形状を部分的に変化させた押出成形品の一例が添付図面の図9ないし図13に示される。
【0003】
この自動車用ウインドモールディング10は、その長さ方向の断面図である図9、およびその幅方向の断面図である図10ないし図13から理解されるように、断面形状一定の押出成形品よりなる本体部11の一部に断面形状が連続的に変化する形状変化部12が一体に形成されている。
【0004】
すなわち、図10はウインドモールディング10の内で形状変化部12が完全に形成された部分のウインドモールディング10A、図11は形状変化部12が一部減少したウインドモールディング10B、図12はさらに形状変化部12がより減少したウインドモールディング10C、図13は形状変化部12が形成されないウインドモールディング10Dをそれぞれ示し、図のように前記形状変化部12が前記本体部11から徐々にその断面形状を変化させて形成されている。
【0005】
ところで、かかる押出成形品を得るための装置としては、例えば特開平3−128721号公報記載のように、フロントガラスの両側部周縁に装着される側部モールディングの断面形状にほぼ対応した押出し用開口が成形ダイに設けられており、該成形ダイの前面に、モールディングの装飾部の肉厚を変化させるための第1のシャッターと同じく装飾部の装飾リップの長さを変化させるための第2のシャッターとが、それぞれ直線移動可能に装着された自動車のフロントガラス用モールディングの成形装置が開示される。
【0006】
この装置によれば、押出成形品の押出方向に直交して各シャッターを移動せしめ、ダイ開口部の形状を連続的に変化させ、もって成形品の断面形状を部分的に変化させることができる。
【0007】
しかるに、前記のような押出成形においては、樹脂の押出吐出量はダイ開口部の断面積がもっとも大きい場合をもって決定されるのであるが、ダイ開口部の面積が小さくなる場合には、該面積の変化によって樹脂圧が変動し押出条件を一定に保つことができなくなる。そこで、このダイ開口部の形状が変化する場合における樹脂圧やその流量のバランスを保つために、ダイ内に余剰樹脂のバイパス流路を設けて、このバイパス流路によって樹脂圧等を調整することが提案されているが、この方法ではダイの構造が複雑になる嫌いがある。
【0008】
また、バイパス流路から排出された樹脂は廃棄されたり再生工程に送られて再利用されるのであるが、この方法は、時間的にもコスト的にもロスが多く必ずしも経済的ではない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、この発明は、上記した問題点に鑑み提案されたものであって、バイパス流路等の複雑なダイ構造を採ることなく、簡単なダイ構造で、かつ余剰樹脂の発生のない極めて経済的で効率のよい断面形状が変化する押出成形品の製造方法を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
すなわち、この発明は、1つのダイ出口を有するダイに連設して、スクリュを備えた第1の押出機と、同じくスクリュを備えた第2の押出機とを設け、これら押出機のスクリュ回転によって樹脂を前記ダイ出口から吐出しつつ断面形状が連続的に変化する長尺の押出成形品を得る押出成形品の製造方法において、前記ダイ出口の開口部に開口形状を変化させる一または複数の形状変化板を駆動機構により往復動自在に設けるとともに、前記形状変化板の往復動動作に対応して設定された前記第2の押出機におけるスクリュのスクリュ回転速度があらかじめプログラム化されたプログラマブルコントローラを設け、前記第2の押出機から前記ダイへの樹脂供給量を変化させるようにしたことを特徴とする押出成形品の製造方法に係る。
【0011】
【実施例】
以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説明する。
図1はこの発明方法を実施する押出成形装置の一例を示す概略正面図、図2はダイ開口部と形状変化板の配置を示す概略正面図、図3はその制御系統の一例を示す図、図4は形状変化板の駆動と押出機のスクリュ回転駆動との連係動作の一例を示すチャート図、図5は形状変化板の作動状態を表わすダイ開口部の正面図、図6は図5のダイによって得られたウインドモールディングの断面図、図7はその形状変化状態を表わす断面図、図8はさらに形状が変化した状態の断面図である。
【0012】
図1はこの発明方法を実施する押出成形装置20の一例を示したもので、前記した図10ないし図13に示したような、断面形状が連続的に変化するウインドモールディング製品を得るためのものである。図中の符号21は前記ウインドモールディング10のうち形状一定の本体部11を形成する樹脂を供給するスクリュを備えた第1の押出機、22は同じく前記ウインドモールディング10のうち形状が変わる形状変化部12を形成する樹脂を供給するスクリュを備えた第2の押出機である。また符号23は前記形状一定の本体部11を形成する第1の押出機21と形状変化部12を形成する第2の押出機22が連設されたダイで、24はそのダイ出口を表わす。符号27は変位センサーである。
【0013】
この実施例において、前記第1の押出機21および第2の押出機22はそれぞれのスクリュの回転によって樹脂を一のダイ出口24へ供給し吐出するもので、スクリュの回転駆動はサーボモータ25,26によってなされる。
【0014】
前記ダイ23のダイ出口24には、図2に図示したように、当該出口の形状を変化させる形状変化板30が設けられている。この形状変化板30は前記出口24前面を摺動する一または複数のシャッター状の開閉板よりなり、機外に設けられた駆動機構40によってダイ出口に対し往復動可能に設けられている。
【0015】
前記形状変化板30は、樹脂材料の押し出しにともなって前進後退させることにより、前記ダイ出口24の形状を変化させもってモールディング10の断面形状を連続的に変化させるものである。なお、この実施例において、前記形状変化板30は前記ダイ出口24周辺に3ヶ所設けられ(30a,30b,30c)、製品形状に応じてそれぞれ独立して往復動する。
【0016】
形状変化板30の駆動機構40は、前記形状変化板30を往復動せしめる公知のシリンダ装置41と該シリンダ装置41を作動するサーボバルブ42よりなり、この実施例では3ヶ所の形状変化板30a,30b,30cのそれぞれを独立して作動せしめる駆動機構40a,40b,40cおよびサーボバルブ42a,42b,42cが設けられている。
【0017】
この発明では、図3および図4のように、前記形状変化板30a,30b,30cを作動させる各駆動機構のサーボバルブ42a,42b,42cと第1の押出機21,第2の押出機22の各スクリュの回転駆動をなすサーボモータ25,26とがプログラマブルコントローラPを介して連結されている。このプログラマブルコントローラPには、あらかじめ、成形品断面の形状を構成する形状変化板30a,30b,30cの往復動動作に対応して調整されたスクリュ回転速度がプログラム化されて設定されており、その作動が制御される。
【0018】
すなわち、前記各形状変化板30a,30b,30cのダイ出口24に対する前進または後退によって当該ダイ出口24の面積が変化した場合には、該形状変化板の作動量に応じて形状変化部を成形する第2の押出機22のサーボモータ26の回転駆動を調整し、そのスクリュの回転速度を変化させ、ダイ出口24への樹脂供給量を変化させるのである。それによって、ダイ内部の樹脂圧を一定に保つことができるとともに、形状の良好な製品を得ることができる。
【0019】
図4はプログラマブルコントローラP内に設定されたこの作動プログラムの制御の一例を表わす運転制御フローチャートであるが、図からわかるように、形状変化板(1)および(2)の駆動(前進後退)に対応して、形状変化部を成形する第2の押出機2のスクリュ回転駆動が調整される。なお、本体部を成形する第1の押出機1のスクリュ回転駆動はその形状が一定であるので一定レベルのままである。
【0020】
図5は形状変化板の作動状態を表わすダイ開口部の正面図である。符号50は押出成形装置、51はダイ、52はダイ出口である。この例では、前記ダイ51に設けられた2ヶ所の形状変化板53,54がダイ出口52外側を前進後退可能に設けられている。符号55,56は駆動装置である。
【0021】
この装置50によって得られたモールディングを図6ないし図8に示す。符号60はモールディング、61は傘状の本体部、62はひれ部で、前記本体部61の脚部61aおよびひれ部62の形状が部分的かつ連続的に変化している。
【0022】
【発明の効果】
以上図示し説明したように、この発明の押出成形品の製造方法によれば、1つのダイ出口を有するダイに連設して、スクリュを備えた第1の押出機と、同じくスクリュを備えた第2の押出機とを設け、これら押出機のスクリュ回転によって樹脂を前記ダイ出口から吐出しつつ断面形状が連続的に変化する長尺の押出成形品を得る押出成形品の製造方法において、ダイ出口の開口部に開口形状を変化させる一または複数の形状変化板を駆動機構により往復動自在に設けるとともに、前記形状変化板の往復動動作に対応して設定された第 2の押出機におけるスクリュのスクリュ回転速度があらかじめプログラム化されたプログラマブルコントローラを設け、前記第2の押出機から前記ダイへの樹脂供給量を変化させるようにしたので、ダイ開口部の面積が変動しても装置内の樹脂圧を一定に保つことができ、また、前記プログラムに基づいた同一パターンの繰り返し連続成形が可能である。したがって、成形装置に樹脂圧を調整するための余剰樹脂の抜取機構を設ける必要がなく、単純な装置構造で樹脂のロスもなく極めて経済的で効率のよい成形を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明方法を実施する押出成形装置の一例を示す概略正面図である。
【図2】ダイ開口部と形状変化板の配置を示す概略正面図である。
【図3】その制御系統の一例を示す図である。
【図4】形状変化板の駆動と押出機のスクリュ回転駆動との連係動作の一例を示すチャート図である。
【図5】形状変化板の作動状態を表わすダイ開口部の正面図である。
【図6】図5のダイによって得られたウインドモールディングの断面図である。
【図7】その形状変化状態を表わす断面図である。
【図8】さらに形状が変化した状態の断面図である。
【図9】一般的な自動車用ウインドモールディングの一部を省略したその長さ方向の断面図である。
【図10】図9の10−10線における断面図である。
【図11】同じく図9の11−11線における断面図である。
【図12】さらに同じく12−12線における断面図である。
【図13】13−13線における断面図である。
【符号の説明】
10 ウインドモールディング
20 押出成形装置
21 第1の押出機
22 第2の押出機
23 ダイ
24 ダイ出口
25 サーボモータ
26 サーボモータ
30 形状変化板
40 駆動装置
42 サーボバルブ
Claims (1)
- 1つのダイ出口を有するダイに連設して、スクリュを備えた第1の押出機と、同じくスクリュを備えた第2の押出機とを設け、これら押出機のスクリュ回転によって樹脂を前記ダイ出口から吐出しつつ断面形状が連続的に変化する長尺の押出成形品を得る押出成形品の製造方法において、
前記ダイ出口の開口部に開口形状を変化させる一または複数の形状変化板を駆動機構により往復動自在に設けるとともに、前記形状変化板の往復動動作に対応して設定された前記第2の押出機におけるスクリュのスクリュ回転速度があらかじめプログラム化されたプログラマブルコントローラを設け、前記第2の押出機から前記ダイへの樹脂供給量を変化させるようにした
ことを特徴とする押出成形品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP29752795A JP3584577B2 (ja) | 1995-10-20 | 1995-10-20 | 断面形状が変化する押出成形品の製造方法 |
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JP4250752A Division JPH0671730A (ja) | 1992-08-26 | 1992-08-26 | 断面形状が変化する押出成形品の製造方法 |
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JPH08207123A JPH08207123A (ja) | 1996-08-13 |
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