JP5024341B2 - 発光素子駆動装置及び発光素子駆動システム - Google Patents

発光素子駆動装置及び発光素子駆動システム Download PDF

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Description

本発明は、直流電流を流して発光させる発光素子を駆動する発光素子駆動装置に係り、詳しくは、面発光型レーザ素子に代表される内部抵抗(シリーズ抵抗)が大きい発光素子の駆動に用いて好適な発光素子駆動装置及び発光素子駆動システムに関する。
レーザゼログラフィ装置におけるレーザ光走査系の基本的な構成は、例えば、図30に示すようになっている。即ち、レーザ光源10から出射されたレーザ光は、レンズ11、ポリゴンミラー12及びレンズ13、14を介して感光体表面15に照射される。そして、ポリゴンミラー12の回転により、上記レーザ光が感光体表面15を繰り返し走査する。
このようなレーザ光走査系では、理想的にはレーザ走査位置にかかわらずレーザ光量分布がP1で示すように一定になることが望ましい。しかしながら、実際には、ミラーやレンズ等の光学系の特性に起因して各レンズの周辺部を通過したレーザ光の感光体表面15上での光量が低下し、感光体表面15での走査方向のレーザ光量分布がP0で示すように不均一になってしまう。このようなことを防止するため、上記のような光量分布P0の特性と逆の特性Kに従ってレーザ光源10から出射されるレーザ光の光量制御を行っている。
このようなレーザ光の光量制御を行う従来技術として、光量分布を表す関数(図30に示す補正係数Kに対応)に基づいた補正電流を光源となるレーザ素子の駆動電流に加算させて光量制御を行う第一の従来技術(以下に示す特許文献1参照)、レーザを駆動する信号の補正量を出力するD/A変換器の利得を光量制御の基準値で制御する第二の従来技術(以下に示す特許文献2参照)、D/A変換器の利得を制御する代わりにD/A変換器の出力をマニュアルで調整する第三の従来技術(以下に示す特許文献3参照)、及び最大光量と最小光量をレーザダイオードの最大駆動電流と最小駆動電流に関係付け、この関係から任意の光量に対応した駆動電流を直線補間の手法にて求めるようにした第四の従来技術(以下に示す特許文献4参照)などが知られている。
特公平2−51188号公報 特開平1−182819号公報 特公平5−15339号公報 特開平1−302367号公報
上記のような従来技術では、光量補正に関して以下のような課題がある。
上記第一の従来技術では、図31に示すように、同期用ビーム位置検出器322で検出されたビーム位置の検出信号に基づいて同期信号発生器321で発生された同期信号が入力される関数信号発生器331で発生させた走査位置に対応した関数値(補正係数K)と、基準信号回路332からの基準値とが加算器333で加算されて加算値が得られる。また、得られた加算値は比較器335を経由して電流駆動回路337に入力される。電流駆動回路337には変調回路336で変調された情報信号338も入力する。従って、電流駆動回路337は入力された加算値と変調された情報信号338とを合成して得られた駆動信号に基づいてレーザ334を駆動する。即ち、電流の基準値を上記加算値とすることでレーザ334を駆動する信号を補正する。この手法では、加算器333を用いて基準値に関数値を加算しているが、レーザゼログラフィでは、温湿度等の環境変化に合わせてレーザ光量を制御している。この場合、例えば、レーザ光量を倍にしようとしても関数はそのままなので補正不足となる。このため、その都度関数を設定しなおさなければならない。
また、上記第一の従来技術では、レーザ334に流れる電流を検出して比較器335に導いているが、調整すべきものはレーザ334から発せられるレーザ光の光量であってレーザ334に流れる電流ではない。レーザ334の特性変化によりレーザ334の駆動電流と発光光量との関係が変化してしまうと、同じ調整電流でもレーザ334からのレーザ光の光量は変わってしまう。
上記第二の従来技術では、図32に示すように、基準電圧発生器341で得られた基準電圧Vrefと光検出器342で検出されたレーザ343の発光光量を表す電圧値とが比較器344にて比較される。その比較結果がアップダウンカウンタ348に伝えられ、アップダウンカウンタ348にて基準電圧Vrefに応じたレーザ発光光量となるカウント値が得られる。そのカウント値がD/A変換器346にてアナログ信号に変換され、更に、そのアナログ信号が演算器347に供給される。一方、ディジタル値設定回路353は、画像走査クロック発生器349により得られた走査位置を表す信号に応じたディジタル値を出力し、そのディジタル値がD/A変換器350でアナログ信号に変換される。そのアナログ信号が上記演算器347に入力されている。
上記演算器347は、2つのD/A変換器346、350からの2つのアナログ信号に対して所定の演算を施し、その演算結果を半導体レーザ駆動回路351に供給している。ここで、上記D/A変換器350は、ゲイン調整部352により、基準電圧Vrefに基づいたゲイン調整を受けている。
上記第二の技術では、ディジタル値設定回路353で走査位置ごとの補正係数を発生させ、その補正係数に自動光量制御での基準電圧Vrefに応じて変化する係数を乗じることで走査対象面(感光体表面)上の光量変動を抑えようとしている。
しかし、この第二の技術では、半導体レーザに供給すべき電流のうちどの電流部分を補正すればよいかという点については明らかにされていない。もしレーザの閾値電流を越える分についてこの補正を行えば光量を変えても補正係数を修正する必要はないが、そうでないと光量を変える毎に補正係数の再設定が必要となる。このため、前述した第一の従来技術と同様に、この第二の従来技術もまた、レーザの特性変化に対して好適な対応ができない。
上記第三の技術では、図32に示すゲイン調整部352に代えて、D/A変換器350の出力をマニュアルで調整する増幅器が備えられている。この場合、マニュアルで調整することから、当然に、レーザの特性変化のたびにD/A変換器35の出力をマニュアルで調整し直さなければならない。
上記第四の技術では、レーザの特性で決まる最大光量と最小光量をその最大駆動電流と最小駆動電流に対応付け、その対応関係から任意の光量に対応した駆動電流を直線補間の手法にて求めるようにしている。これを実現するために、第四の技術では、レーザの駆動電流の最大値と最小値との差及びレーザスポットの走査速度に略比例した値の補正係数データを合成し、これにレーザの駆動電流の最大値を合成することで得られた制御信号に基づいてレーザを駆動するように構成されている。このようにレーザ光の光量を直線補間の手法に従って制御することから、上述した第一の技術や第二の技術での課題は解決されており、光量を変えても補正係数を変更する必要がない。
しかし、この第四の技術をその後述するように内部抵抗の比較的大きい面発光型レーザ素子を光源として用いたレーザゼログラフィに適用した場合、そのレーザを高速にON状態にするために必要な電圧源をどのように制御するかについては当該第四の技術では明らかにされていない。また、レーザゼログラフィにおける光量補正は、通常ある一定光量を中心としてプラス側またはマイナス側に補正しなければならず、全走査エリア内を最大光量と最小光量に基づいてキャリブレーションを行ったのでは、全走査エリアで比率の高い中心光量近辺での補正精度が悪化してしまう。
以上の第一乃至第四の技術はいずれも電流駆動であり、これらの技術を内部抵抗の大きい面発光素子、例えば、レーザゼログラフィの光源として用いることのできる面発光型レーザ素子(以下、単に面発光レーザという)適用する場合以下のような課題がある。
レーザゼログラフィに用いることのできる面発光レーザの電気的特性と端面発光型レーザ素子(以下、単に端面発光レーザという)の電気的特性との違いは、図33に示すように、端面発光レーザでは、印加電圧に対して電流が100mA程度まで指数関数的に増大するのに対し、面発光レーザでは、100μA程度の小さい電流から電圧−電流特性が直線関係になるということである。これは、次のような理由によるものである。
レーザをシングルモードで発振させる必要性から発光領域を絞るために接合面積が小さくなり、その結果、面発光レーザの内部抵抗が高くなっている。そのため、電圧−電流特性が少ない電流値から直線領域に入ってしまうことになる。一方、端面発光レーザも電流を増やしていくと内部抵抗が原因で最終的にはその電圧−電流特性が直線領域に入るが、面発光レーザと比較してその電圧−電流特性が直線領域に入る電流値は一桁以上違う。端面発光レーザの内部抵抗が数Ω〜数十Ωであるのに対して面発光レーザの内部抵抗は数百Ωと一桁以上大きな値となっている。
端面発光レーザでは、図34に示すように、内部抵抗Rldが小さいうえに駆動配線も比較的短いことから寄生容量も小さい。このため、駆動電流パルスの立ち上がり及び立下りは急峻となる。一方、面発光レーザでは、高速、高解像度にするために多数のレーザ素子を駆動しなければならない場合、駆動回路が大きくなりがちで、配線の引き回しが長くなる傾向にある。そのため、図35に示すように、比較的長い多数の駆動配線が並列に並んでいることで寄生容量が大きくなったり、線間容量や共通インピーダンスによるクロストークが生じ易い。その結果、駆動電流波形の立ち上がり及び立ち下がりは緩慢になる。
具体的には、従来の電流駆動方式では、端面発光レーザの駆動電流パルスが1nsec.近くで立ち上がるのに対して、面発光レーザの駆動パルスの立ち上がりには数十倍の時間を要し、面発光レーザの変調速度は数十MHzが限度である。このことは、面発光レーザでは、複数のレーザ素子を備えることによりビーム数が増えたにもかかわらずトータルの変調速度が上がらないことを意味する。従って、何らかの方法でこの変調速度を改善しなければ面発光レーザを使うメリットがない。
そこで、発光素子より内部抵抗が小さい電圧源(理想的にはゼロ)により、発光素子を電圧駆動することにより変調速度の高速化が達成され得る。しかし、エミッタフォロワやソースフォロワで発光素子を駆動する技術はあるものの、低抵抗化には電流依存性があるので、低消費電力化や、複数の発光素子を駆動するための集積回路化には課題がある。更に、光量補正について言及されたものについては知られていない。
なお、電圧駆動、及び電圧駆動と電流駆動の切換えについては本出願人が先に特願平2002-049925号にて提案している。例えば、負帰還増幅器によるバッファアンプにより実現される電圧源と、発光素子の駆動端との間に設けられるスイッチ素子とで構成される電圧駆動回路や、更にこれに加え、自動光量制御時の前記電圧駆動回路の出力に対応した制御電圧で制御される電流源からの電流をスイッチ素子を介して発光素子の駆動端に供給する電流駆動回路を含み、この電流駆動回路により電圧駆動時の補償電流を供給したり、電圧駆動後に電流駆動に切換えたりする駆動装置が開示されている。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたもので、その課題は、走査光学系を介して走査対象面を走査する面発光レーザ等の内部抵抗の大きい発光素子の光量制御を的確に行うことのできるような発光素子駆動装置を提供することである。
本発明は、請求項1に記載されるように、電圧源から発光素子に印加される駆動電圧を制御することにより発光素子から出射される光ビームの光量を制御する発光素子駆動装置において、上記発光素子の電圧−電流特性上において定まる第一の光量を得るための駆動電圧及と第二の光量を得るための駆動電圧とに基づいた直線補間により決定される光量補正に係る情報に対応した光量の光ビームが上記発光素子から出射されるように当該発光素子に対する駆動電圧を制御する制御手段を有するように構成される。
このような発光素子駆動装置では、電圧源のみで発光素子を駆動することになる。従来、端面発光レーザでは動作領域内での光量と電圧とは直線関係になかったが、面発光レーザのような高い内部抵抗を持つ発光素子の場合、光量と電圧とが直線関係で近似できる。このため発光素子(レーザ)の動作領域内で発光素子の電圧−電流特性上において定まる第一の光量を得るための駆動電圧と第二の光量を得るための駆動電圧に基づき、この2点の間で直線補間により決定される電圧で発光素子(レーザ)を駆動することで、その発光光量を電圧駆動だけでも該2点間にある任意の光量に設定することができる。また、その2点間の外にあっても直線上にある限り外挿によって光量設定を行うことができる。
また、本発明は、請求項2に記載されるように、上記発光素子駆動装置において、上記制御手段は、発光素子から出射される光ビームの光量が第一の光量となるように制御した駆動電圧に基づいた第一の制御情報を保持する第一の制御情報保持手段と、発光素子から出射される光ビームの光量が第二の光量となるように制御した駆動電圧に基づいた第二の制御情報を保持する第二の制御情報保持手段とを有し、上記光量補正に係る情報に基づいて、当該情報に対応した光量を得るための制御情報を上記第一の制御情報と第二の制御情報から直線補間により生成し、その生成された制御情報に基づいて発光素子に対する駆動電圧を制御するように構成することができる。
当該発光素子駆動装置のレーザゼログラフィへの適用を考えた場合、レーザの自動光量制御の後、感光体上をレーザで露光している。その露光時にレーザを変調する際にはレーザが点灯するか消灯するかは画像データによって一方的に決められるためこの期間では光量補正ができない。このため、レーザ変調の前に制御電圧を確定し、それをもとに変調を行う必要がある。
上記発光素子駆動装置では、電圧駆動の第一の制御情報と第二の制御情報それぞれ対して保持手段が設けられ、変調前に光量制御を行ってその結果得られた制御情報を当該保持手段に保持している。そして、発光素子の変調時にはその保持手段に保持された制御情報に基づいて当該発光素子の駆動制御が行われる。
更に、本発明は、請求項3に記載されるように、上記発光素子駆動装置において、上記制御手段は、上記第二の制御情報と上記光量補正に係る情報とを乗ずる乗算手段を有し、該乗算手段での演算結果に基づいて上記第一の制御情報を補正することにより駆動電圧を制御すべき制御情報を生成するように構成することができる。
レーザゼログラフィでは、環境温度やトナーの状態が変化した場合、レーザ光量を変えて画像濃度を一定に保つ制御が行われる。上記発光素子駆動装置では、第一の制御情報を補正するのに乗算器を使用しているが、補正に用いる第二の光量を第一の光量に対しレーザ光量によらず常に一定値となるよう制御しておけば、乗算器の入力端子の一方に光量に応じた光量制御時の制御情報が入力され、制御情報さえ目標とする光量にあわせておけば、もう一方の光量補正信号は光量を変えても同じ光量補正信号でよい。
更に、複数の発光素子を駆動させる上記発光素子駆動システムの回路構成を縮小するという観点から、請求項4記載のように、前記光量補正に係る情報を前記直線補間により決定する際に用いる補正係数を複数の前記発光素子駆動装置に共通に入力する補正係数入力手段を有するように構成することが可能である。
このような補正係数入力手段は、例えば請求項5記載のように、ディジタルで入力された情報をアナログな前記補正係数に変換して出力するD/A変換器を含んで構成されるように構成することもできる。
更に、補正係数入力手段の出力の切り替え時に補正係数に重畳されるノイズを除去するという観点から、請求項6記載のように、前記補正係数入力手段から出力された前記アナログな補正係数の高周波成分を除去するフィルタ手段を有するように構成することもできる。
また、自動光量制御APCモード切替えの際のAPC精度の向上及びAPC時間の短縮を鑑みると、請求項7記載のように、前記フィルタ手段の動作/不動作を切り替える切替手段とを有するように構成するとよい。
また、各発光素子が描画する画素の位置が主走査方向にずれていることに鑑みて、請求項8記載のように、前記補正係数入力手段が、描画される位置が主走査方向においてずれていない前記発光素子を駆動する1つ以上の前記発光素子駆動装置に共通に前記補正係数を入力するように構成することも可能である。これにより、主走査方向に位置ずれのない発光素子を駆動する発光素子駆動装置を同一のグループとし、各グループで位置ずれを解消するように制御することができるようになる。一方補正係数が主走査方向に対し画素単位ではその変化が殆ど無視できるような場合には主走査方向でずれていても同一の補正係数を入力することが可能である。この場合主走査方向での補正係数の誤差は画質への影響が無視でき、補正係数が一つで済むことから回路規模を小さく抑えることが可能である。
以上、説明したように、本願発明によれば、電圧源と電流源での駆動しなければならない内部抵抗の大きな発光素子を温度による特性変動も補正しながらレーザ光量を正負に補正することができる。
本発明の実施の一形態に係る発光素子駆動装置の基本構成例を示す図である。 面発光レーザの電圧−電流特性及び発光量特性の一例を示す図である。 補正電流源の極性を逆にした発光素子駆動装置の基本構成例を示す図である。 面発光レーザの電圧−電流特性及び発光特性の一例を示す図である。 発光素子駆動装置の他の基本構成例を示す図である。 発光素子駆動装置の更に他の基本構成例を示す図である。 図6に示す発光素子駆動装置を具体化させた発光素子駆動装置の構成例を示す図である。 図7に示す発光素子駆動装置を更に具体化させた発光素子駆動装置の構成例(第一の状態)を示す図である。 図8に示す発光素子駆動装置における他の状態例(第二の状態)を示す図である。 図8に示す発光素子駆動装置における更に他の状態例(第三の状態)を示す図である。 面発光レーザにおける複数の発光部の駆動制御を行う発光素子駆動装置の構成例を示す図である。 図11に示す発光素子駆動装置の動作を示すタイミングチャート(その1)である。 図11に示す発光素子駆動装置の動作を示すタイミングチャート(その1)である。 温度補償機能を備えた発光素子駆動装置の構成例(第1の状態)を示す図である。 温度補償機能を備えた発光素子駆動装置の構成例(第2の状態)を示す図である。 温度補償機能を備えた発光素子駆動装置の構成例(第3の状態)を示す図である。 温度補償機能を備えた発光素子駆動装置の構成例(第4の状態)を示す図である。 温度補償機能を備えた発光素子駆動装置の構成例(第5の状態)を示す図である。 温度補償機能を備えた発光素子駆動装置の構成例(第6の状態)を示す図である。 温度補償機能を備えた発光素子駆動装置の構成例(第7の状態)を示す図である。 温度補償機能を備えた発光素子駆動装置の構成例(第8の状態)を示す図である。 温度補償機能を備えた発光素子駆動装置の構成例(第9の状態)を示す図である。 温度補償機能を備えた発光素子駆動装置の構成例(第10の状態)を示す図である。 温度補償機能を備えた発光素子駆動装置の構成例(第11の状態)を示す図である。 図14乃至図24に示す発光素子駆動装置の動作を示すタイミングチャートである。 温度補償機能を備えた発光素子駆動装置の他の構成例(第1の状態)を示す図である。 図26に示す発光素子駆動装置の動作を示すタイミングチャート(その1)である。 図26に示す発光素子駆動装置の動作を示すタイミングチャート(その2)である。 図14乃至図24に示す発光素子駆動装置におけるスイッチ、コンデンサの接続関係の他の例を示す図である。 レーザゼログラフィにおけるレーザ走査系の構成例と感光体表面での光量特性の一例を示す図である。 従来の発光素子駆動装置の構成例を示す図である。 従来の発光素子駆動装置の他の構成例を示す図である。 端面発光レーザと面発光レーザそれぞれの電圧−電流特性の特徴を示す図である。 端面発光レーザとその駆動回路との接続構成例を示す図である。 面発光レーザとその駆動回路との接続構成例を示す図である。 面発光レーザの従来の駆動装置の基本構成例を示す図である。 面発光レーザの電圧−電流特性及び発光特性の一例を示す図である。 面発光レーザの駆動補正の状態例を示す図である。 図11に示す発光素子駆動装置におけるD/A変換器53,これを制御するアップ/ダウンカウンタ153及び補正信号の高周波ノイズを除去するフィルタ154の構成を示すブロック図である。 図39に示すアップ/ダウンカウンタ153に入力される入力クロック信号(SCCNT)及びアップダウン信号(SCUD)、並びにD/A変換器53から出力される補正信号及びこれに基づく発光素子からの補正光量を説明するためのタイミングチャートである。 発光素子を2次元配列した図11に示す発光素子駆動装置における描画の位置ずれと(a)、補正カーブの位置ずれと(b)、これを位置補正した後の補正カーブの位置と(c)とを示す図である。
面発光レーザの光量補正に関して以下のような課題がある。
従来提案されている光量補正の方法では、電流源だけを補正している。しかし、面発光レーザのように直列抵抗が高いレーザでは、レーザをONさせる際の立ち上がりを早くするためにON開始時に一定電圧を印加しなければならない。この電圧は、レーザの発光波形にオーバーシュートやアンダーシュートが発生しないように制御しなければならない。
例えば、電圧源と電流源を備えた面発光レーザLDの駆動回路として、例えば、図36に示すような回路が考えられる。この場合、固定電圧源VとオペアンプOP(バッファ機能)とで構成された電圧源からスイッチSW2及びスイッチSW1を介して面発光レーザLDに定電圧Vが印加される。また、固定電流源Iと補正電流源ΔIから構成される電流源からスイッチSW1を介して駆動電流が面発光レーザLDに供給される。そして、面発光レーザLDの駆動電流の変化に対して、図37に示すように、その端子電圧及びレーザ光量が変化する。
上記のような駆動制御回路において、従来の電流駆動方式を適用し、電圧源から第一の光量に対応した駆動電圧Vを面発光レーザLDに印加した状態で電流源から供給されるその第一の光量に対応した駆動電流I(基準値)をΔIだけ補正する。すると、図37に示す特性から決まる面発光レーザLDの動作点における端子電圧と印加される駆動電圧Vとに差が生じる。その結果、その駆動電流が基準値より高くなるように補正した場合(ΔIが正)、図38のプラス補正にあるようにレーザ光量にオーバーシュートが生じ、逆に駆動電流が基準値より低くなるように補正した場合(ΔIが負)、図38のマイナス補正にあるようにレーザ光量にアンダーシュートが生ずる。このため、補正をかけながらレーザビームで感光体上を露光した場合、ビームの走査方向に、本来同一であるべき濃度にムラができることになる。
そこで、上記のような技術的課題を改善した本発明の実施の一形態に係る発光素子駆動装置の基本的な構成が図1に示される。この発光素子駆動回路は面発光レーザLDを駆動するためのレーザ駆動装置である。
図1において、レーザ駆動装置は、固定電圧源V、補正電圧源ΔV及びオペアンプ(バッファ機能)で構成される電圧源と、固定電流源I及び補正電流源ΔIで構成される電流源、バイアス電圧源Vbias、デカップリングコンデンサCd及びスイッチSW1、SW2を有している。スイッチSW1は電流源側及びバイアス電圧源Vbias側のいずれかに切り替わる。スイッチSW2はオン・オフ動作を行う。
電圧源からの出力電圧がオン状態となるスイッチSW2及び電流源側に切り替えられたスイッチSW1を介して面発光レーザLDに印加される。電流源からの出力電流が当該電流源側に切り替えられたスイッチSW1を介して面発光レーザLDに供給される。上記電圧源からの出力電圧は、レーザ発振閾値電圧以上の所定電圧値範囲で制御可能となるように設計される。また、電流源からの出力電流は、面発光レーザLDの発振閾値電流以上の所定電流値範囲で制御可能となるように設計される。
デカップリングコンデンサCdは、スイッチSW2がオフ状態のときに電圧源からの出力電圧により充電され、その電圧を保持する。また、バイアス電圧源Vbiasの出力電圧は、面発光レーザLDを順バイアス状態にし、かつレーザ発振閾値電圧より低い電圧値に設定される。このようなデカップリングコンデンサCd及びバイアス電圧源Vbiasにより、面発光レーザLDのオフ状態からオン動作への切替え時(SW2のオン状態への切替え及びSW1の電流源側への切替え時)により速やかに面発光レーザLDが発光を開始あるいは停止するようになる。
面発光レーザLDの駆動電流と端子電圧との関係(電圧−電流特性)は、前述したように内部抵抗が高いことから実用的な範囲で図2に示すように比例関係(直線関係:図30に示す特性に対応)となり、また、駆動電流とレーザ光量との関係も実用的な範囲で図2に示すように比例関係(直線関係)となる。このような特性を踏まえて、上記のような構成のレーザ駆動装置では、固定電流源Iは面発光レーザLDのレーザ光量が基準光量(第一の光量)となるようにその値が決められると共に補正電流源ΔIは面発光レーザLDからのレーザ光量が上記基準光量からある補正光量(第二の光量)に変化させるのに必要な値に決定されている。また、面発光レーザLDの電圧−電流特性上で、上記固定電流源I及び補正電流源ΔIのそれぞれの値に対応するように固定電圧源V及び補正電圧源ΔVの値が決められる。
そして、補正電流源ΔI及び補正電圧源ΔVを図2に示す特性に従って同時に比例制御することにより、レーザ光量を基準光量(第一の光量)と上記補正光量(第二の光量)との間の任意の光量に補正することができるようになる。また、レーザ駆動電流と光量との関係及びレーザ駆動電圧と電流との関係が直線関係で近似される限り、上記の手法に従った光量制御の適用範囲を上記のように決められた補正光量(第二の光量)以上にまで広げる(外挿)ことができる。
上記のように制御される駆動電流とレーザ光量との関係、及び駆動電流と駆動電圧との関係は、図2に示す面発光レーザLDの特性に基づいている。従って、上記のような電圧及び電流の双方の比例制御によりそれらのバランスがずれることがなく、制御されるレーザ光量に図35で示したオーバーシュートやアンダーシュートが生ずることはない。
ところで、図1及び図2に示した例では、感光体上の像濃度がレーザ光の走査範囲の中央付近において低くなる場合を想定して光量を増大させる補正について説明したが、逆にその中央付近において像濃度が高くなることを抑制するために光量を減少させる場合にも上記と同様の光量制御が可能となる。この場合、図3に示すように補正電流源ΔIの極性を図1に示すものと逆にする必要がある。しかし、実際には連続的に像濃度を基準よりも増やしたり減らしたりするために、レーザ光量を図4に示すように連続的に基準光量よりも増やしたり減らしたりする場合がある。このような場合に、電流源の極性切替えによって対応していたのでは、回路のもつオフセットにより極性切替え時に濃度が不連続となる。
このようなクロスオーバ歪みを避けるためには、基準電流源(固定電流源)の出力電流値を予めより少ないレーザ光量に対応するように設定しておき、補正電流源ΔIの制御範囲にその少ないレーザ光量から基準光量に達するまでの電流分が含まれるようにしておけばよい。
ただし、上述した各例では、面発光レーザLDの電圧−電流特性を予め記憶しておき、その特性に従って補正電流源ΔI及び補正電圧源ΔVを調整することになる。このような面発光レーザLDの電圧−電流特性を予め記憶しておかなくても上述したような光量制御が可能となるレーザ駆動装置は、例えば、図5に示すように構成される。
図5において、このレーザ駆動装置は、自動光量制御用オペアンプ(以下、APCオペアンプという)、演算器D1、D2、オペアンプOP(バッファ機能)、電流源I、コンデンサC1、C2、C3、C4、スイッチSW1、SW2、SW3、SW4、SW5、面発光レーザLDの出射光量を検出するためのフォトダイオードPDを有している。また、前述した各例と同様に、デカップリングコンデンサCd及びバイアス電圧源Vbiasが当該レーザ駆動装置に設けられている。
このようなレーザ駆動装置において、まず、スイッチSW1が電流源I側に、スイッチSW3がコンデンサC3側に、スイッチSW4がコンデンサC1側に、スイッチSW5がAPCオペアンプ側に、スイッチSW2がオフにそれぞれ切り替えられた状態で、基準光量(第一の光量)に対応した第一の基準電圧値Vref1がAPCオペアンプの非反転入力端子(+)に印加される。この状態で、電流源Iからの出力電流が駆動電流として面発光レーザLDに供給され、当該面発光レーザLDからその駆動電流に対応した光量のレーザ光が出射される。そのレーザ発光量に対応したフォトダイオードPDの出力電圧VpdがAPCオペアンプの反転入力端子(−)に印加されており、このフォトダイオードPDの出力電圧Vpdが上記基準電圧Vref1に一致するようにAPCオペアンプからの制御電圧によって電流源Iの出力電流が制御される。即ち、面発光レーザLDからのレーザ光量が上記基準光量(第一の光量)となるように電流源Iの出力電流が制御される。
そして、上記APCオペアンプからの電流源Iに対する制御電圧がコンデンサC1に充電されると共にそのときの面発光レーザLDの端子電圧がコンデンサC3に充電される。
次に、補正光量レベル(第二の光量)の設定のために自動光量制御の目標値が上記第一の基準電圧Vref1から第二の基準電圧Vref2に切替えられる。このとき、スイッチSW3がコンデンサC4側に、スイッチSW4がコンデンサC2側にそれぞれ切替えられる。この状態で、面発光レーザLDのレーザ光量に対応したフォトダイオードPDの出力電圧Vpdが上記第二の基準電圧Vref2に一致するようにAPCオペアンプからの制御電圧によって電流源Iからの出力電流が制御される。即ち、面発光レーザLDからのレーザ光量が上記補正光量(第二の光量)となるように電流源Iの出力電流が制御される。この際、上記電流源Iに対する制御電圧がコンデンサC2に充電されると共にそのときの面発光レーザLDの端子電圧がコンデンサC4に充電される。
更に、光量補正を行いつつ面発光レーザLDの駆動制御を行う場合、スイッチSW2がオン状態に、スイッチSW5が演算器D1側にそれぞれ切替えられる。この状態で、演算器D1は、走査位置に応じた光量補正に関する情報が制御回路(図示略)から与えられると、コンデンサC1に蓄積された上記基準光量(第一の光量)に対応した制御電圧とコンデンサC2に蓄積された上記補正光量(第二の光量)に対応した制御電圧との差と上記基準光量(第一の光量)と補正光量(第二の光量)との光量差との関係基づいた比例計算によって上記走査位置に応じた光量補正に関する情報に対応した制御電圧を演算して出力する。また、演算器D2は、上記走査位置に応じた光量補正に関する情報が制御回路(図示略)から与えられると、コンデンサC3に蓄積された上記基準光量(第一の光量)に対応した面発光レーザの端子電圧とコンデンサC4に蓄積された上記補正光量(第二の光量)に対応した面発光レーザの端子電圧との差と上記基準光量(第一の光量)と補正光量(第二の光量)との光量差との関係に基づいた比例計算によって上記走査位置に応じた光量補正に関する情報に対応した駆動電圧を演算して出力する。
そして、演算器D1から出力される制御電圧によって電流源Iが制御されると共に、演算器D2から出力される駆動電圧がオペアンプOP、スイッチSW2及びSW1を介して面発光レーザLDに印加される。これにより、面発光レーザLDの電圧−電流特性に従った当該面発光レーザLDの駆動電圧及び駆動電流の制御が同時に行われることになる。
更に、簡単なアナログ回路で高精度に面発光レーザLDの駆動電圧及び駆動電流を制御できるようにしたレーザ駆動装置について説明する。その基本的な構成は、例えば、図6に示すようになる。
図6において、固定電圧源Vと固定電位(この例は接地電位)との間に補正電圧源ΔVが接続されると共に、固定制御電圧源V(I)と固定電位(この例では接地電位)との間に補正制御電圧源V(ΔI)が接続されている。そして、固定制御電圧源V(I)からの固定制御電圧と補正制御電圧源V(ΔI)からの補正制御電圧とが重畳された制御電圧により電流源Iからの出力電流が制御されるようになっている。この例では、面発光レーザLDのシリーズ抵抗(内部抵抗)が高いことからその駆動電圧と駆動電流が比例関係にあり、電流源Iに対する制御電圧と当該電流源Iからの出力電流との関係も比例するものとする。
上記補正電圧源ΔV及び補正制御電圧源V(ΔI)として4象限アナログ乗算器を用いることができ、その乗算器に接続されるべき固定電圧源V及び固定制御電圧源V(I)としてコンデンサを用いることができる。この場合、当該レーザ駆動回路は、図7に示すように構成される。
図7において、コンデンサC1が上記固定制御電圧源V(I)に対応し、コンデンサC2が上記固定電圧源Vに対応する。また、乗算器21が補正制御電圧源V(ΔI)に対応し、乗算器22が補正電圧源ΔVに対応する。更に、面発光レーザLDの端子電圧がスイッチSW1、SW4を介して上記コンデンサC2に充電するための経路が形成されている。
このようなレーザ駆動装置では、各乗算器21及び22の一方の入力端子(乗数端子)には補正信号が入力し、他方の入力端子(被乗数端子)に制御電圧が入力する。上記各乗算器21及び22にオフセットが存在してもその出力に接続されたコンデンサC1、C2により当該オフセットがキャンセルされる。
まず、第一の光量(基準値)を設定する際には、各乗算器21及び22の乗数端子に0Vの補正信号が入力される。この状態では、乗数が0であるため、被乗数端子にどのような制御電圧が入力されても各乗算器21及び22はオフセット電圧を出力する。ここで、スイッチSW2が電流源I側に切替えられると共にスイッチSW3及びSW4がオンに切替えられ、面発光レーザLDからのレーザ光量が目標光量となる第一の光量(基準値)に一致するように電流制御端子に印加された制御電圧によって電流源Iが制御される。
このとき、コンデンサC1には電流制御端子からの制御電圧と乗算器21から出力されるそのオフセット電圧との差電圧が充電される。また、コンデンサC2には面発光レーザLDの端子電圧と乗算器22のオフセット電圧との差電圧が充電される。
次に補正電圧の読み込み動作がなされる。
各乗算器21、22の乗数端子には補正光量(第二の光量)に対応した補正電圧が入力される。この状態で各乗算器21、22は被乗数端子に入力される制御電圧に応じてその出力がオフセット電圧から増大したものとなる。
ここで、スイッチSW3及びSW4がオフに切替えられると共にスイッチSW2がオンに切替えられる。このような状態で、乗算器21の被乗数端子に入力される制御電圧を制御することにより面発光レーザLDのレーザ光量が目標光量の補正光量に一致するように乗算器21の被乗数を制御して電流源Iの出力電流が制御される。このとき、面発光レーザLDの端子電圧(オペアンプOPの反転入力)とオペアンプOPの非反転入力とが一致するように乗算器22の被乗算端子に入力される制御電圧が制御される。
上記のような各乗算器21、22の被乗算端子に入力される制御電圧の制御が終了すると、その各乗算器21、22の被乗数端子に入力された制御電圧がサンプルホールド回路(図示略)に保持される。そして、当該レーザ駆動装置は、面発光レーザLDの変調動作に備える。
面発光レーザLDの変調時には、レーザ光の走査位置に応じた光量補正量に対応した補正電圧が各乗算器21、22の乗数端子に入力される。それにより、乗算器21、コンデンサC2及びオペアンプOPで構成される電圧源から面発光レーザLDに印加される駆動電圧及び電流源Iから面発光レーザLDに供給される駆動電流の双方が同時に制御され、上記レーザ光の走査位置に応じて補正(スマイル補正)された光量にて面発光レーザLDの発光がなされる。
上記図7に示すレーザ駆動装置の更に具体的な構成が図8乃至図10に示される。
図8において、このレーザ駆動装置は、乗算器21、22、APCオペアンプ25、オペアンプ26及び電流源30を有すると共に、制御電圧を充電するためのコンデンサC1、C2、C3、C4及びスイッチSW1〜SW11を有する。また、前述した各例と同様に、バイアス電圧源Vbias及びデカップリングコンデンサCdが当該レーザ駆動装置に設けられている。
上記APCオペアンプ25にはスイッチSW9を介して第一の基準電圧Vref1及び第二の基準電圧Vref2のいずれかが入力される。APCオペアンプ25の出力はスイッチSW8を経由してオペアンプ26の非反転端子(+)に入力されると共にスイッチSW6を経由してコンデンサC4及び乗算器22の被乗数端子に接続されている。各乗算器21、22の乗数端子には補正信号Vcorが入力される。変調時には、上記オペアンプ26はスイッチSW3によって電圧源として機能する。自動光量制御時には、オペアンプ26は、スイッチSW4及びSW11を経由して直接的、または、スイッチSW4、SW5及び乗算器21を経由して間接的に電流源30を制御する。
変調時には、スイッチSW7とSW2とが交互にオン状態となり、面発光レーザLDの発光がオフ状態のときにはデカップリングコンデンサCdが充電されて面発光レーザLDの次のオン状態に備える。スイッチSW10は電流源30からの出力電流を面発光レーザLDに供給するためのスイッチであり、変調時には、デカップリングコンデンサCdと直列に接続されたスイッチSW2と同期して開閉される。面発光レーザLDのレーザ光量を第一の光量または第二の光量に自動光量制御する際には、スイッチSW10はオン状態でスイッチSW2はオフ状態にされる。これは、自動光量制御時に容量の大きなデカップリングコンデンサCdが接続されていると、その自動光量制御の応答性が低下して収束性が悪化することを避けるためでる。
上記のようなレーザ駆動装置において、まず、面発光レーザLDのレーザ光量が基準光量(第一の光量)となるように制御される。
各スイッチSW1〜SW11は図8に示すような状態に維持される。この状態において、APCオペアンプ25は、面発光レーザLDからのレーザ光量に対応したフォトダイオードPDの出力電圧Vpdが第一の基準電圧Vref1に一致するようにオペアンプ26の非反転入力端子(+)の電位を制御する。オペアンプ26は、この非反転入力端子(+)に入力されたAPCオペアンプ25からの出力と反転入力端子(−)に入力された面発光レーザLDの端子電圧とが一致するように、スイッチSW4、SW11を経由して電流源30の出力電流を制御する。
APCオペアンプ25に入力するフォトダイオードPDからの出力電圧Vpdと第一の基準電圧Vref1が一致すると、このときの電流源30に対する制御電圧がコンデンサC1に充電される。また、このとき、オペアンプ26の非反転入力端子(+)の電圧は面発光レーザLDの端子電圧に一致しており、この端子電圧に一致するオペアンプ26の非反転入力端子(+)の電圧がコンデンサC2に充電される。
このときたとえオペアンプ26に多少のオフセットがあったとしても、APCオペアンプ25がフォトダイオードPDの出力Vpdと第一の基準電圧Vref1との差電圧を増幅しており、オペアンプ26のオフセットを相殺する電圧がAPCオペアンプ25の出力に発生する。その結果、オペアンプ26のオフセットは抑制される。
次に、補正レベルの読み込み動作がなされる。
各スイッチSW1〜SW11は、図9に示すような状態に維持される。この状態において、APCオペアンプ25にはスイッチSW9を介して補正光量(第二の光量)対応した第二の基準電圧Vref2が供給される。このAPCオペアンプ25の出力はスイッチSW6を介して乗算器22の被乗数端子に接続される。このため、APCオペアンプ25は、乗算器22及びコンデンサC2を介してオペアンプ26の非反転入力端子(+)の入力を制御する。乗算器22の乗数端子には補正信号Vcorが入力される。この乗算器22は、被乗数端子に電圧が印加されると、乗数端子に入力された補正信号Vcorのレベルに比例して増幅された電圧を出力する。
オペアンプ26は、乗算器22の出力と面発光レーザLDの端子電圧との差電圧を増幅し、その出力電圧がスイッチSW4及びSW5を介して乗算器21の被乗数端子に入力される。その結果、オペアンプ26は乗算器21及びコンデンサC1を経由して電流源30の出力電流を制御することになる。その補正信号の読み込み動作の結果、乗算器21の出力は補正信号に合わせて補正電圧を発生するようにキャリブレーションされた状態となる。つまり、例えば、補正電圧がゼロの場合には、乗算器21及び22からはそれらのオフセットがそのまま出力され、電流源の制御端子及び電圧源であるオペアンプ26の非反転入力端子(+)には第一の光量での駆動電圧及び駆動電流の制御電圧が発生するようになる。
更に、変調時には次のような動作がなされる。
各スイッチSW1〜SW11は、図10に示すような状態に維持される。第一の光量(基準光量)と第二の光量(補正光量)の設定時における電流源30及び電圧源であるオペアンプ26の非反転入力端子(+)の電位変化は、各乗算器21、22の乗数端子に入力された補正信号と被乗数端子に入力された制御信号との乗算の結果得られた電圧に基づいている。そして、各乗算器21、22の被乗数端子に入力された電圧をスイッチSW5、SW6をオープンにしてコンデンサC3、C4に充電しておく。変調時に、乗算器21、22の乗数端子に入力される補正信号のレベルをゼロにすると、各乗算器21、22の出力はオフセットだけとなるため、面発光レーザLDのレーザ光量が第一の基準電圧Vref1に対応した第一の光量(基準光量)となるように当該面発光レーザLDに対する駆動電流及び駆動電圧が同時に制御される。また、各乗算器21、22の乗数端子に上記補正レベル設定時の補正信号Vcorが入力すると、面発光レーザLDのレーザ光量が第二の基準電圧Vref2に対応した第二の光量(補正光量)となるように当該面発光レーザLDに対する駆動電流及び駆動電圧が同時に制御される。
上記のようなアナログ回路では、各乗算器21、22の乗数端子に0からVcorの任意の補正電圧を入力すると、面発光レーザLDからは、上記第一の光量及び第二の光量の間の光量となるレーザ光が出射されるようになる。そして、その補正電圧とその面発光レーザLDからのレーザ光量との関係は直線的(比例関係)となる。
従って、変調時に、レーザ光の走査位置に応じた補正信号を上記レーザ駆動装置における各乗算器21、22の乗数端子に供給することにより、走査位置に対応したレーザ光の光量補正が容易に行うことができるようになる。
更に、各乗算器21、22の直線性が正負の領域で確保されていれば、乗数端子にマイナスの信号を入力すれば、補正の方向を逆にすることも可能である。また、各乗算器21、22のダイナミックレンジと面発光レーザLDの電圧−電流特性の直線性が確保されているならば、各乗算器21、22の乗数端子に入力される信号レベルを上記補正レベル設定時の補正信号のレベルVcor以上にすることにより外挿による直線補間での補正も可能となる。
レーザゼログラフィに用いられる面発光レーザLDは実際には複数の発光部LDiを有している。そして、このような面発光レーザLDを駆動するレーザ駆動装置は、前述したレーザ駆動装置と同様の構成となる駆動制御回路をその発光部LDi毎に備えた構造となっている。このように複数の発光部LDiを有する面発光レーザLDのレーザ駆動装置は、例えば図11に示すように構成される。この例では、面発光レーザLDが36の発光部LD1〜LD36を有している。
図11において、このレーザ駆動装置は、面発光レーザLDの発光部LD1〜LD36を駆動するための36チャネルの駆動制御回路100(1)〜100(36)を備えている。各駆動制御回路100(1)〜100(36)の構成は同じであり、その構成は、図8〜図10に示したレーザ駆動装置の構成と略同一である。ただし、このレーザ駆動装置は、図8〜図10に示したレーザ駆動装置におけるAPCオペアンプ25に対応したAPCオペアンプ251を各駆動制御回路100(1)〜100(36)に対して共通のものとしている。その結果、このAPCオペアンプ251のオフセットが全てのチャネルに同等に作用するので、そのオフセットにより各チャネルの発光部LDiからの光量がばらつくことはない。
各発光部LDiのレーザ光量を検出するフォトダイオードPDからの検出電圧がアンプ51及びスイッチ253を介してAPCオペアンプ251の反転入力端子(−)に入力されている。また、APCオペアンプ251の非反転入力端子(+)には、前述した例と同様に、スイッチ254(図8〜図10におけるSW9に対応)にて選択された第一の基準電圧Vref1または第二の基準電圧Vref2が印加されている。
また、APCオペアンプ251の反転入力端子(−)とその出力端子との間に各チャネル1〜36に対応した2つのサンプルホールド回路252、252が並列的に接続されている。サンプルホールド回路252、252はそれぞれ、第一の基準電圧Vref1及び第二の基準電圧Vref2を用いた光量制御に対応する。
各サンプルホールド回路252、252はスイッチSWfbi及びコンデンサCfbi(i=1〜36)にて構成される。このスイッチSWfbiは、自動光量制御(APC)に際してiチャネルの駆動制御回路100(i)におけるスイッチSW5及びSW6とスイッチSW8及びSW11と同期してオンからオフに切替えられる。従って、各サンプルホールド回路252、252のコンデンサCfbiには、駆動制御回路100(i)におけるコンデンサC3、C4に蓄積される制御電圧及びコンデンサC1、C2に蓄積される制御電圧に対応する電圧が交互に蓄積され、スイッチSWfbiがオンになるときに、その蓄積された制御電圧がAPCオペアンプ251の反転入力端子(−)と出力端子との間に印加され、次のAPC動作に備える。各サンプルホールド回路252、252のコンデンサCfbiには厳密には第一の基準電圧Vref1と第二の基準電圧Vref2で光量制御した場合で異なった電圧が充電される。したがって第一の基準電圧Vref1で光量制御してから、次に第二の基準電圧Vref2で光量制御する際収束に時間がかかることとなる。この場合速やかに収束させるには、2つのサンプルホールド回路252、252を設け、第一の基準電圧Vref1と第二の基準電圧Vref2に対してそれぞれコンデンサを用意しておけば収束性を改善することができる。
なお、補正データは予め設定された値であり、これが図示しない中央演算処理装置(CPU)等からD/A変換器(補正回路ともいう)53へ入力され、D/A変換器53にてアナログの補正信号に変換され、その補正信号が前述したように各駆動制御回路100(i)における乗算器21及び22の乗数端子に入力される。また、バイアス電圧源Vbiasのバイアス電圧が各駆動制御回路100(i)におけるスイッチSW1を介して発光部LDiに印加されると共に、上記フォトダイオードPDの出力電圧を増幅するアンプ51の入力端子にスイッチ52を介して印加される。なお、スイッチSW1及びSW52のオン動作時のバイアス電圧の発光部LDi及びアンプ51への印加特性を改善するために、バイアス電圧源Vbiasに対して並列的にコンデンサCbiasが接続されている。
また、図11に示すようなレーザ駆動装置の光量制御時の動作は、各々の発光部LDiにおいて1チャネルのときと同じである。図11では、各々の駆動制御回路100(i)における乗算器21,22に入力される補正信号(=光量補正に係る情報を上記のように直線補間により決定する際に用いられる補正係数)が、共通に設けられた1つのD/Aコンバータ(変換器)53によって生成されるように構成されている。即ち、このD/A変換器53は補正係数入力手段として機能する。尚、変調時には図示しない画素信号に応じた制御信号に基づいて各発光部LDiが発光する。
ここで、図39に示すように、D/A変換器53は、アップ/ダウンカウンタ(Count)153から入力される8ビットのカウント値(CNT)によって制御される。アップ/ダウンカウンタ153には、入力クロック信号(SCCNT)とアップダウン信号(SCUD)とが入力されており、これに基づいてカウント値(CNT)をアップ/ダウンする。例えばカウント値(CNT)の基準値(補正無し)を80Hとした場合、主走査方向に光量むらが無ければ、アップ/ダウンカウンタ153はこの値を出力する。また、主走査方向に光量むらがある場合は、図40に示すように、補正方向に合わせて入力クロック信号(SCCNT)を制御し、且つCPUから入力されたアップダウン信号(SCUD)と入力クロック信号(SCCNT)とに基づいてカウンタ値CNT)をアップ/ダウンする。従って、D/A変換器53から出力される補正信号が図40に示すように、カウント値(CNT)に応じた電流値となり、結果としてこの電流値に応じ光量補正(補正光量)がなされる。これにより、各面発光レーザLDから出力されるレーザ光の光量が均一化される。
また、上記のように発光素子(面発光レーザLD)を2次元配列したレーザ駆動装置では、同時に発光した素子が描画する位置に、図41(a)に示すような主走査方向への位置ずれが生じる。従って、補正信号による各々の補正カーブは、図41(b)に示すように、この位置ずれに基づいて微妙にずれている。このような位置ずれは、補正の必要がない場合では問題とならないが、補正をする必要がある場合には画像むらを悪化させる要因となる。そこで、本発明では主走査方向に位置ずれのない素子同士を予めグループ化しておき、それぞれのグループで同一の補正回路(D/A変換器53)を用いるように構成しても良い。このように構成して、主走査方向に位置ずれの無い面発光レーザLDを駆動する駆動制御回路100(i)に共通の補正信号を入力することで、図41(c)に示すように、各補正カーブの位置ずれを修正し、揃えることが可能となる。
また、図11におけるD/A変換器53の後段に、図39に示すようにフィルタ154を設けるとよい。これは、D/A変換器53の出力の切り替え時に高周波なノイズが発生するためである。この高周波なノイズは、補正信号,変調信号に重畳されるため、光量むらが発生する要因となる。フィルタ154は、図39に示すように、抵抗R154とコンデンサC154とを有するローパスフィルタとして構成されている。
但し、光量制御時には自動光量制御APC1,APC2の設定のために、D/A変換器53の出力が変更されるが、この際フィルタ154が出力段に設けられていると、補正信号の整定に時間がかかり、自動光量制御APC精度が悪化したり、APC時間を多く要するなどという問題が生じる。そこで、本発明では、図39に示すように、APC制御時にフィルタ154の動作/不動作を切り替える切替手段として機能する切替器SW154を設ける。この切替器SW154はCPUから入力された切替信号(FLTO)によりオン/オフ制御する。即ち、APC制御時ではフィルタ154が無効となるように切替器SW154がオフに制御され、これ以外ではフィルタ154が有効となるように切替器SW154がオンに制御される。
なお、フィルタ154の後段には、フィルタ154の出力を差動信号に変換する差動信号変換器160が設けられている。差動信号変換器160が出力する差動信号が図11の駆動制御回路100(1)〜100(36)に与えられる。
上記のようなレーザ駆動装置は、例えば、図12及び図13に示すタイミングチャートに従って動作する。なお、各スイッチに対する切替え制御信号は、レーザゼログラフィ装置に設けられた制御回路(図示略)から各スイッチに与えられる。また、図12及び図13において「_i」は、iチャネルの部位であることを表している。
以下、第1チャンネルについての動作を中心に説明する。
電源投入後、T0-で、スイッチSWfb1、スイッチ253及び駆動制御回路100(1)におけるスイッチSW8、SW4、SW11、SW10がそれぞれオンされ、スイッチSW3、SW5、SW6、SW7がオフされる。スイッチSW2は5n secだけオンにされ、その後オフされる。このとき、電流源30からの電流IsがスイッチSW10を経由して発光部LD_1に供給され、その発光部LD_1が点灯する。この発光部LD_1からのレーザ光を受光したフォトダイオードPDに電流が流れ、その電流が抵抗R6により電圧に変換され、更にアンプ51にて増幅される。このアンプ51からの出力電圧はスイッチ253を経由してAPCオペアンプ251の反転入力端子(−)に入力する。
APCオペアンプ251は、反転入力端子(−)に入力する発光光量に対応した検出電圧と第二の基準電圧Vref2との差を増幅し、その出力電圧がスイッチSW8を経由してオペアンプ26に入力される。そして、最終的に、APCオペアンプ251への発光量に対応した検出電圧が第二の基準電圧Vref2と一致して収束する。この後、スイッチSW11、SW8がオフされると、そのときのそれぞれの制御電圧がコンデンサC1、C2に保持される。このとき、コンデンサC1、C2それぞれに保持される電圧は、APCオペアンプ251の出力電圧及び発光部LD_1への駆動電流を設定するための制御電圧となる。このAPCオペアンプ251の出力電圧はほぼ発光部LD_1の端子電圧となる。
以上の動作が発光部の数だけ繰り返し行われ、全てのチャネルに対応した駆動制御回路に制御電圧が保持されると共にAPCオペアンプ251に接続された各サンプルホールド回路のコンデンサCfb_i〜Cfb_36に制御電圧に対応する電圧が保持される。そして、上記のような自動光量制御APCが最終チャネル36について終了すると、スイッチ253がオフされると共に、スイッチSWfb_1がオンされて、コンデンサCfb_1に保持された制御電圧がAPCオペアンプ251の出力電圧となって次回の自動光量制御APCの処理に備える。
次にT1で、スイッチ254が第一の基準電圧Vref1側に切り替わり、スイッチSWfb_1、スイッチ253及び駆動制御回路100(1)におけるスイッチSW6、SW4、SW5、SW10がそれぞれおオンされ、スイッチSW3、SW11、SW8、SW7がオフされる。スイッチSW1、SW2は5n sec.だけオンされ、その後オフされる。
APCオペアンプ251は、反転入力端子(−)に入力する発光光量に対応した検出電圧と第一の基準電圧Vref1との差を増幅し、その出力電圧がスイッチSW8を経由してオペアンプ26に入力される。そして、最終的に、APCオペアンプ251への発光光量に対応した検出電圧が第一の基準電圧Vref1と一致して収束する。このとき補正データに「1」が設定されている(タイムチャートには示さず)と、乗算器21、22は、D/Aコンバータ53の出力とコンデンサC4の端子電圧との乗算結果、D/Aコンバータ53の出力とコンデンサC3の端子電圧との乗算結果を出力している。この後、スイッチSW6、SW5がオフされると、このときコンデンサC4、C3に保持される電圧はスイッチ254の出力である第二の基準電圧Vref2と第一の基準電圧Vref1との差に相当する制御電圧となる。即ち、1_1回目の自動光量制御APC、1_2回目の自動光量制御APC、2_1回目の自動考慮制御APC、2_2回目の自動光量制御APCの一連の動作でコンデンサC1、C2、C3、C4に充電された制御電圧と「0」に設定された補正データとの乗算結果となる乗算器21、22の出力はオフセットのみになる。この状態でスイッチ10をオンにしてレーザを点灯させると、アンプ51の出力は第二の基準電圧Vref2と一致する。また、補正データを「1」にすると乗算器21、22の出力は第二の基準電圧Vref2と第一の基準電圧Vref1との差に相当する制御電圧分だけ上昇し、同様に、この状態でスイッチSW10をオンにしてレーザを点灯させるとアンプ51の出力は第一の基準電圧Vref1に一致する。
なお、スイッチSW3は、スイッチSW1と同時にオン、オフしたが、オペアンプ26の特性によってはオンする際に当該オペアンプ26の出力にリンギングが発生する場合もあり、このような場合にはオフのままとしてよい。
以上の操作により繰り返し自動光量制御APCが行われる結果、コンデンサC1、C2、C3、C4に充電される制御電圧は一定値に収束し、変調動作が可能になる。
T7以降の変調動作では、補正データを制御し、対応するD/Aコンバータ53の出力とコンデンサC4の端子電圧との乗算結果でコンデンサC2の電位をかさ上げし、オペアンプ26の出力をその反転入力端子(−)に接続して(図示せず)バッファとし動作させたうえでスイッチSW7をオンし、上記かさ上げされたコンデンサC2の端子電圧によりデカップリングコンデンサCdを充電しておく。電流源30の制御電圧も同様に乗算器21でかさ上げされた電圧で制御されている。
レーザを点灯するときはスイッチSW7をオフし、スイッチSW10をオンする。スイッチSW3、スイッチSW2は5n sec.だけオンし、その後オフにする。デカップリングコンデンサCdによってレーザは瞬時に点灯し、その後は電流源30による定電流動作に移行する。
レーザを消灯するときはスイッチSW10をオフし、スイッチSW1をオンにすることでレーザ端子電圧を瞬時にレーザの閾値電圧以下であるバイアス電圧Vbiasにすることで消灯する。バイアス電圧源Vbiasと並列に接続されているコンデンサCbiasは当該バイアス電圧源Vbiasの補償用で、レーザを消灯する際の過渡電流を供給している。
また、次の自動光量制御APCが開始されるまでは、スイッチSW52がオンされ、変調期間の間バイアス電圧源Vbiasからのバイアス電圧をアンプ51に印加しておき、次の自動光量制御APC開始時にフォトダイオードPDの出力が定常状態に達するまでの時間を短縮する。その結果、次の自動光量制御APCが開始されたときに前回の自動光量制御時の最終電圧から負帰還制御がなされるため、必ずしも一回の制御で光量に対応した検出電圧を最終電圧(基準電圧)に収束させる必要はない。このことは、ポリゴンミラーを用いたレーザゼログラフィでは重要で、間欠的に制御を行うことで感光体への不要な露光を防止し、感光体の劣化を抑制することができる。
デカップリングコンデンサCdは、スイッチSW2がオンされて発光部LD_1の端子電圧が速やかに本来の駆動電圧になるようにしている。しかし、このデカップリングコンデンサCdの容量は限られているので、いずれ端子電圧は低下して発光部LD_1のレーザ光量も低下してしまう。これを補うため負帰還されたオペアンプ26が発光部LD_1にスイッチSW3を介して接続されている。従って、デカップリングコンデンサCdの容量はオペアンプ26の応答速度から決められる。
通常、CMOSオペアンプではでは応答するのに1μsec.程度必要なため、1μsec.でデカップリングコンデンサCdの端子電圧が落ちる程度が許容変動以内となるように当該デカップリングコンデンサCdの容量が設定される。具体的には、レーザ駆動電流が1mAであるなら電圧変動は、
1/C×1mA×1μsec.=1/C×10-9
となる。
許容光量変動を2%とし、レーザ内部抵抗を500Ωとし、許容光量変動に対する電圧変動が10mVであると過程すると、C=0.5μFが必要となる。しかし、この値は、駆動制御回路を1チップのICに収めようとすると大きすぎる。また、このようなコンデンサをICの外部に接続するなどしても、オペアンプ26の出力電位は、負荷変動により内部の制御電位が変化するためにスイッチSW3がオンされた瞬間に変動し、それによりレーザの端子電圧が変動する。この対策としてスイッチSW3と同期してレーザの駆動電流ISをスイッチSW10でレーザに供給する。
このようにすると、オペアンプ26からの出力電流変動はスイッチSW3の状態に関わらず小さく抑えることができるため、スイッチSW3がオンされた過渡的な電圧変動を防止することができる。更に、このようにすると、デカップリングコンデンサCdがレーザ端子電圧を維持する時間は電流源30が電流ISをレーザ端子に流し始めるまでの時間となる。カレントミラーで作る電流源30の応答性はオペアンプの応答性に比べてはるかに良いため、それだけデカップリングコンデンサCdへの負担が小さくなる。その結果、デカップリングコンデンサCdの容量を小さくすることが可能である。また、レーザ駆動電流ISが供給されるためスイッチSW3やSW1のオン抵抗による電圧変動は無視できるレベルまで小さくすることができる。あるいは、スイッチSW3を使わず、点灯前にスイッチSW7をオンし、点灯電圧をデカップリングコンデンサCdに充電しておき、点灯時にスイッチSW2をオンしてスイッチSW7をオフしてもよい。
上述したように、面発光レーザLDを発光させる際に、その面発光レーザLDの電圧−電流特性及び電流と発光光量との関係に基づいて決められた駆動電流と駆動電圧を面発光レーザLDに供給することにより、レーザ発光時におけるレーザ光量の変動を抑えることができる。更に、駆動電圧のレーザ端子への印加開始を駆動電流のレーザへの供給開始に遅れることなく(同時、または、先に)行うことにより、変調速度の低下を防止できると共に、レーザの発光光量の安定性を確保することができるようになる。特に、その駆動電圧のレーザ端子への印加開始を駆動電流のレーザへの供給開始と同時に行うことにより、レーザの端子電圧変動をより小さくできると共に、デカップリングコンデンサCdの容量もより小さくすることができる。
ところで、面発光レーザLDは電流が流れることにより発熱する。その発熱による温度上昇により面発光レーザLDからのレーザ光量が変動してしまう。そこで、次に、温度補償機能を有したレーザ駆動装置について図14乃至図26を参照して説明する。
レーザ駆動装置は、例えば、図14に示すように構成される。なお、図14乃至図24に示すレーザ駆動装置の構成は、スイッチの状態以外はすべて同じである。
図14において、このレーザ駆動装置は、図8乃至図10に示したものと面発光レーザLDに対して駆動電流及び駆動電圧を供給するための構成については基本的に同じである。即ち、このレーザ駆動装置は、APCオペアンプ25、オペアンプ26、乗算器21、乗算器部分22−1、22−2、電流源30−1、制御電圧を蓄積するコンデンサC1、C2、C3−1、C3−2、C4−1、C4−2、デカップリングコンデンサCd、バイアス電圧源Vbiasを用いて面発光レーザLDに対する駆動電流及び駆動電圧を制御する点で、図8乃至図10に示したものと同様である。なお、図10及び図11におけるスイッチSW3を削除し、消灯時スイッチSW7で点灯電圧をデカップリングコンデンサCdに充電し、点灯時にはスイッチSW7をオフすると共にスイッチSW2をオンしている。
各乗算器21、乗算器部分22−1、22−2の入力が差動構成となっている。今、図11において、各乗算器21、乗算器部分22−1、22−2の+と−で表記された2つの差動入力をそれぞれV1a、V1b及びV2a、V2bとすると、差動構成の各乗算器21、乗算器部分22−1、22−2はIout=α(V1a-V1b)(V2a-V2b)で記述される電流を出力する。ただし、αは定数である。例えば、乗算器22−1を例にとりその動作を説明すると、第1の光量で制御するときには前述した補正電圧V1aとV1bは同電圧となる。このため電流出力Ioutはゼロとなり、負荷37にはオフセット電圧のみが発生する。次に、第2の光量で制御するときには、補正電圧V1a、V1bに対応する差電圧が発生するが、第2の光量ではV2a、V2bの差電圧が制御されるため、最終的に電流出力Ioutによる負荷37で発生する電圧は補正に必要な電圧となる。また、差動構成を用いている関係から、オペアンプ26からの出力が並列的に2つのスイッチSW5-1、SW5-2を介して乗算器21に接続されると共に、それぞれの経路に制御電圧蓄積用のコンデンサC3−1、C3−2が接続されている。また、図8に示す乗算器22に代えて分割された乗算器部分22−1、22−2が用いられている。そして、各乗算器部分22−1、22−2の入力が差動構成となっている関係から、上記と同様、APCオペアンプ25の出力が並列的にスイッチSW6-1、SW6-2を介して乗算器部分22−1、22−2に接続されると共に、それぞれの経路に制御電圧蓄積用のコンデンサC4−1、C4−2が接続されている。
また、オペアンプ26の出力がインバータ28及びスイッチSW11を介して電流源30−1の制御端子に接続されている。このインバータ28は電流源30−1の特性によりオペアンプ26と電流源30−1の制御端子との間に挿入される。
このレーザ駆動装置は、温度補償に関して新たな構成を有する。即ち、バイアス電流源30−2から所定バイアス電流がスイッチSW10-2を介して面発光レーザLDに供給されるようになっている。このバイアス電流はレーザ発振閾値電流より低い電流値に設定される。また、温度依存性のある面発光レーザLDの端子電圧を当該面発光レーザLDの温度情報として蓄積して温度補償電圧を生成する温度補償回路を有する。
この温度補償回路は、バイアス用誤差増幅器31、APC2用誤差増幅器32及びAPC1用誤差増幅器33を有する。バイアス用誤差増幅器31の非反転入力端子(+)には面発光レーザLDの端子電圧がスイッチSW21を介して印加され、その出力がスイッチSW22を介して反転入力端子(−)に帰還されている。その非反転入力端子(+)には電圧蓄積用のコンデンサC21が接続されると共にその反転入力端子(−)には電圧蓄積用のコンデンサC22が接続されている。
APC2用誤差増幅器32の非反転入力端子(+)にも面発光レーザLDの端子電圧がスイッチSW23を介して印加され、その出力がスイッチSW24を介して反転入力端子(−)に帰還されている。その非反転入力端子(+)には電圧蓄積用のコンデンサC23が接続されると共に反転入力端子(−)には電圧蓄積用のコンデンサC24が接続されている。更に、APC1用誤差増幅器33の非反転入力端子(+)にも面発光レーザLDの端子電圧がスイッチSW25を介して印加され、その出力がスイッチSW26を介して反転入力端子(−)に帰還されている。その非反転入力端子(+)には電圧蓄積用のコンデンサC25が接続されると共に反転入力端子(−)には電圧蓄積用のコンデンサC26が接続されている。
また、バイアス用誤差増幅器31、APC2用誤差増幅器32及びAPC1用誤差増幅器33それぞれの出力はスイッチSW27、SW28及びSW29を介して制御電圧蓄積用のコンデンサC2に接続されている。これらの誤差増幅器31〜33からの電流出力が加算されて負荷37によって電圧に変換される。ここで、バイアス用誤差増幅器31、APC2用誤差増幅器32及びAPC1用誤差増幅器33はそれぞれ、差動1入力の電流出力乗算器である。前述した差動電圧V1a、V1b、V2a、V2bを用いて説明すると、差動電圧V1a、V1bが各差動増幅器の外部入力、V2a、V2bは内部で制御されている電圧である。差動電圧V2a、V2bは例えば負荷37に出力電流Ioutが流れて生じる電圧降下がV1a-V1bに等しくなるように内部で制御されている。従って、V2a-V2bで変化したのと同じ電圧が負荷37の両端で得られる。
また、これらの誤差増幅器31〜33は、その出力が電流であることから、スイッチSW27、SW28、SW29をオープンにしてSW22、SW24、SW26をオンにすると、バッファとして動作する。
例えば、スイッチSW21を介して上記バイアス用誤差増幅器31の非反転入力端子(+)にゼロVを入力した状態で当該バイアス用誤差増幅器31をバッファとして動作させた場合、その反転入力端子(−)には当該バイアス用誤差増幅器31のオフセットが現れる。これをコンデンサC22に蓄積することで、オフセットキャンセルが可能となる。
なお、コンデンサC1と電源ラインとの間、乗算器部分22−1、22−2とアースラインとの間のそれぞれには、負荷35、37、36が接続されている。
上記のようなレーザ駆動装置においては次のようにして温度補償動作がなされる。各スイッチは図25に示すタイミングチャートに従って動作する。
後述する面発光レーザLDの消灯時における端子電圧の取り込みに先立ち、バイアス電流源30−2の制御電圧が設定される。オペアンプ29の非反転入力端子(+)にバイアス電圧源Vbiasからのバイアス電圧が入力されれると共にその反転入力端子(−)に面発光レーザLDの端子電圧が入力され、当該オペアンプ29の出力端子がスイッチSW30を介してバイアス電流源30−2の制御端子に接続されている。
スイッチSW30がオンされると、オペアンプ29によりレーザ端子電圧がバイアス電圧(Vbias)となるように制御され、そのときの制御電圧がコンデンサC30に蓄積される。これにより面発光レーザLDを消灯する際にスイッチSW1によりバイアス電圧(Vbias)を面発光レーザLDに印加した後、バイアス電流源30−2による定電流動作への移行が速やかに行われる。
ひき続き第1に、上記面発光レーザLDの消灯時における端子電圧の取り込みがなされる。
この場合、図14に示すように、スイッチSW10−2、SW7、SW12、SW21(off_aq)及びSW22(off_refsh)がオンされる。バイアス電流電源30−2からスイッチSW10−2を介して面発光レーザLDにバイアス電流が供給された状態で、面発光レーザLDの端子電圧がスイッチSW21を介して当該面発光レーザLDの消灯時における温度情報としてバイアス用誤差増幅器31の非反転入力端子(+)に入力される。そして、このバイアス用誤差増幅器31の反転入力端子(−)にはレーザが消灯した時点での当該バイアス用誤差増幅器31のオフセットを含むレーザ端子電圧が現れ、そのレーザ端子電圧が当該バイアス用誤差増幅器31のオフセットと共にコンデンサC22に保持される。
第2に、自動光量制御APC1前に、デカップリングコンデンサCdの充電がなされる。ここで、コンデンサC2にはタイミング(3)(図25参照)時点での自動光量制御APC1の光量を得るのに必要なレーザ端子電圧が充電されているものとするが、これは一連の動作が繰り返し行われた場合を想定している。
この場合、図15に示すように、SW10−2、SW7、SW12、SW21のオン状態が維持されると共にスイッチSW22がオフされ、更に、スイッチSW27(off_short)がオンされる。この状態で、上記のようにコンデンサC22に取り込まれた面発光レーザLDの消灯時(タイミング3)における端子電圧と、面発光レーザLDの現在の端子電圧との差電圧がバイアス用誤差増幅器31により電流に変換され、その電流が更に負荷37で電圧に変換される。その電圧がスイッチSW27を介して負荷37に供給される。その結果、コンデンサC2の制御電圧がその差電圧にて補正され、その状態でオペアンプ26からの出力電圧によりデカップリングコンデンサCdが充電される。
第3に、上記タイミング(3)に近接したタイミングにて自動光量制御APC1における基準温度情報の取り込みがなされる。
この場合、図16に示すように、スイッチSW10−2、SW7、SW12、SW21、SW27がオフされると共に、スイッチSW2、SW10−1、SW25(on1_aq)及びSW26(on1_refsh)がオンされる。この状態で、デカップリングコンデンサCdの充電電圧により面発光レーザLDが点灯され、電流源30−1による定電流駆動に移行してから、そのときの当該面発光レーザLDの端子電圧と誤差増幅器のオフセットとが自動光量制御APC1における基準温度情報としてAPC1用誤差増幅器33に接続されたコンデンサC26に取り込まれる。
第4(タイミング(4))に、自動光量制御APC1が実行される。
この場合、図17に示すように、スイッチSW10−1、SW25(on1_aq)がオン状態となり、スイッチSW2、SW26がオフされ、更に、スイッチSW5−1、SW5−2、SW6−1、SW6−2、SW8、SW9−1、SW11、SW13がオンされる。この状態で、前述したのと同様に、フォトダイオードPDからの出力電圧が第一の基準電圧Vref1になるように、自動光量制御APC1がなされる。その過程で、上記のようにコンデンサC26にタイミング(3)にて基準温度情報として保持された電圧と面発光レーザLDの温度情報となるその端子電圧との差電圧がAPC1用誤差増幅器33からスイッチSW29を介して負荷37に供給される。その結果、コンデンサC2に保持された制御電圧がその差電圧により補正され、その補正された制御電圧により駆動電流及び駆動電圧が制御される。即ち、上記基準温度情報を基礎にした温度補正がなされた状態で面発光レーザLDの自動発光制御APC1がなされる。このとき、コンデンサC2には実効的にタイミング(3)でのレーザ温度に対応したレーザ端子電圧が保持される。
第5(タイミング(5))に、上記のような自動光量制御APC1が終了すると、次の自動光量制御APC2前に、デカップリングコンデンサCdの充電がなされる。
この場合、図18に示すように、SW10−1、SW5−1、SW5−2、SW6−1、SW6−2、SW8、SW9−1、SW11、SW13、SW25、SW29がオフされると共にスイッチSW10−2、SW7、SW12、SW21(off_aq)、SW27(off_short)がオンされる。この状態で、補正信号「1」が乗算器21及び乗算器部分22−1に与えられ、前述したようにコンデンサC22に保持された面発光レーザLDの消灯時における端子電圧とバイアス電流が供給される面発光レーザLDの現在の端子電圧との差電圧がバイアス用誤差増幅器31からスイッチSW27を介して負荷37に供給される。その結果、コンデンサC2の制御電圧がその差電圧にて補正され、その状態でオペアンプ26からの出力電圧によりデカップリングコンデンサCdが充電される。
第6(タイミング(6))に、次の自動光量制御APC2における基準温度情報の取り込みがなされる。
この場合、図19に示すように、スイッチSW10−2、SW7、SW12、SW21、SW27がオフされると共に、スイッチSW2、SW10−1、SW23(on2_aq)、SW24(on2_refsh)がオンされる。この状態で、補正信号「1」が乗算器21及び乗算器部分22−1、22−2に与えられ、デカップリングコンデンサCdの充電電圧により面発光レーザLDが一時点灯し、電流源30−1による定電流駆動に移行して、このときの当該面発光レーザLDの端子電圧が次の自動光量制御APC2における基準温度情報としてAPC2用誤差増幅器32に接続されたコンデンサC23、C24に取り込まれる。
第7(タイミング(7))に、次の自動光量制御APC2が実行される。
この場合、図20に示すように、スイッチSW10−1、SW23がオン状態になると共にスイッチSW2、SW24がオフされ、更に、スイッチSW5−1、SW6−1、SW9−2、SW28(on2_short)がオンされる。この状態で、補正信号「1」が乗算器21、乗算器部分22−1、22−2に与えられ、前述したのと同様に、フォトダイオードPDからの出力電圧が第二の基準電圧Vref2になるように、自動光量制御APC2がなされる。その過程で、上記のようにコンデンサC24に基準温度情報として保持された電圧と面発光レーザLDの温度情報となる端子電圧との差電圧がAPC2用誤差増幅器32からスイッチSW28を介して負荷37に供給される。なお、自動光量制御APC2では自動光量制御APC1のようにスイッチSW21、SW22を使って消灯時の基準電圧を自動光量制御APC2前のタイミング(6)で取り込んでいない。これは、タイミング(3)、(6)の前にレーザの温度が十分定常状態になるだけの時間がとられているとするなら2つのタイミングでのレーザ温度はほぼ等しいと想定でき、このためタイミング3で取り込んだ消灯時の基準電圧をそのまま自動光量制御APC2で使用できるとしたためである。従って、タイミング(6)で再び基準電圧をとり直すこともできる。また、タイミング(3)、(6)でのレーザ温度を基準にし、自動光量制御APC1、APC2をこの基準電圧との差電圧で補正しながら行っていることから、コンデンサC2、C1には実効的にタイミング(3)、(6)でのレーザ温度に対応した補正電圧が保持されることとなる。即ち、上記基準温度情報を基礎とした温度補正がなされた状態で面発光レーザLDの自動発光制御APC2がなされる。
以下、面発光レーザLDの変調時における動作を説明する。
第8(タイミング(8))に、面発光レーザLDが消灯される(変調OFF)際にバイアス電圧源Vbaisの面発光レーザLDへの接続がなされる。
この場合、図21に示すように、スイッチSW10−2、SW1、SW7、SW12、SW21(off_aq)、SW27(off_short)がオンされる。この状態で、走査位置に対応した補正信号が乗算器21、乗算器部分22−1、22−2に与えられ、バイアス電圧源VbiasからスイッチSW1を介して面発光レーザLDの端子にバイアス電圧が印加される。このとき、前述したようにコンデンサC22に取り込まれた面発光レーザLDの消灯時における端子電圧と、面発光レーザの現在の端子電圧との差電圧がバイアス用誤差増幅器31からスイッチSW27を介して負荷37に供給される。その結果、コンデンサC2の制御電圧がその差電圧にて補正される。
第9(タイミング(9))に、面発光レーザLDにバイアス電流が供給される。
この場合、図22に示すように、スイッチSW10−2、SW21(off_aq)、SW27(off_short)のオン状態が維持されると共にスイッチSW1がオフされ、レーザは電流源30−2による定電流駆動に移行する。この状態で、コンデンサC22に保持された電圧と面発光レーザLDの端子電圧との差電圧がバイアス用誤差増幅器31からスイッチSW27を介して負荷37に供給され、そのコンデンサC2の制御電圧がその差電圧により補正される。そして、補正信号に対応した電圧によりデカップリングコンデンサCdが充電され、次の点灯に備える。
第10(タイミング(10))に、面発光レーザLDが点灯される。
この場合、図23に示すように、スイッチSW10−2、SW7、SW12、SW21、SW27がオフされると共にスイッチSW10−1、SW2、SW25(on1_aq)、SW29(on1_short)がオンされる。この状態で、デカップリングコンデンサCdの充電電圧により面発光レーザLDが点灯される。そして、当該面発光レーザLDの端子電圧が点灯時の基準温度情報としてAPC1用誤差増幅器33に接続されたコンデンサC25に取り込まれる。このコンデンサC25の端子はダミーの負荷36、ダミーの乗算器部分22−2に接続されている。乗算器部分22−1、乗算器部分22−2は全く同じ構成で入力信号も共通のため、補正信号によってコンデンサC25、C26の端子電圧が補正によるレーザ端子電圧の変動分変化する。つまり、コンデンサC2の端子電圧は補正後の基準電圧となり、補正がされた場合にも温度の補正が有効に機能する。また、コンデンサC26も同様に補正されているため、補正によってレーザ端子電圧が変化した場合にもレーザ端子電圧との差が小さいためレーザ端子電圧の取り込みが速やかに行われる。
第11(タイミング(11))に、面発光レーザLDの点灯が維持される。
この場合、図24に示すように、スイッチSW10−1、SW25(on1_aq)のオン状態が維持されると共にスイッチSW2がオフされる。この状態で、補正信号に基づいて制御される電流源30−1からの電流が面発光レーザLDに供給され面発光レーザLDの発光状態が維持される。そして、レーザが電流源30−1によって定電流駆動となった後、上記のようにコンデンサC26に基準温度情報として保持された電圧と面発光レーザLDの温度情報となるその端子電圧との差電圧がAPC1誤差用増幅器33からスイッチSW29を介してコンデンサC2に供給される。その結果、コンデンサC2に保持された制御電圧がその差電圧により補正され、その補正された制御電圧に基づいて制御される駆動電流が面発光レーザLDに供給される。即ち、上記基準温度情報を基礎にした温度補正がなされた状態で面発光レーザLDの変調がなされる。
上記のようなレーザ駆動装置によれば、自動光量制御APC1、自動光量制御APC2及び変調動作において、面発光レーザLDの温度に基づいた駆動電流、駆動電圧の補正がなされるので、電圧印加された面発光レーザLDの温度変動が生じた場合にも、面発光レーザLDからのレーザ光量を安定的に維持することができる(温度補償)。
なお、上記例では、自動光量制御APC1と次の自動光量制御APC2において異なる誤差増幅器32、33を用いて温度補償制御を行うようにしたが、図26に示すように簡易的にAPC1用誤差用増幅器33を用いて自動光量制御APC2における温度補償制御を行うことも可能である。この場合、自動光量制御APC2において、スイッチSW23をスイッチSW25で、スイッチ28をスイッチSW29で、スイッチSW24をスイッチSW26でそれぞれ代用する。コンデンサC25、C26の片側端子はダミー負荷36に接続されており、補正量に応じてコンデンサC26の基準端子電圧もレーザ端子電圧の変化に合わせて変化するので、レーザ端子電圧との差電圧で温度補償が可能となる。ただし、自動光量制御APC1、APC2におけるレーザ温度が異なることによる誤差は、この方式の場合補正することができない。
上記の場合、自動光量補正APC1、APC2の動作及び各スイッチの動作、面発光ダイオードLDのレーザ光量、及びフォトダイオードPDでの検出出力の関係は、図27に示すタイミングチャートのようになる。このタイミングチャートにおいて、(1)〜(11)のタイミングは、図25に示す(1)〜(11)のタイミングに相当し、この例での処理は、APC1での制御及びAPC2での制御がAPC1用誤差増幅器33でなされる点以外は、図25に示す手順に従った処理と略同様である。
なお、図28に示すタイミングチャートは、図27に示す(A)の領域(タイミング(1)〜(3))を拡大して示している。
また、なお、図14乃至図24示す例においては、APCオペアンプ25と乗算器部分22−1、22−2との間の接続構成が、説明を簡単にするため、図29に示すスイッチSW6-3及びSW6-4を備えることなく、そのスイッチSW6-3を常にオン、スイッチSW6-4を常にオフとした状態に相当する状態となるようにしている。しかし、実際には上記のようなスイッチSW6-3及びSW6-4を設けて、これらを駆動することにより次のような利点がある。なお、図29は、新たに加えられたこれらのスイッチSW6-3、SW6-4及びスイッチSW6-1、SW6-2の接続構成部分を抜き出して示している。
スイッチSW6-1、SW6-2を両方オンにしてオフセットをキャンセルする場合(図17参照)、そのままであると、コンデンサC4−1、C4−2に同一の電位が充電される。しかし、その後、図20に示すように、SW6-1をオンして自動光量制御APC2を行う際にコンデンサC4−2にはオフセットキャンセル時と異なった電位を取り込む必要から収束に時間がかかる。そこで、図29に示すように構成することにより、コンデンサC4−1をスイッチSW6-3でオフセットキャンセル時に切り離し、乗算器部分22−1の入力へはスイッチSW6-2及びSW6-4をオンにして同一の電位を印加できるため、上記のような収束の問題は生じない。
以上の説明では、電圧駆動の後に電流駆動を行う例を説明したが、電流駆動に切換えることなく電圧駆動のままレーザ(発光素子)の駆動制御を継続してもよい。この場合、レーザは電圧が一定で駆動されるので、その発光光量が上昇することにより画質等が劣化する。このようなことが問題にならない用途では、上記のような電圧駆動のままレーザの駆動制御を継続させることは、駆動装置の構成が簡単になると共にレーザの高速駆動が可能となるため、有効である。その際、スイッチSW3は、入力データの立上がり(点灯)に合わせてオンされ、その立下り(消灯)に合わせてオフされる。また、このとき、電流駆動手段で発光素子に補償電流を流す場合には、同一のタイミングでスイッチ10−1がオン、オフされる。
上記実施の形態のいくつかを以下にまとめて記載する。
本発明の一実施の形態は、電圧源から発光素子に印加される駆動電圧を制御すると共に電流源から発光素子に供給される駆動電流を制御することにより発光素子から出射される光ビームの光量を制御する発光素子駆動装置において、上記発光素子の電圧−電流特性上において定まる第一の光量を得るための駆動電圧及び駆動電流と第二の光量を得るための駆動電圧及び駆動電流とに基づいた直線補間により決定される光量補正に係る情報に対応した光量の光ビームが上記発光素子から出射されるように当該発光素子に対する駆動電圧及び駆動電流の双方を制御する制御手段を有するように構成される。
このような発光素子駆動装置では、特に、内部抵抗の大きな発光素子では、その電圧−電流特性が実用的な範囲で直線関係となることから、上記第一の光量を得るための駆動電圧及び駆動電流と第二の光量を得るための駆動電圧及び駆動電流とに基づいた直線補間により決定された光量を得るための駆動電流と駆動電圧は発光素子の電圧−電流特性に合致したものとなる。その結果、発光素子の電圧−電流特性に合致した駆動電流及び駆動電圧の双方にて当該発光素子の駆動がなされる。
より簡単に構成できるという観点から、上記発光素子駆動装置において、上記制御手段は、発光素子から出射される光ビームの光量が第一の光量となるように制御した駆動電流及び駆動電圧に基づいた第一の制御情報を保持する第一の制御情報保持手段と、発光素子から出射される光ビームの光量が第二の光量となるように制御した駆動電流及び駆動電圧に基づいた第二の制御情報を保持する第二の制御情報保持手段とを有し、上記光量補正に係る情報に基づいて、当該情報に対応した光量を得るための制御情報を上記第一の制御情報と第二の制御情報から直線補間により生成し、その生成された制御情報に基づいて発光素子に対する駆動電圧及び駆動電流の双方を制御するように構成することができる。
また、上記制御手段は、上記第二の制御情報と上記光量補正に係る情報とを乗ずる乗算手段を有し、該乗算手段での演算結果に基づいて上記第一の制御情報を補正することにより駆動電圧及び駆動電流を制御すべき制御情報を生成するように構成することができる。
更に、構成を簡易化できるという観点から、」上記各発光素子駆動装置において、上記制御手段は、制御される発光素子に対する駆動電圧に基づいた情報を上記電流源に対する制御情報として用いることにより駆動電圧及び駆動電流の双方を制御するように構成することができる。
このことにより、電圧と電流との関係が常に発光素子の電圧−電流特性上にあるため、電圧と電流のバランスがくずれた場合に生じる発光素子を点灯した際のオーバーシュートやアンダーシュートあるいは自動光量制御の精度の悪化などを防止することができる。
また、発光素子のより高速な駆動とより安定した発光特性が得られるという観点から、上記各発光素子駆動装置において、電圧源からの駆動電圧の上記発光素子への印加のタイミングを電流源からの駆動電流の上記発光素子への供給のタイミングより遅くならないように制御するタイミング制御手段を有するように構成することができる。
特に、上記タイミング制御手段は、上記電圧源からの駆動電圧の上記発光素子への印加タイミングと電流源からの駆動電流の上記発光素子への供給タイミングが同じとなるように制御するように構成することができる。
更に、発光素子の消灯時における電源制御を行うという観点から、上記各発光素子駆動装置において、発光素子が消灯される際に、バイアス電圧を当該発光素子に印加するバイアス電圧源と、発光素子が消灯される際に、バイアス電流を当該発光素子に印加するバイアス電流源とを有し、発光素子が消灯される際に、バイアス電圧の上記発光素子への印加のタイミングをバイアス電流源からのバイアス電流の上記発光素子への供給タイミングより遅くならないように制御するバイアスタイミング制御手段を有するように構成することができる。
発光素子への電圧印加により発光素子の温度が変動した際の発光特性を安定化できるという観点から、上記各発光素子駆動装置において、発光素子の温度を表す情報を検出する温度検出手段と、該温度検出手段にて検出された情報に基づいて発光素子に対する駆動電圧及び駆動電流の少なくとも一方を補正する補正手段とを有するように構成することができる。
上記温度検出手段は、上記発光素子の端子電圧を当該発光素子の温度を表す情報として検出するように構成することができる。
また、上記補正手段は、上記制御手段が上記光量補正に係る情報に基づいて生成される制御情報に基づいて当該発光素子に対する駆動電圧及び駆動電流の双方を制御する際に、該制御手段にて生成される制御情報を上記温度検出手段にて検出された当該発光素子の温度を表す情報に基づいて補正するように構成することができる。
更に、上記補正手段は、所定の条件で発光素子が駆動されているときの発光素子の温度を表す情報を基準とし、該基準となる温度を表す情報と上記制御手段にて発光素子の駆動電流及び駆動電圧が制御されている際に温度検出手段にて検出された温度を表す情報との差に基づいて該基準となる温度での上記駆動電圧及び駆動電流の少なくとも一方を補正するように構成することができる。
また、上記発光素子駆動装置において、前記制御手段で駆動電流が制御されているときに発光素子の端子電圧に基づいて温度検出手段が温度を表す情報を検出し、前記補正手段は、基準となる温度を表す情報と温度検出手段で検出された温度を表す情報との差に基づいて上記駆動電圧を補正するように構成することができる。
このような発光素子駆動装置では、発光素子の電流駆動時に当該発光素子の端子電圧に基づいて温度を検出しているので、より簡単な構成でより正確かつ適切に温度補正を行うことができる。
更に、簡単な構成で、発光素子を高速に駆動できると共に的確に光量補正ができるという観点から、上記発光素子駆動装置において、前記制御手段が、入力電圧を増幅する前記電圧源としてのバッファアンプと、該バッファアンプの入力側に設けられ第一の光量に制御する制御電圧に対応した入力電圧を保持する入力側保持手段と、前記バッファアンプの出力側に設けられ該バッファアンプの出力電圧に対応した電圧を保持する出力側保持手段とを含む電圧駆動手段と、前記電流源と、前記電流源の制御入力側に設けられ第一の光量に制御する制御電圧に対応した入力電圧が入力されたときの該バッファアンプの出力に対応した制御電圧を保持する保持手段とを含む電流駆動手段と、入力データに基づいて前記発光素子に対して、前記電圧駆動手段による電圧駆動及び前記電流駆動手段による電流駆動のうち少なくとも一方に切換える切換手段と、前記光量補正に係る情報と、第二の光量に制御する制御電圧に対応した入力電圧とを乗算し、乗算結果に基づいて前記電流駆動手段に含まれる前記入力側保持手段の保持電圧を制御する第一の乗算手段と、前記光量補正に係る情報と、第二の光量に制御する制御電圧に対応した入力電圧が入力されたときのバッファアンプの出力に対応した制御電圧とを乗算し、乗算結果に基づいて前記電流駆動手段に含まれる前記保持手段の保持電圧を制御する第二の乗算手段とを具備するように構成することができる。
また、温度補正をより簡単な構成にて正確に行うようにするという観点から、上記発光素子駆動装置において、前記切換手段により、入力データが発光素子の消灯から点灯に遷移する期間及び入力データが発光素子の点灯から消灯に遷移する期間に前記電圧駆動手段による電圧駆動が行われ、その後電流駆動手段による電流駆動が行われ、前記発光素子の点灯時及び消灯時における前記電流駆動手段による電流駆動における発光素子の端子電圧と基準電圧の誤差増幅をする2以上の誤差増幅器を備え、誤差増幅器の誤差増幅結果に基づいて前記入力側保持手段の保持電圧を制御するように構成することができる。
自動光量制御(APC)においてより正確に温度補正を行うことができるようにするという観点から、上記発光素子駆動装置において、前記発光素子の点灯時の誤差増幅を行う誤差増幅器は、発光素子の所定環境条件で、第一の光量に制御する制御時の発光素子の端子電圧を基準電圧とする第一の誤差増幅器と、発光素子の所定環境条件で、第二の光量に制御する制御時の発光素子の端子電圧を基準電圧とする第二の誤差増幅器を含むように構成することができる。
また、上述した光量補正に係る情報は、発光素子の出力光を書込み対象に書き込む走査系に起因する特性を補正するための補正信号とすることができる。
複数の発光素子を駆動させるシステムを提供するという観点から、複数の発光素子を上記発光素子駆動装置を複数用いて駆動する発光素子駆動システムにおいて、前記複数の発光素子の光量を検出する検出手段と、前記第一及び第二の光量に対応する第一及び第二の基準電圧と、前記検出手段の検出結果に対応する電圧とに基づき誤差増幅する単一の誤差増幅器とを具備し、前記誤差増幅器は、各発光素子駆動装置に対応し、かつ第一及び第二の光量に制御する制御電圧に対応した数の負帰還ループを有し、各負帰還ループは、誤差増幅器の出力電圧に対応した電圧を保持する保持手段とスイッチ手段との直列回路を含み、前記バッファアンプの入力側に設けられ前記第二の光量に制御する制御電圧に対応した入力電圧を保持する第二の入力側保持手段を具備し、前記負帰還ループの各保持手段に保持した電圧に対応した誤差増幅器の出力電圧を前記入力電圧として、対応する発光素子駆動装置の入力側保持手段及び第二の入力側保持手段に保持させるように構成される。
このような発光素子駆動システムでは、自動光量制御(APC)のための誤差増幅器が一個で、複数の発光素子駆動装置に対応できるので、複数個の誤差増幅器を使用した場合における誤差増幅器個々のオフセットを考慮する必要がなく、構成の簡略化を図ることができる。また、前回の保持電圧を入力側保持手段に設定できるので、高速に自動光量制御(APC)を行うことができる。従って、発光素子の高速駆動と、的確な光量補正が可能となる。
また、発光素子の電圧−電流特性上において定まる第一の光量を得るための駆動電圧及び駆動電流と第二の光量を得るための駆動電圧及び駆動電流とに基づいた直線補間により決定される光量補正に係る情報に対応した光量の光ビームが上記発光素子から出射されるように当該発光素子に対する駆動電圧及び駆動電流の双方を制御する制御手段を有する発光素子駆動装置を複数有する発光素子駆動システムであって、前記光量補正に係る情報を前記直線補間により決定する際に用いる補正係数を複数の前記発光素子駆動装置に共通に入力する補正係数入力手段を有するように構成することも可能である。これにより、複数の発光素子を駆動させる上記発光素子駆動システムの回路構成が縮小される。
このような補正係数入力手段は、例えば、ディジタルで入力された情報をアナログな前記補正係数に変換して出力するD/A変換器を含んで構成されるように構成することもできる。
更に、補正係数入力手段の出力の切り替え時に補正係数に重畳されるノイズを除去するという観点から、前記補正係数入力手段から出力された前記アナログな補正係数の高周波成分を除去するフィルタ手段を有するように構成することもできる。
また、自動光量制御APCモード切替えの際のAPC精度の向上及びAPC時間の短縮を鑑みると、前記フィルタ手段の動作/不動作を切り替える切替手段とを有するように構成するとよい。
また、各発光素子が描画する画素の位置が主走査方向にずれていることに鑑みて、前記補正係数入力手段が、描画される位置が主走査方向においてずれていない前記発光素子を駆動する1つ以上の前記発光素子駆動装置に共通に前記補正係数を入力するように構成することも可能である。これにより、主走査方向に位置ずれのない発光素子を駆動する発光素子駆動装置を同一のグループとし、各グループで位置ずれを解消するように制御することができるようになる。
21、22 乗算器 22−1,22−2 乗算器部分
25 APCオペアンプ 26 オペアンプ
28 インバータ 30、30−1 電流源
30−2 バイアス電流源 51 アンプ
52 スイッチ 53 D/A変換器
100(1)〜100(36) 駆動制御回路
153 アップ/ダウンカウンタ 154 フィルタ
251 APCオペアンプ
252、252 サンプルホールド回路 253、254 スイッチ

Claims (8)

  1. 電圧源から発光素子に印加される駆動電圧を制御することにより発光素子から出射される光ビームの光量を制御する発光素子駆動装置において、
    上記発光素子の電圧−電流特性上において定まる第一の光量を得るための駆動電圧及と第二の光量を得るための駆動電圧とに基づいた直線補間により決定される光量補正に係る情報に対応した光量の光ビームが上記発光素子から出射されるように当該発光素子に対する駆動電圧を制御する制御手段を有する発光素子駆動装置。
  2. 請求項1記載の前記発光素子駆動装置において、
    上記制御手段は、発光素子から出射される光ビームの光量が第一の光量となるように制御した駆動電圧に基づいた第一の制御情報を保持する第一の制御情報保持手段と、
    発光素子から出射される光ビームの光量が第二の光量となるように制御した駆動電圧に基づいた第二の制御情報を保持する第二の制御情報保持手段とを有し、
    上記光量補正に係る情報に基づいて、当該情報に対応した光量を得るための制御情報を上記第一の制御情報と第二の制御情報から直線補間により生成し、その生成された制御情報に基づいて発光素子に対する駆動電圧を制御するようにした発光素子駆動装置。
  3. 請求項2記載の前記発光素子駆動装置において、
    上記制御手段は、上記第二の制御情報と上記光量補正に係る情報とを乗ずる乗算手段を有し、該乗算手段での演算結果に基づいて上記第一の制御情報を補正することにより駆動電圧を制御すべき制御情報を生成するようにした発光素子駆動装置。
  4. 複数の発光素子を請求項1記載の前記発光素子駆動装置を複数用いて駆動する発光素子駆動システムにおいて、
    前記光量補正に係る情報を前記直線補間により決定する際に用いる補正係数を複数の前記発光素子駆動装置に共通に入力する補正係数入力手段を有することを特徴とする発光素子駆動システム。
  5. 請求項4記載の前記発光素子駆動システムにおいて、
    前記補正係数入力手段はディジタルで入力された情報をアナログな前記補正係数に変換して出力するD/A変換器を含んで構成されていることを特徴とする発光素子駆動システム。
  6. 請求項4記載の前記発光素子駆動システムにおいて、
    前記補正係数入力手段はディジタルで入力された情報をアナログな前記補正係数に変換して出力するD/A変換器を含んで構成され、
    前記補正係数入力手段から出力された前記アナログな補正係数の高周波成分を除去するフィルタ手段を有することを特徴とする発光素子駆動システム。
  7. 請求項4記載の前記発光素子駆動システムにおいて、
    前記補正係数入力手段はディジタルで入力された情報をアナログな前記補正係数に変換して出力するD/A変換器を含んで構成され、
    前記補正係数入力手段から出力された前記アナログな補正係数の高周波成分を除去するフィルタ手段と、
    該フィルタ手段の動作/不動作を切り替える切替手段とを有することを特徴とする発光素子駆動システム。
  8. 請求項4記載の前記発光素子駆動システムにおいて、
    前記補正係数入力手段は、描画される位置が主走査方向においてずれていない前記発光素子を駆動する1つ以上の前記発光素子駆動装置に共通に前記補正係数を入力することを特徴とする発光素子駆動システム。
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