JP3583728B2 - 液化ガス用過充填防止装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液化ガス、液体燃料等の液体を貯留するタンク内に装着されて、液体を外部からタンク内へ補給する際に、液体がタンク内へ過充填されることを防止するための過充填防止装置に関し、特に、気化ガスの排出用の逆流装置を不要とし、また、ダイヤフラムの遊動縁部の負担を軽減し、耐久性を向上させた液化ガス用過充填防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来におけるこの種の装置としては、例えば、実公平2−41439号に開示されているような「液化ガス用過充填防止装置」が知られている。この装置は、図7に示すように、基本的には、入口腔51内の奥に配置されたダイヤフラム52と、このダイヤフラム52の一方側に配置された環状流入室53、弁座54、筒状弁座壁55、及び、出口腔56と、その反対側に配置されたダイヤフラム室57、及び、タンク内のフロート58と連動するパイロット弁59とによって構成されている。
【0003】
この装置が装着されているタンク内に液化ガスが十分に充填されていない状態においては、液面の低下によりフロート58は下降状態にあり、パイロット弁59は開放されていることになる。従って、ダイヤフラム室57とタンクの内部空間は連通状態にあり、ダイヤフラム室57内の圧力は、タンクの内部空間と等しい状態にある。
【0004】
この状態でタンク内に液化ガスの充填を開始すると、入口腔51から流入する液化ガスは、環状流入室53へ供給され、この環状流入室53から、ダイヤフラム52をダイヤフラム室57側へ押し下げながら、ダイヤフラム52と弁座54との間を通って、出口腔56よりタンク内へと流入することになる。
【0005】
尚、ダイヤフラム52には、細孔60が穿設されており、前述の通り、ダイヤフラム室57内の圧力はタンクの内部空間と等しい状態にあるので、環状流入室53に供給された液化ガスの一部は、この細孔60を通ってダイヤフラム室57側へも流入することになり、更に、ダイヤフラム室57から、開放されたパイロット弁59を介してタンク内へ流入することになる。
【0006】
タンク内に所定量の液化ガスが充填されると、タンク内のフロート58が液面の上昇により押し上げられ、パイロット弁59は閉じられることになる。こうなると、ダイヤフラム52の細孔60を通ってダイヤフラム室57内へ流れ込んだ液化ガスは、逃げ場を失うことになり、その結果、ダイヤフラム室57内における液化ガスの圧力は増大し、環状流入室53内における液化ガスの圧力と等しくなる。
【0007】
このとき、環状流入室53に接するダイヤフラム52の面積よりも、ダイヤフラム室57に接するダイヤフラム52の面積の方が大きいため、環状流入室53の液化ガスがダイヤフラム52をダイヤフラム室57側へ押し下げようとする力よりも、ダイヤフラム室57の液化ガスがダイヤフラム52を筒状弁座壁55の弁座54に押し付ける力の方が大きくなる。その結果、ダイヤフラム52は筒状弁座壁55の弁座54に押し付けられて密着することになり、環状流入室53から出口腔56方向への液化ガスの流れが遮断され、タンク内に対する過充填を生ずることなく、液化ガスの補給を終えることができる。
【0008】
また、タンク内に貯蔵されたガス(気化ガス)を使用する際には、充填時における液化ガスの流入経路とは別個に設けた排出用の弁(図示せず)を開いてタンクの外部へと気化ガスを放出するか、或いは、そのような排出用の弁が設けられていない場合には、前述したような液化ガスの流入経路を逆流させて、気化ガスをタンクの外部へと排出する。
【0009】
【発明が解決すべき課題】
液化ガスの流入経路を逆流させて、タンク外へと気化ガスを排出させる場合には、入口腔51に連通する栓(図示せず)を開放する。そうすると、タンク内の気化ガスは、パイロット弁59を抜けてダイヤフラム室57内に流入し、細孔60を通って、環状流入室53及び入口腔51を経て外部に流れ出すことになる。
【0010】
尚、このときのダイヤフラム室57内の圧力は、タンク内の圧力とほぼ等しく、入口腔51内及び環状流入室53内の圧力よりも相対的に高くなっているため、ダイヤフラム52は、ダイヤフラム室57の圧力によって弁座54側に押し付けられ、また、環状流入室53からは弁座54側へ引っ張られることになる。その結果、ダイヤフラム52は弁座54に密着することになる。従って、入口腔51に連通する栓を開放した場合、タンク内の気化ガスが、出口腔56から、ダイヤフラム52と弁座54の間を通って排出されることはなく、前述した通り、パイロット弁59からダイヤフラム52の細孔60を通る経路によって、気化ガスは外部へと排出されることになる。
【0011】
ここで問題となるのは、パイロット弁59から細孔60を通る経路によって気化ガスを外部へ排出させる場合には、その流量は、ダイヤフラム52に穿設されている細孔60の大きさ(開口面積)に依存してしまうということである。
【0012】
より具体的に説明すると、この細孔60は、本来、液化ガスの充填時において液化ガスをダイヤフラム室57内へ流入させるという目的でダイヤフラム52に設けられているものであるため、この目的を達成することができる必要最小限度の大きさに設定されており、気化ガス排出時のことを考慮して設計されている訳ではない。このため、気化ガスの使用時においては、細孔60の開口面積が小さいために、所望の排出速度にて気化ガスを排出させることが困難であるという問題がある。
【0013】
また、パイロット弁59から細孔60を通る経路によって気化ガスを外部へ排出させる場合には、ダイヤフラム室57内の圧力が環状流入室53よりも高くなるため、ダイヤフラム52の遊動縁部に余計な負担がかかってしまい、耐久性を低下させてしまうという問題がある。
【0014】
より詳細に説明すると、図8に示すようにダイヤフラム52は、板状本体61と、その外側において断面がU字状に形成された遊動縁部63と、更にその外側に形成された固定縁部62とによって構成されており、液化ガス用過充填防止装置50の本体内において固定縁部62が固定されるとともに、遊動縁部63によって板状本体61と固定縁部62とが接続されることによって、板状本体61が所定方向(図8において上下方向)へ移動可能なように構成されている。
【0015】
そして、パイロット弁59から細孔60を通る経路によってガスを外部へ排出させようとする場合には、細孔60の開口面積がそれ程大きくないために、ダイヤフラム室57内の圧力は、入口腔51及び環状流入室53側の圧力よりも高くなってしまうことになる。そうすると、遊動縁部63は、その圧力差を受け、ダイヤフラム室57内において潰れた状態となってしまう。
【0016】
ダイヤフラム室57と環状流入室53等との間に生じるこのような圧力差は、柔軟性のある材料によって形成されている遊動縁部63に過度の負担をかけることになり、耐久性を低下させ、作動不良の原因となる可能性がある。
【0017】
このような事情に鑑みると、実公平2−41439号に開示されているような液化ガス用過充填防止装置においては、気化ガスの排出時のことを考慮して、液化ガスの流入経路とは別個に、気化ガス排出用の経路を設けておく必要がある。
【0018】
しかしながら、液化ガスの流入経路とは別個に、気化ガス排出用の経路(逆流装置等)を設けなければならないとすると、装置構成が複雑となり、安全性や信頼性の低下を招いてしまうほか、製造コストが嵩むといった問題がある。
【0019】
本発明は、かかる従来技術における問題を解決すべくなされたものであって、気化ガス排出用の経路を別個に設けることなく、また、ダイヤフラムの遊動縁部にも負担をかけることなく、十分な速度にて気化ガスを円滑に排出することができる液化ガス用過充填防止装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る液化ガス用過充填防止装置は、入口腔、出口腔、環状流入室、筒状弁座壁、弁座、及び、ダイヤフラム室を有するボディーと、固定縁部、遊動縁部、及び、細孔を有し、ボディー内において環状流入室とダイヤフラム室とを隔てる位置に配置されたダイヤフラムと、フロートに連動して開閉し、開放時においてダイヤフラム室から液化ガスタンク内への液化ガスの流入を許容するとともに、閉鎖時において液化ガスの流入を遮断するパイロット弁とによって構成されるものであって、上記のような問題を解決すべく、ダイヤフラム室内に、気化ガスの逆流を阻止する逆流防止手段が設けられていることを特徴としている。
【0021】
尚、逆流防止手段は、連通孔を有する隔壁板と、チェック弁とによって構成され、隔壁板によって、ダイヤフラム室が第一小室(ダイヤフラム側の小室)と第二小室(パイロット弁側の小室)とに隔てられ、チェック弁によって、隔壁板の連通孔が第二小室側から閉塞されるように構成されることが好ましく、更に、チェック弁は、連通孔を閉塞する小球と、パイロット弁の天端面に穿設された嵌合孔と、この嵌合孔内に配置された付勢手段とによって構成され、更に、嵌合孔は、小球を嵌合可能な大きさに設定され、付勢手段は、小球を連通孔に向けて付勢するように構成されることが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る液化ガス用過充填防止装置の実施形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る液化ガス用過充填防止装置1の断面図である。この図からも明らかなように、本実施形態に係る液化ガス用過充填防止装置1は、基本的には、ボディー10と、このボディー10内に配置されたダイヤフラム12と、パイロット弁19とによって構成されている。
【0023】
そして、ボディー10内には、入口腔11、環状流入室13、弁座14、筒状弁座壁15、出口腔16、及び、ダイヤフラム室17が形成されている。また、ダイヤフラム12は、板状本体21、固定縁部22、及び、遊動縁部23とによって構成され、ボディー10内において環状流入室13とダイヤフラム室17とを隔てるような位置に配置されている。但し、環状流入室13とダイヤフラム室17とは、気密的、水密的に隔てられているわけではなく、ダイヤフラム12には液化ガスの通過を許容する細孔20が設けられており、この細孔20によって両室(13,17)は連通状態となっている。
【0024】
また、パイロット弁19は、図示しないフロートの上昇・下降動作に連動して開閉し、開放時においてダイヤフラム室17から液化ガスタンク内への液化ガスの流入を許容するとともに、閉鎖時においてタンク内への液化ガスの流入を遮断するように構成されている。
【0025】
尚、ダイヤフラム室17内には、気化ガスの逆流防止手段が設けられている。この逆流防止手段は、気化ガスがパイロット弁19、ダイヤフラム室17、及び、細孔20を通る経路により、タンク内から入口腔11側へ逆流することを防止するためのものであり、本実施形態においては、連通孔24を有する隔壁板25と、チェック弁とによって構成されている。尚、チェック弁は、小球28と、嵌合孔29と、スプリング30(付勢手段)とによって構成されている。
【0026】
逆流防止手段を構成する隔壁板25は、図示されているように、ダイヤフラム室17を、ダイヤフラム12側の第一小室26と、パイロット弁19側の第二小室27とに隔てるような位置に配置されている。
【0027】
また、パイロット弁19の天端面には、小球28を嵌合させることができる程度の大きさの嵌合孔29が穿設されている。尚、本実施形態においては、パイロット弁19の天端面には、小球28を嵌合させるための嵌合孔29のみが形成されているが、例えば、図6の(1)及び(2)に示すように、嵌合孔29の周囲にスリット35を形成しても良く、この場合、充填時における液化ガスの流れを円滑化することができる。
【0028】
パイロット弁19に形成されている嵌合孔29の内部には、スプリング30が配置されており、このスプリング30は、隔壁板25の連通孔24に向けて小球28を付勢すべく機能し、これにより、連通孔24は、第二小室27側から小球28によって閉塞されるような構造となっている。
【0029】
この液化ガス用過充填防止装置1は、上記のような構成にかかるものであるところ、液化ガスのタンク内に装着されて使用される場合、液化ガスの充填時には、液化ガスの過充填を好適に防止し、かつ、気化ガスの排出時(使用時)には、十分な排出速度にて気化ガスを排出することができる。
【0030】
ここで、この液化ガス用過充填防止装置1の作用(液化ガス充填時の作用、及び、気化ガス排出時の作用)について説明する。まず、この液化ガス用過充填防止装置1の作動前の状態について説明すると、液化ガスのタンク内に液化ガスが充填されていない場合、或いは、タンク内における液化ガスの残存量が少量である場合には、フロート(図示せず)は、下降状態にある。
【0031】
フロートが下降状態にある場合には、フロートに接続されているレバー31によって、パイロット弁19は内方(ダイヤフラム12側)へ押し込まれ、図2に示すように、パイロット弁19が、パイロット弁の弁座32から離れた状態となり、タンクの内部空間と第二小室27とが連通状態となっている。
【0032】
この状態で、タンク内への液化ガスの充填を開始すると、入口腔11から装置の内部方向へ供給された液化ガスは、環状流入室13へ流入し、ダイヤフラム12をダイヤフラム室17側へ押し下げて、ダイヤフラム12と弁座14との間を通って、出口腔16よりタンク内へと流入することになる。
【0033】
尚、ダイヤフラム12には、環状流入室13からダイヤフラム室17へと連通する細孔20が穿設されているので、環状流入室13内の液化ガスの一部は、この細孔20を通ってダイヤフラム室17へ流入する。
【0034】
このとき、ダイヤフラム室17の第一小室26は、小球28によって、第二小室27側から閉鎖された状態となっているが、この小球28は、スプリング30によって付勢されているだけなので、第一小室26内に液化ガスが充満した場合には、液化ガスは、図3に示すように小球28を押し退けて、連通孔24から第二小室27内へと流入することになる。
【0035】
そして、第二小室27は、前述したようにこの時点ではパイロット弁19が開放され、タンクの内部空間と連通した状態となっているので、第二小室27に流入した液化ガスは、パイロット弁19を通過して、更に、タンク内へと流入して行くことになる。
【0036】
そして、タンク内に所定量の液化ガスが充填されると、タンク内のフロート(図示せず)は液面の上昇により押し上げられ、上昇状態となる。その結果、このフロートに接続されているレバー31が動作して、パイロット弁19が閉じられることになる(図1参照)。
【0037】
こうなると、ダイヤフラム12の細孔20を通ってダイヤフラム室17の第一小室26内へ流れ込み、更に、第二小室27内へ流れ込んだ液化ガスは、逃げ場を失うことになるので、ダイヤフラム室17内における液化ガスの圧力は増大し、環状流入室13内の圧力と等しくなる。
【0038】
このとき、環状流入室13に接するダイヤフラム12の面積よりもダイヤフラム室17に接するダイヤフラム12の面積の方が大きいため、環状流入室13の液化ガスがダイヤフラム12をダイヤフラム室17側へ押し下げようとする力よりも、ダイヤフラム室17の液化ガスがダイヤフラム12を筒状弁座壁15の弁座14に押し付けようとする力の方が大きくなる。その結果、ダイヤフラム12は筒状弁座壁15の弁座14に押し付けられて密着することになり、環状流入室13から出口腔16方向への液化ガスの流れが遮断され、タンク内に対する過充填を生ずることなく、液化ガスの充填を終えることができる。
【0039】
次に、気化ガスの排出時の作用について説明する。気化ガスをタンク外へと排出するには、入口腔11に連通する栓(図示せず)を開放する。そうするとタンク内の気化ガスは、パイロット弁19を抜けて、ダイヤフラム室17の第二小室27内へ流入する。
【0040】
但し、第二小室27から第一小室26へと連通する連通孔24は、図2に示されているように、小球28によって第二小室27側から閉塞されているので、第二小室27から第一小室26へと気化ガスが流入することはない。
【0041】
この場合、ダイヤフラム室17の第一小室26内において生じている圧力は、細孔20を介して連通する入口腔11内及び環状流入室53内の圧力と等しく、ダイヤフラム12の反対側(出口腔16側)において生じている圧力よりも小さいことになる。
【0042】
従って、気化ガスは、ダイヤフラム12をダイヤフラム室17側に押し下げながら、出口腔16から、筒状弁座壁15の弁座14とダイヤフラム12との間を通って、環状流入室13及び入口腔11を経て外部に流れ出すことになる。
【0043】
このように、本実施形態に係る液化ガス用過充填防止装置1においては、気化ガスの逆流防止手段によって、気化ガスがパイロット弁19及びダイヤフラム室17を通る経路によってタンク内から入口腔11側へ逆流することが防止され、その結果、出口腔16から弁座14とダイヤフラム12の間を通して気化ガスを排出することができ、従来の液化ガス用過充填防止装置1のように、ダイヤフラム12の細孔20を経由させる必要がないので、細孔20の開口面積に規制されることなく、所望の排出速度にて円滑に気化ガスの排出を行うことができる。
【0044】
尚、本実施形態においては、逆流防止手段を構成するチェック弁(小球28、嵌合孔29、スプリング30)を、パイロット弁19の内部、又は、これに近接した位置に設けたため、簡単な構成で、上記のような気化ガスの円滑な排出機能を実現することができ、気化ガスの排出経路を、液化ガスの充填時における流入経路とは別個に設ける必要が無く、従って、製造コストを抑え、また、装置の信頼性・安全性を確保することができる。
【0045】
また、本実施形態においては、隔壁板25の連通孔24を第二小室27側から閉塞するチェック弁の構成要素として、小球28が用いられているが、必ずしもこの形に限定される必要はなく、連通孔24を第二小室27側から閉塞し、液化ガスの充填時においては、第一小室26から第二小室27への液化ガスの流入を許容する一方、気化ガスの排出時において、第二小室27から第一小室26への気化ガスの流入を防止できるようなものであればどうような形のものでもよく、例えば、図4に示すような、円筒形状の閉塞手段33を用いることもできる。
【0046】
更に、チェック弁は、付勢手段によって小球28(或いはその他の閉塞手段33)を連通孔24に向けて付勢し、これによって連通孔24を第二小室26側から閉塞するような形のものに限定される必要はなく、例えば、図5に示すようなリード弁34をバネ板材により製作し、第二小室27側から隔壁板25に取り付けるように構成しても良い。この場合、図1に示したような嵌合孔29をパイロット弁19に形成する必要が無くなり、また、付勢手段としてのスプリング30、小球28等も不要とすることができる。
【0047】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の液化ガス用過充填防止装置は、液化ガスの充填時においては、タンク内への液化ガスの過充填を好適に防止し、更に、気化ガスの使用時においては、所望の排出速度にて、気化ガスを円滑に排出することができる。
【0048】
また、本発明においては、気化ガスを使用する際に、液化ガスの充填時における流入経路を逆流させてタンク外へと排出するように構成されているので、気化ガス排出用の専用経路を設ける必要が無く、装置の複雑化を回避し、製造コストを抑え、装置の信頼性・安全性を確保することができる。
【0049】
更に、気化ガスの排出時において、気化ガスが、出口腔からダイヤフラムと弁座の間を通って入口腔側へと流れるように構成されているので、気化ガスの排出時におけるダイヤフラム室の高圧化を防止することができ、これにより、ダイヤフラムの遊動縁部の圧潰を防止し、これに起因するダイヤフラムの耐久性低下、作動不良等を、好適に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る液化ガス用過充填防止装置1の断面図。
【図2】図1の液化ガス用過充填防止装置1の作動状態を示す要部拡大断面図。
【図3】図1の液化ガス用過充填防止装置1の作動状態を示す要部拡大断面図。
【図4】本発明に使用されるチェック弁の他の適用例を示す断面図。
【図5】本発明に使用されるチェック弁の他の適用例を示す断面斜視図。
【図6】本発明に使用されるパイロット弁19の他の適用例を示す斜視図。
【図7】従来の液化ガス用過充填防止装置50の断面斜視図。
【図8】図7の液化ガス用過充填防止装置50の断面図。
【符号の説明】
1,50:液化ガス用過充填防止装置、
10:ボディー、
11,51:入口腔、
12,52:ダイヤフラム、
13,53:環状流入室、
14,54:弁座、
15,55:筒状弁座壁、
16,56:出口腔、
17,57:ダイヤフラム室、
19,59:パイロット弁、
20,60:細孔、
21,61:板状本体、
22,62:固定縁部、
23,63:遊動縁部、
24:連通孔、
25:隔壁板、
26:第一小室、
27:第二小室、
28:小球、
29:嵌合孔、
30:スプリング、
31:レバー、
32:パイロット弁の弁座、
33:閉塞手段、
34:リード弁、
35:スリット、
58:フロート、

Claims (3)

  1. 入口腔、出口腔、環状流入室、筒状弁座壁、弁座、及び、ダイヤフラム室を有するボディーと、
    固定縁部、遊動縁部、及び、細孔を有し、前記ボディー内において前記環状流入室とダイヤフラム室とを隔てる位置に配置されたダイヤフラムと、
    フロートに連動して開閉し、開放時においてダイヤフラム室から液化ガスタンク内への液化ガスの流入を許容するとともに、閉鎖時において液化ガスの流入を遮断するパイロット弁とによって構成される液化ガス用過充填防止装置であって、
    前記ダイヤフラム室内に、気化ガスの逆流を阻止する逆流防止手段が設けられていることを特徴とする液化ガス用過充填防止装置。
  2. 前記逆流防止手段が、連通孔を有する隔壁板と、チェック弁とによって構成され、
    前記隔壁板によって、前記ダイヤフラム室がダイヤフラム側の第一小室とパイロット弁側の第二小室とに隔てられ、
    前記チェック弁によって、前記隔壁板の連通孔が前記第二小室側から閉塞されるように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の液化ガス用過充填防止装置。
  3. 前記チェック弁が、前記連通孔を閉塞する小球と、前記パイロット弁の天端面に穿設された嵌合孔と、当該嵌合孔内に配置された付勢手段とによって構成され、
    前記嵌合孔は、前記小球を嵌合可能な大きさに設定され、
    前記付勢手段は、前記小球を前記連通孔に向けて付勢するように構成されていることを特徴とする、請求項2に記載の液化ガス用過充填防止装置。
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