JP3362999B2 - グロメット - Google Patents

グロメット

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JP3362999B2
JP3362999B2 JP21458995A JP21458995A JP3362999B2 JP 3362999 B2 JP3362999 B2 JP 3362999B2 JP 21458995 A JP21458995 A JP 21458995A JP 21458995 A JP21458995 A JP 21458995A JP 3362999 B2 JP3362999 B2 JP 3362999B2
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啓輔 森
厚 藤沢
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Toyota Motor Corp
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Toyota Motor Corp
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  • Insulating Bodies (AREA)
  • Installation Of Indoor Wiring (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の車体パネ
ル等の壁部に設けた貫通孔に挿通するワイヤハーネスに
装着してワイヤハーネスを保護及び防水するグロメット
に関するものであり、特に、弾性材料からなるアウター
部材と、剛性材料からなるインナー部材とを備えたグロ
メットにおける防水性の向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車の車体パネル等の壁部
に設けた貫通孔にワイヤハーネスを挿通する際に、ワイ
ヤハーネスを保護及び防水するための種々のグロメット
が提案されている。この種のグロメットとしては、例え
ば、全体がゴム等の弾性材料からなるものがある。しか
し、この弾性材料からなるグロメットは、貫通孔へ容易
に取付けることができず、また、取付後に外れやすいと
いう問題がある。
【0003】これに対して、図8に示すように、弾性材
料からなるアウター部材1と、樹脂等の比較的硬質な材
料からなるインナー部材2を備えたグロメット3が提案
されている。(実開昭59−25115号公報参照)上
記アウター部材1は、ワイヤハーネスW/Hの外周に密
着する円筒状の小径部1aと、貫通孔5aを設けた壁部
5に密接して防水機能を果たす環状のリップ部1bとを
備え、上記小径部1a及びこの小径部1aから突出する
ワイヤハーネスW/Hの外周に粘着テープ6を巻き付け
ることにより、ワイヤハーネスW/H6に装着固定され
る。また、上記アウター部材1の内周側のリップ部1b
の近傍には、環状の嵌合溝1cを設けている。
【0004】一方、上記インナー部材2は、ワイヤハー
ネスW/Hより大径の円筒部2aを備え、この円筒部2
aの一端にフランジ状のリップ押さえ部2bを設けてお
り、このリップ押さえ部2bをアウター部材1の嵌合溝
1cに内嵌することにより、インナー部材2がアウター
部材1に組付けられる。また、上記インナー部材2の円
筒部2aには、一対の係止爪2c,2cを設けており、
この係止爪2cを貫通孔5aの縁部に係止することによ
り、グロメット3が貫通孔5aに取付固定される。
【0005】このグロメット3は、アウター部材1と一
体に組付けたインナー部材2を貫通孔5aに差し込め
ば、上記係止爪2c,2cとリップ押さえ部2bとの間
にアウター部材1と共に壁部5が挟持されるため、容易
に壁部5に取付けることができる。また、図中矢印Aで
示すようにグロメット3を引き抜こうとする力が作用し
た場合、この力は係止爪2c,2cにより支承されるた
め、貫通孔5aから容易に外れてしまうことがない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このグロメッ
ト3では、図中Bで示すリップ部1bが壁部5に押し付
けられて弾性的に変形している部分でのみ、アウター部
材1が壁部5に密接しているため、このリップ部1bに
外力等が作用して捲れ上がって、壁部5とリップ部1b
の間に間隙が生じるおそれがある。
【0007】また、このグロメット3では、上記のよう
に壁部5に押し付けられて弾性的に変形しているリップ
部1bには荷重F1が作用しており、この荷重F1の反
力としてリップ部1bから壁部5に荷重F2が作用して
いる。そのため、図9に示すように、円筒部2aの係止
爪2cを設けていない箇所では、上記荷重F2によりイ
ンナー部材2が撓んでリップ部1bの先端が壁部5に押
し付けられる力が弱まり、部分Bに隙間が発生するおそ
れがある。このようにリップ部1bと壁部との間に隙間
が生じると、壁部5で仕切られた外部Xから内部Yへ貫
通孔5aを介して水分が侵入するおそれがあり、防水性
が低下する。本発明は、かかる従来のグロメットにおけ
る問題に鑑み、グロメットの防水性の向上を図ることを
目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1は、弾性材料か
らなるアウター部材と、剛性材料からなるインナー部材
とを備え、壁部に設けたバーリング孔からなる貫通孔に
挿通するワイヤハーネスに装着して貫通孔に取付けるグ
ロメットであって、上記アウター部材は、一方を開口
端、他端を閉鎖端とした短筒状であって、開口端の端縁
の全周に径方向外向きに突出して壁部に当接するリップ
部を設けると共に、内周側に径方向内向きに突出して上
記バーリング孔である貫通孔の先端に当接する環状の孔
端当接部を設け、該孔端当接部と閉鎖端の内側部との間
に環状の嵌合溝を形成した大径部と、該大径部の閉鎖端
に突設されてワイヤハーネスの外周に密接する小径筒部
とを備え、上記インナー部材は、環状の枠体の全周に径
方向外向きに突出して上記アウター部材の嵌合溝に嵌め
込まれるリップ押さえ部と、該リップ押さえ部との間に
上記アウター部材の孔端当接部及び上記壁部を挟持する
外周全体に設けられた係止爪と、上記アウター部材の孔
端当接部の先端を係止するための外周に設けられた凹状
部とを備えることを特徴とするグロメットを提供するも
のである。
【0009】
【0010】
【0011】請求項2は、上記係止爪は、上記インナー
部材の外周に少なくとも2個以上設けたインナー部材を
壁部に固定保持するための固定用係止爪と、上記インナ
ー部材の外周の固定用係止爪を設けていない部分に設け
られ、係止代を固定用係止爪よりも小さく設定した補助
係止爪であることを特徴とする請求項1に記載のグロメ
ットを提供するものである。
【0012】請求項1のグロメットを壁部に設けた貫通
孔に取付けると、アウター部材のリップ部が壁部に押し
付けられて密着すると共に、バーリング部の先端が孔端
部当接部に密着し、いわば二重シールの状態となる。
【0013】また、上記孔端当接部の先端がインナー部
材の凹状部に係止されているため、上記リップ部と壁部
の密着性や、バーリング部と孔端当接部との密着性が高
い。
【0014】さらに、インナー部材の外周に係止爪を設
けているため、壁部に押し付けられたリップ部が弾性的
に撓むことによる荷重は、上記インナー部材の外周の全
体に設けた係止爪により支承されるため、上記リップ部
が撓むことによる荷重によりインナー部材に撓みが生じ
ない。
【0015】請求項2のグロメットでは、上記インナー
部材の外周のインナー部材を壁部に対して係止するため
の固定用係止爪を設けた部分以外に、係止代を固定用係
止爪の係止代よりも小さく設定した補助係止爪を設けて
いるため、これら固定用係止爪と補助係止爪とにより、
上記壁部に押し付けられたリップ部が弾性的に撓むこと
による荷重が支承され、インナー部材に撓みが生じな
い。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、図面に示す実施形態に基づ
いて、本発明について詳細に説明する。図1に示すよう
に、本実施形態に係るグロメット10は、複数の電線1
1を束ねてなるワイヤハーネスW/Hを壁部5に設けた
貫通孔5aに挿通するときに、ワイヤハーネスW/Hに
装着して貫通孔5aに取付けるものであり、アウター部
材12と、このアウター部材12に組付けたインナー部
材13とを備えている。なお、本実施形態では、上記貫
通孔5aはバーリング孔であって、貫通孔5aの周囲に
環状の切起(バーリング部5b)が形成されている。
【0017】上記アウター部材12は、ゴム、エラスラ
ストマー等の弾性材料からなり、図2(A),(B)に
示すように、全体として円錐筒状であって、ワイヤハー
ネスW/Hを挿通する挿通孔12aを軸線方向に設けて
いる。
【0018】また、アウター部材12は、一端を開口端
12b、他端を閉鎖端12cとした短円筒状の大径筒部
12dを備え、この大径筒部12dに、蛇腹状筒部12
e、円錐状筒部12f、小径円筒部12g及び舌状部1
2hを軸線方向に直列に設けている。
【0019】上記アウター部材12の大径筒部12dで
は、上記貫通孔12aの径をワイヤハーネスW/Hの外
径よりも大きく設定して、ワイヤハーネスW/Hが遊挿
されるようにしている。また、大径筒部12dの開口端
12b側の端縁の全周には、径方向外向きに突出する楕
円環状のリップ部14を設けている。このリップ部14
は、図3に示すように、肉厚t1を基端部14a側から
先端部14b側に向けて徐々に薄くしている。また、大
径円筒部12dの内周側では、上記リップ部14の基端
部14aの付近から径方向内向きに突出する楕円環状の
孔端当接部15を設けている。この孔端当接部15は、
基端部15a側から先端部15bまで厚さが一定であり
断面形状が矩形状である。上記閉鎖端12cと孔端当接
部15の間には、溝幅が一定の楕円環状溝からなる嵌合
溝16が形成されている。
【0020】上記蛇腹状円筒部12eは屈曲自在であっ
て、ワイヤハーネスW/Hが遊挿状態で挿通される。上
記円錐状筒部12fは、蛇腹状円筒部12e側の径を大
きく設定しており、小径筒部12g側に向けて徐々に縮
径している。上記小径筒部12gでは、挿通孔12aの
径をワイヤハーネスW/Hの外径よりもわずかに小さく
設定しており、挿通孔12aに挿通されたワイヤハーネ
スW/Hの外周に、この小径筒部12gが密接して弾性
的に締め付けるようにしている。上記舌状部12hは、
上記小径筒部12gを径方向に二分割した形状であっ
て、断面形状は半円状である。この小径筒部12g及び
舌状部12hから突出した部分のワイヤハーネスW/H
には、粘着テープ17が巻き付けられており、この粘着
テープ17によりアウター部材12がワイヤハーネスW
/Hに固定される。
【0021】上記インナー部材13は、ポリプロピレ
ン、ポリウレタン樹脂等の比較的硬質な材料(剛性材
料)からなり、図4(A),(B)に示すように、互い
に平行な一対の直線枠部13a,13aと、この直線枠
部13a,13aを連結する半円枠部13b,13bと
を備えた楕円環状であり、中央にワイヤハーネスW/H
が遊挿される挿入孔13cが形成されている。
【0022】また、インナー部材13には、上記直線枠
部13a,13a及び半円枠部13b,13bの全周に
径方向外向きに突出する楕円環状のリップ押さえ部19
を設けている。図7に示すように、このリップ押さえ部
19は基端部19a側から先端部19b側まで厚さが一
定であり、断面形状が矩形状である。また、このリップ
押さえ部19の厚さは、上記アウター部材12の嵌合溝
16の溝幅とほぼ等しく設定している。
【0023】上記インナー部材13の直線枠部13aの
両端近傍には、コ字状の切込20a,20bを設け、こ
の切込20a,20bに囲まれた部分が固定用係止爪2
1a,21bを形成している。この固定用係止爪21
a,21bは、図5に示すような形状であり、切込20
a,20bの先端側にあたる基端部22を支点として撓
む矩形板状体である。この固定用係止爪21a,21b
の厚さt2は、上記基端部22側から先端部23側に向
けて徐々に厚くしており、先端部23側の端面が上記壁
部5に当接する係止面24を構成している
【0024】上記一対の直線枠部13a,13aの固定
用係止爪21a,21bの間隔部分には、直線状の補助
係止爪26を設けている。この補助係止爪26は、上記
固定用係止21a,21bを形成するための切込20
a,20bの間に形成され、図6に示すように、矢印C
で示すインナー部材13の貫通孔5aへの挿入方向側の
先端から、他端側にむけて徐々に厚さt3を大きく設定
しており、他端側の端面が壁部5に当接する係止面27
を構成している。
【0025】一方、上記一対の半円枠部13b,13b
には、円弧状の補助係止爪29a,29b,29c,2
9dを設けている。この補助係止爪29a〜29dは、
直線状の切込30a,30b,30c及び上記固定用保
持爪21a,21bを形成するための切込20a,20
bにより区画された円弧状である。補助係止爪29a〜
29dの断面形状は、上記図6に示す直線枠部13a,
13bに形成した補助係止爪26と同一の形状である。
【0026】上記固定用係止爪21a,21bの係止面
24の先端は、図5中一点鎖線Rで示す壁部5に設けた
貫通孔5aの端縁よりも係止代E1の分だけ外側に位置
しており、この係止代E1の分だけ係止面24が壁部5
に当接する。一方、上記補助用係止爪26,29a〜2
9dの係止面27は、上記一点鎖線Rで示す貫通孔5a
の端縁よりも係止代E2の分だけ外側に位置しており、
この係止代E2の分だけ係止面27が壁部5に当接す
る。本実施形態では、固定用係止爪21a,21bの係
止代E1をアウター部材12に内嵌したインナー部材1
3を貫通孔5aに取付けた状態で維持できるように十分
大きく設定しているのに対して、補助用係止爪26,2
9a〜29dの係止代E2は、アウター部材12のリッ
プ部14が弾性的に変形することにる荷重F2を支承す
ることができる程度に小さく設定している。よって、補
助用係止爪26,29a〜296dの係止代E2は、固
定用係止爪19a,19bの係止代E1よりも小さい。
【0027】このように本実施形態では、インナー部材
13に、固定用係止爪21a,21bを設けると共に、
インター部材13の固定用係止爪21a,21bを設け
ていない部分に補助係止爪26,29a〜29dを設け
ており、楕円環状のインナー部材13の外周の全体に係
止爪を設けている。
【0028】インナー部材13の直線枠体13a,13
a及び半円枠体13b,13bの外周側の上記補助係止
爪26,29a〜29dを設けた部分には、リップ押さ
え部19と隣接して断面矩形状の凹状部33を設けてい
る。この凹状部33には、上記アウター部材の孔端当接
部15が収容される。
【0029】上記インナー部材13は、アウター部材1
2の大径筒部12d内に嵌め込まれ、上記インナー部材
13のリップ押え部19が上記アウター部材12の嵌合
溝16に嵌まり込み、このリップ押え部19と嵌合溝1
6の係合により、インナー部材13はアウター部材12
に一体に組付けられる。この状態では、図7に示すよう
に、アウター部材12の孔端当接部15の先端部は、イ
ンナー部材13の凹状部33に収容されている。
【0030】本実施形態のグロメットをワイヤハーネス
W/Hに装着した後に、図1中矢印Cで示すようにイン
ナー部材13を壁部5に設けた貫通孔5aに挿入する
と、上記固定用係止爪21a,21bが基部20を支点
として図5中矢印Dで示す径方向内側に撓む。また、こ
の際、補助係止爪26,29a〜29dも図6中矢印D
で示す径方向内側に撓む。固定用係止爪21a,21b
及び補助係止爪26,29a〜29dの係止面24,2
7の部分が壁部5を通過すると、固定用係止爪21a,
21b及び補助係止爪26,29a〜29dはもとの形
状に復帰する。この際、上記図1に示すように、貫通孔
5aのバーリング部5bは、アウター部材12の孔端当
接部15と共に固定用係止爪21a,21bの係止面2
4とリップ押え部19の間に挟持され、この挟持力によ
り、インナー部材13及びインナー部材13を嵌合した
アウター部材12が貫通孔5aに取付固定される。ま
た、貫通孔5aのバーリング部5bは、図7に示すよう
に、アウター部材12の孔端当接部15と共に補助係止
爪26,29a〜29dの係止面27とリップ押え部1
9の間に挟持される。
【0031】上記のようにグロメット10を貫通孔5a
に取付けた状態では、上記アウター部材12のリップ部
14は壁部5に押し付けられ、弾性的に撓んで壁部5に
密接した状態にあり、この部分Eで気密性が得られる。
また、貫通孔5のバーリング部5bが、アウター部材1
2の孔端当接部15と共に固定用係止爪21a,21b
及び補助係止爪26,29a〜29dの係止面24,2
7とリップ押え部19の間に挟持されるため、アウター
部材12の孔端当接部15にバーリング部5bの先端が
押し付けられている。よって、このバーリング部5bの
先端とアウター部材12の孔端当接部15の当接した部
分Gでも気密性が得られる。このように本実施形態で
は、上記部分Eと部分Gの2カ所で壁部5と弾性材料か
らなるアウター部材12が互いに密接している。
【0032】また、上記アウター部材12の孔端当接部
15の先端部分がインナー部材13の凹状部33に収容
されているため、図7中矢印Hで示す壁部5からリップ
部14に作用する力が大きい場合にも、孔端当接部15
が矢印Iで示す方向に変位してリップ押さえ部1から離
反することがない。
【0033】さらに、本実施形態のグロメット10を貫
通孔5aに取付けた状態では、上記アウター部材12の
リップ部14は弾性的に撓んで壁部5に密着した状態に
あり、リップ部14には荷重F1(図9参照)が作用し
ている。また、この荷重F1の反力としてリップ部14
から壁部5に荷重F2(図9参照)が作用している。本
実施形態では、上記のように固定用係止爪21a,21
bを設けていない部分には、補助係止爪26,29a〜
29dを設けているため、上記荷重F2はこれら補助係
止爪26,29a〜29dの係止面27で係止され、こ
の荷重F2によりインナー部材13が撓むことがなく、
上記図8及び図9に示した従来のグロメットの場合に発
生するリップ部14と壁部5の間の隙間が生じることが
ない。一方、上記固定用係止爪21a,21bを設けた
部分では、上記荷重F2は固定用係止爪21a,21b
の係止面24により係止され、この部分でもインナー部
材12が撓んで隙間が発生することがない。
【0034】このように本実施形態のグロメットでは、
固定用係止爪21a,21bを設けていない部分に補助
係止爪26,29a〜29dを設けているため、上記弾
性を有するアウター部材12のリップ部14が撓むこと
による生じる荷重F2により、インナー部材13が撓む
のを防止することができ、この撓みによってリップ部1
4と壁部5とが当接する部分Eに隙間が発生することが
ない。よって、本実施形態では、上記部分E及び部分G
で高い密着性が得られ、貫通孔5aを介して壁部5の外
部Xから内部Yへ水分が侵入するのを確実に防止するこ
とができ、防水性が優れている。
【0035】また、本実施形態のグロメットでは、上記
補助係止爪24,26a〜26dの係止代E2を上記固
定用係止爪19a,19bの係止代E1よりも小さく設
定しているため、インナー部材13の外周の全体に係止
爪を設けているにもかかわらず、比較的小さい力でイン
ナー部材13を容易に貫通孔5aに取付けることができ
る。
【0036】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上
記固定用係止爪は最低限2個以上設けていればよく、ま
た、補助用係止爪の個数も上記実施形態のものに限定さ
れず、インナー部材の上記固定用係止爪を設けていない
部分のほぼ全体に設けていればよい。
【0037】
【発明の効果】請求項1のグロメットを壁部に設けた貫
通孔に取付けると、アウター部材のリップ部が壁部に押
し付けられて密着すると共に、バーリング部の先端が孔
端部当接部に密着し、いわば二重シールの状態となるた
め、高い防水性を得ることができる。
【0038】また、上記孔端当接部の先端がインナー部
材の凹状部に係止されているため、上記リップ部と壁部
の密着性や、バーリング部と孔端当接部との密着性が高
く、防水性を一層向上することができる。
【0039】さらに、インナー部材の外周に係止爪を設
けているため、壁部に押し付けられたリップ部が弾性的
に撓むことによる荷重は、上記インナー部材の外周の全
体に設けた係止爪により支承されるため、上記リップ部
が撓むことによる荷重によるインナー部材の撓みを防止
することができる。よって、上記インナー部材の撓みに
よるリップ部と壁部との間の間隙の発生を防止すること
ができ、防水性を向上することができる。
【0040】請求項2のグロメットでは、上記インナー
部材の外周を壁部に対して係止するための固定用係止爪
を設けた部分以外に、係止代を固定用係止爪の係止代よ
りも小さく設定した補助係止爪を設けているため、これ
ら固定用係止爪と補助係止爪とにより、上記壁部に押し
付けられたリップ部が弾性的に撓むことによる荷重が支
承されるため、インナー部材に撓みを防止することがで
きる。よって、上記インナー部材が撓むことによるリッ
プ部と壁部との間の間隙の発生を防止することができ、
防水性を向上することができる。また、請求項2のグロ
メットでは、上記補助係止爪の係止代を上記固定用係止
爪の係止代よりも小さく設定しているため、インナー部
材を比較的容易に貫通孔に挿入することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るグロメットを使用し
てワイヤハーネスを貫通孔に挿通した状態を示す断面図
である。
【図2】 (A)はアウター部材を示す平面図、(B)
は(A)のII−II線での一部断面図である。
【図3】 図2(B)のIII部の拡大図である。
【図4】 (A)はインナー部材を示す平面図、(B)
はインナー部材を示す側面図である。
【図5】 図4(B)のV−V線での部分拡大断面図であ
る。
【図6】 図4(B)のVI−VI線での部分拡大断面図で
ある。
【図7】 実施形態の要部拡大断面図である。
【図8】 従来のグロメットの一例を示す断面図であ
る。
【図9】 従来のグロメットの問題点を説明するのため
の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
12 アウター部材 13 インナー部材 14 リップ部 15 孔端当接部 16 嵌合溝 19 リップ押さえ部 21a,21b 固定用係止爪 26,29a〜29d 補助係止爪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 信宏 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 実開 平1−122348(JP,U) 実開 平5−92924(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 17/58 B60R 16/02 H02G 3/22

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性材料からなるアウター部材と、剛性
    材料からなるインナー部材とを備え、壁部に設けたバー
    リング孔からなる貫通孔に挿通するワイヤハーネスに装
    着して貫通孔に取付けるグロメットであって、 上記アウター部材は、一方を開口端、他端を閉鎖端とし
    た短筒状であって、開口端の端縁の全周に径方向外向き
    に突出して壁部に当接するリップ部を設けると共に、内
    周側に径方向内向きに突出して上記バーリング孔である
    貫通孔の先端に当接する環状の孔端当接部を設け、該孔
    端当接部と閉鎖端の内側部との間に環状の嵌合溝を形成
    した大径部と、該大径部の閉鎖端に突設されてワイヤハ
    ーネスの外周に密接する小径筒部とを備え、 上記インナー部材は、環状の枠体の全周に径方向外向き
    に突出して上記アウター部材の嵌合溝に嵌め込まれるリ
    ップ押さえ部と、該リップ押さえ部との間に上記アウタ
    ー部材の孔端当接部及び上記壁部を挟持する外周全体に
    設けられた係止爪と、上記アウター部材の孔端当接部の
    先端を係止するための外周に設けられた凹状部とを備え
    ることを特徴とするグロメット。
  2. 【請求項2】 上記係止爪は、上記インナー部材の外周
    に少なくとも2個以上設けたインナー部材を壁部に固定
    保持するための固定用係止爪と、上記インナー部材の外
    周の固定用係止爪を設けていない部分に設けられ、係止
    代を固定用係止爪よりも小さく設定した補助係止爪であ
    ることを特徴とする請求項1に記載のグロメット。
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