JP3583632B2 - 2サイクルエンジン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2サイクルエンジン、詳細には、掃気通路を改良した反転掃気式2サイクルエンジンの構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より知られるこの種の反転掃気式2サイクルエンジンとしては、図12に示すエンジン1のように、シリンダ3の側壁内にクランク室5の上部から延びる掃気通路6を形成すると共に、この掃気通路6をシリンダ3内の掃気ポート7と連通させ、吸気ポートからクランク室5内に供給された混合気をピストン4の下降により掃気通路6を経由して掃気ポート7からシリンダ3内へ供給するようにした構造が例えば、特公昭60−48609号などにより知られている。
【0003】
また、実開昭57−13217号に開示される2サイクルエンジンの場合は、クランク室の底部からクランクケースの側壁内を通ってクランクケースの上端面に到る通路を形成し、この通路をシリンダ側掃気通路に連通させることにより、クランク室内の混合気をシリンダ内に供給するものである。
【0004】
【発明が解決すべき課題】
しかしながら、図12に示したエンジンの場合、クランク室の上部からシリンダ3に略垂直に形成した掃気通路6の内径(水平方向の断面積)が、掃気ポート7の開口面積と略同じ大きさであることから、クランク室5から押し出された混合気が急激に掃気ポート7からシリンダ3内へ流入するので、この掃気ガスの一部が未燃焼ガスとして排気ガスと共に排気ポート9から大気中に放出されてしまうことになり、その量はシリンダ3内に流入した掃気ガスの30%余りにも達することから、自然環境の保護の面から課題とされていた。
【0005】
また、実開昭57−13217号のエンジンでは、エンジンの回転速度が上がると、掃気通路が共振して掃気ガスの供給にムラが生じたり掃気通路内が負圧状態になって掃気ガスがシリンダに供給されなくなるという不都合があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記のような従来における2サイクルエンジンの課題に鑑み、掃気ガスが未燃焼ガスのまま排出される現象を抑制すると共に、燃焼効率を向上することにより、省資源及び自然環境に適合したエンジンの提供を目的とするものである。
【0007】
請求項1の発明は、そのための具体的手段として、シリンダ内に掃気ガスを供給するための掃気通路として、シリンダ側掃気通路とクランクケース側掃気通路とを有する2サイクルエンジンにおいて、シリンダ側掃気通路が、掃気ポートの開口面積と略同じ大きさの内径を有するようにシリンダ側壁内に設けられた通路からなっており、クランクケース側掃気通路が、クランクケースの上端内周面とピストン外周面との間に設けられた隙間と、この隙間の上端と前記シリンダ側掃気通路の下端との間に設けられた連通部とからなっていることを特徴とするものである。
【0008】
請求項2の発明は、クランクケースの上端内周面とピストン外周面との間に設けられ隙間が、クランクケースの上端内周面の内径をピストンの外径に対して2〜4%大きくしたものからなっていることを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、クランクケースの上端内周面とピストン外周面との間に隙間を設けたクランクケース側掃気通路とは別に、クランクケース内の混合気をクランクケースの側壁内に設けた通路を通して、クランクケースの上端とシリンダ下端との接合部に設けられた水平掃気通路から前記シリンダ側掃気通路に供給する補助掃気通路を備えていることを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、クランクケースの上端内周面とピストン外周面との間に隙間を設けたクランクケース側掃気通路とは別に、混合気をピストン外周面に貫通した孔と、ピストンが下死点にある時に前記孔と連通するようにシリンダ内周面からシリンダ側壁内に設けた通路とを通して、クランクケース上端とシリンダ下端との接合部に設けられた水平掃気通路から前記シリンダ側掃気通路に供給する補助掃気通路を備えていることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に係る2サイクルエンジンの構成を、図1乃至図4に示す第1の実施例について説明すると、このエンジン1は、クランクケース2の上端内周面をピストン4の外径よりも若干大きくして、クランクケース2とピストン4との間に隙間12を形成すると共に、シリンダ3の排出ポート9の両側に対応するクランクケース2の上端部を夫々切欠いて連通部13を設けたクランクケース側掃気通路10を有している。
【0012】
一方、シリンダ3は、図4に示すように、排出ポート9の反対側に吸気ポート8を有すると共に、このシリンダ3の左右両側の側壁内に、この側壁内に穿設された穴からなる前記クランクケース側掃気通路10の連通部13と通ずる一対のシリンダ側掃気通路11が設けられている。
【0013】
前記シリンダ側掃気通路11は、上端にシリンダ3内へ開口する掃気ポート7を有しているが、前記通路11は長さ方向に沿った内部中央部分に仕切り壁30を設けることで、排気ポート9から離れた側の通路11aと排気ポート9に近い側の通路11bとに仕切られていると共に、夫々の通路上端の掃気ポート7も前記仕切り壁30の上端により仕切られて排気ポート9から離れた側の掃気ポート7aと排気ポート9に近い側の掃気ポート7bとに分けられている。
【0014】
なお、仕切り壁30により仕切られた通路11a及び通路11bからなる前記シリンダ側掃気通路11の内径(水平方向の断面積)は、仕切り壁30により仕切られた掃気ポート7a及び7bの開口面積と略同じ大きさに設定されており、吸気ポート8からクランク室5内に供給された混合気が、前記クランクケース側掃気通路10からこれらのシリンダ側掃気通路11a及び11bを通って、掃気ポート7a,7bからシリンダ3内に送られるようになっている。
【0015】
前記クランクケース側掃気通路10を形成するクランクケース2の上端内周面とピストン4の外周面との間の隙間12は、ピストン4がクランクケース2側に下降して下死点付近にある時に、クランクケース2の内周面とピストン4の外周面との間に形成されるものであり、クランクケース2の上端内周面の内径をピストンの外径に対して2〜4%大きくしたもの、具体的には、ピストン4の外径が40mmの場合、約0.5mm程度の隙間12が形成される。
【0016】
また、前記シリンダ側掃気通路11の下端に対応するクランクケース2の上端に形成した連通部13は、クランクケース2の上端面を0.5〜1mm程度の深さに切欠いたものであって、クランク室5の混合気が隙間12から連通部13を通ってシリンダ側掃気通路11a,11bに流入するようになっている。
【0017】
なお、連通部13を設ける手段としては、図2aのように、前記クランクケース2の上端面を切欠く方法以外に、図2bに示すように、クランクケース2とシリンダ3の合わせ面に厚さ0.5mm程度のパッキング20を介装し、このパッキング20における内周部の前記クランクケース側掃気通路10に通ずる一部を部分的に切欠くことで連通部13を形成してもよい。さらに、パッキング20がクランクケース2の上端面に埋め込まれる場合には、パッキング20の一部を切欠くと共に、クランクケース2の上端面を切欠くことで前記連通部13を設けるようにしてもよい。
【0018】
図5及び図6は、本発明の第2の実施例であり、この場合は、クランクケース側掃気通路10とは別に、クランク室5の所定箇所からクランクケース2の側壁内に通路14を形成し、この通路14を上方の水平掃気通路15を介して前記シリンダ側掃気通路11に連通させた補助掃気通路16を設けることにより、この補助掃気通路16と前記クランクケース側掃気通路10とにより2系統の掃気通路が形成されている。
【0019】
さらに、図7乃至図10は補助掃気通路を併用する第3の実施例であり、この場合は、前記クランクケース側掃気通路10とは別に、ピストン4の外周面の所定箇所、例えば、シリンダ3の排気ポート9に近い部分にピストン4の内側へ貫通する孔17を開設すると共に、図7に示すように、シリンダ3の排気ポート9に近い部分の側壁内に、ピストン4が下降して下死点付近に達した時に、前記孔17に対応するシリンダ3内周面から側壁内を通ってシリンダ3の下端面に通ずる通路18を設け、さらにこの通路18の下端をクランクケース2上端とシリンダ下端との接合部分に形成した水平掃気通路15に接続することで、シリンダ側掃気通路11に連通する補助掃気通路19を形成し、この補助掃気通路19と前記クランクケース側掃気通路10とにより2系統の掃気通路が形成されるようになっている。
【0020】
第1の実施例のエンジンでは、ピストン4が上昇してシリンダ3内の上死点付近に達した時に、シリンダ3の下部に開口されている吸気ポート8から混合気がクランク室5内に供給される。
【0021】
ピストン4が上死点に達して、シリンダ3内で圧縮された混合気が爆発燃焼し、ピストン4がクランクケース2側へ下降すると、クランク室5内が圧縮されて、該クランク室5内の混合気がクランクケース側掃気通路10を形成するピストン4との間の隙間12と連通部13とを通してシリンダ側掃気通路11へ供給される。
【0022】
第2の実施例のエンジンでは、ピストン4の下降によりクランク室5内が圧縮されて、該クランク室5内の混合気が、隙間12と連通部13とからなるクランクケース側掃気通路10よりシリンダ側掃気通路11へ供給される時、この混合気の供給ルートとは別に、クランク室5内の混合気が、クランクケース2の側壁内通路14から上方の水平掃気通路15へ通ずるようにした補助掃気通路16を介してシリンダ側掃気通路11に供給されることになり、混合気が2つの掃気通路10,16を介して効率よくシリンダ側掃気通路11へ供給される。
【0023】
第3の実施例のエンジンでは、同様にピストン4の下降によりクランク室5内が圧縮されて、該クランク室5内の混合気が、隙間12と連通部13とからなるクランクケース側掃気通路10からシリンダ側掃気通路11へ供給される時、この混合気の供給ルートとは別に、ピストン4の孔17とシリンダ3側壁内に設けた通路18とが連通して、この通路18から下方の水平掃気通路15へ通ずるようにした補助掃気通路19が開口するので、クランク室5内の混合気が、ピストン4の内側から孔17を経由して補助掃気通路19を通り、シリンダ側掃気通路11へ供給されることになり、混合気が2つの掃気通路10,19を介して効率よくシリンダ側掃気通路11へ供給される。
【0024】
【発明の効果】
第1の実施例のエンジンでは、ピストン4がクランクケース2側へ下降すると、クランク室5内の混合気がクランクケース側掃気通路10を形成するピストン4との間の隙間12と連通部13とを通してシリンダ側掃気通路11へ供給されるが、このクランクケース側掃気通路10は、狭い隙間12と連通部13とにより形成されているので、混合気はシリンダ側掃気通路11からシリンダ3内へ急激に流入することを抑制されることになる。
【0025】
図12に示すように、従来のエンジンでは、掃気通路6のクランクケース側開口部及び掃気ポート7の開口面積と掃気通路6の内径とが略同じ大きさからなっていることから、ピストン4が下降してシリンダ3内を掃気する時間帯において、シリンダ3内に掃気ガスが急激に流入し、このシリンダ3内に流入した掃気ガスの約30%程度が排気ガスと共に未燃焼ガスとして排出されてしまうことになる。
【0026】
このような問題に対し、本発明のエンジンでは、前記のようにクランク室5内の混合気が狭い隙間12と連通部13とにより形成されたクランクケース側掃気通路10を通ってシリンダ側掃気通路11へ流入することで、図11に示すように、混合気がシリンダ3内へ急激に流入することを抑制して徐々に供給され、混合気の供給が掃気時間帯の後半まで低下することなく持続される。その結果、混合気の供給がスムーズに行えるだけでなく、排気ガスの混入を抑えて、排気ガスと共に排出される未燃焼ガスの量を従来の重に比較して半分以下に低下させることができる。
【0027】
なお、混合気が隙間12と連通部13を通してシリンダ3内へ供給されることで混合気の量が規制され、従来のエンジンに較べて、シリンダ3内への混合気の流入量が若干減少するので、高速回転時のエンジン出力は多少低下することにはなるが、作業機を運転するのに必要な常用回転速度では、特に問題となるような出力の低下はみられず、作業機としての性能に影響を与えることはない。
【0028】
また、クランクケース側掃気通路10の隙間12はクランクケース2の上端内周面とピストン4の外周面との間に形成され、混合気がピストン4の外周面に沿って集中して通過するので、この混合気によりピストン4に冷却効果をもたらすことができ、高負荷の運転条件下においてピストン4が加熱した際に、特に有効な冷却効果を与えることができる。
【0029】
さらに、混合気は、ピストン4の外周面に沿って通過することで熱交換され、ピストン4から受けた熱で混合気中に含まれる液体部分の気化が促進されるので燃焼効率を高めることができる。
【0030】
第2の実施例のエンジンでは、ピストン4の下降により、クランク室5内の混合気をクランクケース側掃気通路10からシリンダ側掃気通路11を通してシリンダ3内へ供給するのと同時に、クランクケース2の側壁内を通る補助掃気通路16からシリンダ側掃気通路11を通してシリンダ3内へ供給することができ、シリンダ3内に十分な量の掃気ガスを供給して、エンジンの出力低下を防ぐことができる。
【0031】
また、このエンジンでは、クランクケース側掃気通路10と補助掃気通路16の2系統の掃気通路を備えるので、従来のような、この補助掃気通路16に相当する掃気通路だけをもつエンジンのように、エンジン1の高速回転の際に補助掃気通路16に共振や負圧状態が発生することを防止でき、シリンダ3内への掃気ガスの供給ムラや供給不能などによる不都合を回避することができる。
【0032】
さらに、このエンジンでは、補助掃気通路16の水平掃気通路15を通して混合気をシリンダ側掃気通路11の底部に水平に流入させることで、質量の大きい燃料粒子を含む濃い混合気を、水平方向の運動エネルギーによりシリンダ側掃気通路11の底部内奥部分、つまり仕切り壁30により仕切られた排気ポート9から離れた側の通路11aの下端部分にまで飛ばして、排気ポート9より離れた側の掃気ポート7aからシリンダ3内へ放出することができるため、クランクケース側掃気通路10と、この補助掃気通路16を併せ持つことで、濃度の高い混合気をシリンダ3内へ供給して燃焼効率を高めることができる。
【0033】
なお、図2a,図6では、クランクケース側掃気通路10の連通部13の幅を、通路11a,11bからなるシリンダ掃気通路11の幅と略同じ大きさに設定したが、この連通部13の幅を、例えば、図9に示したような、シリンダ側掃気通路11のうちの排気ポート9から離れた側の通路11aにのみ連通するような小さい幅に設定した場合には、シリンダ側掃気通路11の底部に流入する質量の大きい燃料粒子を含む濃い混合気を、通路11aを通して排気ポート9より離れた側の掃気ポート7aからシリンダ3内へ放出すると共に、排気ポート9に近い側の通路11bからは比較的薄い混合気を送って、通路11aと11bとでは混合気の濃薄の差を大きくすることができ、排気ポート9に近い側の通路11bから濃い混合気を供給しないことにより、未燃焼ガスが排気ポート9から排出することを的確に防止できる。
【0034】
第3の実施例のエンジンでは、ピストン4の下降により、クランク室5内の混合気をクランクケース側掃気通路10からシリンダ側掃気通路11を通してシリンダ3内へ供給するのと同時に、ピストン4の孔17とシリンダ3側壁内を通る補助掃気通路19からシリンダ側掃気通路11を通してシリンダ3内へ供給するので、前述の第2の実施例の場合と同様な効果がえられる外に、クランクケース2内の混合気が、温度の高いピストン4の内側から孔17を介して同様に温度の高いシリンダ3の側壁内に設けられた補助掃気通路19内へ送られることで、混合気の気化が促進され、燃焼効率を高めて、有害な排気成分を低減することができる。
【0035】
しかも、このエンジンでは、クランクケース2側からピストン4の内側に常に新たな混合気が流れるので、ピストン4の冷却効果を高めることができ、特にコネクティングロッドの端部やシリンダ3の排気ポート9側が冷却されることで、焼付きや出力低下などのトラブルを回避でき耐久性の向上を図れる。
【0036】
また、このエンジンでは、ピストン4に開設する孔17及びシリンダ3の側壁内に設けた通路18の開口位置、大きさ、形状等を適宜設定することで、掃気ポート7が開口する時や開口している時間を可変し、掃気ガスの量やタイミングを調整することができる。
【0037】
例えば、ピストン4の孔17とシリンダ3の通路18とが連通して、掃気ポート7が開口している時間を短く設定した場合には、ピストン4が下降して孔17と通路18が連通する時までは、クランク室5内の圧力が上がっても補助掃気通路19からシリンダ側掃気通路11に混合気が流れないことから、掃気ポート7からシリンダ3内へ供給される掃気ガスの勢いは弱いが、ピストン4が下降して孔17と通路18とが一致して補助掃気通路19が導通した時点では、掃気ガスの供給量がいっきに増大するので、シリンダ3内の掃気作用を効率よく行えると共に、掃気ガスが未燃焼ガスとして排気ポート9から放出されることを適切に防止できる。
【0038】
また、この第3の実施例の場合には、ピストン4の孔17と通路18とからなる補助掃気通路19の長さを、第2の実施例の補助掃気通路16よりも短くすることができ、しかもピストン4の孔17と通路18とが連通するタイミングを適切に調整することで、掃気工程の中間で補助掃気通路19から混合気を集中的に供給でき、シリンダ3内のガス交換を効率的に行え、出力の向上を期待することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る2サイクルエンジンの第1の実施例の構成を示す縦断面図。
【図2】aは図1のII−II線における断面図を示し、bはこの断面部分の表面にパッキングを介装した場合の平面図。
【図3】図1のIII−III線における断面図。
【図4】図1のIV−IV線における断面図。
【図5】本発明に係る2サイクルエンジンの第2の実施例の構成を示す縦断面図。
【図6】図5のVI−VI線における断面図。
【図7】本発明に係る2サイクルエンジンの第3の実施例の構成を示す縦断面図。
【図8】図7のVIII−VIII線における断面図。
【図9】図7のIX−IX線における断面図。
【図10】ピストンの斜視図。
【図11】本発明のエンジンと従来型エンジンとの、シリンダ内へ供給される混合気の流量と時間の関係を比較したグラフ図。
【図12】従来のエンジンの構成を示す断面図。
【符号の説明】
1:エンジン
2:クランクケース
3:シリンダ
4:ピストン
5:クランク室
6:掃気通路
7:掃気ポート
8:吸気ポート
9:排気ポート
10:クランクケース側掃気通路
11:シリンダ側掃気通路
12:隙間
13:連通部
14:通路
15:水平掃気通路
16:補助掃気通路
17:孔
18:通路
19:補助掃気通路
20:バッキング
30:仕切り壁

Claims (4)

  1. シリンダ内に掃気ガスを供給するための掃気通路として、シリンダ側掃気通路とクランクケース側掃気通路とを有する2サイクルエンジンにおいて、シリンダ側掃気通路が、掃気ポートの開口面積と略同じ大きさの内径を有するようにシリンダ側壁内に設けられた通路からなっており、クランクケース側掃気通路は、ピストンが下死点付近にある時に、クランクケースの上端内周面とピストン外周面との間に設けられて、混合気がシリンダ側掃気通路からシリンダ内へ急激に流入することを抑制するための隙間と、この隙間の上端と前記シリンダ側掃気通路の下端との間に設けられた連通部とからなっている2サイクルエンジン。
  2. クランクケースの上端内周面とピストン外周面との間に設けられる隙間が、クランクケースの上端内周面の内径をピストンの外径に対し2〜4%大きくしたものからなっている請求項1の2サイクルエンジン。
  3. クランクケースの上端内周面とピストン外周面との間に隙間を設けたクランクケース側掃気通路とは別に、クランクケース内の混合気をクランクケースの側壁内に設けた通路を通して、クランクケースの上端とシリンダ下端との接合部に設けられた水平掃気通路から前記シリンダ側掃気通路に供給する補助掃気通路を備えている請求項1の2サイクルエンジン。
  4. クランクケースの上端内周面とピストン外周面との間に隙間を設けたクランクケース側掃気通路とは別に、混合気をピストン外周面に貫通した孔と、ピストンが下死点にある時に前記孔と連通するようにシリンダ内周面からシリンダ側壁内に設けた通路とを通して、クランクケース上端とシリンダ下端との接合部に設けられた水平掃気通路から前記シリンダ側掃気通路に供給する補助掃気通路を備えている請求項1の2サイクルエンジン。
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