JP3580658B2 - 操舵制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、操舵ハンドルの回動に応じて転舵輪を転舵させる操舵制御装置に関し、特に、操舵ハンドルに結合した操舵軸と転舵輪を転舵させる転舵機構とが機械的に分離され、これらの連結機構を電気的制御装置で置換した操舵制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような操舵制御装置の一例を図5に示す(特公平6−98931)。操舵ハンドル120を取り付けた操舵軸121には操舵軸モータ122が設けられており、操舵軸モータ122によって操舵軸121を回転駆動することで操舵ハンドル120に操舵反力が付与される。また、転舵軸モータ130によって転舵軸132が回転駆動されると転舵軸先端のピニオン131と歯合したラック軸134が軸方向に沿って変位され、このラック軸134に連動して転舵輪133が転舵される。このとき、転舵変位量センサ137で検出される転舵量が、操舵角センサ123の検出結果を基に操舵変位量演算器144で演算された目標制御量と一致するように、転舵軸モータ制御回路141によって転舵軸モータ130が駆動制御される。また、同時に、この転舵の際に転舵軸132に与えられる転舵反力が転舵反力センサ138で検出されると共に操舵軸121に与えられる操舵力が操舵力センサ124で検出され、両センサ124、138で検出された操舵力と転舵反力との偏差に基づいて、操舵軸モータ制御回路140によって操舵軸モータ122が駆動され、操舵ハンドル120に付与される操舵反力の制御がなされる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、フラッタやシミーなど、左右の転舵輪133のアンバランスや路面の凹凸などが原因となって、走行中に、転舵輪133、ラック軸134等を含むバネ下系に、ラック軸134の軸方向に沿った振動が発生した場合には、この振動に応じて転舵軸132に加わる転舵反力も変動するため、転舵反力センサ138の検出信号にはこの振動に応じた周波数成分が含まれることになる。
【0004】
これに対し、操舵軸モータ122を駆動して操舵反力の制御を行う操舵軸モータ制御回路140には、操舵力センサ124の検出結果と転舵反力センサ138の検出結果とが与えられるため、転舵反力センサ138の検出信号中にバネ下系の振動に応じた周波数成分が含まれる場合には、このバネ下系の振動が操舵ハンドル120の周方向の振動として伝達されてしまう。特に、この振動に振動周波数12Hz〜18Hz程度の高周波成分が含まれる場合には、操舵ハンドル120を握る運転者に対して強い不快感を感じさせ、操舵感を低下させるおそれがあった。
【0005】
また、このようにバネ下系が振動した場合には転舵軸132の変位量も変動するため、転舵変位量センサ137の検出信号にもこの振動に応じた周波数成分が含まれる。このとき、転舵変位量演算器145から転舵軸モータ制御回路141に与えられるフィードバック信号には、転舵軸132の変位量変動に応じた周波数成分が外乱として含まれるため、転舵制御系が不安定となり、転舵輪133の位置制御性が低下したり、この制御系が発振するおそれもあった。このような現象が発生すると転舵反力が変動するため、この様子を転舵反力センサ138が検出することとなり、前述したように、振動となって操舵ハンドル120に伝達されてしまう。
【0006】
そこで、本発明は、このようなバネ下系で発生する振動のうち、特に運転者に不快感を与える周波数12Hz〜18Hz程度の振動が操舵ハンドルに伝達されることを防止して、操舵感を向上させ得る操舵制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで請求項1にかかる操舵制御装置は、操舵ハンドルの回動に連動して転舵輪を転舵させると共に、転舵反力に応じた操舵反力を操舵ハンドルに付与する操舵制御装置において、操舵ハンドルに連結された操舵軸を回転駆動する操舵軸駆動手段と、操舵ハンドルから操舵軸に付与される操舵力を検出し、この操舵力に応じた第1の検出信号を出力する操舵力検出手段と、操舵軸と機械的に分離され、転舵輪に連結された転舵手段と、転舵輪から転舵手段に付与される転舵反力を検出し、この転舵反力に応じた第2の検出信号を出力する転舵反力検出手段と、第2の検出信号中に含まれるばね下系の振動成分のうち、12Hz〜18Hzの高周波成分を減衰させるフィルタ手段と、フィルタ手段を通過した第2の検出信号と第1の検出信号とに基づき、操舵軸駆動手段の駆動制御を行う操舵反力制御手段とを備えて構成する。
【0008】
転舵反力検出手段から出力される第2の検出信号中に含まれるバネ下系の振動成分のうち、フラッタやシミーなどに起因する周波数12Hz〜18Hz程度の高周波成分をフィルタ手段で減衰させる。これにより操舵反力制御手段には、このような高周波成分が減衰された第2の検出信号が与えられるため、このようなバネ下系の高周波振動に起因する反力変動が操舵ハンドルに伝達されることを防止できる。
【0009】
また、請求項2にかかる操舵制御装置は、操舵ハンドルの回動に連動して転舵輪を転舵させると共に、転舵反力に応じた操舵反力を操舵ハンドルに付与する操舵制御装置において、操舵ハンドルに連結された操舵軸を回転駆動する操舵軸駆動手段と、操舵ハンドルの操舵角を検出する操舵角検出手段と、操舵角検出手段の検出結果をもとに転舵制御の目標となる目標制御量を演算し、演算された目標制御量に応じた制御量信号を出力する目標制御量演算手段と、操舵軸と機械的に分離され、転舵輪に連結された転舵手段と、転舵輪の変位量を検出し、この変位量に応じた検出信号を出力する変位量検出手段と、この検出信号中に含まれるばね下系の振動成分のうち、12Hz〜18Hzの高周波成分を減衰させるフィルタ手段と、フィルタ手段を通過した検出信号と制御量信号とに基づき、転舵手段の駆動制御を行う転舵制御手段とを備えて構成する。
【0010】
変位量検出手段から出力される検出信号に含まれるバネ下系の振動成分のうち、フラッタやシミーなどに起因する周波数12Hz〜18Hz程度の高周波成分をフィルタ手段で減衰させる。これにより転舵制御手段には、このような高周波成分が減衰された検出信号が与えられるため、ハンドル操作に対する転舵輪の位置制御性が向上すると共に、このようなバネ下系の高周波振動が操舵ハンドルに伝達されることを防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態につき、添付図面を参照して説明する。
【0012】
図1に、第1の実施形態にかかる操舵制御装置の構成を示す。この操舵制御装置は、運転者が操作するマスタ部A、車輪を操向させるスレーブ部B、及び、マスタ部Aとスレーブ部Bとを電気的に制御する制御部Cで構成される。
【0013】
マスタ部Aは、操舵ハンドル1が取り付けられた操舵軸2と、操舵軸2を回転駆動する操舵軸モータ3とを備えると共に、操舵軸2には、操舵軸2の操舵角Θを検出するための操舵角センサ4、及び、操舵力Tを検出するための操舵力センサ5を設けている。
【0014】
スレーブ部Bは、転舵軸13を変位駆動する際の駆動源となる転舵軸モータ11を備えており、この転舵軸モータ11と転舵軸13との間には、転舵軸モータ11の回転運動を直線運動に変換して転舵軸13を軸方向に変位させる変換器12を設けている。転舵軸13の両端は、それぞれタイロッド15a,15b及びナックルアーム16a,16bを介して操向車輪14a,14bに各々接続されており、転舵軸13が軸方向に沿って変位することで、その変位量及び変位方向に応じて、各操向車輪14a,14bの転舵がなされる機構となっている。タイロッド15a,15bには、左右の操向車輪14a,14bからそれぞれタイロッド15a,15bに付与される軸力(転舵反力)を検出し軸力に応じた検出信号を出力する転舵反力センサ18a,18bが取り付けられている。転舵反力センサ18a,18bの検出信号は、それぞれローパスフィルタ19a,19bを介して後述する転舵反力演算器24に与えられる。このローパスフィルタ19a,19bは、5Hz程度以下の低周波成分を通過させ、12Hz〜18Hz程度の高周波成分を十分に減衰させる機能を有している。このようにローパスフィルタ19a,19bを介在させることで、転舵反力センサ18a,18bの検出信号中に含まれる周波数成分のうち、フラッタやシミー等に起因する12Hz〜18Hz程度の高周波成分を除去している。また、転舵軸13には、この転舵軸13の変位量を検出する転舵変位量センサ17が設けられており、転舵軸13の変位量を転舵変位量センサ17で検出することで、操向車輪14a,14bの実転舵量が検知できる。
【0015】
制御部Cは、操舵軸モータ3の駆動制御を行う操舵軸モータ制御回路21、転舵軸モータ11の駆動制御を行う転舵軸モータ制御回路26を備えており、各演算器から与えられる演算結果をもとに、両モータの駆動制御を実施する。
【0016】
転舵軸モータ制御回路26には、転舵変位量演算器22、目標制御量演算器25の演算結果が与えられる。転舵変位量演算器22は、転舵変位量センサ17の検出結果をもとに転舵軸13の変位量を転舵変位量Xとして求めると共に、転舵変位量Xに比例する制御量bX(bは操舵変位ギヤ比に相当する係数)に応じた制御量信号を出力する。目標制御量演算器25は、操舵角センサ4で検出された操舵角Θから、転舵制御、すなわち操舵角に対応するように操向車輪14a,14bを転舵させる際の目標となる目標制御量θを演算し、目標制御量θに応じた制御量信号を出力する。転舵軸モータ制御回路26は、転舵変位量演算器22と目標制御量演算器25とから与えられる制御量信号をもとに、操向車輪14a,14bの転舵量が目標制御量θとなるように転舵軸モータ11の駆動制御を行う。すなわち、転舵軸13の制御変位量Msを(1)式によって算出し、制御変位量Msに応じた転舵制御信号を転舵軸モータ11に出力する。なお、(1)式中、Gsは転舵制御信号のゲインを示すゲイン係数である。
【0017】
Ms=Gs・(θ−bX) …(1)
また、操舵軸モータ制御回路21には、操舵力演算器23と転舵反力演算器24との演算結果が与えられる。操舵力演算器23は、操舵力センサ5の検出結果をもとに操舵軸2に付与された操舵力Tを演算すると共に、操舵力Tが付与された方向に操舵軸2を回転させるための制御量aT(aは操舵力ギヤ比に相当する係数)に応じた制御量信号を出力する。転舵反力演算器24は、ローパスフィルタ19a,19bを通過した転舵反力センサ18a,18bの検出信号を基に、転舵軸13に付与された転舵反力Fを演算し、転舵反力Fに応じた反力信号を出力する。操舵軸モータ制御回路21は、これら操舵力演算器23及び転舵反力演算器24から与えられる信号をもとに、操舵軸モータ3の回転制御量Mmを下記の(2)式によって算出し、回転制御量Mmに応じた反力制御信号を操舵軸モータ3に出力する。なお、(2)式中、Gmは出力信号のゲインを示すゲイン係数である。
【0018】
Mm=Gm・(aT−F) …(2)
ここで、このように構成される操舵制御装置の動作を概略的に説明する。車両が直進している状態から操舵ハンドル1が回転されこのとき演算された目標制御量がθであるとすると、式(1)により制御変位量Msが生じ、転舵軸モータ制御回路26からは、制御変位量Msに応じた転舵制御信号が出力される。この転舵制御信号を受けて転舵軸モータ11が作動し、転舵軸13が変位して操向車輪14a,14bが転舵される。この操向車輪14a,14bの実転舵量に対応する転舵変位量Xが転舵変位量演算器22を介して転舵軸モータ制御回路26に与えられ、前出の(1)式に基づいて転舵軸モータ11のフィードバック制御がなされる。そして、θ≒bXとなった時点で転舵軸モータ11の動作が停止する。
【0019】
一方、操向車輪14a、14bが転舵されると転舵反力Fが発生するが、この際、シミーやフラッタなどにより、バネ下系に転舵軸13の軸方向に沿う振動が発生している場合には、転舵反力センサ18a,18bの検出結果も変動し、その検出信号中には振動周波数に応じた周波数成分が含まれる。この転舵反力センサ18a,18bの検出信号中に含まれる周波数12Hz〜18Hz程度の高周波成分は、ローパスフィルタ19a,19bによって除去され、この後、転舵反力演算器24に与えられる。転舵反力演算器24では、このように高周波成分が除去された検出信号をもとに転舵反力Fが演算される。操舵軸モータ制御回路21には、この演算された転舵反力Fと操舵力演算器23によって演算された操舵力Tとが与えられ、前出の(2)式に基づいて操舵軸モータ3の駆動制御、すなわち操舵軸2に与えられる反力制御がなされ、aT≒Fとなった時点で操舵軸モータ3の動作が停止する。この際、バネ下系の振動成分のうち12Hz〜18Hz程度の高周波成分がローパスフィルタ19a,19bによって除去されており、この高周波成分の影響を排除して操舵軸モータ3の駆動制御が行われるため、バネ下系の高周波振動が操舵ハンドル1に伝達されることはない。
【0020】
この後、この反力を上回る操舵力Tで操舵ハンドル1を回すと、操舵軸2の回転角が増加するため目標制御量θも増加する。このため、(1)式における制御変位量Msが増加して転舵軸13が変位駆動される。転舵軸13が変位すると転舵反力Fが増大するため、(2)式における回転制御量Mmが変化して、操舵反力が増大するように操舵軸モータ3が再び回転駆動される。この動作の繰り返しにより、操舵ハンドル1の操舵角に対応した操向車輪14a,14bの転舵角が得られると共に、転舵反力に応じた操舵反力が得られる。なお、操舵ハンドル1を戻す際にも同様に、操舵ハンドル1の戻し回転角に対応して操向車輪14a、14bの転舵角が追従すると共に、操舵ハンドル1の操舵力Tも転舵反力Fに対応して減少する。
【0021】
このようにして操舵制御がなされるが、ここで制御部Cで行われる処理について、図2のフローチャートに基づいて概略的に説明する。なお、このフローチャートは、イグニッションスイッチがオンされることで開始され、所定時間毎(例えば、2msec.)に実行される。
【0022】
まず、ステップ100(以下、「ステップ」を「S」と記す)において、予めROMに記憶されたa、b、Gm及びGsの各値が読み込まれ、初期設定がなされる。続くS102において、操舵角Θ、操向車輪の14a、14bの転舵角に対応する転舵変位量X、操舵力演算器23で演算された操舵力T及び転舵反力演算器24で演算された転舵反力Fがそれぞれ読み込まれる。なお、この転舵反力Fは、高周波成分が除去された転舵反力センサ18a,18bの検出信号をもとに算出された値であり、バネ下系で発生した高周波振動の影響が転舵反力の演算結果に反映されることはない。続くS104において、読み込まれた操舵角Θをもとに、この操舵角に対応する目標制御量θが演算される。続くS106では、S104で演算された目標制御量θと、S100及びS102で読み込まれた各値を用いて、前出の(1)式より制御変位量Msが算出されると共に、前出の(2)式より回転制御量Mmが算出される。そして、S108において、制御変位量Msに応じた転舵制御信号が転舵軸モータ11に出力されるとともに、回転制御量Mmに応じた反力制御信号が操舵軸モータ3に出力される。
【0023】
制御部Cでは、このような制御処理を所定時間間隔で繰り返し実行することで操舵制御を行っている。
【0024】
以上説明した第1の実施形態では、転舵変位量センサ17の出力をフィードバックすることにより転舵軸モータ11の駆動制御を行う場合を例示したが、このようなフィードバック制御が行われる場合に限定するものではない。例えば、転舵軸モータ11をステップモータで構成し、このステップモータの回転量を目標制御量θに応じて算出し、この算出結果に基づいてステップモータの回転を制御してもよく、このような場合には、フィードバック制御は不要となる。
【0025】
次に、第2の実施形態にかかる操舵制御装置の構成を図3に示す。図中、図1と同一の機能を有する構成には同一の参照符号を付して示し、説明は省略する。
【0026】
操向車輪14a,14b等を含むバネ下系が振動した場合には、転舵軸13の変位量も変動するため、転舵変位量センサ17の検出信号にもこの振動に応じた周波数成分が含まれる。転舵変位量センサ17の検出信号をもとに、転舵軸モータ11によって転舵軸13が変位駆動され、その結果発生する転舵反力Fが転舵反力センサ18a,18bによって検出され、操舵反力の制御に反映される。従って、転舵軸13の変位量を検出する転舵変位量センサ17の検出信号中に、前述したような周波数12Hz〜18Hz程度の高周波成分が含まれている場合には、この周波数成分に応じた振動が操舵ハンドル1に伝達されてしまう。
【0027】
そこで この第2の実施形態では、第1の実施形態におけるローパスフィルタ19a,19bに代えて、ローパスフィルタ19cを備えている。このローパスフィルタ19は、5Hz程度以下の低周波成分を通過させ、12Hz〜18Hz程度の高周波成分を十分に減衰させる機能を有しており、転舵変位量センサ17の後段に設けることで、転舵変位量センサ17の検出信号中に含まれる周波数成分のうち、周波数12Hz〜18Hz程度の高周波成分を除去している。
【0028】
このように、ローパスフィルタ19cによって、転舵変位量センサ17の検出信号中に含まれる高周波成分を除去することで、転舵軸モータ制御回路26には、高周波成分の影響を排除した演算結果が与えられることとなるため、ハンドル操作に対する操向車輪14a,14bの位置制御性が向上すると共に、このようなバネ下系の高周波振動に起因する操向車輪14a,14bの変位量変動が操舵ハンドル1に伝達されることを防止できる。
【0029】
以上説明した各実施形態では、ローパスフィルタ19a,19bと、ローパスフィルタ19cとを個々に備える例をそれぞれ示したが、図4に第3の実施形態として示すように、ローパスフィルタ19a,19bとローパスフィルタ19cとの双方を備えて構成することもできる。このように構成することで、バネ下系で発生した高周波振動が反力制御に及ぼす影響をより一層低減させることができる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1にかかる操舵制御装置によれば、転舵反力検出手段から出力される第2の検出信号中に含まれる高周波成分を減衰させるフィルタ手段を備えるので、この第2の検出信号中に含まれるバネ下系の振動成分のうち、フラッタやシミーなどに起因する周波数12Hz〜18Hz程度の高周波成分を除去することが可能となる。従って、操舵反力制御手段によって、このような高周波成分が除去された第2の検出信号をもとに反力制御が行われるため、操舵ハンドルを握る運転者に対し、特に不快感を与えるバネ下系の高周波振動が操舵ハンドルに伝達されることを防止でき、操舵感を向上させることが可能となる。
【0031】
また、請求項2にかかる操舵制御装置によれば、変位量検出手段から出力される検出信号に含まれる高周波成分を減衰させるフィルタ手段を備えるので、この検出信号中に含まれるバネ下系の振動成分のうち、フラッタやシミーなどに起因する周波数12Hz〜18Hz程度の高周波成分を除去することが可能となる。従って、転舵制御手段によって、高周波成分が除去された検出信号をもとに転舵制御がおこなわれるため、ハンドル操作に対する転舵輪の位置制御性を向上させることが可能となり、この結果、バネ下系の高周波振動が操舵ハンドルに伝達されることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態にかかる操舵制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】制御部で行われる制御処理を概略的に示すフローチャートである。
【図3】第2の実施形態にかかる操舵制御装置の構成を示すブロック図である。
【図4】第3の実施形態にかかる操舵制御装置の構成を示すブロック図である。
【図5】従来の操舵制御装置を概略的に示す構成図である。
【符号の説明】
A…マスタ部、B…スレーブ部、C…制御部、1…操舵ハンドル、2…操舵軸、3…操舵軸モータ、4…操舵角センサ、5…操舵力センサ、11…転舵軸モータ、13…転舵軸、14a,14b…操向車輪(転舵輪)、17…転舵変位量センサ(変位量検出手段)、18a,18b…転舵反力センサ、19a,19b,19c…ローパスフィルタ(フィルタ手段)、25…目標制御量演算器、21…操舵軸モータ制御回路(操舵反力制御手段)、26…転舵軸モータ制御回路(転舵制御手段)。

Claims (2)

  1. 操舵ハンドルの回動に連動して転舵輪を転舵させると共に、転舵反力に応じた操舵反力を前記操舵ハンドルに付与する操舵制御装置において、
    前記操舵ハンドルに連結された操舵軸を回転駆動する操舵軸駆動手段と、
    前記操舵ハンドルから前記操舵軸に付与される操舵力を検出し、この操舵力に応じた第1の検出信号を出力する操舵力検出手段と、
    前記操舵軸と機械的に分離され、転舵輪に連結された転舵手段と、
    前記転舵輪から前記転舵手段に付与される転舵反力を検出し、この転舵反力に応じた第2の検出信号を出力する転舵反力検出手段と、
    前記第2の検出信号中に含まれるばね下系の振動成分のうち、12Hz〜18Hzの高周波成分を減衰させるフィルタ手段と、
    前記フィルタ手段を通過した前記第2の検出信号と前記第1の検出信号とに基づき、前記操舵軸駆動手段の駆動制御を行う操舵反力制御手段とを備える操舵制御装置。
  2. 操舵ハンドルの回動に連動して転舵輪を転舵させると共に、転舵反力に応じた操舵反力を前記操舵ハンドルに付与する操舵制御装置において、
    前記操舵ハンドルに連結された操舵軸を回転駆動する操舵軸駆動手段と、
    前記操舵ハンドルの操舵角を検出する操舵角検出手段と、
    前記操舵角検出手段の検出結果をもとに転舵制御の目標となる目標制御量を演算し、演算された目標制御量に応じた制御量信号を出力する目標制御量演算手段と、
    前記操舵軸と機械的に分離され、転舵輪に連結された転舵手段と、
    前記転舵輪の変位量を検出し、この変位量に応じた検出信号を出力する変位量検出手段と、
    前記検出信号中に含まれるばね下系の振動成分のうち、12Hz〜18Hzの高周波成分を減衰させるフィルタ手段と、
    前記フィルタ手段を通過した前記検出信号と前記制御量信号とに基づき、前記転舵手段の駆動制御を行う転舵制御手段とを備える操舵制御装置。
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