JP3579665B2 - 合成繊維糸条の加熱装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は合成繊維糸条の加熱装置、特に熱セットまたは熱処理する温度がポリエステル、ポリアミドなどの合成繊維糸条の融点(例えば250℃)以上である合成繊維糸条の高温加熱装置に関する。本発明は、特に、撚掛け装置の上流に設けられ、250℃以上の温度に加熱されるとともに油剤が付与された糸条を実質的に非接触状態で走行させて、前記撚掛け装置により付与され糸条に沿って遡及する撚を熱セットする高速延伸仮撚機の非接触式高温加熱装置に適するものである。
【0002】
【従来の技術】
撚掛け装置の上流に加熱装置を設置し、撚掛け装置により付与され糸条に沿って遡及する撚を熱セットし、次いで撚掛け装置を通過する際に解撚して仮撚加工糸を得ることが行われており、加熱装置としては昔から多くの提案がなされている。
【0003】
最近、この加熱装置を高温度(糸条の融点以上の温度、好ましくは400℃以上の温度)に加熱し、非接触状態で糸条を加熱することが行われている。すなわち、最近の延伸仮撚機加工速度は高速化され、従来の低温接触式加熱装置に代わり、高温非接触式の短いヒータが使用されている。
【0004】
加熱温度が400℃以下のヒータにあってはアルミニウム合金が使用されるが、加熱温度が400℃以上となるとアルミニウム合金では融点が低く好ましくなく、場合によっては使用不可能となる。この対策として、上述のような高温で使用する加熱装置の材質としては黄銅、ステンレス鋼、セラミックスなど高融点の材質を使用することが考えられる。また、遠赤外線ヒータとして、素材を遠赤外線放射セラミックにしたり、表面にセラミックをコートして使用することも考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、加熱板を黄銅により製作すると、高温加熱時の劣化が著しく、特に400℃以上に昇温した場合の腐食が顕著になる。
【0006】
また、一般に、合成繊維糸条には処理工程の調子を良くするため油剤(オイル)が付与されており、このような油剤を付与した糸条を上述のように高温に加熱する場合には、加熱装置(ヒータ)内で油剤は蒸発分解する。この蒸発分解した油剤と高温度のため、ヒータ材が腐食し易く、この対策としてヒータ材質としてはそれに耐えることが必要である。
【0007】
このようなヒータ材として、上述の如くステンレス鋼を用いた場合には、耐酸化、耐腐食性はよいが、反面、熱伝導度が0.03 Cal/cm・s ・℃程度と低く上述のような高温ヒータとして使用する場合に、ヒータの長手方向の温度分布が極めて不均一になるとともに、加熱板の温度とそれを加熱する熱源としてのシーズヒータの温度差が大きくなり、加熱板を所望温度に加熱するべくシーズヒータを極めて高温に加熱するため、その寿命が短くなるという問題がある。また、ステンレス鋼では加熱装置の製作においても機械加工性が悪い。
【0008】
他の材質として、セラミックスを用いた場合には、耐酸化、耐腐食性は全く問題ないが、機械加工性が極めて悪く、複雑な形状を製作することが難しい。また材料コストも高く、製品コストが高くなるという問題がある。
【0009】
【発明の目的】
本発明は上述した問題を解決して、耐腐食性がよく、製作が容易であり、しかも温度分布の良好な加熱装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、上記の目的を撚掛け装置の上流に設けられ、250℃以上の温度に加熱されるとともに油剤が付与された糸条を実質的に非接触状態で走行させて、前記撚掛け装置により付与され糸条に沿って遡及する撚を熱セットする加熱装置において、該加熱装置の加熱板が、銅の重量含有率が60〜70%、アルミニウムの重量含有率が3〜6%からなる銅合金で製作され、油剤に対する耐蝕性を有していることを特徴とする合成繊維糸条の加熱装置により達成する。
【0011】
【作用】
本発明においては、アルミニウムを重量含有率で3〜6%含有し、銅の重量含有率が60〜70%の銅合金により、加熱板を製作することにより、加熱板の腐食の問題を解決できる。
【0012】
また、本発明においては、上述の組成とすることにより、加熱板の材質の熱伝導度を良好に、例えば0.1Cal/cm・s・℃以上とでき、温度分布が良好となり、仮撚加工機械の仮撚固定用ヒータ(所謂第1ヒータ)として用いた場合に、糸品質が良好な仮撚加工糸が得られる加熱装置となる。
【0013】
更に、本発明は、銅の重量含有率が60〜70%、アルミニウムの重量含有率を3〜6%として、銅合金の押出し成形性を良好としている。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示す添付図面を参照して本発明を詳細に説明する。図3は本発明に係る合成繊維糸条の熱処理装置を組込んだ延伸仮撚装置の断面図である。この図3において、供給糸1から、第1送りローラ2により糸条Yが引き出され、第2送りローラ6との間で所定の倍率に延伸されると同時に、摩擦ベルト、摩擦円板、仮撚スピンドル等の公知の仮撚装置5により糸条Yに撚が付与される。なお、延伸と同時に仮撚する代りに、延伸後に仮撚する装置であってもよい。
【0015】
仮撚装置5により糸条Yに付与された撚は、第1送りローラ2の方向に向って、糸条Yに沿って遡及する。糸条Yに沿って遡及した撚は、熱処理装置3により熱固定され、更に、熱処理装置3の下流に設けられたスタビライジングトラック4a、4bにおいて冷却される。
【0016】
このようにして、第1送りローラ2および第2送りローラ6の間において仮撚装置5の上流の糸条Yに仮撚が付与され、仮撚装置5を出た後、糸条Yは解撚され、糸条Yは第2送りローラ6から巻取装置7に送給される。
【0017】
巻取装置7は、糸条を左右に綾振るトラバース装置8、糸条Yを巻取るボビンを装着するボビンホルダ10、およびボビンまたはボビンに巻取られた糸条に圧接されボビンとボビンホルダ10を回転させるフリクションローラ9からなっている。
【0018】
本発明に係る熱処理装置の実施例の詳細を図1および図2を参照して詳細に説明する。ヒータ本体は全長が0.8〜1.2mであり、図1に示すように、本実施例の熱処理装置3は、ヒータ本体および加熱体(本実施例においてはシーズヒータ)が長さ方向に2分割されている。なお、加熱体としては、シーズヒータ以外のものを用いてもよく、例えばプレートヒータとしてもよい。
【0019】
すなわち、ヒータ本体は長さ方向に2分割された加熱板11および21からなり、これら加熱板11、21を加熱するシーズヒータ12、22が加熱板11、21内に設けられている。また、13、23は加熱板11、21に設けられた温度センサーである。2分割された加熱体(シーズヒータ)12、22は250℃を越える温度に加熱可能である。これらの条件設定は図示していない制御器によって行うようになっている。
【0020】
なお、加熱板11、21の外側は、保温材31により保温されており、更に、その外側に保温カバー32が設けられている。
【0021】
図2に示すように、加熱板11、21は糸道に直交する平面で切断すると、糸条Yを走行させるための溝11a、21aが加熱板11、21の表面に形成され、溝11a、21aは加熱板11、21の長手方向に延在している。加熱板11、21の内側には上述したようにシーズヒータ12、22が埋込まれている。
【0022】
この実施例においては、溝11a、21a内に、糸条Yの走行方向に糸ガイド14、24が間隔を開けて突設されている。
【0023】
ここに、本発明に係る加熱板11、21の材質は、銅の重量含有率が60〜70%、アルミニウムの重量含有率が3〜6%の銅合金として、その熱伝導度を、例えば0.1 Cal / cm ・ s ・℃以上として、良好としている。
【0024】
以下に、本発明に係る加熱板11、21の材質を、銅の重量含有率が60〜70%、アルミニウムの重量含有率が3〜6%とした銅合金とすることが好ましいことを、本発明者が行った実験結果に基づき具体的に説明する。
【0025】
(1)加熱板の均一加熱について
図1に示したように、本発明に係る高温加熱装置の加熱板11、21は糸条の走行路に沿って延在し、その表面に図2に示すように糸道を形成する溝11a、21aを形成しており、この糸道に沿って加熱坂内を長手方向に延在するシーズヒータ12、22により加熱板11、21を加熱している。
【0026】
加熱板11、21の加熱に際しては、通常加熱板の長手(図1の上下)方向の中点位置(すなわち、ヒータの長手方向の中間位置)において、糸条が走行する上記溝11a、21aの底部の温度を温度センサー13、23により測定し、加熱板温度を所定の設定温度に制御している。この際の設定温度は、仮撚加工機の第1ヒータにあっては、ヒータ出口部での糸条温度が、例えば220℃のような所定温度になるように選定する。
【0027】
本発明に係る非接触型高温加熱装置で加熱板の温度を所定温度(例えば500℃)に設定した場合に、加熱板の長手方向の温度分布(糸条が走行する上記溝の底部の温度を測定)を図4に示す。図4において、破線は加熱板を黄銅で製作した場合であり、一点鎖線はステンレス鋼で製作した場合を示す。
【0028】
加熱装置は長手(上下)方向の上下が開いているため、対流などにより此処から放熱され、従って、図4の上下位置の加熱板温度が中央部温度より低下している。また、設定温度を高めると、温度分布のバラツキは増加する。
【0029】
破線で示す黄銅で製作した加熱板の温度分布状態と、一点鎖線で示すステンレス鋼で製作した加熱板の温度分布状態との差異は、加熱板材料の熱伝導度の差異に起因するものと本発明者は考えている。
【0030】
黄銅の熱伝導度0.26 Cal/cm・s ・℃に比べてステンレス鋼の熱伝導度は0.03 Cal/cm・s ・℃(約1/10程度)と小さく、このため、加熱板としてステンレス鋼を用いた場合には、図4に一点鎖線で示す如くヒータの長手方向の温度分布が極めて不均一になる。
【0031】
このようなヒータにあって高温ヒータの特徴である、断糸時に糸ガイドに融着した糸条を短時間で溶融除去し糸掛けが行えるようにするためには、融着糸条が短時間で溶融除去されるように加熱板の全ての箇所を充分高温度(例えば320℃以上、好ましくは400℃以上)に加熱する必要があり、すなわち加熱板の設定温度を高める必要があり、これに伴い加熱板の設定温度とそれを加熱する熱源としてのシーズヒータの温度差が大きくなる。
【0032】
また、この場合にヒータ出口部での糸条温度を所定の温度とするためには、加熱板の設定温度を高める必要があり、同様に加熱板の設定温度とそれを加熱する熱源としてのシーズヒータの温度差が大きくなる。
【0033】
このように加熱板を所望温度に加熱するべくシーズヒータを極めて高温に加熱するため、その寿命が短くなるという問題がある。また、糸条を温度分布が不均一なヒータ内を走行させることにより、糸質に対する悪影響が生じる心配も考えられる。従って、本発明の目的とする高温加熱装置の加熱板にステンレス鋼を用いることは好ましくない。
【0034】
一方、図4の破線から見られるように熱伝導度の大きい(0.26 Cal/cm・s ・℃)黄銅を加熱板に用いた場合には、温度分布の不均一の問題は実質上なくなる。本発明者の検討によれば、ステンレス鋼は熱伝導度が黄銅の約1/10と小さいために上述の問題があり、黄銅の熱伝導度の1/4〜1/3程度の熱伝導度を有していれば、温度分布の不均一の問題は殆ど生じないようである。本発明者の経験によれば、熱伝導度が0.10 Cal/cm・s ・℃以上であることが好ましいようである。
【0035】
(2)加熱板の耐腐食性について
しかしながら、本発明者の検討によれば、加熱板を黄銅により製作すると、前述した如く高温加熱時の劣化が著しく、特に400℃以上に昇温した場合の腐食が顕著なため、本発明のような高温ヒータとして使用し得ない。
【0036】
特に、合成繊維糸条には、一般に、処理工程の調子を良くするため油剤(オイル)が付与されており、このような油剤を付与した糸条を上述のように高温に加熱する場合には、加熱装置(ヒータ)内で油剤は蒸発分解する。この蒸発分解した油剤と高温度のため、ヒータ材が腐食し易く、この対策としてヒータ材質としてはそれに耐えることが必要である。
【0037】
この対策として、本発明者は、銅合金にアルミニウム(Al)を添加すると耐腐食性が向上することに着目し、種々のアルミニウム含有率の銅合金について高温加熱装置の加熱板としての適性(熱伝導度と油剤に対する耐腐食性等)を鋭意検討した。
【0038】
表1には、検討した種々の銅合金の一部(試料A〜H)とその検討結果(熱伝導度、重量変化率等)を示している。
【0039】
【表1】
ここに表1の重量変化率は次のようにして求めている。試料を代表的な合成繊維であるポリエステル糸条の処理用油剤原液中に10秒程浸し、次いで560℃の雰囲気中に維持する操作(漬焼)を、200時間の内に36回繰り返す処理を行った場合の、処理前の試料重量をW0 とし、上記処理後の重量をW1 とし、処理前後の重量変化(W1 −W0 )の絶対値を処理前の重量(W0 )で除した値の百分率〔100×(W1 −W0 )/W0 )〕を重量変化率としている。重量変化率は耐腐食性の判断の指標となるものであり、重量変化率が小さいほど耐腐食性が優れていると言える。
【0040】
表1に示した実験結果のうち、試料Aは銅合金内におけるアルミニウムの含有率が零であり、このものについての重量変化率(表1の*1)は前述したように極めて大きく、測定するまでもないため、省略した。また、表1中で、試料D、F、Gについては、それぞれ漬焼回数が16回目迄行ったが、その間のそれらの重量変化状態が試料E、Hと大差がなかったため、試料D、F、Gについてのそれ以後の漬焼実験を中止した、従って、それらについての重量変化率は記載していない(表1の*2)。しかし、これらの試料D、F、Gを合成繊維糸条の加熱装置の加熱板として使用しても問題ないものと考えられる。また、銅合金は融点が高いため、400〜800℃で使用する加熱板に用いることについての問題はない。
【0041】
表1に示した実験結果のうち、銅合金内におけるアルミニウムの含有率が、耐酸化・耐腐食性および温度分布(熱伝達率)に及ぼす影響を線図に表すと図5のようになる。この図5からアルミニウムの重量含有率が3%以上とした銅合金により加熱板を製作することにより、耐酸化、耐腐食性がよく、温度分布の良好な加熱装置が提供されることが分かる。また、ヒータの加熱板の均一加熱の面からはアルミニウムの添加量を11%以下、好ましくは8%未満とすることにより熱伝導度を0.1cal /cm・s ・℃となり好ましい。ただし耐腐食性を優先させる場合には、0.07cal /cm・s ・℃程度でも使用可能である。
【0042】
なお、表1の試料Cを用いて製作した加熱板の温度分布を図4に実線で示す。図4の実線から明らかなように、試料Cで製作した加熱板は黄銅で製作した加熱板に近い温度分布を示し、しかも、表1および図5から明らかなように、試料Cで製作した加熱板は重量変化率が小さく、耐腐食性も良好である。
【0043】
(3)ヒータの押出し成形性について
本発明に係る高温加熱装置の加熱板は糸条の走行路に沿って延在し、その表面に糸道を形成する長手方向溝を形成しており、このため、その製造に際しては押出し成形により製造する。
【0044】
上記A〜Hの試料について押出し成形性を検討したところ、表1に記載のような結果となった。すなわち、アルミの添加量が6%を越え8%未満の範囲では押出し成形が難しくなる。従って、アルミの添加量と加熱板の成形性のバランスを見つけることが大事であり、本発明の如く銅の重量含有率を60%以上とする銅合金をベースに、アルミの添加量が重量含有率で3%以上、より好ましくは3〜6%または8〜11%にすることが好ましい。
【0045】
【具体的な実施例】
上述した試料Cの材料で図1に示す加熱装置の加熱板を製作し、この加熱装置を図3に示した延伸仮撚機に取付け、上側の加熱板11の温度を550℃に、また下側の加熱板21の温度を255℃に設定して、125De/36fのポリエステル糸条(POY)を延伸倍率1.78で延伸するとともに3軸多板式仮撚装置により撚を付与し、糸条に沿って遡及する撚を上記加熱装置により熱固定し、加工速度、1000m/分でパッケージに巻上げる仮撚加工する実用試験を6か月に亘り行ったところ、耐酸化・耐腐食性上および糸品質上、何等問題がなかった。
【0046】
【発明の効果】
本発明により、合成繊維糸条の加熱装置の高温化に付随する加熱板の耐腐食性の問題点を解決することができ、銅合金の成分としてアルミニウムを含有させることにより、ヒータ内で蒸発分解する油剤に対する耐腐食性が向上する。しかしアルミニウムの含有量によって加熱板の押出し成形が困難になると言う問題がある。従って、アルミニウムの添加量と加熱板の成形性のバランスを見つけることが大事であり、本発明の如く銅の重量含有率を60%以上とする銅合金をベースに、アルミニウムの添加量が重量含有率で3%以上、より好ましくは3〜6%または8〜11%にすることにより、本発明を達成することができた。なお、アルミニウムの添加量が3%以下だと耐腐食性に問題があり、また、アルミニウムの添加量が6%を越え8%未満の範囲では押出し成形が難しくなるので、アルミニウムの添加量は上記好ましい範囲とすることが勧められる。
【0047】
更に、ヒータの加熱板の均一加熱の面からはアルミニウムの添加量を8%未満とすることにより熱伝導度を0.1 cal / cm ・ s ・℃となり好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の縦方向断面図である。
【図2】図1のII−II断面図である。
【図3】本発明の熱処理装置を具備した延伸仮撚装置の断面図である。
【図4】加熱板の温度分布を示す線図である。
【図5】銅合金内におけるアルミニウムの含有率が、加熱板の重量変化率および熱伝導度に及ぼす影響を表す線図である。
【符号の説明】
3 熱処理装置
11 加熱板
12 シーズヒータ
13 温度センサー
21 加熱板
22 シーズヒータ
23 温度センサー
31 保温材
32 保温カバー
Claims (2)
- 撚掛け装置の上流に設けられ、250℃以上の温度に加熱されるとともに油剤が付与された糸条を実質的に非接触状態で走行させて、前記撚掛け装置により付与され糸条に沿って遡及する撚を熱セットする加熱装置において、該加熱装置の加熱板が、銅の重量含有率が60〜70%、アルミニウムの重量含有率が3〜6%からなる銅合金で製作され、油剤に対する耐蝕性を有していることを特徴とする合成繊維糸条の加熱装置。
- 加熱温度が400℃以上であることを特徴とする請求項1に記載の合成繊維糸条の加熱装置。
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