JP4267971B2 - レーザ光線照準装置及び光軸補償方法 - Google Patents

レーザ光線照準装置及び光軸補償方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ光線を射出し、レーザ照射基準面を形成し、或は基準点を投光するレーザ光線照準装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のレーザ光線照準装置としては、鉛直を補償されたレーザ光線を回転するペンタプリズムを介して照射し、水平レーザ照射基準面を形成するもの、又はレーザ光線照準装置を90°倒して同様に回転するペンタプリズムを介してレーザ光線を照射し、鉛直レーザ照射基準面を形成するものがある。
【0003】
又、レーザ光線を一方向、若しくは複数方向に照射し、一点若しくは複数点の基準点を形成するレーザ光線照準装置がある。
【0004】
上記レーザ照射基準面を形成するレーザ光線照準装置、基準点を形成するレーザ光線照準装置はそれぞれ個別のレーザ光線照準装置の場合もあるが、光学系の一部を交換可能にし、或は光源を含む光学系全体をユニットで交換可能にする等し、光学系を用途に応じて使い分けることが可能な構成とし、一台のレーザ光線照準装置に於いてレーザ照射基準面の形成と基準点の形成とを可能にしているレーザ光線照準装置がある。
【0005】
レーザ光線照準装置に於いて、正確な基準面、基準点を形成する為にはレーザ光線の照射方向を鉛直、或は水平に正確に補償する必要がある。
【0006】
従って、光学系を交換できる構成のレーザ光線照準装置に於いて、使用態様に応じて、例えば回転プリズムを着脱し、或は光学系全体を使用用途毎に交換したりするが、回転プリズム、光学系全体の交換後、光学系とレーザ光線照準装置本体との位置決めをする必要がある。
【0007】
この為、本出願人は特許文献1に示される様に、自由液面を用いて光学系の光軸と傾斜センサの基準角との関係を検出し、この検出結果を基にレーザ光線照準装置自体の整準を行い、照射されるレーザ光線の鉛直、水平の精度を維持するレーザ光線照準装置を提案している。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−286450号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記したレーザ光線照準装置に於いて、基準面を形成し、或は基準点を投光する可視のレーザ光線の光源としては、半導体レーザが使用され、該半導体レーザは光学系と共に交換可能なレーザ光線照射部に設けられている。半導体レーザは小型且つ安価であり、又光源をレーザ光線照射部に設けることで、光源の光軸と照射光学系との光軸合せが不要となり、利便性に優れている等の利点を有する。
【0010】
然し乍ら、レーザ光線の出力は安全上等の理由から出力が制限され、又赤色レーザ光線より、緑色レーザ光線の方が視認性に優れる等の理由から、レーザ光源として例えば緑色レーザ光線を発する半導体励起レーザ光源、その他小型化が難しい高価な光源を使用する場合がある。斯かる場合は、構造上、レーザ光線照射部に組込むことが困難であり、或はレーザ光源をレーザ光線照準装置本体部に設けて共用した方がコスト上好ましい。
【0011】
本発明は斯かる実情に鑑み、レーザ光源をレーザ光線照準装置の本体側に設けて共用可能とし、而もレーザ光線照射部を交換可能とし、交換した場合レーザ光線の鉛直、水平の精度の維持が可能であるレーザ光線照準装置に係るものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、本体部と、該本体部の傾きを調整する整準部と、前記本体部に交換可能に設けられるレーザ光線照射部とを具備し、前記本体部には、前記本体部の傾きと該本体部に対する前記レーザ光線照射部の傾きを検出する傾斜検出装置と、前記レーザ光線照射部を介して照射するレーザ光線を発する光源部と、前記本体部に対するレーザ光線照射部の傾きに応じて前記光源部から前記レーザ光線照射部へ向かうレーザ光線の傾きを補償する光軸補償部とを備えたレーザ光線照準装置に係り、又前記傾斜検出装置は、自由液面の反射光を検出することにより前記本体部の傾きを検出する第1傾斜検出部と、前記レーザ光線照射部に設けられた固定反射面からの反射光により前記本体部に対する傾きを検出する第2傾斜検出部とを有し、前記第2傾斜検出部の検出に基づき前記整準部が前記本体部を傾け前記レーザ光線照射部の傾きを補正し、補正量に応じて前記光軸補償部が前記光源部からレーザ光線照射部へ向かうレーザ光線の傾きを補償するレーザ光線照準装置に係るものであり、又前記傾斜検出装置は、自由液面の反射光を捕らえることにより前記本体部の傾きを検出する第1傾斜検出部と、前記レーザ光線照射部からの反射光で前記本体部に対する傾きを捕らえる第2傾斜検出部と、前記レーザ光線照射部へ向かうレーザ光線の傾きを検出する第3傾斜検出部とを有し、前記第3傾斜検出部の検出に基づき前記光軸補償部が前記光源部から前記レーザ光線照射部へ向かうレーザ光線の傾きを補償するレーザ光線照準装置に係るものであり、又前記傾斜検出装置は、前記自由液面に向かって第1検出光線を射出する第1検出用光源と、前記固定反射面に向かって第2検出光線を射出する第2検出用光源と、前記固定反射面に光軸補償部を透して第3検出光線を射出する第3検出用光源と、前記自由液面で反射された第1検出光線、前記固定反射面で反射された第2検出光線、前記固定反射面で反射された第3検出光線を同一受光面で受光し、受光位置を検出する受光検出手段を有するレーザ光線照準装置に係るものであり、又前記傾斜検出装置は、検出光線を射出する検出用光源と、自由液面に向け検出光線を分割し、自由液面からの反射光を受光検出手段に向ける第1の光学手段と、前記検出光線を固定反射面に向け分割し、固定反射面からの反射光を前記受光手段に向ける第2の光学手段と、前記検出光線を分割し、光軸補償部を透して前記固定反射面に向け、該固定反射面からの反射光を前記受光検出手段に向ける第3の光学手段を有するレーザ光線照準装置に係るものであり、更に又前記光軸補償部は回転可能な楔プリズムを有するレーザ光線照準装置に係るものである。
【0013】
又本発明は、本体に設けられる自由液面と、前記本体部に交換可能に設けられ固定反射面を有するレーザ光線照射部と、該レーザ光線照射部に向かう光軸中に設けられた光軸補償部とを有するレーザ光線照準装置に於いて、前記自由液面からの反射光で本体を整準する工程と、前記固定反射面からの反射光と前記自由液面からの反射光との角度偏差を基に前記レーザ光線照射部の整準を行う工程と、前記レーザ光線照射部の整準を基に前記レーザ光線照射部に向かう光軸を補償する工程を具備する光軸補償方法に係るものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。
【0015】
図1は本発明の第1の実施の形態の概略構成を示しており、図中、1は整準部、2は本体部、3はレーザ光線照射部3である。
【0016】
前記整準部1について説明する。
【0017】
固定基板5は4本の脚柱6により支持されている。前記固定基板5の下面側に第1傾動モータ7が設けられ、該第1傾動モータ7の出力軸は上方に突出し、突出端部には第1駆動ギア8が嵌着されている。又前記固定基板5には第1従動ギア9が回転自在に設けられ、該第1従動ギア9は前記第1駆動ギア8に第1減速アイドルギア10を介して噛合している。前記第1従動ギア9の回転軸はナット部が形成され第1傾動ロッド11が螺合貫通し、該第1傾動ロッド11の上端が突出すると共に該第1傾動ロッド11の上端は球面に形成されている。該第1傾動ロッド11にはL字状の回止め金具12が固着され、該回止め金具12は前記本体部2の筐体30の底部を摺動自在に貫通しており、上下変位は可能であるが回転は規制されている。
【0018】
前記固定基板5の下面側に第2傾動モータ13が設けられ、該第2傾動モータ13の出力軸は上方に突出し、突出端部には第2駆動ギア14が嵌着されている。又前記固定基板5には第2従動ギア15が回転自在に設けられ、該第2従動ギア15は前記第2駆動ギア14に第2減速アイドルギア16を介して噛合している。該第2減速アイドルギア16の中心にはナット部が形成され第2傾動ロッド17が螺合貫通し、上端が突出すると共に該第2傾動ロッド17の上端は球面に形成されている。該第2傾動ロッド17にはL字状の回止め金具18が固着され、該回止め金具18は前記本体部2の筐体30の底部を摺動自在に貫通しており、上下変位は可能であるが回転は規制されている。
【0019】
前記第1傾動ロッド11と第2傾動ロッド17とが等距離に位置する様に支柱19が前記固定基板5に立設され、前記支柱19と前記第1傾動ロッド11、第2傾動ロッド17との位置関係は直交座標の交点に前記支柱19が位置し、前記第1傾動ロッド11と第2傾動ロッド17はそれぞれ座標軸上に位置する関係となっている。
【0020】
前記筐体30の底部には筒状凹部31が形成され、該筒状凹部31の上端には球面座32が設けられている。前記支柱19の上端は球状となっており、該支柱19は前記筒状凹部31に挿入され、上端が前記球面座32に回転可能に当接している。
【0021】
而して、前記第1傾動ロッド11、第2傾動ロッド17、支柱19の3点で前記筐体30が支持され、該筐体30は前記支柱19を中心に2方向に傾動可能となっている。
【0022】
前記筐体30の下面にはVブロック21が取付けられ、前記第1傾動ロッド11の上端は前記Vブロック21のV溝22に当接しており、該V溝22の中心は前記第1傾動ロッド11の軸心、前記支柱19の軸心を含む平面内に含まれる。
【0023】
又、前記筐体30の下面には滑り座23が設けられ、前記第2傾動ロッド17の上端は前記滑り座23に摺動自在に当接している。
【0024】
前記固定基板5、筐体30間にはスプリング24が張設され、前記筐体30の下面を下方、即ち前記Vブロック21を前記第1傾動ロッド11の上端に押圧すると共に前記滑り座23を前記第2傾動ロッド17の上端に押圧している。
【0025】
而して、前記第1傾動モータ7を駆動することで、前記第1傾動ロッド11が上下方向に変位し、前記筐体30は前記支柱19を中心に傾動する。又、前記第2傾動モータ13を駆動することで、前記第2傾動ロッド17が上下方向に変位し、前記筐体30が前記支柱19を中心に傾動する。前記第1傾動ロッド11の先端は前記V溝22に係合しているので、前記筐体30の水平方向の回転は規制され、前記第1傾動モータ7、前記第2傾動モータ13の駆動で正確に2方向での傾動が行われる。
【0026】
前記レーザ光線照射部3について説明する。
【0027】
該レーザ光線照射部3は前記本体部2にインロー方式で着脱可能であり、前記レーザ光線照射部3は前記本体部2に取付けると、前記レーザ光線照射部3と本体部2との位置決めが略なされる様になっている。
【0028】
前記レーザ光線照射部3はケーシング34と該ケーシング34に収納される投光部36、回動部37を具備している。尚、前記ケーシング34の上部には全周に投光窓35が設けられている。
【0029】
前記ケーシング34には底部を貫通し、固定支持軸38が設けられている。該固定支持軸38は中空であり、該固定支持軸38の下端部は下方に突出し、前記筐体30との嵌合部となっている。又、前記固定支持軸38の底面は前記本体部2内部に露出しており、底面には後述する固定反射部材64が前記固定支持軸38の軸心と直交する様に設けられている。前記固定反射部材64は中心部分が透明で中心部を除く周辺部が反射鏡となっている。
【0030】
前記固定支持軸38の上端にはインロー方式で中空の回転中心軸39が設けられ、該回転中心軸39に中空のプリズムホルダ40が回転自在に設けられている。
【0031】
前記回転中心軸39には水平方向に延出するモータブラケット41が取付けられ、該モータブラケット41に走査モータ42が取付けられ、該走査モータ42の出力軸に走査駆動ギア43が設けられている。前記プリズムホルダ40には走査従動ギアモータ44が設けられ、該走査従動ギアモータ44と前記走査駆動ギア43とが噛合している。
【0032】
前記投光部36の上端部にコンデンサレンズ45が設けられ、該コンデンサレンズ45の光軸上に配置されたペンタプリズム46が前記プリズムホルダ40に設けられている。前記コンデンサレンズ45、前記ペンタプリズム46等は投光部光学系を構成する。
【0033】
前記本体部2について説明する。
【0034】
前記本体部2は少なくとも投光光源部47、傾斜検出装置48、制御部49、表示部50を具備している。
【0035】
前記傾斜検出装置48及び照射用レーザ光線の投光光学系について説明する。
【0036】
水平方向に第1レーザ光線を発する第1検出用光源52、例えばLDが設けられ、該第1検出用光源52の投光光軸上に第1コンデンサレンズ53、第1ハーフミラー54が配設され、該第1ハーフミラー54の反射光軸上に液体部材57が配設され、該液体部材57は自由液面58を形成する様に容器56に封入されている。前記液体部材57の材質としては適度な粘性を有する液体、例えばシリコンオイルが使用される。前記第1検出用光源52と液体部材57の自由液面58とは共役な位置に配置することも可能である。
【0037】
前記第1検出用光源52、第1コンデンサレンズ53、第1ハーフミラー54等は自由液面投光系51を構成する。
【0038】
前記第1ハーフミラー54で反射されたレーザ光線は前記液体部材57の自由液面58で反射され、前記第1ハーフミラー54を透過する。該第1ハーフミラー54の透過光軸上に第2ハーフミラー55、受光検出手段59が配設される。該受光検出手段59は、受光面が所要の面積を有し、受光面上の受光位置を検出可能な受光素子、例えばCCDを具備したものが用いられる。前記受光検出手段59の基準位置に前記第1検出用光源52の像が結像される場合に、前記本体部2は水平に整備された状態である。
【0039】
第2レーザ光線を発する第2検出用光源61が前記第1検出用光源52と平行な光軸を有する様に配設され、前記第2検出用光源61の投光光軸上に第2コンデンサレンズ62、第3ハーフミラー63が配設されている。該第3ハーフミラー63に対向して前記固定反射部材64が設けられ、該固定反射部材64の反射面は、前記第3ハーフミラー63の反射光軸に対して直交している。前記固定反射部材64で反射したレーザ光線が前記第3ハーフミラー63を透過した光軸上に第4ハーフミラー65が配設されている。
【0040】
前記固定反射部材64と直交する光軸を有し、第3レーザ光線を発する第3検出用光源67が設けられ、該第3検出用光源67の光軸上に第3コンデンサレンズ68、第5ハーフミラー69が配設されている。前記自由液面58と前記固定反射部材64とが完全に平行となり、前記第2ハーフミラー55、前記第4ハーフミラー65、第5ハーフミラー69の反射光が、前記受光検出手段59の基準位置に結像する場合に、前記本体部2、前記レーザ光線照射部3は共に水平に整準された状態である。
【0041】
上記した様に、前記第1検出用光源52、前記自由液面58、前記第2ハーフミラー55、前記受光検出手段59等は前記本体部2の傾きを検出する第1傾斜検出部を構成し、前記第2光源61、前記固定反射部材64、前記第3ハーフミラー63、前記第4ハーフミラー65、前記受光検出手段59等は前記本体部2と前記レーザ光線照射部3間の傾斜を検出する第2傾斜検出部を構成し、前記第3検出用光源67、前記固定反射部材64、前記第5ハーフミラー69、前記受光検出手段59等は前記レーザ光線照射部3に向うレーザ光線の傾きを検出する第3傾斜検出部を構成する。
【0042】
尚、上記した第1ハーフミラー54、第2ハーフミラー55、第3ハーフミラー63、第4ハーフミラー65、第5ハーフミラー69はビームスプリッタ等他の光束分割光学部材を用いてもよい。又、第1検出用光源52、第2検出用光源61、第3検出用光源67は、レーザではなく発光ダイオードを用いてもよい。
【0043】
前記筐体30内部に可視光の照射用レーザ光線を発するレーザ光源70が設けられ、該レーザ光源70の投光光軸上にコンデンサレンズ71、光路偏向用のミラー72,73が設けられ、該ミラー72,73により前記レーザ光源70のレーザ光線の光軸は、前記固定支持軸38の軸心、即ち前記回動部37の回転中心に合致される。尚、前記レーザ光源70の投光光軸、及び前記第3検出用光源67の投光光軸は完全に平行となる様に調整される。
【0044】
前記第3検出用光源67の投光光軸、前記レーザ光源70の投光光軸に掛渡って、光軸補償部80が設けられる。
【0045】
該光軸補償部80は、一対の楔プリズム74,76を有し、該楔プリズム74,76はそれぞれ回転自在となっている。該楔プリズム74,76にはそれぞれギア75,77が固着され、該ギア75は光路調整第1モータ78によりピニオンギア79を介して回転され、前記ギア77は光路調整第2モータ81によりピニオンギア82を介して回転される。一対の楔プリズムの回転位置の組合わせにより光軸の向きが鉛直方向に補償される。
【0046】
前記傾斜検出装置48に於いて、前記自由液面58で反射され、前記受光検出手段59で受光された第1レーザ光線と、前記固定反射部材64で反射され、前記受光検出手段59で受光された第2レーザ光線の受光位置が基準位置で同一である場合は、前記固定反射部材64が水平、即ち前記回動部37の回転中心が鉛直である。又、前記受光検出手段59での前記第1レーザ光線に対して前記第2レーザ光線の受光位置がずれている場合は、ずれ方向とずれ量を検出することで傾斜方向、傾斜量を演算することができる。
【0047】
次に、図3により前記制御部49について説明する。
【0048】
該制御部49は、メモリ、CPUで代表される演算装置等で構成される演算処理部105、前記受光検出手段59が受光しているレーザ光線の受光面での位置を演算検出する受光位置検出回路106を具備している。
【0049】
該演算処理部105には前記受光位置検出回路106の検出結果が入力され、前記演算処理部105は前記整準部1、前記光軸補償部80を駆動制御する。又、該演算処理部105は前記第1検出用光源52、前記第2検出用光源61、前記第3検出用光源67を順次時分割して駆動点灯し、第1レーザ光線、第2レーザ光線、第3レーザ光線をそれぞれ射出させる。
【0050】
前記受光検出手段59の受光信号は、前記受光位置検出回路106に入力され、該受光位置検出回路106は受光面内での受光位置を演算して前記演算処理部105に入力する。
【0051】
前記演算処理部105は、受光位置の検出結果を基に前記整準部1を駆動し、前記本体部2、或は前記レーザ光線照射部3の整準が行われ、或は前記光軸補償部80による光軸補償が行われ、前記レーザ光源70から射出されるレーザ光線の光軸の鉛直、即ち前記レーザ光線照射部3から照射されるレーザ光線の水平が補償される。
【0052】
前記表示部50には整準作動の経過、光軸補償の経過等が表示される。
【0053】
以下、図5を参照してレーザ光線照準装置の作動について説明する。
【0054】
レーザ光線照準装置が所定位置に設置されると、前記第1傾斜検出部が前記本体部2の傾きを検出し、検出結果は前記演算処理部105に入力される。該演算処理部105は前記第1傾斜検出部が検出した傾きに基づき前記整準部1を作動させる。即ち、前記第1傾動モータ7、前記第2傾動モータ13を駆動し、前記第1傾動ロッド11又は前記第2傾動ロッド17を上下させる。前記第1傾動ロッド11、第2傾動ロッド17の上下動で前記筐体30が傾動し、前記本体部2が水平に整準される。
【0055】
前記本体部2が水平に整準された状態では前記自由液面58に入射する前記第1検出用光源52からの前記第1レーザ光線は鉛直となっており、前記自由液面58で反射された前記第1レーザ光線は前記受光検出手段59の受光面の基準点に入射する。
【0056】
次に、前記第1検出用光源52を消灯し、前記第2検出用光源61を点灯し、第2レーザ光線を射出する。前記第2検出用光源61から射出された前記第2レーザ光線は、前記第2コンデンサレンズ62で平行光束とされ、前記第3ハーフミラー63で反射され、前記固定反射部材64に入射する。該固定反射部材64で反射された前記第2レーザ光線は前記第3ハーフミラー63を透過し、前記第4ハーフミラー65で反射して前記受光検出手段59で受光される。
【0057】
前記固定反射部材64が前記自由液面58と平行の場合は、前記第1レーザ光線と前記第2レーザ光線の受光位置が基準点で合致する。
【0058】
前記レーザ光線照射部3が前記本体部2に対して傾斜している場合は、前記第2レーザ光線の受光位置は基準点からずれる。前記受光位置検出回路106により、前記受光検出手段59での前記第1レーザ光線の受光位置と前記第2レーザ光線の受光位置の偏差が演算され、傾き量と傾き方向が検出される。検出結果は前記演算処理部105に入力され、前記検出結果を基に前記偏差が0になる様に、前記整準部1が作動される。前記本体部2が傾き、前記偏差が0になった状態では前記固定反射部材64が水平となっている。
【0059】
この状態で前記第1レーザ光線と前記第2レーザ光線の受光位置が合致する。
【0060】
前記第2検出用光源61が消灯され、前記第3検出用光源67が点灯される。該第3検出用光源67からの第3レーザ光線は前記光軸補償部80を通過し、前記固定反射部材64で反射されて前記受光検出手段59に入射する。前記第3レーザ光線の受光位置が検出され、前記受光位置検出回路106に於いて前記第1レーザ光線と前記第2レーザ光線の合致位置と前記第3レーザ光線の受光位置との偏差が演算される。該偏差が0の場合は、前記第3レーザ光線の前記固定反射部材64への入射角が垂直、即ち鉛直であり、前記偏差が存在する場合は前記第3検出用光源67のレーザ光線照射部3の投光光軸が傾いていることになる。尚、光軸補償部80は、固定反射部材64が水平で第3レーザ光線が基準点に結像するときを基準としている。
【0061】
前記第1レーザ光線と前記第2レーザ光線の合致位置と前記第3レーザ光線との受光位置の偏差から前記第3レーザ光線の傾きが演算され、前記演算処理部105は演算結果に基づき前記偏差が0になる様に、前記光軸補償部80を作動させる。即ち、前記光路調整第1モータ78、前記光路調整第2モータ81が駆動され、前記ピニオンギア79,82、ギア75,77を介して前記楔プリズム74及び前記楔プリズム76が偏差が0になる方向に回転される。前記楔プリズム74,76の回転は、個々に行ってもよく、同時に行ってもよい。
【0062】
前記基準点と前記第3レーザ光線との受光位置の偏差が0になった状態では、前記第3レーザ光線の光軸は補償され鉛直となっている。又、前記レーザ光源70からの照射用レーザ光線の光軸と前記第3検出用光源67からの第3レーザ光線の光軸とは光学的に平行となる様に構成されているので、照射用レーザ光線の光軸も鉛直となっている。
【0063】
前記レーザ光源70を駆動して照射用レーザ光線を射出する。照射用レーザ光線は、光路偏向用の前記ミラー72,73、前記光軸補償部80、前記コンデンサレンズ45を経て前記ペンタプリズム46に入射し、該ペンタプリズム46で水平方向に偏向されて照射される。
【0064】
而して、該ペンタプリズム46に入射する照射用レーザ光線の光軸は鉛直となっているので、前記ペンタプリズム46で偏向された照射用レーザ光線は水平となっており、前記走査モータ42が駆動され、前記走査駆動ギア43、前記走査従動ギアモータ44を介して前記ペンタプリズム46が回転されることで水平基準面が形成される。
【0065】
又、照射用レーザ光線に緑色レーザ光線が用いられることで、レーザ光線の出力を増大させることなく、視認性が向上する。
【0066】
図6に於いて、第2の実施の形態について説明する。
【0067】
第2の実施の形態では、所定方向に扇状のレーザ光線を照射し、部分的に基準面、基準線を形成するものである。
【0068】
第2の実施の形態に於いて、第1の実施の形態と同等のものには同符号を付してあり、又レーザ光線照射部3′を除き本体部2、整準部1は第1の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
【0069】
固定支持軸85は筐体30に嵌合し、着脱可能であり、中心部は中空となっている。前記固定支持軸85の下端に固定反射部材64が設けられる。該固定反射部材64は中心部が透明であり、周辺部が反射鏡となっている。
【0070】
前記固定支持軸85の中心軸に沿ってコンデンサレンズ86、円柱レンズ87が設けられている。前記コンデンサレンズ86の光軸は前記固定支持軸85の中心軸と合致し、前記円柱レンズ87の中心軸は前記固定支持軸85の中心軸に合致している。
【0071】
前記固定支持軸85の上端に軸受88を介してプリズムホルダ89が回転可能に設けられ、該プリズムホルダ89にはコーナプリズム91が保持されている。前記プリズムホルダ89の下面にプリズムホルダ92が固着され、該プリズムホルダ92にはペンタプリズム93が保持されている。又、前記固定支持軸85、前記プリズムホルダ89、前記プリズムホルダ92にはレーザ光線の通過光路として光路孔94が穿設されている。
【0072】
前記コーナプリズム91は入射光を平行に反射し、前記ペンタプリズム93は入射光を直角に偏向するので、前記レーザ光源70から射出された照射用レーザ光線が、前記円柱レンズ87の軸心を通過して前記コーナプリズム91に入射すると、前記コーナプリズム91、前記ペンタプリズム93で偏向された照射用レーザ光線は前記円柱レンズ87の軸心と直交する様に該円柱レンズ87に入射する。
【0073】
該円柱レンズ87に入射した照射用レーザ光線は、前記円柱レンズ87を透過することで、水平方向に拡散された扇状レーザ光線として照射される。而して、部分的な水平基準面が形成され、或は照射用レーザ光線が壁面を照射することで、部分的な基準線が形成される。基準面が形成される方向を変える場合は、前記レーザ光線照射部3′を回転させ、レーザ光線の照射方向を移動する。前記レーザ光線照射部3′の回転は手動で行ってもよく、或はモータを設けて自動で行ってもよい。
【0074】
第1の実施の形態と第2の実施の形態とで、前記レーザ光線照射部3、前記レーザ光線照射部3′と前記筐体30との嵌合部とを共通とすれば、使用態様に応じて前記レーザ光線照射部3と前記レーザ光線照射部3′との交換が可能である。又、前記レーザ光源70を前記レーザ光線照射部3、レーザ光線照射部3′に設けないので、前記レーザ光線照射部3、レーザ光線照射部3′の小型化が可能である。又、高価なレーザ光源70を用いた場合、レーザ光線照準装置の価格の低減が可能となる。
【0075】
図7に於いて、第3の実施の形態について説明する。
【0076】
第3の実施の形態に於いて、第1の実施の形態と同等のものには同符号を付してあり、又傾斜検出装置48を除き整準部1、レーザ光線照射部3は第1の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
【0077】
第3の実施の形態では、1つの検出用光源を用いて傾斜検出装置48を構成したものである。
【0078】
固定支持軸38の下端に固定反射部材64が設けられ、該固定反射部材64はレーザ光源70からの照射用レーザ光線を透過し、第1検出用光源52からの第1レーザ光線を反射する反射面を有している。
【0079】
自由液面58に対して光軸が垂直となる様に、第1検出用光源52が配設され、該第1検出用光源52の光軸上に第1コンデンサレンズ53、第1ハーフミラー97が配設され、又前記第1検出用光源52から射出された第1レーザ光線が前記第1ハーフミラー97によって反射され、前記第1レーザ光線の反射光軸上に第2ハーフミラー98が配設されている。該第2ハーフミラー98は前記第1レーザ光線を固定反射部材64に対して垂直に入射させる様に反射する。
【0080】
前記本体部2の内部にレーザ光源70が収納され、該レーザ光源70は投光光軸が前記レーザ光線照射部3の回転中心と合致する様に配設され、前記投光光軸上にコンデンサレンズ71、光軸補償部80が配設され、該光軸補償部80と前記コンデンサレンズ71との間に前記第3ハーフミラー99が配設されている。
【0081】
前記レーザ光源70からのレーザ光線は前記固定反射部材64で一部が反射され、更に前記第3ハーフミラー99で反射されたレーザ光線は受光検出手段59に入射する。
【0082】
前記自由液面58からの前記第1レーザ光線の反射光101aは前記第1ハーフミラー97で反射されて前記受光検出手段59に入射し、前記固定反射部材64で反射された前記第1レーザ光線の反射光101bは前記第2ハーフミラー98で反射され、前記第1ハーフミラー97を透過して前記受光検出手段59に入射し、前記固定反射部材64で反射された前記レーザ光源70のレーザ光線の反射光101cは前記光軸補償部80を透過し、前記第3ハーフミラー99で反射され、前記第2ハーフミラー98、第1ハーフミラー97を透過して前記受光検出手段59に入射する。
【0083】
又、図9は前記反射光101a,101b,101cの前記受光検出手段59の受光面での受光位置を示している。
【0084】
前記本体部2、前記レーザ光線照射部3が適正に整準された状態で、前記反射光101a,101b,101cの受光が重ならない様に前記第1ハーフミラー97、第2ハーフミラー98、第3ハーフミラー99の位置、傾斜が調整されている。又、前記本体部2、前記レーザ光線照射部3が適正に整準された状態で前記反射光101a,101b,101cの受光位置は基準位置として、前記制御部49の記憶部に記憶されている。
【0085】
上記第3の実施の形態では、前記第1検出用光源52、前記自由液面58、前記第1ハーフミラー97、前記受光検出手段59等が前記本体部2の傾きを検出する第1傾斜検出部を構成し、前記第1検出用光源52、前記固定反射部材64、前記第2ハーフミラー98、前記受光検出手段59等が前記本体部2と前記レーザ光線照射部3間の傾斜を検出する第2傾斜検出部を構成し、前記レーザ光源70、前記第1ハーフミラー97、前記第3ハーフミラー99、前記固定反射部材64、前記受光検出手段59等は第3傾斜検出部を構成している。
【0086】
尚、上記した第1ハーフミラー97、第2ハーフミラー98、第3ハーフミラー99等はビームスプリッタ等他の光束分割光学部材を用いてもよい。
【0087】
図3、図5を参照して、第3の実施の形態の作動について説明する。
【0088】
レーザ光線照準装置を設置した後、前記第1検出用光源52を点灯し、前記自由液面58からの反射光101aを前記受光検出手段59で受光し、反射光101aの受光位置と基準位置とを比較し、偏差を求める。偏差を求めることで、傾斜量、傾斜方向が検出でき、前記演算処理部105はこの検出結果に基づき前記整準部1を作動させ、偏差を0とする。偏差が0となった状態で、前記本体部2は水平状態である。
【0089】
次に、前記受光検出手段59により、前記第2ハーフミラー98で反射した前記第1レーザ光線の前記固定反射部材64からの反射光101bの受光位置を検出し、前記演算処理部105により該反射光101bの受光位置と基準位置との偏差を演算し、水平面に対する前記固定反射部材64の傾斜量、傾斜方向を求める。
【0090】
前記固定反射部材64の水平面に対する傾斜量が0、即ち該固定反射部材64が水平となる様に前記整準部1を動作させる。
【0091】
反射光101cの受光位置と基準位置を比較し、偏差を求め、受光位置が一致する様に、前記光軸補償部80を動作させる。
【0092】
前記レーザ光源70からの照射用レーザ光線は前記光軸補償部80を透過することで、前記回動部37の回転中心に合致し、前記ペンタプリズム46に入射し、該ペンタプリズム46で水平方向に偏向され、照射される。前記走査モータ42により前記走査駆動ギア43、前記走査従動ギアモータ44を介して前記ペンタプリズム46が回転されることで水平基準面が形成される。
【0093】
該第3の実施の形態に於いても、前記レーザ光線照射部3を図6で示したレーザ光線照射部3′に交換可能であることは言う迄もない。
【0094】
図10に於いて、第4の実施の形態について説明する。
【0095】
第4の実施の形態では、前記第1の実施の形態の第3検出用光源67、固定反射部材64、第5ハーフミラー69、受光検出手段59等からなる第3傾斜検出部が省略されて構成されたものである。
【0096】
該第3傾斜検出部がない構成の場合、最初の段階での光軸調整が必要となる。
【0097】
前記固定反射部材64が自由液面58と平行となり、第1レーザ光線と第2レーザ光線の受光位置が基準点で合致する様に調整され、このとき光軸補償部80を通るレーザ光源70からのレーザ光線は鉛直となる様に前記光軸補償部80で補償されている。
【0098】
本体部2にレーザ光線照射部3′が傾いて取付けられる場合、前記第1の実施の形態と同様に第1傾斜検出部により前記本体部2は整準される。次に、前記受光検出手段59での前記第1レーザ光線の受光位置と前記第2レーザ光線の受光位置の偏差が演算され、前記偏差が0になる様に整準部1により前記固定反射部材64が水平に調整され、前記レーザ光線照射部3′の傾きが補正される。而して前記整準部1の傾き量と傾き方向の調整量に基づき、前記光軸補償部80の光路調整モータを駆動して、前記レーザ光源70からのレーザ光線を鉛直となる様に補償する。
【0099】
尚、前記整準部1の調整量と前記光軸補償部80の補償量の対応は予め記憶されている。
【0100】
【発明の効果】
以上述べた如く本発明によれば、本体部と、該本体部の傾きを調整する整準部と、前記本体部に交換可能に設けられるレーザ光線照射部とを具備し、前記本体部には、前記本体部の傾きと該本体部に対する前記レーザ光線照射部の傾きを検出する傾斜検出装置と、前記レーザ光線照射部を介して照射するレーザ光線を発する光源部と、前記本体部に対するレーザ光線照射部の傾きに応じて前記光源部から前記レーザ光線照射部へ向かうレーザ光線の傾きを補償する光軸補償部とを備えたので、レーザ光源がレーザ光線照準装置の本体側に設けられ共用可能であり、又レーザ光線照射部を交換した場合レーザ光線の鉛直、水平の精度の維持が可能であるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す概略構成図である。
【図2】該第1の実施の形態に於ける整準部の要部を示す側面図である。
【図3】本発明の第1実施の形態に於ける制御ブロック図である。
【図4】本発明の第1実施の形態に於ける傾斜検出装置の骨子図である。
【図5】本発明の第1実施の形態に於ける作動を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施の形態を示す概略構成図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態を示す概略構成図である。
【図8】本発明の第3実施の形態に於ける傾斜検出装置の骨子図である。
【図9】本発明の第3実施の形態に於ける受光検出手段での受光状態を示す説明図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 整準部
2 本体部
3 レーザ光線照射部
37 回動部
40 プリズムホルダ
46 ペンタプリズム
47 投光光源部
48 傾斜検出装置
51 自由液面投光系
52 第1検出用光源
54 第1ハーフミラー
58 自由液面
59 受光検出手段
61 第2検出用光源
63 第3ハーフミラー
64 固定反射部材
65 第4ハーフミラー
67 第3検出用光源
69 第5ハーフミラー
70 レーザ光源
80 光軸補償部
97 第1ハーフミラー
98 第2ハーフミラー
99 第3ハーフミラー
105 演算処理部
106 受光位置検出回路

Claims (7)

  1. 本体部と、該本体部の傾きを調整する整準部と、前記本体部に交換可能に設けられるレーザ光線照射部とを具備し、前記本体部は本体部の傾きと該本体部に対する前記レーザ光線照射部の傾きを検出する傾斜検出装置と、前記レーザ光線照射部を介して照射するレーザ光線を発する光源部と、該光源部から前記レーザ光線照射部へ向かうレーザ光線の傾きを補償する光軸補償部とを備え、前記整準部は前記本体部に対する前記レーザ光線照射部の傾きに基づき該レーザ光線照射部が水平となる様に前記本体部を傾斜させ、前記光軸補償部は前記レーザ光線照射部へ向かうレーザ光線が鉛直となる様に補償する様にしたことを特徴とするレーザ光線照準装置。
  2. 前記傾斜検出装置は、自由液面の反射光を検出することにより前記本体部の傾きを検出する第1傾斜検出部と、前記レーザ光線照射部に設けられた固定反射面からの反射光により前記本体部に対する傾きを検出する第2傾斜検出部とを有し、前記第2傾斜検出部の検出に基づき前記整準部が前記本体部を傾け前記レーザ光線照射部の傾きを補正し、補正量に応じて前記光軸補償部が前記光源部からレーザ光線照射部へ向かうレーザ光線の傾きを補償する請求項1のレーザ光線照準装置。
  3. 前記傾斜検出装置は、自由液面の反射光を捕らえることにより前記本体部の傾きを検出する第1傾斜検出部と、前記レーザ光線照射部からの反射光で前記本体部に対する傾きを捕らえる第2傾斜検出部と、前記レーザ光線照射部へ向かうレーザ光線の傾きを検出する第3傾斜検出部とを有し、前記第3傾斜検出部の検出に基づき前記光軸補償部が前記光源部から前記レーザ光線照射部へ向かうレーザ光線の傾きを補償する請求項1のレーザ光線照準装置。
  4. 前記傾斜検出装置は、前記自由液面に向かって第1検出光線を射出する第1検出用光源と、前記固定反射面に向かって第2検出光線を射出する第2検出用光源と、前記固定反射面に光軸補償部を透して第3検出光線を射出する第3検出用光源と、前記自由液面で反射された第1検出光線、前記固定反射面で反射された第2検出光線、前記固定反射面で反射された第3検出光線を同一受光面で受光し、受光位置を検出する受光検出手段を有する請求項2のレーザ光線照準装置。
  5. 前記傾斜検出装置は、検出光線を射出する検出用光源と、自由液面に向け検出光線を分割し、自由液面からの反射光を受光検出手段に向ける第1の光学手段と、前記検出光線を固定反射面に向け分割し、固定反射面からの反射光を前記受光手段に向ける第2の光学手段と、前記検出光線を分割し、光軸補償部を透して前記固定反射面に向け、該固定反射面からの反射光を前記受光検出手段に向ける第3の光学手段を有する請求項2のレーザ光線照準装置。
  6. 前記光軸補償部は回転可能な楔プリズムを有する請求項1のレーザ光線照準装置。
  7. 本体に設けられる自由液面と、前記本体部に交換可能に設けられ固定反射面を有するレーザ光線照射部と、該レーザ光線照射部に向かう光軸中に設けられた光軸補償部とを有するレーザ光線照準装置に於いて、前記自由液面からの反射光で前記本体を整準する工程と、前記固定反射面からの反射光と前記自由液面からの反射光との角度偏差を基に前記本体部を傾斜させ、前記レーザ光線照射部整準する工程と、前記レーザ光線照射部に向かうレーザ光線が前記固定反射面で反射した反射光と前記自由液面からの反射光との角度偏差を基に前記レーザ光線照射部に向かうレーザ光線の光軸が鉛直となる様補償する工程を具備することを特徴とする光軸補償方法。
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