JP3582543B2 - 車両用ドアハーネス配索構造 - Google Patents

車両用ドアハーネス配索構造 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、車両用ドアにドアハーネスを配索する構造及びこの配索構造に用いられる防水グロメットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からこの種のものとしては、例えば実開平6ー18097号公報に記載の図24及び図25に示すようなものがある。
【0003】
これは、ドアパネル1のドアヒンジ側の側面部2(車幅方向に沿う側面部)に凹溝3が形成され、この凹溝3内に合成樹脂製の取付具4がネジ5止めされ、この取付状態で、取付具4の表面と側面部2の凹溝外周の一般面部とが面一となるように設定されている。そして、この取付具4にハーネス6が挿通され、車体側に向かって導出されるようになっている。また、この取付具4には、表部防水シート7及び側部防水シート8が設けられ、この表部防水シート7上にウエザストリップ9が配設され、更に、充填シール材10が設けられている。
【0004】
このように防水シート7,8及び充填シール材10を設けることにより、取付具4と側面部2との間のシール性を確保するようにしている。
【0005】
なお、他のこの種のものとしては、例えば実公昭58ー20405号公報,実公平2ー10737号公報,実公平2ー46438号公報,特開平5ー300629号公報及び実開平6ー18097号公報に記載されたようなものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のものにあっては、側面部2に形成した凹溝3内に取付具4を取り付けて、この側面部2の一般面部と取付具4表面とを略面一にしているため、この凹溝3や取付具4の成形誤差等により、完全に面一にするのは難しく、取付具4と凹溝3との間に隙間が生じることがあることから、ドアパネル1と取付具4とのシール性を確保するのに、図25に示すように、充填シール材10や防水シート7,8を設けている。従って、部品点数が増加すると共に、これら充填シール材10や防水シート7,8の配設作業工数が増加する。
【0007】
そこで、この発明は、部品点数及び取付工数の削減を図ることができる車両用ドアハーネス配索構造を提供することにある。
【0008】
他の目的は、側面部に凹溝を形成する必要がなく、ドアパネルの製造を簡単にできるようにすることとにある。
【0009】
他の目的は、車体ドア開口周縁部とウエザストリップとのシール性を、ハーネス配索部位と他の部位とで均一にすることにある。
【0010】
他の目的は、ドアパネル側面部の凹部内に従来より多くのドアハーネスを挿通できるようにすることにある。
【0011】
他の目的は、ドアパネル側面部の凹部内に、ドアハーネスを配設する場合に、ドアハーネスがバラバラになって凹部からはみ出すのを防止することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、車両のドア開口を開閉するドアのドアパネルの車室内側にドアトリムが配設され、該ドアトリムとドアパネルとの間にドアハーネスが挿通されると共に、該ドアハーネスが前記ドアパネルの車内側をドアヒンジ取付部側の側面部まで回り込まされて該側面部から車体側に導出された車両用ドアハーネス配索構造において、前記ドアパネルのドアヒンジ取付部側の側面部に、前記ドアハーネスを挿通した防水グロメットを配設し、該防水グロメットは、弾性変形可能なゴム材料で形成されかつ内部にゴム材料よりも大きな剛性を有する取付板が収納されしかも前記ドアハーネスが丸く束ねられて挿通される筒部が形成されたグロメット本体を有し、前記取付板と前記側面部との間に存在するゴム材料部分を介して前記取付板を前記側面部に圧着させて取り付ける取付け手段を設けて前記グロメット本体と前記側面部とによって前記ドアハーネスを水密的に挟持したことを特徴とする。
【0013】
請求項2に記載された発明は、前記取付板は、前記グロメット本体内にインサート成形したことを特徴とする。
【0014】
請求項3に記載された発明は、前記取付板は、前記グロメット本体内に設けた空所に挿入収納したことを特徴とする。
【0016】
請求項4に記載された発明は、前記取付け手段は、前記取付板に設けられた係止片と、この係止片が挿入係止し、かつ前記ドアパネルの側面部に開設された係止孔とから構成したことを特徴とする。
【0017】
請求項5に記載された発明は、前記取付け手段は、前記グロメット本体を前記ドアパネル側面部に取り付けるネジ止めとしたことを特徴とする。
【0018】
請求項6に記載された発明は、前記ドアパネルのドアヒンジ取付部側の側面部は、平面形状に形成されたことを特徴とする。
【0019】
請求項7に記載された発明は、車体のドア開口周縁部には、ドア閉成状態で、前記ドアパネル側面部に取り付けられた前記グロメット本体上を通ることで形成されるウエザストリップの膨出部が入るように、該膨出部と適合した形状の逃げ凹部が形成されたことを特徴とする。
【0020】
請求項8に記載された発明は、車体のドア開口周縁部には、前記ドアパネル側面部に取り付けられた前記グロメット本体の上縁部及び下縁部に対応した位置に一対の凸部を形成し、該凸部は、ドア閉成状態で、前記グロメット本体の上側を通って配設されたウエザーストリップを押圧するように設定したことを特徴とする。
【0021】
請求項9に記載された発明は、前記グロメット本体の上縁部及び下縁部は、前記ドアパネル側面部となだらかに連続する傾斜面を有することを特徴とする。
【0024】
請求項10に記載された発明は、車両のドア開口を開閉するドアのドアパネルの車室内側にドアトリムが配設され、該ドアトリムとドアパネルとの間にドアハーネスが挿通されると共に、該ドアハーネスが前記ドアパネルの車内側をドアヒンジ取付部側の側面部まで回り込まされて該側面部から車体側に導出された車両用ドアハーネス配索構造において、前記ドアパネルのドアヒンジ取付部側の側面部に、ドア内側に凹む凹部を設け、該凹部内に前記ドアハーネスを挿通すると共に、該ドアハーネスを挿通した防水グロメットを前記凹部を覆うように配設し、前記防水グロメット上にウエザーストリップが配設され、前記防水グロメットは、弾性変形可能なゴム材料で形成されかつ内部にゴム材料よりも大きな剛性を有する取付板が収納されしかも前記ドアハーネスが丸く束ねられて挿通される筒部が形成されたグロメット本体を有すると共に、該グロメット本体を前記側面部の凹部を覆う大きさで、前記取付板と前記側面部との間に存在するゴム材料部分を介して前記取付板が前記側面部に圧着されるように設定され、また前記取付板を前記一般面部に圧着させて取り付ける取付け手段が設けられ、該取付状態では、前記グロメット本体が前記側面部の一般面部より膨出するように設定され、更に、該グロメット本体の前記ウエザーストリップが通る上縁部又は下縁部は前記一般面部とり滑らかに連続するようにしたことを特徴とする。
【0025】
請求項11に記載された発明は、請求項10記載の車両用ドアハーネス配索構造において、前記取付板は、前記グロメット本体内にインサート成形されたことを特徴とする。
【0026】
請求項12に記載された発明は、請求項10記載の車両用ドアハーネス配索構造において、前記取付板は、前記グロメット本体内に設けた空所に挿入装着したことを特徴とする。
【0028】
請求項13に記載された発明は、請求項10乃至12のいずれか一つに記載の車両用ドアハーネス配索構造において、前記取付け手段は、前記グロメット本体を前記ドアパネル側面部に取り付けるネジ止めであることを特徴とする。
【0029】
請求項14に記載された発明は、請求項10乃至12のいずれか一つに記載の車両用ドアハーネス配索構造において、前記取付け手段は、前記取付板に設けられた係止片と、この係止片が挿入係止し、かつ前記ドアパネルの側面部に開設された係止孔とからなることを特徴とする。
【0030】
請求項15に記載された発明は、請求項10乃至14のいずれか一つに記載の車両用ドアハーネス配索構造において、車体のドア開口周縁部には、前記ドアパネル側面部に取り付けられた前記グロメット本体の上縁部及び下縁部に対応した位置に一対の凸部を形成し、該凸部は、ドア閉成状態で、前記防水グロメットの上側を通って配設されたウエザーストリップを押圧するように設定したことを特徴とする。
【0031】
請求項16に記載された発明は、前記グロメット本体の裏面側には、前記凹部内に位置し、前記ドアハーネスを保持する保持部材が形成されたことにある。
【0032】
請求項17に記載された発明は、前記取付板には、前記凹部内に位置し、前記ドアハーネスを保持する保持部材が形成されたことにある。
【0033】
請求項18に記載された発明は、前記グロメット本体の表面側の前記ウエザーストリップが通る上縁部又は下縁部には、前記ウエザーストリップの幅でそれに沿って延び、かつ肉厚が延長方向に向かうに従って順次減少する延長片を一体に設けたことにある。
【0034】
請求項19に記載された発明は、前記グロメット本体の表面側には、前記ウエザーストリップが通るその両側に沿って2本の平行な突条を一体に設けたことにある。
【0035】
【作用】
請求項1乃至19の何れかに記載された発明によれば、ドアパネルの側面部に、弾性変形可能なゴム材料で形成されたグロメット本体を、このゴム材料よりも大きな剛性を有する取付け手段により、取付板と側面部との間に存在するゴム材料部分を介して取付板を側面部圧接したので、従来のようにシール部材を別途設けることなく、シール性を確保することができるため、部品点数や取付け工数の削減を図ることができる。
【0036】
請求項4に記載された発明によれば、取付板に係止片を形成し、ドアパネル側面部に係止孔を形成することにより、防水グロメットを簡単にドアパネルの側面部に取り付けることができる。
【0037】
請求項6に記載された発明によれば、ドアパネルの側面部を平面形状とすることにより、従来のように側面部2に凹溝3を形成する必要がなく、ドアパネルの製造を簡単にできる。
【0038】
請求項7に記載された発明によれば、車体ドア開口周縁部に逃げ凹部を形成することにより、ドア閉成状態では、防水グロメット上を通るウエザストリップの膨出部がその逃げ凹部に入るようになるため、ウエザストリップの断面形状が全長に渡って同じでも、グロメット本体が配設された部位と他の部位と共に同じ圧縮変形量とすることができ、シール性を各部位において均一にすることができる。
【0039】
請求項8に記載された発明によれば、ドア閉成状態では、ドア側に配設されたウエザーストリップが車体ドア開口周縁部に当接して、ドアと車体ドア開口周縁部との間がシールされるが、この際には、車体ドア開口周縁部に凸部を形成することにより、この凸部が、ウエザーストリップの防水グロメット上縁部及び下縁部に対応した位置を押圧することとなる。従って、グロメット本体,ウエザストリップ及びドアパネル側面部との間に隙間を生じることがあるような場合、その押圧により、ウエザーストリップをドアパネルに押圧してその隙間をなくさせることができ、シール性を確保することができる。
【0041】
請求項10に記載された発明によれば、従来のようにドアパネル側面部の凹部内でなく、凹部の外周の一般面部にグロメット本体を面接触させて圧接させることによりシールしているため、従来のようにグロメット本体とドアパネル側面部との間に隙間が生じることがない結果、従来のようにシール部材を別途設けることなく、シール性を確保することができるため、部品点数や取付け工数の削減を図ることができる。
【0042】
また、グロメット本体の配設状態で、この本体をドアパネル側面部より膨出させることにより、凹部内に従来より多くのドアハーネスを挿通させることができる。
【0043】
請求項16又は17に記載された発明によれば、グロメット本体又は取付板には、ドアハーネスを保持する保持部材を形成することにより、このグロメット本体を配設する場合に、ドアハーネスを保持部材に保持することができ、ドアハーネスがバラバラになって凹部からはみ出して配設し難いようなことがない。
【0044】
請求項18に記載された発明によれば、グロメット本体に肉厚が延長方向に向かうにしたがって順次減少する延長片を形成すれば、ドアパネル側面部との間に段差が生じることがないため、ウエザストリップによるシール性を向上させることができる。
【0045】
請求項19に記載された発明によれば、グロメット本体の表面側のウエザストリップが通る両側に沿って2本の平行な突条を一体に設ければ、この突条により、ウエザストリップの配設時並びに使用状態での位置決めをすることができる。
【0046】
【実施例】
以下、この発明を実施例に基づいて説明する。
【0047】
図1乃至図8は、この発明の第1実施例を示すものである。
【0048】
まず構成を説明すると、図中符号11は車両のサイドドアで、このドア11は車体のドア開口を開閉するようになっている。このサイドドア11は、車外側にドアアウタパネル12が設けられ、車内側にドアインナパネル13が設けられ、更に、このドアインナパネル13の車室内側には図示省略のドアトリムが配設されている。
【0049】
そして、このドアトリムとドアインナパネル13との間に、ドアハーネス14が挿通されて、このドアハーネス14がドアヒンジ取付部側から車体側に導出されるようになっている。
【0050】
具体的には、ドアインナパネル13のドアヒンジ取付部側の側面部15は、平面形状に形成され、この平面形状の側面部15に、ドアハーネス14を挿通した防水グロメット16が配設されている。そして、この防水グロメット16の上側を通ってウエザストリップ20が配設されている。このウエザストリップ20により、図示省略の車体ドア開口周縁部との間がドア閉時にシールされるようになっている。
【0051】
この防水グロメット16は、弾性変形可能な材料、この実施例ではゴム材料で形成されたグロメット本体17と、このグロメット本体17にインサート成形されてこのグロメット本体17を側面部15に取り付けるための「インサート部材」としての取付板18とから構成されている。
【0052】
このグロメット本体17は、周縁部17aがドアインナパネル13の側面部15に面接触されるように設定され、内部にドアハーネス14が挿通されるようになっており、更に、ウエザストリップ20より車外側部分に、ドアハーネス14の丸く束ねた部分14aが挿通される筒部17bが車両前方に延設されている。そして、このグロメット本体17の表面部17cは、大略台形に形成されて、平面形状の側面部15から滑らかに連続してウエザストリップ20の密着性を確保するようにしている。
【0053】
また、取付板18は、合成樹脂製で、図7に示すように四角形の板状を呈し、周縁部に爪状のクリップ18aが4箇所形成されると共に、ドアハーネス14が挿通される開口18bが形成され、更に、インサート成形時にグロメット本体17の材料が入り、剛性を向上させるための複数の開口18cが形成されている。この取付板18をインサート成形した状態では、クリップ18aがグロメット本体17の裏面側に突出するようになっている(図2及び図5参照)。
【0054】
一方、ドアインナパネル13の側面部15には、図4に示すように、そのクリップ18aが挿入係止される係止孔15aが4箇所形成されている。
【0055】
また、図6中符号30は車体のピラーで、このピラー30は、ピラーアウタ31とピラーインナ32とから形成され、このピラーアウタ31には、一対のドアヒンジベース33が固定されると共に、これらドアヒンジベース33の間には、防水グロメット16の筒部17bの先端部が、図8に示すように挿入係合される貫通孔31aが形成されている。すなわち、筒部17bの先端部の外周には、図1に示すように環状溝17gが形成され、この環状溝17gが、貫通孔31aの開口縁に係合するようになっている。また、防水グロメット16は、図1に示すようにグロメット17の筒部17bの形成端部と反対端部に一体に形成された覆い部17hを有し、この覆い部17hは、ドアインナパネル13に配策されたハーネス14を覆うようになっている。さらに、このピラーアウタ31の車幅方向に沿う面部(車体ドア開口周縁部31b)には、ドア閉成状態で、ドアパネル側面部15に取り付けられた前記グロメット本体17上を通ることで形成されるウエザストリップ20の膨出部20aが入るように、この膨出部20aに適合した形状の逃げ凹部31cが形成されている。なお、図1等で示したサイドドア11は、車両正面から見て左側のドアであるが、図6中のピラー30は、逃げ凹部31c等を見やすくするため、車両正面から見て右側のピラーである。
【0056】
かかる構成より成る車両用ドアハーネス配索構造の配索方法について説明する。
【0057】
図5に示すように、両開きの蓋部17dを開いた状態で、ドアハーネス14の丸く束ねた部分14aをグロメット本体17の筒部17bに挿入すると共に、平面形状の部分14bを蓋部17dの内側に挿入する。
【0058】
その後、クリップ18aを、ドアインナパネル13の側面部15の係止孔15aに挿入係止する。この状態で、弾性変形可能なグロメット本体17が圧縮されて側面部15に圧接されてシール状態が確保される。
【0059】
次いで、この防水グロメット16と側面部15とに渡ってウエザストリップ20を配設する。
【0060】
これによれば、弾性変形可能なグロメット本体17を側面部15に圧接するようにしているため、従来のように図22に示す複数の防水シート7,8を設ける必要なくシール性を確保することができる。従って、防水シート7,8の部品点数及び配索工数の削減を図ることができる。
【0061】
また、図3に示すように、ピラーアウタ31にグロメット本体17と適合した形状の逃げ凹部31cを形成することにより、ドア閉成状態では、グロメット本体17がその逃げ凹部31cに入るようになるため、ウエザストリップ20の断面形状が全長に渡って同じでも、グロメット本体17が配設された部位と他の部位と共に同じ圧縮変形量とすることができ、シール性を各部位において均一にすることができる。
【0062】
上述の第1実施例は、防水グロメット16を側面部15に取り付けるに当たって、側面部15に設けた係止孔15aにクリップ18aを挿入係止させているものを示しているが、グロメット本体17に4箇所ネジ挿通孔を形成し、この挿通孔に、ドアインナパネル13の側面部15から突設されたネジが挿通され、このネジに図示省略のナットが螺合されることにより、グロメット本体17の周縁部17aが側面部15に圧接されてシール性が確保された状態で取り付けられるようにしてもよい。
【0063】
図9及び図10には、この発明の第2実施例を示す。
【0064】
この実施例は、ピラーアウタ31の車体ドア開口周縁部31bに一対の凸部31dが形成されている点で、上記実施例のものと異なる。すなわち、この一対の凸部31dは、前記ドアパネル側面部15に取り付けられたグロメット本体17の上縁部17f及び下縁部17gに対応した位置に形成されている。そして、この凸部31dは、ドア閉成状態で、図10に示すようにグロメット本体17の上側を通って配設されたウエザーストリップ20に食い込むように設定されている。
【0065】
ドア閉成状態では、ドア側に配設されたウエザーストリップ20が車体ドア開口周縁部31bに当接して、ドア側と車体側との間がシールされるが、この際には、車体ドア開口周縁部31bに凸部31dを形成することにより、この凸部31dが、図10に示すように、ウエザーストリップ20の防水グロメット上縁部17f及び下縁部17gに対応した位置に食い込むこととなる。従って、ドア開放時に、ウエザーストリップ20とグロメット本体17とドアパネル側面部15との間に隙間が生じるような場合でも、その食込みにより、ウエザーストリップ20を傾斜している上下縁部17f,17gに押圧して、その隙間をなくさせることができ、シール性を一層確保することができる。
【0066】
他の構成及び作用は第1実施例と同様であるので説明を省略する。
【0067】
図11乃至図14は、この発明の第3実施例を示す。
【0068】
この第3実施例は、その構成の大部分が第1実施例と同様なので、同じ部分については同じ符号を付して説明を省略する。
【0069】
ドアインナパネル13の側面部15には、図11及び図12に示すように、ドア内側に凹む凹部15aが形成され、この凹部15aを覆うように、ドアハーネス14を挿通した防水グロメット16が配設されている。更に、この防水グロメット16上にウエザストリップ20が配設され、このウエザストリップ20により、図示省略の車体ドア開口周縁部との間がドア閉時にシールされるようになっている。
【0070】
この防水グロメット16は、弾性変形可能な材料、この実施例ではゴム材料で形成されたグロメット本体17と、このグロメット本体17にインサート成形されてこのグロメット本体17を側面部15に取り付けるための「インサート部材」としての取付板18とから構成されている。
【0071】
このグロメット本体17は、周縁部17fがドアインナパネル側面部15の凹部15aの外周の一般面部15bに面接触するように設定され、裏側にドアハーネス14が挿通され、更に、ウエザストリップ20より車外側部分に、ドアハーネス14の丸く束ねた部分14aが挿通される筒部17bが車両前方に延設されている。そして、このグロメット本体17の表面部17cは、大略台形に形成されて、平面形状の一般面部15bから滑らかに連続してウエザストリップ20の密着性を確保するようにしている。さらにまた、このグロメット本体17の裏面側には、図12及び図13に示すように、凹部15a内に位置し、ドアハーネス14を両側から抱え込むようにして保持する「保持部材」としての一対の保持腕部17dが一体成形されている。
【0072】
また、取付板18は、合成樹脂製又は金属製で、図13及び図14に示すように四角形の板状を呈し、周縁部にネジ挿通孔18aが4箇所形成されると共に、ドアハーネス14が挿通される開口18bが形成され、更に、インサート成形時にグロメット本体17の材料が入り、合体性を向上させるための複数の開口18cが形成されている。
【0073】
一方、ドアインナパネル13の側面部15には、図11及び図12に示すように、凹部15aの周囲に、そのネジ挿通孔18aに挿通されたビス21が螺合されるネジ孔15cが計4箇所形成されている。
【0074】
この実施例における、グロメット本体17を凹部一般面部15bに圧接させて取り付ける「取付け手段」は、ビス21である。
【0075】
かかる構成より成る車両用ドアハーネス配索構造の配索方法について説明する。
【0076】
図12及び図13等に示すように、ドアハーネス14の丸く束ねた部分14aをグロメット本体17の筒部17bに挿入すると共に、グロメット本体17の裏面側に沿わせ、この部分14bを保持腕部17dにより保持する。
【0077】
その後、このグロメット本体17にて凹部15aを覆うようにして、ビス21をネジ孔15cに螺合させることにより、このグロメット本体17をドアインナパネル側面部15に固定する。
【0078】
次いで、この防水グロメット16とドアインナパネル側面部15とに渡ってウエザストリップ20を接着により配設する。
【0079】
これにより、グロメット本体17がドアパネル側面部凹部15aの外周の一般面部15bへ圧接することによるコ字状のシール部分P1(図11中二点鎖線に示す)と、ウエザストリップ20が一般面部15bへ圧接することによるシール部位P2(図11中一点鎖線に示す)とが連続した状態となり、車内側への水の侵入が防止される。
【0080】
このようにしてシールすることにより、従来のように凹部15a内でなく、凹部15aの外周の一般面部15bにグロメット本体17を面接触させて圧接させることによりシールしているため、従来のように充填シール材10や図22に示す防水シート7,8を別途設けることなく、シール性を確保することができるため、部品点数や取付け工数の削減を図ることができる。
【0081】
また、図12に示すグロメット本体17の配設状態で、この本体17をドアパネル側面部15の一般面部15bより膨出させることにより、凹部15a内に従来より多くのドアハーネス14を挿通させることができる。
【0082】
すなわち、ドアインナパネル側面部15の凹部15aの上下の幅を広げることはドアヒンジ等との関係から限界があり、又、凹部15aの深さを深くすることは絞り加工との関係から限界がある。従って、凹部15aの大きさは、それ程大きくできないため、このグロメット本体17を、ドアインナパネル13の側面部15の一般面部15bから膨出させ、このグロメット本体17が極力凹部15a内に入らないようにしている。これにより、この限られた大きさの凹部15a内に、多くのドアハーネス14を収納することができる。
【0083】
そして、このようにグロメット本体17がドアインナパネル側面部15の一般面部15bから膨出することにより、このグロメット本体17上を通るウエザストリップ20との間のシール性が問題となる。しかし、グロメット本体17が台形状を呈し、グロメット本体17と側面部15とは滑らかに連続しているため、ウエザストリップ20と一般面部15b及びグロメット本体17との間のシール性を確保することができることとなる。
【0084】
また、保持腕部17dを形成して、この保持腕部17dにより、ドアハーネス14を保持するようにすれば、防水グロメット16を配設するときに、ドアハーネス14が防水グロメット16の裏面側でバラ付くことがなく、簡単に凹部15a内に挿入することができ、配設作業性が良好となる。
【0085】
また、グロメット本体17が膨出しているため、この上に配設されるウエザストリップ20は、図12に示すように一般面部15bに配設される部分に比べて張り出すことになるが、ピラーアウタ31には、その出っ張りに対応した形状の凹部を形成することなく、シール性を確保できる。すなわち、グロメット本体17の厚さはウエザストリップ20の厚さに比較して薄く、このウエザストリップ20の弾性変形量は大きいため、ドア閉時において、図14に示すようにこの張り出し分はウエザストリップ20の変形量で吸収できる。従って、同図に示すようにピラーアウタ31に凹部を形成する必要がなく、ウエザストリップ20と車体ドア開口周縁部31bとの間をシールできることとなる。
【0086】
図14に示す実施例では凸部31cを形成することにより、この凸部31cが、ウエザーストリップ20の防水グロメット上縁部17f及び下縁部17gに対応した位置に食い込むことより、ウエザーストリップ20を傾斜している上下縁部17f,17gに押圧して、その部分のシール性を尚一層確保することができる。
【0087】
図15には、この発明の第4実施例を示す。
【0088】
この実施例の防水グロメット26は、グロメット本体27にインサート成形された取付板28に、上記実施例のビス21の代わりに爪状の係止片28aが計4箇所形成されると共に、上記実施例の保持腕部17dの代わりに保持腕部28bが一対形成されている。
【0089】
これにより、防水グロメット26の配設時には、保持腕部28bにより、ドアハーネス14が抱え込まれるように保持される。このように剛性を有する取付板28に保持腕部28bを形成することにより、ゴム製のグロメット本体27に形成するものと比較すると、ドアハーネス14の保持性能が向上する。
【0090】
また、防水グロメット26の配設時には、係止片28aをドアインナパネル13の係止孔15aに、図3に示すように挿入して係止させる。この状態で、弾性変形可能なグロメット本体27が圧縮されて側面部15に圧接されてシール状態が確保されることとなる。このように係止片28aを挿入係止するだけで、ワンタッチで、防水グロメット26を配設できることとなる。
【0091】
他の構成及び作用は、第1実施例と同様であるので説明を省略する。
【0092】
図16には、この発明の第5実施例を示す。
【0093】
この実施例の防水グロメット36は、第4実施例と比較すると、グロメット本体37内にインサート成形された取付板38が主に異なっている。すなわち、この取付板38は、第4実施例の保持腕部28bの代わりに以下のような構造を呈している。
【0094】
すなわち、この取付板38には、一対の係止突起38bが設けられ、この両係止突起38bに、架設部材38cの両端部に形成された爪部38dが係止されて、この架設部材38cが架設されるようになっている。
【0095】
ドアハーネス14を保持するには、架設部材38cを外した状態で、このドアハーネス14を両係止突起38bの間に位置させ、その後、これら係止突起38bに架設部材38cの爪部38dを係止させて保持するようにしている。このようにすれば、ドアハーネス14が抜ける隙間がないため、ドアハーネス14の保持性をより確保できる。
【0096】
この実施例の「保持部材」は、係止突起38bや架設部材38cにて構成されている。
【0097】
他の構成及び作用は第4実施例と同様であるので、説明を省略する。
【0098】
図17乃至図23は、この発明の第6実施例を示す。
【0099】
この実施例においては、取付板18は、合成樹脂製又は金属製で、図19乃至図20に示すように四角形の板状を呈すると共に、中央部18bの両側の周縁部18cが中央部18bより僅かにドアインナパネル13側に張り出していて、この周縁部18cにネジ挿通孔18aが4箇所形成されている。従って、防水グロメット16のグロメット本体17は、その裏面に、平板状に並べられたハーネス14の厚さと深さがほぼ等しい凹部17kを有し、図18に示すように、この凹部17k内をハーネス14が平板状に並べられた状態で挿通する。
【0100】
そして、取付板18の周縁部18c、即ちグロメット本体17の周縁部17fは、ドアインナパネル13の側面部15にボルト40によって水密的に緊締される。これによりハーネス14はグロメット本体17と側面部15との間で水密的に把持され、グロメット本体17の側面部15からの膨出厚さは薄くすることができる。取付板18を金属製とすることにより膨出厚さをより一層減少できる。この実施例における「取付け手段」は、ボルト40である。
【0101】
また、グロメット本体17の表面部17cのウェザストリップ20が接着される部分には、図17及び19に示すように、グロメット本体17の周縁部17fからウェザストリップ20が延びる方向に延長された延長片42が一体に設けられ、この延長片42の幅は、ウェザストリップ20の幅より僅かに大きく、またその肉厚は、グロメット本体17の中央部から延長片42の先端部42aに向かうに従って順次減少するようになっている。そして、この先端部42aは、図18に示すように、ウェザストリップ20が、車体ドア開口周縁部31bによって押圧されて延長片42から側面部15に圧接されるに際して間隙が発生しないように、その肉厚が極めて薄くなっている。従って、この延長片42により、ドアインナパネル13の側面部15との間に段差が生じることがないため、ウエザストリップ20によるシール性を向上させることができる。
【0102】
さらに、表面部17cのウェザストリップ20が接着される部分、及び延長片42には、図17及び図20に示すように、ウェザストリップ20の両側に沿って延びる一対のウェザストリップ位置決め用の突条41が突設されている。従って、この突条41により、ウエザストリップ20の配設時並びに使用状態での位置決めをすることができる。
【0103】
また、筒部17bは、その太さが一定でその表面は平滑となっていて、これにより金型形状が簡単になり経済的に金型を製造できる。
【0104】
なお、この実施例の延長片42や突条41等は、第3実施例等に示すように、ドアインナパネル側面部15が平面でなく、凹部15aが形成されている部位に配設される防水グロメット16に適用できることは勿論である。
【0105】
【発明の効果】
以上説明してきたように、請求項1乃至4の何れかに記載された発明によれば、ドアパネルの側面部に、弾性変形可能なグロメット本体を取付け手段により圧接することにより、従来のようにシール部材を別途設けることなく、シール性を確保することができるため、部品点数や取付け工数の削減を図ることができる。
【0106】
請求項5に記載された発明によれば、上記作用に加え、取付板に係止片を形成し、ドアパネル側面部に係止孔を形成することにより、防水グロメットを簡単にドアパネルの側面部に取り付けることができる。
【0107】
請求項7に記載された発明によれば、ドアパネルの側面部を平面形状とすることにより、従来のように側面部2に凹溝3を形成する必要がなく、ドアパネルの製造を簡単にできる。
【0108】
請求項8に記載された発明によれば、車体ドア開口周縁部に逃げ凹部を形成することにより、ドア閉成状態では、防水グロメット上を通るウエザストリップの膨出部がその逃げ凹部に入るようになるため、ウエザストリップの断面形状が全長に渡って同じでも、グロメット本体が配設された部位と他の部位と共に同じ圧縮変形量とすることができ、シール性を各部位において均一にすることができる。
【0109】
請求項9に記載された発明によれば、ドア閉成状態では、ドア側に配設されたウエザーストリップが車体ドア開口周縁部に当接して、ドアと車体ドア開口周縁部との間がシールされるが、この際には、車体ドア開口周縁部に凸部を形成することにより、この凸部が、ウエザーストリップの防水グロメット上縁部及び下縁部に対応した位置を押圧することとなる。従って、グロメット本体,ウエザストリップ及びドアパネル側面部との間に隙間を生じることがあるような場合、その押圧により、ウエザーストリップをドアパネルに押圧してその隙間をなくさせることができ、シール性を確保することができる。
【0110】
請求項12に記載された発明によれば、防水グロメットの筒部は、その太さが一定でその表面を平滑とすれば、これにより金型形状が簡単になり経済的に金型を製造できる。
【0111】
請求項13に記載された発明によれば、従来のようにドアパネル側面部の凹部内でなく、凹部の外周の一般面部にグロメット本体を面接触させて圧接させることによりシールしているため、従来のようにグロメット本体とドアパネル側面部との間に隙間が生じることがない結果、従来のようにシール部材を別途設けることなく、シール性を確保することができるため、部品点数や取付け工数の削減を図ることができる。
【0112】
また、グロメット本体の配設状態で、この本体をドアパネル側面部より膨出させることにより、凹部内に従来より多くのドアハーネスを挿通させることができる。
【0113】
請求項20又は21に記載された発明によれば、グロメット本体又は取付板には、ドアハーネスを保持する保持部材を形成することにより、このグロメット本体を配設する場合に、ドアハーネスを保持部材に保持することができ、ドアハーネスがバラバラになって凹部からはみ出して配設し難いようなことがない。
【0114】
請求項22に記載された発明によれば、グロメット本体に肉厚が延長方向に向かうにしたがって順次減少する延長片を形成すれば、ドアパネル側面部との間に段差が生じることがないため、ウエザストリップによるシール性を向上させることができる。
【0115】
請求項23に記載された発明によれば、グロメット本体の表面側のウエザストリップが通る両側に沿って2本の平行な突条を一体に設ければ、この突条により、ウエザストリップの配設時並びに使用状態での位置決めをすることができる、という実用上有益な効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示すドアハーネス配設状態の斜視図である。
【図2】同実施例を示す図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】同実施例を示す図1のB−B線に沿う断面図である。
【図4】同実施例を示す図1の分解斜視図である。
【図5】同実施例を示す防水グロメットにドアハーネスを挿通する状態を示す斜視図である。
【図6】同実施例を示すセンターピラーの斜視図である。
【図7】同実施例を示す防水グロメットの背面図である。
【図8】同実施例を示すセンターピラーとドアの関係を示す概略平面図である。
【図9】この発明の第2実施例を示す図6に相当する斜視図である。
【図10】同実施例を示す図3に相当する断面図である。
【図11】同実施例を示す図4に相当する分解斜視図である。
【図12】この発明の第3実施例を示す図3に相当する断面図である。
【図13】同実施例を示す防水グロメットの裏面図である。
【図14】同実施例を示すドア閉成状態の図12に相当する断面図である。
【図15】この発明の第4実施例を示すグロメット本体と取付板とドアハーネスとの分解斜視図である。
【図16】この発明の第5実施例を示す防水グロメットとドアハーネスとの分解斜視図である。
【図17】この発明の第6実施例を示す図4に相当する分解斜視図である。
【図18】同実施例を示す一部切欠した斜視図である。
【図19】同実施例を示す防水グロメットの背面図である。
【図20】同実施例に示す図19のC−C線に沿う断面図である。
【図21】同実施例を示す図19のD−D線に沿う断面図である。
【図22】同実施例を示す図19のE−E線に沿う断面図である。
【図23】同実施例に示す図19のF−F線に沿う断面図である。
【図24】従来例を示す分解斜視図である。
【図25】同従来例を示す要部断面図である。
【符号の説明】
11 サイドドア(ドア)
13 ドアインナパネル(ドアパネル)
14 ドアハーネス
15 側面部
15a 凹部
15b 一般面部
15d 係止孔
16,26,36 防水グロメット
17,27,37 グロメット本体
17c 表面部
17d,28b 保持腕部
17f 上縁部
17g 下縁部
取付け手段
18,28,38 取付板
18a クリップ
28a,38a 係止片
20 ウエザストリップ
31b 車体ドア開口周縁部
31c 逃げ凹部
31d 凸部
41 突条
42 延長片

Claims (19)

  1. 車両のドア開口を開閉するドアのドアパネルの車室内側にドアトリムが配設され、該ドアトリムとドアパネルとの間にドアハーネスが挿通されると共に、該ドアハーネスが前記ドアパネルの車内側をドアヒンジ取付部側の側面部まで回り込まされて該側面部から車体側に導出された車両用ドアハーネス配索構造において、
    前記ドアパネルのドアヒンジ取付部側の側面部に、前記ドアハーネスを挿通した防水グロメットを配設し、
    該防水グロメットは、弾性変形可能なゴム材料で形成されかつ内部にゴム材料よりも大きな剛性を有する取付板が収納されしかも前記ドアハーネスが丸く束ねられて挿通される筒部が形成されたグロメット本体を有し、前記取付板と前記側面部との間に存在するゴム材料部分を介して前記取り付け板を前記側面部に圧着させて取り付ける取付け手段を設けて前記グロメット本体と前記側面部とによって前記ドアハーネスを水密的に挟持したことを特徴とする車両用ドアハーネス配索構造。
  2. 前記取付板は、前記グロメット本体内にインサート成形されたことを特徴とする請求項1記載の車両用ドアハーネス配索構造。
  3. 前記取付板は、前記グロメット本体内に設けた空所に挿入収納したことを特徴とする請求項1記載の車両用ドアハーネス配索構造。
  4. 前記取付け手段は、前記取付板に設けられた係止片と、この係止片が挿入係止し、かつ前記ドアパネルの側面部に開設された係止孔とからなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の車両用ドアハーネス配索構造。
  5. 前記取付け手段は、前記グロメット本体を前記側面部に取り付けるネジ止めであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の車両用ドアハーネス配索構造。
  6. 前記ドアパネルのドアヒンジ取付部側の側面部は、平面形状に形成されたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載の車両用ドアハーネス配索構造。
  7. 車体のドア開口周縁部には、ドア閉成状態で、前記ドアパネル側面部に取り付けられた前記グロメット本体上を通ることで形成されるウエザストリップの膨出部が入るように、該膨出部と適合した形状の逃げ凹部が形成されたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一つに記載の車両用ドアハーネス配索構造。
  8. 車体のドア開口周縁部には、前記ドアパネル側面部に取り付けられた前記グロメット本体の上縁部及び下縁部に対応した位置に一対の凸部を形成し、該凸部は、ドア閉成状態で、前記グロメット本体の上側を通って配設されたウエザーストリップを押圧するように設定したことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに記載の車両用ドアハーネス配索構造。
  9. 前記グロメット本体の上縁部及び下縁部は、前記ドアパネル側面部となだらかに連続する傾斜面を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一つに記載の車両用ドアハーネス配索構造。
  10. 車両のドア開口を開閉するドアのドアパネルの車室内側にドアトリムが配設され、該ドアトリムとドアパネルとの間にドアハーネスが挿通されると共に、該ドアハーネスが前記ドアパネルの車室内側をドアヒンジ取付部側の側面部まで回り込まされて該側面部から車体側に導出された車両用ドアハーネス配索構造において、
    前記ドアパネルのドアヒンジ取付部側の側面部に、ドア内側に凹む凹部を設け、該凹部内に前記ドアハーネスを挿通すると共に、該ドアハーネスを挿通した防水グロメットを前記凹部を覆うように配設し、前記防水グロメット上にウエザーストリップが配設され、
    前記防水グロメットは、弾性変形可能なゴム材料で形成されかつ内部にゴム材料よりも大きな剛性を有する取付板が収納されしかも前記ドアハーネスが丸く束ねられて挿通される筒部が形成されたグロメット本体を有すると共に、該グロメット本体を前記側面部の凹部を覆う大きさで、前記取付板と前記側面部との間に存在するゴム材料部分を介して前記取り付け板が前記側面部に圧着されるように設定され、また前記取付板を前記一般面部に圧着させて取り付ける取付け手段が設けられ、該取付状態では、前記グロメット本体が前記側面部の一般面部より膨出するように設定され、更に、該グロメット本体の前記ウエザーストリップが通る上縁部又は下縁部は前記一般面部とり滑らかに連続するようにしたことを特徴とする車両用ドアハーネス配索構造。
  11. 前記取付板は、前記グロメット本体内にインサート成形されたことを特徴とする請求項10記載の車両用ドアハーネス配索構造。
  12. 前記取付板は、前記グロメット本体内に設けた空所に挿入装着したことを特徴とする請求項10記載の車両用ドアハーネス配索構造。
  13. 前記取付け手段は、前記グロメット本体を前記ドアパネル側面部に取り付けるネジ止めであることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか一つに記載の車両用ドアハーネス配索構造。
  14. 前記取付け手段は、前記取付板に設けられた係止片と、この係止片が挿入係止し、かつ前記ドアパネルの側面部に開設された係止孔とからなることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか一つに記載の車両用ドアハーネス配索構造。
  15. 車体のドア開口周縁部には、前記ドアパネル側面部に取り付けられた前記グロメット本体の上縁部及び下縁部に対応した位置に一対の凸部を形成し、該凸部は、ドア閉成状態で、前記防水グロメットの上側を通って配設されたウエザーストリップを押圧するように設定したことを特徴とする請求項10乃至14のいずれか一つに記載の車両用ドアハーネス配索構造。
  16. 前記グロメット本体の裏面側には、前記凹部内に位置して前記ドアハーネスを保持する保持部材が形成されたことを特徴とする請求項10乃至15のいずれか一つに記載の車両用ドアハーネス配索構造。
  17. 前記取付板には、前記凹部内に位置して前記ドアハーネスを保持する保持部材が形成されたことを特徴とする請求項10乃至15のいずれか一つに記載の車両用ドアハーネス配索構造。
  18. 前記グロメット本体の表面側の前記ウエザーストリップが通る上縁部又は下縁部には、前記ウエザーストリップの幅でそれに沿って延び、かつ肉厚が延長方向に向かうに従って順次減少する延長片を一体に設けたことを特徴とする請求項1乃至17のいずれか一つに記載の車両用ドアハーネス配索構造。
  19. 前記グロメット本体の表面側には、前記ウエザーストリップが通るその両側に沿って2本の平行な突条を一体に設けたことを特徴とする請求項1乃至18のいずれか一つに記載の車両用ドアハーネス配索構造。
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