JP3580014B2 - 転写印刷した化粧板及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物、家具、住宅機器等に使用される化粧板及びその製造方法に関する発明である。
【0002】
【従来の技術】
従来、建築物、家具、住宅機器等に使用される化粧板は、高級なものは、木質基材の表面に天然銘木の突き板を貼ったものが使用されているが、天然銘木の突き板は高価なうえに色柄がそろいにくいため、最近は木目柄を印刷したシートをこれら基材の表面に貼ったものが多く用いられるようになってきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、例えば同色の木目柄を図2のように組み合わせた柄を化粧板の表面化粧に採用しようとする場合、このような木目柄の印刷用の版がなければ、新たに版を製作しなければならない。そのため、版の製作費に見合うだけの大量生産が期待できる木目柄でないと反ってコストが高くなるという欠点がある。
【0004】
また、異なる樹種の組み合わせ、例えば図2の化粧板において4周の枠部分がサクラの木目で中心部がナラの木目であるような場合は、さらに印刷用の版の製作費以外にも大きな問題がある。即ち、2樹種以上の木目を組み合わせた木目柄の場合は、両樹種それぞれが本物そっくりの色調となるように印刷するには、両樹樹それぞれに最も適した色の印刷インクがそれぞれにつき3〜4色必要である。2樹種の組み合わせの木目柄であれば合計6〜8色の印刷インキが必要となる。通常の印刷機は3〜4色刷りであるから、例えばサクラの方を本物そっくりの色調にしようとするとナラの方は、中途半端な色調になり、両方を本物そっくりの色調に印刷することが困難である。
【0005】
その解決策として、別々に印刷した既存の印刷シートを切り貼りする方法も考えられるが、それを目スキなく貼る作業は手作業に頼らざる得ず、能率が上がらないばかりでなく、よほど手先の器用な職人でなければ、目スキなく綺麗に仕上げることができない。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、以下に述べる方法により上記問題点を解決した。
【0007】
例えば、図2に示す化粧板の木目柄において、4周の枠a,bがナラの柾目で、中心部cがサクラの板目とした場合について述べる。
【0008】
先ず、枠a,bに相当するナラの柾目柄と中心部cに相当するサクラの板目柄の転写印刷シートを用意する。そして、各転写印刷シートをa,b,cそれぞれよりも縦横両方向ともに多少大きめの寸法、即ち縦横の両方向の所定の寸法に対して延べ寸を持った転写印刷シートA,B,Cに裁断しておく。
【0009】
次にまず、Aの転写印刷シートをホットプレス等で、化粧板におけるaの位置を被覆するように熱圧する。熱圧が終了すると転写印刷シートは、基材に貼着し、転写印刷シートの木目柄は基材に転写されるが、転写印刷シートの基材である紙又はフィルムはそのまま剥がさずにおく。次に熱圧されたAの転写印刷シートの上から、ナイフ等で枠aの外郭線に相当する位置に切れ目を入れ、余分な部分A′即ち延べ寸部分の転写印刷シートの基材シート(紙又はフィルム)を剥がし取る(図5参照)。このように延べ寸部分を剥がし取ることにより、転写印刷シートAが、化粧板における枠aの所定の位置に合致して貼着されたことになる。
【0010】
続いて上記と同様に、転写印刷シートBを化粧板におけるbの位置を被覆するようにホットプレス等で熱圧貼着する。続いて延べ寸部分であって基材に直接貼着されているB′部分の転写印刷シートの基材を剥がし取り、化粧板におけるbの所定の位置に合わせる。ただし、転写印刷シートAと重なり合った部分は、そのままにしておく。転写印刷シートCも同様にホットプレス等で熱圧して、貼着する。
【0011】
転写印刷シートCの熱圧貼着終了後の枠どうし又は枠と中心部との境界付近の断面を図3及び図1に示す。図3及び図1において、斜線部分fは転写印刷シートの基材シートであり、紙又はフィルムからなる。無地の部分gはベタ印刷、黒色で塗りつぶした部分hは柄印刷である。なお、化粧板の基材はk、接着剤はeである。
【0012】
転写印刷シートCの熱圧貼着後、転写印刷シートの基材シートである紙又はフィルムをC,B,Aの順に剥がせば、基材に図2の木目柄が印刷された化粧板が完成する。転写印刷の基材シートをはがした時の境界付近の断面図を図1に示す。図1において柄の境界部では、木目柄が2重に印刷されている部分と1回しか印刷されていない部分が接するが、印刷層も接着層も極く薄い層であるから、手で触れても殆ど段差を感じない。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明にはおける板状基材は、無垢の木材はもちろん、合板、ハードボード、パーティクルボード、LVL、MDF(中質繊維板)等の木質基材又はこれら木質基材を組み合わせ貼り合わせたもの、また場合によっては、石膏ボード、珪酸カルシウム板等の無機質基材を用いることもできる。要するに家具、建築に用いられる板状基材であれば何でもよい。また、図4のような凹凸のある立体的な表面加工をしたものでもよい。図4において、下図はX−X′断面図である。
【0014】
図4のような凹凸のある基材の場合においても、台形の枠a,b及び矩形の中心部cを、それぞれ図2におけるa,b,cに置き換えて実施すればよい。ただし、枠a,bについては、転写印刷シートを曲面部にも熱圧貼着するのであるから、後述するように、転写印刷シートの基材シートと熱圧貼着に用いる機器の選択には注意を払う必要はある。
【0015】
転写印刷用シートの基材シートについて言えば、シートに柄を印刷する際に基材シートが伸び縮みしては困るから、基材シートには当然伸び縮み等の変形しにくいものが採用されているはずである。本発明の実施に際しては、転写印刷の際に加えられる熱により容易に伸びて凹凸面になじむものが適する。特に、基材表面が、凹凸のある立体的な表面加工がされたものである場合は、転写印刷シートが熱圧により容易に伸びて凹凸面になじむ必要があるからである。
【0016】
基材が平滑面の場合でも、図3に示すように、柄の境界付近においては、基材シートが2重になったまま熱圧される部分と1枚の部分との間に多少の段差があるから、熱により容易に伸びて凹凸面になじむものを採用する方がよい。以上の理由から、転写印刷シートの基材シートは塩化ビニル等の熱軟化性の合成樹脂フィルムが最も適する。
【0017】
熱圧に使用する機器は、段差や凹凸面に対しても転写印刷シートをなじませることのできる真空プレスを用いるのがよい。
【0018】
転写印刷シートに印刷される木目柄は、通常、木目の地色を現出するベタ印刷層と木目柄を現出する柄印刷層の2層の印刷層からなる。さらに転写印刷後の印刷面を保護強化するためのトップコート層を設けたものもある。ベタ印刷層の厚みは、ごく薄くてよいが、本発明では、柄の境界付近が2重に印刷されるから、下地又は1回目の印刷を隠蔽できる程度の厚みが必要である。通常の場合、1000分の5mm程度の印刷層の厚みがあれば下地をほぼ完全に隠蔽できる。
【0019】
前にも述べたとおり、柄の境界付近において、2回目に転写印刷された印刷層の厚み分だけ段差を生じるが、その段差は、特に厚みのある印刷を用いない限り1000分の10mm程度であるから、手に触れても殆ど感じられない程度である。従って、段差を解消する特別の処理は不要である。もっとも、転写印刷面を強化するため又はより一層の高級感を現出するために、転写印刷後さらにトップコートを塗工することもあり、トップコートによっても上記の段差はさらに緩和される。
【0020】
転写印刷シートによって印刷される木目柄は、通常は、上記に述べたようにベタ印刷層により下地をほぼ完全に隠蔽することができるものであるが、特殊な転写印刷の方法として、下地の色彩等を生かす為に、部分的又は全体的に下地を十分に隠蔽しない印刷が採用される場合もある。本発明においても、下地の色彩を生かしたければ、下地を十分に隠蔽できるものを使用しなくてもよいが、印刷が重なる部分における2回目の転写印刷では、一回目の印刷柄を完全に隠蔽できる印刷を使用しなければ、2つの柄が重なって見え、見苦しくなる。
【0021】
転写印刷シートには、予め接着剤をプレコートして接着層を形成してあるものとプレコートしていないものとがあるが、プレコートしてあるものを用いれば、基材又は転写印刷シートに接着剤を塗布する必要はない。
【0022】
ただし、プレコートによる接着剤の量は通常あまり多くないから、接着剤を吸い込み易い木質系の基材を使用する場合は、基材面にも接着剤を塗布して使用した方がよい。特に図4のように凹凸のある基材面に転写印刷する場合には、接着剤の粘着力が転写印刷シートを基材に仮接着する効果があり、熱圧の際のシートのずれを防止し、結果的に転写印刷のずれを防止することができる。従って、接着剤をプレコートしてある転写印刷シートを用いる場合でも、基材面又はシート面に接着剤を塗布して使用した方がよい。
【0023】
接着剤は、転写印刷シートのインキと密着性のよいものを使用する。通常は酢酸ビニル樹脂系又はウレタン樹脂系のものが用いられる。転写印刷シートの基本的な構成は、基材シートの上に、剥離層、木目の柄印刷層、ベタ印刷層の順で各層が配されている。剥離層と柄印刷層との間に保護トップコート層を入れたり、先に述べたようにベタ印刷層の上に接着層を入れる場合もある。通常剥離層は転写印刷したときに基材シートの方に残り、印刷層には残らないようになっているが、印刷層の方に残るものは、最初に転写印刷された印刷層と2回目に転写印刷された印刷層との間の密着を悪くする恐れがあるので、その使用は避けなければならない。
【0024】
転写印刷シートを熱圧して貼着する順番は、上記の例では、A,B,Cの順としたが、便宜上A,B,Cの順としたに過ぎず、どのような順序を採用しても本発明の実施に支障はない。図4のように、表面に立体的な凹凸模様を施した基材を使用する場合も同様である。
【0025】
なお、印刷柄について言えば、本発明は木目柄に限らず、無地の着色柄を始め、どのような柄にでも応用可能である。したがって、木目柄と無地又は大理石の柄の組み合わせ等、本発明の用途は多種多様にわたる。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、種々の既存の転写印刷シートを組み合わせて柄を創作することができるから、柄ごとに印刷用の版を作成する必要がない。そのため、少量の生産しか見込めない柄の化粧板でも安いコストで製造することができる。また、例えば木目柄で、サクラとナラの組み合わせ柄の場合、当該組み合わせ柄の印刷シートの版を作成し、印刷シートを製造しても、通常の印刷機は3〜4色刷りであるから、両樹種それぞれに最も適した色の印刷インクを使用できない。
【0027】
従って、インクをどちらかの樹種の色調に合わせるともう一方の樹種の色調が中途半端になってしまう。本発明は、両樹種の木目柄を別々に印刷した転写印刷シートを用いることができるから、上記のような欠点がなく、本物そっくりの柄で、しかも柄どうしの境界にも目スキがなく美麗な化粧板を製造することができる。
【0028】
また、本発明は、主として既存の転写印刷技術と真空プレス等の既存技術を組み合わせたもので、特に手先の器用な職人芸に頼るところは全くない。
【図面の簡単な説明】
【図 1】本発明による化粧板の断面図
【図 2】化粧板の木目柄の平面図
【図 3】本発明による化粧板の断面図
【図 4】立体的な化粧板の平面図と断面図
【図 5】延べ寸部分を示す平面図
【符号の説明】
a 枠
b 枠
c 中心部
A 枠に相当する転写印刷シート
B 枠に相当する転写印刷シート
e 接着剤
f 転写印刷シートの基材シート
g ベタ印刷
h 柄印刷
k 基材

Claims (2)

  1. 複数の柄を、基材表面におけるそれぞれの所定の位置に転写印刷する化粧板の製造方法において、▲1▼まず、それぞれの柄の転写印刷シートを所定の縦横両方向の寸法に対して延べ寸を持った大きさに裁断し、▲2▼化粧板表面における第1柄の所定の位置を被覆するように第1柄の転写印刷シートを基材に熱圧貼着し、▲3▼第1柄の転写印刷シートの基材シートが所定の寸法で所定の位置に貼着された状態となるように、該転写印刷シートの基材シートの延べ寸部分であって基材に直接貼着されている部分を切って剥がし取り、▲4▼上記▲2▼及び▲3▼の工程を、最後の1柄を除く第2柄以降のすべての柄について繰り返し、▲5▼最後の柄の転写印刷シートを化粧板表面における所定の位置を被覆するように基材に熱圧貼着し、▲6▼すべての転写印刷シートの基材シートを転写印刷シートから剥がし取る
    上記6工程からなる化粧板の製造方法。
  2. 請求項1に記載した方法により製造される化粧板。
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