JP3582258B2 - 家庭用防災感知器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、家庭用電源ラインから直接電源を供給して、火災などを検知し警報信号を出力できるようにした家庭用防災感知器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、家庭用電源から直接電源を供給して、火災のときの煙あるいは温度上昇などを検知し警報信号を出力できるようにした家庭用防災感知器が使用されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような家庭用防災感知器においては、火災のときの煙あるいは温度上昇などを検知したことを記憶する手段が備えられていないため、後に動作確認をする場合などに問題があった。
このような問題を解決するため、煙あるいは温度上昇を検知した結果を表示灯を点灯保持させて報知する構成にすることはできるが、いたずらに表示灯を点灯保持させると、この表示灯の点灯の意味が分からないユーザーに対して不安感を与えてしまうという問題がある。
【0004】
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであって、留守をしていた後に帰宅したときに、留守中に煙あるいは温度上昇などを検知して警報信号を出力したことが分かり、しかもユーザーに必要以上に不安感を与えることがない家庭用防災感知器を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであって、請求項1の家庭用防災感知器は、煙感知部と、家庭用電源ラインからの電源供給を受けて点灯する通電表示灯を有した点灯制御回路と、デイタイマー手段とを備え、上記点灯制御回路は、上記家庭用電源ラインより電源供給を受けているときには、上記通電表示灯を点灯保持する一方、上記煙感知部が動作したときには、所定の点滅モードで上記通電表示灯を点滅保持させ、上記デイタイマーの計時動作によって煙感知部の動作後、所定時間を経過すれば、上記通電表示灯を元の点灯保持状態に復帰させる構成としている。
【0006】
請求項2の家庭用防災感知器は、熱感知部と、家庭用電源ラインからの電源供給を受けて点灯する通電表示灯を有した点灯制御回路と、デイタイマー手段とを備え、上記点灯制御回路は、上記家庭用電源ラインより電源供給を受けているときには、上記通電表示灯を点灯保持する一方、上記熱感知部が動作したときには、所定の点滅モードで上記通電表示灯を点滅保持させ、上記デイタイマーの計時動作によって熱感知部の動作後、所定時間を経過すれば、上記通電表示灯を元の点灯保持状態に復帰させる構成としている。
【0007】
請求項3の家庭用防災感知器は、請求項1または2において、復旧スイッチをさらに備えており、上記点灯制御回路は、上記復旧スイッチの操作によっても、上記通電表示灯を点滅状態から元の点灯保持状態に復帰させる構成としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る家庭用防災感知器の実施の形態について、図を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の家庭用防災感知器の内部構成を示すブロック図である。この家庭用防災感知器1は、主として戸建て住宅等の室内に設置されるものであり、火災、温度上昇などの異常を検知し判別するセンサー部2と、家庭用電源ラインからの電源供給を受けるため、差込みプラグ6を備えた電源回路7と、CPUで構成された制御部8と、通電表示灯3を有した点灯制御回路4と、復旧スイッチ5と、スピーカSPを有し、異常検知時に鳴動するアラーム回路9を備えている。
ここに、点灯制御回路4は、家庭用電源ラインより電源供給を受けているときには、通電表示灯3を点灯保持する一方、センサー部2が動作したときには、復旧スイッチ5が操作されるまでの期間、所定の点滅モードで点滅保持する構成となっている。
【0010】
図2は、家庭用防災感知器(第1例)1の回路ブロック図であって、家庭用電源ラインから差込みプラグ6によって給電を受けた100Vの電圧は例えば15V程度の電圧に降圧されてトランス11によって制御部(CPU)8を含む各部に給電されている。
この制御部(CPU)8には、光電式煙感知器となるセンサー部2を構成する光センサーの投光部2aと受光部2bとが接続され、更に、通電表示灯3と、ブザー9Aを有したアラーム回路9と、点灯制御回路4を構成する通電表示灯3を点滅させるための点滅発振回路4Aと、押釦5Aからなる復旧スイッチ5とが、接続されている。
【0011】
このような家庭用防災感知器1は、例えば、図3に示す煙感知器1Aや図4に示す熱感知器1Bとして使用され、天井面や壁面に取付けて使用されるが、ガス漏れ警報器に適用してもよい。
図3に示す煙感知器1Aは、感知器本体1aの表面に、煙感知部2Aからなるセンサー部2を突出して設け、更に、アラームを出力するブザー9Aと、LEDからなる通電表示灯3と、押釦スイッチ5Aからなる復旧スイッチ5とを本体部に設けており、感知器本体1aの前面には、電源ラインから給電を受けるための差し込みプラグ6、復旧スイッチ5に取付けた引き紐5Bとを設けている。尚、押釦スイッチ5Aと引き紐5Bとは、感知器本体1aの取付け状態(天井面や壁面)によって、選択的に使用する。
【0012】
図4に示す熱感知器1Bは、感知器本体1bの表面に、熱感知部2Bからなるセンサー部2を突出して設け、アラームを出力するブザー9A、LEDからなる通電表示灯3、押釦スイッチ5Aからなる復旧スイッチ5を設け、感知器本体1bの前面には、電源ラインから給電を受けるための差し込みプラグ6、復旧スイッチに取付けた引き紐5Bとを設けている。
【0013】
熱感知部2Bは、定温式、差動式などの種々の方式で火災感知ができるようになっている。
図5のフローチャートは、家庭用防災感知器1の基本動作を示すものであり、次にその基本動作について説明する。
差し込みプラグ6を家庭用電源のコンセントに接続すると、電源回路7を経て制御部(CPU)8を含む各部に給電され、通電表示灯3が点灯保持される。
【0014】
制御部(CPU)8は、煙感知部2Aからなるセンサー部2が、煙を検知したかどうかを常時判別しており、このセンサー部2で煙が感知されると、アラーム回路9が作動しアラームが出力される。
そして、アラーム9が鳴動している最中に、復旧スイッチ5がオンされると、感知器は元の状態に復帰され、通電表示灯3は点灯を保持するが、アラームが鳴動し、通電表示灯3は所定の点滅モードで点滅保持されるが、アラームは所定時間鳴動した後停止する(以上ステップ100〜108)。
【0015】
ここに、所定の点滅モードは、一見すれば点滅は見えないが、凝視すれば確認できる程度の間隔で点灯を消灯させるなどの方法が採用され、例えば約15秒〜60秒に1回程度瞬時に消灯を行えば、住戸人には、それほど目立たないため、不安感を与えることなく発報したことが確認できる。
このような構成によれば、エンドユーザーが分からなくても、特定のメンテナンス業者が見れば、不在中などに室内で作動した(非火災発報)ことが分かり、これを確認した後、復旧スイッチ5をオンさせると、通電表示灯3は通常の点灯状態に復帰できる。
【0016】
このように、ユーザーは、作動したことが分からなくても、特定のメンテナンス業者が通電表示灯3の点滅状態を見れば分かるので、家庭用防災感知器1が正常に動作していることを確認することができ作動状態に不安を抱くことがない。
図6は、家庭用防災感知器(第2例)10を示すものであって、この家庭用防災感知器10は、火災、温度上昇などの異常を検知し判別するセンサー部2の他、復旧スイッチ5に代えてデイタイマー手段13を備えている点以外は、第1例とほとんど同じ構成となっている。
【0017】
ここに、デイタイマー手段11はその計時動作によってセンサー部2が動作し、通電表示灯3を点滅させ、その点滅動作が所定時間(例えば約1〜2日)を経過すれば、自動的に元の通電表示モードに復帰するために設けてある。
図7は第2例の家庭用防災感知器10の基本動作をフローチャートをもって示す。
【0018】
煙感知部2Aからなるセンサー部2で煙が感知されると、アラームが出力され、通電表示灯3が点滅表示され、デイタイマー手段13がセットされる。
このアラームが出力している最中に、復旧スイッチ5がオンされると、感知器10は元の状態に復帰されて、通電表示灯3を点灯保持する状態に戻る。
アラームが所定時間鳴動し、タイムアップすると、今度はデイタイマー手段13がタイムアップするまで通電表示灯3は所定の点滅モードで点滅されるが、デイタイマー手段13がタイムアップすると、通電表示灯3は、元の状態の点灯表示に復帰し、デイタイマー手段13もリセットされる(以上ステップ200〜211)。
【0019】
尚、上記フローチャートにおいては、デイタイマー手段の他に復旧スイッチを付加した家庭用防災感知器の基本動作について説明したが、この復旧スイッチは必ずしも必要ではなく、デイタイマー手段13だけで、通電表示灯3の点滅状態を所定の時間が経過した後に、点灯表示に復帰させるようにしてもよい。復旧スイッチを設けたものでは、このスイッチ5を操作することで、迅速に点滅モードを解除でき、復旧スイッチを設けない場合は、構造を簡単にできる。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1あるいは請求項2の家庭用防災感知器によれば、煙感知部あるいは熱感知部で構成されるセンサー部が煙あるいは熱を検知したときには、通電表示灯が通電状態の点灯表示から点滅表示に変更するので、センサー部が動作したことを正確に視認することができる。
【0021】
また、発報を記憶させる手段として、通電表示灯を用いており、通電表示灯を点灯状態から所定の点滅モードに変更させる構成であるため、構造が簡単で外観もスマートにできる。
さらに、デイタイマー手段で、通電表示灯を所定時間点滅させる構成なので、復旧スイッチを必要とせず構造を簡単化することができる。
【0022】
請求項3の家庭用防災感知器によれば、復旧スイッチをさらに設けているので、スイッチ操作により、迅速に点滅モードを解除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る家庭用防災感知器の第1例の内部構造を示すブロック図である。
【図2】第1例の家庭用防災感知器の回路ブロック図である。
【図3】家庭用防災感知器が煙感知器で構成されている場合の斜視図である。
【図4】家庭用防災感知器が熱感知器で構成されている場合の斜視図である。
【図5】第1例の家庭用防災感知器の基本動作を示すフローチャートである。
【図6】第2例の家庭用防災感知器の内部構造を示すブロック図である。
【図7】第2例の家庭用防災感知器の基本動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 家庭用防災感知器
1A 煙感知器
1B 熱感知器
2 センサー部
2A 煙感知部
2B 熱感知部
3 通電表示灯
4 点灯制御回路
5 復旧スイッチ
5A 押釦スイッチ
5B 引き紐
10 家庭用防災感知器
13 デイタイマー手段
Claims (3)
- 煙感知部と、家庭用電源ラインからの電源供給を受けて点灯する通電表示灯を有した点灯制御回路と、デイタイマー手段とを備え、
上記点灯制御回路は、上記家庭用電源ラインより電源供給を受けているときには、上記通電表示灯を点灯保持する一方、上記煙感知部が動作したときには、所定の点滅モードで上記通電表示灯を点滅保持させ、上記デイタイマーの計時動作によって煙感知部の動作後、所定時間を経過すれば、上記通電表示灯を元の点灯保持状態に復帰させる構成としている家庭用防災感知器。 - 熱感知部と、家庭用電源ラインからの電源供給を受けて点灯する通電表示灯を有した点灯制御回路と、デイタイマー手段とを備え、
上記点灯制御回路は、上記家庭用電源ラインより電源供給を受けているときには、上記通電表示灯を点灯保持する一方、上記熱感知部が動作したときには、所定の点滅モードで上記通電表示灯を点滅保持させ、上記デイタイマーの計時動作によって熱感知部の動作後、所定時間を経過すれば、上記通電表示灯を元の点灯保持状態に復帰させる構成としている家庭用防災感知器。 - 請求項1または2において、
復旧スイッチをさらに備えており、
上記点灯制御回路は、上記復旧スイッチの操作によっても、上記通電表示灯を、点滅状態から元の点灯保持状態に復帰させる構成としている家庭用防災感知器。
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