JP3582918B2 - レーザ測量機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ光により測定基準平面、特に水平基準面の他に水平基準面に対して所定の角度に傾斜した任意傾斜設定面を形成可能なレーザ測量機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
広範囲に亘り水平な基準レベルを作る為、光学式レベルに代わり、レーザ測量機が使用されている。
【0003】
斯かるレーザ測量機は、レーザ光線を水平方向に投光することによりレーザ光線により水平基準線を形成したり、或はレーザ光線を回転するプリズムを介して水平方向に投光し、レーザ光線により水平基準面を形成している。
【0004】
建築、土木工事では前記水平基準面を利用して位置出し、水平レベルの設定が行われる。例えば、受光器でレーザ光線を検知することで基準位置を測定し、或は内装関係の窓の取付け位置、天井の水平等の墨出しに利用される。
【0005】
又、本願出願人が特開平6−26861号で提案した様に、最近では斯かるレーザ測量機は水平レベルの設定だけでなく、傾斜レベルの設定を行う場合にも使用できる様になっており、道路の排水傾斜、道路勾配等の工事に使用されている。
【0006】
特開平6−26861号で提案されたレーザ測量機を、図26〜図33により説明する。
【0007】
ケーシング5の中央には切頭円錐形の凹部6が形成され、該凹部6の中央に支持座7が形成してある。該支持座7は、円形の貫通孔8の内周を3等分した位置に3次曲面で滑らかに隆起させた突起9を形成したものである。
【0008】
前記貫通孔8にレーザ光を発するレーザ投光器10を落込み、該レーザ投光器10の頭部11を前記支持座7に係合支持させる。該頭部11は下部が球面形状をしており、この球面部11aが前記3つの突起9に摺動自在に当接する。而して、前記レーザ投光器10は垂線に対して如何なる方向にも自在に傾動可能に支持される。
【0009】
前記頭部11にモータ座14を設け、該モータ座14には走査モータ15を設け、該走査モータ15の出力軸にはギア16を嵌着する。該ギア16は後述する走査ギア17に噛合させる。
【0010】
前記レーザ投光器10の頭部11には該レーザ投光器10の軸心に合致させ、軸受12を介してミラー保持体13を回転自在に設ける。該ミラー保持体13には走査ギア17を嵌着し、前記した様に走査ギア17をギア16に噛合させ、前記走査モータ15によってミラー保持体13が垂直軸心を中心に回転される様にする。又、ミラー保持体13にはペンタプリズム18を設け、前記レーザ投光器10から発せられるレーザ光を投光窓19を通して水平方向に射出する様になっている。
【0011】
前記レーザ投光器10の中途部にセンサ支持棚63を設け、該センサ支持棚63に水平を検知する傾斜検出器である固定気泡管20、固定気泡管21をその方向が直角に交差する様に設ける。この固定気泡管20,21は、静電容量検出型の電気気泡管であり、水平面を基準として傾斜角度に対応した電気信号を出力するものである。
【0012】
前記レーザ投光器10の下端に略直角3角形状のベースプレート64を固着し、該ベースプレート64の直角頂部近傍に支柱70を立設し、該支柱70の上端には球67を固着する。前記ベースプレート64の上方に直角L字状の傾動基板62を配置し、該傾動基板62の裏面L字状の頂部に円錐状の凹部99を形成し、該凹部99に前記球67を嵌合させ、前記支柱70によって前記傾動基板62の頂部を支承させ、該傾動基板62は前記球67を中心にピポット運動を可能とする。更に該傾動基板62と前記ベースプレート64との間にスプリング68を設け、前記円錐状の凹部99を前記球67に押圧すると共に、前記傾動基板62を図26中時計方向に付勢する。
【0013】
該傾動基板62に傾動傾斜検出器である任意角設定気泡管65、任意角設定気泡管66を前記L字形状に沿って相互に直交する線上に設ける。
【0014】
軸受板72を前記センサ支持棚63の下方に位置させ、前記軸受板72を前記レーザ投光器10より突設する。前記ベースプレート64の前記支柱70を頂点とする3角形を形成する位置に、傾動螺子52、傾動螺子53を回転自在に立設し、該傾動螺子52と該傾動螺子53の上端を前記軸受板72にそれぞれ回転自在に支承させる。
【0015】
前記傾動螺子52の下端を前記ベースプレート64より下方に突設させ、該傾動螺子52の突出端に傾動ギア54を嵌着し、傾動ギア54を後述する傾動ギア56に噛合する。又、前記傾動螺子53の下端を前記ベースプレート64より下方に突設させ、傾動螺子53の突出端に傾動ギア55を嵌着し、該傾動ギア55を後述する傾動ギア57に噛合させる。
【0016】
前記傾動螺子52に傾動ナット48を螺合し、該傾動ナット48には断面円のナットピン50を突設する。前記傾動基板62の任意角設定気泡管65側の端面より該任意角設定気泡管65の中心線と平行に断面円の傾動ピン60を突設し、該傾動ピン60を前記ナットピン50に当接させる。更に、ベースプレート64と前記軸受板72との間に2本の平行なガイドピン71を掛渡して設け、該2本のガイドピン71により前記傾動ピン60を摺動自在に挾持し、前記傾動基板62の水平方向の回転を規制し、且前記傾動ピン60の上下方向、及び該傾動ピン60の軸心を中心とする回転を許容する。
【0017】
前記傾動螺子53に傾動ナット49を螺合し、該傾動ナット49には断面円のナットピン51を突設する。前記傾動基板62の任意角設定気泡管66側の端面より該任意角設定気泡管66の中心線と平行に断面円の傾動ピン61を突設し、該傾動ピン61を前記ナットピン51に当接させる。
【0018】
前記ベースプレート64の下面に脚柱73を垂設し、該脚柱73を介してモータベースを兼ねる傾斜検知体23を固着する。該傾斜検知体23の上面には傾動モータ58、傾動モータ59を設け、該傾動モータ58の出力軸には前述した傾動ギア56を嵌着し、前記傾動モータ59の出力軸には前述した傾動ギア57を嵌着し、それぞれ前記傾動ギア54、傾動ギア55に噛合させる。
【0019】
前記傾斜検知体23の下面にはリング状の反射鏡を設け、前記傾斜検知体23と対峙した位置に、又前記ケーシング5と前記レーザ投光器10とが垂直状態の時の該レーザ投光器10の軸心を中心に同一円周上に所要数(本実施例では4つ)の発光素子と受光素子の組から成る光センサ24a,24b,24c,24dを設ける。
【0020】
前記レーザ投光器10の頭部11から水平方向に傾動アーム25、傾動アーム26を直交させて延出し、それぞれ前記凹部6の円錐面を貫通させて、前記ケーシング5の内部に位置させ、両傾動アーム25、傾動アーム26の先端に係合ピン27、係合ピン28を突設する。該係合ピン27、該係合ピン28は円柱形状であり、その円柱のそれぞれの軸心は相互に直交し、前記球面部11aの球心を通る平面内に含まれる様位置関係を決定する。又、前記係合ピン27、前記係合ピン28のいずれか一方、例えば係合ピン27については水平方向の移動を規制し、上下方向にのみ移動可能とする。特に図示しないが、前記係合ピン27を上下方向に延びるガイド溝に摺動自在に係合させ、或は上下方向に延びる壁面に係合ピン27をスプリング等の付勢手段を介して摺動自在に押圧する等の手段が考えられる。
【0021】
前記ケーシング5の内壁に棚板29、棚板30を設け、該棚板29にレベル調整モータ31を設け、前記棚板30にレベル調整モータ32を設け、前記レベル調整モータ31の回転軸に駆動ギア33、前記レベル調整モータ32に駆動ギア34を嵌着する。前記係合ピン27に直交し、ケーシング5の天井部と前記棚板29とに掛渡るスクリューシャフト35を回転自在に設け、該スクリューシャフト35に被動ギア36を嵌着し、該被動ギア36は前記駆動ギア33に噛合させる。前記スクリューシャフト35にスライドナット37を螺合し、該スライドナット37にピン38を突設し、該ピン38と前記係合ピン27とを摺動可能に当接させる。
【0022】
同様に、前記係合ピン28に直交し、ケーシング5の天井部と前記棚板30とに掛渡るスクリューシャフト39を回転自在に設け、該スクリューシャフト39に被動ギア40を嵌着し、該被動ギア40は前記駆動ギア34に噛合させる。前記スクリューシャフト39にスライドナット41を螺合し、該スライドナット41にピン42を突設し、該ピン42と前記係合ピン28とを摺動可能に当接させる。
【0023】
前記ケーシング5の天井部、前記スクリューシャフト35と前記スクリューシャフト39との間にスプリング受け43を設け、該スプリング受け43と前記レーザ投光器10との間にスプリング44を張設し、該レーザ投光器10を図26中前記支持座7を中心に時計方向に付勢する。
【0024】
図中、45はレーザ測量機を駆動する為の電池を収納する電池ボックスである。又、上記したレーザ測量機の本体部4はレベル出しの為のレベル出しボルト46を介して図示しない三脚に設けられる。又、47は前記ミラー保持体13の周囲を囲繞するガラス窓である。
【0025】
次に、図31は本従来例の制御装置を示す。
【0026】
前記固定気泡管20、前記任意角設定気泡管65の検出結果は切換え回路85を介して角度検出回路87に入力され、前記固定気泡管21、前記任意角設定気泡管66の検出結果は切換え回路86を介して角度検出回路88に入力される。該角度検出回路88及び前記角度検出回路87には基準角度92、基準角度91が設定されている。該基準角度91,92は通常は0°である。
【0027】
前記切換え回路85により前記角度検出回路87に固定気泡管20からの信号が入力されると、角度検出回路87は基準角度91との偏差量を検出し、前記角度検出回路87の信号はモータ制御器89に入力され、該モータ制御器89によって前記レベル調整モータ31を駆動制御する。
【0028】
又、切換え回路85により角度検出回路87に、固定気泡管20及び任意角設定気泡管65からの両信号が入力されると、角度検出回路87はその偏差量に対応した信号を出力し、この信号が傾斜駆動回路83に入力され、該傾斜駆動回路83によって前記傾動モータ58が駆動制御される。又、前記切換え回路85により前記角度検出回路87に前記任意角設定気泡管65からの信号が入力されると、角度検出回路87は基準角度91との偏差量を検出し、角度検出回路87の信号はモータ制御器89に入力され、該モータ制御器89によってレベル調整モータ31を駆動制御する。
【0029】
前記角度検出回路88の信号はモータ制御器90に入力され、該モータ制御器90によって前記レベル調整モータ32を駆動制御する。又、前記角度検出回路88の信号及び任意角設定器82からの信号が傾斜駆動回路84に入力され、該傾斜駆動回路84によって前記傾動モータ59が駆動制御される。
【0030】
又、前記角度検出回路87、前記角度検出回路88の角度偏差は、判別器93に入力され、該判別器93は前記角度検出回路87、前記角度検出回路88の角度偏差の内大きな方の角度偏差を選択し、該選択した角度偏差の変化に応じた出力を表示器駆動器94に出力し、該表示器駆動器94は表示器95に偏差の値に応じた表示をさせる様になっている。
【0031】
レーザ光により形成される基準平面は水平、或は任意の角度に設定可能であり、先ず以下に於いて水平基準面を形成する上記レーザ測量機の整準作動を説明する。
【0032】
本体部4が設置され、無調整の状態ではレーザ投光器10の軸心は一般に鉛直線と合致してなく、前記固定気泡管20、固定気泡管21は水平ではない。前記切換え回路85、前記切換え回路86は前記固定気泡管20、前記固定気泡管21からの信号が前記角度検出回路87、前記角度検出回路88に入力される様にする。
【0033】
前記基準角度91,92が0°とすると前記角度検出回路87、前記角度検出回路88からは角度偏差信号が出力される。この角度偏差信号が出力されると前記モータ制御器89、前記モータ制御器90はこの角度偏差信号が0となる様に前記レベル調整モータ31、前記レベル調整モータ32を所要の方向に駆動する。
【0034】
この両レベル調整モータ31,32に関連する作動を一方、例えばレベル調整モータ31について説明する。
【0035】
該レベル調整モータ31が駆動されると、該レベル調整モータ31の回転は、前記駆動ギア33、前記被動ギア36を介して前記スクリューシャフト35に伝達され、該スクリューシャフト35の回転で前記スライドナット37が昇降する。該スライドナット37の昇降動は、前記ピン38、前記係合ピン27を介して前記傾動アーム25に伝達され、前記レーザ投光器10を傾動させる。
【0036】
前記した様に、係合ピン27は水平方向の動きが規制され上下方向にのみ移動可能であるので、前記レーザ投光器10の傾動方向は規制され、前記球面部11aの球心を通る係合ピン28の軸心を中心に傾動する。次に、前記レベル調整モータ32が駆動されると、前記スクリューシャフト39が回転して前記ピン42を介して前記係合ピン28が上下動する。
【0037】
前記係合ピン27の水平方向の動きは、溝(図示せず)によって規制され、上下方向の動きは、前記ピン38と前記スプリング44により規制されるので、係合ピン27は前記球面部11aの球心を通る該係合ピン27の軸心を中心に回転する動きのみが許容される。
【0038】
前記ピン42を上下動させると、該ピン42と前記係合ピン28との間で軸心方向の摺動を伴いつつ、該係合ピン28に上下方向の変化が与えられ、前記レーザ投光器10は前記係合ピン27の軸心を中心に傾動する。ここで、前記した様に係合ピン27の断面は円であるので、該係合ピン27の回転によって、該係合ピン27の軸心の傾きは変化することがない。即ち、各レベル調整モータ31,32による傾動作動は他方の傾動軸即ち係合ピン27、係合ピン28の軸心の傾きに影響を及ぼすことがない。従って、一軸の傾動調整作業を他軸の傾動調整作業とは独立に行え、傾動調整作業及び該傾動調整作業に関連する制御シーケンスは著しく簡略化される。
【0039】
尚、前記レーザ投光器10はスプリング44によって図26中時計方向に付勢されているので、レーザ投光器10は前記スライドナット37の動きに正確に追従する。
【0040】
該レーザ投光器10の傾動作動について、前記した様にレーザ投光器10の球面部11aが前記突起9により3点支持されているので、該レーザ投光器10の支持は安定でぐらつくことはなく、又球面部11aと円滑な曲面で形成された前記突起9との接触であるので、前記レーザ投光器10はあらゆる傾動方向に円滑に自在に動き得、レーザ投光器10の姿勢調整は容易に行える。
【0041】
該レーザ投光器10が傾動し整準が進むと、前記固定気泡管20、固定気泡管21からの検出値も水平に近付き、最終的には前記モータ制御器89とモータ制御器90の出力する角度偏差が0となって整準作動が完了する。
【0042】
尚、前記固定気泡管20、固定気泡管21は検出範囲が狭く、所定の範囲を越えると飽和状態となり、傾き方向は検出できるが傾斜角の値を検出することができなくなる。従って、機械的な調整範囲を越えて前記レベル調整モータ31,32、駆動ギア33,34、被動ギア36,40、前記スクリューシャフト35,39、スライドナット37,41、傾動アーム25,26等から成る調整機構が動作しない様、前記光センサ24a,24b,24c,24dが設けられている。即ち、機械的調整範囲の限界に達すると光センサ24a,24b,24c,24dのいずれか1つから発する光が前記傾斜検知体23に設けた反射鏡で反射して再び光センサで受光され機械的調整範囲の限界に達したことが検知され、前記レベル調整モータ31,32が停止され、或は表示装置に機械的調整範囲の限界であることが表示され、或はブザー等による警報が発せられる。
【0043】
斯かる状態になった場合は、前記レベル出しボルト46を利用して調整範囲となる様粗調整し、再度整準作動を開始させる。
【0044】
整準作動が完了すると、前記レーザ投光器10からレーザ光を発光し、更に前記走査モータ15を駆動して前記レーザ投光器10を鉛直軸心を中心に回転させ、前記ペンタプリズム18からレーザ光を水平方向に射出し、更に回転させることでレーザ光による水平基準面が形成される。
【0045】
この整準作動の過程に於いて、整準開始から整準完了迄、若干の時間が要される。この間、作業者に整準作動の進行状況を表示して、整準作動が適正に行われていることを作業者に知らせ、作業者の不安を解消する。
【0046】
前記判別器93によって前記角度検出回路87、前記角度検出回路88から出力される角度偏差の大小を判断し、角度偏差の大きい方を選択し、選択した角度偏差の変化の状態を前記表示器駆動器94に出力し、更に角度偏差の変化に応じ表示内容を変化させ前記表示器95表示させる。
【0047】
尚、角度偏差の大きい方を選択したのは、該角度偏差の大きい方の角度調整により多くの時間を要するということによる。角度偏差の大小の選択の代わりに、前記角度検出回路87、前記角度検出回路88から出力される角度偏差の和を求め、角度偏差の和の値に応じて表示内容を変化させてもよい。
【0048】
角度偏差と時間の関係を示せば、図32の通りであり、この関係から表示内容を変更する位置を予め設定しておき、角度偏差が設定した位置となると表示を切換え、作業者の整準作業の進渉状態を知らせる。
【0049】
次に、前述の様に水平基準面を形成した後、レーザ光により形成される基準平面を任意の角度に設定する場合について説明する。
【0050】
前記任意角設定器81、前記任意角設定器82より基準面を傾斜させたい数値を前記傾斜駆動回路83、前記傾斜駆動回路84にそれぞれ入力する。
【0051】
前記固定気泡管20と前記任意角設定気泡管65、及び前記固定気泡管21と前記任意角設定気泡管66の検出結果が同一かどうかをそれぞれ判定し、更にそれぞれ一致させる。この時、前記固定気泡管20、前記固定気泡管21は水平状態であれば好ましいが、必ずしも水平でなくとも飽和状態になっていなければ可能である。
【0052】
両固定気泡管20,21と両任意角設定気泡管65,66との出力が一致すると、前記任意角設定気泡管65、前記任意角設定気泡管66とを前記任意角設定器81、前記任意角設定器82により設定した角度と一致させる様に傾斜させ、更に前記任意角設定気泡管65及び前記任意角設定気泡管66が水平になる様に前記レーザ投光器10を傾斜させれば、求める任意角基準平面を形成するレーザ投光器10の回転軸心となり、該レーザ投光器10を回転させて基準面を形成すれば、所望のレーザ光基準面が形成される。
【0053】
更に、具体的に説明する。尚、前記任意角設定気泡管65に対する角度設定作業と、前記任意角設定気泡管66に対する角度設定作業とは同様な作業となるので、以下は前記任意角設定気泡管65について説明する。
【0054】
前記切換え回路85に入力装置、或いは図示しない制御装置から切換え信号を入力し、前記固定気泡管20からの信号と前記任意角設定気泡管65からの信号とを前記角度検出回路87に入力させる。該角度検出回路87に於いて前記両気泡管20,65が検出する角度の偏差を求め、偏差が存在する場合は、この偏差信号を前記傾斜駆動回路83に入力する。
【0055】
該傾斜駆動回路83は前記傾動モータ58を駆動する。該傾動モータ58の駆動によって前記傾動ギア56が回転し、該傾動ギア56の回転は前記傾動ギア54を介して傾動螺子52に伝達され、前記傾動ナット48が所要の方向に上下移動する。前記傾動ナット48の前記ナットピン50と前記傾動ピン60の係合により、前記傾動基板62が前記偏差が0となる方向に傾動される。
【0056】
前記傾動基板62の傾動は前記任意角設定気泡管65によって検出され、更に切換え回路85を介して前記角度検出回路87に入力される。
【0057】
前記角度検出回路87により、前記固定気泡管20と前記任意角設定気泡管65との検出角度の偏差が漸次演算され、該検出角度偏差は前記傾斜駆動回路83にフィードバックされ、該検出角度偏差が0になる迄、前記傾動モータ58が駆動される。
【0058】
前記検出角度偏差が0となった状態は、前記レーザ投光器10の軸心と前記任意角設定気泡管65、前記任意角設定気泡管66が検出した平面とが垂直となっている。
【0059】
次に、前記任意角設定器81より設定角度を前記傾斜駆動回路83に入力し、傾斜基準面設定作動を開始させる。
【0060】
該傾斜駆動回路83に於いて前記任意角設定器81によって入力された設定角度に対応した角度になる様に前記傾動モータ58を駆動し、前記傾動基板62を求める傾斜基準面とは逆の方向に傾斜させる。
【0061】
ここで、傾動モータ58は、例えばパルスモータを用い、傾斜駆動回路83は傾動基板62の傾動角度とその傾動に必要なパルスモータのパルス数を予め記憶し、任意角設定器81により設定された角度に対応したパルス数を出力して傾動モータ58を駆動させる。
【0062】
該傾動モータ58によって前記傾動螺子52が回転され、前記傾動ナット48が所要の方向、例えば下方に移動される。
【0063】
傾動ナット48の動きは前述した様に前記ナットピン50、前記傾動ピン60を介して前記傾動基板62に伝達され、該傾動基板62を前記球67を中心に図26中反時計方向に傾動させる。
【0064】
前記した様に、傾動ピン60は前記ガイドピン71にガイドされ垂直方向のみに傾動し、従って前記傾動ピン60の傾動は前記任意角設定気泡管66の傾斜に影響を与えない。
【0065】
前記傾動基板62の傾動によって前記角度検出回路87からの出力値が変化し、前記傾斜駆動回路83で演算した比較結果が減少する。
【0066】
該比較結果が0となると、前記傾動モータ58の駆動が停止し、前記傾動基板62の傾斜設定作業が完了するが、この完了の信号は前記切換え回路85にも入力され、前記任意角設定気泡管65からの信号のみが前記基準角度91に入力される様に回路の切換えが行われる。
【0067】
尚、前記任意角設定気泡管66に関しての傾動作動も同様に行われるが、前述した様に傾動ピン60は前記ガイドピン71にガイドされているので、任意角設定気泡管66の傾動作動は前記任意角設定気泡管65に影響を与えない。従って、前記傾動基板62の2方向の傾動作動はそれぞれ独立して制御可能であり、傾動基板62の2方向の傾動作動に関する制御シーケンスは簡単である。
【0068】
前記傾動基板62の傾斜設定作業が完了すると、前記任意角設定気泡管65の検出結果を基に、傾斜基準面の設定の為、前記レーザ投光器10の傾動作業が開始される。このレーザ投光器10の傾動作業の設定作動は、前記任意角設定気泡管65の検出結果が水平を示す様になされるが、該作動は前記固定気泡管20、前記固定気泡管21を基に整準作業を行った場合と同様であるので説明を省略する。
【0069】
傾斜基準面の設定作動が完了した状態を図30で示す。この傾斜基準面の設定作動が完了した状態では、前記傾動基板62が水平となっている。
【0070】
前記固定気泡管20と前記任意角設定気泡管65との一致作動は、前記傾動基板62の傾動作動精度を保証する為に行われるが、傾動作動を行う度に、或は所要回数繰返した後で行ってもよい。
【0071】
図33は前記任意角設定器81、前記任意角設定器82を内蔵したコントローラ96の1例を示しており、前記傾動基板62の傾斜を、X−Yの2軸の傾斜によって支持する様になっており、設定した数値は表示部97、表示部98に表示される様になっている。
【0072】
以上は、レーザ光線で形成される基準面をどの向きに向かって傾斜させるかについては調整が完了しているとして説明したが、実際には先ずレーザ測量機の本体部4の向きを傾斜させたい方向(水平方向の向き)に正確に設定する作業を行う。
【0073】
従来、傾斜させたい向きに設定する作業は、図26に示される様に本体部4の上面に設けられた視準器75を利用して行われていた。本体内に構成された傾斜設定機構の傾斜方向と、傾斜を設定及び検出する気泡管の長手方向とは平行に構成され、同様に前記視準器75の視準方向も平行になる様に機械的な関係が設定されている。本体の向きもこれに合わせている。前記視準器75を傾斜させたい方向に設定する作業とは、本体を回転又は移動して、本体内に構成された傾斜設定機構の傾斜方向及び気泡管を所定の方向に向けることに他ならない。ところで、本体は通常、三脚上に取付けられているので、三脚上での操作を説明する。
【0074】
傾斜を設定すべき方向には予めターゲット等の目標物(図示せず)が設置されており、該目標物に視準器75でレーザ測量機本体を正確に対向させることで本体部4の向きを傾斜させたい方向に設定する。
【0075】
本体部4を固定している螺子(図示せず)を緩め、本体部4を回転させる。視準器75より目標物を視準して本体部4の向きを目標物に正確に設定する。
【0076】
【発明が解決しようとする課題】
上記レーザ測量機の一連の設定作業の内傾斜角(高低角)の設定は、上記説明でも明らかな様に、水平を基準とし、気泡管等の傾斜検出器により電気的に検出した傾斜情報により行われるので測量者の人為的誤差は介在しない。従って、高い精度で傾斜角の設定を行える。
【0077】
ところが、傾斜させたい向きに本体部4を設定させる作業は視準器75を使用し、合致したかどうかは測量者の人為的判断によっている。更に、元来視準器75は高度の技術を要せずに視準をするものであり、視準望遠鏡と異なり視準精度は良くない。この為、視準器75による向き設定は、視準器75自体の精度の低さに人為的誤差も介在して、向きの設定は充分な精度であるとは言えなかった。
【0078】
視準器75による向き設定は、余り精度を要求されない従来の土木作業等では特に問題がなかったが、近年の機械化された土木工事で高精度が要求される状況では精度的な問題が生じていた。
【0079】
本発明は斯かる実情に鑑み、レーザ測量機の高低角を設定する場合のレーザ測量機の向き設定を精度良く行える様にしようとするものであり、又傾斜角の設定についても自動人為的誤差をなくして精度良く設定可能としようとするものである。
【0080】
【課題を解決するための手段】
本発明は、レーザ光線を発する発光部と、レーザ光線を回転走査する回動部と、レーザ光線を水平面に対して少なくとも1方向の任意の角度に傾斜させる傾斜機構と、該回動部と連動してレーザ光線の射出方向を検出する回転角検出器と、対象反射体からの反射光を検知する反射光検出部と、該反射光検出部からの信号から対象反射体に対する向きのずれを検出すると共に向きのずれに関する情報を求めるアライメント表示部とから少なくとも成る本体部と、該本体部からのレーザ光線を本体部に反射する対象反射体とを少なくとも具備するレーザ測量機であり、又発光部がレーザ光線を変調し、反射光検出部が変調したレーザ光線を検出するフィルタを具備すると共に反射受光信号の重心位置を求め対象反射体の中心を求める様にしたレーザ測量機であり、又対象反射体が、対象反射体に入射するレーザ光線が円偏光である場合に、入射するレーザ光線の円偏光を保存したまま反射する反射面と、入射するレーザ光線の円偏光とは異なる円偏光で反射する反射面から構成され、本体部の発光部が円偏光のレーザ光線を発し、反射光検出部が射出した円偏光のレーザ光線と、射出した円偏光とは異なる円偏光のレーザ光線とを分離して検知して前記対象反射体の2種類の反射面の境界を検知することで対象反射体の中心を検出するレーザ測量機であり、又本体部が本体回転部に設けられ、該本体回転部が本体部を垂直軸心を中心に回転可能としたレーザ測量機であり、又アライメント表示部が演算した対象反射体に対する本体部の向きのずれを表示する表示器を具備するレーザ測量機であり、又アライメント表示部が演算した対象反射体に対する本体部の向きのずれを基に、本体部を対象反射体に正対させる様本体回転部を制御する回動制御部を具備するレーザ測量機であり、又回転角検出器がエンコーダであり、該エンコーダに少なくとも1つのインデックスを設けたレーザ測量機であり、又発光部から上下2方向にレーザ光線を発する様構成したレーザ測量機であり、又対象反射体に形成された反射層の幅が上下方向に漸次変化する様形成したレーザ測量機であり、又対象反射体に形成された反射層の幅が上下方向の所要位置で極値を有する様形成したレーザ測量機であり、又非反射部で2分割された反射層を有し、該2つの反射層幅が上下方向の位置変化で幅が変化する様形成したレーザ測量機であり、又帯状の反射層を複数形成し、対象反射体を照射走査した場合に複数のパルス状レーザ光線が反射される様にしたレーザ測量機であり、又対象反射体が、対象反射体に入射するレーザ光線が円偏光である場合に、入射するレーザ光線の円偏光を保存したまま反射する反射面と、入射するレーザ光線の円偏光とは異なる円偏光で反射する反射面から構成され、該2つの反射面の幅が上下方向の位置変化で幅が変化する様形成したレーザ測量機であり、又対象反射体への照射走査位置を上下方向に移動させ、対象反射体からの反射レーザ光線の幅変化より上下方向の目標中心を検出するレーザ測量機であり、又傾斜機構を傾斜させ対象反射体の目標中心を検出し、その傾斜機構からの出力に基づき水平面からの傾斜角を表示器に表示させる様構成したレーザ測量機であり、又対象反射体が上下に分離された反射層を有し、対象反射体に対して上下方向に照射走査した場合に得られる、対象反射体からの反射レーザ光線の重心位置を求めることで上下方向の目標中心を検出するレーザ測量機であり、更に又傾斜機構の傾斜設定を手動で操作する手動設定機構を設けたレーザ測量機である。
【0081】
本体部より射出したレーザ光線を走査し、走査する過程で対象反射体から反射された反射レーザ光線より対象反射体の中心位置を求め、本体部の向きのずれについての情報を表示し、或は求めた向きのずれを基に自動で本体部の向きを修正し、又傾斜角を修正し、更に下方へもレーザ光線を発することで本体部と本体部設置基準位置との確認、調整を容易にする。
【0082】
【本発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施の形態を説明する。
【0083】
本発明では、傾斜させたい方向に対象物(対象反射体168)を置き本体部4自体が認識し、該対象反射体168に対する本体部4、実質的に傾斜設定機構の傾斜方向の向きを修正するものである。尚、図1、図2中、図26〜図33で示したものと同一のものには同符号を付し、その説明を省略する。
【0084】
先ず、機構部分について図1により説明すると、前記電池ボックス45の下側に本体回転部151を設ける。以下本体回転部151を説明する。
【0085】
前記電池ボックス45の下面に回転ベース152を固着し、該回転ベース152より下方に回転軸153を突設する。前記回転ベース152に回転枠154を固着し、該回転枠154を軸受155を介して中空形状の固定枠156に回転自在に設ける。前記回転軸153は前記回転枠154を貫通しており、前記回転軸153に回動ギア157を固着し、更に回転軸153の先端部にはスリップリング158を嵌着する。該スリップリング158には接点159が接触しており、該スリップリング158、該接点159を介して本体側より駆動電力及び制御信号を供給する様になっている。回動モータ160は前記固定枠156の底面に設けられ、前記回動モータ160の出力軸に嵌着された出力ギア161が前記回動ギア157に噛合する。又、前記回転枠154と前記固定枠156間にはエンコーダ150が設けられ、該エンコーダ150により前記回転枠154と前記固定枠156との間、即ち該固定枠156に対する前記本体部4の相対回転角度が検出される様になっており、検出された回転角度は回動制御部169に入力される。前記回動モータ160は該回動制御部169によって駆動され、又回転が制御される。
【0086】
前記固定枠156の下面には図示しないが、三脚取付け用のボルト穴が設けられ、該ボルト穴を介して図示しない三脚に取付けられている。又、46はレベル出し調整用のボルトである。
【0087】
次に、光学系、制御系について図2により説明する。
【0088】
本体部4は発光部162、回動部163、反射光検出部164、走査制御部165、発光素子駆動部166、アライメント表示部167から構成される。
【0089】
前記発光部162を説明する。
【0090】
レーザダイオード101の光軸上に、該レーザダイオード101側からコリメータレンズ102、孔開きミラー103が順次配設され、前記レーザダイオード101から射出されるレーザ光線は前記コリメータレンズ102により平行光束とされ、前記孔開きミラー103を通って前記回動部163へと射出される。前記レーザダイオード101は前記発光素子駆動部166により発光されるが、該発光素子駆動部166により変調が掛けられ、レーザダイオード101より発せられるレーザ光線は他の外来光とは区別できる様になっている。
【0091】
前記回動部163は前述した様に前記発光部162から入射されたレーザ光線を水平方向に射出走査するものであり、発光部162からのレーザ光線の光軸を90°変向する前記ペンタプリズム18が前記発光部162の光軸を中心に回転自在に支持され、更に前記走査モータ15により前記ギア16、前記走査ギア17を介して回転される。前記ペンタプリズム18の回転軸に関してエンコーダ105を設ける。
【0092】
該エンコーダ105はロータ109と検出器107から構成され、基準位置を示すインデックス108が設けられたインクリメンタルエンコーダである(図5参照)。インデックス108が示す基準位置からの出力をカウントすることで、基準位置からの角度を検出することができる。基準位置を示すインデックス108は、回転するレーザ光線の照射方向と傾斜設定機構の傾斜方向とが一致した時に、即ちレーザ光線が前記任意角設定気泡管65と平行となった時、前記検出器107によって検出される様に設けられている。
【0093】
前記対象反射体168は前記回動部163から射出されたレーザ光線が照射された時に該回動部163に向かってレーザ光線を反射する様になっている。前記対象反射体168は、例えば図3(A)、図4(A)に示される。図3(A)に示されるものは基板121上に反射層122が形成され、前記回動部163からの光を再び該回動部163へ入射させる様反射する。前記反射層122はビーズ、微小なプリズム等から構成される再帰反射面である。又、図4(A)に示されるものは、該反射層122を前記基板121の両幅端部に形成し、反射層を2つとし、前記対象反射体168からの反射と不要な反射物からの反射とを区別し易くしたものである。
【0094】
而して、図3(A)で示す対象反射体168をレーザ光線が走査すると、前記対象反射体168からの反射レーザ光線は図3(B)の様に対象反射体168と同幅を有するパルス状となり、図4(A)で示す対象反射体168をレーザ光線が走査すると、前記対象反射体168からの反射レーザ光線は図4(B)の様に前記図3(B)の中間部が抜けた2つのパルス状となる。
【0095】
前記対象反射体168からの反射レーザ光線は前記ペンタプリズム18に入射し、前記ペンタプリズム18に入射した反射レーザ光線は前記孔開きミラー103に向けて変向され、該孔開きミラー103は前記反射光検出部164に反射レーザ光線を入射させる。
【0096】
次に、前記反射光検出部164について説明する。
【0097】
前記孔開きミラー103の反射光軸上にコンデンサレンズ110、フォトダイオード等から成る第1受光器114を前記孔開きミラー103側から順次配設し、前記第1受光器114が前記対象反射体168からの反射レーザ光線を受光する様にし、該第1受光器114からの出力は反射光検出回路116に入力される。該反射光検出回路116はレーザ光線の受光信号を検出する為の電気的フィルタ(図示せず)を具備しており、前記第1受光器114からの受光信号の内変調が掛けられたレーザ光線を他の外来光から抽出して検出し、更に増幅等所要の信号処理をして前記アライメント表示部167に出力する。
【0098】
該アライメント表示部167は、位置判別部117と、表示器118を有し、前記位置判別部117には前記反射光検出回路116からの前記第1受光器114の受光状態を示す信号が入力されると共に前記回動部163に設けられた前記ペンタプリズム18の回転位置を検出する前記エンコーダ105からの角度信号が入力される。該エンコーダ105からの角度信号は、前記対象反射体168からの反射レーザ光線を受光した時点の受光状態に対応する前記エンコーダ105の角度信号である。従って、図3に示す前記対象反射体168からの反射レーザ光線を受光して得られた信号(図3(B)参照)の立上がりと立下がり時点の前記エンコーダ105の信号、基準位置からの角度信号を得ることで前記対象反射体168の重心位置、即ち対象反射体168の中心位置は容易に求めることができる。又、図4に示す前記対象反射体168についても同様に反射レーザ光線を受光して得られた信号(図4(B)参照)の立上がりと立下がり時点の前記エンコーダ105の信号、基準位置からの角度信号を得ることで前記対象反射体168の重心位置、即ち対象反射体168の中心位置を求めることができる。
【0099】
前記位置判別部117は前記反射光検出回路116の受光信号及び前記エンコーダ105からの角度信号から、受光信号の重心位置、即ち前記対象反射体168の中心位置を演算し、演算結果を前記表示器118及び前記回動制御部169に入力する。該表示器118は前記本体部4の向きがずれていると、該本体部4の修正すべき向きを表示する方向矢印118a,118cで示し、更に該本体部4が前記対象反射体168に正対した場合は中央の表示部118bで知らせる。
【0100】
以下、図5を参照して作動を説明する。
【0101】
本体部4の水平整準作業が完了した後(図5(A))、前記走査モータ15により回動部163を回転させ、発光部162からのレーザ光線を水平面上で走査する。前記回動部163の回転位置はエンコーダ105により検出される。前記回動部163と一体に回転する該エンコーダ105の回転プレートには角度パルスを発する為のメインスケールと基準位置を示すインデックス108が印されており、前記本体部4の固定側に設けられた前記エンコーダ105の検出器107はメインスケールにより角度パルスを、インデックス108により基準位置パルスを発する様になっている。又、前記検出器107が前記インデックス108を検出した位置でレーザ光線が前記本体部4の真正面、実質的に傾斜設定機構の傾斜方向に発せられる様、前記エンコーダ105と本体側との機械的関係を設定しておく。通常本体部4を設置した状態では該本体部4は正確に対象反射体168に向いていない。図5(B)で示される様に、仮に本体部4が図中反時計方向にωだけずれているとする。
【0102】
レーザ光線を水平面上で走査し、前記回動部163が回転し、前記検出器107が前記インデックス108を検出することで基準位置の確認がされ、この検出した位置から前記エンコーダ105により前記回動部163の回転角が検出される(図5(C))。更に該回動部163が回転し、レーザ光線が前記対象反射体168を通過すると該対象反射体168からの反射レーザ光線が前記回動部163、孔開きミラー103を経て反射光検出部164に入射し、前記第1受光器114が受光信号を発する。前記反射光検出回路116はレーザ光線のみの受光信号を抽出し、前記位置判別部117に出力する。該位置判別部117に於いて前記対象反射体168の中心位置を演算し、該中心位置に対する前記エンコーダ105からの角度信号を読取る。この角度は前記本体部4の前記対象反射体168に対する向きのずれ量即ちωに他ならない(図5(D))。ωに関する向き又は量を矢印118a、表示部118b、矢印118cに表示する。而して、該角度信号ωが前記回動制御部169に入力される。該回動制御部169は前記回動モータ160に駆動信号を発して回動モータ160を駆動し、該回動モータ160は前記出力ギア161、前記回動ギア157を介して前記本体部4を修正すべき方向に回転させる。該本体部4の回転角は前記エンコーダ150により検出され、該エンコーダ150による検出角がωとなったところで前記回動モータ160が停止される(図5(E))。
【0103】
前記本体部4が前記対象反射体168に正対した状態で高低角θを設定し、前記走査モータ15を駆動してレーザ光線を走査すると目標に対して高低角θだけ傾斜した基準面が形成される(図5(F))。
【0104】
尚、前記本体部4の向きを検出するものは前記エンコーダ150に限られるものでない。
【0105】
図6に於いて第2の実施の形態を説明する。該第2の実施の形態では対象反射体168が図8に示される様に、基板121上に反射層122が形成され、図中左半分にλ/4複屈折部材123が貼設され、例えば前記反射層122露出部分が入射光束の偏光方向を保存して反射する反射部、前記λ/4複屈折部材123部分が入射光束に対して偏光方向を変換して反射する偏光変換反射部として偏光方向が異なる様に構成されたものである。
【0106】
前記反射層122は再帰反射材から成り、複数の微小なコーナキューブ、又は球反射体等を配置したものである。又、前記λ/4複屈折部材123は入射光束に対して偏光反射光束がλ/4の位相差を生じさせる作用を有する。
【0107】
次に、該第2の実施の形態に於ける本体部4を説明する。
【0108】
直線偏光のレーザ光線を射出するレーザダイオード101の光軸上に、該レーザダイオード101側からコリメータレンズ102、第1λ/4複屈折部材104、孔開きミラー103が順次配設され、前記レーザダイオード101から射出される直線偏光のレーザ光線は前記コリメータレンズ102により平行光束とされ、前記第1λ/4複屈折部材104で円偏光に変換される。円偏光のレーザ光線は前記孔開きミラー103を通って回動部163へと射出される。該回動部163は発光部162から入射されたレーザ光線を水平方向に射出走査する。
【0109】
又、該回動部163には前記対象反射体168からの偏光反射レーザ光線が入射する様になっており、前記ペンタプリズム18に入射した偏光反射レーザ光線は前記孔開きミラー103に向けて変向され、該孔開きミラー103は反射光検出部164に偏光反射レーザ光線を入射させる。
【0110】
次に、前記反射光検出部164について説明する。
【0111】
前記孔開きミラー103の反射光軸上にコンデンサレンズ110、第2λ/4複屈折部材111、ピンホール112、偏光ビームスプリッタ113、フォトダイオード等から成る第1受光器114を前記孔開きミラー103側から順次配設し、前記偏光ビームスプリッタ113の反射光軸上にフォトダイオード等から成る第2受光器115を配設する。前記第1受光器114、前記第2受光器115からの出力は反射光検出回路116に入力される。
【0112】
前記偏光ビームスプリッタ113は前記反射光検出部164に入射する偏光反射レーザ光線を分割して前記第1受光器114、前記第2受光器115に入射させるが、前記発光部162から射出されたレーザ光線が前記λ/4複屈折部材123を2回透過し本体に戻ってきた偏光反射レーザ光線が前記第1受光器114に、又それとは異なる偏光方向の反射層122からのレーザ光線が前記第2受光器115に入射する様、前記第2λ/4複屈折部材111、前記偏光ビームスプリッタ113を配置する。
【0113】
前記偏光反射光検出回路116の一例を図7により説明する。
【0114】
前記第1受光器114、前記第2受光器115の出力はアンプ131、アンプ135を介して差動アンプ132に入力され、又該差動アンプ132の出力は同期検波部133を介して差動アンプ134に入力される。又、前記第1受光器114、前記第2受光器115の出力は前記アンプ131、前記アンプ135を介して加算アンプ136に入力され、該加算アンプ136の出力は同期検波部138を介して差動アンプ139に入力される。該差動アンプ139、及び前記差動アンプ134の出力は走査制御部165、発光素子駆動部166、アライメント表示部167に入力される様になっている。又、前記発光素子駆動部166は前記反射光検出回路116からのクロック信号を基に前記レーザダイオード101から射出される偏光レーザ光線をパルス変調する。
【0115】
前記発光素子駆動部166により駆動される前記レーザダイオード101が発する偏光レーザ光線は、発振回路140からのクロック信号を基に変調されている。前記レーザダイオード101からの射出された直線偏光のレーザ光線は、前記コリメータレンズ102で平行光束にされ、更に前記第1λ/4複屈折部材104を透過することで円偏光のレーザ光線となる。円偏光レーザ光線は前記孔開きミラー103を透過し、前記ペンタプリズム18により水平方向に変向され射出される。
【0116】
該ペンタプリズム18は前記走査モータ15により前記ギア16、前記走査ギア17を介して回転される。前記ペンタプリズム18の回転範囲は最初は全周回転であり、ペンタプリズム18から射出される偏光レーザ光線は全周走査する。
【0117】
全周走査により偏光レーザ光線が前記対象反射体168を通過する。通過した際に前記対象反射体168により偏光レーザ光線が反射され、該偏光反射レーザ光線が前記ペンタプリズム18に入射する。
【0118】
前記した様に、対象反射体168の半面は単に反射層122であり、又他の半面はλ/4複屈折部材123が貼設されている。従って、前記反射層122露出部分で反射された偏光反射レーザ光線は入射偏光レーザ光線の偏光状態が保存された円偏光であり、前記λ/4複屈折部材123を透過して前記反射層122で反射され、更に前記λ/4複屈折部材123を透過した偏光反射レーザ光線は、入射偏光レーザ光線の偏光状態に対してλ/2位相がずれた円偏光となり、反射面により偏光方向が異なる様になっている。
【0119】
前記対象反射体168で反射された偏光反射レーザ光線は、前記ペンタプリズム18により90°変向され前記孔開きミラー103に入射し、該孔開きミラー103は反射レーザ光線をコンデンサレンズ110に向けて反射する。前記コンデンサレンズ110は反射レーザ光線を収束光として第2λ/4複屈折部材111に入射する。円偏光で戻ってきた反射レーザ光線は前記第2λ/4複屈折部材111により直線偏光に変換され、ピンホール112に入射する。前記した様に反射層122露出部分で反射された反射レーザ光線とλ/4複屈折部材123で反射された反射レーザ光線とでは位相がλ/2異なっている為、前記第2λ/4複屈折部材111により直線偏光に変換された2つの反射レーザ光線では偏光面が90°異なっている。
【0120】
該ピンホール112は本体部4から射出された偏光レーザ光線に対して光軸のずれた正対しない反射レーザ光線を第1受光器114、第2受光器115に入射しない様にする作用を有し、該ピンホール112を通過した反射レーザ光線は前記偏光ビームスプリッタ113に入射する。
【0121】
該偏光ビームスプリッタ113は、前記発光部162から射出した偏光レーザ光線と偏光方向が同様の偏光のレーザ光線を透過し、発光部162から射出した偏光レーザ光線と90°偏光方向が異なる偏光のレーザ光線を反射する作用を有し、偏光ビームスプリッタ113を透過した反射レーザ光線は、該偏光ビームスプリッタ113によって直交する偏光成分とに分割され、前記第1受光器114、前記第2受光器115は分割された反射レーザ光線をそれぞれ受光する。
【0122】
該第1受光器114、該第2受光器115の受光状態は、本体部4の外でλ/4複屈折部材を2回透過した偏光反射レーザ光線、即ち前記対象反射体168の前記λ/4複屈折部材123部分で反射された偏光反射レーザ光線が前記反射光検出部164に入光すると、前記した第2λ/4複屈折部材111と偏光ビームスプリッタ113の関係から、前記第1受光器114に入射する光量の方が前記第2受光器115に入射する光量よりも多くなり、又λ/4複屈折部材を透過していない偏光反射レーザ光線、即ち前記対象反射体168の前記反射層122露出部分で反射された偏光反射レーザ光線が入光すると前記第2受光器115に入射する光量の方が前記第1受光器114に入射する光量よりも多くなる。
【0123】
而して、前記第1受光器114、前記第2受光器115への偏光反射レーザ光線の入射光量の差を取ることで、入射した偏光反射レーザ光線が前記対象反射体168の前記反射層122露出部で反射されたものか、前記λ/4複屈折部材123部分で反射されたものかを識別することができる。即ち、前記反射層122露出部と前記λ/4複屈折部材123部分との境界、即ち前記対象反射体168の中心を検出できる。
【0124】
更に詳述する。
【0125】
前記λ/4複屈折部材123を2回透過した反射レーザ光線の場合、前記反射光検出部164の第1受光器114に入射する光量の方が第2受光器115に入射する光量より多くなる。その信号を図9中a,bに示す。第1受光器114、第2受光器115からの信号を前記アンプ131、前記アンプ135で増幅し、前記差動アンプ132にて差を取る。その信号を図9中cに示す。該差動アンプ132の出力信号を前記発振回路140からのクロック1で同期検波すると、バイアス電圧に対し正の電圧(図9中dで示す)、クロック2で同期検波すると、バイアス電圧に対し負の電圧(図9中eで示す)が得られる。同期検波で得られた電圧の差を取ると(d−e)、前記差動アンプ134の出力はバイアス電圧に対し正の電圧(図9中fで示す)が得られる。
【0126】
前記λ/4複屈折部材123を透過していない反射レーザ光線の場合、前記反射光検出部164の第2受光器115に入射する光量の方が第1受光器114に入射する光量より多くなる。その信号を図9中h,iに示す。第1受光器114、第2受光器115からの信号を前記アンプ131、前記アンプ135で増幅し、前記差動アンプ132にて差を取る。その信号を図9中jで示す。該差動アンプ132の出力信号を前記発振回路140からの前記クロック1で同期検波すると、バイアス電圧に対し負の電圧(図9中kで示す)、前記クロック2で同期検波すると、バイアス電圧に対し正の電圧(図9中lで示す)が得られる。同期検波で得られた電圧の差を取ると(k−l)、前記差動アンプ134の出力はバイアス電圧に対し負の電圧(図9中mで示す)が得られる。
【0127】
図8、図10(A)に示す対象反射体168を偏光レーザ光線が走査した場合、反射光検出回路116の差動アンプ134の出力は図10(B)に示す波形となる。該差動アンプ134の出力に正の信号が出て、正の信号の立下がりから所定時間以内に負の信号の立下がりがあった場合、位置判別部117は前記対象反射体168であると識別し、更に信号の立下がりがあった場合の境界位置(信号値が0)を前記対象反射体168の中心と判断する。尚、前記対象反射体168を用いた場合、偏光レーザ光線の回転方向が逆であると前記反射光検出回路116の前記差動アンプ134の出力信号の正負が逆の順番になることは言う迄もない。
【0128】
対象反射体168の中心が求められた後の本体部4の向きの修正については前述した実施の形態と同様であるので説明を省略する。
【0129】
図11に於いて第3の実施の形態を説明する。該第3の実施の形態では発光部162を変更し、レーザダイオード101から発せられたレーザ光線が下方にも発せられる様にしたものである。
【0130】
レーザダイオード101の光軸をレーザ投光器10の回転軸心に対して直交させ、その交点にハーフプリズム125を配設し、更に該ハーフプリズム125を挾んで前記レーザダイオード101に対峙した位置に反射鏡126を配設し、前記ハーフプリズム125と前記レーザダイオード101の間にコンデンサレンズ127を設ける。而して、前記レーザダイオード101から発せられ、前記ハーフプリズム125で反射されたレーザ光線は前記ペンタプリズム18に向かい、前記ハーフプリズム125を透過し、前記反射鏡126で反射され、更に前記ハーフプリズム125で反射されたレーザ光線が下方に向かう。レーザ光線を下方に射出したことで本体部4の位置が基準位置に正しく接地されているかを容易に確認でき、又本体部4を基準位置に設置する作業が容易になる。
【0131】
図13は本体回転部151を省略し、測定者が表示器118の表示に従って手動により本体部4の向きを修正する場合の実施の形態である。尚、図1中で示したものと同様のものには同符号を付し、その説明を省略する。
【0132】
図14にも示される様に、前記電池ボックス45の下面に回転ベース152を固着し、該回転ベース152より下方に回転軸153を突設する。前記回転ベース152に回転枠154を固着し、該回転枠154を軸受155を介して中空形状の固定枠156に回転自在に設ける。前記回転軸153は前記回転枠154を貫通しており、前記回転軸153に固定環145を嵌合し、前記回転軸153の下端にウェーブワッシャ146を介在させウォームホイール147を嵌合させ、又前記固定枠156を回転自在に貫通する微調整ロッド142を設け、該微調整ロッド142の先端には前記ウォームホイール147に噛合するウォームギア143を形成する。又、前記固定環145には前記固定枠156を回転自在に貫通する固定螺子148が螺合し、該固定螺子148の先端は前記回転軸153に当接可能となっている。
【0133】
本体部4の向きの調整について説明する。
【0134】
粗調整は前記固定螺子148を緩め、前記本体部4を所要方向に手動で回転する。前記ウォームホイール147と前記回転軸153間には前記ウェーブワッシャ146による摩擦力が作用しており、前記本体部4に掛ける回転力を前記摩擦力より大きくすると手動で回転する。次に微調整は、前記微調整ロッド142を回転することで前記ウォームギア143、前記ウォームホイール147を介して前記本体部4が微回転する。
【0135】
而して、該本体部4を所要方向に正確に対向させることができる。前記本体部4の方向が決定すると前記固定螺子148を締込み、本体部4をロックする。
【0136】
又、他の実施の形態では、エンコーダのインデックスを0°,90°,180°,270°等の複数の位置に設け、該それぞれの位置と対象反射体の位置を比較することで対象反射体位置の確認を容易にしてもよく、インデックスを複数の位置に設けることで本体部4を一早く知ることができる。更に又、図12で示す如く基準位置検出マークが0°,90°,180°,270°の位置に設けられた角度表示板129を前記表示器118に設け、該角度表示板129に本体部4の向きを光の点等で表示する様にし測定者が本体部4の向きを目視で確認できる様にしてもよい。又、ハーフプリズム125はハーフミラー、ビームスプリッタ等レーザ光線を分割する光学的要素であればよい。更に、上記実施の形態ではレーザ測量機が水平面に対して2方向に傾斜可能な機構を有したが、1方向のみに傾斜する機構を有するレーザ測量機にも実施可能であることは言う迄もない。
【0137】
又、図1で示した実施の形態は、エンコーダ150により固定枠156に対する本体部4の回転角を検出したフィードバック制御により、本体部4の向きを修正するものであり、回動モータ160はサーボモータ等が使用されるが、前記エンコーダ150は省略することもできる。この場合、使用するモータはパルスモータが適しており、以下に作動を説明する。
【0138】
前記モータ160により前記回動ギア157を介して本体部4を修正すべき方向に回転させる。該本体部4を回転させつつ、更に前記回動部163を回転させる。該回動部163が回転し、レーザ光が再び対象反射体168を照射し、該対象反射体168からの反射光を検知した時のずれ量を算出する。斯かる作動を繰返してずれ量が0となった時、所定の方向と前記本体部4の向きが一致したこととなり、修正すべき方向に本体部がω回転したことになる。
【0139】
上記実施の形態では傾斜したい方向及び傾斜位置に対象反射体(ターゲット)168を設置し、前記本体部4を概略その方向に向けることで装置自体が向きの修正を行うことについて述べたが、前記対象反射体168を変更することで傾斜角自体を修正し設定することができる。
【0140】
以下、傾斜方向の修正、傾斜角の修正を行うことができる第4の実施の形態を図15により説明する。図15は前述した図2に対応する実施の形態の制御系統図であり、装置本体の機構部分は及び光学系については前述した実施の形態と同様であるので詳細な説明は省略し、又図1を参照する。
【0141】
以下は図2の実施の形態に対して変更のある部分のみを説明する。
【0142】
位置判断部117の出力は、レベル調整モータ31,32を制御するモータ制御器89,90、傾動モータ58,59を制御する傾斜駆動回路83,84、傾斜角を表示するコントローラ96、本体部4を回動する回動部163の回動を制御する回動制御部169とを総合的に制御するコントロール部171に入力する。
【0143】
モータ制御器89,90には、それぞれ手動制御部172,173が接続され、手動で手動制御部172,173を操作することで直接レベル調整モータ31,32を制御できる。手動制御部172,173は押しボタンスイッチ又はジョグシャトル等を具備し、モータの回転方向、スピードを制御する。
【0144】
以下本実施の形態の作動を図16(A)(B)(C)、図18を参照して説明する。
【0145】
本装置を傾斜設定すべき所定の位置に三脚等を利用して設置する。傾斜すべき方向に本体部4を概略向ける。この場合、本体部4に付属する照星照門を使用してもよい。傾斜設定予定の位置に対象反射体168を設置する(図16(A))。
【0146】
ここで本実施の形態に使用される前記対象反射体168を図20(A)で説明する。基板121上の中心位置に関して、上下左右の対称位置にも反射層122を設けたものであり、図20(A)では矩形の前記基板121の周囲に前記反射層122が形成されている。該対象反射体168に対して上下方向にレーザ光線を走査すると、水平方向に走査したのと同様図20(B)に示す様にパルス状に2つの反射レーザ光線が受光されるので、受光光線の重心位置を演算することで垂直方向の中心位置が分る。
【0147】
装置を作動させる。装置は水平基準面に設定後、レーザ光線の回転照射が開始し傾斜方向の走査をする(図16(B))。傾斜方向の走査及び機構の動作は前挙した実施の形態で説明したので省略する。
【0148】
前記対象反射体168からの反射レーザ光を検出すると前記本体部4を回動し傾斜方向の設定を行う。傾斜方向の設定後対象反射体168上にレーザ光線を照射したまま回転を停止し、レベル調整モータ31,32を作動させレーザ投光器10を傾斜させる。この時、レーザ光線はターゲット上の略中心にあればよい。
【0149】
水平の傾斜方向を走査しその重心を求めるのと同様に、上下方向についても重心を求める走査を行う。走査は上下の反射層を検出する様に往復動作し、その重心を求める。前記表示器118はターゲットの中心からずれていると、傾斜すべき方向を矢印118d,118eで示す。所定の傾斜方向の傾斜が設定されると、前記コントロール部171は前記傾動モータ58,59を作動させる。該傾動モータ58,59を作動させ、前記傾斜角設定気泡管65が水平になる迄前記傾動基板62を傾斜させる。設定した傾斜から前記傾斜角設定気泡管65が水平迄の傾動モータ58,59のパルス数を換算することにより設定した傾斜の角度が得られる(図16(C))。角度は前記コントロール部171に設けられた表示部(図示せず)に表示される。設定した傾斜を変更したい場合は、前記表示器118或は該コントロール部171の表示部を見ながら手動制御部172,173のスイッチ又はジョグシャトル等で変更する。変更する傾斜に相当するパルス数だけ傾動モータ58,59を作動させ気泡管65,66を傾斜させる。気泡管65,66が水平になる様にレベル調整モータ31,32を作動させると傾斜が変更される。傾動モータ58,59のパルス数が補正角に換算され傾斜角を表示する。又、レベル調整モータ31,32を直接作動させ傾斜を変更し、そのパルス数から傾斜を換算し表示する様にしてもよい。。
【0150】
もし、図17(A)(B)(C)に示す様に傾斜角が大きく水平基準面に設定後、明らかにレーザ照射位置が対象反射体168より外れる場合は、一度水平基準面に設定後、手動制御に切替え本体に付属する照星照門を使用して傾斜方向及びレーザ照射方向を対象反射体168の方向に概略向ける様に傾斜させる。向けた方向の対象反射体はレーザ光の反射により確認できる。設置後傾斜させた状態で再び自動走査に切替え、切替え後は以下同様の設定動作が行われる。
【0151】
次に図21(A)に示す対象反射体168を使用した場合の作動を説明する。
【0152】
該対象反射体168は反射層122が形成されない部分が対角線に沿って帯状に形成され、反射層122が正立3角形の反射層122a、逆3角形の反射層122bに2分割されたものであり、分割された反射層122a,122bの走査方向の幅が走査位置の移動と共に逆比例する様に構成されている。
【0153】
該対象反射体168を使用した場合得られる信号は図21(B)に示す通りであり、分割された反射層122a、反射層122bから反射レーザ光線の信号幅、即ちエンコーダ105から得られる角度が両反射層で一致したところが求めるところであり、レーザ光線を上下方向に走査することなく水平方向の走査のみで傾斜角の位置が決定でき、又レーザ光線の走査を停止する必要がないので作業性がよい。
【0154】
又、図22(A)に示すものは対象反射体168の反射層122を2分割した場合を示しているが、この場合は反射層122a,122bを山形状の3角形状とし頂点を正対させ垂直中心線に関して対称に配設したものである。該対象反射体168に於いても、前述した図21(A)の対象反射体168の場合と同様レーザ光線を照射し、水平方向に回転走査し、走査位置を上下に連続して移動させることで上下方向の中心位置を検出することができる。図22(A)で示した対象反射体168を使用した場合では、得られる信号は図22(B)の通りであり、図で示される2つの反射レーザ光線の信号の増大する方向が中心であり、その信号の極大値が中心となる。中心位置の検出で傾斜が求まり、前記傾動モータ58,59を作動させる。尚、信号の値は極大値に限らず、極小値が生じる様に反射層を形成してもよい。
【0155】
更に、図23に示すものは対象反射体168の反射層122を両幅端に沿って細帯状に設けると共に対角線に沿って設け、反射層122をN字状に形成したものである。該対象反射体168を使用した場合では、レーザ光線が該対象反射体168を走査することで反射されるレーザ光線の信号は3つのパルス信号となり走査位置により2つ目の信号位置が変化する。2つ目のパルス信号位置が両端のパルス信号の中央となった状態が前記対象反射体168の中心であり、3つのパルス位置を検出することで該対象反射体168の中心を検出することができる。該対象反射体168の中心を検出した後の作動については前述した場合と共通であるので説明を省略する。
【0156】
図24は図6に対応する実施の形態であり、対象反射体168として図25(A)を用いたものである。矩形の基板121上に反射層122が形成され、対角線で2分割された1方にλ/4複屈折部材123が貼設され、他方は前記反射層122露出部分であり、該露出部分は入射光束の偏光方向を保存して反射する反射部、前記λ/4複屈折部材123部分は入射光束に対して偏光方向を変換して反射する偏光変換反射部として偏光方向が異なる様構成されたものである。而して、分割された前記反射層122露出部分と前記λ/4複屈折部材123部分は走査方向の幅が走査位置の移動と共に逆比例する様に構成されている。
【0157】
図24に示すものは発光部162より円偏光のレーザ光線を照射し、反射光検出部164に位相の異なる反射レーザ光線を識別する光学系を具備するものである。即ち、図6で示したと同様、前記孔開きミラー103の反射光軸上にコンデンサレンズ110、第2λ/4複屈折部材111、ピンホール112、偏光ビームスプリッタ113、フォトダイオード等から成る第1受光器114を前記孔開きミラー103側から順次配設され、前記偏光ビームスプリッタ113の反射光軸上にフォトダイオード等から成る第2受光器115が配設されている。前記第1受光器114、前記第2受光器115からの出力は反射光検出回路116に入力される。
【0158】
前記偏光ビームスプリッタ113は前記反射光検出部164に入射する偏光反射レーザ光線を分割して前記第1受光器114、前記第2受光器115に入射させるが、前記発光部162から射出されたレーザ光線が前記λ/4複屈折部材を2回透過し本体に戻って来た偏光反射レーザ光線が前記第1受光器114に、又それとは異なる偏光方向の反射層122からのレーザ光線が前記第2受光器115に入射する様、前記第2λ/4複屈折部材111、前記偏光ビームスプリッタ113が配置される。
【0159】
又、特に説明しないが図7で示した偏光反射光検出回路116を具備している。
【0160】
前記反射層122露出部分で反射された反射レーザ光線と前記λ/4複屈折部材123で反射された反射レーザ光線とでは位相がλ/2異なっている為、前記第2λ/4複屈折部材111により直線偏光に変換された2つの反射レーザ光線では偏光面が90°異なっている。従って、前述した様に反射層122露出部分で反射された反射レーザ光線とλ/4複屈折部材123で反射された反射レーザ光線とでは、図25(B)に示される如く前記第1受光器114と前記第2受光器115に入射する光量に差異が生じる。
【0161】
而して、回転照射したレーザ光線を前記対象反射体168に走査し、更に走査位置を上下に移動することで、前記反射層122露出部分で反射された反射レーザ光線と前記λ/4複屈折部材123で反射された反射レーザ光線とで信号の強さが逆比例で変化し、両者の信号の位置したところが対象反射体168の中心であり、前記偏光反射光検出回路116により前記対象反射体168の中心を検知することができる。該対象反射体168の中心を検出した後の作動については前述した場合と共通である。
【0162】
図21、図22、図23、図25を対象反射体として使用した場合の傾斜方向、傾斜角設定作動を図19を参照して説明する。図20の対象反射体を使用した場合と同様装置を水平基準面に設定後、レーザ光線の回転照射が開始し傾斜方向の走査をする。対象反射体168からの反射光を検出すると本体部4を回動し傾斜方向の設定を行う。
【0163】
傾斜方向の設定後のレーザ光線を照射したまま回動部163を回転し、レベル調整モータ31,32を作動させレーザ投光器10を傾斜させる。
【0164】
前述した様に上下方向に対象反射体168に対する照射位置を変えつつ水平方向に走査することで、対象反射体168の中心位置が検出できるので、装置を停止することなく、傾斜角の設定、傾斜角の表示ができる。
【0165】
【発明の効果】
以上述べた如く本発明によれば、測量機の設置方向を測量機自体で検知するので、人為的誤差が介在せず正確であり、又下方にレーザ光線を発する場合はレーザ測量機の基準位置への合わせが容易になる。特に、レーザ測量機を地表より高い位置に設置しなければならない場合等特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の機構部を示す断面図である。
【図2】該実施の形態の光学系、制御系を示すブロック図である。
【図3】(A)(B)は対象反射体の一例を示す説明図である。
【図4】(A)(B)は他の対象反射体の一例を示す説明図である。
【図5】(A)〜(F)は該実施の形態の作動説明図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態の光学系、制御系を示すブロック図である。
【図7】該第2の実施の形態の反射光検出回路の一例を示す回路図である。
【図8】該第2の実施の形態に用いられる対象反射体の斜視図である。
【図9】前記反射光検出回路の作動説明図である。
【図10】(A)(B)は対象反射体、レーザ光線、反射光検出回路からの出力の関係を示す説明図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態の発光部を示すブロック図である。
【図12】本発明に使用される角度表示板を示す正面図である。
【図13】本体部の向きを手動で調整可能な手動調整機構を具備したレーザ測量機の断面図である。
【図14】同前手動調整機構部の要部平面図である。
【図15】照射されるレーザ光線の傾斜角を手動で調整可能な機構を具備したレーザ測量機のブロック図である。
【図16】(A)(B)(C)は対象反射体を利用して照射されるレーザ光線の傾きを決定する場合の作動説明図である。
【図17】(A)(B)(C)は対象反射体を利用して照射されるレーザ光線の傾きを決定する場合の作動説明図である。
【図18】対象反射体を利用して照射されるレーザ光線の傾きを決定する場合の作動を示すフロチャートである。
【図19】対象反射体を利用して照射されるレーザ光線の傾きを決定する場合の作動を示すフロチャートである。
【図20】(A)(B)は対象反射体の一例を示す説明図である。
【図21】(A)(B)は他の対象反射体の一例を示す説明図である。
【図22】(A)(B)は更に他の対象反射体の一例を示す説明図である。
【図23】更に他の対象反射体の一例を示す説明図である。
【図24】本発明の第5の実施の形態の光受系、制御系を示すブロック図である。
【図25】(A)(B)は該第5の実施の形態に用いられる対象反射体の説明図である。
【図26】従来例を示す断面図である。
【図27】図26のA−A矢視図である。
【図28】図26のB−B矢視図である。
【図29】図26のC−C矢視図である。
【図30】従来例の作動説明図である。
【図31】従来例の制御系を示すブロック図である。
【図32】整準状態を示す線図である。
【図33】コントローラの一例を示す説明図である。
【符号の説明】
4 本体部
10 レーザ投光器
15 走査モータ
18 ペンタプリズム
20 固定気泡管
21 固定気泡管
31 レベル調整モータ
58 傾動モータ
65 任意角設定気泡管
66 任意角設定気泡管
101 レーザダイオード
103 孔開きミラー
105 エンコーダ
114 第1受光器
116 反射光検出回路
117 位置判別部
118 表示器
129 角度表示板
151 本体回転部
157 回動ギア
160 回動モータ
161 出力ギア
162 発光部
163 回動部
164 反射光検出部
166 発光素子駆動部
167 アライメント表示部
169 回動制御部
Claims (6)
- レーザ光線を発する本体部と、該本体部からのレーザ光線を該本体部に反射する対象反射体とを具備し、前記本体部がレーザ光線を発する発光部と、レーザ光線を回転走査する回動部と、レーザ光線を水平面に対して少なくとも1方向に傾斜し、傾斜角度を設定可能な傾斜機構と、該傾斜機構の傾斜可能な方向に対する前記回動部から射出されるレーザ光線の方向を検出する回転角検出器と、対象反射体からの反射光を検知する反射光検出部と、該反射光検出部の受光信号と前記回転角検出器の検出するレーザ光線の方向から、対象反射体の方向と前記傾斜機構の傾斜可能な方向のずれを検出する位置判別部と、前記ずれを表示する表示部と、前記本体部を回転させる回転部とを有していることを特徴とするレーザ測量機。
- 対象反射体の反射光から対象反射体の中心を求め、該中心と前記回転角検出器の検出するレーザ光線の方向とに基づき、前記対象反射体の中心に対する傾斜機構の傾斜可能な方向のずれを検出する請求項1のレーザ測量機。
- 対象反射体が、対象反射体に入射するレーザ光線が円偏光である場合に、入射するレーザ光線の円偏光を保存したまま反射する反射面と、入射するレーザ光線の円偏光とは異なる円偏光で反射する反射面から構成され、本体部の発光部が円偏光のレーザ光線を発し、反射光検出部が射出した円偏光のレーザ光線と、射出した円偏光とは異なる円偏光のレーザ光線とを分離して検知して前記対象反射体の2種類の反射面の境界を検知することで対象反射体の中心を検出する請求項1のレーザ測量機。
- 前記回転部が前記本体部の回転を固定する固定手段と、前記本体部の向きを手動で修正する回転手段とを有し、前記表示部の表示に従ってずれを修正する請求項1のレーザ測量機。
- 前記回転部が前記本体部を回転させる回動モータと、前記本体部の相対回転角を検出するエンコーダと、該エンコーダの検出により前記回動モータを制御する回動制御部とを有し、前記位置判別部の検出に基づきずれを修正する請求項1のレーザ測量機。
- 対象反射体の方向と前記傾斜機構の傾斜可能な方向とのずれを修正後、該傾斜機構により対象反射体の目標中心を検出し、その傾斜機構からの出力に基づき水平面からの傾斜角を表示器に表示させる請求項1のレーザ測量機。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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