JP3581257B2 - 防振用ベースプレート - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、電子顕微鏡、電子線プローブマイクロアナライザ、核磁気共鳴装置、等で使用される防振用ベースプレートに関する。
【0002】
【従来の技術】
前記電子顕微鏡等のような試料に対する分析・観察・測定等の精密作業を行う装置では、前記顕微分析用試料の水平面内および鉛直軸方向(光軸方向)等の移動、回転等を高精度で行い、種々の方向から観察や分析が行われる。
前記装置や試料を支持するために使用されるベースプレートに、外部からの振動(すなわち、外乱)が伝達されると、前記分析・観察・測定用の装置や試料等に振動が伝達されて、観察結果、分析結果等に悪影響が生じる。
また、前記分析・観察・測定等の精密作業を行う装置は、非常に微細な部分の分析を行うため、高精度に製作されている。このため、外部からの振動の伝達は精密に調整された装置に誤差を発生させる原因となる。
【0003】
前記外乱要因としては次のようなものがある。
(a)前記防振用ベースプレートが収容された建造物の付近を通過する自動車による振動、
(b)前記防振用ベースプレートが収容された建造物の風による揺れ、および、付近の高層建造物の風による揺れに基づく地面の揺れ、
(c)近くに配置された発電機等の振動源、
従来、前述の各外乱要因の悪影響を避けるため、前記ベースプレートに外部の振動が伝達されないようにする技術(すなわち、振動の伝達を防止する防振技術)が種々提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図15は従来の防振技術の説明図である。
図15において、走査電子顕微鏡等の装置01は、架台02上に支持された4個のバネ定数の低い防振マウント03と、前記防振マウント03上に支持されたベースプレートPと、前記ベースプレートP上に支持された顕微鏡本体04を有している。
前記図15に示す示す従来の防振技術は、振動吸収用または振動減衰用の防振マウント03によりベースプレートPを支持して、前記ベースプレートPに振動が伝達されるの防止する技術である。
ところが、外部音響にさらされた時、前記べースプレートPが音の入力により共振して機械振動を引き起こし、結果として走査像に振動によるノイズが現れることがある。この振動は前記防振マウント03上のベースプレートP自体の固有振動(共振振動)であるので、前記従来技術では除振することが困難である。
【0005】
前記ベースプレートPが前記音響により共振すると、前記観察結果、分析結果等に悪影響が生じるが、特に、低周波数の音響により共振した場合に悪影響が大きくなる。
また、前記ベースプレートPの共振周波数が試料ステージの共振周波数と一致した場合には、ベースプレートPおよび試料ステージが同時に共振する場合が生じる。この場合、前記観察結果、分析結果等に悪影響が生じる。
前記試料ステージが小型の場合は、試料ステージの固有振動数が高いので、低周波数の音響により悪影響を受けることはないが、試料ステージが大型になるとその固有振動数が、おおむね200Hz以下になってくる。そのような場合には、200Hz以下の低周波数で前記試料ステージおよびベースプレートPが共振することを防止するため、ベースプレートPの一番低い共振周波数は、試料ステージの共振周波数(200Hz)よりも高い方が良い。
【0006】
したがって、ベースプレートは、その固有振動モードのうちの1次モード(ベースプレート自体の固有振動モードのうちで固有振動数が1番低い振動モード)の固有振動数をなるべく高い周波数にシフトさせることが必要である。
そこで、本発明者は、ベースプレートの1次モードの固有振動数を高くする構成について研究を行った。
【0007】
長方形状のベースプレートはリブの有無やリブの配置構造により前記1次モードの固有振動数が変化するので、リブの無いベースプレートやリブの配置構造が異なるベースプレートの固有振動モードと固有振動数を有限要素法で解析した。その解析結果を次に示す。
【0008】
(A)リブ無しベースプレートPA
図16は、解析に用いたリブ無しベースプレートPAの説明図で、図16Aは平面図、図16Bは前記図16Aの矢印XVIBから見た図である。
図17は前記図16に示す長方形平板状のリブ無しベースプレートの1次モード(固有振動数が1番低い固有振動モード)を示す図である。
図18は前記図16に示すリブ無しベースプレートの2次モード(固有振動数が2番目に低い固有振動モード)を示す図である。
図19は前記図16に示すリブ無しベースプレートの3次モード(固有振動数が3番目に低い固有振動モード)を示す図である。
図20は前記図16に示すリブ無しベースプレートの4次モード(固有振動数が4番目に低い固有振動モード)を示す図である。
【0009】
図16において、リブ無しベースプレートPAの構成は次のとおりである。なお、リブ無しである。
ベース本体の材料=(縦弾性係数E=2×10kgf/mm、密度ρ=7.85g/cm
ベース本体サイズ(縦×横×厚さ)=900×800×20(mm)
前記リブ無しベースプレートPAに対する解析結果は次のとおりである。
【0010】
(A1)1次モード(図17参照)
ねじれモード
固有振動数=92Hz
(A2)2次モード(図18参照)
長辺方向の曲げ振動モード(節の数=2、腹の数=1)
固有振動数=127Hz
(A3)3次モード(図19参照)
短辺方向の曲げ振動モード(節の数=2、腹の数=1)
固有振動数=174Hz
【0011】
(リブ無しベースプレートPAの4次〜10次モード)
図示は省略するが4次〜10次モード(固有振動数が4〜10番目に低い固有振動モード)の振動モードと固有振動数とは次のとおりである。なお一般に、1〜3次モードのような低次の振動モードは、ねじれモード、曲げモードまたは太鼓モード(太鼓の皮の様な振動モード)のように固有振動の種類を明確に認識できるが、振動モードが高次になるにしたがって固有振動の種類の判別が付かなくなる傾向がある。したがって、4次以上の固有振動モードについては、固有振動数のみを示す。なお、4次モードについては図20に振動モードを示す。
(A4)4次モード(図20参照):固有振動数=227Hz
(A5)5次モード :固有振動数=246Hz
(A6)6次モード :固有振動数=369Hz
(A7)7次モード :固有振動数=429Hz
(A8)8次モード :固有振動数=447Hz
(A9)9次モード :固有振動数=463Hz
(A10)10次モード :固有振動数=543Hz
【0012】
前記(A1)〜(A10)の解析結果では、前記リブ無しベースプレートPAの固有振動モードは、低い固有振動数(共振周波数)から順に、ねじれ、長手方向の曲げ、短手方向の曲げ、…の順番に生じる。
【0013】
(B)外周リブ付きベースプレートPB
図21は解析に用いた外周リブ付きベースプレートPBの説明図で、図21Aは平面図、図21Bは前記図21AのXXIB−XXIB線断面図である。
図22は前記図21の外周リブ付きベースプレートPBの1次モード(固有振動数が1番低い固有振動モード)を示す図である。
図23は前記図21の外周リブ付きベースプレートPBの2次モード(固有振動数が2番目に低い固有振動モード)を示す図である。
図24は前記図21の外周リブ付きベースプレートPBの3次モード(固有振動数が3番目に低い固有振動モード)を示す図である。
【0014】
図21において、外周リブ付きベースプレートPBの構成は次のとおりである。
ベース本体の材料=(E縦弾性係数=2×10kgf/mm、密度ρ=7.85g/cm、すなわち、前記PAと同じ)
ベース本体サイズ(縦×横×厚さ)=900×800×20(mm)(前記PAと同じ)
リブの取付部=ベース本体下面外周部のみ
リブ材料=前記ベース本体の鋼板と同じ
厚さt=20mm
高さh=80mm
前記外周リブ付きベースプレートPBの解析結果は次のとおりである。
【0015】
(B1)1次モード(図22参照)
ねじれモード
固有振動数=76Hz
(B2)2次モード(図23参照)
太鼓モード(太鼓の皮の振動のように中央部の振幅が大きな振動)
固有振動数=194Hz
(B3)3次モード(図24参照)
長手方向および短手方向の曲げ振動モード(長手方向および短低方向とも節の数=2、腹の数=3)
固有振動数=313Hz
【0016】
(外周リブ付きベースプレートPBの4次〜10次モード)
図示は省略するが4次〜10次モード(固有振動数が4〜10番目に低い固有振動モード)の振動モードと固有振動数とは次のとおりである。
(B4)4次モード:固有振動数=368Hz
(B5)5次モード:固有振動数=390Hz
(B6)6次モード:固有振動数=533Hz
(B7)7次モード:固有振動数=571Hz
(B8)8次モード:固有振動数=598Hz
(B9)9次モード:固有振動数=639Hz
(B10)10次モード:固有振動数=718Hz
【0017】
前記(B1)〜(B10)の解析結果では、前記外周リブ付きベースプレートPBの固有振動モードは、低い固有振動数(共振周波数)から順に、ねじれ、太鼓モード、…の順番に生じる。
なお、(B)の外周リブ付きベースプレートPBの1次モードの固有振動数76Hzは、前記(A)のリブ無しベースプレートPAの1次モードの固有振動数よりも低下しており、特性が劣化している。これは、前記(A)および(B)のベースプレートPA,PBの1次モードはねじれモードであり、前記ねじれモードの固有振動数はねじれの中心から離れた部分の質量が大きくなるほど低くなるためである。したがって、平板の外周にのみリブを設けることはベースプレートの特性を悪化させる原因となることが分かる。
【0018】
(C)井桁リブ付きベースプレートPC
図25は、解析に用いた井桁リブ付きベースプレートPCの説明図で、図25Aは平面図、図25Bは前記図25AのXXVB−XXVB線断面図である。
図26は前記図25の井桁リブ付きベースプレートPCの1次モード(固有振動数が1番低い固有振動モード)を示す図である。
図27は前記図25の井桁リブ付きベースプレートPCの2次モード(固有振動数が2番目に低い固有振動モード)を示す図である。
図25において、井桁リブ付きベースプレートPCの構成は次のとおりである。
ベース本体の材料=(縦弾性係数E=2×10kgf/mm、密度ρ=7.85g/cm
ベース本体サイズ(縦×横×厚さ)=900×800×25(mm)
リブの取付部=ベース本体下面の井桁形状部分
リブ材料=前記ベース本体の鋼板と同じ
厚さt=25mm
高さh=100mm
前記井桁リブ付きベースプレートPCの解析結果は次のとおりである。
【0019】
(C1)1次モード(図26参照)
ねじれモード
固有振動数=108Hz
(C2)2次モード(図27参照)
太鼓モード(太鼓の皮の振動のように中央部の振幅が大きな振動)
固有振動数=440Hz
【0020】
前記(C1),(C2)の解析結果では、前記井桁リブ付きベースプレートPCの固有振動モードは、低い固有振動数(共振周波数)から順に、ねじれ、太鼓モード、…の順番に生じる。
平板の固有振動数は、同素材、同形状で厚みの異なる時、その厚みに比例する。即ち、t=20mmにおいて92Hzであるから、t=25mmにおいては、92×(25/20)=約118Hzとなるはずであり、これは、108Hzよりも高い値である。この井桁リブを用いた場合も、1次のねじれモードの固有振動数は悪化している。但し、2次の固有振動数は、平板、あるいは外周リブのみの場合よりも著しく向上する。
【0021】
本発明者は前記長方形状の各種ベースプレートの固有振動数の解析結果に鑑み、次のように考察した。
前記各種ベースプレートの固有振動モードの1次モード(固有振動モードの中で最も振動数の低い振動モード)は、ねじれモードである。したがって、各種ベースプレートの一番低い共振周波数を高くするためには、前記ねじれモードの共振周波数を高くする必要がある。
前述したように、リブ無しベースプレートPAに対して外周リブ付きベースプレートPBはねじれ振動の中心から離れた位置の質量が多くなるので、1次モードの共振周波数が低下してベースプレートの特性が低下する。すなわち、ねじれモードの周波数は、ねじれの中心から離れた部分の質量が大きいほど低くなる。
【0022】
したがって、1次モード(ねじれモード)の共振周波数を高くするためには、ベースプレートのねじれ振動の中心から離れた位置の質量を減少させればよい。したがって、次の(a)〜(b)により1次モードの固有振動数を効果的に高めることができる。
(a)ベースプレートの平板の大きさは必要な大きさを確保できる範囲でなるべく小さく形成して無駄の無い大きさにすること。
(b)長方形状のベースプレートの中心(ねじれ振動の中心)から最も離れた位置である剛性にあまり寄与しない平板の外側の4個のコーナ部を切除すること。
なお、前記コーナ部下面は防振マウントにより支持する必要があるので、前記防振マウントにより支持される部分を残した状態でなるべく大きく切除した方が効果がある。
【0023】
また、平板の固有振動数は剛性が高くなると高くなり、平板の厚さに比例するため、リブを設けずに単純に厚みを増すことによっても高い固有振動数を得ることはできる。但し、この場合は、それに比例して重量が増大してしまう。前記重量の増大を低くして固有振動数を高くするためには、次の(c)が必要である。
(c)少ない質量の増加で効果的にベースプレートの剛性が高まるようにリブを適切に配置すること。
前記(c)のためにはリブは枠状に形成することが考えられるが、肉厚の分厚い枠状のリブのみを形成するよりは、肉厚の比較的薄い枠状のリブおよびその枠状リブの内側を連結する複数の連結リブを形成する方が質量の増加に対する剛性の上昇が大きくなると考えられる。そこで、次の(d)が必要である。
(d)前記リブは枠状リブと前記枠状リブの内側を連結する複数の連結リブにより形成すること。
【0024】
前述したように、ねじれモードの周波数は、ねじれの中心から離れた部分の質量が大きいほど低くなるため、平板の外周にリブを付けると不利になる。したがって、リブにより効果的にベースプレートの剛性を大きくするためには、次の(e)が必要である。
(e)前記枠状リブは、前記防振マウントの内側に配置すること。
【0025】
前記ベースプレートを支持する4個の防振マウントは、前記枠状リブの外側の平板部分下面に連結されている。前記各防振マウント連結部はそれぞれ、ローカルに(局部的に)振動するが、そのローカルな振動の固有振動数が同一であると、ある周波数において、平板の4個の防振マウント連結部がいっせいに振動し、ベースプレート上に支持された顕微鏡本体を大きく揺さぶってしまう。これを防止するためには、前記平板の4個の防振マウント連結部が同一形状とならないように、前記枠状リブの配置を平板中心に対して非対称にして、それぞれの防振マウント連結部の固有振動数をバラバラにする必要がある。
前記枠状リブの配置を前記平板中心に対して非対称とすることにより、単一周波数の鋭いピークを持つ音源が周囲に存在する設置室(ベースプレートおよび顕微鏡本体の設置された室)において、振動を特に有効に防止することができる。したがって、次の(f)は防振に有効である。
(f)枠状リブは前記平板中心に対して非対称に形成すること。
【0026】
本発明は、前述の考察結果に基づいて、さらに研究を重ねて完成したもので、次の記載内容を技術的課題とする。
(O01)固有振動モードのうちの1次モード(固有振動モードの中で最も振動数の低い振動モード)の固有振動数が高い防振用ベースプレートを提供すること。
【0027】
【課題を解決するための手段】
次に、前記課題を解決するために案出した本発明を説明するが、本発明の要素には、後述の実施例の要素との対応を容易にするため、実施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。
また、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施例に限定するためではない。
【0028】
(第1発明)
(第1発明)
前記課題を解決するために、本出願の第1発明の防振用ベースプレートは、下記の要件を備えたことを特徴とする、
(A01)4つの側辺12〜15により形成される長方形状の平板の4個のコーナ部が切除された形状を有する平板状のベース本体11、
(A02)前記ベース本体11下面に設けられる枠状リブ31および前記枠状リブ31の内側を連結する複数の連結リブ42〜45、
(A02a)前記ベース本体11下面のコーナ部が切除された部分と前記枠状リブとの間にそれぞれ配置された4個の防振マウント連結部、
(A02b)前記4個の各防振マウント連結部が同一形状とならないように、前記ベース本体11下面の中心に対して非対称に構成された前記枠状リブ31。
【0029】
(第1発明の作用)
前記構成を備えた第1発明の防振用ベースプレート(P)では、前記平板状のベース本体(11)下面に設けるリブを、枠状リブ(31)および前記枠状リブ(31)の内側を連結する複数の連結リブ(42〜45)により構成することにより、防振用ベースプレート(P)の重量の増加を低く押さえながら効果的に剛性を増加させることができる。また、前記構成の防振用ベースプレート(P)は固有振動モードの1次モードがねじれモードとなる。
前記平板の4個のコーナ部を切除することにより、防振用ベースプレート(P)の中心部から離れた部分の質量を少なくすることができるので、ねじれモードの固有振動数を効果的に高めることができる。
また、平板の外周にリブを付けるとねじれモードの周波数が低くなって振動特性が低下するが、前述のように、前記ベース本体(11)下面の前記4個の防振マウント連結部(26〜29)の内側に、前記枠状リブ(31)および連結リブ(42〜45)を設けたので、ねじれの中心から離れた部分の質量が増加しない。したがって、前記枠状リブ(31)および連結リブ(42〜45)を4個の防振マウント連結部(26〜29)の内側に配置することにより、防振用ベースプレート(P)のねじれモードの固有振動数を効果的に高めることができる。
【0030】
また、前記枠状リブ(31)の外側の平板部分下面に連結されている前記各防振マウント連結部(26〜29)はそれぞれ、ローカルに(局部的に)振動するが、そのローカルな振動の固有振動数が同一であると、ある周波数において、ベース本体(11)下面の4個の防振マウント連結部(26〜29)がいっせいに振動し、防振用ベースプレート(P)上に支持された顕微鏡本体を大きく揺さぶってしまう。
しかしながら、前記4個の防振マウント連結部(26〜29)が同一形状とならないように、前記枠状リブ(31)は平板中心に対して非対称に配置されているので、前記各防振マウント連結部(26〜29)の固有振動数がバラバラになっている。このため、単一周波数の鋭いピークを持つ音源が周囲に存在する設置室(顕微鏡本体等を支持する防振用ベースプレート(P)の設置された室)において、前記各防振マウント連結部(26〜29)がローカルな振動を同時に発生することを有効に防止することができる。
したがって、ある周波数において、前記4個の防振マウント連結部(26〜29)がいっせいに振動し、防振用ベースプレート(P)を大きく揺さぶってしまうことを避けることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
また、本発明の実施の形態1の防振用ベースプレート(P)は、前記本発明の防振用ベースプレート(P)において、下記の要件を備えたことを特徴とする、
(A03)固有振動モードのうちで固有振動数が1番低い1次モードおよび2番目に低い2次モードの振動モードがいずれもねじれモードである前記防振用ベースプレート(P)。
【0032】
(実施の形態1の作用)
前記構成を備えた本発明の実施の形態1の防振用ベースプレート(P)では、固有振動モードのうちで固有振動数が1番低い1次モードおよび2番目に低い2次モードの振動モードがいずれもねじれモードである。
前述したように、本発明はねじれの固有振動数が高くなるので、前記1次モードおよび2次モードの固有振動数が高い防振用ベースプレート(P)を提供することができる。
【0033】
(実施の形態2)
また、本発明の実施の形態2の防振用ベースプレート(P)は、前記本発明または本発明の実施の形態1の防振用ベースプレート(P)において、下記の要件を備えたことを特徴とする、
(A04)1次モードの固有振動数が前記長方形の平板の固有振動数に比較して2倍以上である前記防振用ベースプレート(P)。
【0034】
(実施の形態2の作用)
前記構成を備えた本発明の実施の形態2の防振用ベースプレート(P)では、1次モードの固有振動数が前記長方形の平板の固有振動数に比較して2倍以上である。したがって、1次モードの固有振動数の高い防振用ベースプレート(P)を提供することができる。
【0035】
(実施の形態3)
また、本発明の実施の形態3の防振用ベースプレート(P)は、前記本発明または本発明の実施の形態1もしくは2の防振用ベースプレート(P)において、下記の要件を備えたことを特徴とする、
(A05)4つの側辺(12〜15)により形成される長方形の4個の各コーナを斜めに除去した部分に対応する4つの斜辺(16〜19)と、前記切除後に残った4つの側辺(12〜15)とにより形成された前記平板状のベース本体(11)であって、前記斜辺(16〜19)を形成する際に切除された前記各側辺(12〜15)の長さが前記切除される前の各側辺(12〜15)の長さの25%以上の長さである前記平板状のベース本体(11)。
【0036】
(実施の形態3の作用)
前記構成を備えた本発明の実施の形態3の防振用ベースプレート(P)では、前記平板状のベース本体(11)は、4つの側辺(12〜15)により形成される長方形の4個の各コーナを斜めに除去した部分に対応する4つの斜辺(16〜19)と、前記切除後に残った4つの側辺(12〜15)とにより形成される。前記斜辺(16〜19)を形成する際に切除された前記各側辺の長さは、前記切除される前の各側辺(12〜15)の長さの25%以上の長さであるので、前記長方形の4個の各コーナを斜めに除去した部分の大きさが比較的大きい。このため、前記ペース本体の中心から離れた前記4個のコーナ部の質量をかなり減少させることができるので、ねじれ固有振動数を低下させることができる。
【0037】
(実施の形態4)
また、本発明の実施の形態4の防振用ベースプレート(P)は、前記本発明または本発明の実施の形態1ないし3のいずれかの防振用ベースプレート(P)において、下記の要件を備えたことを特徴とする、
(A06)前記ベース本体(11)下面において前記各斜辺(16〜19)から離れた位置に設けられて、前記斜辺(16〜19)との間に前記防振マウント連結部(26〜29)を形成し且つ前記各斜辺(16〜19)の両端に接続する前記各側辺(12〜15)に向かって直線状に延びる斜辺対向リブ(36〜39)と、前記斜辺対向リブ(36〜39)の両端を接続し且つ前記側辺(12〜15)に沿って直線状に延びる側辺リブ(32〜35)とを有する前記枠状リブ(31)。
【0038】
前記実施の形態4において、前記斜辺対向リブ(36〜39)は合計4つ形成される。前記4つの斜辺対向リブ(36〜39)のうちの隣接する斜辺対向リブ(36〜39)の両端の全てを前記側辺リブ(32〜35)により構成する必要はない。すなわち、隣接する斜辺対向リブ(36〜39)の両端を直接接続するように構成することが可能である。
【0039】
(実施の形態4の作用)
前記構成を備えた本発明の実施の形態4の防振用ベースプレート(P)では、枠状リブ(31)が直線状に延びる斜辺対向リブ(36〜39)と、前記斜辺対向リブ(36〜39)の両端を接続し且つ前記側辺(12〜15)に沿って直線状に延びる側辺リブ(32〜35)とにより構成される。すなわち、枠状リブ(31)は、複数の直線状のリブ(32〜39)の両端を順次接続した構成であるので、製作が容易である。
前記斜辺対向リブ(36〜39)は斜辺対向リブ(36〜39)に垂直な直線回りのねじれ剛性を高め、側辺リブ(32〜35)は前記側辺リブ(32〜35)に垂直な直線回りのねじり剛性を高める。
【0040】
(実施の形態5)
また、本発明の実施の形態5の防振用ベースプレート(P)は、前記本発明の実施の形態4の防振用ベースプレート(P)において、下記の要件を備えたことを特徴とする、
(A07)前記斜辺対向リブ(36〜39)およびその両端を接続する前記側辺リブ(32〜35)が45°の角度で交差する前記枠状リブ(31)。
【0041】
(実施の形態5の作用)
前記構成を備えた本発明の実施の形態5の防振用ベースプレート(P)では、斜辺対向リブ(36〜39)は4つ形成され、互いに対向して配置された一対の斜辺対向リブ(第1斜辺対向リブ)(36,39)と他の一対の斜辺対向リブ(第2斜辺対向リブ)(37,38)とは垂直である。
前記第1斜辺対向リブ(36,39)は第1斜辺対向リブ(36,39)に垂直な直線(第3直線)(L3)回りのねじれ剛性を高め、前記第2斜辺対向リブ(37,38)は第2斜辺対向リブ(37,38)に垂直な直線(第4直線)(L4)回りのねじれ剛性を高める。すなわち、前記第1斜辺対向リブ(36,39)および前記第2斜辺対向リブ(37,38)はそれぞれ、互いに直交する前記第1直線(L3)および前記第2直線(L4)回りのねじれ剛性を高める。
したがって、前記第1および第2の斜辺対向リブ(36,39および37,38)により、前記第3直線(L3)および第4直線(L4)を含む平面内のあらゆる直線回りのねじれ剛性を比較的均一に高めることができる。
【0042】
(実施の形態6)
また、本発明の実施の形態6の防振用ベースプレート(P)は、前記本発明または本発明の実施の形態1ないし5のいずれかの防振用ベースプレート(P)において、下記の要件を備えたことを特徴とする、
(A08)前記複数の斜辺対向リブ(36〜39)の合計長さが前記側辺リブ(32〜35)の合計長さよりも長く形成された前記枠状リブ(31)。
【0043】
(実施の形態6の作用)
前記構成を備えた本発明の実施の形態6の防振用ベースプレート(P)では、前記複数の斜辺対向リブ(36〜39)の合計長さが前記側辺リブ(32〜35)の合計長さよりも長いので、ベース本体(11)下面の前記斜辺対向リブ(36〜39)の外側部分の面積を大きくすることができる。したがって、前記ベース本体(11)の前記4個のコーナ部を大きく切除しても、前記斜辺対向リブ(36〜39)の外側部分に防振マウント連結部(26〜29)を形成することができる。
すなわち、前記ベース本体(11)の前記4個のコーナ部を大きく切除することができるので、防振用ベースプレート(P)の中心から離れた部分の質量を大きく減少させることができる。このため、1次モードのねじれモードの固定振動数を高めることができる。
【0044】
(実施の形態7)
また、本発明の実施の形態7の防振用ベースプレート(P)は、前記本発明の実施の形態6の防振用ベースプレート(P)において、下記の要件を備えたことを特徴とする、
(A09)前記側辺(12〜15)に平行に配置され且つ両端が前記斜辺対向リブ(36〜39)に連結された前記連結リブ(42〜45)。
【0045】
(実施の形態7の作用)
前記構成を備えた本発明の実施の形態7の防振用ベースプレート(P)では、前記側辺(12〜15)に平行に配置された前記連結リブ(42〜45)はその両端が前記斜辺対向リブ(36〜39)に連結される。前記連結リブ(42〜45)により前記枠状リブ(31)の剛性を効果的に高めることができる。
【0046】
【実施例】
次に図面を参照しながら、本発明の実施例の防振用ベースプレートを説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0047】
(実施例1)
図1は本発明の防振用ベースプレートの実施例1を使用したSEM(Scaning Electron Microscope、走査型電子顕微鏡)の全体説明図である。
図1において、走査電子顕微鏡等の装置1は、架台2上に支持された4個のバネ定数の低い防振マウント3と、前記防振マウント3上に支持された防振用のベースプレートPと、前記ベースプレートP上に支持された顕微鏡本体4を有している。
【0048】
図2は前記図1の防振用ベースプレートの説明図で、図2Aは上面図、図2Bは前記図2AのIIB−IIB線断面図である。
図2において、防振用のベースプレートPは、平板状のベース本体11を有している。平板状のベース本体11は、4つの側辺により形成される長方形状(前後の側辺=800mm、左右の側辺900mm)の平板の4個のコーナ部が切除された形状をしている。前記切除部分の形状は直角2等辺3角形でありその2等辺の各長さは115mmである。
したがって、前記ベース本体11は、前後左右の各側辺12,13,14,15と、前側の左右の斜辺16,17と、後側の左右の斜辺18,19とを有している。
【0049】
前記前後の各側辺12,13の長さは570(=800−115×2)mm、前記左右の各側辺14,15の長さは670(=900−115×2)mm、前記各斜辺16〜19の長さは177(=115×21/2)mmである。
したがって、前記長方形の前後の側辺の長さ800mmに対する切除された部分の長さ230(115×2)mmの割合は29%であり、前記長方形の左右の側辺の長さ900mmに対する切除された部分の長さ230(115×2)mmの割合は25%である。
すなわち、前記各側辺前記斜辺16〜19を形成する際に前記切除前の長方形の各側辺の長さ800mmまたは900mmに対する切除された前記側辺の長さ230(=115×2)mmの割合を25%以上とすることにより、前記ベース本体11の中心から離れた部分の質量を減少させてねじり振動の固有振動数を高めることができる。
【0050】
前記斜辺16〜19に隣接して前記ベース本体11下面に防振マウント連結部26,27,28,29が設けられている。前記各防振マウント連結部26,27,28,29には防振マウント3(図1参照)が連結される。
【0051】
前記ベース本体11下面の前記4個の防振マウント連結部26〜29の内側には枠状リブ31が設けられている。枠状リブ31は、前記各側辺12〜15にそれぞれ平行に設けられた側辺リブ32〜35と、前記各斜辺16〜19に平行に且つ対向して配置された斜辺対向リブ36〜39を有している。前記斜辺対向リブ36〜39のうち対向する一対の斜辺対向リブ36,39および37,38はそれぞれ第1斜辺対向リブ36,39および第2斜辺対向リブ37,38を構成している。そして、第1斜辺対向リブ36,39と第2斜辺対向リブ37,38とは互いに垂直に配置されている。
前記側辺リブ32〜35および斜辺対向リブ36〜39により形成される前記枠状リブ31は、前記4個の各防振マウント連結部26〜29が同一形状とならないように前記ベース本体11下面の中心に対して非対称に構成されている。
また、前記各斜辺対向リブ36〜39は、各斜辺16〜19との間に防振マウント連結部26〜29を形成するために前記各斜辺16〜19から離れた位置に形成されている。したがって、前記斜辺対向リブ36〜39の長さは前記側辺に比べて長く形成されており、前記斜辺対向リブ36〜39の長さの合計は側辺リブ32〜35の長さの合計よりも長く形成されている。
なお、前記斜辺対向リブ36〜39およびその両端を接続する前記側辺リブ32〜35は、45°の角度で交差して連結されている。
【0052】
前記枠状リブ31の内側には、前記枠状リブ31の内側を連結する複数の連結リブ42〜45が設けられている。前記連結リブ42〜45はそれぞれ、前記側辺12〜15に平行に配置され且つ両端が前記斜辺対向リブ36〜39に連結されている。
なお、前記ベース本体11、前記枠状リブ31および連結リブ42〜45の材質および各種寸法は次のとおりである。
ベース本体の材料=(E=1×10kgf/mm、密度ρ=7.85g/cm
コーナ部切除前のベース本体サイズ(縦×横×厚さ)=900×800×20(mm)
コーナ部切除後のベース本体サイズ:縦=670mm、横=570mm
【0053】
リブの構成=枠状リブ31(側辺リブ32〜35+斜辺対向リブ36〜39)、および連結リブ42〜45
リブ材料=前記ベース本体の鋼板と同じ
厚さt=20mm
高さh=80mm
前記リブの高さh=80mmは前記ベース本体の厚さ=20mmの4倍に設定されており、ベース本体の曲げ剛性やねじり剛性が高くなるように構成されている。
【0054】
側辺12および側辺リブ32間の距離:20mm
側辺13および側辺リブ33間の距離:20mm
側辺14および側辺リブ34間の距離:20mm
側辺15および側辺リブ35間の距離:20mm
【0055】
斜辺16および斜辺対向リブ36間の距離:185mm
斜辺17および斜辺対向リブ37間の距離:146mm
斜辺18および斜辺対向リブ38間の距離:188mm
斜辺19および斜辺対向リブ39間の距離:188mm
【0056】
側辺12および連結リブ42間の距離:130mm
側辺13および連結リブ43間の距離:135mm
側辺14および連結リブ44間の距離:115mm
側辺15および連結リブ45間の距離:85mm
【0057】
顕微鏡本体4の装着孔の形状および位置:
半径R1=115mm、
側辺13から中心までの距離R1x=350mm
側辺15から中心までの距離R1y=400mm
排気管装着孔の形状および位置:
半径r1=90mm、
側辺12から中心までの距離r1x=250mm
側辺15から中心までの距離r1y=220mm
【0058】
(比較例1)
(D)縦横斜めリブ付きベースプレートPD
図3は、前記実施例1と比較するために解析に用いた縦横斜めリブ付きベースプレートPDの説明図で、図3Aは平面図、図3Bは前記図3Aの矢印IIIBから見た図である。
図3において、縦横斜めリブ付きベースプレートPDの構成は次のとおりである。
ベース本体の材料=(E=1×10kgf/mm、密度ρ=7.85g/cm
ベース本体サイズ(縦×横×厚さ)=900×800×20(mm)
リブの取付部=ベース本体下面の外周部および縦横斜め形状部分
リブ材料=前記ベース本体の鋼板と同じ
厚さt=20mm
高さh=40mm
なお、この比較例1ではリブ形状が複雑なため、鋳物(ねずみ鋳鉄)で製造することを想定して、縦弾性係数Eは低くなっている。しかし、振動モードの現れ方は同じである。比較例1において前記縦弾性係数Eの値を前記実施例1と同様にすれば、固有振動数の値は、それぞれのおよそ(2×10/1×101/2=21/2=約1.4倍となる。
縦弾性係数Eが低くなるとE1/2に比例して、固有振動数は低下する。
【0059】
顕微鏡本体4の装着孔の形状および位置:
半径R2=115mm、
側辺13から中心までの距離R2x=350mm
側辺15から中心までの距離R2y=400mm
排気管装着孔の形状および位置:
半径r2=90mm、
側辺12から中心までの距離r2x=250m
側辺15から中心までの距離r2y=220mm
【0060】
(実施例1の作用)
図4〜図13は前記実施例1の防振用ベースプレートPおよび前記比較例1のベースプレートPDの固有振動モードと固有振動数を有限要素法で解析した結果を示す図で、図4A〜13Aは実施例1の1次〜10次の固有振動モードを示す図、図4B〜13Bは比較例1の1次〜10次の固有振動モードを示す図である。
前記図1、図2に示す本発明の実施例1の防振用ベースプレートPおよび図3に示す比較例1の防振用ベースプレートPdの解析結果は次のとおりである。
1次モード(図4参照):
実施例1(ねじれモード、図4A参照):固有振動数=236Hz
比較例1(ねじれモード、図4B参照):固有振動数=92Hz
2次モード(図5参照):
実施例1(ねじれモード、図5A参照):固有振動数=253Hz
比較例1(長手方向曲げモード(節の数=2、腹の数=3)、図5B参照):固有振動数=161Hz
【0061】
次に実施例1および比較例1の3〜10次モードの固有振動数を示す。
3次モード(図6参照) :実施例1=427Hz、 比較例1=212Hz
4次モード(図7参照) :実施例1=493Hz、 比較例1=272Hz
5次モード(図8参照) :実施例1=520Hz、 比較例1=301Hz
6次モード(図9参照) :実施例1=575Hz、 比較例1=433Hz
7次モード(図10参照) :実施例1=638Hz、 比較例1=486Hz
8次モード(図11参照) :実施例1=739Hz、 比較例1=494Hz
9次モード(図12参照) :実施例1=775Hz、 比較例1=537Hz
10次モード(図13参照):実施例1=898Hz、 比較例1=698Hz
【0062】
前記比較例(図4B〜図13B参照)の解析結果では、前記縦横斜めリブ付きベースプレートPD(図3参照)の固有振動モードは、低い固有振動数(共振周波数)から順に、ねじれ、長手方向の曲げ、短手方向の曲げ、…の順番に生じる。
この比較例1の縦横斜めリブ付きベースプレートPDの固有振動モードの出るパターンは、前記(A)のリブ無しベースプレートPAと同じである。すなわち、比較例1の縦横斜めリブ付きベースプレートPDは前記(A)のリブ無しベースプレートPAの厚みを増加して剛性を高めたものと同様の振動特性を有しており、前記比較例1の縦横斜めリブ付きベースプレートPDの1次モードの固有振動数=92Hzは、前記(A)のベースプレートPAの1次モードの固有振動数=92Hzと同じである。
【0063】
Eの値を同じにした時は、それぞれの固有振動数は、21/2倍程度になる。
リブ高さを同じにした時は、厚みを60(20+40)mm→100(20+80)mmに変更したとして概算すれば、固有振動数は厚みに比例するので、それぞれの固有振動数の100/60=約1.7倍程度になると予想される。
故に、縦横斜めリブ付きベースプレートで、リブ高さを80(mm),縦弾性係数E=2×10(kgf/mm)とした時、1次モードの周波数は、およそ、92×1.7×1.4=約220(Hz)程度になると予想される。これは、実施例の1次モード周波数に近づく。
しかし、図17〜図20と、図4B〜図7Bとをそれぞれ比較するとわかるように、比較例の振動モードは、平板の振動モードに類似しており、2次モードは曲げモードとなるので、実施例のように、1次、2次モードがねじれモードで、本体装着孔部分の振幅が小さくなることはない。また、リブが多くなり重くなってしまう。
ところが、前記解析結果から分かるように、実施例1の防振用ベースプレートPの1次モードの固有振動数は236Hzであり、前記リブ無しベースプレートPAの固有振動数92Hzの約2.5倍と高くなっている。その理由を次に説明する。
図14は本発明の実施例1が奏する作用効果の説明図で、図14Aはリブ無しの長方形状のベースプレートのねじれモードの説明図、図14Bは前記長方形の4つのコーナ部を切除し且つ枠状リブを設けたベースプレートを示す図、図14Cはリブに囲まれた部分のねじれモードの説明図、図14Dは前記図14Cで囲まれた部分のねじれ剛性を高めるために枠状リブの内側に連結リブを設けた図である。
【0064】
図14Aの平板状のベースプレートのねじれモードは直交する第1直線L1および第2直線L2周りのねじれ振動である。図14Bに示すように、4つのコーナ部を切除して中心から遠い部分の質量を減らすとともに、外周部よりも内側に斜辺対向リブ36〜39を設けて剛性を向上させると、前記図14Aのベースプレートのねじれ振動の固有振動数を上げることができる。このねじれ振動のモードは、実施例では2次モードとしてあらわれている。
図14Cは前記14Bのベースプレートの枠状リブ31に囲まれた部分のねじれモードの説明図で、この場合のねじれモードは直交する第3直線L3および第4直線L4周りのねじれ振動である。
前記図14Dに示すように前記枠状リブ31内部に連結リブ42〜45を設けることにより前記図14Cの部分のねじれ剛性を向上させて枠状リブのねじれモードの固有振動数をさらに上げることができる。この枠状リブのねじれ振動のモードは、実施例においては、1次モードとしてあらわれている。
以上の理由により実施例1の防振用ベースプレートPの1次モードの固有振動数(236Hz)が、長方形のリブ無しベースプレートPAの固有振動数(92Hz)の2.5倍になっているものと考えられる。
【0065】
したがって、前記図2に示す実施例1の防振用ベースプレートPは次の作用を奏する。
固有振動の1次モード(ねじれモード)の周波数は、ねじれの中心から離れた部分の質量が大きいほど低くなるため、平板の外周にリブを付けると不利になる。したがって、前記枠状リブ31を前記防振マウント連結部26〜29の内側に配置し、且つ、ベース本体11の剛性に寄与しない、防振マウント連結部26〜29より外側の四隅の肉を削ぎ落とすことにより、固有振動数を効果的に高めることができる。
なお、前記枠状リブ31を前記防振マウント連結部26〜29の内側で四角形状に配置していない理由は、顕微鏡本体4等の装置取り付けに要する下面中央部の面積をより大きくして、防振用ベースプレートP下面に真空排気系部品等の必要な部品の取付を可能とするためである。
【0066】
本発明者の研究によれば、実施例1の防振用ベースプレートPの1次モードは、前記枠状リブ31の内側のみのベースプレートPのねじれ振動とほぼ同様である。すなわち、実施例1の防振用ベースプレートPの1次モードは、前記図14Cの直線L3,L4まわりのねじれ振動である。前記連結リブ42〜45は1次モードのねじれ振動(直線L3,L4周りのねじれ振動)の固有振動数を高くすることができる。
そして本実施例1の2次モードは、前記図14Aに示す直線L1,L2周りのねじれ振動である。前記防振用ベースプレートPの側辺12〜15に対し角度をもって配置された前記斜辺対向リブ36〜39は、2次モード(直線L1,L2周りのねじれ振動)に対する剛性を高めることができる。
【0067】
前記枠状リブ31および連結リブ42〜45の厚さ、幅、配置は、以上の二つの固有振動モード(1次および2次モード)において、顕微鏡本体4の取り付け固定面における振幅が最も小さくなるようにシミュレーションにより求めることができる。これにより、顕微鏡本体4に機械振動が伝わるのは、実質上3番目の固有モード以降とすることが可能となり、平板のみの場合と比較した時、低周波音響に対して非常に強い系が得られる。
また、比較的高い周波数においては、防振マウント連結部26〜29がローカルに振動するモードが見られるが、側辺リブ32〜35および斜辺対向リブ36〜39により構成される枠状リブ31を非対称にすることで、それぞれの防振マウント連結部26〜29の固有振動数をバラバラにすることにより、ある周波数において、4つの防振マウント連結部26〜29の平板がいっせいに振動し、大きく顕微鏡本体4を揺さぶってしまうことを避けている。この非対称な構造は、このローカルモードの固有振動数付近で、単一周波数の鋭いピークを持つ音源が周囲に存在する設置室において有効な手段となる。
【0068】
なお、平板の固有振動数は、その厚さに比例するため、リブを設けずに単純に防振用ベースプレートの厚みを増すことによっても高い固有振動数を得ることはできる。但し、この場合は、それに比例して重量が大きくなってしまう。また、振動のモード形状は変化させることはできないので、本発明のように、取り付け面における振幅を小さくする工夫はできない。
【0069】
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更実施例を下記に例示する。
【0070】
(H01)前記枠状リブは、斜辺対向リブおよび側辺リブにより構成する代わりに、斜辺対向リブ、側辺リブ、および前記両リブを接続するリブ(接続リブ)により構成することが可能であり、また、両端が互いに接続された斜辺対向リブのみにより構成することも可能である。
(H02)4つの側辺により形成される長方形状の平板の4個のコーナ部が切除された平板状のベース本体において、前記4個のコーナ部の各切除部分の形状、大きさは同一にする代わりに異ならせることが可能である。
【0071】
【発明の効果】
前述の本発明の防振用ベースプレートは、下記の効果を奏することができる。(E01)固有振動モードのうちの1次モード(固有振動モードの中で最も振動数の低い振動モード)の固有振動数が高い防振用ベースプレートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の防振用ベースプレートの実施例1を使用したSEM(Scaning Electron Microscope、走査型電子顕微鏡)の全体説明図である。
【図2】図2は前記図1の防振用ベースプレートの説明図で、図2Aは上面図、図2Bは前記図2AのIIB−IIB線断面図である。
【図3】図3は、前記実施例1と比較するために解析に用いた縦横斜めリブ付きベースプレートPDの説明図で、図3Aは平面図、図3Bは前記図3Aの矢印IIIBから見た図である。
【図4】図4は前記実施例1の防振用ベースプレートPおよび前記比較例1のベースプレートPDの固有振動モードと固有振動数を有限要素法で解析した結果を示す図で、図4Aは実施例1の1次の固有振動モードを示す図、図4Bは比較例1の1次の固有振動モードを示す図である。
【図5】図5は前記実施例1の防振用ベースプレートPおよび前記比較例1のベースプレートPDの固有振動モードと固有振動数を有限要素法で解析した結果を示す図で、図5Aは実施例1の2次の固有振動モードを示す図、図5Bは比較例1の2次の固有振動モードを示す図である。
【図6】図6は前記実施例1の防振用ベースプレートPおよび前記比較例1のベースプレートPDの固有振動モードと固有振動数を有限要素法で解析した結果を示す図で、図6Aは実施例1の3次の固有振動モードを示す図、図6Bは比較例1の3次の固有振動モードを示す図である。
【図7】図7は前記実施例1の防振用ベースプレートPおよび前記比較例1のベースプレートPDの固有振動モードと固有振動数を有限要素法で解析した結果を示す図で、図7Aは実施例1の4次の固有振動モードを示す図、図7Bは比較例1の4次の固有振動モードを示す図である。
【図8】図8は前記実施例1の防振用ベースプレートPおよび前記比較例1のベースプレートPDの固有振動モードと固有振動数を有限要素法で解析した結果を示す図で、図8Aは実施例1の5次の固有振動モードを示す図、図8Bは比較例1の5次の固有振動モードを示す図である。
【図9】図9は前記実施例1の防振用ベースプレートPおよび前記比較例1のベースプレートPDの固有振動モードと固有振動数を有限要素法で解析した結果を示す図で、図9Aは実施例1の6次の固有振動モードを示す図、図9Bは比較例1の6次の固有振動モードを示す図である。
【図10】図10は前記実施例1の防振用ベースプレートPおよび前記比較例1のベースプレートPDの固有振動モードと固有振動数を有限要素法で解析した結果を示す図で、図10Aは実施例1の7次の固有振動モードを示す図、図10Bは比較例1の7次の固有振動モードを示す図である。
【図11】図11は前記実施例1の防振用ベースプレートPおよび前記比較例1のベースプレートPDの固有振動モードと固有振動数を有限要素法で解析した結果を示す図で、図11Aは実施例1の8次の固有振動モードを示す図、図11Bは比較例1の8次の固有振動モードを示す図である。
【図12】図12は前記実施例1の防振用ベースプレートPおよび前記比較例1のベースプレートPDの固有振動モードと固有振動数を有限要素法で解析した結果を示す図で、図12Aは実施例1の9次の固有振動モードを示す図、図12Bは比較例1の9次の固有振動モードを示す図である。
【図13】図13は前記実施例1の防振用ベースプレートPおよび前記比較例1のベースプレートPDの固有振動モードと固有振動数を有限要素法で解析した結果を示す図で、図13Aは実施例1の10次の固有振動モードを示す図、図13Bは比較例1の10次の固有振動モードを示す図である。
【図14】図14は本発明の実施例1が奏する作用効果の説明図で、図14Aはリブ無しの長方形状のベースプレートのねじれモードの説明図、図14Bは前記長方形の4つのコーナ部を切除し且つ枠状リブを設けたベースプレートを示す図、図14Cはリブに囲まれた部分のねじれモードの説明図、図14Dは前記図14Cで囲まれた部分のねじれ剛性を高めるために枠状リブの内側に連結リブを設けた図である。
【図15】図15は従来の防振技術の説明図である。
【図16】図16は、解析に用いたリブ無しベースプレートPAの説明図で、図16Aは平面図、図16Bは前記図16Aの矢印XVIBから見た図である。
【図17】図17は前記図16に示す長方形平板状リブ無しのベースプレートの1次モード(固有振動数が1番低い固有振動モード)を示す図である。
【図18】図18は前記図16に示すリブ無しベースプレートの2次モード(固有振動数が2番目に低い固有振動モード)を示す図である。
【図19】図19は前記図16に示すリブ無しベースプレートの3次モード(固有振動数が3番目に低い固有振動モード)を示す図である。
【図20】図20は前記図16に示すリブ無しベースプレートの4次モード(固有振動数が4番目に低い固有振動モード)を示す図である。
【図21】図21は解析に用いた外周リブ付きベースプレートPBの説明図で、図21Aは平面図、図21Bは前記図21AのXXIB−XXIB線断面図である。
【図22】図22は前記図21の外周リブ付きベースプレートPBの1次モード(固有振動数が1番低い固有振動モード)を示す図である。
【図23】図23は前記図21の外周リブ付きベースプレートPBの2次モード(固有振動数が2番目に低い固有振動モード)を示す図である。
【図24】図24は前記図21の外周リブ付きベースプレートPBの3次モード(固有振動数が3番目に低い固有振動モード)を示す図である。
【図25】図25は、解析に用いた井桁リブ付きベースプレートPCの説明図で、図25Aは平面図、図25Bは前記図25AのXXVB−XXVB線断面図である。
【図26】図26は前記図25の井桁リブ付きベースプレートPCの1次モード(固有振動数が1番低い固有振動モード)を示す図である。
【図27】図27は前記図25の井桁リブ付きベースプレートPCの2次モード(固有振動数が2番目に低い固有振動モード)を示す図である。
【符号の説明】
P…防振用ベースプレート、
11…ベース本体、12〜15…側辺、16〜19…斜辺、26〜29…防振マウント連結部、31…枠状リブ、32〜35…側辺リブ、36〜39…斜辺対向リブ、42〜45…連結リブ。

Claims (5)

  1. 下記の要件を備えたことを特徴とする防振用ベースプレート、
    (A01)4つの側辺により形成される長方形状の平板の4個のコーナ部が切除された形状を有する平板状のベース本体、
    (A02)前記ベース本体下面に設けられる枠状リブおよび前記枠状リブの内側を連結する複数の連結リブ、
    (A 02a )前記ベース本体下面のコーナ部が切除された部分と前記枠状リブとの間にそれぞれ配置された4個の防振マウント連結部、
    (A 02b )前記4個の各防振マウント連結部が同一形状とならないように、前記ベース本体下面の中心に対して非対称に構成された前記枠状リブ。
  2. 下記の要件を備えたことを特徴とする請求項1記載の防振用ベースプレート、
    (A03)固有振動モードのうちで固有振動数が1番低い1次モードおよび2番目に低い2次モードの振動モードがいずれもねじれモードである前記防振用ベースプレート。
  3. 下記の要件を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の防振用ベースプレート、
    (A04)1次モードの固有振動数が前記長方形の平板の固有振動数に比較して2倍以上である前記防振用ベースプレート。
  4. 下記の要件を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の防振用ベースプレート、
    (A05)4つの側辺により形成される長方形の4個の各コーナを斜めに除去した部分に対応する4つの斜辺と、前記切除後に残った4つの側辺とにより形成された前記平板状のベース本体であって、前記斜辺を形成する際に切除された前記各側辺の長さが前記切除される前の各側辺の長さの25%以上の長さである前記平板状のベース本体。
  5. 下記の要件を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の防振用ベースプレート、
    (A06)前記ベース本体下面において前記各斜辺から離れた位置に設けられて、前記斜辺との間に前記防振マウント連結部を形成し且つ前記各斜辺の両端に接続する前記各側辺に向かって直線状に延びる斜辺対向リブと、前記斜辺対向リブの両端を接続し且つ前記側辺に沿って直線状に延びる側辺リブとを有する前記枠状リブ。
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