JP3843666B2 - レーザダイオード駆動回路及び画像記録装置 - Google Patents

レーザダイオード駆動回路及び画像記録装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザダイオード駆動回路及び画像記録装置に係り、より詳しくは、レーザダイオードに駆動電流を供給するレーザダイオード駆動回路、及び画像を記録する際に、画像情報で変調されたレーザビームにより所定の被走査体上を走査する画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、レーザダイオードの発光光量をモニタしてレーザダイオードが適切な光量で発光するように制御を行い、レーザダイオードに電流源を接続し、若しくはレーザダイオードから電流源を切り離すことでレーザダイオードを点灯、若しくは消灯してレーザダイオードを駆動するレーザダイオード駆動回路が知られている。
【0003】
一般に市販されているレーザダイオードには、シンクモードのレーザダイオードと、ソースモードのレーザダイオードとの2種類がある。シンクモードのレーザダイオードは、NPNトランジスタを用いて高速に駆動できるうえレーザのバックビーム検出用のフォトダイオードのカソード側をレーザダイオードのアノード側と共通にするとフォトダイオードの出力電流は抵抗で容易にグランド基準の電圧に変換でき、周辺回路をシンプルにできるメリットを持つ。一方、ソースモードのレーザダイオードとしてはカソード側が共通になるマルチスポットのレーザアレーがある。この場合、高速で大電流のPNPトランジスタが集積回路では作りにくいため、インダクタとNPNトランジスタを組み合わせたり、PMOSトランジスタで駆動することが行われている。
【0004】
従来のレーザダイオード駆動回路にも、これら2種類のレーザダイオードの各々に応じて、シンクモードのレーザダイオードを駆動するための電流流入用の電流源を備えたレーザダイオード駆動回路、ソースモードのレーザダイオードを駆動するための電流流出用の電流源を備えたレーザダイオード駆動回路、及びCMOSプロセスを使って両方の電流源を備えたレーザダイオード駆動回路の3種類が知られている。
【0005】
従来、電流流出用の電流源と電流流入用の電流源とを備えたレーザダイオード駆動回路として、特開平10−209537号公報に記載のものがあった。
【0006】
特開平10−209537号公報に記載のレーザダイオード駆動回路は、図17に示すように、必要に応じてシンクモードのレーザダイオード23又はソースモードのレーザダイオード20が専用の端子に接続される。両方の出力を一つの端子に接続する方法も提案されているが(例えば、特許第2867251号参照)、レーザダイオードを高速動作する場合には極力寄生容量を減らす必要があるので、シンクモードのレーザダイオードとソースモードのレーザダイオードで専用の端子を備えることが望ましい。
【0007】
このレーザダイオード駆動回路10’には、変調信号が無い時にレーザダイオードに閾値以下の電流を流して変調動作時にレーザダイオードを高速に動作させるためのバイアス電流出力制御回路19と、レーザダイオードの光出力を検知して自動光量調整回路17にフィードバックする光検出器(フォトダイオード)26と、該光検出器26によって検知されたレーザダイオードの光出力と目標光量に対応する基準信号との差に基づいて変調回路の駆動電流制御信号C2の設定値を決めている自動光量調整回路17を含んで構成されている。
【0008】
ここで、上記変調回路はシンクモード用とソースモード用の各々4組の定電流源用PMOSトランジスタ13及び定電流源用NMOSトランジスタ15と差動スイッチ回路14及び差動スイッチ回路16を含んで構成され、全ての差動スイッチ回路をレーザダイオードに電流が流れる方向にオンした状態で自動光量調整回路17を働かせることによってレーザダイオードを定められた光量で発光させて変調回路の駆動電流制御信号C2の設定値を決めた後、そのときの制御電圧を図示しない回路にてサンプルホールドし、信号入力回路12からの差動スイッチ信号T1、T2、T3、T4を制御することで駆動電流制御信号C2の設定値を決めた時のレーザ出力をレベル15とする16階調のレーザパワー変調を行うことができる。また、自動光量調整回路17から出力された制御電圧はNMOSトランジスタ17bで吸い込み電流となりPMOSトランジスタ17aで発生した電圧でPMOSトランジスタ13で構成されるソース変調電流源も駆動する。
【0009】
ソース変調電流源ではスイッチ回路14a及び14bからなる差動スイッチ回路14でオン/オフが切り替えられてレーザダイオード20を強度変調する。なお、ここでの定電流源用PMOSトランジスタ13及び定電流源用NMOSトランジスタ15は出力電流で1、2、4、8の比に重み付けが成されているものとする。
【0010】
このレーザダイオード駆動回路10’によれば、ソース側のレーザ駆動電流はNMOSトランジスタ17bに流入する電流量に応じて、PMOSトランジスタ17aと定電流源用PMOSトランジスタ13のW/L(MOSトランジスタのゲート幅W/長さL)に対応した電流が、定電流源用PMOSトランジスタ13に流れ、これにより所望の光量となるようにレーザダイオードが発光する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このように、図17に示したような従来のシンクモードとソースモードの両方のタイプのレーザダイオードに対応できるレーザダイオード駆動回路では、回路構成を簡略化するために第1の駆動電流制御信号(図17ではC2)から第2の駆動電流制御信号(図17ではC1)に変換することが行なわれている。
【0012】
NMOS用の制御電圧をPMOS用に変換するために電圧の変化する向きを反転させるだけなら、図18に示すように、シンク電流源と電流/電圧変換回路で実現することができる。具体的なシンク電流源としては例えば図19に示す3種類の回路が、また電流/電圧変換回路としては例えば図20に示す4種類の回路があり、これらの回路の組み合わせで信号変換回路18を構成することができる。
【0013】
ところが、シンク電流源として図19(a)のNMOSトランジスタを、電流/電圧変換回路として図20(a)の抵抗を考えてみた場合、図21に示すようにシンク電流出力に対して抵抗の端子電圧はシンク電流源の電流に比例した出力電圧となるが、抵抗の端子電圧が直接PMOSトランジスタのゲートに入力されたとするとPMOSトランジスタ13のドレイン電流は入力電圧の二乗で増大していくためソース駆動電流はシンク駆動電流に対し二乗特性を示し、シンク側の電流が大きいとシンク側の電流の上昇率に対しソース側の電流の上昇率が高くなってレーザダイオードの自動光量制御での負帰還ループが不安定となる。
【0014】
具体的にレーザダイオードの自動光量制御での負帰還ループの安定性で考えると、電流源を含む負帰還ループゲインが信号レベルに依存して変動するために信号レベルが大きいとゲインも大きくなって発振しやすくなる。このため、位相補償容量を大きくして負帰還ループの安定性を確保しなければならない。しかしながら、逆に信号レベルが低下するとゲインが低下して負帰還回路のゲインエラーやノイズの増大、或いは位相補償が過度なため、周波数特性の劣化等を引き起こす。このように図20(a)の抵抗負荷では、設定する光量により位相補償の設定を最適化する必要がある。このため、通常は図19(a)と図20(b)の組み合わせが用いられている。
【0015】
以上のような構成のレーザダイオード駆動回路では、以下の課題があった。
【0016】
レーザダイオードの自動光量制御では、一般にレーザパワーを検出する光検出回路の応答性が悪い。
【0017】
通常、レーザダイオードの光量は、レーザダイオードのバックビームを当該レーザダイオードのパッケージに入れられているPINフォトダイオードで検出することにより検出しているが、レーザゼログラフィーに適用する場合は、画像濃度をレーザパワーで調整しなければならず、レーザ光量が数mWから数10mW程度まで変化する。
【0018】
従って、この場合は広いレンジに渡って負帰還ループが安定に動作することが要求されている。更に、レーザパワーを検知するPINフォトダイオードの出力電流は数100μA程度であり、光量モニターの出力電圧を大きくとるために負荷の抵抗値を大きくすると応答速度が低下し、自動光量制御のフィードバックループが不安定になったり、自動光量制御開始時に駆動電流にオーバーシュートが生じたり、或いは自動光量制御に時間がかかる結果、無効時間が増大する。このため信号変換回路やフィードバックのためのアンプで遅延を極力起こさない様にする必要があった。
【0019】
しかしながら、図17に示したような従来のレーザダイオード駆動回路では、信号変換回路18においてPMOSトランジスタ13の制御信号がPMOSトランジスタ17aのゲートに発生するが、これが最終段のPMOSトランジスタ13のゲートに接続されているため、図22に示すようにゲートとドレインがショートされているPMOSトランジスタ17aの微分抵抗RとPMOSトランジスタ13のゲート容量や配線からなる寄生容量(C1、・・・、Cn)で時定数が大きくなり、NMOSトランジスタ17bとPMOSトランジスタ17aとから成るカレントミラー回路の応答性が大幅に低下して遅延を引き起こす結果、負帰還ループが不安定となる。
【0020】
特にカレントミラー回路では、ゲートとドレインが接続されたPMOSトランジスタ17aのドレイン電流が小さくなるとドレイン−ソース間の電圧−電流特性から決定される微分抵抗値(図22の微分抵抗Rの抵抗値)が増大し、発振し易くなる。この状態を実際のレーザダイオード駆動に当て嵌めて説明すると、自動光量制御で基準値を小さくしていき、レーザダイオードの光量を下げていくと、レーザダイオードの自動光量制御の負帰還が不安定となっていって最悪の場合は発振に至る恐れがあった。このためレーザ光量が大きい領域でしか使うことができなかった。
【0021】
本発明は上記問題点を解消するために成されたものであり、入力されたレーザダイオードの制御信号に対し信号レベルの変化の方向を反転する信号変換回路を備えたレーザダイオード駆動回路であって、レーザパワーを小さく設定しても信号変換回路による遅延を抑え、レーザダイオードの自動光量制御における安定性を向上すると共に、シンクモード及びソースモードの各々に対応するレーザダイオード駆動電流を高精度に1つのモニタ回路で測定できるレーザダイオード駆動回路を提供すると共に、該レーザダイオード駆動回路を備えた画像記録装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載のレーザダイオード駆動回路は、異なる第1及び第2の電位間に第1の電位を基準として動作する第1のトランジスタと第2の電位を基準として動作する第2のトランジスタとを直列接続して構成したカレントミラー回路を挿入した信号変換回路を備え、前記第2のトランジスタの出力と該トランジスタの制御端子との間にバッファ手段を設け、前記第1のトランジスタの制御端子にレーザダイオードの制御信号を与えることにより、前記バッファ手段の出力に基づいて前記レーザダイオードを駆動することを特徴としたものである。
【0023】
請求項1記載のレーザダイオード駆動回路によれば、異なる第1及び第2の電位間に第1の電位を基準として動作する第1のトランジスタと第2の電位を基準として動作する第2のトランジスタとを直列接続して構成したカレントミラー回路を挿入した信号変換回路において、上記第2のトランジスタの出力と該トランジスタの制御端子との間にバッファ手段が設けられ、上記第1のトランジスタの制御端子にレーザダイオードの制御信号が与えられることにより、上記バッファ手段の出力に基づいて上記レーザダイオードが駆動される。
【0024】
このように、請求項1記載のレーザダイオード駆動回路によれば、異なる第1及び第2の電位間に第1の電位を基準として動作する第1のトランジスタと第2の電位を基準として動作する第2のトランジスタとを直列接続して構成したカレントミラー回路を挿入した信号変換回路を備え、第2のトランジスタの出力と該トランジスタの制御端子との間にバッファ手段を設け、第1のトランジスタの制御端子にレーザダイオードの制御信号を与えることにより、バッファ手段の出力に基づいてレーザダイオードを駆動しているので、信号変換回路を高速化することが可能となる。
【0025】
ここで、請求項1記載の発明では、一例として図9に示すように従来の図8に示すものに比較してバッファが挿入されることにより出力インピーダンスを低くできるため、図22に示したような容量負荷のドライブに向いており、さらにバッファ手段に多少のオフセットがあっても、第1のトランジスタ(図9ではシンク基準電流源)と第2のトランジスタ(図9ではソース基準電流源)との接続点が第2のトランジスタの制御端子にフィードバックされているため、オフセットは問題とならない。
【0026】
しかしながら、第1のトランジスタは、このとき第2のトランジスタとの接続点を出力とする一種のアンプになっており、このアンプに負帰還を行なう結果、バッファ手段での位相遅延によって発振が起こりやすい。
【0027】
そこで、請求項2記載のレーザダイオード駆動回路は、請求項1記載の発明における前記バッファ手段として、シングルステージオペアンプのバッファ、又はソースフォロワーのバッファを用いたことを特徴としたものである。
【0028】
請求項2記載の発明において、請求項1記載の発明のバッファ手段として、シングルステージオペアンプのバッファを用いた場合、上記信号変換回路における第2のトランジスタがバッファによって駆動されるため、上記第2のトランジスタの入力容量による速度低下が抑制され、更に上記信号変換回路に接続されるソース変調電流源、シンク変調電流源、ソースバイアス電流源、シンクバイアス電流源等の入力容量による速度低下を抑えることができる。
【0029】
すなわち、一例として図9に示すバッファ手段としてオペアンプを使用する際の該オペアンプとして、図10に示すような差動入力段だけのシングルステージアンプを使用すると、ゲインが40dB程度で位相補償コンデンサが必要ないため、面積も小さく高速である。また、出力電圧レベルも差動段のアクティブ負荷であるPMOSトランジスタで発生しており、次段PMOSトランジスタとの整合性が高い。
【0030】
しかしながら、この場合、バッファ手段のオフセットが小さいため、図20(b)に示すものと同様にドレインがゲートに接続されている場合と同様で、トランジスタが線形領域近くで動作する結果、ドレイン側の寄生容量が大きくなり応答性が劣化する。
【0031】
また、PMOSトランジスタのドレイン電圧がレーザダイオードの駆動電流出力回路における定電流トランジスタ(図17のPMOSトランジスタ13)のドレイン電圧と異なるため、レーザダイオード駆動電流と信号変換回路のソース側(第2の電流源側)のPMOSトランジスタのドレイン電流とが比例しない。
【0032】
一方、前記バッファ手段として入出力のオフセットが大きいソースフォロワー、或いはバイポーラプロセスで作るならエミッターフォロワーを使用することも可能である。この場合、図11(a)に示すように単純にカレントミラー出力をバッファを通して次段を駆動する方式に比べてカレントミラーの精度を向上することができる。
【0033】
すなわち、図11(a)では、単純に第1の電流源(第1のトランジスタ)と第2の電流源(第2のトランジスタ)との接続点の電位をバッファを通して駆動電流出力回路を駆動していて、バッファにオフセットがあると第2の電流源に使われている第2のトランジスタと駆動電流出力回路に使われているトランジスタとの動作点がずれるという問題が生じるが、図11(b)に示したようにバッファ出力がソース基準電流源にフィードバックされていると、バッファのオフセットを含んでソース基準電流源の制御電圧が決定されるため、バッファのオフセットが問題にならなくなる。その結果、信号変換回路の第2の電流源(第2のトランジスタ)と第1の電流源(第1のトランジスタ)との接続点の電位がソースフォロワー回路の入出力電位差分だけ低下し、レーザダイオード駆動電流出力回路の定電流PMOSトランジスタのドレイン電圧に近づき、双方の電流が比例するようになる。
【0034】
また、ドレイン電圧が下がることでトランジスタが飽和領域で動作し、寄生容量が減少する結果、高速動作が可能になる。
【0035】
ソースフォロワー回路としては、図12に示すような回路構成がある。図12(a)は単なる抵抗負荷とした場合で、動作点でバイアス電流が変わるため入出力特性が比例しない、バイアス電流が小さいと応答速度が低下する、抵抗は集積回路では希望の抵抗値が得にくい、等の問題がある。(b)は定電圧でゲートを駆動した定電流源を負荷とした場合で、この場合、集積回路の中で定電圧を発生させるために抵抗を使う場合、大きな面積が必要となってしまう、という問題がある。また、温度によってトランジスタの閾値電圧Vthが変動すると、ドレイン電流が変わってしまう、という問題がある。(c)は定電圧を2つのMOSトランジスタの分圧電圧で発生させるものであり、これによって小さな面積で済ませることができる。定電圧回路はPMOSトランジスタだけではなく、NMOSトランジスタと組み合わせることによって、ドレイン電流の温度依存性をキャンセルすることもできる。
【0036】
また、請求項3記載のレーザダイオード駆動回路は、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記バッファ手段の出力の直流成分と、前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタの接続点の交流成分とが前記第2のトランジスタの制御端子に負帰還されたことを特徴としたものである。
【0037】
請求項3記載のレーザダイオード駆動回路によれば、請求項1又は請求項2記載の発明におけるバッファ手段の出力の直流成分と、第1のトランジスタ及び第2のトランジスタの接続点の交流成分とが第2のトランジスタの制御端子に負帰還される。
【0038】
すなわち、バッファの遅延が大きくなると、第1のトランジスタと第2のトランジスタとの接続点の電位の位相が遅れて前記第2のトランジスタの制御電極に印加され、最終的に遅れが180度となったところで発振する。この対策として、本請求項3記載の発明では、一例として図13に示すように、第1の電流源(第1のトランジスタ)と第2の電流源(第2のトランジスタ)との接続点の交流成分を第2の電流源の制御信号側にフィードバックし、更に第2の電流源側の直流制御電位を設定するために、上記接続点の電位をバッファを通した後に抵抗を通して、直流成分を第2の電流源の制御信号としてフィードバックしている。これによって、発振が起こる周波数成分がバッファを経由せずにコンデンサによって遅延なく第2のトランジスタの制御端子にフィードバックされるため、発振することなく信号変換回路を構成することができる。
【0039】
本請求項3記載の発明の一実施例を図14に示した。同図に示す例では、バッファ出力OUTをPMOSトランジスタ79で第2の電流源73のゲートにフィードバックしているが、ここでPMOSトランジスタ79は直流成分をフィードバックするための抵抗として使用している。すなわち、抵抗のかわりにPMOSトランジスタを使用することで回路を小型化しているのである。
【0040】
なお、図14において、トランジスタ15と抵抗82は第1の電流源(第1のトランジスタ)側のレーザダイオードの駆動電流出力回路(以下、第1の駆動電流出力回路という)を、トランジスタ13と抵抗81は第2の電流源(第2のトランジスタ)側のレーザダイオードの駆動電流出力回路(以下、第2の駆動電流出力回路という)を、各々意味している。
【0041】
上記請求項3記載の発明において、図14に示されるような第1の駆動電流出力回路と信号変換回路の第1の電流源(第1のトランジスタ)とが相似回路であり、第2の駆動電流出力回路と信号変換回路の第2の電流源(第2のトランジスタ)も相似回路で比率が略同一であることが好ましい。
【0042】
レーザダイオードの駆動電流出力回路は大電流を駆動するために、該駆動電流出力回路を構成するトランジスタはサイズが大きく、信号変換回路の第2のトランジスタと温度や特性を一致させることができない。
【0043】
この対策として、図14に示すように、駆動電流出力回路の定電流回路を構成するトランジスタ13のソース側に抵抗81を入れることで出力インピーダンスを上げて、ドレイン電圧によるドレイン電流の変動や場所によるトランジスタの閾値電圧Vthの誤差の影響を抑えることができる。
【0044】
このとき、第1の電流源に対し、第2の電流源が比例するようにするには、図14において第1の電流源側の抵抗70と抵抗82の抵抗値の逆数の比率と、トランジスタ71及びトランジスタ15のW/L値の比率とを等しくし、更に第2の電流源側の抵抗74と抵抗81の抵抗値の逆数の比率とトランジスタ73及びトランジスタ13のW/L値の比率とを第1の電流源側と同率にすることで、第1の電流源と第2の電流源の動作条件を等しくすることができる。
【0045】
また、請求項4記載のレーザダイオード駆動回路は、異なる第1及び第2の電位間に第1の電位を基準として動作する第1のトランジスタと第2の電位を基準として動作する第2のトランジスタとを直列接続して構成したカレントミラー回路を挿入した信号変換回路を備え、固定電位と、前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタの接続点の電位との差電圧を比較器で増幅して前記第2のトランジスタの制御端子に負帰還させ、前記第1のトランジスタの制御端子にレーザダイオードの制御信号を与えることにより、前記比較器の出力に基づいて前記レーザダイオードを駆動することを特徴としたものである。
【0046】
請求項4記載のレーザダイオード駆動回路によれば、異なる第1及び第2の電位間に第1の電位を基準として動作する第1のトランジスタと第2の電位を基準として動作する第2のトランジスタとを直列接続して構成したカレントミラー回路を挿入した信号変換回路において、固定電位と、上記第1のトランジスタ及び上記第2のトランジスタの接続点の電位との差電圧が比較器で増幅されて上記第2のトランジスタの制御端子に負帰還され、上記第1のトランジスタの制御端子にレーザダイオードの制御信号が与えられることにより、上記比較器の出力に基づいて上記レーザダイオードが駆動される。
【0047】
なお、図15には、本請求項4記載のレーザダイオード駆動回路の構成例が示されている。
【0048】
信号変換回路の実際の回路例としては、図16に示したものがある。(a)はゲート接地NMOSトランジスタを使用するものであるが、これは第2のトランジスタであるPMOSトランジスタと相互コンダクタンスgmが近いため、あまり効果がない。(b)はオペアンプを使用して相互コンダクタンスgmを大きくしたものである。ここで、発振を防止するために(c)に示すように比較器としてシングルステージアンプを使用すると、ループゲインを小さく抑えることができて発振防止に効果がある。また、(d)に示すように更にバッファを追加することで容量負荷を高速に動かすことができる。このときのバッファとしてはソースフォロワーも使用できる。
【0049】
信号変換回路をこのように構成すると、入力されたレーザダイオードの制御信号から、信号レベルの変化の方向が反転した第2の制御信号を生成するにあたり、第2の制御信号を応答性の劣化を極力抑えながら生成することができ、更にレーザダイオード駆動電流のモニタをレーザ駆動電流源のカレントミラー回路で行う場合にモニタ精度の劣化も抑えることが可能になり、更にバッファがレベルシフト回路を兼ねていることから信号変換回路の出力を決めているPMOSトランジスタのドレインが十分に飽和領域で動作することでドレイン側寄生容量が減り、高速動作に対応可能となり、更に信号変換回路に接続される駆動電流出力回路の定電流トランジスタのドレイン電圧とこのPMOSトランジスタとのドレイン電圧が近くなることで、駆動電流出力回路のカレントミラー回路でレーザ駆動電流をモニタしようとした場合に、高い精度で該電流をモニタすることが可能となる。
【0050】
更に、請求項5記載の画像記録装置は、画像を記録する過程に、画像情報で変調されたレーザビームにより所定の被走査体上を走査する過程を含む画像記録装置において、レーザビームを出射するレーザダイオードと、前記レーザダイオードの発光光量をモニタしてモニタ信号を生成する光センサと、前記レーザダイオードに電流を供給するレーザダイオード駆動回路と、前記レーザダイオードから出射したレーザビームにより、所定の被走査体上を走査する走査光学系を備え、前記レーザダイオード駆動回路が、異なる第1及び第2の電位間に第1の電位を基準として動作する第1のトランジスタと第2の電位を基準として動作する第2のトランジスタとを直列接続して構成したカレントミラー回路を挿入した信号変換回路を備え、前記第2のトランジスタの出力と該トランジスタの制御端子との間にバッファ手段を設け、該バッファ手段の出力の直流成分と、前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタの接続点の交流成分とが前記第2のトランジスタの制御端子に負帰還され、前記第1のトランジスタの制御端子に前記光センサによって生成されたモニタ信号に基づいて生成したレーザダイオードの制御信号を与えることにより、前記バッファ手段の出力に基づいて前記レーザダイオードを駆動することを特徴とするものである。
【0051】
このように、請求項5に記載の画像記録装置によれば、該画像記録装置に備えられたレーザダイオード駆動回路が、異なる第1及び第2の電位間に第1の電位を基準として動作する第1のトランジスタと第2の電位を基準として動作する第2のトランジスタとを直列接続して構成したカレントミラー回路を挿入した信号変換回路を備え、第2のトランジスタの出力と該トランジスタの制御端子との間にバッファ手段を設け、該バッファ手段の出力の直流成分と、第1のトランジスタ及び第2のトランジスタの接続点の交流成分とが第2のトランジスタの制御端子に負帰還され、第1のトランジスタの制御端子にレーザダイオードの発光光量をモニタしてモニタ信号を生成する光センサによって生成されたモニタ信号に基づいて生成したレーザダイオードの制御信号を与えることにより、バッファ手段の出力に基づいてレーザダイオードを駆動しているので、レーザダイオードの自動光量制御を行う時の負帰還ループを高速化し、自動光量制御に要する時間を短縮すると共に、レーザダイオードの自動光量制御時にレーザダイオードの駆動電流のオーバーシュートを最小限に抑え、レーザパワーの広いダイナミックレンジで自動光量制御を安定的に行なうことを可能とし、カレントミラー回路でレーザダイオード駆動電流をモニタしようとする場合に測定精度を向上することができる。
【0052】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0053】
図1は、本発明のレーザダイオード駆動回路10の一実施形態を示すブロック図である。このレーザダイオード駆動回路10は、ソースモードのレーザダイオード20及びシンクモードのレーザダイオード23の何れのモードのレーザダイオードにも対応することができ、該レーザダイオード駆動回路10に、何れか一方のモードのレーザダイオードを接続することにより、そのモードのレーザダイオードを駆動することができる。
【0054】
図1に示すように、本実施の形態に係るレーザダイオード駆動回路10は、自動光量調整回路17、信号変換部18、バイアス電流出力制御回路19、ソース変調電流源100、シンク変調電流源102、ソースバイアス電流源104、及びシンクバイアス電流源106を含んで構成されている。
【0055】
図2は図1に示したレーザダイオード駆動回路10の具体的な回路構成例を示した回路図である。以下、図2に示すレーザダイオード駆動回路10について、図1に示したブロック図を参照しつつ説明する。
【0056】
図2に示すように、レーザダイオード駆動回路10には、入力端子11を経由して4ビットの強度変調信号(IN1、IN2、IN3、IN4)、PWM(Pulse Width Modulation、パルス幅変調)信号、SRC/SNK(ソース/シンク切り替え)信号が入力される信号入力回路Mと、上記各信号に加え、更にbiasEN(バイアスイネーブル)信号が入力される信号入力回路Bが備えられている。
【0057】
詳細は後述するが、図3に示すように信号入力回路Mでは入力された強度変調信号IN1〜IN4、PWM信号、及びSRC/SNK信号に基づいて差動スイッチ信号SK1〜SK4、SK1’〜SK4’、SC1〜SC4、SC1’〜SC4を生成する。また、図4に示すように、信号入力回路Bでは入力された強度変調信号IN1〜IN4、PWM信号、SRC/SNK信号、及びbiasEN信号に基づいてバイアス電流源の差動スイッチ信号SKB1、SKB1’、SKBo、SKBo’、SCB1、SCB1’、SCBo、SCBo’を生成する。
【0058】
また、図2に示すように、レーザダイオード駆動回路10には、強度変調用に互いに直列接続された第1の定電流源用PMOSトランジスタ13と差動スイッチ回路(PMOSトランジスタ対)14からなる第1の単位駆動源が4つ備えられている。これらの4つの単位駆動源が、上述した第2の駆動電流出力回路に相当するものであり、図1におけるソース変調電流源100に対応するものである。
【0059】
差動スイッチ回路14は、定電流源用PMOSトランジスタ13から流出した駆動電流を、ソースモードのレーザダイオード20に供給する電流供給経路を接断自在に接続する第1のスイッチ回路14aと、当該PMOSトランジスタ13から流出した駆動電流がレーザダイオード20をバイパスして流れるバイパス経路を接断自在に接続する、第1のスイッチ回路14aと比べ背反的にオンオフする第2のスイッチ回路14bとを有する。
【0060】
4つの定電流源用PMOSトランジスタ13は、それらのトランジスタ比=(ゲート幅W/ゲート長L)が各々8:4:2:1となるように構成されており、これにより電流が流れない場合を含めて16段階の電流を流せるように電流に重み付けがなされている。
【0061】
また、これを駆動するための図3のバッファ12d、及びバッファ12fの駆動能力も電流源毎に遅延が等しくなるように同様の比率で重み付けされている。
【0062】
また、このレーザダイオード駆動回路10には、変調電流源用として互いに直列接続された第1の定電流源用NMOSトランジスタ15と差動スイッチ回路(NMOSトランジスタ対)16からなる第2の単位駆動源が4つ備えられている。これらの4つの単位駆動源が、上述した第1の駆動電流出力回路に相当するものであり、図1におけるシンク変調電流源102に対応するものである。
【0063】
差動スイッチ回路16は、シンクモードのレーザダイオード23を経由した駆動電流を定電流源用NMOSトランジスタ15に流入させる電流供給経路を接断自在に接続する第3のスイッチ回路16aと、レーザダイオード23をバイパスした駆動電流を当該NMOSトランジスタ15に流入させるバイパス経路を接断自在に接続する、第3のスイッチ回路16aと比べ背反的にオンオフする第4のスイッチ回路16bとを有する。
【0064】
また、4つの定電流源用NMOSトランジスタ15についても、前述した4つの定電流源用PMOSトランジスタ13と同様にして電流に重み付けがなされている。
【0065】
本実施の形態に係るレーザダイオード駆動回路10は、CMOS技術を用いて形成される。一般にCMOS技術を用いて形成されたPMOSトランジスタとNMOSトランジスタでは、キャリア移動度は1:2程度の差があるので、定電流源用PMOSトランジスタ13のサイズは定電流源用NMOSトランジスタ15のサイズの2倍程度に設定されている。これにより、PMOSトランジスタ13に流れる電流と、NMOSトランジスタ15の電流駆動能力をほぼ等しくすることができる。
【0066】
また、ソース側電流源には定電流源用PMOSトランジスタ13と同一構成でトランジスタ比が小さいPMOSトランジスタ51と、差動スイッチ回路52、PMOSトランジスタ53、PMOSトランジスタ54、差動スイッチ回路55、及び差動スイッチ回路56とを含んで構成されたモニター用の電流出力回路が備えられている。これらPMOSトランジスタ51のW/LのPMOSトランジスタ13のW/Lに対する比率は、消費電流との兼ね合いで決めるが、応答性を気にしないのであれば1/100程度で良く、高い周波数までモニターするのであれば出力電流を大きくできるように比率を小さくした方が良い。各差動スイッチ52は全て第1のレーザ駆動電流出力回路と同一の駆動信号に接続されており、電流が小さいこと以外は全く同一の動作を行う。
【0067】
この電流出力回路の出力端子65及び66に抵抗を接続し、該抵抗の端子電圧をモニターすることで駆動電流の値を検出することができる。本実施の形態では、図2に示すように、出力端子65及び66にベース接地バイポーラトランジスタ81及び82を各々設けて、出力端子65及び66がレーザダイオード20と近い端子電圧となるように定電圧電源85を調整することで出力端子90から出力されるレーザ駆動電流のモニター精度を向上することができるように構成している。
【0068】
更に、このレーザダイオード駆動回路10には、自動光量調整回路17と、信号変換回路18b及び信号変換回路18cを含んで構成された信号変換部18と、ボリューム49を含んで構成されたバイアス電流出力制御回路19と、レーザダイオード20を接続するための電流流出用端子21及び22と、レーザダイオード23を接続するための電流流入用端子24及び25と、レーザダイオード20若しくはレーザダイオード23の発光光量をモニタするためのフォトダイオード26を接続するためのモニタ端子27とが備えられている。
【0069】
自動光量調整回路17は、フォトダイオード26からの、レーザダイオード20若しくはレーザダイオード23の発光光量がモニタされてなるモニタ信号Vmを入力し、各NMOSトランジスタ15に流入する駆動電流を制御するための駆動電流制御信号C2を生成する。
【0070】
一方、信号変換部18に設けられた信号変換回路18cは、駆動電流制御信号C2の接続配線が接続された第1のトランジスタとしてのシンク電流源を構成するトランジスタ71及び抵抗70と、シンク電流源の電流が入力される第2のトランジスタとしての電流/電圧変換回路(ソース電流源)を構成するトランジスタ73及び抵抗74を含んで構成される。このシンク電流源とソース電流源との接続点の電位は、トランジスタ77を定電流負荷とし、かつトランジスタ78を入力トランジスタとして構成されたバッファ手段としてのバッファに入力され、トランジスタ78のソースから出力される。上記バッファの定電流負荷であるトランジスタ77の電流値を決めるゲートにはダイオード接続したPMOSトランジスタ75及び76の分圧電圧が入力されている。本実施の形態に係るバッファは、この定電流値を決めるバイアス回路を含め、トランジスタ75、76、77、及び78で構成されている。
【0071】
更に上記バッファの出力は、抵抗の代替であるトランジスタ79を経由してトランジスタ73のゲートに接続されてDCレベルのフィードバックを行なう。一方、トランジスタ71のドレインはコンデンサ72を経由してトランジスタ73のゲートに接続されてACレベルのフィードバックを行なう。この信号変換回路18cは、入力された駆動電流制御信号C2と比べ、信号レベルの変化の方向が反転した、駆動電流制御信号C1を生成する。
【0072】
なお、信号変換回路18bは上述した信号変換回路18cと略同様の構成、作用であるので、ここでの説明は省略する。
【0073】
バイアス電流出力制御回路19は、レーザダイオード20若しくはレーザダイオード23の閾値電流と等しい電流をトランジスタ43及び41で生成し、強度変調信号IN1〜IN4が入力されていない時は、各々2組の差動スイッチ回路44又は差動スイッチ回路42において、差動スイッチ信号SCBo、SCBo’が接続された差動スイッチ回路44、又は差動スイッチ信号SKBo、SKBo’ が接続された差動スイッチ回路42をレーザダイオード側に接続して、すなわち、ソースモードであれば図2右側の差動スイッチ回路44のトランジスタ44aをオンにしてトランジスタ44bをオフにし、図2左側の差動スイッチ回路44のトランジスタ44aをオフにしてトランジスタ44bをオンにして、或いはシンクモードであれば図2左側の差動スイッチ回路42のトランジスタ42aをオンにしてトランジスタ42bをオフにし、図2右側の差動スイッチ回路42のトランジスタ42aをオフにしてトランジスタ42bをオンにして、レーザダイオードのバイアス電流を供給しておき、強度変調信号IN1〜IN4が入った時には、各差動スイッチ回路を構成するスイッチ回路の両方をレーザダイオード側に接続して閾値電流がレーザダイオードに流れるようにする。この結果、閾値電流に重畳して変調電流がレーザダイオードに流れるため、変調データに比例したレーザパワーを得ることができる。
【0074】
なお、トランジスタ41及び43の2つのトランジスタのトランジスタ比は半導体レーザの高速性とゼログラフィーで得られた画像でかぶりが起きない様に、常時オンとする電流(差動スイッチ信号SCBo、SCBo’が接続された差動スイッチ回路44、又は差動スイッチ信号SKBo、SKBo’ が接続された差動スイッチ回路42をレーザダイオード側に接続して、すなわち、ソースモードであれば図2右側の差動スイッチ回路44のトランジスタ44aをオンにしてトランジスタ44bをオフにし、図2左側の差動スイッチ回路44のトランジスタ44aをオフにしてトランジスタ44bをオンにして、或いはシンクモードであれば図2左側の差動スイッチ回路42のトランジスタ42aをオンにしてトランジスタ42bをオフにし、図2右側の差動スイッチ回路42のトランジスタ42aをオフにしてトランジスタ42bをオンにして流れる電流)がレーザダイオードの閾値電流の60%から80%となるように設定するのが普通である。トランジスタ43及び差動スイッチ回路44により構成される部分が図1におけるソースバイアス電流源104に対応し、トランジスタ41及び差動スイッチ回路42により構成される部分が図1におけるシンクバイアス電流源106に対応する。
【0075】
次に、図3及び図4を参照して、信号入力回路M及び信号入力回路Bについて詳細に説明する。まず、図3を参照して、信号入力回路Mについて説明する。
【0076】
同図に示す信号入力回路Mのバッファ回路12aには、強度変調信号IN1、IN2、IN3、IN4とPWM信号が入力される。バッファ回路12aから出力された強度変調信号IN1、IN2、IN3、IN4とPWM信号は、ナンドゲート12bにより論理積が取られ、インバータ12cを経由した後、インバータ12eを経由する信号線と経由しない信号線とに分けられ、更にSRC/SNK信号によりナンドゲート12gでゲートされた後にバッファ回路12d及びバッファ回路12fを経由することにより、差動スイッチ信号SC1〜SC4、SC1’〜SC4’、SK1〜SK4、SK1’〜SK4’として出力される。
【0077】
最終段のバッファ12fは、これに接続される差動スイッチ回路14及び差動スイッチ回路16(図2も参照)が重み付けされていることから、同様の比率で出力能力が調整される。出力された各差動スイッチ信号は、ソースモード用及びシンクモード用の各々4つの差動スイッチ回路に入力される。
【0078】
次に、図4を参照して、信号入力回路Bについて説明する。同図に示すように、信号入力回路Bには、強度変調信号IN1〜IN4、SRC/SNK信号、PWM信号、及びbiasEN信号が入力される。
【0079】
信号入力回路Bでは、レーザダイオードを発光させる前段階として最初にbiasEN信号が入力される(biasEN信号がハイレベルにされる)と、SRC/SNK信号でナンドゲート12kによってゲートされた後、バッファ12m及びバッファ12nを経由して、差動スイッチ信号SCBo、SCBo’、SKBo、及びSKBo’として出力される。一方、強度変調信号IN1〜IN4は、ノア(NOR)回路12hによってIN1〜IN4のうち一つでもハイレベルになるものがあるときを検知し、PWM信号、biasEN信号とナンドゲート12iで論理積をとった後に、SRC/SNK信号でナンドゲート12kによってゲートし、バッファ12m及びバッファ12nを経由することにより、差動スイッチ信号SCB1、SCB1’、SKB1、及びSKB1’として出力される。信号入力回路Bにおいても、図2の差動スイッチ回路44又は差動スイッチ回路42を変調信号にあわせて高速に動作させる必要があることから差動スイッチを構成するトランジスタ44a、44bまたは42a、42bのゲート容量にあわせて駆動能力を調整しておく。
【0080】
次に、図2を参照して、自動光量調整回路17について説明する。レーザダイオード20若しくはレーザダイオード23の光出力は、フォトダイオード26により受光され光電変換されて、該フォトダイオード26から光電流が出力される。この光電流は、抵抗器28により電流−電圧変換され、モニタ電圧Vmとして自動光量調整回路17の電圧比較器31に入力される。
【0081】
電圧比較器31は、入力されたモニタ電圧Vmと、所望の光量に対応する基準電圧Vrとを比較する。この比較結果は、スイッチ33を経由してコンデンサ32を充電しながらバッファ34を経由して駆動電流制御信号C2として出力される。これにより、レーザダイオード20若しくはレーザダイオード23の駆動電流がフィードバック制御され、所望の光量を出力させるための電圧がコンデンサ32に保持される。
【0082】
ここで、レーザダイオード駆動回路10に強度変調信号IN1〜IN4が入力され、強度変調された駆動電流がレーザダイオード20若しくはレーザダイオード23に供給される期間においては、外部から入力されたスイッチ信号SWによりスイッチ33が開放される。すると、コンデンサ32に保持された電圧がバッファ34を経由して駆動電流制御信号C2として出力される。このようにして、レーザダイオード20若しくはレーザダイオード23に供給される駆動電流の安定化が図られる。
【0083】
次に、本実施の形態に係るレーザダイオード駆動回路10の全体的な動作について、図2及び図5を参照して説明する。なお、図5は、ソースモードのレーザダイオード20を駆動する場合の、図2に示す回路の各部における信号の波形状態の一例を示す波形図であるが、シンクモードのレーザダイオード23を駆動する場合の波形図は、図5における差動スイッチ信号SCB1、SCB1’、・・・、SC4’を、各々SKB1、SKB1’、・・・、SK4’に置き換えたものとなる。
【0084】
まず、シンクモードのレーザダイオード23を駆動する場合について説明する。シンクモードのレーザダイオード23を駆動する場合は、レーザダイオード23を電流流入用端子24に接続する。このとき、電流流入用端子25には、レーザダミーとして順電圧降下が等しくなるようにシリコンダイオードを2個直列に接続する。これにより、レーザダイオード23のカソードが電流流入用端子24を経由して、差動スイッチ回路16を構成する一方のスイッチ回路16aに共通接続され、アノードは電源Vccに共通接続される。また、電流流出用端子21及び22を電源Vccに接続することにより、差動スイッチ回路14を介してPMOSトランジスタ13が電源Vccに共通接続される。なお、電流流出用端子21及び22を電源Vccに接続せず、開放状態にしてもよい。
【0085】
まず、バイアス電流源の差動スイッチ回路のうちトランジスタ42aを両方オンして定電流源トランジスタ41の合計電流がレーザダイオードのレーザ発振閾値電流となるようにボリューム49によりバイアス電流設定電圧を調整する。そしてレーザダイオードの変調を開始する前に、差動スイッチ回路42において、差動スイッチ信号SKBo、SKBo’ が接続された差動スイッチ回路42をレーザダイオード側に接続して、すなわち、図5の‘バイアス印加’期間で示すように、図2左側の差動スイッチ回路42のトランジスタ42aをオンにしてトランジスタ42bをオフにし、図2右側の差動スイッチ回路42のトランジスタ42aをオフにしてトランジスタ42bをオンにして、レーザ発振閾値電流の60%〜80%をレーザダイオード23に流しておく。
【0086】
次に、レーザダイオード23の最大発光パワーを自動調整するために、まず、バイアス電流源の差動スイッチ回路42のトランジスタ42aの両方をオンにしてレーザダイオード23にレーザ閾値電流を流す。更に、入力端子11に入力される強度変調信号IN1、IN2、IN3、IN4の全てをハイレベルにし、信号入力回路Mにより差動スイッチ信号SK1〜SK4、SK1’〜SK4’を制御して、定電流源用NMOSトランジスタ15とレーザダイオード23とが接続されるように差動スイッチ回路16を制御する。
【0087】
レーザダイオード23の発光パワーが小さければ、自動光量調整回路17に入力されるモニタ電圧Vmも基準電圧Vrよりも小さくなり、NMOSトランジスタ15のゲート電圧を上昇するように自動光量調整回路17から駆動電流制御信号C2が出力され、これによりNMOSトランジスタ15に流入する駆動電流が上昇するので、レーザダイオード23の発光パワーも上昇する。一方、レーザダイオード23の発光パワーが大きければ、NMOSトランジスタ15のゲート電圧を下げるように自動光量調整回路17から駆動電流制御信号C2が出力され、これによりNMOSトランジスタ15に流入する駆動電流が低下するので、レーザダイオード23の発光パワーも低下する。
【0088】
レーザダイオード23が所望の光量パワーに安定した時にスイッチ33をオフにして、NMOSトランジスタ15のゲート電圧を自動光量調整回路17のコンデンサ32にサンプル・ホールドする。
【0089】
強度変調を行なうには、このゲー卜電圧を駆動電流制御信号C2として一定に保持し、NMOSトランジスタ15に流れる電流を安定化した上で差動スイッチ回路16を差動スイッチ信号SK1〜SK4、SK1’〜SK4’に応じてオン、オフすると共に、強度変調信号IN1〜IN4のうち一つでもハイレベルとなった時には、双方の差動スイッチ回路42をレーザダイオード側に接続して、すなわち、図5の‘レーザ強度変調’期間、或いは‘レーザパルス幅変調’期間に示すように、図2左側の差動スイッチ回路42のトランジスタ42aをオンにしてトランジスタ42bをオフにしたまま、強度変調信号IN1〜IN4が1つでもオンのときには、図2右側の差動スイッチ回路42のトランジスタ42aをオンにしてトランジスタ42bをオフにする。
【0090】
次に、ソースモードのレーザダイオード20を駆動する場合について図5を参照しつつ説明する。ソースモードのレーザダイオード20を駆動する場合は、レーザダイオード20とダミーレーザとしてシリコンPNダイオード2個を電流流出用端子21と22に各々接続する。これにより、該レーザダイオード20のアノードが電流流出用端子21を経由して差動スイッチ回路14を構成する一方のスイッチ回路14aに共通接続され、ダミーレーザがスイッチ回路14bに共通接続される。なお、電流流出用端子22に接続するダミーレーザは、スイッチング波形歪みを抑えるために、レーザダイオード20と電気的特性が近い素子を選択する。また、このとき、静電気対策として電流流入用端子24及び25をグランドに接続しておくと、差動スイッチ回路16を介してNMOSトランジスタ15がグランドに接続される。なお、電流流入用端子24及び25をグランドに接続せず、開放状態にしてもよい。
【0091】
まず、差動スイッチ回路44のトランジスタ44aを両方ともオンした状態で、レーザダイオード20のレーザ発振閾値電流に相当する電流が電流流出用端子21からレーザダイオード20に供給されるようにボリューム49によってバイアス電流調整電圧を調整する(図5の‘閾値設定’期間に相当)。このとき、ボリューム49の出力電圧B2を上昇させると、信号変換回路18bで電源Vccを基準とした反転信号に変換され、マイナス側に下降した電圧B1がPMOSトランジスタ43、53、及び54のゲートに印加されるため、電流流出用端子21からレーザダイオード20に供給される電流が上昇する。従って、シンクモード用のレーザダイオード23を調整したときと全く同じ方法で調整することができる。
【0092】
そしてレーザダイオードの変調を開始する前に、差動スイッチ回路44において、差動スイッチ信号SCBo、SCBo’が接続された差動スイッチ回路44をレーザダイオード側に接続して、すなわち、図5の‘バイアス印加’期間で示すように、図2右側の差動スイッチ回路44のトランジスタ44aをオンにしてトランジスタ44bをオフにし、図2左側の差動スイッチ回路44のトランジスタ44aをオフにしてトランジスタ44bをオンにして、レーザダイオードのバイアス電流としてレーザ発振閾値電流の60%〜80%をレーザダイオード20に流しておく。
【0093】
次に、レーザダイオード20の最大発光パワーを自動調整するために、両方のトランジスタ44aをオンにして、レーザダイオード20にレーザ発振閾値電流を流した状態で、入力端子11に入力される強度変調信号IN1、IN2、IN3、IN4の全てをハイレベルにし、信号入力回路Mによって差動スイッチ信号SC1〜SC4、SCl’〜SC4’を制御して、定電流源用であるPMOSトランジスタ13とレーザダイオード20とが共通接続されるように差動スイッチ回路14を制御する(図5の‘光量制御’期間に相当)。
【0094】
レーザダイオード20の発光パワーが小さければ、自動光量調整回路17に入力されるモニタ電圧Vmも基準電圧Vrよりも小さくなり、自動光量調整回路17の出力電圧(駆動電流制御信号C2)が上昇し、これにより信号変換回路18cにより変換され出力された電流制御電圧(駆動電流制御信号C1)が下がり、PMOSトランジスタ13からの駆動電流が上昇するので、レーザダイオード20の発光パワーも上昇する。
【0095】
一方、レーザダイオード20の発光パワーが大きければ、自動光量調整回路17に入力されるモニタ電圧Vmが基準電圧Vrよりも小さくなり、自動光量調整回路17の出力電圧が低下し、これにより信号変換回路18cにより変換され出力された電流制御電圧が上昇し、PMOSトランジスタ13からの駆動電流が低下するので、レーザダイオード20の発光パワーも低下する。このとき、信号変換回路18cの出力インピーダンスが、ソースフォロワーを使ったバッファにより低く維持されているため、これに接続されるPMOSトランジスタ13及びスイッチングフィードスルー対策に設けられたコンデンサ69の負荷があっても、負帰還安定性が増し、応答速度の劣化が小さいので、自動光量制御に要する時間を短縮することができる。
【0096】
レーザダイオード20が所望の光量パワーに安定した時に、PMOSトランジスタ13のゲート電圧に対応する電圧が自動光量調整回路17によりサンプル・ホールドされる(図5の‘S/H’期間に相当)。
【0097】
強度変調を行なうには、このゲート電圧を駆動電流制御信号C1として一定に保持し、PMOSトランジスタ13に流れる電流を安定化した上で、差動スイッチ回路14を差動スイッチ信号SC1〜SC4、SC1’〜SC4’に応じてオン、オフする。また、これに合わせて、強度変調信号IN1〜IN4が1つでもオンのときには双方の差動スイッチ回路44をレーザダイオード側に接続して、すなわち、図5の‘レーザ強度変調’期間、或いは‘レーザパルス幅変調’期間に示すように、図2右側の差動スイッチ回路44のトランジスタ44aをオンにしてトランジスタ44bをオフにしたまま、強度変調信号IN1〜IN4が1つでもオンのときには図2左側の差動スイッチ回路44のトランジスタ44aをオンにしてトランジスタ44bをオフにして、強度変調信号IN1〜IN4がレベルゼロのときには、レーザ発振で感光体上に像が書かれるのを防止する。
【0098】
このように本実施の形態に係るレーザダイオード駆動回路10では、信号変換回路を挿入したことによる遅延が最小限に抑えられる結果、自動光量制御時の負帰還の安定性が増し、位相補償コンデンサを小さくできることから、自動光量制御(APC)での収束に要する所用時間が短縮され、感光体上に像を描いていない無効時間を減らすことができる。また、信号変換回路の中でバッファ回路として使用しているソースフォロワー回路によって、出力電圧を発生しているPMOSトランジスタのドレイン電圧がレーザダイオード20のアノード電圧に近くなるため、ドレイン電圧の違いによる電流誤差を小さくし、カレントミラーでモニターされる駆動電流の値を正確にモニターすることが可能となる。
【0099】
また本実施の形態に係るレーザダイオード駆動回路10は、半導体集積回路で構成されているため、回路占有スペースの減少、コストダウン、及び回路動作の安定化が図られる。
【0100】
次に、図6及び図7を参照して、本発明の画像記録装置の一実施形態について説明する。なお、図6は、本発明の画像記録装置の一実施形態を示すブロック図、図7は、図6に示す画像記録装置のレーザ走査系の構成図である。
【0101】
図6に示す画像記録装置は、その構成が信号処理系210、レーザ走査系220、及び画像出力系230に大別される。レーザ走査系220のLDドライバ221には、図1に示すレーザダイオード駆動回路10が含まれており、またレーザダイオードとしてソースモードのレーザダイオード20が用いられている。
【0102】
画像を読み取って画像信号を得る例えばデジタルスキャナ等の画像生成系201で得られた画像信号が、信号処理系210を構成する画像信号処理システム211に入力されると、この画像信号処理システム211では、画像出力系230を構成する電子写真プロセス232の機構を制御する機構制御部231からの制御情報、例えば現像条件等の情報を受け、それに適合するように、入力された画像信号に適切な画像処理、例えば階調処理や色補正処理等が施され、その画像処理後の画像信号がレーザ変調信号生成部212に入力される。
【0103】
レーザ変調信号生成部212では、入力された画像信号に基づいて、レーザ走査系220を構成するレーザダイオード20から出射されるレーザ光の変調強度を表わすレーザ変調信号を生成する。このレーザ変調信号の生成に当たっては、レーザ走査系220を構成する走査レーザ光の同期検知手段226からの情報を受け、レーザ走査と同期するようにレーザ変調信号が生成される。
【0104】
この走査レーザ光の同期検知手段226は、本実施の形態では、図7に示すように、ミラー226_1と光センサ226_2とからなり、光センサ226_2からは、レーザダイオード20から出射したレーザ光が図7に示す矢印A方向に一回偏向される毎に同期パルスが出力される。
【0105】
図6に示すレーザ変調信号生成部212で生成されたレーザ変調信号SLは、レーザ走査系220を構成するLDドライバ221に入力される。LDドライバ221には、機構制御部231からの機構制御情報SCも入力され、LDドライバ221は、その機構制御に合わせて、レーザダイオード20を駆動する。
【0106】
レーザダイオード20は、LDドライバ221の駆動により時系列的な強度変調を伴ったレーザ光を出射し、その出射レーザ光は、レンズ223_1、アパーチャ223_2、シリンドリカルレンズ223_3からなるプレポリゴン光学系223を経由し、矢印B方向に回転するポリゴンミラー224_1を含む光偏向器224により矢印A方向に繰り返し偏向され、さらにfθレンズ225_1、及びシリンドリカルミラー225_2からなるポストポリゴン光学系225を経由し、画像出力系230を構成する、矢印C方向に回転する感光体233上を矢印A’方向に繰り返し走査(主走査)する。
【0107】
この感光体233は、光の照射により表面の抵抗値が変化する性質を有し、画像情報を担持したレーザ光により走査されることにより、その表面に静電潜像が形成される。この感光体233に形成された静電潜像は所定の電子写真プロセス232を経て、所定の用紙上に、画像生成系201で得られた画像信号が担持する画像のハードコピー202が生成される。
【0108】
なお、この画像記録装置では、ソースモードのレーザダイオードを用いて説明したが、シンクモードのレーザダイオードの場合も同様にして駆動され、その発光光量が高速に調整され、従って高画質の画像が高速に形成される。
【0109】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明のレーザダイオード駆動回路によれば、信号変換回路を高速化することでレーザパワーを広いダイナミックレンジで制御でき、自動光量制御時のレーザダイオード駆動電流のオーバーシュートを防止でき、更にレーザダイオード駆動電流のモニタ精度を上げることができる、という効果が得られる。
【0110】
また、本発明の画像記録装置によれば、レーザダイオードの自動光量制御を行う時の負帰還ループを高速化し、自動光量制御に要する時間を短縮すると共に、レーザダイオードの自動光量制御時にレーザダイオード駆動電流のオーバーシュートを最小限に抑え、レーザパワーの広いダイナミックレンジで自動光量制御を安定的に行なうことを可能とし、カレントミラー回路でレーザダイオード駆動電流をモニタしようとする場合に測定精度を向上することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態に係るレーザダイオード駆動回路の概略構成を示すブロック図である。
【図2】 図1に示すレーザダイオード駆動回路の回路構成例を示す回路図である。
【図3】 図2に示すレーザダイオード駆動回路の信号入力回路Mの回路構成例を示す回路図である。
【図4】 図2に示すレーザダイオード駆動回路の信号入力回路Bの回路構成例を示す回路図である。
【図5】 実施の形態に係るレーザダイオード駆動回路の動作の説明に供する波形図である。
【図6】 実施の形態に係る画像記録装置の概略構成を示すブロック図である。
【図7】 図6に示す画像記録装置のレーザ走査系の概略構成を示す斜視図である。
【図8】 従来の信号変換回路の基本形の一例を示すブロック図である。
【図9】 請求項1記載の発明の説明に供するブロック図である。
【図10】 図9のバッファ手段の構成例を示す回路図である。
【図11】 請求項2記載の発明の説明に供する回路図である。
【図12】 請求項2記載の発明の説明に供する図であり、ソースフォロワー回路の構成例を示す回路図である。
【図13】 請求項3記載の発明の説明に供する図であり、請求項3記載の発明の基本形を示す回路図である。
【図14】 請求項3記載の発明に係る信号変換回路の具体的構成例を示す回路図である。
【図15】 請求項4記載の発明の説明に供するブロック図である。
【図16】 信号変換回路の具体的な構成例を示す回路図である。
【図17】 従来のレーザダイオード駆動回路の構成例を示す一部回路図である。
【図18】 従来の信号変換回路の基本形を示すブロック図である。
【図19】 図18のシンク電流源の具体的な構成例を示す回路図である。
【図20】 図18の電流/電圧変換回路の具体的な構成例を示す回路図である。
【図21】 図18における電流/電圧変換回路に抵抗を使用した場合のシンク駆動電流に対するソース駆動電流の特性を示すグラフである。
【図22】 信号変換回路をカレントミラー回路で構成した場合の問題点の説明に供する回路図である。
【符号の説明】
10 レーザダイオード駆動回路
17 自動光量調整回路
18b、18c 信号変換回路
19 バイアス電流出力制御回路
20、23 レーザダイオード
21、22 電流流出用端子
24、25 電流流入用端子
26 フォトダイオード(光センサ)
49 ボリューム
70 抵抗
71 トランジスタ(第1のトランジスタ)
73 トランジスタ(第2のトランジスタ)
74 抵抗
75、76、77、78 トランジスタ(バッファ手段)
210 信号処理系
211 画像信号処理システム
212 レーザ変調信号生成部
220 レーザ走査系
224 光偏向器
226 同期検知
230 画像出力系
233 感光体(被走査体)

Claims (5)

  1. 異なる第1及び第2の電位間に第1の電位を基準として動作する第1のトランジスタと第2の電位を基準として動作する第2のトランジスタとを直列接続して構成したカレントミラー回路を挿入した信号変換回路を備え、前記第2のトランジスタの出力と該トランジスタの制御端子との間にバッファ手段を設け、前記第1のトランジスタの制御端子にレーザダイオードの制御信号を与えることにより、前記バッファ手段の出力に基づいて前記レーザダイオードを駆動する
    ことを特徴とするレーザダイオード駆動回路。
  2. 前記バッファ手段として、シングルステージオペアンプのバッファ、又はソースフォロワーのバッファを用いたことを特徴とする請求項1記載のレーザダイオード駆動回路。
  3. 前記バッファ手段の出力の直流成分と、前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタの接続点の交流成分とが前記第2のトランジスタの制御端子に負帰還されたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のレーザダイオード駆動回路。
  4. 異なる第1及び第2の電位間に第1の電位を基準として動作する第1のトランジスタと第2の電位を基準として動作する第2のトランジスタとを直列接続して構成したカレントミラー回路を挿入した信号変換回路を備え、固定電位と、前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタの接続点の電位との差電圧を比較器で増幅して前記第2のトランジスタの制御端子に負帰還させ、前記第1のトランジスタの制御端子にレーザダイオードの制御信号を与えることにより、前記比較器の出力に基づいて前記レーザダイオードを駆動する
    ことを特徴とするレーザダイオード駆動回路。
  5. 画像を記録する過程に、画像情報で変調されたレーザビームにより所定の被走査体上を走査する過程を含む画像記録装置において、
    レーザビームを出射するレーザダイオードと、
    前記レーザダイオードの発光光量をモニタしてモニタ信号を生成する光センサと、
    前記レーザダイオードに電流を供給するレーザダイオード駆動回路と、
    前記レーザダイオードから出射したレーザビームにより、所定の被走査体上を走査する走査光学系を備え、
    前記レーザダイオード駆動回路が、
    異なる第1及び第2の電位間に第1の電位を基準として動作する第1のトランジスタと第2の電位を基準として動作する第2のトランジスタとを直列接続して構成したカレントミラー回路を挿入した信号変換回路を備え、前記第2のトランジスタの出力と該トランジスタの制御端子との間にバッファ手段を設け、該バッファ手段の出力の直流成分と、前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタの接続点の交流成分とが前記第2のトランジスタの制御端子に負帰還され、前記第1のトランジスタの制御端子に前記光センサによって生成されたモニタ信号に基づいて生成したレーザダイオードの制御信号を与えることにより、前記バッファ手段の出力に基づいて前記レーザダイオードを駆動する
    ことを特徴とする画像記録装置。
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