JP2000355840A - 仮撚加工機 - Google Patents

仮撚加工機

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JP2000355840A
JP2000355840A JP11164011A JP16401199A JP2000355840A JP 2000355840 A JP2000355840 A JP 2000355840A JP 11164011 A JP11164011 A JP 11164011A JP 16401199 A JP16401199 A JP 16401199A JP 2000355840 A JP2000355840 A JP 2000355840A
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JP
Japan
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yarn
heat treatment
heating element
false twisting
temperature
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JP11164011A
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English (en)
Inventor
Shigeki Kitagawa
重樹 北川
Hisao Inuyama
久夫 犬山
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Toray Engineering Co Ltd
Original Assignee
Toray Engineering Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 染色斑、収縮斑等が発生しないと共に集束性
がよく、しかもバルキー性を有しかつ低伸縮、低トルク
の嵩高加工糸を得ることができる仮撚加工機を提供する
ことである。 【解決手段】 糸条の走行方向に少なくとも第1熱処理
装置3、仮撚装置5、糸条を弛緩熱処理する第2熱処理
装置8を備えた仮撚加工機において、前記第2熱処理装
置8を、走行方向に2分割された上流側加熱体11と下
流側加熱体12により形成すると共に、それぞれ独立し
て各加熱体11、12の温度が設定、制御可能な構成に
してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリエステル、ポリ
アミド等の合成繊維糸条を仮撚加工した後に弛緩熱処理
する熱処理装置を備えた仮撚加工機に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、ポリエステル、ポリアミド等の
合成繊維糸条を仮撚加工する場合は、図1に示されるよ
うな供給された未延伸糸等糸条を延伸可能な張力に保持
する第1フイードローラ1と第2フイードローラ2と、
該第1フイードローラ1と第2フイードローラ2の間に
設置され、糸条を所定温度に加熱する第1熱処理装置3
と、該第1熱処理装置3の下流側に設置され、仮撚加工
された糸条を冷却するクーリングプレート等の冷却装置
4と、該冷却装置4と第2フイードローラ2の間に設置
され、糸条に仮撚を付与する摩擦円板式あるいはベルト
式等の仮撚装置5と、第2フイードローラ2の下流側に
設置された第3フイードローラ6および巻取装置7と、
第2フイードローラ2と第3フイードローラ6との間で
作業用踏み台9の下に設置された第2熱処理装置8とを
備えた構成になっている。
【0003】上述の第1熱処理装置3は糸条を加熱する
遠赤外線ヒータ等の非接触型加熱部3aと、プレヒータ
等の非接触型加熱部3bとにより構成され、糸条を非接
触型加熱部3aによって急速に加熱し、次いで非接触型
加熱部3bでマイルドな加熱を行うことによって糸条全
体を短時間で均一な温度にするようになっている。該第
1熱処理装置3は接触型加熱部のみあるいは一つの非接
触型加熱部のみで構成するものが設置されている場合が
ある。
【0004】上述の第2熱処理装置8としては、例えば
特開平1−192840号公報に断面形状がU字状の糸
条走行路を有し、長さが0.6〜1mの非接触型のヒー
タ(温度が240〜400度)を使用することが、特開
平11−100739号公報に上流側が非接触型ヒー
タ、下流側が接触型ヒータによって構成されたものを使
用することが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前者のような長さを有
する非接触型のヒータを使用した場合、糸揺れによって
糸条がヒータの壁面に接触することがあり、嵩高加工糸
を編み物にした状態で染色すると染色斑が発生したり、
集束性が悪くなったりして高品質の嵩高加工糸を得るこ
とができないと言う問題がある。
【0006】後者のような下流側が接触型ヒータの場合
は糸揺れは発生しないが、接触抵抗が大きく、しかも糸
条の一部がヒータ全長において接触して加熱されるた
め、収縮斑を発生すると言う問題がある。
【0007】本発明は染色斑、収縮斑等が発生しないと
共に集束性がよく、しかもバルキー性を有しかつ低伸
縮、低トルクの嵩高加工糸を得ることができる仮撚加工
機を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の仮撚加工機は請
求項1に記載のように第2熱処理装置を、走行方向に2
分割された非接触型加熱体により形成すると共に、それ
ぞれ独立して加熱体の温度が設定、制御可能にするかま
たは上流側加熱体の設定温度に連動して下流側加熱体の
温度が設定されて温度制御が行われるようにすることを
特徴とするものである。
【0009】また、請求項2に記載のような下流側加熱
体には糸条走行方向に所定の間隔で糸条案内用のガイド
が設けられている構成、請求項3に記載のような各加熱
体の糸条走行路の断面形状がU字状またはチューブ状で
ある構成、請求項4に記載のような第2熱処理装置の全
長[L(mm)]と糸条走行速度[V(m/min)]と
が、0.7V<L<1.3Vを満足している構成、請求
項5に記載のような上流側加熱体の長さ[L1(mm)]
と下流側加熱体の長さ[L2(mm)]との比が、0.3
<L1/L2<1を満足している構成にすることができ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の仮撚加工機は第2熱処理
装置以外は図1に記載の仮撚加工機の構成と同一である
ため、各構成部材の説明は省略する。
【0011】第2熱処理装置8は図2、図3、図4に示
されるように糸条走行方向に沿って上流側加熱体11
と、下流側加熱体12とがそれぞれ設置され、その周囲
を断熱材14が充填されたケース13と蓋部材15、1
6によって覆われた構成になっている。
【0012】上流側加熱体11はシーズヒータ18を有
するセンターブロック17と、該センターブロック17
の両側に断面形状が略U字状の糸条走行路17aを形成
するようにボルト20によって取り付けられたサイドブ
ロック19とにより構成されている。
【0013】下流側加熱体12はシーズヒータ22を有
するセンターブロック21と、該センターブロック21
の両側に断面形状が略U字状の糸条走行路21aを形成
するようにボルト24によって取り付けられたサイドブ
ロック23と、糸条走行路21aに所定の間隔をもって
取り付けられた糸条案内用のガイド25とにより構成さ
れている。該ガイド25は糸条がバルーンによって糸条
走行路21aの壁面あるいは底面に接触しない状態で走
行するように形成されている。
【0014】上述のセンターブロック17、21および
サイドブロック19、23は熱伝導の良い銅、銅合金、
アルミ合金等によって製作する。該サイドブロック1
9、23を共通(一体)のサイドブロックにできること
は言うまでもない。
【0015】上流側加熱体11のシーズヒータ18と下
流側加熱体12のシーズヒータ22は制御装置(図示せ
ず)によってそれぞれ個別(上流側加熱体11の温度1
00〜600度、下流側加熱体12の温度100〜40
0度)に設定温度に制御するようになっている。
【0016】該シーズヒータ18、22等の電熱式に代
えて熱媒蒸気式のヒータを使用することができる。ま
た、上流側加熱体11の設定に連動して下流側加熱体1
2の温度が設定されて温度制御が行われるようにするこ
とができる。
【0017】上述の上流側加熱体11は糸条走行路17
aの断面形状がU字状のスリット型であるが円形のチュ
ーブ型にすることができ、糸条走行路17aの幅寸法あ
るいは内径寸法は糸条が揺れても接触しない5〜10m
mにするのが好ましい。
【0018】下流側加熱体12も上流側加熱体11と同
様に円形のチューブ型にすることができ、この場合糸条
案内用のガイド25等に代えてチューブの底部を内側に
突出させ、糸条がチューブの内壁面に接触しない状態で
走行させるようにすることができる。
【0019】第2熱処理装置8の長さ寸法[L(mm)]
が糸条走行速度[V(m/min)]の割には大幅に短縮
できることを見出したものであり、該第2熱処理装置8
の全長[L(mm)]と糸条走行速度[V(m/min)]
とが、0.7V<L<1.3Vを満足するように設定す
ると、染め斑、捲縮斑がなく集束性に優れた嵩高加工糸
を得ることができる。該第2熱処理装置8の長さ寸法が
0.7V以下になると加熱容量が不足して必要な処理が
できなくなり、染め斑、捲縮斑、集束性等を満足する嵩
高加工糸を得ることができず、1.3V以上になると長
くなり過ぎて操作性の悪化を招くと共に仮撚加工機全体
が大形化するという問題を生じる。
【0020】また、第2熱処理装置8は上流側加熱体1
1で糸条温度を急激に昇温させかつ短時間の高温加熱に
よって捲縮を発現させ、その後低温度の下流側加熱体1
2においてできるだけ時間をかけてセットすることがで
き、しかも第2熱処理装置8全体の長さを短くする必要
がある。該上流側加熱体11の長さ[L1(mm)]と下
流側加熱体12の長さ[L2(mm)]との比(L1/L
2)が1以上になると糸条が急激に昇温された後高温度
の状態が長くなると共に低温度での処理時間が短くなる
ため、バルキー性、低伸縮、低トルク特性に優れた捲縮
加工糸を得ることができず、該比(L1/L2)が0.3
以下になると上流側加熱体11において必要とする温度
まで糸条を加熱することができず、熱処理不足になって
十分な捲縮を発現させることができない。これ等のこと
から第2熱処理装置8の上流側加熱体11の長さ[L1
(mm)]と下流側加熱体12の長さ[L2(mm)]との
比が、0.3<L1/L2<1を満足するように設定する
必要がある。
【0021】上述の仮撚加工機において全長が1m、上
流側加熱体11と下流側加熱体12が0.5mの第2熱
処理装置8を設置し、ポリエステルフイラメント(15
0デニール、48フイラメント)の糸条を加工速度が1
000m/minの条件で上流側加熱体11にガイドを
設けず、下流側加熱体12にガイド25を設けた状態
(実施例1)、両加熱体11、12にガイド設けない状
態(実施例2)で仮撚加工し、得られた嵩高加工糸を筒
編して染色した場合の染色斑、立毛の均一性の測定結果
は表1に示す通りであった。該糸条と同一の糸条につい
て従来の仮撚加工機を使用し、糸条が第2熱処理装置8
を長さが1mの一つの加熱体において糸条が非接触の状
態(比較例1)と同一加熱体で接触の状態(比較例2)
と0.5mの分割加熱体で糸条が非接触と接触の状態で
走行させて嵩高加工糸を得た。この時の各第2熱処理装
置8の設定温度条件はCR値(JIS L−1090に
基づく伸縮復元率)が一定になるよう設定した。
【0022】
【表1】
【0023】表1における◎印は染め斑、立毛斑が皆無
の状態を示し、○印は染め斑、立毛斑が若干発生するが
用途によって使用可能な状態を示し、△印は糸条の種
類、仮撚加工条件によって染め斑、立毛斑が発生したこ
とを示し、×印は染め斑、立毛斑が多く発生し製品とし
て使用することができない状態を示すものである。
【0024】本発明の仮撚加工機によって得られた嵩高
加工糸は実施例1、2とも第2熱処理装置8の上流側加
熱体11において急激に加熱されることによって捲縮が
発現されて高オーバーフイード状態になり、次いで低温
の下流側加熱体12においてマイルドな加熱が行われる
ため、該下流側加熱体12の糸条走行路17aに所定の
間隔でもうけられたガイドで案内されることによって糸
揺れによって糸条が該下流側加熱体11の糸条走行路1
7aの壁面に接触せず、染め斑の発生を防止しているこ
とがわかる。また、集束性がよくなっていることから織
物あるいは編み物にした場合の立毛均一性が良いことが
わかる。さらに、従来の仮撚加工機では得ることができ
ないバルキー性、低伸縮、低トルク特性に富んだ嵩高加
工糸を得ることができる。
【0025】該実施例1の場合は実施例2と比較して下
流側加熱体12におけるガイドによって糸条の走行状態
が安定するため、染め斑、立毛均一性において優れてお
り、実施例2の場合は実施例1と比較してガイドによる
抵抗がなくなることからオーバーフィード(%)におい
て優れている。
【0026】これに対して従来の仮撚加工機である比較
例1、2、3の場合は何れも染め斑、立毛均一性、オー
バーフィード(%)が実施例1、2と比較して劣ってい
る。
【0027】該比較例3の場合は下流側加熱体に糸条が
接触することによって糸条の走行状態が安定するが、接
触抵抗が大きくなるため、オーバーフィード(%)を大
きくすることができず、緻密な捲縮発現が不十分で立毛
均一性が実施例1と比較して劣っている。
【0028】上述の第2熱処理装置8は糸の種類、糸太
さ、糸条走行速度等の加工条件によっては上流側加熱体
11の温度を下流側加熱体12の温度よりも低くなるよ
うに設定するほうが好ましい場合がある。
【0029】本発明の仮撚加工機は図5、図6に示され
るような第2熱処理装置8が二つに分割され、上流側加
熱体11が垂直状態あるいは垂直方向に傾斜した状態で
設置され、下流側加熱体12が作業用踏み台9の下に水
平な状態で設置することができる。また、高さ方向にお
ける制限が無い場合は第2熱処理装置8を垂直な状態で
設置することができる。
【0030】上述の第2熱処理装置8は高オーバーフイ
ードの状態が得られるように糸条の入角度と出角度が小
さく(30度以下)なるように設置するのが好ましい。
【0031】
【発明の効果】本発明の仮撚加工機は請求項1に記載の
ように第2熱処理装置を、走行方向に2分割された非接
触型加熱体により形成すると共に、それぞれ独立して加
熱体の温度が設定、制御可能にするかまたは上流側加熱
体の設定温度に連動した下流側加熱体の温度が設定され
て温度制御が行われるようにしているため、種々の糸種
類、糸条走行速度に対応した最適の熱処理を行うことが
でき、染色斑、収縮斑が発生しないと共に集束性が良く
立毛均一性に優れ、しかもバルキ性を有しかつ低伸縮、
低トルクの嵩高加工糸を得ることができる。
【0032】また、請求項2に記載のような下流側加熱
体には糸条走行方向に所定の間隔で糸条案内用のガイド
が設けられている構成にすると、最小限度の抵抗で糸揺
れを抑えることができるため、染色斑、収縮斑の発生を
防止することができると共に、糸条案内用ガイドに糸条
が接触することによって加熱効率を向上させることがで
き、請求項3に記載のような各加熱体の糸条走行路の断
面形状がU字状またはチューブ状である構成にすると、
効率良く熱処理を行うことができ、該断面形状がチュー
ブ状の場合には断面形状がU字状の場合と比較して加熱
効率を向上させることができる。
【0033】さらに、請求項4に記載のような第2熱処
理装置の全長[L(mm)]と糸条走行速度[V(m/m
in)]とが、0.7V<L<1.3Vを満足している
構成、請求項5に記載のような上流側加熱体の長さ[L1
(mm)]と下流側加熱体の長さ[L2(mm)]との比
が、0.3<L1/L2<1を満足している構成にする
と、請求項1に基づく嵩高加工糸を確実に得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】仮撚加工機の構成の第1の実施例を示す概略図
である。
【図2】図1における第2熱処理装置の構成の1実施例
を示す概略断面図である。
【図3】図2におけるI−I矢視図である。
【図4】図2におけるII−II矢視図である。
【図5】本発明の仮撚加工機の構成の第2の実施例を示
す概略図である。
【図6】本発明の仮撚加工機の構成の第3の実施例を示
す概略図である。
【符号の説明】 1 第1フイードローラ 2 第2フイードローラ 3 第1熱処理装置 4 冷却装置 5 仮撚装置 6 第3フイードローラ 7 巻取装置 8 第2熱処理装置 9 作業用踏み台 11 上流側加熱体 12 下流側加熱体 13 ケース 14 断熱材 15、16 蓋部材 17、21 センターブロック 18、22 シーズヒータ 19、23 サイドブロック 20、24 ボルト 25 ガイド 17a、21a 糸条走行路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 糸条の走行方向に少なくとも第1熱処理
    装置、仮撚装置、糸条を弛緩熱処理する第2熱処理装置
    を備えた仮撚加工機において、前記第2熱処理装置を、
    走行方向に2分割された非接触型加熱体により形成する
    と共に、それぞれ独立して加熱体の温度が設定、制御可
    能にするかまたは上流側加熱体の設定温度に連動して下
    流側加熱体の温度が設定されて温度制御が行われるよう
    にせしめたことを特徴とする仮撚加工機。
  2. 【請求項2】 下流側加熱体には糸条走行方向に所定の
    間隔で糸条案内用のガイドが設けられていることを特徴
    とする請求項1に記載の仮撚加工機。
  3. 【請求項3】 各加熱体の糸条走行路の断面形状がU字
    状またはチューブ状であることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載の仮撚加工機。
  4. 【請求項4】 第2熱処理装置の全長[L(mm)]と糸
    条走行速度[V(m/min)]とが下記式を満足してい
    ることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかの請
    求項に記載の仮撚加工機。 0.7V < L < 1.3V
  5. 【請求項5】 上流側加熱体の長さ[L1(mm)]と下
    流側加熱体の長さ[L2(mm)]との比が下記式を満足
    していることを特徴とする請求項1から請求項4の何れ
    かの請求項に記載の仮撚加工機。 0.3 < L1/L2 < 1
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