JP3158674B2 - エネルギー閉じ込め型振動装置及び振動エネルギー閉じ込め装置 - Google Patents

エネルギー閉じ込め型振動装置及び振動エネルギー閉じ込め装置

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JP3158674B2
JP3158674B2 JP18713692A JP18713692A JP3158674B2 JP 3158674 B2 JP3158674 B2 JP 3158674B2 JP 18713692 A JP18713692 A JP 18713692A JP 18713692 A JP18713692 A JP 18713692A JP 3158674 B2 JP3158674 B2 JP 3158674B2
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弘明 開田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、振動源の振動エネルギ
ーの外部への漏洩を防止または抑制し得るように構成さ
れたエネルギー閉じ込め型の振動装置並びに振動源の振
動エネルギーの外部への漏洩を防止または抑制すること
を可能とする振動エネルギー閉じ込め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、様々な振動源を含む装置におい
て、振動源からの振動が外部に漏洩しないように構成
された装置、並びに振動源の振動状態を妨げないよう
に該振動源を支持する装置が要求されていた。上記の
装置の例としては、例えばモーターやコンプレッサー等
の振動源となり得る構造を含む装置が挙げられる。すな
わち、モーターやコンプレッサーを内蔵した装置では、
モーターやコンプレッサーの振動がシャーシーやフレー
ム等に直接伝えられると、シャーシーやフレーム等にお
ける固定部分の緩みが生じたり、あるいは大きな騒音を
周囲に放散させたりする。従って、このような振動源を
内蔵した装置では、振動源の振動を装置内に閉じ込める
ことが強く求められている。あるいは、このような振動
源を内蔵した装置を設置する部分において、該装置から
床面等の他の部分への振動の伝達が少ないことが強く求
められている。
【0003】上記の装置の例としては、その他、アナ
ログ式のレコードプレーヤーや高架式の鉄道等が挙げら
れる。すなわち、アナログ式のレコートプレーヤーで
は、ハウリングを防止するために、スピーカーから発せ
られた音声に起因する振動がプレーヤーに伝わらないこ
とが強く求められている。従って、スピーカーを振動源
とした場合、該スピーカーとプレーヤーとの間において
上記振動を遮断し得る装置が介在されることが好まし
い。また、高架式の鉄道では、車両の通過に伴って振動
が発生し、周囲に低周波騒音を撒き散らすという問題が
あった。このような高架式の鉄道においても、車両の通
過に伴って発生する振動の大地への伝達を遮断すること
が好ましい。
【0004】他方、の例としては、音叉や圧電共振子
のように、積極的にある周波数で振動させる部分を有す
る装置が挙げられる。このような装置では、振動源とな
る音叉や共振子の振動を妨げないように該音叉や共振子
を保持する構造が要求されている。すなわち、上記のよ
うな振動源の振動を妨げないように、該振動源を機械的
に保持する構造が強く求められている。
【0005】ところで、上記の例において振動源から
の振動の他の部分への伝達を妨げるものとしては、従
来、コイルばね等のばね部材やゴム等の弾性材料を用い
た防振構造が用いられている。しかしながら、振動源か
らの振動を十分に遮断することはできず、より効果的に
振動源からの他の部分への振動の伝達を防止し得る構造
が求められている。また、の例においても、ばね等の
緩衝材を用いた保持構造が従来より採用されているが、
振動源の振動を妨げずに共振子や音叉等の振動源を確実
に保持することは非常に困難であり、かつ構造も複雑化
していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、振動
源の種類の如何にかかわらず、振動源の振動の外部への
漏洩を防止または抑制し得る、エネルギー閉じ込め型振
動装置及び振動エネルギー閉じ込め装置を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、振動源と、前記振動源からの振動を受け得るように
配置された振動伝達部と、前記振動源の振動を阻害しな
いように、前記振動伝達部から伝播してきた振動を受け
該振動の周波数とほぼ同じ周波数で共振することによ
り伝搬してきた振動を打ち消すように構成された共振部
、前記共振部に連結されており、外部から保持するた
めの保持部とを備えることを特徴とする、エネルギー閉
じ込め型振動装置である。また、請求項2に記載の発明
は、振動源からの振動を受け得るように配置された振動
伝達部と、前記振動源の振動を阻害しないように、前記
振動伝達部から伝播してきた振動を受けて該振動の周波
数とほぼ同じ周波数で共振することにより伝搬してきた
振動を打ち消すように構成された共振部と、前記共振部
に連結されており、外部から保持するための保持部と
有することを特徴とする、振動エネルギー閉じ込め装置
である。
【0008】
【作用】請求項1,2に記載の発明では、振動源から振
動伝達部を経由して伝播してきた振動により、共振部が
共振し、それによって後述の実施例から明らかなよう
に、伝播してきた振動が打ち消される。従って、振動源
の振動に起因する振動エネルギーの漏洩を防止もしくは
抑制したり、または特定の周波数の振動の漏洩のみを防
止または抑制したりすることができる。
【0009】
【実施例の説明】以下、図面を参照しつつ、本発明の原
理及び具体的な実施例を説明することにより、本発明を
明らかにする。まず、図1を参照して、本発明の原理を
説明する。図1は、本発明のエネルギー閉じ込め型振動
装置を示す概略ブロック図である。
【0010】振動源1aは、例えばモーター、コンプレ
ッサー、圧電共振子、音叉等の振動を発生させる適宜の
部材により構成される。また、振動源1aで発生した振
動を受け得るように、振動伝達部1bが配置されてい
る。振動伝達部1bは、振動源からの振動を伝播させ得
る限り、任意の材料、例えば固体、液体、気体等により
構成され得る。共振部1cには、この振動伝達部1bを
経由して伝播してきた振動が伝達され、かつ該共振部1
cは、伝播してきた振動を打ち消すために設けられてい
る。この共振部1cの具体的な構造は、振動源1aから
伝播してくる振動に応じて適宜定められる。
【0011】本発明のエネルギー閉じ込め型振動装置で
は、伝播してきた振動が上記共振部1cにより、打ち消
され、それによって振動の装置外への漏洩が防止もしく
は抑制される。このような共振部による振動の漏洩の防
止もしくは抑制は、本願発明者らの実験により偶然見出
されたものである。以下、図2〜図4を参照して、より
具体的に説明する。
【0012】図2は、本発明の原理を明らかにするため
の実験装置を示す正面断面図である。図2を参照して、
振動試験機3の上面に支持ロッド4が立設されている。
支持ロッド4の中間高さ位置に屈曲振動モードで振動し
得る鋼鉄棒5が固定されている。鋼鉄棒5は、長さ18
0mm×幅12mm×厚み15mmの鋼鉄からなる棒状
の部材であり、その重量は240g、屈曲時の共振周波
数は約1kHzである。他方、上記支持ロッド4は、直
径8mmの鋼鉄からなる円柱状の部材であり、上記鋼鉄
棒5の中央に設けられた貫通孔に挿入されており、かつ
鋼鉄棒5と支持ロッド4とは図示の状態で固定されてい
る。従って、上記振動試験機3が本発明の振動源に、鋼
鉄棒5が共振部に、支持ロッド4の鋼鉄棒5より下方部
分が振動伝達部に相当する。
【0013】振動試験機3を図示の矢印で示すように上
下方向に周波数1kHzで振動させたところ鋼鉄棒5は
屈曲振動モードで共振し、支持ロッド4の上端4aの変
位量は、図3に示す通りであった。図3において、変位
量ΔBは約2.6μmであった。比較のために、上記鋼
鉄棒5を設けないで支持ロッド4を振動試験機3に立設
し、同様に振動試験機3を周波数1kHzで振動させた
ところ、支持ロッド4の上端4aの変位量は、図4に示
す通りであり、図中の変位量ΔAは、約22.6μmで
あった。
【0014】図3及び図4の比較から明らかなように、
振動試験機3から支持ロッド4を経て伝達されてきた振
動が鋼鉄棒5を設けたことにより、該鋼鉄棒5の部分で
十分に減衰されていることがわかる。なお、本願発明者
らは、鋼鉄棒5の質量により振動がダンピングされたの
ではないかとも考え、与える振動の周波数を変更し、鋼
鉄棒を共振させずに実験したところ、支持ロッド4の上
端4aにおける変位量は、図3に示したようには抑制さ
れないことが確かめられた。すなわち、このことからも
明らかなように、単に鋼鉄棒5の重量により、伝播して
きた振動をダンピングしているものではなく、上記のよ
うに伝播してきた振動が鋼鉄棒5で打ち消されているも
のと考えられる。
【0015】上記のように、振動源である振動試験機3
に対して、該振動試験機3の振動を受けるように配置さ
れた支持ロッド4を介して鋼鉄棒5が連結されているの
で、鋼鉄棒5の共振により伝播してきた振動が打ち消さ
れる。すなわち、請求項1に記載のエネルギー閉じ込め
型振動装置では、伝播してきた振動が上記共振部により
打ち消されるため、振動源の振動エネルギーを装置内に
閉じ込めることができる。また、請求項2に記載の発明
は、上記支持ロッド4及び上記鋼鉄棒5に代表されるよ
うに、振動源からの振動を受け得るように配置された振
動伝達部と、伝播してきた振動を打ち消すように構成さ
れた共振部とを有する。よって、請求項1に記載の発明
の場合と同様に、伝播してきた振動を打ち消すことがで
きるため、振動エネルギーを閉じ込めることが可能とな
る。
【0016】上記のように、請求項1,2に記載の発明
では、振動源から伝播してきた振動を共振部により打ち
消すことができるが、この原理をより効果的に利用した
例を、図5〜図8を参照して説明する。図5において、
振動源6aが、図示の一点鎖線で示す状態と破線で示す
状態とを繰り返すように振動しているとする。この場
合、振動源6aの最も変位が大きな部分に振動伝達部6
bを連結し、振動伝達部6bの他端に共振部6cを連結
すれば、該共振部6cにおいて振動源6aから伝播して
きた振動を打ち消し、連結バー6dを介して連結された
保持部6eへの振動の漏洩を防止することができる。し
かも、この例では、振動伝達部6bが振動源6aの変位
の最も大きな部分に連結されているため、該振動伝達部
6bの連結によっても、振動源6aの振動が抑制される
ため、保持部6eへの振動の伝達をより効果的に遮断す
ることができる。従って、保持部6eを利用して装置の
他の部分や床面等に固定すれば、該装置の他の部分や床
面への振動の漏洩を効果的に防止し得る。
【0017】図6は、図5に示した例をより具体化した
構造を示す模式的正面断面図である。ここでは、振動源
としてのポンプ7aが、振動伝達部としての連結バー7
bを介して共振部を構成するための共振プレート7cに
連結されている。共振プレート7cの下端には連結バー
7dが連結されており、連結バー7dは床面7e上に固
定されている。上記共振プレート7cは、図面の紙面−
紙背方向に延ばされており、かつポンプ7aから伝播し
てきた振動を受けて図示の矢印で示すように屈曲振動し
得るように構成されている。また、連結バー7bは、ポ
ンプ7aの変位の最も大きな部分に連結されている。こ
のように、図6に示した構造では、共振プレート7cに
より伝播してきた振動が打ち消され、しかもポンプ7a
の最も変位の大きな部分に連結バー7bが連結されてい
るため、ポンプ7aの振動は、ほとんど床面7eに伝達
されない。よって、ポンプ7aの駆動に伴う騒音を低減
することができる。
【0018】上記のように、共振部としての共振プレー
ト7cまでの部分に振動エネルギーが閉じ込められるこ
とがわかる。従って、例えばドリル等において、振動源
となるモーター等の部分と、作業者が手で持つ部分との
間に上記共振部を配置すれば、作業者の手への振動の伝
播を防止することができ、それによって作業者に機械的
な振動が伝わることによる障害を防止することも可能で
ある。
【0019】他方、装置によっては、振動源の振動を妨
げないように該振動源を物理的に支持することが必要な
ものもある。このような場合、振動源のもっとも変位の
小さな部分に共振部を連結すればよい。例えば、図7に
示すように、振動源8aが図示の実線と一点鎖線で示す
各状態をとり得るように振動しているとする。この場
合、振動源8aの最も変位の小さな部分8bに振動伝達
部8cを連結し、振動伝達部8cの他端に共振部8dを
連結すればよい。このように、変位の最も小さな部分8
bに振動伝達部8cが連結されているため、振動源8a
の振動はさほど妨げられない。しかも、振動伝達部8c
を伝播してきた振動は、共振部8dで打ち消され、装置
内に閉じ込められる。よって、振動源8aの振動を妨げ
ることなく、かつ外部への振動の漏洩をも抑制した状態
で、振動源8aを振動させることができる。
【0020】図7に示した例のより具体的な構造例を図
8に正面断面図で示す。いま、振動源9aが図示の矢印
方向、すなわち長さ方向に伸縮振動しているとする。振
動源9aの下面の変位の最も小さな部分9bに振動伝達
部としての連結バー9cが連結されている。連結バー9
cの他端には図面の紙面−紙背方向に延びる共振プレー
ト9dが一体に構成されている。
【0021】共振プレート9dは、連結バー9cを介し
て伝播してきた振動を受けて図示の矢印方向に屈曲振動
するように構成されている。よって、伝播してきた振動
は共振プレート9dの共振により打ち消される。従っ
て、共振プレート9dの下面に連結された連結バー9e
を床面9fに連結した場合、機械的な支持により振動源
9aの振動を妨げることなく、かつ床面9fへの振動の
漏洩を防止することができる。
【0022】上述してきた例では、振動源からの振動を
打ち消すための構造として共振部6c,8d及び共振プ
レート7c,9dを示したが、共振部6c,8dもしく
は共振プレート7c,9dの共振周波数は、振動源から
伝播してくる振動の周波数と一致もしくは近接させるこ
とが好ましく、それによって伝播してきた振動をより効
果的に打ち消すことができる。
【0023】また、上述してきた例では、振動源からの
振動を共振部で打ち消し、他の部分への振動の漏洩を防
止もしくは抑制していたが、逆に、共振部の共振周波数
を選択することにより、伝播してきた種々のモードの振
動のうち特定の周波数もしくは振動モードの振動のみを
打ち消し、他の振動モードもしくは周波数の振動を選択
的に漏洩させることも可能である。従って、請求項1,
2に記載の発明は、特定の振動モードもしくは周波数の
振動のみを遮断し得る、音響フィルタのような装置とし
て利用することも可能である。
【0024】さらに、共振部は上記のような固体の振動
伝達部材により振動源に連結される必要は必ずしもな
い。すなわち、共振部が振動を受け得る限り、振動伝達
部は、空気等の気体でもよく、また水等の液体であって
もよい。次に、上記共振部の作用を、より具体的な実施
例に基づいて説明し、それによって本発明を明らかにす
る。
【0025】以下で説明する具体的な第1〜第3の実施
例は、振動源としての圧電共振ユニットを有するエネル
ギー閉じ込め型の圧電共振子に関するものであり、請求
項1,2に記載の発明を利用することにより、従来は振
動エネルギーが閉じ込めることができなかった振動モー
ドを利用したエネルギー閉じ込め型の共振子として構成
されているものである。
【0026】長さ振動モードを利用した実施例の圧電共振子 図9(a),(b)は、本発明の第1の実施例にかかる
圧電共振子を示す平面図及び圧電基板を透かして下面の
電極形状を示した平面図である。圧電共振子21は、中
央に配置された圧電共振ユニット22を有する。振動源
としての圧電共振ユニット22は、厚み方向に一様に分
極処理された平面形状が細長い矩形の圧電セラミック基
板の両主面に電極22a,22bを形成した構造を有す
る。電極22a,22bから交流電圧を印加することに
より、圧電共振ユニット22は長さ振動モードで伸縮振
動するように構成されている。
【0027】圧電共振ユニット22の長さ方向中央部に
おいては、一方側に振動伝達部23が連結されている。
振動伝達部23は、圧電共振ユニット22の伸縮振動に
伴う振動を後述の共振部24に伝達するために設けられ
ている。また、振動伝達部23が圧電共振ユニット22
の長さ方向中央部に連結されているのは、圧電共振ユニ
ット22の振動をできるだけ妨げないためである。
【0028】振動伝達部23の他端には、屈曲振動モー
ドで共振するように構成された共振部24が連結されて
いる。また、共振部24には、連結バー25を介して比
較的大きな面積を有する保持部26が連結されている。
保持部26は、圧電共振子21をケース基板等の他の部
材に機械的に保持するのに好適なように、図示のような
比較的大きな面積を有するように構成されている。
【0029】また、電極22aは、接続導電部27aに
より保持部26の上面に形成された端子電極26aに電
気的に接続されている。振動伝達部23が連結されてい
る側とは反対側においても、圧電共振ユニット22に振
動伝達部29、共振部30、連結バー31及び保持部3
2が連結されており、上記振動伝達部23側と同様に構
成されている。もっとも、図9(b)に示すように、電
極22bに電気的に接続される接続導電部27b及び端
子電極28bは、それぞれ、振動伝達部29、共振部3
0、連結バー31及び保持部32の下面側に形成されて
いる。
【0030】本実施例の圧電共振子21では、端子電極
28a,28b間に交流電圧を印加することにより、上
記圧電共振ユニット22が長さ振動モードにより伸縮振
動する。その結果、上記振動が、振動伝達部23,29
を経て共振部24,30に伝達される。そして、図10
及び図11を参照して説明するように、振動伝達部にお
ける変位ベクトルと、共振部における変位ベクトルとが
打ち消し合うためか、連結バー25,31側には振動は
ほとんど漏洩しない。従って、共振部24,30までの
部分において振動エネルギーが閉じ込められることにな
るため、保持部26,32を利用して外部に機械的に固
定した場合、長さ振動モードを利用したエネルギー閉じ
込め型の圧電共振子21を実現することができる。
【0031】なお、好ましくは、上記共振部24,30
の共振周波数は、圧電共振ユニット22の共振周波数と
等しくされる。これは、共振周波数を圧電共振ユニット
22の共振周波数と一致させることにより、上記変位ベ
クトルの打ち消し合いがより効果的に行われるからであ
る。上記のように、共振部24,30を圧電共振ユニッ
ト22に振動伝達部23,29を介して連結したことに
より、圧電共振ユニットの共振に基づくエネルギーを閉
じ込め得ることは、本願発明者らの実験により偶然見出
されたものであるが、このように共振部24,30によ
り伝播されてきた振動を閉じ込め得るのは、以下の機構
によるものと考えられる。
【0032】上記のように伝播されてきた振動閉じ込
め得る機構としては、以下の図10及び図11を参照し
て説明する2通りの機構が考えられる。すなわち、図9
(a)から明らかなように、例えば振動伝達部23の外
側に共振部24が連結されているが、この共振部24
は、振動伝達部23を延長した部分の両側に片持ちばり
で一対の共振部を連結した構造、あるいは振動伝達部2
3と連結バー25との間に1個の共振部24を介在させ
た構造と考えられる。図10は、前者の構造を前提とし
た共振部の作用を説明するための模式的拡大平面図であ
り、図11は、後者の構造を前提とした共振部の作用を
説明するための模式的拡大平面図である。
【0033】まず、一対の共振部が振動伝達部を延長し
た部分の両側に構成されていると考え、図10を参照し
て共振部の作用を説明する。いま、上記圧電共振ユニッ
トに連結された振動伝達部23aが存在するとする。こ
の場合、圧電共振ユニットが伸縮振動すると、伝播して
きた振動によって、振動伝達部23aは、参照番号23
bで示す状態と、参照番号23cで示す状態とを繰り返
すように変形する。
【0034】ところで、この振動伝達部に上記共振部2
4a,24bが連結されているとすると、図10に示す
ように共振部24a,24bが、上記振動伝達部23
b,23cの変形に伴って図示のように傾き、共振す
る。その結果、傾いた各共振部24a,24bにおける
変位ベクトルは図示の矢印Aで示す向きになる。他方、
振動伝達部23bにおける図示のX軸方向の変位ベクト
ルは矢印Bで示すとおりである。従って、いずれの状態
においても、共振部24におけるX軸方向に沿う変位ベ
クトルと、振動伝達部におけるX軸方向に沿う変位ベク
トルとが打ち消し合う方向となって釣り合っている。よ
って、上記共振部24a,24bの共振に伴って、振動
伝達部を伝播してきた振動が打ち消されることにより、
共振部24a,24bまでの部分に振動エネルギーが閉
じ込められることになると考えられる。
【0035】他方、振動伝達部の他端に1個の共振部2
4の中央部が連結されており、従って共振部24が中心
で支持されていると考えた場合の機構を図11を参照し
て説明する。いま、上記圧電共振ユニットに連結された
振動伝達部23aが存在するとする。この場合、圧電共
振ユニットが伸縮振動すると、伝播してきた振動によっ
て、振動伝達部は、参照番号23bで示す状態と、参照
番号23cで示す状態とを繰り返すように変形する。
【0036】そして、この振動伝達部の他端に共振部2
4が中心で連結されている場合、図11に示すように、
共振部24が、上記振動伝達部の変形に伴って図示のよ
うに屈曲振動する。その結果、共振部24内における変
位ベクトルは、図示の通りとなる。すなわち、図10に
示した場合と同様に、振動伝達部23b,23cを延長
した部分における変位ベクトルBと、共振部24の残り
の部分における変位ベクトルAとが、X軸方向において
打ち消し合うように釣り合う。よって、共振部24の共
振に伴って、振動伝達部を伝播してきた振動が打ち消さ
れることにより、共振部24までの部分に振動エネルギ
ーが閉じ込められることになると考えられる。
【0037】なお、上記2種類の振動エネルギー閉じ込
め機構は、推測に基づくものであるが、いずれにして
も、図9に示したように振動伝達部23に共振部24を
連結することにより、振動伝達部23を伝播してきた振
動が共振部24において打ち消され、それによって振動
エネルギーの閉じ込めが果たされる。上記共振部24の
作用を、具体的な実験結果に基づき説明する。
【0038】図12は、比較のために用意した構造であ
り、長さ振動モードで振動し得るように構成された圧電
共振ユニット35の両側面中央部に、圧電共振ユニット
35と直交する方向に伸びるバー36が連結されている
(図12では一方側面側の構造のみを図示している)。
他方、図13は、図12に示した構造において、共振部
37を設けた構造を有する。すなわち、図13の構造で
は、圧電共振ユニット35に振動伝達部38を介して共
振部37を連結し、共振部37の振動伝達部38が連結
されている側とは反対側の面にバー39を連結した構造
を有する。言い換えれば、上記振動伝達部38及びバー
39からなる部分の途中に、上記共振部37を形成した
構造に相当する。
【0039】図12に示した圧電共振子において長さ振
動モードで圧電共振ユニット35を振動させた場合、そ
の変位分布は図14(a)に示す通りとなり、バーの延
びる方向すなわちX軸方向における各部分におけるX軸
方向の変位量Vx の絶対値は、図14(b)に示す通り
となる。他方、図13に示した圧電共振子において圧電
共振ユニット35を共振させた場合の振動の変位分布
は、図15(a)に示す通りであった。また、図15
(a)のX軸方向に沿う各部分におけるX軸方向の変位
量の絶対値Vx は、図15(b)に示す通りであった。
【0040】図14(b)及び図15(b)を比較すれ
ば明らかなように、共振部37を設けたことにより、共
振部37より先のバー39においては伝播してきた振動
による変位量が非常に小さいことがわかる。言い換えれ
ば、共振部37までの部分において振動エネルギーが効
果的に閉じ込められ得ることがわかる。なお、図9に示
した実施例の圧電共振子21では、共振部24,30の
外側に連結バー25,31を介して保持部26,32を
連結していたが、これは製品化の際の機械的固定を容易
とするために設けられていたものに過ぎない。すなわ
ち、図16に示すように、共振部24,30の、振動伝
達部23,29が連結されている側とは反対側に他の部
分と連結するための連結部40a,40bを形成してお
けば、図9に示した実施例の場合と同様に、共振部2
4,30までの部分に振動エネルギーが閉じ込められ得
るため、図9に示した実施例と同様にエネルギー閉じ込
め型の圧電共振子として使用することができる。
【0041】また、図9に示した実施例の圧電共振子2
1では、圧電共振ユニット22の両側に、それぞれ一個
の共振部24,30が配置されていたが、図17に示す
ように、圧電共振ユニット22の両側において、それぞ
れ、複数の共振部24,24,24,30,30,30
を配置してもよい。この場合、複数の共振部24間及び
共振部30間が、それぞれ、振動伝達部23a,23
b,31a,31bで連結されていることになる。
【0042】輪郭すべり振動モードを利用した圧電共振
子についての実施例 図18は、輪郭すべり振動モードを利用した圧電共振子
についての実施例を示す斜視図である。圧電共振子51
では、中央に輪郭すべり振動モードを利用した圧電共振
ユニット52が配置されている。圧電共振ユニット52
では、角板状の圧電セラミック板が後述の励振用の電極
と平行な分極方向Pに沿って、一様に分極処理されてい
る。
【0043】圧電共振ユニット52では、図18に立て
た状態で図示された圧電共振ユニット52の上面及び下
面に励振用の電極52a,52bが形成されている。電
極52a,52bは、圧電共振ユニット52の図示され
ている側の主面にも至るように形成されている。電極5
2a,52bは、圧電共振ユニット52を構成している
角板状の圧電セラミック板を介して対向するように配置
されているため、電極52a,52b間に交流電圧を印
加した場合、図19に一点鎖線で示す状態と、破線で示
す状態とを繰り返すように振動する。
【0044】他方、圧電共振ユニット52の一方の側面
中央部には振動伝達部53が連結されている。振動伝達
部53の他端には共振部54が連結されており、共振部
54の外側の側面中央部に連結バー55が、該連結バー
55の他端に保持部56が連結されている。電極52a
は、上記振動伝達部53、共振部54及び連結バー55
を通過するように形成された接続導電部57aにより、
保持部56の一方面に形成された端子電極58aに電気
的に接続されている。
【0045】同様に、圧電共振ユニット52の他方側に
おいても、振動伝達部59、共振部60、連結バー61
及び保持部62が連結されている。そして、保持部62
の一方面に形成された端子電極58bが、接続導電部5
7bにより圧電共振ユニット52の電極52に電気的
に接続されている。本実施例の圧電共振子51において
も、圧電共振ユニット52が輪郭すべり振動モードで振
動された場合、その振動は上記共振部54,60までの
部分に閉じ込められる。これを、図20及び図21を参
照して説明する。
【0046】図20は、振動伝達部53の延長部分の両
側に一対の共振部が片持ちばりで連結されていると考え
た場合の共振部の作用を説明するための模式図である。
いま、振動伝達部が、初期状態において図20の53a
で示すような状態とする。そして、圧電共振ユニット5
2の振動に伴って輪郭すべり振動に基づく振動(横波)
が伝播してきた場合、振動伝達部は、図20に参照番号
53b及び53cで示す状態を繰り返すように振動す
る。この場合、振動伝達部53b,53cに共振部54
a,54bが片持ちばりで連結されているとすると、各
共振部54a,54bは、上記振動伝達部53b,53
c上において図示の向きに傾く。
【0047】その結果、傾斜している共振部54a,5
4bにおける変位ベクトルの向きは図示の矢印Aで示す
方向となる。他方、振動伝達部53b,53cでは、そ
の変位ベクトルは図示の矢印Bで示す向きとなる。従っ
て、図20のいずれの状態においても、共振部54a,
54bにおける変位ベクトルと、振動伝達部の延長部分
における変位ベクトル(矢印Bで示す変位ベクトル)と
が、Y軸方向において打ち消し合っている。よって、上
記共振部54a,54bの共振によって、伝播してきた
振動が打ち消されることになる。
【0048】他方、図21に示すように振動伝達部53
b,53cの他端に共振部54が連結されているとする
と、共振部54は振動伝達部が参照番号53bで示す状
態と参照番号53cで示す状態との間で変形した場合、
図示のように傾斜する。その結果、共振部54内におけ
る振動伝達部53b,53cの延長部分における変位ベ
クトルBと、振動伝達部の延長部分から側方に突出した
共振部内の部分における変位ベクトルAとが、Y軸方向
において打ち消し合う方向となっている。従って、伝播
してきた振動が、共振部54の共振に伴って打ち消され
るため、共振部54外への振動の漏洩を効果的に防止で
きていると考えられる。
【0049】上記のように、横波が伝播してきた場合で
あってもY軸方向における上記変位ベクトルの釣合いに
より、伝播してきた振動を減衰させるように共振部54
が共振すると考えられる。次に、上記共振部の作用を具
体的な実験結果につき説明する。図22(a)は、上記
圧電共振ユニット52の両側に細長いバー65を連結し
(一方側のみを図示)、圧電共振ユニット52を輪郭す
べり振動モードで振動させた場合の振動の変位分布を有
限要素法で測定した図である。また、この場合のX軸方
向に沿う各部分におけるY軸方向における変位量の絶対
値Vy は、図22(b)に示す通りであった。すなわ
ち、輪郭すべり振動に基づく振動(横波)は、上記バー
65に沿って大きな変位量で伝播されていくことがわか
る。
【0050】他方、図23(a)は、上記実施例の圧電
共振子に相当する構造を有するものである。すなわち、
圧電共振ユニット52の両側面中央部に振動伝達部66
を介して共振部67が連結されており(一方側面側に連
結された構造のみを図示)、共振部67の外側に細長い
バー68が連結されている。圧電共振ユニット52の輪
郭すべり振動モードで励振した場合、その振動の伝播に
伴う変位分布を、有限要素法で測定したところ、図23
(a)に示す通りとなった。また、この場合のX軸方向
に沿う各部分におけるY軸方向の変位量の絶対値V
y は、図23(b)に示す通りであった。図23(b)
から明らかなように、共振部67が設けられている部分
よりも内側の部分においてY軸方向の変位量は非常に大
きいが、共振部67より外側の部分ではY軸方向の変位
量が非常に小さいことがわかる。従って、横波を利用し
た圧電共振子においても、本発明のように共振部を振動
伝達部を介して連結することにより、確実にその振動エ
ネルギーの閉込めを果たし得ることがわかる。
【0051】拡がり振動モードを利用した圧電共振子に
ついての実施例 図24(a),(b)は、第3の実施例にかかる圧電共
振子を示す平面図及び圧電板を透かして下方の電極を示
した平面図である。第3の実施例は、角板の拡がり振動
モードを利用した圧電共振子である。圧電共振子82
は、角板の拡がり振動モードを利用した圧電共振ユニッ
ト82を有する。圧電共振ユニット82は、角板状の圧
電セラミック板の両主面の全面に電極82a,82bを
形成した構造を有し、該電極82a,82bに挟まれた
圧電セラミック板部分が厚み方向に一様に分極処理され
ている。
【0052】第3の実施例は、圧電共振ユニットとし
て、拡がり振動モードを利用した上記圧電共振ユニット
82を用いたことに特徴を有し、その他の点について
は、第1の実施例の圧電共振子21と同様に構成されて
いる。従って、図24に示した圧電共振子84におい
て、図9に示した第1の実施例の圧電共振子21と相当
する部分については、相当の参照番号を付することによ
り、その説明は省略する。圧電共振子81では、端子電
極28a,28b間に交流電圧を印加することにより、
上記圧電共振ユニット82が拡がり振動モードで共振す
る。そして、本実施例においても、圧電共振ユニット8
2の振動が、振動伝達部23,29を介して共振部2
4,30に伝えられ、共振部24,30が屈曲振動モー
ドで共振する。よって、共振部24,30の共振によ
り、伝達されてきた振動が打ち消され、振動エネルギー
が共振部24,30までの部分に閉じ込められる。
【0053】なお、図24に示した圧電共振子81で
は、圧電共振ユニットの両側に上記共振部24,30を
振動伝達部23,29を介して連結していたが、圧電共
振ユニット82の図面上、上下方向においても、同様に
振動伝達部を介して屈曲振動モードで共振し得る共振部
を連結してもよい。以上のように、本発明の圧電共振子
では、圧電共振ユニットとして、種々の振動モードで共
振し得る圧電共振ユニットを用いることができ、かつ共
振部を振動伝達部を介して連結することにより、振動エ
ネルギーを共振部までの部分に確実に閉じ込めることが
できる。よって、従来は振動エネルギーを閉じ込めるこ
とができなかった振動モードを利用したエネルギー閉じ
込め型の圧電共振子を得ることができる。
【0054】また、圧電共振ユニットとして、圧電セラ
ミック板を用いたものを説明したが、水晶等の圧電体か
らなるものを用いてもよい。なお、前述してきた実施例
では、上記共振部として、屈曲振動モードで共振する共
振部を図示したが、他の振動モード、例えばすべり振動
等のモードで共振する共振部を構成しても、上記実施例
と同様に振動エネルギーを共振部までの部分に閉じ込め
ることができる。
【0055】応用例 図25は第1の実施例の圧電共振子を具体的な部品とし
て構成した例を示す略図的斜視図である。すなわち、圧
電共振部品91では、図9に示した圧電共振子21がリ
ード付きの部品として構成されている。圧電共振子21
の一方の保持部26の上面に形成された端子電極28a
にリード端子92aが接合されており、他方、保持部3
2の下面に形成された端子電極(図示されず)にリード
端子92bが接合されている。そして、リード端子92
a,92bの先端側の部分を除いた残りの部分が図示の
一点鎖線で示すように外装樹脂93で被覆されている。
なお、外装樹脂93内には、上記圧電共振ユニット22
及び共振部24,30等の振動部分の振動を妨げないた
めに、空洞が形成されている。空洞は、圧電共振子21
の振動する部分にワックスを塗布し、しかる後熱硬化性
の外装樹脂93を被覆し、熱処理を施すことにより形成
され得る。
【0056】その他、本発明の圧電共振子は、ケース基
板等に実装し、封止することにより、面実装可能なチッ
プ型の部品として構成することも可能である。なお、上
述してきた圧電共振子についての第1〜第3の各実施例
は、請求項1,2に記載の発明のあくまでも一例に過ぎ
ない。すなわち、請求項1に記載のエネルギー閉じ込め
型振動装置は、圧電共振子や音叉等の積極的にその振動
状態を利用する振動源だけでなく、モーターやコンプレ
ッサー等の騒音源となる振動源にも適用することがで
き、かつ振動源の種類や振動態様に応じて共振部を構成
することにより、上記圧電共振子についての第1〜第3
の実施例と同様に、振動源で発生した振動の外部への漏
洩を防止もしくは抑制することができる。よって、振動
源の種類及び振動態様に応じて実験を繰り返すことによ
り、上記共振部を工夫すれば、上記実施例と同様にエネ
ルギー閉じ込め型振動装置を構成することができる。
【0057】また、請求項2に記載の発明のように、上
記各振動源に対して該振動源の種類や振動態様に応じて
伝播してきた振動を打ち消すように共振部を構成するこ
とにより、請求項1に記載の発明と同様に、振動源1か
らの振動の外部への拡散や振動源の振動を抑制しないで
振動源を保持し得る振動エネルギー閉じ込め装置を構成
することができる。
【0058】
【発明の効果】請求項1,2に記載の発明によれば、振
動源に対して該振動源からの振動を受け得るように振動
伝達部が配置されており、該振動伝達部を伝播してきた
振動を受けて共振部が共振するため、振動源から伝播し
てきた振動が該共振部により打ち消される。従って、装
置外への振動の漏洩を効果的に防止もしくは抑制するこ
とができる
【0059】よって、請求項1,2に記載の発明を応用
すれば、モーターやコンプレッサー等の各種振動源を内
蔵した装置における周囲への騒音や振動の拡散を防止す
ることができ、あるい高架式鉄道における低周波騒音を
低減することができる。また、ドリルのように作業者に
与える振動が問題となる機器においては、作業者が手で
掴む部分と振動部分との間に上記共振部を介在させるこ
とにより、作業者における障害の発生や事故を防止する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するための概略ブロック
図。
【図2】本発明の原理を確かめるために行った試験装置
を示す正面断面図。
【図3】図2に示した試験装置における変位量と時間と
の関係を示す図。
【図4】共振子を設けなかった場合の変位量と時間との
関係を示す図。
【図5】本発明の応用例の一例を示す概略構成図。
【図6】図5に示した応用例を具体化した構造を示す正
面断面図。
【図7】本発明の応用例の他の例を示す概略ブロック
図。
【図8】図7に示した応用例を具体化した構造の一例を
示す正面断面図。
【図9】(a),(b)は、それぞれ、第1の実施例の
圧電共振子の平面図及び圧電板を透かして下方の電極形
状を示した模式的平面図。
【図10】第1の実施例における共振部の作用について
考えられる一の機構を説明するための模式図。
【図11】第1の実施例における共振部の作用について
の他の機構を説明するための模式図。
【図12】長さ振動モードを利用した圧電共振ユニット
にバーを連結した構造を示す平面図。
【図13】長さ振動モードを利用した圧電共振ユニット
に共振部を連結した構造を有する平面図。
【図14】(a)及び(b)は、それぞれ、図12に示
した構造における変位分布を示す図及びX軸方向に沿う
各部分における変位量の絶対値を示す図。
【図15】(a)及び(b)は、それぞれ、図13に示
した構造における変位分布を示す図及びX軸方向に沿う
各部分における変位量の絶対値を示す図。
【図16】第1の実施例の圧電共振子の変形例を示す平
面図。
【図17】第1の実施例の圧電共振子部品の他の変形例
を示し、複数の共振部が配置された構造を示す平面図。
【図18】第2の実施例の圧電共振子を示す斜視図。
【図19】第2の実施例に用いられる圧電共振ユニット
の変位状態を説明するための模式的平面図。
【図20】第2の実施例における共振部の作用について
の一の機構を説明するための模式図。
【図21】第2の実施例における共振部の作用について
の他の機構を説明するための模式図。
【図22】(a)及び(b)は、それぞれ、輪郭すべり
振動モードを利用した圧電共振ユニットにバーを連結し
た場合の変位分布を示す図及びX軸方向に沿う変位量の
絶対値を示す図。
【図23】輪郭すべり振動モードを利用した圧電共振ユ
ニットに共振部を連結し、かつバーを連結した構造の変
位分布を示す図及びX軸方向に沿う各部分における各変
位量の絶対値を示す図。
【図24】(a)及び(b)は、それぞれ、第3の実施
例の圧電共振子の平面図及び圧電板を透かして見た下方
の電極形状を示す平面図。
【図25】第1の実施例の圧電共振子をリード付き圧電
共振部品として構成した例を示す略図的斜視図。
【符号の説明】
…振動源1c …共振部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60B 3/00 - 3/04 G10K 11/00 - 11/34

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動源と、 前記振動源からの振動を受け得るように配置された振動
    伝達部と、前記振動源の振動を阻害しないように、 前記振動伝達部
    から伝播してきた振動を受けて該振動の周波数とほぼ同
    じ周波数で共振することにより伝搬してきた振動を打ち
    消すように構成された共振部と 前記共振部に連結されており、外部から保持するための
    保持部と を備えることを特徴とする、エネルギー閉じ込
    め型振動装置。
  2. 【請求項2】 振動源からの振動を受け得るように配置
    された振動伝達部と、前記振動源の振動を阻害しないように、 前記振動伝達部
    から伝播してきた振動を受けて該振動の周波数とほぼ同
    じ周波数で共振することにより伝搬してきた振動を打ち
    消すように構成された共振部と 前記共振部に連結されており、外部から保持するための
    保持部と を有することを特徴とする、振動エネルギー閉
    じ込め装置。
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