JP3581555B2 - 光源駆動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザダイオードからの発光量が所望の光量になるようにレーザ駆動電流を制御するレーザダイオード駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル光通信や電子写真の画像形成装置などで、電気パルス信号を光パルスに変換するために発光素子としてレーザダイオードが用いられており、その発光量は素子の動作温度が変化しても所望の光量が得られることが要求されている。
【0003】
しかしながら、図22に示すように、レーザダイオードの発光特性は、動作温度に大きく依存しており、動作温度の変化に伴い閾値電流が変化し、所望の光量を得るためには、レーザダイオード駆動電流を制御する必要がある。
【0004】
また、レーザダイオードには、発光遅延という特有の現象があり、レーザダイオードによる光パルス変調時の周波数特性の向上のために、非発光時にバイアス電流を印加し、バイアス電流と変調信号を持つパルス電流との重畳した電流をレーザダイオードに供給する方法がとられていることは良く知られている.
そして、周波数特性向上を効果的にするためには、バイアス電流をできるだけ発振閾値電流近傍に印加することが望ましい。しかし、発振閾値電流は、前述したように、動作温度の依存性が大きく、個々の素子によっても異なるため、固定の定電流としてバイアス電流を発振閾値電流近傍に印加することは、実際の使用上極めて難しいである。
【0005】
したがって、レーザーダイオード駆動電流に固定の定電流としてバイアス電流を印加するときは、発振閾値電流が変動しても消光比を十分に確保できるくらい小さな電流値に設定するか、もしくは、個々の素子や動作温度によってバイアス電流を制御する方法が必要とされる。
【0006】
図23は、第1の従来例としてのレーザダイオード駆動回路である。
【0007】
1はレーザダイオードであり、2はレーザダイオード1からの発光量をモニタするフォトダイオードである。レーザーダイオード1には、制御可能なバイアス定電流回路26と、入力データに応じてパルス変調信号を与えるスッチング回路28を通じて制御可能な発光定電流回路27とが接続されている。フォトダイオード2の出力には抵抗rが接続されており、抵抗rの他端は接地されている。また、フォトダイオード2の出力は、バイアス電流によって発光する光量をサンプルホールドするローレベルサンプルホールド回路29と、発光電流によって発光する光量をサンプルホールドするハイレベルサンプルホールド回路30とが接続されている。スイッチング回路28と、ローレベルサンプルホールド回路29と、ハイレベルサンプルホールド回路30とは、制御回路31によって制御されている。
【0008】
まず、バイアス電流IBを決定するには、制御回路31はスイッチング回路28を非導通状態にする制御信号を送り、フォトダイオード2でモニタされた発光量は、ローレべルサンプルホールド回路29によってサンプルホールドされ、ローレベルの基準光量値と比較し、所望のローレベルの光量になるようにバイアス定電流源26を制御する。
【0009】
次に、発光電流を決定する。このとき、制御回路3lは、スイッチング回路28を導通状態にする制御信号を送り、バイアス電流が流れた状態で行う。フォトダイオード2でモニタされた発光量は、ハイレベルサンプルホールド回路30によってサンプルホールドされ、ハイレベルの基準光量値と比較し、所望のハイレベルを与える光量になるように発光定電流源27を制御する。
【0010】
レーザダイオードに光パルス変調を与えるときは、スイッチング回路28を変調データに応じてオン/オフさせればよい。これにより、スイッチング回路28がオフ状態にあるパルス変調のローレベルには、バイアス電流が印加されていることになる。
【0011】
図24は、第2の従来例としてのレーザダイオード駆動回路である。
【0012】
1はレーザダイオード、2はフォトダイオードでレーザダイオード1からの発光量をモニタする。フォトダイオード2の出力は、制御回路31に接続されている。レーザダイオード1には、制御可能なバイアス定電流回路26と、入力データに応じてパルス変調信号を与えるスイッチング回路28を通して制御可能な発光定電流回路27とが接続されている.
3lは例えばCPU等で構成される制御回路である。この制御回路31は、バイアス電流を決定するためのラッチ回路32および発光電流を決定するためのラッチ回路33へ制御信号を送る。34,35は、D/A変換回路である。D/A変換回路34は、ラッチ回路32にホールドされたデジタルデータをアナログデータに変換し、バイアス定電流回路26の出力制御を行うデータを供給する。D/A変換回路35は、ラッチ回路33にホールドされたデジタルデータをアナログデータに変換し、発光定電流回路27の出力制御を行うデータを供給する。
【0013】
図25は、レーザ駆動電流とレーザ発光量との関係を示す特性図である。
【0014】
レーザダイオード1からの発光量が所望の光量になるように外部から指示があると、まず、バイアス定電流源の電流値を決定するために、制御回路31は、スイッチング回路28を非導通状態にし、ラッチ回路32、D/A変換回路34へバイアス電流を段階的に増加させるように制御データ信号を送る。バイアス電流を段階的に増加させていき、レーザダイオード1からの発光量の量が急激に大きくなったときのバイアス定電流源の出力電流を発振閾値電流Ithとみなし、これを補正してバイアス電流源を制御する。
【0015】
あるいは、図24と同じ回路構成において、発振閾値電流を求める方法として、制御回路31に発振閾値電流を求める演算手段も兼ね備え、バイアス定電流源の電流値を決定するために、制御回路31は、スイッチング回路28を非導通状態にし、ラッチ回路32、D/A変換回路34へとバイアス電流を段階的に増加させるように制御データ信号を送る。レーザダイオード1の発光量が所定の第1の発光量P1になると、制御回路31はそのときのバイアス電流制御データI1を内部メモリに記憶させると共に、さらに発光量を増加させ、第2の発光量I2までバイアス電流を増加させ、このときのバイアス電流制御データI2を内部メモリに記憶する。
【0016】
次に、ラッチ回路32のデータをリセットし、一旦バイアス電流制御をオフさせる。続いて、制御回路31では、第1の発光量P1に対するバイアス制御電流データ値I1と第2の発光量P2に対するバイアス電流制御データ値I2からレーザダイオード1の発振閾値電流Ithを下記に示す(1)式に基づいて演算し求める。
【0017】
【数3】
Figure 0003581555
ところが上記に示す(1)式から得られる発振閾値電流Ithをバイアス電流としてレーザダイオード1に印加しても、レーザダイオード1は十分に消光されず、図25に示すように、光量Pthの光を発光することが分かっており、例えば、電子写真においては、この光の量は画像にかぶりが生ずる可能性がかなり高い。
【0018】
そこで、制御回路31には、下記に示す(2)式あるいは(3)式に基づいて発振閾値電流Ithを補正する手段を有し、バイアス電流IBを決定している。
【0019】
【数4】
Figure 0003581555
バイアス電流IBが上記手段で決定したならば、制御回路31はラッチ回路32にバイアス定電流源26の出力電流値がIBとなるデジタルデータを送り、D/A変換回路34はラッチ回路32にホールドされたデジタルデータをアナログデータに変換してバイアス定電流源26の制御を行い、レーザダイオード1にバイアス電流IBを印加する。
【0020】
次に、制御回路31は、スイッチング回路28を導通状態にさせ、所望の発光量となるまで発光電流を増加させるための制御データ信号をラッチ回路33に送る。すなわち、バイアス定電流回路26によってバイアス電流IBが印加された状態で、発光定電流回路27の電流がレーザダイオード1に供給される。そして、レーザダイオード1からの発光量が所望の光量になったとき、発光電流の増加を停止し、そのときの発光電流制御データ値をラッチ回路33にホールドする。レーザダイオード1に光パルス変調を与えるときは、スイッチング回路28を変調データに応じてオン、オフさせればよい。これにより、スイッチング回路28がオフ状態にあるパルス変調のローレベルには、バイアス電流が印加されていることになる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のレーザダイオード駆動回路は、以下に述べるような課題がある。
【0022】
(課題1−第1の従来例)
図23に示すようなバイアス電流だけで発光する光量をモニタし、この光量をもとにバイアス電流を制御する方法は、ローレべルの光量を完全に「0」にすることは不可能である。したがって、ハイ/ローレベルのパルス変調を行う場合にはそれでも構わないが、例えば、電子写真に用いたとき、ローレべルの光量はできる限り少ない方が望ましく、ローレべルのときにレーザダイオードから光が出ていると、画像にかぶりを生ずる可能性が非常に高く、大きな問題である。
【0023】
また、ローレベルの微少な光量を検出するときに、フォトダイオード1からの出力信号が結果的にバイアス電流の制御が安定に行なえない可能性が高い。
【0024】
(課題2−第2の従来例)
図24に示すようなレーザ駆動回路では、バイアス電流を決定するにあたり、D/A変換回路を用いて段階的にバイアス電流を増加させるので、精度良く制御するにはD/A変換回路の分解能を高くしなければならない。特に、レーザ駆動電流が大きくなったときやレーザ発光領域におけるスロープ効率が大きくなったときには大きな問題となり、例えば、電子写真に用いたとき、中間調の画像を出力することが困難となる。
【0025】
また、この制御の動作上、自然発光領域からレーザ発光領域へと段階的に電流値を大きくしていくので、バイアス電流および発光電流を決定するまでに時間がかかってしまい、早く制御を終わらせるには高速のクロック信号が必要となる。
【0026】
さらに、レーザダイオード駆動回路というものは、主としてアナログ回路で構成されており、ここに、デジタル回路を混在させるには、ノイズ対策が必要となる。
【0027】
そこで、本発明の目的は、発振閾値近傍の安定化を図り、常に消光比に優れたレーザ発光を行うことが可能な光源駆動装置を提供することにある。
【0028】
また、本発明の他の目的は、簡単な回路構成で、回路素子のバラツキによる発光特性への影響が少ない光源駆動装置を提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】
本発明は、光源が所望の光量の光ビームを発生するための駆動電流値を決定する決定手段と、前記決定手段により決定される駆動電流値に基づいて、入力信号に応じて変調されるパルス電流を前記光源へ供給する手段とを有し、所望の光量の変調光ビームを光源より発生させるための光源駆動装置において、前記光源の発振閾値を求め、該求められた発振閾値に基づいて、前記パルス電流を制限するための制限値を決定する制限値決定手段と、前記パルス電流の振幅が前記決定された制限値を超えない様に該パルス電流を該制限値に制限する制限手段とを設け、前記制限手段により制限されたパルス電流の振幅値と前記決定手段により決定された駆動電流値との差分が前記入力信号にかかわらず前記光源へ供給される様構成することによって、光源駆動装置を構成する。
【0030】
前記光源から発生される光ビームの光量をモニタするモニタ手段を有し、前記制限値決定手段は、前記モニタ手段によりモニタされた光量に基いて、前記駆動電流の値を決定する手段を有するようにしてもよい。
【0031】
前記制限値決定手段は、光源が所望の光量の光ビームを発生するための駆動電流値と、前記光源が前記所望の光量の1/Nの光量を発生するための駆動電流値との差分に基づいて、前記発振閾値を求めるようにしてもよい。
【0032】
前記制限値決定手段は、前記求められた発振閾値に、所定値を加算することによって、前記制限値を決定するようにしてもよい。
【0033】
前記制限値決定手段は、前記求められた発振閾値に、所定値を乗算することによって、前記制限値を決定するようにしてもよい。
【0034】
前記制限値決定手段は、前記決定される駆動電流値を所定値に制限することによりパルス電流の振幅値を決定するとともに、該駆動電流値と該パルス電流の振幅値との差分から前記バイアス値を決定するようにしてもよい。
【0035】
前記光源は、半導体レーザとして構成してもよい。
【0036】
前記決定手段により決定された駆動電流から、前記制限されるパルス電流の振幅分を減算する電流減算手段と、前記電流減算手段の出力と、前記制限手段により制限されたパルス電流とを加算する電流加算手段とを有し、前記電流加算手段の出力を前記半導体レーザのカソードへ供給するようにしてもよい。
【0037】
前記決定手段により決定された駆動電流から、前記制限手段により制限されたパルス電流を減算する電流減算手段を有し、前記電流減算手段の出力を、前記半導体レーザのアノードに供給するようにしてもよい。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0047】
第1の実施の形態を、図1〜図6に基づいて説明する。
【0048】
(概要)
まず、本発明の概要について説明する。
【0049】
本発明は、レーザダイオード1の発光量を所望の値になるように制御されたレーザダイオード駆動電流Idrvと所望の1/Nの光量を得るために必要な電流との差電流により発振閾値電流I2を求め、発振閾値電流I2に定電流Ixを加算した電流を制限電流値I0とし、電流制限回路7においてレーザダイオード駆動電流Idrvを制限電流値I0で電流制限してパルス変調時の振幅レベルを与える出力電流I1を出力し、この出力電流I1から発光動作を制御するパルス電流IPを決定し、レーザダイオード駆動電流Idrvからパルス電流IPを減じた電流をバイアス電流IBとし、パルス電流IPとバイアス電流IBとの重畳した電流ILDを、レーザダイオード1のカソードに供給することを特徴とする。
【0050】
このようなカソード駆動タイプのレーザダイオード駆動回路を設けたことにより、レーザダイオード1の動作温度の変化等によって発振閾値電流の変化やレーザ発振領域におけるスロープ効率の特性が変化しても、常に安定したバイアス電流IBを発振閾値電流I2の近傍に印加することができるとともに、常に消光比が十分確保することが可能な優れたレーザ発光を行うことができる。
【0051】
(実施例1)
次に、具体的な例を挙げて説明する。
【0052】
図1は、本発明に適用したレーザダイオード駆動回路の1例を示すものである。
【0053】
まず、本発明で使用する可変gmアンプ6,11について説明する。
【0054】
可変gmアンプ6,11は、2つの電圧と、1つの基準電流Iinとを入力とし、2つの入力電圧の電位差を△viとしたとき、出力電流Ioutは、以下の式で表される。なお、可変gmアンプのゲインは1とする。
【0055】
【数7】
Figure 0003581555
ここで、kは0≦k≦1の値をとり、以下、制御関数kと呼ぶことにする。電位差△viが−1〜+1間で変化したとき、制御関数k、出力電流Ioutは、以下のように変化するものとする。なお、上記範囲では、制御関数k、出力電流Ioutは線形に変化しているものとする。
【0056】
【数8】
Figure 0003581555
以下、具体的な構成例について説明する。
【0057】
1はカソード駆動タイプのレーザダイオードで、2はレーザダイオードからの発光量をモニタするフォトダイオードである。
【0058】
フォトダイオード2の出力端に発生する電流IMは、レーザダイオード駆動電流Idrvを決定するための回路23の電流電圧変換回路3に入力され、電圧VMに変換される。この変換された電圧VMは、回路23の第1の電圧比較器4、および、回路24の第2の電圧比較器9の各負入力端子に入力される。
【0059】
第1の電圧比較器4の正入力端子には、所望の光量に相当する第1の基準電圧Vr1が入力される。第1の電圧比較器4の出力は、第1のサンプルホールド回路5に接続されており、第1のサンプルホールド回路5には、サンプル状態あるいはホールド状態を決定する制御信号ON−APCが入力される。
【0060】
第1のサンプルホールド回路5の出力電圧をVerr1とし、出力電圧Verr1は第1の可変gmアンプ6の正入力端子に入力される。第1の可変gmアンプ6の負入力端子には第2の基準電圧VAが入力され、基準電流として定電流IAが入力されている。第1の可変gmアンプ6の制御関数kaの値は、入力される電圧Verr1と基準電圧VAの電位差によって決まり、これにより、発光量を決定するレーザダイオード駆動電流Idrv(=ka・IA)が決定される。
【0061】
電流Idrvは、第1の電流バッファ17を介して電流制限回路7に入力され、制限電流値I0によって電流制限される。制限電流値I0の決定方法は後で述べる。電流制限回路7の出力電流をI1とし、この電流I1は光パルス変調時の振幅レベルを与える電流となる。電流I1は、第1のスイッチング回路8に入力され、入力データに応じて第1のスイッチング回路8でパルス変調した電流をパルス電流IPとする。
【0062】
また、電流I1は、第2の電流バッファ18を介して、レーザダイオード駆動電流Idrvを減じるように接続されており、レーザダイオード駆動電流Idrvから電流I1を減じた電流をバイアス電流IBとする。
【0063】
レーザダイオード1のカソードに供給する電流ILDは、バイアス電流IBを第1の電流増幅回路14(ゲインα)で増幅した電流IB1と、パルス電流IPを第2の電流増幅回路15(ゲインα)で増幅した電流IP1とを加算した電流とする。第1の電流増幅回路14および第2の電流増幅回路15を用いることにより、バイアス電流IBおよびパルス電流IPを決定するまでの制御回路の消費電力を小さく抑えることができる。
【0064】
また、制限電流値I0を決定するための回路24において、第2の電圧比較器9の正入力端子には第3の基準電圧Vr2として、第1の基準電圧Vr1の1/N倍の電圧値(Vr1/N)が入力される。第2の電圧比較器9の出力は、第2のサンプルホールド回路10に接続されており、第2のサンプルホールド回路10には、サンプル状態あるいはホールド状態を決定する制御信号OFF−APCが入力される。
【0065】
第2のサンプルホールド回路10の出力電圧をVerr2とすると、電圧Verr2は、第2の可変gmアンプ11の正入力端子に入力される。第2の可変gmアンプ11の負入力端子には、第4の基準電圧VBが入力され、基準電流として定電流IBが入力される。第2の可変gmアンプ11の制御関数kbは、入力される電圧Verr2と基準電圧VBとの電位差によって決まり、第2の可変gmアンプ11の出力電流を電流I2(=kb・IB)とする。
【0066】
電流I2は、可変電流利得回路12に入力される。可変電流利得回路I2には制御信号Gcが入力され、制御信号Gcが”L”のときは、可変電流利得回路12のゲインGを「1」とし、制御信号Gcが”H”のときは、可変電流利得回路12のゲインGを「n/(n−1)」とする。そして、可変電流利得回路12の出力電流に、第2のスイッチング回路13を介して流れる任意の定電流Ixを加算した電流を制限電流値I0として、電流制限回路7に供給する。
【0067】
図2は、本例で使用する電流制限回路7の特性を示す。
【0068】
この電流制限回路7の特性としては、電流制限能力が有限なものが望ましい。もちろん、電流制限能力が非常に無限でも良いが、レーザダイオード1の発光特性上、レーザダイオード駆動電流Idrvが大きくなり、スロープ効率が低下すると、パルス電流IPを大きくしたいので、制限電流値I0以上のレーザダイオード駆動電流Idrvが入力されても、出力電流I1がわずかに増加していく特性を有しいていることが望ましい。
【0069】
図3は、そのような特性を持つ電流制限回路7を実現することが可能な回路の1例を示すものである。
【0070】
この電流制限回路7において、制限電流値I0は、第1のダイオードD1のアノードと第1のオペアンプAMP1の正入力端子に入力されており、第1のダイオードD1のカソードは、第1の抵抗101に接続されている。第1の抵抗101の他端は接地されている。第1のオペアンプAMP1の出力は、第1のトランジスタQ1のベースに接続されている。第1のトランジスタQ1のコレクタは、電源電圧Vccに接続されており、第1のトランジスタQ1のエミッタは、第2の抵抗102と、定電流源I1と、第1のオペアンプAMP1の負入力端子に接続されている。
【0071】
一方、電流制限回路7の入力であるレーザダイオード駆動電流Idrvは、第2のダイオードD2のアノードと、可変gmアンプ105の出力とに接続されている。第2のダイオードD2のカソードは、第3のトランジスタQ3のコレクタおよびベースと、第4のトランジスタQ4のベースと、第2のオペアンプAMP2の正入力端子とに接続されている。
【0072】
第2のトランジスタQ2のコレクタは、可変gmアンプ105の基準電流入力端子に接続されており、また、第2のトランジスタQ2のべースは、第2のオペアンプAMP2の出力に接続されている。第2のトランジスタQ2のエミッタは、第2の抵抗102の他端と第2のオペアンプAMP2の負入力端子とに接続されている。第3のトランジスタQ3のエミッタは、第3の抵抗103に接続され、第4のトランジスタQ4のエミッタは、第4の抵抗104に接続されている。第3の抵抗103および第4の抵抗104の他端は、接地されている。
【0073】
出力電流IPは、第4のトランジスタQ4のコレクタから取り出すことができる。なお、可変gmアンプ105には、基準電圧VAと制御電圧VBとが入力されており、基準電圧VAと制御電圧VBの電位差で制御関数αの値が決定される。
【0074】
ここで、電流制限回路7の動作について説明する。説明を簡単にするために、可変gmアンプの制御関数αの値は、α=1とする。
【0075】
入力電流(レーザーダイオード駆動電流Idrv)が制限電流値I0以下のときは、第2の抵抗102に電流は流れず、入力電流Idrvを減じるような電流iは存在しない。従って、出力電流I1には、入力電流Idrvがそのまま出力される。入力電流Idrvが制限電流値I0以上になったとき、第2の抵抗102に電流が流れ、電流制限動作が行われる。このときの出力電流I1は、以下の式で示される。
【0076】
V(Q1E):第1のトランジスタQ1のエミッタ電圧
V(Q2E):第2のトランジスタQ2のエミッタ電圧
VBE(Q3):第3のトランジスタQ3のベースエミッタ間電圧
VP(D1):第1のダイオードD1の順方向電圧
とすると、
【0077】
【数9】
Figure 0003581555
ここで、VF(D1)=VBE(Q3)とすると、
【0078】
【数10】
Figure 0003581555
ゆえに、(8)式を(6)式に代入して、
【0079】
【数11】
Figure 0003581555
ここで、係数aを非常に大きな値にすると、本構成の電流制限回路の制限能力はとても強力なものとなり、出力電流I1は、ほぼ、I1=I0となる。
【0080】
反対に、係数aを小さな値にすると、電流制限能力は弱くなり、出力電流I1(=IP)は(9)式で与えられる電流値になる。つまり、制限電流値以上の電流領域で入力電流が増加すると、出力電流も増加する。
【0081】
前述した説明では、可変gmアンプ105の制御係数αを1としていたが、可変gmアンプ105に入力される制御電圧VBを可変することで、制御関数αの値を変化させることができ、これにより、見掛け上の係数aを可変することになる。従って、一度設定した第1の抵抗101、第2の抵抗102、第3の抵抗103、第4の抵抗104の値を変えることなく、可変gmアンプ105に入力される制御電圧VBを制御することで、電流制限能力を変えることができる。
【0082】
そして、図1のレーザダイオード駆動回路において、第1の可変gmアンプ6に入力される電圧Verr1と電圧VAとの電位差によってのみ、レーザダイオード駆動電流Idrvが決定され、また、第1の電流増幅回路14および第2の電流増幅回路15のゲインαを「1」とすると、第1のスイッチング回路8が導通状態のときには、レーザダイオード1に供給される電流ILDは、レーザダイオード駆動電流Idrvの電流値と等しい電流となる。このことは、図1の駆動回路および以下の式で表すことで明らかである。
【0083】
【数12】
IB1=IB=Idrv−I1 …(10)
IP1=IP=I1 …(11)
ILD=IB1+IP1=(Idrv−I1)+I1 …(12)
つまり、電流制限回路7の出力電流I1の電流値に関係なく、第1の可変gmアンプ6に入力される2つの電圧の電位差で、レーザダイオード1に供給される電流ILDが決定され、レーザダイオード駆動電流Idrvを制御することにより、レーザダイオード1の発光量を制御することができる。
【0084】
また、電流IP1と電流IB1を加算した電流をレーザダイオード1のカソードに供給しているのは、現在の半導体集積回路製造プロセスでは、一般的にN型トランジスタの方がP型トランジスタに比べ、電気的諸特性が優れているので、N型トランジスタを主として構成された回路で電流IP1と電流IB1とを加算した電流を引き込むことが、簡単に実現できるためである。
【0085】
(回路動作)
次に、図1のレーザダイオード駆動回路の動作について説明する。なお、以降の説明を簡単化するために、第1の電流増幅回路14および第2の電流増幅回路15のゲインをα=1とし、IP1=IP、IB1=IBとする。
【0086】
図4は、本例における制御信号のタイミングチャートの例である。
【0087】
まず、発光量を決定するレーザダイオード駆動電流Idrvの電流値制御について説明する。この制御動作は、図4に示す時刻t1からt2の期間で行われる。このときの各制碑信号は、以下に示すようになる。
【0088】
ON−APC :“H”
OFF−APC :“L”
DATA :“H”
SW2 :“H”
Gc :“H”
この状態では、第1のサンプルホールド回路5はサンプル状態、第1のスイッチング回路8はレーザダイオード1が全面発光状態になるように導通状態になっており、電流制限回路7の出力電流I1がそのままパルス電流IPとなる。
【0089】
また、第2のスイッチング回路13は導通状態、可変電流利得回路12のゲインGは「n/(n−1)」で、制限電流値I0は、任意の値が与えられているものとするが、前述したように、レーザダイオード駆動電流Idrvを決定する制御動作には何ら関係ない。
【0090】
レーザダイオード1の光出力をフォトダイオード2でモニタすることにより、フォトダイオード2にはモニタ電流IMが発生する。モニタ電流IMは、電流電圧変換回路3に流れ、これにより電流電圧変換回路3の出力にはモニタ電圧VMが発生する。この電圧VMと所望の光量に相当する第1の基準電圧Vr1を、第1の電圧比較器4で比較し、その結果を第1のサンプルホールド回路5を介して第1の可変gmアンプ6へ出力する。第1の可変gmアンプ6の制御関数kaの値は、第1のサンプルホールド回路5の出力電圧Verr1と第2の基準電圧VAとの電位差をもとに決定され、これにより発光量を決定するレーザダイオード駆動電流Idrv(=ka・IA)が決まる。この電流Idrvをもとにパルス電流IPとバイアス電流IBとが決定され、パルス電流IPとバイアス電流IBとの重畳された電流がレーザダイオード1のカソードに供給される。
【0091】
図5は、レーザダイオード駆動電流Idrvが変化したときのパルス電流IPとバイアス電流IBとの関係を示す。ここでは、パルス電流IPとバイアス電流IBとの決定のされ方について説明する。
【0092】
レーザダイオード駆動電流Idrvの電流値が、制限電流値I0の電流値よりも小さければ、電流制限回路7は動作せず、電流制限回路7の出力電流I1には、レーザダイオード駆動電流Idrvと等しい電流が出力され、また、第1のスイッチング回路8は導通状態なので、パルス電流IPもレーザダイオード駆動電流Idrvと等しい電流となる。従って、バイアス電流IBは発生しない。なぜなら、バイアス電流IBは、レーザダイオード駆動電流Idrvとパルス電流IPとの差分であり、このときの差分は「0」でだからである。そして、レーザダイオード1のカソードに供給される電流ILDは、パルス電流IPのみで構成され、レーザダイオード1の発光動作は、パルス電流制御のみによって行われる。
【0093】
また、レーザダイオード駆動電流Idrvが制限電流値I0の近傍になってくると、電流制限回路7が徐々に動作し始め、レーザダイオード駆動電流Idrvと電流制限回路7の出力電流I1に差が生じ、この差がバイアス電流IBとなって発生し、パルス電流IPとバイアス電流IBとがレーザダイオード1のカソードに供給される。
【0094】
さらに、レーザダイオード駆動電流Idrvが増加し、制限電流値I0よりも大きくなると、パルス電流IPの増加量は急激に縮小し、その分、バイアス電流IBが大きく増加することになる。これは、電流制限回路7の制限能力が有限なため、完全に電流制限が行なえないからである。そして、レーザダイオード1のカソードには、バルス電流IPとパイアス電流IBで構成された電流が供給され、レーザダイオードの発光動作が行われる。
【0095】
次に、電流I1を決定するために必要な、電流制限回路7に入力される制限電流値I0を決定する制御動作について説明する。この制御動作は、図4に示す時刻t2からt4の期間で行われる。
【0096】
まず、時刻t2からt3の期間では、所望の1/Nの光量が得られるように、第2の可変gmアンプ11の出力電流I2を制御する。このときの各制御信号は、図4にも示すように、以下に示すようになる。
【0097】
ON−APC :“L”
OFF−APC :“H”
DATA :“L”
SW2 :“L”
Gc :“L”
この状態では、第1のサンプルホールド回路5はホールド状態、第2のサンプルホールド回路10はサンプル状態、また、第1のスイッチング回路8は非導通状態でパルス電流が存在せず、レーザダイオード1のカソードには、バイアス電流IBのみが供給されるようになっている。
【0098】
レーザダイオード駆動電流Idrvが、電流制限回路7で電流制限され、その出力電流I1は、第1のスイッチング回路8には流れず、第2の電流バッファを介して、レーザダイオード駆動電流Idrvを減じるようにだけ働く。また、第2のスイッチング回路13は非導通状態で、可変電流利得回路12のゲインGは「1」となっている。そして、第2の可変gmアンプ11の出力電流I2を制御し、レーザダイオード1からの出力光が所望の光量の1/Nになるようにする。
【0099】
第2の可変gmアンプ11の出力電流I2を制御することによりレーザダイオード1からの出力光が制御される理由としては、時刻t2からt3の期間では、第1のスイッチング回路8は非導通状態となっており、レーザダイオード1に供給される電流ILDは、バイアス電流IBのみである。
【0100】
また、バイアス電流IBは、レーザダイオード駆動電流Idrvから電流制限回路7の出力電流I1を減じた電流である。さらに、電流制限回路7の出力電流I1は、制限電流値I0によって決まる電流であり、制限電流値I0は、ゲイン「1」の可変電流利得回路12を介して流れる第2の可変gmアンプ11の出力電流I2だからである。このときの第2のスイッチング回路は非導通状態になっており、制限電流値I0に定電流Ixが重畳されない。従って、電流I2を制御すると、レーザダイオード1の出力光を制御することができる。
【0101】
レーザダイオード1の出力光をフォトダイオード2でモニタし、これによりフォトダイオード2の出力端には、モニタ電流IMが流れる。このモニタ電流IMを電流電圧変換回路3に入力することにより、電流電圧変換回路3の出力には、モニタ電圧VMが発生する。この電圧VMと所望の1/Nの光量に相当する第3の基準電圧Vr2とを、第2の電圧比較器9で比較し、その結果を第2のサンプルホールド回路10を介して第2の可変gmアンプ11へ出力する。第2の可変gmアンプ11の制御関数kbの値は、第2のサンプルホールド回路10の出力電圧Verr2と第4の基準電圧VBとの電位差をもとに決定され、これにより第2の可変gmアンプ11の出力電流I2(=kb・IB)が決まる。制御時刻t2からt3の期間では、可変電流利得回路12のゲインGは「1」で、第2のスイッチング回路13は非導通状態なので、制限電流値ICは第2の可変gmアンプ11の出力電流I2と等しい電流値となる。ここで、電流I2は、所望の光量を得る電流Idrvと所望の1/Nの光量を得る電流Inとの差電流(Idrv−In)を意味することになる。
【0102】
電流I2が決定されると、制限電流値I0も決まり、レーザダイオード1に供給される電流ILDも決まる。従って、レーザダイオード1の出力光が所望の光量の1/Nになるように電流I2に制御が働く。
【0103】
ここで、可変gmアンプ11の出力電流I2の電流値を具体的に求めてみる。
【0104】
条件として、レーザダイオード1の特性は、発振閾値電流を20mAとし、所望の光量値を4mWとし、そのときのレーザダイオード1に供給される電流ILDを30mAとする。また、発振閾値電流以上では、線形に光量が増加するものとする。さらに、説明を簡単にするために、電流制限回路7の制限能力を無限とする。
【0105】
この条件で、n=4のときを考える。レーザダイオード駆動電流Idrvは、時刻t1からt2で決定されており、Idrv=ILD=30mAとする。そして、所望の光量の1/4を得るために必要な電流ILDをIn(=22.5)とすると、
【0106】
【数13】
Figure 0003581555
このとき、可変電流利得回路12のゲインGが1で、第2のスイッチング回路13が非導通状態なので、制限電流値I0は、電流I2と等しい電流値となり、I0=I2=7.5mAとなる。
【0107】
次に、時刻t3からt4の期間では、先の期間で求められた電流I2をもとに、発振閾値電流Ithを求め、最終的な制限電流値I0を決定する制御制御が行なわれる。その動作について説明する。このときの各制御信号は、以下に示すようになる。
【0108】
ON−APC :“L”
OFF−APC :“L”
DATA :“L”
SW2 :“H”
Gc :“H”
この状態では、第1のサンプルホールド回路5はホールド状態、第2のサンプルホールド回路10はサンプル状態、また、第1のスイッチング回路8は非導通状態で、レーザダイオード1のカソードにはバイアス電流IBのみが供給されるようになっている。第2のスイッチング回路13は導通状態で、定電流Ixが可変電流利得回路12の出力電流に加算されるようになる。また、可変電流利得回路12のゲインGは「n/(n−1)」となっている。従って、発振閾値電流Ithは、以下の式で与えられる。
【0109】
【数14】
Figure 0003581555
ゆえに、制限電流値I0は、以下の式で与えられ決定される。
【0110】
【数15】
Figure 0003581555
ただし、定電流Ixは、定電流でレーザダイオード1の出力光を完全にオン/オフさせるために、発振閾値電流Ithからどれだけ小さくするかを決めるオフセット電流である。定電流Ixは、Ix≦Ithの条件を満たさなければならない。
【0111】
ここで、発振閾値電流Ithを電流制限値I0としない理由について説明する。発振閾値電流Ithだけで、制限電流値I0を決定すると、レーザダイオード1の非発光時に流れる電流、すなわち、バイアス電流IBが発振閾値電流Ithとなり、この電流でもわずかながらレーザダイオードは発光しており、例えば、電子写真においては、この光の量は画像にかぶりが生ずる可能性がかなり高い。このような理由から、定電流Ixを加算し、レーザダイオード1の非発光時に流れる電流(バイアス電流IB)を少なくし、光が完全に消灯する状態を作っている。
【0112】
この場合における電流制限値IOを具体的に求めてみる。レーザダイオード等の条件は、時刻t2からt3のときに電流制限回路I0を求めたときと同じとする。時刻t2からt3のときに求めた電流制限回路I0および第2の可変gmアンプ11の出力電流I2は、I0=I2=7.5mAであった。そして、ここでは、定電流IxをIx=5mAとする。このような条件下では、制限電流値IOは、(16)式より、
【0113】
【数16】
Figure 0003581555
つまり、具体的に計算して求めた制限電流値I0は15mAとなり、レーザダイオード1に供給される電流ILDにおける、パルス電流IPの振幅を与える電流値は15mAである。
【0114】
時刻t4からは、第1のスイッチング回路8が入力データに応じオン/オフ動作をするので、データに応じたパルス変調が可能となり、レーザダイオード1からパルス変調された出力光が得られる。
【0115】
図6は、レーザダイオード1に供給される電流ILDとレーザダイオード1の発光強度を示しており、同時に、これまで説明してきた制御時刻t1からt4、そして、t4以降(パルス変調有効期間)における電流ILDの値の変化を図示したものである。
【0116】
時刻t1からt2では、所望の光量P0が得られるように電流Idrvを決定する。
【0117】
時刻t2からt3では、光量がP0/Nとなるように電流Inをレーザダイオード1に供給し、電流Idrvと電流Inの差電流Idrv−Inを求める。
【0118】
時刻t3からt4では、パルス変調時の振輻レベルを与える電流を決定するために制限電流値I0を求める。先の時刻t2からt3で決定した電流Idrvと電流Inの差電流Idrv−Inより、発振閾値電流Ithを(16)式より求め、パルス変調開始前には、最終的な制限電流値I0として、発振閾値電流Ithに定電流値Ixを加算した電流となり、(17)式で与えられる電流値となる。
【0119】
また、時刻t1からt2の期間は、少なくとも時刻t2からt3の期間以上にすることが望ましい。なぜならば、時刻t1からt2の期間に決定する電流値は、所望の光量を与えるもので、時刻t2からt3の期間で決定される電流値は、制限電流値を決定するのに必要な電流をであり、この2つの電流値を比較したときに、前者の方が非常に重要な電流だからである。
【0120】
次に、本発明の第2の実施の形態を、図7〜図8に基づいて説明する。なお、前述した第1の実施の形態と同一部分についての説明は省略し、同一符号を付す。
【0121】
(概要)
まず、本発明の概要について説明する。
【0122】
本発明は、レーザダイオード1の発光量を所望の値になるように制御されたレーザダイオード駆動電流Idrvと、所望の1/Nの光量を得るために必要な電流との差電流より発振閾値電流I2を求め、発振閾値電流I2に定電流Ixを加算した電流を制限電流値I0とし、電流制限回路7によってレーザダイオード駆動電流Idrvを制限電流値Ioで電流制限しパルス変調時の振幅レベルを与える出力電流I1を出力し、この出力電流I1から、発光動作を制御するパルス電流IPを決定し、レーザダイオード駆動電流Idrvからパルス電流IPを減じた電流IP1を、レーザダイオード1のアノードに供給することを特徴とする。
【0123】
このようなアノード駆動タイプのレーザダイオード駆動装置を設けたことにより、レーザダイオード1の動作温度の変化等によって発振閾値電流の変化やレーザ発振領域におけるスロープ効率の特性が変化しても、常に安定したバイアス電流を発振閾値電流近傍に印加することができるとともに、常に消光比が十分確保可能な優れたレーザ発光を行うことができる。
【0124】
(実施例2)
次に、具体的な例を挙げて説明する。
【0125】
図7は、レーザダイオード駆動回路の1例を示す。1はカソード駆動タイプのレーザダイオードで、2はレーザダイオード1からの発光量をモニタするフォトダイオードである。レーザダイオード騒動電流Idrvを決定するための回路23は、前述した実施例1と同様な構成なので、その説明は省略する。
【0126】
回路23から出力されるレーザダイオード騒動電流Idrvは、第1の電流バッファ17を介して電流制限回路7に入力され、制限電流値I0によって電流制限される。制限電流値I0を決定する回路24は、前述した実施例1と同様な構成なので、その説明は省略する。また、本例で使用する電流制限回路7は、前述した実施例1で説明した特性を持つものとする。
【0127】
電流制限回路7の出力電流をI1とし、この電流I1は光パルス変調時の振幅レベルを与える電流となる。電流I1は、第1のスイッチング回路8に入力され、入力データに応じ第1のスイッチング回路8でパルス変調した電流をパルス電流IPとする。
【0128】
レーザダイオード1に供給する電流ILDは、レーザダイオード駆動電流Idrvを第1の電流増幅回路14(ゲインα)で増幅した電流Idrv1から、パルス電流IPを第2の電流増幅回路15(ゲインα)で増幅して得られた電流IP1を減じた電流とする。第1の電流増幅回路14と第2の電流増幅回路15とを用いることにより、レーザダイオード駆動電流Idrvとパルス電流IPとを決定するまでの制御回路の消費電力を小さく抑えることができる。
【0129】
そして、レーザダイオード駆動回路は、第1の可変gmアンプ6に入力される電圧Verr1と電圧VAとの電位差によってのみ、レーザダイオード駆動電流Idrvが決定される。また、第1の電流増幅回路14および第2の電流増幅回路15のゲインαを「α=1」とし、第1のスイッチング回路8が非導通状態のときは、レーザダイオード1に供給される電流ILDは、レーザダイオード駆動電流Idrvの電流値と等しい電流となり、この電流がパルス変調時のハイレベルを与える電流となる。
【0130】
また、第1のスイッチング回路8が導通状態のときは、レーザダイオード1に供給される電流ILDは、レーザダイオード駆動電流Idrvからパルス電流IPを減じた電流となり、この電流はパルス変調時の非発光レベルを与える電流となり、すなわち、バイアス電流IBとなる。
【0131】
また、電流Idrv1から電流IP1を減じた電流をレーザダイオード1のアノードに供給するのは、現在の半導体集積回路製造プロセスでは、一般的にN型トランジスタの方がP型トランジスタに比べ、電気的諸特性が優れているので、N型トランジスタを主として構成された回路でパルス電流IP1を引き込むことが、パルス変調の高速性が簡単に確保できる。
【0132】
(回路動作)
次に、レーザダイオード駆動回路の動作について説明する。なお、第1の電流増幅回路14および第2の電流増幅回路15のゲインをα=1とし、Idrv1=Idrv、IP1=IPとする。さらに、本発明の基本的な動作を簡単に説明するために、電流制限回路7の制限能力が無限なもの(すなわち、制限電流値以上の電流が入力されたとき、出力電流は制限電流値の値を出力する)を用いるとして説明する。
【0133】
図8は、本例における制御信号のタイミングチャートである。まず、レーザダイオード駆動電流Idrvを決定する制御動作を説明する。このときの各制御動作は、図8に示す時刻t1からt2の期間に行なわれる。各制御信号は、以下の通りになる。
【0134】
OFF−APC:“H”
OFF−APC:“L”
DATA :“L”
SW2 :“H”
Gc :“H”
この状態では、第1のサンプルホールド回路5はサンプル状態、第1のスイッチング回路8に入力されるDATAはレーザダイオード1が全面発光状態になるように、すなわち、レーザダイオード駆動電流Idrvを減じるような電流が存在しないように非導通状態に設定されている。
【0135】
また、第2のスイッチング回路13は導通状態、可変電流利得回路12のゲインGは「n/(n−1)」になっている。また、電流制限回路7の出力電流I1がそのままパルス電流IPとなる。なお、制限電流値I0は、任意の値が与えられているものとする。しかしながら、時刻t1からt2の期間に行なわれるレーザダイオード駆動電流Idrvの電流値の制御には、制限電流値I0の値は関係ない.
レーザダイオード1の光出力をフォトダイオード2でモニタすることにより、フォトダイオード2にはモニタ電流IMが発生する。モニタ電流IMは、電流電圧変換回路3に流れ、これにより電流電圧変換回路3の出力にはモニタ電圧VMが発生する。
【0136】
この電圧VMと所望の光量に相当する第1の基準電圧Vr1とを、第1の電圧比較器4で比較し、その結果を第1のサンプルホールド回路5を介して第1の可変gmアンプ6に出力する。第1の可変gmアンプ6の制御関数kaの値は、第1のサンプルホールド回路5の出力電圧Verr1と第2の基準電圧VAの電位差をもとに決定され、これにより発光量を決定するレーザダイオード駆動電流Idrv(=ka・IA)が決まる。
【0137】
時刻t1からt2の期間は、第1のスイッチング回路8は非導通状態となっているので、パルス電流IPは存在せず、レーザダイオード1に供給される電流ILDは、レーザダイオード駆動電流Idrvと等しい電流が流れ、所望の発光量となるようにレーザダイオード駆動電流Idrvに対して制御が働くことになる。
【0138】
次に、時刻t2からt4の期間では、電流制限回路7に入力される制限電流値I0を決定するための制御動作が行われる。
【0139】
まず、時刻t2からt3の期間では、所望の1/Nの光量が得られるように、第2の可変gmアンプ11の出力電流I2を制御する。各制御信号は、以下の通りになる。
【0140】
ON−APC :“L”
OFF−APC :“H”
DATA :“H”
SW2 :“L”
Gc :“L”
この状態では、第1のサンプルホールド回路4はホールド状態、第2のサンプルホールド回路10はサンプル状態、第1のスイッチング回路8は導通状態で、レーザダイオード1のアノードにはレーザダイオード駆動電流Idrvからパルス電流IPを減じた電流が供給されるようになっている。また、第2のスイッチング回路13は非導通状態で、可変電流利得回路12のゲインGは「1」となっている。そして、第2の可変gmアンプ11の出力電流I2を制御することにより、レーザダイオード1からの出力光が所望の光量の1/Nになるようにする。
【0141】
ここで、第2の可変gmアンプ11の出力電流I2を制御にすることにより、レーザダイオード1からの出力光が制御される理由について説明する。
【0142】
時刻t2からt3の期間では、第1のスイッチング回路8は導通状態となっており、レーザダイオード1のアノードに供給される電流ILDは、レーザダイオード駆動電流Idrvからパルス電流IPを減じた電流である。また、パルス電流IPは、電流制限回路7の出力電流I1によって決まり、さらに、電流制限回路7の出力電流I1は、制限電流値I0によって決まる電流である。すなわち、制限電流値I0は、ゲイン「1」の可変電流利得回路12を介して流れる第2の可変gmアンプ11の出力電流I2である。これにより、レーザダイオード1からの出力光が制御される。
【0143】
レーザダイオード1の出力光をフォトダイオード2でモニタし、これによりフォトダイオード2の出力端には、モニタ電流IMが流れる。このモニタ電流IMを電流電圧変換回路3に入力することにより、電流電圧変換回路3の出力には、モニタ電圧VMが発生する。この電圧VMと所望の1/Nの光量に当する第3の基準電圧Vr2とを、第2の電圧比較器9で比較し、その結果を2のサンプルホールド回路10を介して第2の可変gmアンプ11へ出力する。
【0144】
第2の可変gmアンプ11の制御関数kbの値は、第2のサンプルホールト回路10の出力電圧Verr2と第4の基準電圧VBとの電位差をもとに決定され、これにより第2の可変gmアンプ11の出力電流I2(=kb・IB)が決まる。
【0145】
制御時刻t2からt3の期間では、可変電流利得回路12のゲインGは「1」で、第2のスイッチング回路13は非導通状態なので、制限電流値I0は第2の可変gmアンプ11の出力電流I2と等しい電流値となる。ここで、電流I2は、所望の光を得る電流Idrvと所望の1/Nの光量を得る電流Inとの差電流(Idrv−In)を意味する。
【0146】
電流I2が決定されると、制限電流値I0も決まり、レーザダイオード1に供給される電流ILDも決まる。従って、レーザダイオード1の出力光が所望の光量の1/Nになるように電流I2に制御が働く。
【0147】
次に、時刻t3からt4の期間では、先の期間で求められた電流I2をもとに、発振閾値電流Ithを求め、最終的な制限電流値I0を決定する制御動作が行なわれる。このときの各制御信号は、以下の通りになる。
【0148】
ON−APC :“L”
OFF−APC :“L”
DATA :“H”
SW2 :“H”
Gc :“H”
この状態では、第1のサンプルホールド回路5はホールド状態、第2のサンプルホールド回路10はサンプル状態、また、第1のスイッチング回路8は導通状態で、レーザダイオード1のアノードには、レーザダイオード駆動電流Idrvからパルス電流IPを減じた電流ILDが供給されている。第2のスイッチング回路13は導通状態で、定電流Ixが可変電流利得回路12の出力電流に加算されるようになる。また、可変電流利得回路12のゲインGは「n/(n−1)」となっている。そして、発振閾値電流Ithは前記(16)式で与えられ、制限電流値I0は前記(17)式で与えられ決定される。
【0149】
ここで、(17)式に用いている電流Ixは、定電流でレーザダイオード1の出力光を完全にオン/オフさせるための、発振閾値電流Ithからのオフセット電流である。なぜ、オフセット電流を与えるかは、前述した第1の実施例で述べたので、ここでの説明を省略する。
【0150】
時刻t4からは、第1のスイッチング回路8が入力データに応じてオン/オフ動作をするので、データに応じたパルス変調が可能となり、レーザダイオード1からパルス変調された出力光が得られる。
【0151】
本例においても、時刻t1からt2の期間は、少なくとも時刻t2からt3の期間以上であることが望ましい。
【0152】
次に、本発明の第3の実施の形態を、図9に基づいて説明する。なお、前述した各実施の形態と同一部分についての説明は省略し、同一符号を付す。
【0153】
(概要)
まず、本発明の概要について説明する。
【0154】
本発明は、レーザダイオード1の発光量を所望の値になるように制御されたレーザダイオード駆動電流Idrvと、所望の1/Nの光量を得るために必要な電流との差電流より発振閾値電流I2を求め、発振閾値電流I2に定電流Ixを加算した電流を制眼電流値IOとし、電流制限回路7によってレーザダイオード駆動電流Idrvを制限電流値IOで電流制限しパルス変調時の振幅レベルを与える出力電流I1を出力し、電流制限回路7の出力電流I1から、発光動作を制御するパルス電流IPを決定し、レーザダイオード駆動電流Idrvからパルス電流IPを減じた電流をバイアス電流IBとし、
パルス電流IPとバイアス電流IBとの重畳した電流を、レーザダイオード1のカソードに供給する手段と、レーザダイオード駆動電流Idrvからパルス電流IPを減じた電流を、レーザダイオード1のアノードに供給する手段とを同時に備え、さらに、これら2つの手段のどちらかを選択する選択手段も備え、その選択手段を用いてカソード駆動タイプのレーザダイオード1を駆動することを特徴とする。
【0155】
このようなカソードおよびアノード駆動タイプのレーザダイオード駆動装置を設け、選択手段によってカソード駆動タイプのレーザダイオード1を選択することにより、実施例1と同様な作用効果が得られる。また、選択手段を用いて、もう一方の回路を選択することにより、アノード駆動タイプのレーザダイオード1も駆動することができ、これにより新たな駆動回路を別個に設計する必要がなくなる。
【0156】
(実施例3)
次に、具体的な例を挙げて説明する。
【0157】
図9は、本発明を使用したレーザダイオード駆動回路の構成例を示す。この駆動回路は、前述した実施例1と実施例2とを同時に合わせ持つものであり、カソード騒動タイプのレーザダイオード1とアノード駆動タイプのレーザダイオード1のどちらか一方を選択することにより、レーザダイオード1が駆動する。本例では、カソード駆動タイプのレーザダイオード1を駆動するものとして配線されており、以下、カソード駆動タイプのレーザダイオードを駆動する場合について説明する。
【0158】
1はカソード駆動タイプのレーザダイオードで、2はレーザダイオード1からの発光量をモニタするフォトダイオード2である。レーザダイオード駆動電流Idrvを決定するための回路23は、実施例1と同じなので、その説明は省略する。
【0159】
レーザダイオード駆動電流Idrvを決定するための回路23より出力される電流Idrvは、第1の電流バッファ17を介して電流制限回路7に入力され、制限電流値I0によって電流制限される。制限電流値I0を決定する回路24は、実施例1と同じなので説明は省略する。
【0160】
電流制限回路7から出力される出力電流I1は、パルス変調時における光パルスの振幅レベルを与える電流となる。この出力電流I1は、第1のスイッチング回路8に入力され、入力データに応じてパルス変調され、その出力電流I1をパルス電流IPとする。パルス電流IPは、第2の電流増幅回路15に入力される。この第2の電流増幅回路15の出力電流をIP1とする。
【0161】
さらに、第2の電流バッファ18を介した電流I1は、第3の電流バッファ19を介して流れるレーザダイオード駆動電流Idrvを減じるように接続されており、このレーザダイオード駆動電流Idrvから電流I1を減じた電流をバイアス電流IBとする。バイアス電流IBは、第4のスイッチング回路21を介して第3の電流増幅回路16に入力され、第3の電流増幅回路16の出力電流をIB1とする。第2の電流増幅回路15の出力電流IP1は、第5のスイッチング回路22に入力される。第5のスイッチング回路22の出力は2つあり、一方は電流IB1に加するように接続され、もう一方は電流Idrv1を減じるように接続されている。
【0162】
第3のスイッチング回路20、第4のスイッチング回路21、第5のスイッチング回路22は、3つとも連動しており、制御信号SW30によって制御される。
【0163】
本例では、カソード駆動タイプのレーザダイオード1を駆動するものとして説明するので、第3のスイッチング回路20を非導通状態にし、第4のスイッチング回路21を導通状態にし、第5のスイッチング回路22は電流IP1と電流IB1が加算される方(図中のC端子側)を選択するようにし、レーザダイオード1のカソードには、電流IP1と電流IB1との重畳された電流が供給されるように、レーザダイオード1を接続する。
【0164】
なお、本例で使用する電流制限回路7は、実施例1で説明した特性を持つものとする。
【0165】
以上の構成により、本発明のレーザダイオード駆動回路は、第1の可変gmアンプ6に入力される電圧Verr1と電圧VAとの電位差によってのみ、レーザダイオード駆動電流Idrvが決定さる。第1の電流増幅回路14、第2の電流増幅回路15および第3の電流増幅回路16のゲインαを「1」とするとし、第1のスイッチング回路8が導通状態のときは、レーザダイオード1に供給される電流ILDは、レーザダイオード駆動電流Idrvの電流値と等しい電流となり、第1のスイッチング回路8が非導通状態のときには、レーザダイオード1に供給される電流ILDが、バイアス電流IBのみとなる。なお、本例の動作は、実施例1の場合と同様なのでその説明は省略する。
【0166】
次に、本発明の第4の実施の形態を、図10に基づいて説明する。なお、前述した各実施の形態と同一部分についての説明は省略し、同一符号を付す。
【0167】
(概要)
まず、本発明の概要について説明する。
【0168】
本発明は、レーザダイオード1の発光量を所望の値になるように制御されたレーザダイオード駆動電流Idrvと、所望の1/Nの光量を得るために必要な電流との差電流より発振閾値電流I2を求め、発振閾値電流I2に定電流Ixを加算した電流を制限電流値IOとし、電流制限回路7によってレーザダイオード駆動電流Idrvを制限電流値IOで電流制限し、パルス変調時の振幅レベルを与える出力電流I1を出力し、この出力電流I1から、発光動作を制御するパルス電流IPを決定し、レーザダイオード駆動電流Idrvからパルス電流IPを減じた電流をバイアス電流IBとし、
パルス電流IPとパイアス電流IBの重畳した電流をレーザダイオード1のカソードに供給する手段と、レーザダイオード駆動電流Idrvからパルス電流IPを減じた電流をレーザダイオード1のアノードに供給する手段とを同時に備え、さらに、どちらか一方を選択する手段も備え、選択手段を用いてアノード駆動タイプのレーザダイオード1を駆動することを特徴とする。
【0169】
このようなカソードおよびアノード駆動タイプのレーザダイオード駆動装置を設け、選択手段によってアノード駆動タイプのレーザダイオード1を選択することにより、実施例2と同様な作用効果が得られる。また、選択手段を用いて、もう一方の回路を選択することにより、カソード駆動タイプのレーザダイオード1も駆動することができ、これにより新たな駆動回路を別個に設計する必要がなくなる。
【0170】
(実施例4)
次に、具体的な例を挙げて説明する。
【0171】
図10は、本発明を使用したレーザダイオード駆動回路の構成例を示す。この駆動回路は、前述した実施例3と同様な機能を持つものであり、カソード騒動タイプのレーザダイオード1とアノード駆動タイプのレーザダイオード1のどちらか一方を選択することにより、レーザダイオード1が駆動する。本例では、アノード駆動タイプのレーザダイオード1を駆動するものとして配線されており、以下、アノード駆動タイプのレーザダイオードを駆動する場合について説明する。
【0172】
電流Idrv1、電流IP1、電流IB1を決定する手段の構成は、実施例3の構成と同じであり、その説明は省略する。本例の構成と実施例3の構成との違いは、対象となるレーザダイオード1の駆動タイプが違うので、第3、第4、第5の対象となるスイッチング回路20,21,22の状態と、レーザダイオード1へ接続する方法とが異なる。以下に異なる点に関して説明を行う。
【0173】
アノード駆動タイプのレーザダイオードを駆動するので、第3のスイッチング回路20を導通状態にし、第4のスイッチング回路21を非導通状態にし、第5のスイッチング回路22を電流Idrv1から電流IP1を減じる方(図中のA端子側)を選択するように制御信号SW30を与え、レーザダイオード1のアノードには、電流Idrv1から電流IP1を減じた電流が供給されるように、レーザダイオード1を接続する。
【0174】
この状態で、第1の電流増幅回路14、第2の電流増幅回路15、第3の電流増幅回路16のゲインαを「1」とすると、第1のスイッチング回路8が非導通状態のときには、レーザダイオード1に供給される電流ILDは、レーザダイオード駆動電流Idrvの電流値と等しい電流となる。第1のスイッチング回路8が導通状態のときには、レーザダイオード1に供給される電流ILDは、レーザダイオード駆動電流Idrvからパルス電流IPを減じた電流となり、この電流がパルス変調時の非発光レベルを与える電流となり、すなわち、バイアス電流IBとなる。なお、本例の動作は、実施例2の場合と同様なので説明は省略する。
【0175】
次に、本発明の第5の実施の形態を、図11〜図13に基づいて説明する。なお、前述した各実施の形態と同一部分についての説明は省略し、同一符号を付す。
【0176】
(概要)
まず、本発明の概要について説明する。
【0177】
本発明は、レーザダイオード1の発光量を所望の値になるように制御されたレーザダイオード駆動電流Idrvと、所望の1/Nの光量を得るために必要な電流との差電流より発振閾値電流I2を求め、発振閾値電流I2に、発振閾値電流I2の係数倍の電流を加算した電流を制限電流値I0とし、レーザダイオード駆動電流Idrvを制限電流値I0で電流制限し、電流制限回路7によってパルス変調時の振幅レベルを与える出力電流I1を出力し、この出力電流I1から、発光動作を制御するパルス電流IPを決定し、レーザダイオード駆動電流Idrvからパルス電流IPを減じた電流をバイアス電流IBとし、パルス電流IPとバイアス電流IBとの重畳した電流を、カソードに供給することを特徴とする。
【0178】
このようなカソード駆動タイプのレーザダイオード駆動装置を設けたことにより、実施例1と同様な作用効果が得られる。また、本例では、実施例1に比べて、1つの定電流と1つの制御信号とを減らすことができる。
【0179】
(実施例5)
次に、具体的な例を挙げて説明する。
【0180】
図11は、本発明を使用したレーザダイオード駆動回路の構成例を示す。この駆動回路は、実施例1と同様に、カソード駆動タイプのレーザダイオード駆動回路である。実施例1と異なる点は、制限電流値I0の決定手段が異なる。以下、制限電流値I0を決定する回路25の構成について説明する。他の構成については、実施例1の場合と同じなので、ここでの説明は省略する。
【0181】
実施例1では、制限電流値I0の決定に際し、発振閾値電流Ith=I2を求めてから、この電流Ithに定電流Ixを加算した電流を制限電流値I0としてきたが、本例では、発振閾値電流Ithの係数倍aを定電流Ixの代わりとし、電流(a+1)・Ithを制限電流値I0としている。
【0182】
制限電流値I0を決定するための回路25として、第2の電圧比較器9の正入力端子には、第3の基準電圧Vr2として第1の基準電圧Vr1の1/N倍の電圧(=Vr1/N)が入力される。第2の電圧比較器9の出力は、第2のサンプルホールド回路10に接続されており、第2のサンプルホールド回路10には、サンプル状態あるいはホールド状態を決定する制御信号0FF−APCが入力される。
【0183】
第2のサンプルホールト回路10の出力電圧をVerr2とし、電圧Verr2は、第2の可変gmアンプ11の正入力端子に接続されている。第2の可変gmアンプ11の負入力端子には、第4の基準電圧VBが入力され、基準電流として定電流IBが入力される。第2の可変gmアンプ11の制御関数kbは、入力される電圧Verr2と電圧VBとの電位差によって決まり、第2の可変gmアンプ11の出力電流を電流I2(=kb・IB)とする。電流I2は、可変電流利得回路12に入力される。可変電流利得回路12には、制御信号Gcが入力され、制御信号Gcが”L”のときは、可変電流利得回路12のゲインを「1」とし、制御信号Gcが”H”のときは、可変電流利得回路12のゲインを「n・(a+1)/(n−1)とする。
【0184】
ここで、制御信号Gcが”L”のとき、可変電流利得回路12のゲインを「1」とするのは、レーザダイオード1の出力光が所望の1/Nの光量にする電流I2を求めるためであり、制御信号Gcが”H”のとき、可変電流利得回路12のゲインを「n・(a+1)/(n−1)」とするのは、電流I2より発振閾値電流Ith(=I2・n/(n−1))を求め、最終的に制限電流値I0に与える電流を決定するためであり、この電流値は、(a+1)・Ithであり、整理すると以下の式で表すことができる。
【0185】
【数17】
Figure 0003581555
(回路動作)
次に、本例の動作について説明する。以下、説明を簡単化するため、第1の電流増幅回路14およぴ第2の電流増幅回路15のゲインをα=1とし、IP1=IP、IB1=IBとする。
【0186】
図12は、本例における制御信号のタイミングチャートである。レーザダイオード駆動電流Idrvを決定する制御が、時刻t1からt2の期間で行なわれる。この期間の制御動作は、実施例1の場合と同じなので説明を省略する。制限電流値I0を決定する制御動作は、図12に示す、時刻t2からt4の期間に行なわれる。
【0187】
まず、時刻t2からt3の期間では、所望の1/Nの光量が得られるように、第2の可変gmアンプ11の出力電流I2を制御する。この期間の制御動作に関しても、実施例1の場合と同じなので説明は省略する。
【0188】
次に、時刻t3からt4の期間では、先の期間で求められた電流I2をもとに、発振閾値電流Ithを決定する動作と、最終的な制限電流値I0を決定する制御が行なわれる。このときの各制御信号は、以下の通りになる。
【0189】
ON−APC :“L”
OFF−APC :“L”
DATA :“L”
Gc :“H”
この状態では、第1のサンプルホールド回路5はホールド状態、第2のサンプルホールド回路10はサンプル状態、また、第1のスイッチング回路8は非導通状態で、レーザダイオード1のカソードにはバイアス電流IBのみが供給されるようになっている。また、可変電流利得回路12のゲインGは、「n・(a+1)/(n−1)」となっている。従って、制眼電流値I0の値は、(18)式で与えられる電流値となる。
【0190】
時刻t4以降では、入力データに応じて、第1のスイッチング回路8をオン/オフさせることで、発光動作を制御することができる。
【0191】
本例においても、時刻t1からt2の期間は、少なくとも時刻t2からt3の期間以上であることが望ましい。
【0192】
図13は、本例での各制御で決定された電流と、レーザダイオード1の出力光の関係を示したものである。時刻t2からt3の期間で決定される電流I2(=Idrv−In)より発振閾値電流Ithを求め、制限電流値I0は、発振閾値電流Ithにこれの係数倍の電流(a・Ith)を加えた電流としている。以下の式は、各電流の関係を示したものである。
【0193】
【数18】
Figure 0003581555
次に、本発明の第6の実施の形態を、図14に基づいて説明する。なお、前述した各実施の形態と同一部分についての説明は省略し、同一符号を付す。
【0194】
(概要)
まず、本発明の概要について説明する。
【0195】
本発明は、レーザダイオード1の発光量を所望の値になるように制御されたレーザダイオード駆動電流Idrvと、所望の1/Nの光量を得るために必要な電流との差電流より発振閾値電流I2を求め、発振閾値電流I2に、発振閾値電流I2の係数倍の電流を加算した電流を制限電流値I0とし、レーザダイオード駆動電流Idrvを制限電流値I0で電流制限し、電流制限回路7によってパルス変調時の振幅レベルを与える出力電流I1を出力し、この出力電流I1から、発光動作を制御するパルス電流IPを決定し、レーザダイオード駆動電流Idrvからパルス電流IPを減じた電流を、レーザダイオード1のアノードに供給することを特徴とする。
【0196】
このようなアノード駆動タイプのレーザダイオード駆動装置を設けたことにより、実施例2と同様な作用効果が得られる。また、本例では、実施例2に比べて、1つの定電流と1つの制御信号とを減らすことができる。
【0197】
(実施例6)
次に、具体的な例を挙げて説明する。
【0198】
図14は、本発明を使用したレーザダイオード駆動回路の構成例を示す。この駆動回路は、実施例2の制限電流値I0を決定する回路24が、実施例5で使用している制限電流値I0を決定する回路25に置き換わった構成であり、その詳細な説明については省略する。
【0199】
(回路動作)
本例の動作について説明する。まず、所望の光量になるように、レーザダイオード駆動電流Idrvを決定する制御動作、および、所望の1/Nの光量になるように電流I2を決定する制御動作が行われ、これらの制御動作は、実施例2の場合と同様に行われる。
【0200】
そして、最終的な制限電流値I0を決定する制御動作が行われ、この制御動作は、実施例4の場合と同様に行われる。
【0201】
次に、本発明の第7の実施の形態を、図15に基づいて説明する。なお、前述した各実施の形態と同一部分についての説明は省略し、同一符号を付す。
【0202】
(概要)
まず、本発明の概要について説明する。
【0203】
本発明は、レーザダイオード1の発光量を所望の値になるように制御されたレーザダイオード駆動電流Idrvと、所望の1/Nの光量を得るために必要な電流との差電流より、発振閾値電流I2を求め、発振閾値電流I2に、発振閾値電流I2の係数倍の電流を加算した電流を制限電流値I0とし、電流制限回路7によってレーザダイオード駆動電流Idrvを電流制限値I0で電流制限し、パルス変調時の振幅レベルを与える出力電流I1を出力し、この出力電流I1から発光動作を制御するパルス電流IPを決定し、レーザダイオード駆動電流Idrvからパルス電流IPを減じた電流をバイアス電流IBとし、
パルス電流IPとバイアス電流IBとを重畳した電流を、レーザダイオード1のカソードに供給する手段と、レーザダイオード駆動電流Idrvからパルス電流IPを減じた電流を、レーザダイオード1のアノードに供給する手段とを同時に備え、さらに、どちらか一方を選択する手段も備え、選択手段を用いてカソード駆動タイプのレーザダイオード1を駆動することを特徴とする。
【0204】
このようなカソードおよびアノード駆動タイプのレーザダイオード駆動装置を設け、選択手段によってカソード駆動タイプのレーザダイオード1を選択することにより、実施例3と同様な作用効果が得られる。また、本例では、実施例3に比べて、1つの定電流と1つの制御信号とを減らすことができる。
【0205】
(実施例7)
次に、具体的な例を挙げて説明する。
【0206】
図15は、本発明を使用したレーザダイオード駆動回路の構成例を示す。この駆動回路は、実施例3と同様に、カソード駆動タイプのレーザダイオード駆動回路とアノート駆動タイプのレーザダイオードの駆動回路を同時に合わせ持つもので、どちらか一方を選択してレーザダイオード1を駆動する。以下、カソード駆動タイプのレーザダイオード1を駆動するものとして説明する。
【0207】
本例は、実施例3の制限電流値I0を決定する回路24が、実施例5で使用している制限電流値I0を決定する回路25に置き換わったものであり、詳細な説明については省略する。
【0208】
(回路動作)
本例の動作について説明する。カソード駆動タイプのレーザダイオード1を駆動するものとしているので、第3のスイッチング回路20は非導通状態に、第4のスイッチング回路21は導通状態に、第5のスイッチング回路22は電流IB1と電流IP1とが加算される方(図中のC端子側)が選択されるように、制御信号SW30を制御する。
【0209】
まず、所望の光量になるようにレーザダイオード駆動電流Idrvを決定する制御動作、および、所望の1/Nの光量になるように電流I2を決定する制御動作が行われ、これらの制御動作は、実施例1の場合と同様に行われる。
【0210】
そして、最終的な制限電流I0を決定する制御動作が行われる。この制御動作は、実施例5の場合と同様である。
【0211】
次に、本発明の第8の実施の形態を、図16に基づいて説明する。なお、前述した各実施の形態と同一部分についての説明は省略し、同一符号を付す。
【0212】
(概要)
まず、本発明の概要について説明する。
【0213】
本発明は、レーザダイオード1の発光量を所望の値になるように制御されたレーザダイオード駆動電流Idrvと、所望の1/Nの光量を得るために必要な電流との差電流より、発振閾値電流I2を求め、発振閾値電流I2に、発振閾値電流I2の係数倍の電流を加算した電流を制限電流値I0とし、電流制限回路7によってレーザダイオード駆動電流Idrvを制限電流値I0で電流制限し、パルス変調時の振幅レベルを与える出力電流I1を出力し、出力電流I1から、発光動作を制御するパルス電流IPを決定し、レーザダイオード駆動電流Idrvからパルス電流IPを減じた電流をバイアス電流IBとし、
パルス電流IPとバイアス電流IBとの重畳した電流を、レーザダイオード1のカソードに供給する手段と、レーザダイオード駆動電流Idrvからパルス電流IPを減じた電流を、レーザダイオード1のアノードに供給する手段とを同時に備え、さらに、どちらか一方を選択する手段も備え、選択手段を用いてアノード駆動タイプのレーザダイオード1を駆動することを特徴とする。
【0214】
このようなカソードおよびアノード駆動タイプのレーザダイオード駆動装置を設け、選択手段によってアノード駆動タイプのレーザダイオード1を選択することにより、実施例4と同様な作用効果が得られる。また、本例では、実施例4に比べて、1つの定電流と1つの制御信号とを減らすことができる。
【0215】
(実施例8)
次に、具体的な例を挙げて説明する。
【0216】
図16は、本発明を使用したレーザダイオード駆動回路の構成例を示す。この駆動回路は、実施例4と同様に、カソード駆動タイプのレーザダイオード1とアノード駆動タイプレーザダイオード1の駆動回路を同時に合わせ持つもので、どちらか一方を選択してレーザダイオード1を駆動する。以下、アノード駆動タイプのレーザダイオード1を駆動するものとして説明する。
【0217】
本例は、実施例4の制限電流値I0を決定する回路24が、実施例5で使用している制限電流値I0を決定する回路25に置き換わったものであり、詳細な説明については省略する。
【0218】
(回路動作)
本例の動作について説明する。アノード駆動タイプのレーザダイオードを駆動するものとしているので、第3のスイッチング回路20は導通状態に、第4のスイッチング回路21は非導通状態に、第5のスイッチング回路22は電流Idrv1から電流IP1が減じられる方(図中のA端子側)が選択されるように、制御信号SW30を制御する。
【0219】
まず、所望の光量になるようにレーザダイオード駆動電流Idrvを決定する制御動作、および、所望の1/Nの光量になるように電流I2を決定する制御動作が行われる。これらの制御動作は、実施例2の場合と同様に行われる。
【0220】
そして、最終的な制限電流値I0を決定する制御動作が行われる。この制御動作は、実施例4の場合と同様に行われる。
【0221】
次に、本発明の第9の実施の形態を、図17および図18に基づいて説明する。なお、前述した各実施の形態と同一部分についての説明は省略し、同一符号を付す。
【0222】
(概要)
まず、本発明の概要について説明する。
【0223】
本発明は、レーザダイオード1の発光量を所望の光量の値になるように制御されたレーザダイオード駆動電流Idrvと、所望の1/Nの光量を得るために必要な電流との差電流より、発振閾値電流I2を求め、発振閾値電流I2に定電流Ixを加算した電流を制限電流値I0とし、電流制限回路7によってレーザダイオード駆動電流Idrvを制限電流値I0で電流制限し、パルス変調時の振幅レベルを与える出力電流I1を出力するとともに、制限電流値I0と制限電流値以上のレーザダイオード駆動電流Idrvとの差電流をバイアス電流IBとして出力し、パルス変調時の振幅レベルを与える電流から発光動作を制御するパルス電流IPを決定し、パルス電流IPとバイアス電流IBの重畳した電流を、レーザダイオード1のカソードに供給することを特徴とする。
【0224】
このようにカソード駆動タイプのレーザダイオード駆動装置を設けたことにより、実施例1と同様な作用効果が得られる。さらに、実施例1に比ベ、回路構成が簡単になり、素子バラツキによる影響を少なく抑えることが可能なレーザダイオード駆動回路を実現できる。
【0225】
(実施例9)
次に、具体的な例を挙げて説明する。
【0226】
図17は、本発明を使用したレーザダイオード駆動回路の構成例を示す。
【0227】
1はカソード駆動タイプのレーザダイオードで、2はレーザダイオード1からの発光量をモニタするフォトダイオードである。
【0228】
発光量に関係するレーザダイオード駆動電流Idrvを決定する回路23と、制限電流値I0を決定する電流制限用の回路24とは、先に述べた実施例1と同じなので、その説明は省略する。
【0229】
図18は、本例で用いる電流制限回路36であり、レーザダイオード駆動電流Idrvを制限電流値I0で電流制限する。この電流制限回路36において、光パルス変調時の振幅レベルを与える電流I1とバイアス電流IBとを同時に決定している。これにより決定された電流IBは、第1の電流増幅回路14に入力され、電流I1は、第2の電流増幅回路15に入力される。レーザダイオード1のカソードには、第1の電流増幅回路14の出力電流IB1と、第2の電流増幅回路15の出力電流IP1とを重畳した電流が供給される。
【0230】
ここで、第1および第2の電流増幅回路14,15を用いることにより、レーザダイオード駆動電流Idrvを決定する回路23と、制限制限値I0を決定する回路24との制御回路部で消費電力を小さく抑えることができるという効果を得る。
【0231】
次に、図18に示す電流制限回路36の構成および動作について説明する。なお、基本的な構成は、実施例1と同じであり、ここでは相違点のみを説明する。
【0232】
入力となる電流Idrvを制限電流値I0で電流制限し、電流I1を出力する際、電流Idrvを減じるように電流iが発生することは先に説明した。この電流iは、言い換えると、バイアス電流IBに相当する電流である。従って、電流iを電流バッファ106を介して出力される電流をバイアス電流IBとし、電流I1と電流IBとを電流制限回路36の出力電流とする。
【0233】
これにより、実際の回路化を考えた場合、実施例1に比ベ、回路構成を簡単化することが可能である。さらに、回路を構成する素子のバラツキによる影響が少ないレーザダイオード駆動回路を実現できる。
【0234】
なお、本例のレーザダイオード駆動回路および電流制限回路36の動作についての説明は省略する。
【0235】
次に、本発明の第10の実施の形態を、図19に基づいて説明する。なお、前述した各実施の形態と同一部分についての説明は省略し、同一符号を付す。
【0236】
(概要)
まず、本発明の概要について説明する。
【0237】
本発明は、レーザダイオード1の発光量を所望の光量の値になるように制御されたレーザダイオード駆動電流Idrvと、所望の1/Nの光量を得るために必要な電流との差電流より、発振閾値電流I2を求め、発振閾値電流I2に定電流Ixを加算した電流を制限電流値I0とし、電流制限回路36によってレーザダイオード駆動電流Idrvを制限電流値I0で電流制限し、パルス変調時の振幅レベルを与える出力電流I1を出力するとともに、制限電流値I0と制限電流値以上のレーザダイオード駆動電流Idrvとの差電流をバイアス電流IBとして出力し、パルス変調時の振幅レベルを与える電流から発光動作を制御するパルス電流IPを決定し、パルス電流IPとバイアス電流IBとの重畳した電流をレーザダイオード1のカソードに供給する手段と、レーザダイオード駆動電流Idrvからパルス電流IPを減じた電流をレーザダイオード1のアノードに供給する手段とを同時に備え、さらに、どちらか一方を選択する手段も備え、選択手段を用いてカソード駆動タイプのレーザダイオード1あるいはアノード駆動タイプのレーザダイオード1とを駆動することを特徴とする。
【0238】
このようにカソード駆動タイプおよびアノード駆動タイプのレーザダイオード駆動装置を設け、選択手段によって、所望とする駆動夕イプのレーザダイオード1を駆動することにより、実施例3と同じ作用効果が得られる。さらに、実施例3に比ベ、回路構成を簡単化でき、素子のバラツキによる影響を少なく抑えられるレーザダイオード駆動回路を実現できる。
【0239】
(実施例10)
次に、具体的な例を挙げて説明する。
【0240】
図19は、本発明を使用したレーザダイオード駆動回路の構成例を示す。
【0241】
まず、本例の構成について説明する。1はカソード駆動タイプのレーザダイオードで、2はレーザダイオード1からの発光量をモニタするフォトダイオードである。
【0242】
発光量に関係するレーザダイオード駆動電流Idrvを決定する回路23と、制限電流値I0を決定する電流制限用の回路24とは、実施例1と同じなので説明は省略する。
【0243】
本例では、回路23で決定された電流Idrvは、第3のスイッチング回路20を介して、第1の電流増幅回路14に入力される。また、レーザダイオード電流Idrvは、第1の電流バッファ17を介して、実施例9で説明した構成(図18参照)の第2の電流制限回路36に入力されて電流制限されることにより、光パルス変調時の振幅レベルを与える電流I1とバイアス電流IBとが同時に決定される。決定された電流I1は、第1のスイッチング回路8を介して、パルス電流IPを出力し、第2の電流増幅回路15に入力される。さらに、電流IBは、第4のスイッチング回路21を介して、第3の電流増幅回路16に入力される。
【0244】
ここで、第1,第2,第3の電流増幅回路14,15,16を用いることは、レーザダイオード駆動電流Idrvを決定する回路23と、制限電流値I0を決定する第1の電流制限用の回路24との制御回路部で消費電力を小さく抑えることができるという効果がある。
【0245】
本例では、カソード駆動タイプのレーザダイオード1を駆動するので、第3のスイッチング回路20は非導通状態に、第4のスイッチング回路21は導通状態に、第5のスイッチング回路22は電流IP1と電流IB1とが重畳される(C端子側)。これにより、レーザダイオード1のカソードには、電流IP1と電流IB1との重畳された電流が供給される。従って、実施例3に比ベ、実際の回路構成を簡単にすることができ、また、回路を構成する素子のバラツキの影響が少ないレーザダイオード駆動回路を実現できる。
【0246】
また、第3のスイッチング回路20を導通状態、第4のスイッチング回路21を非導通状態、第5のスイッチング回路22をレーザダイオード電流Idrvから電流IP1を減じる(A端子側)ように制御信号SW30を与える。そして、レーザダイオード電流Idrvから電流IP1を減じた電流を、アノード駆動タイプのレーザダイオード1のアノードに供給することにより、レーザダイオード1を駆動することもできる。
【0247】
このように制御信号SW30に適切な制御信号を与えることにより、カソード駆動とアノード駆動との異なる駆動タイプのレーザダイオード1を駆動することが可能である。
【0248】
なお、本例の動作は実施例3と同じなので、その説明については省略する。
【0249】
次に、本発明の第11の実施の形態を、図20に基づいて説明する。なお、前述した各実施の形態と同一部分についての説明は省略し、同一符号を付す。
【0250】
(概要)
まず、本発明の概要について説明する。
【0251】
本発明は、レーザダイオード1の発光量を所望の光量の値になるように制御されたレーザダイオード駆動電流Idrvと、所望の1/Nの光量を得るために必要な電流との差電流より、発振閾値電流I2を求め、発振閾値電流I2に、発振閾値電流I2の係数倍の電流を加算した電流を制限電流値I0とし、電流制限回路36によってレーザダイオード駆動電流Idrvを制限電流値I0で電流制限し、パルス変調時の振幅レベルを与える出力電流I1を出力するとともに、制限電流値I0と制限電流値以上のレーザダイオード駆動電流Idrvとの差電流をバイアス電流IBとして出力し、パルス変調時の振幅レベルを与える電流から発光動作を制御するパルス電流IPを決定し、パルス電流IPとバイアス電流IBとの重畳した電流を、レーザダイオード1のカソードに供給することを特徴とする。
【0252】
このようにカソード駆動タイプのレーザダイオード駆動装置を設けることにより、実施例5と同じ作用効果が得られる。さらに、実施例5に比べ、回路構成が簡単になり、素子バラツキによる影響が少なく抑えられるレーザダイオード駆動回路を実現できる。
【0253】
(実施例11)
次に、具体的な例を挙げて説明する。
【0254】
図20は、本発明を使用したレーザダイオード駆動回路の構成例を示す。
【0255】
まず、本例の構成について説明する。1はカソード駆動タイプのレーザダイオードで、2はレーザダイオード1からの発光量をモニタするフォトダイオードである。
【0256】
発光量に関係するレーザダイオード駆動電流Idrvを決定する回路23と、制限電流値I0を決定する電流制限用の回路25とは、実施例5と同じなので説明は省略する。
【0257】
本例では、電流Idrvを制限電流値I0で電流制限する際、実施例9で説明した第2の電流制限回路36を使用し、第2の電流制限回路36で、光パルス変調時の振幅レベルを与える電流I1とバイアス電流IBとを同時に決定する。決定された電流IBは、第1の電流増幅回路14に入力され、電流I1は、第1のスイッチング回路8に入力され、パルス電流IPを出力する。パルス電流IPは、第2の電流増幅回路15に入力される。レーザダイオード1のカソードには、第1の電流増幅回路14の出力電流IB1と第2の電流増幅回路15の出力電流IP1とが重畳された電流が供給される。
【0258】
ここで、第1,第2の電流増幅回路14,15を用いることにより、レーザダイオード駆動電流Idrvを決定する回路23と、制限電流値I0を決定する電流制限用の回路25との制御回路部で消費電力を小さく抑えることができるという効果を得る。
【0259】
また、このような構成にすることにより、実際の回路化を考えた場合、実施例5に比ベ、回路構成を簡単にすることが可能となる。さらに、回路を構成する素子のバラツキによる影響が少ないレーザダイオード駆動回路を実現することができる。
【0260】
なお、本例の動作は実施例5と同じなので、その説明については省略する。
【0261】
次に、本発明の第12の実施の形態を、図21に基づいて説明する。なお、前述した各実施の形態と同一部分についての説明は省略し、同一符号を付す。
【0262】
(概要)
まず、本発明の概要について説明する。
【0263】
本発明は、レーザダイオード1の発光量を所望の光量の値になるように制御されたレーザダイオード駆動電流Idrvと、所望の1/Nの光量を得るために必要な電流との差電流より、発振閾値電流I2を求め、発振閾値電流I2に、発振閾値電流I2の係数倍の電流を加算した電流を制限電流値I0とし、レーザダイオード駆動電流Idrvを制限電流値I0で電流制限し、電流制限回路36によってパルス変調時の振幅レベルを与える出力電流I1を出力するとともに、制限電流値I0と制限電流値以上のレーザダイオード駆動電流Idrvとの差電流をバイアス電流IBとして出力し、パルス変調時の振幅レベルを与える電流から発光動作を制御するパルス電流IPを決定し、
パルス電流IPとバイアス電流IBとの重畳した電流を、レーザダイオード1のカソードに供給する手段と、レーザダイオード駆動電流Idrvからパルス電流IPを減じた電流を、レーザダイオード1のアノードに供給する手段とを同時に備え、さらに、どちらか一方を選択する手段も備え、選択手段を用いてカソード駆動タイプのレーザダイオード1あるいはアノード駆動タイプのレーザダイオード1を駆動することを特徴とする。
【0264】
このようにカソード駆動タイプおよびアノード駆動タイプのレーザダイオード駆動装置を設け、選択手段によって、所望とする駆動夕イプのレーザダイオード1を駆動することにより、実施例7と同じ作用効果が得られる。さらに、実施例7に比ベ、回路構成を簡単化でき、素子のバラツキによる影響を少なく抑えられるレーザダイオード駆動回路を実現できる。
【0265】
(実施例12)
次に、具体的な例を挙げて説明する。
【0266】
図21は、本発明を使用したレーザダイオード駆動回路の構成例を示す。
【0267】
まず、本例の構成について説明する。1はカソード駆動タイプのレーザダイオードで、2はレーザダイオード1からの発光量をモニタするフォトダイオードである。
【0268】
発光量に関係するレーザダイオード駆動電流Idrvを決定する回路23と、制限電流値I0を決定する電流制限用の回路25とは、実施例5と同じなので説明は省略する。
【0269】
本例は、回路23で決定された電流Idrvは、第3のスイッチング回路20を介して第1の電流増幅回路14に入力される。また、レーザダイオード電流Idrvは、第1の電流バッファ17を介して、実施例9で説明した電流制限回路36に入力されて電流制限されることにより、光パルス変調時の振幅レベルを与える電流I1と、バイアス電流IBとが同時に決定される。決定された電流I1は、第1のスイッチング回路8を介して、パルス電流IPを出力し、第2の電流増幅回路15に入力される。
【0270】
また、電流IBは、第4のスイッチング回路21を介して、第3の電流増幅回路16に入力される。本例では、カソード駆動タイプのレーザダイオード1を駆動するので、第3のスイッチング回路20は非導通状態に、第4のスイッチング回路21は導通状態に、第5のスイッチング回路22は電流IP1と電流IB1が重畳される(C端子側)。これにより、レーザダイオード1のカソードには、電流IP1と電流IB1とが重畳された電流が供給される。
【0271】
本例の構成を用いることにより、実際に回路化する際、実施例7に比ベ、簡単に枯成することができ、また、回路を構成する素子のバラツキの影響が少ないレーザダイオード駆動回路が実現することができる。
【0272】
また、第3のスイッチング回路20を導通状態、第4のスイッチング回路21を非導通状態、第5のスイッチング回路22をレーザダイオード電流Idrvから電流IP1を減じる(A端子側)ように制御信号SW30を与え、電流Idrvから電流IP1を減じた電流を、アノード駆動タイプのレーザダイオード1のアノードに供給することにより、レーザダイオード1を駆動することができる。つまり、この制御信号SW30に適切な制御信号を与えることにより、カソード駆動とアノード駆動の異なる駆動タイプのレーザダイオード1を駆動することが可能である。
【0273】
なお、本例の動作は実施例7と同じなので、その説明については省略する。
【0274】
【発明の効果】
(効果1)
以上説明したように、第1の実施の形態によれば、所定の手段でレーザダイオード駆動電流を決定し、このレーザダイオード駆動電流と電流制限手段とを用いてパルス電流とバイアス電流との重畳した電流を作成し、この重畳した電流をレーザダイオードのカソードに供給するようにしたので、レーザダイオードの動作温度の変化等によって発振閾値電流やスロープ効率などの、特性が変化しても、常に発振閾値電流近傍に安定してバイアス電流を印加することができ、周波数特性を大幅に改善できるとともに、常に消光比に優れたレーザ発光を行うことができる。
【0275】
(効果2)
以上説明したように、第2の実施の形態によれば、所定の手段でレーザダイオード駆動電流を決定し、このレーザダイオード駆動電流と電流制限手段とを用いてパルス電流を作成し、レーザダイオード駆動電流からパルス電流を減じた電流をレーザダイオードのアノードに供給するようにしたので、効果1と同様の効果が得られる。
【0276】
(効果3)
以上説明したように、第3の実施の形態によれば、所定の手段でレーザダイオード駆動電流を決定し、このレーザダイオード駆動電流と電流制限手段とを用いてパルス電流、ならびに、パルス電流とバイアス電流との重畳した電流を作成し、この重畳した電流をレーザダイオードのカソードに供給してレーザダイオードを駆動する駆動手段と、レーザダイオード駆動電流からパルス電流を減じた電流をレーザダイオードのアノードに供給してレーザダイオードを駆動する駆動手段とを同時に備え、駆動タイプに合わせてどちらか一方を選択し、レーザダイオードを駆動するようにしたので、効果1と同様な効果が得られる。さらに、1つの回路で、異なる2つの駆動タイプのレーザダイオードを駆動することができ、駆動タイプに合わせた駆動回路をそれぞれ用意する必要がなくなり、回路の簡素化を図ることができる。
【0277】
(効果4)
以上説明したように、第4の実施の形態によれば、効果3と同様な効果が得られる。
【0278】
(効果5)
以上説明したように、第5の実施の形態によれば、所定の手段でレーザダイオード駆動電流を決定し、このレーザダイオード駆動電流と電流制限手段とを用いてパルス電流とバイアス電流との重畳した電流を作成し、この重畳した電流を、レーザダイオードのカソードに供給するようにしたので、効果1と同様な効果が得られる。さらに、1つの定電流と1つの制御信号を減らすことができる。
【0279】
(効果6)
以上説明したように、第6の実施の形態によれば、所定の手段でレーザダイオード駆動電流を決定し、このレーザダイオード駆動電流と電流制限手段とを用いてパルス電流を作成し、レーザダイオード駆動電流からパルス電流を減じた電流をレーザダイオードのアソードに供給するようにしたので、効果1と同様な効果が得られる。さらに、1つの定電流と1つの制御信号を減らすことができる。
【0280】
(効果7)
以上説明したように、第7の実施の形態によれば、所定の手段でレーザダイオード駆動電流を決定し、このレーザダイオード駆動電流と電流制限手段とを用いてパルス電流、ならびに、パルス電流とバイアス電流との重畳した電流を作成し、この重畳した電流をレーザダイオードのカソードに供給してレーザダイオードを駆動する駆動手段と、レーザダイオード駆動電流からパルス電流を減じた電流をレーザダイオードのアノードに供給してレーザダイオードを駆動する駆動手段とを同時に備え、駆動タイプに合わせてどちらか一方を選択し、レーザダイオードを駆動するようにしたので、効果3と同様な効果が得られる。さらに、1つの定電流と1つの制御信号とを減らすことができる。
【0281】
(効果8)
以上説明したように、第8の実施の形態によれば、効果7と同様な効果が得られる。
【0282】
(効果9)
以上説明したように、第9の実施の形態によれば、所定の手段でレーザダイオード駆動電流を決定し、このレーザダイオード駆動電流と電流制限手段とを用いてパルス電流とバイアス電流との重畳した電流を作成し、この重畳した電流をレーザダイオードのカソードに供給するようにしたので、効果1と同様の効果が得られる。さらに、実際の回路化を考慮した場合、回路構成が簡単になると同時に、回路素子のバラツキによる発光特性への影響が少ない回路構成を実現できる。
【0283】
(効果10)
以上説明したように、第10の実施の形態によれば、所定の手段でレーザダイオード駆動電流を決定し、このレーザダイオード駆動電流と電流制限手段とを用いてパルス電流、ならびに、パルス電流とバイアス電流との重畳した電流を作成し、この重畳した電流をレーザダイオードのカソードに供給してレーザダイオードを駆動する駆動手段と、レーザダイオード駆動電流からパルス電流を減じた電流をレーザダイオードのアノードに供給してレーザダイオードを駆動する駆動手段とを同時に備え、駆動タイプに合わせてどちらか一方を選択し、レーザダイオードを駆動するようにしたので、効果3と同様な効果が得られる。さらに、実際の回路化を考慮した場合、回路構成が簡単になると同時に、回路素子のバラツキによる発光特性への影響が少ない回路構成を実現できる。
【0284】
(効果11)
以上説明したように、第11の実施の形態によれば、所定の手段でレーザダイオード駆動電流を決定し、このレーザダイオード駆動電流と電流制限手段とを用いてパルス電流とバイアス電流との重畳した電流を作成し、この重畳した電流をレーザダイオードのカソードに供給するようにしたので、効果5と同様な効果が得られる。さらに、実際の回路化を考慮した場合、回路構成が簡単になると同時に、回路素子のバラツキによる発光特性への影響が少ない回路構成を実現できる。
【0285】
(効果12)
以上説明したように、第12の実施の形態によれば、所定の手段でレーザダイオード駆動電流を決定し、このレーザダイオード駆動電流と電流制限手段とを用いてパルス電流、ならびに、パルス電流とバイアス電流との重畳した電流を作成し、この重畳した電流をレーザダイオードのカソードに供給してレーザダイオードを駆動する駆動手段と、レーザダイオード駆動電流からパルス電流を減じた電流をレーザダイオードのアノードに供給してレーザダイオードを駆動する駆動手段とを同時に備え、駆動タイプに合わせてどちらか一方を選択し、レーザダイオードを駆動するようにしたので、効果7と同様な効果が得られる。さらに、実際の回路化を考慮した場合、回路構成が簡単になると同時に、回路素子のバラツキによる発光特性への影響が少ない回路構成を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態であるレーザダイオード駆動装置の構成を示す回路図である。
【図2】電流制限回路の入力電流に対する出力電流の変化を示す特性図である。
【図3】電流制限回路の構成を示す回路図である。
【図4】制御信号のタイミングチャートである。
【図5】レーザダイオード駆動電流に対する出力電流の変化を示す特性図である。
【図6】レーザダイオードに供給される電流と発光強度との関係および制御時間の経過に伴う電流の関係を示す特性図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態であるレーザダイオード駆動装置の構成を示す回路図である。
【図8】制御信号のタイミングチャートである。
【図9】本発明の第3の実施の形態であるレーザダイオード駆動装置の構成を示す回路図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態であるレーザダイオード駆動装置の構成を示す回路図である。
【図11】本発明の第5の実施の形態であるレーザダイオード駆動装置の構成を示す回路図である。
【図12】制御信号のタイミングチャートである。
【図13】各制御で決定された電流と発光強度との関係を示す特性図である。
【図14】本発明の第6の実施の形態であるレーザダイオード駆動装置の構成を示す回路図である。
【図15】本発明の第7の実施の形態であるレーザダイオード駆動装置の構成を示す回路図である。
【図16】本発明の第8の実施の形態であるレーザダイオード駆動装置の構成を示す回路図である。
【図17】本発明の第9の実施の形態であるレーザダイオード駆動装置の構成を示す回路図である。
【図18】電流制限回路の構成を示す回路図である。
【図19】本発明の第10の実施の形態であるレーザダイオード駆動装置の構成を示す回路図である。
【図20】本発明の第11の実施の形態であるレーザダイオード駆動装置の構成を示す回路図である。
【図21】本発明の第12の実施の形態であるレーザダイオード駆動装置の構成を示す回路図である。
【図22】レーザダイオード駆動電流と発光強度との関係を示す特性図である。
【図23】第1の従来例のレーザダイオード駆動装置の構成を示す回路図である。
【図24】第2の従来例のレーザダイオード駆動装置の構成を示す回路図である。
【図25】第2の従来例のレーザダイオード駆動電流と発光強度との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 レーザダイオード
7 電流制限手段(第1の電流制限手段)
14,15,16 電流増幅回路
17,18,19 電流バッファ
23 第1電流作成手段(決定手段)
24 第2,第3電流作成手段(第1の電流制限手段)
25 第2,第3電流作成手段(第2の電流制限手段)
36 電流制限手段(第2の電流制限手段)

Claims (9)

  1. 光源が所望の光量の光ビームを発生するための駆動電流値を決定する決定手段と、
    前記決定手段により決定される駆動電流値に基づいて、入力信号に応じて変調されるパルス電流を前記光源へ供給する手段とを有し、
    所望の光量の変調光ビームを光源より発生させるための光源駆動装置において、
    前記光源の発振閾値を求め、該求められた発振閾値に基づいて、前記パルス電流を制限するための制限値を決定する制限値決定手段と、
    前記パルス電流の振幅が前記決定された制限値を超えない様に該パルス電流を該制限値に制限する制限手段とを設け、
    前記制限手段により制限されたパルス電流の振幅値と前記決定手段により決定された駆動電流値との差分が前記入力信号にかかわらず前記光源へ供給される様構成したことを特徴とする光源駆動装置。
  2. 前記光源から発生される光ビームの光量をモニタするモニタ手段を有し、
    前記決定手段は、前記モニタ手段によりモニタされた光量に基いて、前記駆動電流の値を決定する手段を有することを特徴とする請求項1記載の光源駆動装置。
  3. 前記制限値決定手段は、光源が所望の光量の光ビームを発生するための駆動電流値と、前記光源が前記所望の光量の1/Nの光量を発生するための駆動電流値との差分に基づいて、前記発振閾値を求めることを特徴とする請求項1記載の光源駆動装置。
  4. 前記制限値決定手段は、前記求められた発振閾値に、所定値を加算することによって、前記制限値を決定することを特徴とする請求項1記載の光源駆動装置。
  5. 前記制限値決定手段は、前記求められた発振閾値に、所定値を乗算することによって、前記制限値を決定することを特徴とする請求項1記載の光源駆動装置。
  6. 前記制限値決定手段は、前記決定される駆動電流値を所定値に制限することによりパルス電流の振幅値を決定するとともに、該駆動電流値と該パルス電流の振幅値との差分から前記バイアス値を決定することを特徴とする請求項1記載の光源駆動装置。
  7. 前記光源は半導体レーザであることを特徴とする請求項1記載の光源駆動装置。
  8. 前記決定手段により決定された駆動電流から、前記制限されるパルス電流の振幅分を減算する電流減算手段と、
    前記電流減算手段の出力と、前記制限手段により制限されたパルス電流とを加算する電流加算手段とを有し、
    前記電流加算手段の出力を前記半導体レーザのカソードへ供給することを特徴とする請求項7記載の光源駆動装置。
  9. 前記決定手段により決定された駆動電流から、前記制限手段により制限されたパルス電流を減算する電流減算手段を有し、
    前記電流減算手段の出力を、前記半導体レーザのアノードに供給することを特徴とする請求項7記載の光源駆動装置。
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