JPH10258748A - 操舵制御装置 - Google Patents

操舵制御装置

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JPH10258748A
JPH10258748A JP6456997A JP6456997A JPH10258748A JP H10258748 A JPH10258748 A JP H10258748A JP 6456997 A JP6456997 A JP 6456997A JP 6456997 A JP6456997 A JP 6456997A JP H10258748 A JPH10258748 A JP H10258748A
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裕 川口
Nobuyoshi Sugitani
伸芳 杉谷
Shiro Nakano
史郎 中野
Katsutoshi Nishizaki
勝利 西崎
Toshihiko Omichi
俊彦 大道
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シミーやフラッタ等による周波数12〜18
Hz程度のバネ下系の高周波振動が操舵ハンドルに伝達
され、運転者に不快感を与えるおそれがあった。 【解決手段】 転舵反力センサ18a,18bの検出信
号中に含まれる周波数12〜18Hz程度の高周波成分
をローパスフィルタ19a,19bによって除去する。
これにより、高周波成分が除去された検出信号をもとに
操舵軸モータ制御回路21で反力制御が行われるため、
バネ下系の高周波振動が操舵ハンドル1に伝達されるこ
とを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、操舵ハンドルの回
動に応じて転舵輪を転舵させる操舵制御装置に関し、特
に、操舵ハンドルに結合した操舵軸と転舵輪を転舵させ
る転舵機構とが機械的に分離され、これらの連結機構を
電気的制御装置で置換した操舵制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】このような操舵制御装置の一例を図5に
示す(特公平6−98931)。操舵ハンドル120を
取り付けた操舵軸121には操舵軸モータ122が設け
られており、操舵軸モータ122によって操舵軸121
を回転駆動することで操舵ハンドル120に操舵反力が
付与される。また、転舵軸モータ130によって転舵軸
132が回転駆動されると転舵軸先端のピニオン131
と歯合したラック軸134が軸方向に沿って変位され、
このラック軸134に連動して転舵輪133が転舵され
る。このとき、転舵変位量センサ137で検出される転
舵量が、操舵角センサ123の検出結果を基に操舵変位
量演算器144で演算された目標制御量と一致するよう
に、転舵軸モータ制御回路141によって転舵軸モータ
130が駆動制御される。また、同時に、この転舵の際
に転舵軸132に与えられる転舵反力が転舵反力センサ
138で検出されると共に操舵軸121に与えられる操
舵力が操舵力センサ124で検出され、両センサ12
4、138で検出された操舵力と転舵反力との偏差に基
づいて、操舵軸モータ制御回路140によって操舵軸モ
ータ122が駆動され、操舵ハンドル120に付与され
る操舵反力の制御がなされる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】例えば、フラッタやシ
ミーなど、左右の転舵輪133のアンバランスや路面の
凹凸などが原因となって、走行中に、転舵輪133、ラ
ック軸134等を含むバネ下系に、ラック軸134の軸
方向に沿った振動が発生した場合には、この振動に応じ
て転舵軸132に加わる転舵反力も変動するため、転舵
反力センサ138の検出信号にはこの振動に応じた周波
数成分が含まれることになる。
【0004】これに対し、操舵軸モータ122を駆動し
て操舵反力の制御を行う操舵軸モータ制御回路140に
は、操舵力センサ124の検出結果と転舵反力センサ1
38の検出結果とが与えられるため、転舵反力センサ1
38の検出信号中にバネ下系の振動に応じた周波数成分
が含まれる場合には、このバネ下系の振動が操舵ハンド
ル120の周方向の振動として伝達されてしまう。特
に、この振動に振動周波数12Hz〜18Hz程度の高
周波成分が含まれる場合には、操舵ハンドル120を握
る運転者に対して強い不快感を感じさせ、操舵感を低下
させるおそれがあった。
【0005】また、このようにバネ下系が振動した場合
には転舵軸132の変位量も変動するため、転舵変位量
センサ137の検出信号にもこの振動に応じた周波数成
分が含まれる。このとき、転舵変位量演算器145から
転舵軸モータ制御回路141に与えられるフィードバッ
ク信号には、転舵軸132の変位量変動に応じた周波数
成分が外乱として含まれるため、転舵制御系が不安定と
なり、転舵輪133の位置制御性が低下したり、この制
御系が発振するおそれもあった。このような現象が発生
すると転舵反力が変動するため、この様子を転舵反力セ
ンサ138が検出することとなり、前述したように、振
動となって操舵ハンドル120に伝達されてしまう。
【0006】そこで、本発明は、このようなバネ下系で
発生する振動のうち、特に運転者に不快感を与える周波
数12Hz〜18Hz程度の振動が操舵ハンドルに伝達
されることを防止して、操舵感を向上させ得る操舵制御
装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1にかかる
操舵制御装置は、操舵ハンドルの回動に連動して転舵輪
を転舵させると共に、転舵反力に応じた操舵反力を操舵
ハンドルに付与する操舵制御装置において、操舵ハンド
ルに連結された操舵軸を回転駆動する操舵軸駆動手段
と、操舵ハンドルから操舵軸に付与される操舵力を検出
し、この操舵力に応じた第1の検出信号を出力する操舵
力検出手段と、操舵軸と機械的に分離され、転舵輪に連
結された転舵手段と、転舵輪から転舵手段に付与される
転舵反力を検出し、この転舵反力に応じた第2の検出信
号を出力する転舵反力検出手段と、第2の検出信号中に
含まれる高周波成分を減衰させるフィルタ手段と、フィ
ルタ手段を通過した第2の検出信号と第1の検出信号と
に基づき、操舵軸駆動手段の駆動制御を行う操舵反力制
御手段とを備えて構成する。
【0008】転舵反力検出手段から出力される第2の検
出信号中に含まれるバネ下系の振動成分のうち、フラッ
タやシミーなどに起因する周波数12Hz〜18Hz程
度の高周波成分をフィルタ手段で減衰させる。これによ
り操舵反力制御手段には、このような高周波成分が減衰
された第2の検出信号が与えられるため、このようなバ
ネ下系の高周波振動に起因する反力変動が操舵ハンドル
に伝達されることを防止できる。
【0009】また、請求項2にかかる操舵制御装置は、
操舵ハンドルの回動に連動して転舵輪を転舵させると共
に、転舵反力に応じた操舵反力を操舵ハンドルに付与す
る操舵制御装置において、操舵ハンドルに連結された操
舵軸を回転駆動する操舵軸駆動手段と、操舵ハンドルの
操舵角を検出する操舵角検出手段と、操舵角検出手段の
検出結果をもとに転舵制御の目標となる目標制御量を演
算し、演算された目標制御量に応じた制御量信号を出力
する目標制御量演算手段と、操舵軸と機械的に分離さ
れ、転舵輪に連結された転舵手段と、転舵輪の変位量を
検出し、この変位量に応じた検出信号を出力する変位量
検出手段と、この検出信号中に含まれる高周波成分を減
衰させるフィルタ手段と、フィルタ手段を通過した検出
信号と制御量信号とに基づき、転舵手段の駆動制御を行
う転舵制御手段とを備えて構成する。
【0010】変位量検出手段から出力される検出信号に
含まれるバネ下系の振動成分のうち、フラッタやシミー
などに起因する周波数12Hz〜18Hz程度の高周波
成分をフィルタ手段で減衰させる。これにより転舵制御
手段には、このような高周波成分が減衰された検出信号
が与えられるため、ハンドル操作に対する転舵輪の位置
制御性が向上すると共に、このようなバネ下系の高周波
振動が操舵ハンドルに伝達されることを防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につき、
添付図面を参照して説明する。
【0012】図1に、第1の実施形態にかかる操舵制御
装置の構成を示す。この操舵制御装置は、運転者が操作
するマスタ部A、車輪を操向させるスレーブ部B、及
び、マスタ部Aとスレーブ部Bとを電気的に制御する制
御部Cで構成される。
【0013】マスタ部Aは、操舵ハンドル1が取り付け
られた操舵軸2と、操舵軸2を回転駆動する操舵軸モー
タ3とを備えると共に、操舵軸2には、操舵軸2の操舵
角Θを検出するための操舵角センサ4、及び、操舵力T
を検出するための操舵力センサ5を設けている。
【0014】スレーブ部Bは、転舵軸13を変位駆動す
る際の駆動源となる転舵軸モータ11を備えており、こ
の転舵軸モータ11と転舵軸13との間には、転舵軸モ
ータ11の回転運動を直線運動に変換して転舵軸13を
軸方向に変位させる変換器12を設けている。転舵軸1
3の両端は、それぞれタイロッド15a,15b及びナ
ックルアーム16a,16bを介して操向車輪14a,
14bに各々接続されており、転舵軸13が軸方向に沿
って変位することで、その変位量及び変位方向に応じ
て、各操向車輪14a,14bの転舵がなされる機構と
なっている。タイロッド15a,15bには、左右の操
向車輪14a,14bからそれぞれタイロッド15a,
15bに付与される軸力(転舵反力)を検出し軸力に応
じた検出信号を出力する転舵反力センサ18a,18b
が取り付けられている。転舵反力センサ18a,18b
の検出信号は、それぞれローパスフィルタ19a,19
bを介して後述する転舵反力演算器24に与えられる。
このローパスフィルタ19a,19bは、5Hz程度以
下の低周波成分を通過させ、12Hz〜18Hz程度の
高周波成分を十分に減衰させる機能を有している。この
ようにローパスフィルタ19a,19bを介在させるこ
とで、転舵反力センサ18a,18bの検出信号中に含
まれる周波数成分のうち、フラッタやシミー等に起因す
る12Hz〜18Hz程度の高周波成分を除去してい
る。また、転舵軸13には、この転舵軸13の変位量を
検出する転舵変位量センサ17が設けられており、転舵
軸13の変位量を転舵変位量センサ17で検出すること
で、操向車輪14a,14bの実転舵量が検知できる。
【0015】制御部Cは、操舵軸モータ3の駆動制御を
行う操舵軸モータ制御回路21、転舵軸モータ11の駆
動制御を行う転舵軸モータ制御回路26を備えており、
各演算器から与えられる演算結果をもとに、両モータの
駆動制御を実施する。
【0016】転舵軸モータ制御回路26には、転舵変位
量演算器22、目標制御量演算器25の演算結果が与え
られる。転舵変位量演算器22は、転舵変位量センサ1
7の検出結果をもとに転舵軸13の変位量を転舵変位量
Xとして求めると共に、転舵変位量Xに比例する制御量
bX(bは操舵変位キ゛ヤ比に相当する係数)に応じた制
御量信号を出力する。目標制御量演算器25は、操舵角
センサ4で検出された操舵角Θから、転舵制御、すなわ
ち操舵角に対応するように操向車輪14a,14bを転
舵させる際の目標となる目標制御量θを演算し、目標制
御量θに応じた制御量信号を出力する。転舵軸モータ制
御回路26は、転舵変位量演算器22と目標制御量演算
器25とから与えられる制御量信号をもとに、操向車輪
14a,14bの転舵量が目標制御量θとなるように転
舵軸モータ11の駆動制御を行う。すなわち、転舵軸1
3の制御変位量Msを(1)式によって算出し、制御変
位量Msに応じた転舵制御信号を転舵軸モータ11に出
力する。なお、(1)式中、Gsは転舵制御信号のゲイ
ンを示すゲイン係数である。
【0017】 Ms=Gs・(θ−bX) …(1) また、操舵軸モータ制御回路21には、操舵力演算器2
3と転舵反力演算器24との演算結果が与えられる。操
舵力演算器23は、操舵力センサ5の検出結果をもとに
操舵軸2に付与された操舵力Tを演算すると共に、操舵
力Tが付与された方向に操舵軸2を回転させるための制
御量aT(aは操舵力ギヤ比に相当する係数)に応じた
制御量信号を出力する。転舵反力演算器24は、ローパ
スフィルタ19a,19bを通過した転舵反力センサ1
8a,18bの検出信号を基に、転舵軸13に付与され
た転舵反力Fを演算し、転舵反力Fに応じた反力信号を
出力する。操舵軸モータ制御回路21は、これら操舵力
演算器23及び転舵反力演算器24から与えられる信号
をもとに、操舵軸モータ3の回転制御量Mmを下記の
(2)式によって算出し、回転制御量Mmに応じた反力
制御信号を操舵軸モータ3に出力する。なお、(2)式
中、Gmは出力信号のゲインを示すゲイン係数である。
【0018】 Mm=Gm・(aT−F) …(2) ここで、このように構成される操舵制御装置の動作を概
略的に説明する。車両が直進している状態から操舵ハン
ドル1が回転されこのとき演算された目標制御量がθで
あるとすると、式(1)により制御変位量Msが生じ、
転舵軸モータ制御回路26からは、制御変位量Msに応
じた転舵制御信号が出力される。この転舵制御信号を受
けて転舵軸モータ11が作動し、転舵軸13が変位して
操向車輪14a,14bが転舵される。この操向車輪1
4a,14bの実転舵量に対応する転舵変位量Xが転舵
変位量演算器22を介して転舵軸モータ制御回路26に
与えられ、前出の(1)式に基づいて転舵軸モータ11
のフィードバック制御がなされる。そして、θ≒bXと
なった時点で転舵軸モータ11の動作が停止する。
【0019】一方、操向車輪14a、14bが転舵され
ると転舵反力Fが発生するが、この際、シミーやフラッ
タなどにより、バネ下系に転舵軸13の軸方向に沿う振
動が発生している場合には、転舵反力センサ18a,1
8bの検出結果も変動し、その検出信号中には振動周波
数に応じた周波数成分が含まれる。この転舵反力センサ
18a,18bの検出信号中に含まれる周波数12Hz
〜18Hz程度の高周波成分は、ローパスフィルタ19
a,19bによって除去され、この後、転舵反力演算器
24に与えられる。転舵反力演算器24では、このよう
に高周波成分が除去された検出信号をもとに転舵反力F
が演算される。操舵軸モータ制御回路21には、この演
算された転舵反力Fと操舵力演算器23によって演算さ
れた操舵力Tとが与えられ、前出の(2)式に基づいて
操舵軸モータ3の駆動制御、すなわち操舵軸2に与えら
れる反力制御がなされ、aT≒Fとなった時点で操舵軸
モータ3の動作が停止する。この際、バネ下系の振動成
分のうち12Hz〜18Hz程度の高周波成分がローパ
スフィルタ19a,19bによって除去されており、こ
の高周波成分の影響を排除して操舵軸モータ3の駆動制
御が行われるため、バネ下系の高周波振動が操舵ハンド
ル1に伝達されることはない。
【0020】この後、この反力を上回る操舵力Tで操舵
ハンドル1を回すと、操舵軸2の回転角が増加するため
目標制御量θも増加する。このため、(1)式における
制御変位量Msが増加して転舵軸13が変位駆動され
る。転舵軸13が変位すると転舵反力Fが増大するた
め、(2)式における回転制御量Mmが変化して、操舵
反力が増大するように操舵軸モータ3が再び回転駆動さ
れる。この動作の繰り返しにより、操舵ハンドル1の操
舵角に対応した操向車輪14a,14bの転舵角が得ら
れると共に、転舵反力に応じた操舵反力が得られる。な
お、操舵ハンドル1を戻す際にも同様に、操舵ハンドル
1の戻し回転角に対応して操向車輪14a、14bの転
舵角が追従すると共に、操舵ハンドル1の操舵力Tも転
舵反力Fに対応して減少する。
【0021】このようにして操舵制御がなされるが、こ
こで制御部Cで行われる処理について、図2のフローチ
ャートに基づいて概略的に説明する。なお、このフロー
チャートは、イグニッションスイッチがオンされること
で開始され、所定時間毎(例えば、2msec.)に実行さ
れる。
【0022】まず、ステップ100(以下、「ステッ
プ」を「S」と記す)において、予めROMに記憶され
たa、b、Gm及びGsの各値が読み込まれ、初期設定
がなされる。続くS102において、操舵角Θ、操向車
輪の14a、14bの転舵角に対応する転舵変位量X、
操舵力演算器23で演算された操舵力T及び転舵反力演
算器24で演算された転舵反力Fがそれぞれ読み込まれ
る。なお、この転舵反力Fは、高周波成分が除去された
転舵反力センサ18a,18bの検出信号をもとに算出
された値であり、バネ下系で発生した高周波振動の影響
が転舵反力の演算結果に反映されることはない。続くS
104において、読み込まれた操舵角Θをもとに、この
操舵角に対応する目標制御量θが演算される。続くS1
06では、S104で演算された目標制御量θと、S1
00及びS102で読み込まれた各値を用いて、前出の
(1)式より制御変位量Msが算出されると共に、前出
の(2)式より回転制御量Mmが算出される。そして、
S108において、制御変位量Msに応じた転舵制御信
号が転舵軸モータ11に出力されるとともに、回転制御
量Mmに応じた反力制御信号が操舵軸モータ3に出力さ
れる。
【0023】制御部Cでは、このような制御処理を所定
時間間隔で繰り返し実行することで操舵制御を行ってい
る。
【0024】以上説明した第1の実施形態では、転舵変
位量センサ17の出力をフィードバックすることにより
転舵軸モータ11の駆動制御を行う場合を例示したが、
このようなフィードバック制御が行われる場合に限定す
るものではない。例えば、転舵軸モータ11をステップ
モータで構成し、このステップモータの回転量を目標制
御量θに応じて算出し、この算出結果に基づいてステッ
プモータの回転を制御してもよく、このような場合に
は、フィードバック制御は不要となる。
【0025】次に、第2の実施形態にかかる操舵制御装
置の構成を図3に示す。図中、図1と同一の機能を有す
る構成には同一の参照符号を付して示し、説明は省略す
る。
【0026】操向車輪14a,14b等を含むバネ下系
が振動した場合には、転舵軸13の変位量も変動するた
め、転舵変位量センサ17の検出信号にもこの振動に応
じた周波数成分が含まれる。転舵変位量センサ17の検
出信号をもとに、転舵軸モータ11によって転舵軸13
が変位駆動され、その結果発生する転舵反力Fが転舵反
力センサ18a,18bによって検出され、操舵反力の
制御に反映される。従って、転舵軸13の変位量を検出
する転舵変位量センサ17の検出信号中に、前述したよ
うな周波数12Hz〜18Hz程度の高周波成分が含ま
れている場合には、この周波数成分に応じた振動が操舵
ハンドル1に伝達されてしまう。
【0027】そこで この第2の実施形態では、第1の
実施形態におけるローパスフィルタ19a,19bに代
えて、ローパスフィルタ19cを備えている。このロー
パスフィルタ19は、5Hz程度以下の低周波成分を通
過させ、12Hz〜18Hz程度の高周波成分を十分に
減衰させる機能を有しており、転舵変位量センサ17の
後段に設けることで、転舵変位量センサ17の検出信号
中に含まれる周波数成分のうち、周波数12Hz〜18
Hz程度の高周波成分を除去している。
【0028】このように、ローパスフィルタ19cによ
って、転舵変位量センサ17の検出信号中に含まれる高
周波成分を除去することで、転舵軸モータ制御回路26
には、高周波成分の影響を排除した演算結果が与えられ
ることとなるため、ハンドル操作に対する操向車輪14
a,14bの位置制御性が向上すると共に、このような
バネ下系の高周波振動に起因する操向車輪14a,14
bの変位量変動が操舵ハンドル1に伝達されることを防
止できる。
【0029】以上説明した各実施形態では、ローパスフ
ィルタ19a,19bと、ローパスフィルタ19cとを
個々に備える例をそれぞれ示したが、図4に第3の実施
形態として示すように、ローパスフィルタ19a,19
bとローパスフィルタ19cとの双方を備えて構成する
こともできる。このように構成することで、バネ下系で
発生した高周波振動が反力制御に及ぼす影響をより一層
低減させることができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1にかかる
操舵制御装置によれば、転舵反力検出手段から出力され
る第2の検出信号中に含まれる高周波成分を減衰させる
フィルタ手段を備えるので、この第2の検出信号中に含
まれるバネ下系の振動成分のうち、フラッタやシミーな
どに起因する周波数12Hz〜18Hz程度の高周波成
分を除去することが可能となる。従って、操舵反力制御
手段によって、このような高周波成分が除去された第2
の検出信号をもとに反力制御が行われるため、操舵ハン
ドルを握る運転者に対し、特に不快感を与えるバネ下系
の高周波振動が操舵ハンドルに伝達されることを防止で
き、操舵感を向上させることが可能となる。
【0031】また、請求項2にかかる操舵制御装置によ
れば、変位量検出手段から出力される検出信号に含まれ
る高周波成分を減衰させるフィルタ手段を備えるので、
この検出信号中に含まれるバネ下系の振動成分のうち、
フラッタやシミーなどに起因する周波数12Hz〜18
Hz程度の高周波成分を除去することが可能となる。従
って、転舵制御手段によって、高周波成分が除去された
検出信号をもとに転舵制御がおこなわれるため、ハンド
ル操作に対する転舵輪の位置制御性を向上させることが
可能となり、この結果、バネ下系の高周波振動が操舵ハ
ンドルに伝達されることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態にかかる操舵制御装置の構成を
示すブロック図である。
【図2】制御部で行われる制御処理を概略的に示すフロ
ーチャートである。
【図3】第2の実施形態にかかる操舵制御装置の構成を
示すブロック図である。
【図4】第3の実施形態にかかる操舵制御装置の構成を
示すブロック図である。
【図5】従来の操舵制御装置を概略的に示す構成図であ
る。
【符号の説明】
A…マスタ部、B…スレーブ部、C…制御部、1…操舵
ハンドル、2…操舵軸、3…操舵軸モータ、4…操舵角
センサ、5…操舵力センサ、11…転舵軸モータ、13
…転舵軸、14a,14b…操向車輪(転舵輪)、17
…転舵変位量センサ(変位量検出手段)、18a,18
b…転舵反力センサ、19a,19b,19c…ローパ
スフィルタ(フィルタ手段)、25…目標制御量演算
器、21…操舵軸モータ制御回路(操舵反力制御手
段)、26…転舵軸モータ制御回路(転舵制御手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中野 史郎 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 (72)発明者 西崎 勝利 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 (72)発明者 大道 俊彦 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵ハンドルの回動に連動して転舵輪を
    転舵させると共に、転舵反力に応じた操舵反力を前記操
    舵ハンドルに付与する操舵制御装置において、 前記操舵ハンドルに連結された操舵軸を回転駆動する操
    舵軸駆動手段と、 前記操舵ハンドルから前記操舵軸に付与される操舵力を
    検出し、この操舵力に応じた第1の検出信号を出力する
    操舵力検出手段と、 前記操舵軸と機械的に分離され、転舵輪に連結された転
    舵手段と、 前記転舵輪から前記転舵手段に付与される転舵反力を検
    出し、この転舵反力に応じた第2の検出信号を出力する
    転舵反力検出手段と、 前記第2の検出信号中に含まれる高周波成分を減衰させ
    るフィルタ手段と、 前記フィルタ手段を通過した前記第2の検出信号と前記
    第1の検出信号とに基づき、前記操舵軸駆動手段の駆動
    制御を行う操舵反力制御手段とを備える操舵制御装置。
  2. 【請求項2】 操舵ハンドルの回動に連動して転舵輪を
    転舵させると共に、転舵反力に応じた操舵反力を前記操
    舵ハンドルに付与する操舵制御装置において、 前記操舵ハンドルに連結された操舵軸を回転駆動する操
    舵軸駆動手段と、 前記操舵ハンドルの操舵角を検出する操舵角検出手段
    と、 前記操舵角検出手段の検出結果をもとに転舵制御の目標
    となる目標制御量を演算し、演算された目標制御量に応
    じた制御量信号を出力する目標制御量演算手段と、 前記操舵軸と機械的に分離され、転舵輪に連結された転
    舵手段と、 前記転舵輪の変位量を検出し、この変位量に応じた検出
    信号を出力する変位量検出手段と、 前記検出信号中に含まれる高周波成分を減衰させるフィ
    ルタ手段と、 前記フィルタ手段を通過した前記検出信号と前記制御量
    信号とに基づき、前記転舵手段の駆動制御を行う転舵制
    御手段とを備える操舵制御装置。
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