JP2001270257A - インクジェットプリントエンボス加工内装材の作成方法 - Google Patents

インクジェットプリントエンボス加工内装材の作成方法

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JP2001270257A
JP2001270257A JP2000081889A JP2000081889A JP2001270257A JP 2001270257 A JP2001270257 A JP 2001270257A JP 2000081889 A JP2000081889 A JP 2000081889A JP 2000081889 A JP2000081889 A JP 2000081889A JP 2001270257 A JP2001270257 A JP 2001270257A
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heat
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ink
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JP2000081889A
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Masaharu Nishikawa
正治 西川
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンボス加工とインクジェットプリントによ
る絵柄が形成された内装素材上に、各種耐性を具備する
表面保護層を確実にコーティングすることができる、イ
ンクジェットプリントエンボス加工内装材の作成方法を
提供する。 【解決手段】エンボス加工およびインクジェットプリン
ト加工を施したプリント媒体21に対して、セパレート
シート42上に透明の感熱接着性樹脂層が担持されて構
成される熱転写シート11を熱転写装置80の加熱ラバ
ーローラ81とバックアップローラ82によって加熱お
よび弾性圧接させて、感熱接着性樹脂層をセパレートシ
ート42から剥離させると共に、感熱接着性樹脂層をプ
リント媒体上に転写させる工程を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、建築物の
内壁面を装飾するための壁紙やカーテン等に用いられる
エンボス加工及び装飾の絵柄を有する内装材の作成方法
に関し、特にはエンボス加工が施されているプリント媒
体にインクジェットプリントによって絵柄をプリント
し、かつプリントの表面に透明な保護被覆層を被着させ
ることが可能な、インクジェットプリントエンボス加工
内装材の作成方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来、壁紙などの内装材の製作は、絵柄を
作成するプリント工程と凹凸模様を付与するエンボス工
程とを組合わせて行われ、中でも絵柄の作成は年々多様
化する傾向にある。
【0003】ところで、このような内装材の絵柄は多岐
に亘っており、これを印刷するための色分解版や印刷版
の作成には多大な費用と時間が掛かる。更に、絵柄のデ
ザイン検討には、実用に供する物を作成する以前に多く
の試作検討が必要であり、それに要する費用と時間の節
約が強く望まれている。又、小量の好みの絵柄をプリン
トした内装材を必要とする場合でも、従来の方法は印刷
によるものであったため、高いコストと長い時間が掛か
る点が大きな障害になっていて、簡易に少量の特殊な絵
柄の内装材を得ることは出来なかった。これらの背景の
下に、インクジェットプリント等のデジタルプリント技
術を用いて、内装材の絵柄を形成する提案が、例えば特
開平10−309764号公報などで知られている。当
該公報には、原紙11上に熱により発泡する発泡性層1
2が設けられた壁紙用素材1上に、インクジェット記録
層2が設けられてなる壁紙作製用シートが開示されてい
る。しかしながらこの提案では、壁紙作製用シートの作
成を行う為に、単に壁紙用素材の上に公知のインクジェ
ット記録層を設けたことを記載したことを開示している
にすぎず、特にインクジェット記録層を保護するための
保護層の形成については、何ら開示されていない。ま
た、内装材としては意匠性の向上のために、その表面に
エンボス加工によって凹凸模様を形成することが一般的
であるものの、そのようなエンボス加工が施された内装
素材に対して保護層を形成するに当たって遭遇する固有
の技術的諸問題の指摘及び解決手段に付いては、有効な
解決手段の記載も示唆も行われていない。この様な課題
の中には、表面の耐擦過強度の付与、撥水性の付与、汚
れ防止性の付与、紫外線耐光性の付与、抗菌性の付与、
消臭効果の付与、等が含まれている。
【0004】絵柄が印刷によって形成されるエンボス加
工内装素材は、印刷した後に薄くて透明なラミネートフ
ィルムを掛けて、その後にエンボス加工した状態で出荷
され、施工時にはこれを壁に貼ったりカーテンに縫い合
わせるだけで、それ以上の加工無しに必要な機能を得る
ことが出来る。即ちラミネートフィルムには、保護層と
しての役割である上記耐摩擦強度の向上や撥水性の付与
・抗菌性の付与・汚れ防止のための帯電防止性等の機能
の有しているからである。図10は従来の内装材として
の壁紙を作成する工程を示すものであって、絵柄が印刷
によって形成される壁紙である。図10(a)に於い
て、110は不燃紙等の支持部材で、その上に熱可塑性
樹脂に加熱発泡剤を分散させた素材から作成された未発
泡熱可塑性樹脂層112を設けた印刷壁紙ベース素材1
01を示している。図10(b)は、この印刷壁紙ベー
ス素材101に印刷工程を施したベース素材102を示
す図であり、未発泡熱可塑性樹脂層112上に印刷イン
クによる絵柄114が形成されている。図10(c)
は、印刷工程を終えたベース素材102に対して、ラミ
ネート処理工程を施したベース素材103を示す図であ
り、絵柄18の表面を覆うように熱可塑性又は柔軟性の
あるラミネートフィルム116が接着されている。図1
0(d)は、ラミネート処理工程を終えたベース素材1
03に対して加熱発泡処理工程を施したベース素材10
4を示す図であり、ベース素材103を加熱することに
より熱可塑性樹脂層112が発泡して、多孔質の発泡済
み熱可塑性樹脂層118となった状態である。図10
(e)は、更にこのベース素材104の絵柄18を設け
た表面側から、加熱状態でエンボスローラーを作用させ
て発泡層118、絵柄114、ラミネートフィルム11
6を含めてエンボスパターンを転写した状態を示してい
る。発泡層118は多孔質であるから、エンボスローラ
ーの深い凹凸にも良く馴染んで変形し、忠実なエンボス
パターンを写し取った発泡層119が得られ、絵柄11
4やラミネートフィルム116もそれに沿って変形す
る。ラミネートフィルム116は水がしみ込まない樹脂
フィルムを用いるので耐水性が得られ、又印刷インク1
14はフィルム116によってカバーされて耐擦過強度
が向上する。ラミネートフィルム116に抗菌剤を含有
させるかコーティングしておいて、抗菌性を得るように
している。又電気抵抗を低下される処理剤を含有又はコ
ーティングしておくことによって、帯電が防止されて汚
れ防止の効果を得るようにしている。
【0005】次に本発明者が既に特願平11−5277
7号において提案した、絵柄をインクジェットプリント
によって形成した、発泡・エンボス・オーバーコート済
みの壁紙の作成方法について、図11を参照して説明す
る。図11(a)〜(e)は、壁紙素材のそれぞれの工程
の段階における断面図を示している。
【0006】図11(a)は、不燃性の無機質紙などの
支持補強用としての裏打紙210上に、加熱発泡剤を分
散させた未発泡熱可塑性樹脂層212が設けられ、その
表面にインクジェット用のインクを受容するインク受容
層230が設けられたインクジェット壁紙ベース素材2
01を示している。図11(b)は、上記発泡前のイン
クジェット壁紙ベース素材201に対して加熱処理を施
して、熱可塑性樹脂層212を発泡させて発泡済み熱可
塑性樹脂層218とした、発泡済みエンボス加工前のイ
ンクジェット壁紙ベース素材202を示している。図1
1(c)は、インクジェット壁紙ベース素材202を加
熱しながらエンボスロールを押し当てて、エンボスパタ
ーンを転写したエンボス加工済み熱可塑性樹脂層219
と、エンボスパターンに沿って変形したインクジェット
インク受容層231を有する、エンボス加工済みインク
ジェットプリント前のインクジェット壁紙ベース素材2
03を示している。図11(d) は、インクジェット
壁紙ベース素材203に対して、インクジェットプリン
トを行い、絵柄214が形成されたインクジェットプリ
ント済み壁紙ベース素材204を示している。図11
(e)は、インクジェット壁紙ベース素材204に対し
て、透明なコート層232をコーティングした状態の壁
紙205を示している。コート層232はインク受容層
231と絵柄214を覆うように、液状のコーティング
剤を塗布することによって行われる。液状のコーティン
グ剤を用いることで、エンボス加工によって形成された
細かい凹凸模様に対しても、十分に密着することができ
るため、絵柄214の保護を十分に行うことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】インクジェットプリン
トによって壁紙に代表されるエンボス加工内装材を作成
する場合、作成された絵柄が長期に亘り室内とは言え外
光にさらされ、水等が誤って降りかかることが有っても
大きなダメージを受けてはならない。しかしながら絵柄
が形成したインク受容層を拡大観察すると、多くの空孔
を有する瓦礫状を呈しており、耐摩擦強度が不足してお
り、撥水性が無く、抗菌性や汚れ防止性が無い。しかも
インクジェットプリント用インクは顔料インクであって
も、印刷インクと比較するとUV耐光性が劣っている。こ
のため、インクジェットプリントによって形成された絵
柄およびインク受容層の保護の為には、通常、先に述べ
たように透明なプラスチックフィルムに感圧性又は感熱
性の接着剤を塗布したラミネートフィルムを接着・積層
するか、液状のコーティング剤を塗布することが行われ
ている。しかしながら、市場に出回っているラミネート
フィルムは比較的厚いものしかなく、エンボス加工の微
細な凹凸模様に沿って変形することが出来ず、またラミ
ネートフィルムが厚いために絵柄が形成されているイン
ク受容層の質感を大きく損なってしまい、壁紙の表面被
覆にはあまり適当ではない。また、プリント済み壁紙ベ
ース素材にコーティング液を塗布する方法は少量の処理
に好適であるものの、ハンドワークでは個人差が有っ
て、均一で高機能の塗膜が得られにくく熟練を要する。
また、コーティング作業中にコーティング液が飛散した
り、液の乾燥に時間が掛かってしまい作業効率が悪い等
の問題がある。
【0008】又、インクジェットプリンタに於いては、
シアン、マゼンタ、イエローのプロセスカラーに黒を加
えた4色のインク、あるいはシアン、ライトシアン、マ
ゼンダ、ライトマゼンダ、イエロー、に黒を加えた6色
のインクで絵柄を形成しているが、高級壁紙等でしばし
ば用いられる金色や銀色等の金属色に代表される特色を
用いた絵柄を形成することが出来ないと言う問題もあ
る。本発明は上記課題を克服し、エンボス加工とインク
ジェットプリントによる絵柄が形成された内装素材上
に、各種耐性を具備する表面保護層を確実にコーティン
グすることができる、インクジェットプリントエンボス
加工内装材の作成方法を提供することを目的とする。ま
た本発明は、インクジェットプリンタによっては再現不
可能な特殊な色の装飾絵柄を、インクジェットプリンタ
による絵柄にオーバーラップさせて、より意匠性を向上
させる色彩、模様の絵柄を得ることができる、インクジ
ェットプリントエンボス加工内装材の作成方法を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、本発明のインクジェットプリントエンボス加工
内装材の作成方法は、支持及び/又は補強用の支持・補
強部材と、上記支持・補強部材の一方の面上に設けられ
且つ熱可塑性樹脂に加熱発泡剤を分散させた材料から作
成した熱可塑性樹脂層と、上記熱可塑性樹脂層表面に設
けたインクジェットプリント用インクを受容するインク
受容層とを有し、上記熱可塑性樹脂層及びインク受容層
に、加熱発泡加工、エンボス加工及びインクジェットプ
リント加工を施したプリント媒体に対し、セパレートシ
ート上に透明の感熱接着性樹脂層が担持されて構成され
る第1の熱転写シートを加熱弾性圧接させて、上記感熱
接着性樹脂層を上記セパレートシートから剥離させると
共に上記感熱接着性樹脂層を上記プリント媒体上に熱転
写させる工程を有している。
【0010】また、他の発明のインクジェットプリント
エンボス加工内装材の作成方法は、支持及び/又は補強
用の支持・補強部材と、上記支持・補強部材の一方の面
上に設けられ且つ熱可塑性樹脂に加熱発泡剤を分散させ
た材料から作成した熱可塑性樹脂層と、上記熱可塑性樹
脂層表面に設けたインクジェットプリント用インクを受
容するインク受容層とを有し、上記熱可塑性樹脂層及び
インク受容層に、加熱発泡加工、エンボス加工及びイン
クジェットプリント加工を施したプリント媒体に対し、
剥離層を介してセパレートシート上に設けられた透明の
熱可塑性樹脂層及び上記熱可塑性樹脂層上に設けられた
感熱接着性樹脂層から構成される熱転写シートを加熱弾
性圧接させ、上記熱可塑性樹脂層及び感熱接着性樹脂層
を上記セパレートシートから剥離させると共に上記熱可
塑性樹脂層及び感熱接着性樹脂層を上記プリント媒体上
に熱転写させる工程を有している。
【0011】また、他の発明のインクジェットプリント
エンボス加工内装材の作成方法は、支持及び/又は補強
用の支持・補強部材と、上記支持・補強部材の一方の面
上に設けられ且つ熱可塑性樹脂に加熱発泡剤を分散させ
た材料から作成した熱可塑性樹脂層と、上記熱可塑性樹
脂層表面に設けたインクジェットプリント用インクを受
容するインク受容層とを有し、上記熱可塑性樹脂層及び
インク受容層に、加熱発泡加工、エンボス加工及びイン
クジェットプリント加工を施したプリント媒体に対し、
部分的に絵柄が形成された透明の感熱接着性樹脂層を剥
離層を介してセパレートシート上に担持させて構成され
る熱転写シートを加熱弾性圧接させて、上記感熱接着性
樹脂層を上記セパレートシートから剥離させると共に上
記感熱接着性樹脂層を上記プリント媒体上に熱転写させ
る工程を有している。
【0012】なお、上記透明の感熱接着性樹脂層に形成
された絵柄が、インクジェットプリントによって再現不
可能な特色インク及び又は特殊効果インク、例えば、金
色又は銀色のインクであったり、紫外光に反応して励起
発光するインクで形成されることがより意匠性を向上さ
せる上で好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態につい
て、図面を参照しながら説明する。図1乃至図2は第1
実施形態を示す図であり、図1は熱転写シート、壁紙ベ
ース素材及び完成品としての壁紙の各断面図を示し、図
2は熱転写装置に模式図を示している。
【0014】図1(a)は熱転写シート11を示してい
る。この熱転写シート11は、ポリエステルフィルム等
の耐熱性のセパレートシート42の表面に剥離層41を
設け、その上に感熱接着性樹脂層40を設けて構成され
ている。
【0015】熱転写シート11のセパレートシート42
は、耐熱性を有すると共にエンボス加工の凹凸模様に馴
染むように薄いフィルムであることが望ましく、5〜3
0μm、ハンドリング性を重視すれば12〜25μm程
度のフィルムが好適に用いられる。材質としてはポリエ
ステルの他にポリプロピレン、ナイロン、紙又はプラス
チックコーティング紙等も用いることが出来る。剥離層
41は、公知のワックスやシリコーン、アクリル系樹
脂、セルロース、ガゼイン、ステアリン酸等の塗布層が
用いられる。感熱接着性樹脂層40としては、80〜2
00℃の加熱で軟化又は溶融状態になると共に、圧接し
た相手表面と濡れ状態となり、温度が降下した状態で接
着状態となる樹脂が用いられる。この種の樹脂はホット
メルト接着剤として産業界で広く実用化されている。最
も多用されているのは、エチレン-酢酸ビニル(EVA)系ホ
ットメルトで、本発明にも良好に適用可能である。その
他に、エチレンアクリル酸系、ポリエステル系、ポリア
ミド系、ポリオレフィン系、ウレタン系、ポリ酢酸ビニ
ル系等の樹脂も良好に適用される。感熱接着性樹脂層4
0の厚さは被覆目的によって異なるが、プリントした絵
柄46の耐摩擦性の向上や表面の耐水汚れ防止等の基本
的な保護目的に対しては、数μmから10μm程度の厚
さで目的を達成可能である。この程度の厚さであれば表
面の光沢の増加もわずかであり、またエンボス加工によ
る細かい凹凸模様にも良く馴染ませることが出来る。物
理的な被覆作用は感熱接着性樹脂層40に基本的に求め
るものであるが、それ以外に紫外光吸収剤、抗菌剤、帯
電防止剤、消臭剤等の機能性材料を感熱接着性樹脂層4
0に含有させたり、また、感熱接着樹脂層40表面にコ
ーティングしておくことが出来る。
【0016】図1(b)は表面被覆加工前のインクジェ
ットプリント済みエンボス加工壁紙ベース素材21を示
している。このベース素材21は図11(d)のベース
素材と同じものであり、43は支持及び/又は補強用の
裏打紙、44は加熱発泡剤を含有させた未発泡熱可塑性
樹脂層を加熱発泡及びエンボス加工を施して凹凸模様を
設けたエンボス加工済み熱可塑性樹脂層、45はインク
受容層、46は顔料インクで形成される絵柄である。な
お、このベース素材21の作成工程は図11(a)〜
(d)までの作成工程と同様であるのでその説明を省略
する。
【0017】図2は上述したベース素材21上に熱転写
シート11の感熱接着性樹脂層40を熱転写装置80に
よってコーティングする様子を示した図である。同図に
基づいて熱転写工程について説明する。熱転写シート1
1は、ロール83に巻装されており、ここからガイドロ
ーラ84、85を経て、加熱ラバーローラ81とバック
アップローラ82のニップ部分に送り込まれる。又、ベ
ース素材21は搬送ベルト89によって搬送され、加熱
ラバーローラ81とバックアップローラ82のニップ部
に送り込まれる。ニップ部に於いては、ベース素材21
のインク受容層45と熱転写シート11の感熱接着性樹
脂層40が対向した状態で、熱と弾性圧接力の作用を受
ける。この熱と弾性圧接力により、感熱接着性樹脂層4
0がインク受容層45に接着される。その後、ガイドロ
ーラ86に到着する時点ではベース素材21及び熱転写
シートを取り巻く雰囲気の温度が低下し、感熱接着性樹
脂層40とインク受容層45との接着状態がより強固な
ものとなる。さらに、熱転写シート11およびベース素
材21が搬送されると、セパレートシート42がガイド
ローラ46のローラ表面に沿って搬送されることから離
型層41を境にして剥離しガイドローラ87を経由して
巻き取りロール88によって巻き取られることになり、
また感熱接着性樹脂層40がインク受容層45上に転写
されたベース素材は搬送ベルト89上を搬送されること
になる。このようにして、加熱ラバーローラ81の熱と
弾性圧接力の作用によって、感熱接着性樹脂層40がイ
ンク受容層45及び絵柄46の表面の凹凸模様に沿って
被覆される。従来の熱転写装置では加熱ラバーローラの
硬度が高く設定されており、ラミネートフィルムを細か
い凹凸模様に沿わせて転写することは期待できない。特
に、被転写材が発泡・エンボス加工済みの壁紙に対し
て、高い温度と圧接力を作用させることで、エンボス加
工による凹凸模様が潰されてしまうことが多々あった。
これに対して、本実施形態によれば、好ましくは12〜
25μm程度の薄いセパレートシート、あるいは凹凸模
様における凹部の空気が逃げるように通気性の優れて感
熱接着性樹脂層が被転写材に馴染みやすい紙などのセパ
レートシートを用い、且つゴム硬度が60°程度の柔軟
性を有する加熱ラバーローラ81を用いることで、良好
に感熱接着性樹脂層を凹凸模様に追従させることが可能
となる。また、更に良好な追従性を向上させるには、セ
パレートシートを除去した後、再度加熱ラバーローラ8
1で転写後の内装材に弾性圧接力を作用させる。この場
合、セパレートシートが無いため凹凸模様へのなじみは
良くなる。
【0018】エンボス加工を加えた内装材、例えば壁紙
はその風合いを損なわないために、15μm以下、好ま
しくは3乃至10μm程度の薄い樹脂被覆層によって被
覆保護することが好ましく、このような薄い被覆膜の形
成は一般的な樹脂フィルムに感熱もしくは感圧接着剤を
塗布したラミネートフィルムを張り合わせて実現するこ
とは困難である。なお、本発明者の実験によれば、紙の
セパレートシートの熱転写シートを用いて、ゴム硬度6
0°で140℃〜200℃に熱した加熱ラバーローラを
用いて転写を行ったところ、市販のホットラミネータを
用いた場合に比べエンボス加工の凹凸模様が潰れず、か
つ良好な感熱接着性樹脂層の被覆が得られた。なお、本
実施形態ではセパレートシート42の剥離を熱転写と同
じ工程で行うものとして説明したが、これに限られず、
熱転写シート11全体をベース素材21上に転写させて
セパレートシート42を付けたまま施工現場に運び、施
工前又は施工後に剥離除去するようにしても良い。この
ようにして得られるインクジェットプリント済みエンボ
ス加工内装材31の断面図が図1(c)に示されてい
る。この内装材31の裏面(裏打紙43の下面)に糊な
どの接着剤を付けて壁面に張り付けることによって装飾
壁面が得られる。なお、上記壁紙の裏面に水に濡らすこ
とによって粘着性が復活する糊や、粘着糊とセパレート
シートの張り付けを行っておくこともできる。また、裏
打紙43に代えて目の荒い織布を柔軟性を有する樹脂と
一体化させた基材を採用することで、インクジェットプ
リント可能なエンボス加工アコーデオンカーテンや、ロ
ールカーテン等の内装材を作成することが出来る。な
お、熱転写シート11は耐熱性のプラスチック或いは紙
のセパレートシートを基材としているため、転写時に弾
性を有する加熱ラバーローラ81を用いても凹凸模様の
凹部深く迄は感熱接着性樹脂層40を融着させられない
場合がある。この場合はセパレートシート42を除去し
た後に再度加熱した弾性ローラを押し当てる等の加熱弾
性圧接工程を加えることで、良好な被覆状態を得ること
が出来る。この工程は後に説明する各実施形態に於ける
感熱接着性樹脂層や熱可塑性樹脂層の転写後の後処理と
して有効に適用可能である。
【0019】次に本発明の第2実施形態について図3を
参照して説明する。本実施形態では、第1実施形態の作
成方法によって作成された内装材31の感熱接着性樹脂
層40上にさらに熱可塑性樹脂層を形成する工程を追加
する点を特徴としている。図3(a)は、セパレートシ
ート52上に剥離層51を介して透明の熱可塑性樹脂5
0を担持させた熱転写シート12を示している。図3
(b)に示されるベース素材22は、図1(c)に示さ
れる内装材31と同様であり、各部材の説明及び作成方
法等についてはその説明を省略する。
【0020】ベース素材22に対して熱転写シート12
の熱転写を行う熱転写工程は図2に示される熱転写装置
80とほぼ同様の熱転写装置を用いることで行われる。
ベース素材22の感熱接着性樹脂層40と熱転写シート
12の透明の熱可塑性樹脂層50とを密着させて加熱ラ
バーローラ81とバックアップローラ82のニップ点を
通過させ、かつニップ点上で転写シート12に熱及び弾
性圧接力を作用させる。そして、熱可塑性樹脂層50を
感熱接着性樹層40の凹凸模様に沿わせて熱転写すると
共に、セパレートシート52を熱可塑性樹脂層50から
剥離させる。
【0021】このようにして作成された内装材32を図
3(c)に示す。熱可塑性樹脂層50は感熱接着性樹脂
層40よりも高いプロテクト性能を得る為に設けるもの
である。被覆する表面には感熱接着性樹脂層40が有っ
て、接着力はその感熱接着性樹脂層40によって得られ
るので熱可塑性樹脂層27の樹脂選択範囲は広められ
る。但しエンボス加工の凹凸模様に沿わせる為に熱可塑
性であることが好ましく、エチレン-酢酸ビニル共重合
体、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニール、ポリウレタン
等が良好に適用可能である。上記作成方法で得られたイ
ンクジェットエンボス加工内装材は、勝れた防水性及び
強い物理的・機械的表面被覆作用が得られる。更に熱可
塑性樹脂層には、抗菌・帯電防止・消臭等の機能性の材
料を添加し、機能を高めることが出来る。次に本発明の
第3実施形態を図4を参照して説明する。本実施形態の
作成方法では、図1(b)で示されるベース素材21に
対して、1回の熱転写工程で感熱接着性樹脂層40、熱
可塑性樹脂層50を転写させることを特徴としている。
図4は、上記インクジェットプリントエンボス加工内装
材の作成方法に適用する熱転写シート13の断面図を示
しており、基材となるセパレートシート52上に剥離層
51を介して熱可塑性樹脂層50、さらにその表面に感
熱接着性樹脂層40が形成されている。熱転写工程は図
2で説明した熱転写装置80と同様の装置を用いて行わ
れる。ベース素材21のインク受容層45及び絵柄46
が形成された面と熱転写シート13の透明の感熱接着性
樹脂層40とを密着させて加熱ラバーローラ81とバッ
クアップローラ82のニップ点を通過させ、かつニップ
点上で転写シート13に熱及び弾性圧接力を作用させ
る。この結果、感熱接着性樹脂層40がインク受容層4
5及び絵柄46が形成された面に転写され、また熱可塑
性樹脂層50が感熱接着性樹脂層40に伴って転写さ
れ、セパレートシート52から剥離されることになり、
ベース素材21上に熱可塑性樹脂層50が感熱接着性樹
脂層40が設けられ、図3(c)に示される内装材32
が得られる。なお各層を構成する素材は、先の各実施形
態で説明したものと同様のものを採用している。本実施
形態の作成方法によれば、一回の転写工程で感熱接着性
樹脂層と熱可塑性樹脂層を転写することができるので、
作成工程を簡素化できる。この結果、第2実施形態によ
る作成方法よりも低コストの資材での作成が可能であ
る。次に本発明の第4実施形態を図5を参照して説明す
る。これまで説明してきた各実施形態では、内装材の絵
柄がインクジェットプリントプロセスによって形成され
たものである。インクジェットプリンタではシアン、マ
ゼンダ、イエロー、黒の4色インクやこの4色にさらに
ライトシアンとライトマゼンダやグリーンとオレンジを
加えた6色インクでもって絵柄を形成するのだが、金色
や銀色といった金属色のインクジェット用インクは現在
のところ開発されておらず、内装材の絵柄の中にこのよ
うな金属色からなる絵柄を含ませたい場合には、インク
ジェットプリントプロセスでは対応できない。それにも
かかわらず、内装材としてはその意匠性を向上させる上
で金属色からなる絵柄の要望があり、本実施形態ではそ
のような要望に応えるために提案されるものである。本
実施形態では、感熱接着性樹脂層40の表面上に印刷な
どのプロセスによって金色や銀色といった金属色による
絵柄が部分的に形成された熱転写シート14を用いる。
以下、詳細に説明する。図5(a)は本実施形態で用い
る熱転写シート14を示しており、セパレートシート4
2上に、剥離層41を介して透明の感熱接着性樹脂層4
0が担持されており、この感熱接着性樹脂層40の外表
面に印刷プロセスによって金色や銀色といった金属色に
よる絵柄60が部分的に形成されている。熱転写工程は
図2で説明した熱転写装置80と同様の装置を用いて行
われる。ベース素材21のインク受容層45及び絵柄4
6が形成された面と、熱転写シート14の透明の感熱接
着樹脂層40の絵柄60が形成された面とを密着させて
加熱ラバーローラ81とバックアップローラ82のニッ
プ点を通過させ、かつニップ点上で転写シート14に熱
及び弾性圧接力を作用させる。この結果、感熱接着性樹
脂層40が絵柄60と共にインク受容層45及び絵柄4
6が形成された面に転写され、セパレートシート42か
ら剥離されることになり、ベース素材21上に感熱接着
性樹脂層40が設けられる。図5(b)にこの方法で作
成された内装材34の断面図が図示されている。即ち、
支持及び/又は補強用の支持・補強部材43と、上記支
持・補強部材の一方の面上に設けられ且つ熱可塑性樹脂
に加熱発泡剤を分散させた材料から作成されたものであ
って加熱発泡加工された熱可塑性樹脂層44と、上記熱
可塑性樹脂層表面に設けたインクジェットプリント用イ
ンクを受容するインク受容層45とを有し、上記熱可塑
性樹脂層44及びインク受容層45に、エンボス加工及
びインクジェットプリント加工を施したプリント媒体に
対し、部分的に絵柄60が形成された透明の感熱接着性
樹脂層40がベース素材21の表面を被覆している。こ
の方法によれば、内装材表面の被覆保護の効果に加え、
インクジェットプリントでは得られない絵柄の形成を可
能にするものである。すなわち熱転写される感熱接着性
層の表面上にインクジェットプリンタのプロセスカラー
インク及び特色インク以外の色材で絵柄を印刷してお
き、これをインクジェットプリントによる絵柄に重畳さ
せることで、絵柄のデザイン表現力を補強することがで
きる。なお、金色又は銀色の色彩を砂目状、或いは不規
則・不定形な印象を与えるパターン、或いは規則的な幾
何学模様、文字、文様等のパターンとすることで、各種
絵柄の壁紙デザインの高級化に役立たせることができ
る。別の好ましい色材例としては、紫外光線で励起発光
するいわゆる夜光インクを挙げることが出来る。この夜
光インクで形成された絵柄が重畳された絵柄が形成され
た内装材に対して、ブラックライトを照射すれば極めて
強烈な印象の画像を目視することが出来る。次に本発明
の第5実施形態について図6を参照して説明する。本実
施形態は第4実施形態の変形例であり、絵柄60を感熱
接着性樹脂層40の剥離層51側に形成した点で、第4
実施形態と異なる。図6(a)は本実施形態で用いる熱
転写シート15を示しており、セパレートシート42上
に、剥離層41、下処理層47を介して透明の感熱接着
性樹脂層40が担持されており、この感熱接着性樹脂層
40の剥離層41側の面に印刷プロセスによって金色や
銀色といった金属色による絵柄60が部分的に形成され
ている。熱転写工程は図2で説明した熱転写装置80と
同様の装置を用いて行われる。ベース素材21のインク
受容層45及び絵柄46が形成された面と、熱転写シー
ト15の透明の感熱接着性樹脂層40とを密着させて加
熱ラバーローラ81とニップローラ82のニップ点を通
過させ、かつニップ点上で転写シート15に熱及び弾性
圧接力を作用させる。この結果、感熱接着性樹脂層40
がインク受容層45及び絵柄46が形成された面に転写
されるが、この際、感熱接着性樹脂層40と共に絵柄6
0及び下処理層47もセパレートシート52から剥離さ
れることになり、ベース素材21上に感熱接着性樹脂層
40、絵柄60、下処理層47が設けられる。図6
(b)にこの方法で作成された内装材35の断面図が図
示されている。転写された絵柄60の表面には下処理層
47が設けられるが、この下処理層47は極めて薄い透
明な層であるものの、絵柄60を保護する効果は十分に
期待できる。次に本発明の第6実施形態について図7を
参照して説明する。本実施形態では、第4実施形態の内
装材34(図5(b)参照)の作成方法や第5実施形態
の内装材35(図6(b)参照)の作成方法に対して、
さらに熱可塑性樹脂層を内装材上に設けるための転写工
程を加えた点を特徴としている。即ち、第4実施形態の
方法で作成された内装材34をベース素材とするなら
ば、ベース素材34の感熱接着性樹脂層40と、図3
(a)に示される熱転写シート12の熱可塑性樹脂層5
0とを密着させて図2の熱転写装置80の加熱ラバーロ
ーラ81とバックアップローラ82のニップ点を通過さ
せ、かつニップ点上で転写シート12に熱及び弾性圧接
力を作用させる。この結果、熱可塑性樹脂層50が感熱
接着性樹脂層40上に転写され、セパレートシート52
から剥離され、ベース素材34上に熱可塑性樹脂層50
が設けられる。図7(a)にこの方法で作成された内装
材36の断面図が図示されている。また、第5実施形態
の方法で作成された内装材35をベース素材とするなら
ば、ベース素材35の下処理層47と、図3(a)に示
される熱転写シート12の熱可塑性樹脂層50とを密着
させて図2の熱転写装置80の加熱ラバーローラ81と
バックアップローラ82のニップ点を通過させ、かつニ
ップ点上で転写シート12に熱及び弾性圧接力を作用さ
せる。この結果、熱可塑性樹脂層50が下処理層47上
に転写され、セパレートシート52から剥離され、ベー
ス素材35上に熱可塑性樹脂層50が設けられる。図7
(b)にこの方法で作成された内装材37の断面図が図
示されている。このように、本実施形態による内装材の
作成方法によれば、さらに透明な熱可塑性樹脂層50で
被覆することにより、作成される内装材の絵柄46及び
絵柄60を強固に保護することが可能となる。次に本発
明の第7実施形態について図8を参照して説明する。本
実施形態では、図1(c)で図示されるベース素材31
に対して、絵柄60が形成された熱可塑性樹脂層50を
転写させる転写工程を更に設けた点を特徴としている。
図8(a)は本実施形態で用いる熱転写シート17を示
しており、セパレートシート52上に、剥離層51を介
して透明の熱可塑性樹脂層50が担持されており、この
熱可塑性樹脂層50の表面に印刷プロセスによって金色
や銀色といった金属色による絵柄60が部分的に形成さ
れている。図8(b)は第1実施形態の作成方法によっ
て作成されたベース素材31である(図1(c)参
照)。熱転写工程は図2で説明した熱転写装置80と同
様の装置を用いて行われる。図1(c)で示されるベー
ス素材31のインク受容層45及び絵柄46が形成され
た面と、熱転写シート17の透明の熱可塑性樹脂層50
の絵柄60が形成された面とを密着させて加熱ラバーロ
ーラ81とバックアップローラ82のニップ点を通過さ
せ、かつニップ点上で転写シート17に熱及び弾性圧接
力を作用させる。この結果、熱可塑性樹脂層50が絵柄
60と共にインク受容層45及び絵柄46が形成された
面に転写され、セパレートシート52から剥離されるこ
とになり、ベース素材31上に熱可塑性樹脂層50が設
けられる。図8(c)にこの方法で作成された内装材3
8の断面図が図示されている。即ち、支持及び/又は補
強用の支持・補強部材43と、上記支持・補強部材の一
方の面上に設けられ且つ熱可塑性樹脂に加熱発泡剤を分
散させた材料から作成されたものであって加熱発泡加工
された熱可塑性樹脂層44と、上記熱可塑性樹脂層表面
に設けられたインクジェットプリント用インクを受容す
るインク受容層45とを有し、上記熱可塑性樹脂層44
及びインク受容層45に、エンボス加工及びインクジェ
ットプリント加工を施したプリント媒体に対し、部分的
に絵柄60が形成された透明の熱可塑性樹脂層50がベ
ース素材31の表面を被覆している。この方法で作成さ
れた内装材38も第6実施形態の作成方法によって得ら
れる内装材36,37と同様に豊かな装飾性と強固な表
面被覆による保護性が得られる。次に本発明の第8実施
形態について図9を参照して説明する。本実施形態で
は、図1(b)で示されるベース素材21に対して、1
回の転写工程で感熱接着性樹脂層40、熱可塑性樹脂層
50、絵柄60を転写させることを特徴としている。図
9(a)、(b)には、本実施形態の内装材作成方法に
適用する熱転写シート18,19のそれぞれの断面図を
示している。図9(a)に図示されている熱転写シート
18では、基材とのなるセパレートシート52上に剥離
層51を介して熱可塑性樹脂層50、さらにその表面に
感熱接着性樹脂層40が形成されている。そして、感熱
接着性樹脂層40の外表面上には印刷プロセスによって
金色や銀色といった金属色インクによる絵柄あるいは紫
外光線に対して励起発光する夜光インクによる絵柄60
が部分的に形成されている。図9(b)に図示されてい
る熱転写シート19では、基材とのなるセパレートシー
ト52上に剥離層51を介して熱可塑性樹脂層50、さ
らにその表面に感熱接着性樹脂層40が形成されている
点では熱転写シート18と同様であるものの、上記印刷
プロセスによる絵柄60が、感熱接着性樹脂層40と熱
可塑性樹脂層50との間に形成されている点で熱転写シ
ート18と相違する。このような熱転写シート18,1
9をそれぞれ、図1(b)に示されるベース素材21上
に、熱転写装置80を用いて加熱、押圧することによ
り、感熱接着性樹脂層40、熱可塑性樹脂層50、絵柄
60をベース素材21上へと転写させる。この実施形態
によれば、1枚の熱転写シートで、1回の熱転写工程で
もって、内装材の表面保護及び絵柄の転写が行われ、強
固な表面被覆効果と優れた装飾デザインを得ることがで
きる。なお、絵柄60は熱可塑性樹脂層50と剥離層4
1との間に形成しても良い。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の作成方法
によれば、エンボス加工とインクジェットプリントによ
る絵柄が形成された内装素材上に、各種耐性を具備する
表面保護層を確実にコーティングされるインクジェット
プリントエンボス加工内装材を得ることができる。ま
た、内装材の絵柄としてもインクジェットプリンタによ
っては再現不可能な特殊な色の装飾絵柄を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1実施形態を示す図であり、
(a)は熱転写シート、(b)はベース素材、(c)は
内装材を示す。
【図2】図2は熱転写工程で用いられる熱転写装置を示
す図である。
【図3】図3は本発明の第2実施形態を示す図であり、
(a)は熱転写シート、(b)はベース素材、(c)は
内装材を示す。
【図4】図4は第3実施形態で用いられる熱転写シート
を示す図である。
【図5】図5は第4実施形態を示す図であり、(a)は
熱転写シート、(b)は内装材を示す。
【図6】図6は第5実施形態を示す図であり、(a)は
熱転写シート、(b)は内装材を示す。
【図7】図7は第6実施形態を示す図であり、(a)は
第4実施形態で作成された内装材に対してさらに熱可塑
性樹脂層を形成した内装材を示す図、(b)は第5実施
形態で作成された内装材に対してさらに熱可塑性樹脂層
を形成した内装材を示す図である。
【図8】図8は第7実施形態を示す図であり、(a)は
熱転写シート、(b)はベース素材、(c)は内装材を
示す図である。
【図9】図9は第8実施形態で用いられる熱転写シート
を示す図である。
【図10】図10は従来の内装材の作成方法1の経過を
示す図である。
【図11】図11は従来の内装材の作成方法2の経過を
示す図である。
【符号の説明】
11 熱転写シート 21 ベース素材 31 インクジェットプリントエンボス加工内装材 40 感熱接着性樹脂層 41 剥離層 42 セパレートシート 43 支持補強部材 44 発泡後の熱可塑性樹脂層 45 インク受容層 46 絵柄(インクジェットプリント用インク) 50 熱可塑性樹脂層 60 絵柄(印刷インク) 80 熱転写装置 81 加熱ラバーローラ 82 バックアップローラ 22

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持及び/又は補強用の支持・補強部材
    と、上記支持・補強部材の一方の面上に設けられ且つ熱
    可塑性樹脂に加熱発泡剤を分散させた材料から作成した
    熱可塑性樹脂層と、上記熱可塑性樹脂層表面に設けたイ
    ンクジェットプリント用インクを受容するインク受容層
    とを有し、上記熱可塑性樹脂層及びインク受容層に、加
    熱発泡加工、エンボス加工及びインクジェットプリント
    加工を施したプリント媒体に対し、セパレートシート上
    に透明の感熱接着性樹脂層が担持されて構成される第1
    の熱転写シートを加熱弾性圧接させて、上記感熱接着性
    樹脂層を上記セパレートシートから剥離させると共に上
    記感熱接着性樹脂層を上記プリント媒体上に熱転写させ
    る工程を有することを特徴とするインクジェットプリン
    トエンボス加工内装材の作成方法。
  2. 【請求項2】 上記熱転写工程後、さらに、上記感熱接
    着性樹脂層上に、セパレートシート上に透明の熱可塑性
    樹脂層が担持されて構成される第2の熱転写シートを加
    熱弾性圧接させて、上記熱可塑性樹脂層を上記セパレー
    トシートから剥離させると共に上記熱可塑性樹脂層を上
    記感熱接着樹脂層上に熱転写させる工程を有することを
    特徴とする請求項1記載のインクジェットプリントエン
    ボス加工内装材の作成方法。
  3. 【請求項3】支持及び/又は補強用の支持・補強部材
    と、上記支持・補強部材の一方の面上に設けられ且つ熱
    可塑性樹脂に加熱発泡剤を分散させた材料から作成した
    熱可塑性樹脂層と、上記熱可塑性樹脂層表面に設けたイ
    ンクジェットプリント用インクを受容するインク受容層
    とを有し、上記熱可塑性樹脂層及びインク受容層に、加
    熱発泡加工、エンボス加工及びインクジェットプリント
    加工を施したプリント媒体に対し、剥離層を介してセパ
    レートシート上に設けられた透明の熱可塑性樹脂層及び
    上記熱可塑性樹脂層上に設けられた感熱接着性樹脂層か
    ら構成される熱転写シートを加熱弾性圧接させ、上記熱
    可塑性樹脂層及び感熱接着性樹脂層を上記セパレートシ
    ートから剥離させると共に上記熱可塑性樹脂層及び感熱
    接着性樹脂層を上記プリント媒体上に熱転写させる工程
    を有することを特徴とするインクジェットプリントエン
    ボス加工内装材の作成方法。
  4. 【請求項4】支持及び/又は補強用の支持・補強部材
    と、上記支持・補強部材の一方の面上に設けられ且つ熱
    可塑性樹脂に加熱発泡剤を分散させた材料から作成した
    熱可塑性樹脂層と、上記熱可塑性樹脂層表面に設けたイ
    ンクジェットプリント用インクを受容するインク受容層
    とを有し、上記熱可塑性樹脂層及びインク受容層に、加
    熱発泡加工、エンボス加工及びインクジェットプリント
    加工を施したプリント媒体に対し、部分的に絵柄が形成
    された透明の感熱接着性樹脂層を剥離層を介してセパレ
    ートシート上に担持させて構成される熱転写シートを加
    熱弾性圧接させて、上記感熱接着性樹脂層を上記セパレ
    ートシートから剥離させると共に上記感熱接着性樹脂層
    を上記プリント媒体上に熱転写させる工程を有すること
    を特徴とするインクジェットプリントエンボス加工内装
    材の作成方法。
  5. 【請求項5】上記透明の感熱接着性樹脂層に形成された
    絵柄が、インクジェットプリントによって再現不可能な
    特色インク及び又は特殊効果インクで形成されたもので
    あることを特徴とする請求項4記載のインクジェットプ
    リントエンボス加工内装材の作成方法。
  6. 【請求項6】上記特色インク及び特殊効果インクは、金
    色又は銀色を含むことを特徴とする請求項5記載のイン
    クジェットプリントエンボス加工内装材の作成方法。
  7. 【請求項7】上記特色インク及び特殊効果インクは、紫
    外光に反応して励起発光するインクを含むことを特徴と
    する請求項5記載のインクジェットプリントエンボス加
    工内装材の作成方法。
  8. 【請求項8】前記熱転写工程後、さらに、 上記感熱接着性樹脂層上に、セパレートシート上に透明
    の熱可塑性樹脂層が担持されて構成される熱転写シート
    を加熱弾性圧接させて、上記熱可塑性樹脂層を上記セパ
    レートシートから剥離させると共に上記熱可塑性樹脂層
    を上記感熱接着樹脂層上に熱転写させる工程を有するこ
    とを特徴とする請求項4記載のインクジェットプリント
    エンボス加工内装材の作成方法。
  9. 【請求項9】上記熱転写工程後、さらに、 上記感熱接着性樹脂層上に、部分的に絵柄が形成された
    透明の熱可塑性樹脂層を剥離層を介してセパレートシー
    ト上に担持させて構成される熱転写シートを加熱弾性圧
    接させて、上記熱可塑性樹脂層を上記セパレートシート
    から剥離させると共に上記熱可塑性樹脂層を上記感熱接
    着性樹脂層上に熱転写させる工程を有することを特徴と
    する請求項1記載のインクジェットプリントエンボス加
    工内装材の作成方法。
  10. 【請求項10】上記透明の熱可塑性樹脂層に形成された
    絵柄が、インクジェットプリントによって再現不可能な
    特色インク及び又は特殊効果インクで形成されたもので
    あることを特徴とする請求項9記載のインクジェットプ
    リントエンボス加工内装材の作成方法。
  11. 【請求項11】上記特色インク及び特殊効果インクは、
    金色又は銀色を含むことを特徴とする請求項10記載の
    インクジェットプリントエンボス加工内装材の作成方
    法。
  12. 【請求項12】上記特色インク及び特殊効果インクは、
    紫外光に反応して励起発光するインクを含むことを特徴
    とする請求項10記載のインクジェットプリントエンボ
    ス加工内装材の作成方法。
  13. 【請求項13】前記熱転写シート上の感熱接着性樹脂層
    上及び/又は熱可塑性樹脂層上に部分的に絵柄が形成さ
    れることを特徴とする請求項3記載のインクジェットプ
    リントエンボス加工内装材の作成方法。
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