JP3579473B2 - 流し台と流し台用水切板 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はスライドできる水切板を持った流し台に関し、例えば家庭のキッチンにて調理および調理の準備作業、調理器や食器類の洗浄作業、ごみ処理作業、その他各種作業を行う流し台と流し台用水切板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般家庭の流し台の水槽部には、水切板を着脱でき、また移動できるように設けたものが知られている。水切板は、水槽で洗い物をしながら、洗ったものを置き並べて水切りをし、水切り後に拭き取って収納するようなことが行われている。また、濡れた調理材料をザルに入れて水切するような場合に、これを水切板の上に置いて置くことにより、水槽内に置くような不衛生なことなしに水切りを行い、落ちる水は水切板を通じて水槽内に戻すことができる。
【0003】
また、ワークトップの作業面と水槽の開口部との間で、ワークトップの作業面から浅く凹陥して水槽部に至るように形成した水切デッキを設けた流し台に水切板を併用して、水切り作業にさらに便利なようにすることも行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これら水切デッキと水切板とが水槽部で並列状態にしかならないのでは、どちらも使用しない場合や、いずれか一方を用いない場合に、水切面が徒に広い面積を占有して、水槽の作業域を狭めてしまう問題がある。したがって、水切板をあまり大きくすると水槽での作業域を狭めてしまう。また、2枚の水切板を用意しておき、必要に応じて1枚幅か、2枚幅かを選択して使用することも考えられる。しかし、2枚の水切板を利用すると取扱い枚数が増え、2枚使用時と、1枚使用時との切換え等に不便である。
【0005】
本発明は、このような問題を解消することを課題とし、前記水切板および水切デッキの併用がワークトップや水槽での作業に影響なく、便利に使用できる流し台と流し台用水切板を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の流し台は、上記のような目的を達成するために、ワークトップの作業面から凹陥した水槽を有する流し台であって、ワークトップの作業面と水槽の開口部との間で、ワークトップの作業面から浅く凹陥して水槽部に至るように形成した水切デッキを設け、水切デッキの上と水槽部の上との間で水切板をスライドできるようにガイドするガイド段部を前記作業面の水切デッキおよび水槽が凹陥している開口に沿って設け、水切板は前記水切デッキをほぼ覆う大きさおよび形状を有するもの2枚を少なくとも重ねた折り畳み状態および2枚並んだ開き状態で利用できるように連結して備え、水切デッキの側に寄って位置する開き状態の水切板の水槽側のものには、水槽の底部に設けられた排水口と上下に対向して開口する孔を設けたことを主たる特徴とするものである。
【0007】
前記孔を有する水切板は、他の水切板の下になるように折り畳んで使用されるようにするのが好適である。
【0008】
ワークトップの作業面から凹陥した水槽を有する流し台であって、ワークトップの作業面と水槽の開口部との間で、ワークトップの作業面から浅く凹陥して水槽部に至るように形成した水切デッキを設け、水切デッキの上と水槽部の上との間で水切板をスライドできるようにガイドするガイド段部を前記作業面の水切デッキおよび水槽が凹陥している開口に沿って設け、水切板は前記水切デッキをほぼ覆う大きさおよび形状を有するもの2枚を少なくとも重ねた折り畳み状態および2枚並んだ開き状態で利用できるように連結して備え、ガイド段部上で開き状態の水切板を、この水切板が水切デッキ上から水槽側に退避し、水切デッキのほぼ全体を露出させる位置に位置決めするストッパを設けたことを今1つの特徴とするものである。
【0009】
本発明の流し台用水切板は、ガイド段部に載置して使用する水切板であって、2枚の水切板を重ねた状態および並んだ状態での連結使用と分離した状態での単独使用ができるように、前記2枚の水切板の連結部の少なくとも一方にマグネットを配し、他方に磁性体またはマグネットを配し、磁力で連結することを特徴とするものである。
【0011】
【作用】
本発明の流し台の主たる特徴の上記構成では、水切デッキが、ワークトップの作業面と、このワークトップの作業面から凹陥した水槽の開口との間に位置して、ワークトップの作業面と、水槽とに隣接して位置させられるので、ワークトップの作業面と水槽部とのどちらで行った作業についても、極く手近な水切デッキを利用した水切りを行うことができ、しかも、水切デッキがワークトップの作業面から浅く凹陥して水槽に至っていることにより、水切りした水や、水切デッキを洗い流す場合の洗浄水は、水切デッキの前記ワークトップ作業面との段差によって、ワークトップの作業面に拡がらないのは勿論、ワークトップの作業面に流れ出すことなく水槽に流れ込むので、広い範囲を汚さずに用い、また簡易に極く短時間に洗浄作業を行うことができる。
【0012】
また、前記作業面の水切デッキおよび水槽が凹陥している開口に沿ったガイド段部によって、前記水切デッキの上と水槽部の上との間でスライドできる水切板が、前記水切デッキをほぼ覆う大きさおよび形状を有するもの2枚を少なくとも重ねた折り畳み状態および2枚並んだ開き状態で利用できるように連結したものであるため、これらは1つのものとして簡易に取り扱いながら収納や取出しを行い、また折り畳み状態と開き状態とに簡易に切り換えて使用することができるし、水切板を2枚重ねに折り畳んで水切デッキを覆う位置に移動させることにより、水切デッキ分のスペースをワークトップの作業面の一部として利用できるようにするとともに、水槽の側に張り出さないので、水槽での作業域を全く狭めない状態とすることができる。したがって、水切デッキや水切板を持たない流し台と同じように使用することができるし、折り畳み状態の水切板はそのまま水切に利用しても、水切りした水は最下段の水切デッキに落ちて水槽に流れるので問題はなく便利である。必要に応じて水切デッキを露出させれば、水切板2枚分と水切デッキ分とを合わせた広い面積にて水切りを行うことができる。
【0013】
水切デッキを利用したい場合は、水切板をそのまま水槽の側に移動させるだけで水切デッキが露出するので、これを即座に利用することができるし、水槽の側には水切板1枚分の幅が張り出すだけであるので、水槽での作業域をさほど狭めることはない。水槽で洗い物をしながら水切板で水切りを行うような場合は、水切板をガイド段部上で2枚並んだ状態に開いて水切デッキ側一杯に移動させておけば、水切デッキのスペースを利用して水槽を最大限に開放させて水切りが行えるようにする上、2枚並んだ状態の水切板を水切デッキの側に寄って位置するように移動させると、水槽側の水切板に設けた孔が、水槽の底部に設けられた排水口と上下に対向するので、水切板を使用しながら、水槽内を汚したくない等のために排水口に直接投入したい各種のものを、水切板下に隠れて外観され難い体裁のよいものとした排水口に水切板を取り除くことなく前記孔を通じて投入することができる。また、水切板の上にまな板を置いてこの上で調理の下ごしらえ等をする場合、野菜等の調理材料の切り屑や魚の臓物等を孔を通じて直に排水口に投入して処理することもできるので便利である。
【0014】
前記孔を有する水切板は、他の水切板の下になるように折り畳んで使用される構成では、
水切板が折り畳まれ、水切板の上面をワークトップの作業面の一部として使用されるような場合に、孔が表に出て邪魔になるのを防止することができる。
【0015】
本発明の今1つの特徴における、ガイド段部上で折り畳んだ状態の水切板を、この水切板が水切デッキ上から水槽側に退避し、水切デッキのほぼ全体を露出させる位置に位置決めするストッパを設ける構成では、
水切板が水切デッキを覆うように位置する使用態様と、水切デッキを露出させる使用態様とが、ガイド段部がワークトップの作業面との間に形成する水切デッキ側の段差部と、前記ストッパとに、水切板が当接するまで移動させるだけの単純な作業によって得られるので、使用態様の切り換えを移動位置を特に気にすることなく瞬時に失敗なく達成することができる。
【0016】
本発明の流し台用水切板の特徴の上記構成では、双方の水切板は近づけると、前記磁性体とマグネットとが、またはマグネットどうしが、吸引し合うことにより、双方を一体に移動させられるように連結するし、一方の水切板を他方の水切板の上に重ねる場合にも、前記吸着状態が続くので、連結状態を保って簡易に折り畳める。しかも、双方の水切板を前記吸着力に打ち勝って引き離すことにより、双方を分離して単独で取り扱えるようになる。また、このような連結構造は外観に出ないので、水切板が単純な板形状のままの体裁のよいものとなるし、細かな筋目や隙間にごみが詰まって汚れると云ったようなことがなく清潔に保ちやすいものとなる。
【0017】
本発明の今1つの特徴における、ガイド段部上で折り畳んだ状態の水切板を、この水切板が水切デッキ上から水槽側に退避し、水切デッキのほぼ全体を露出させる位置に位置決めするストッパを設ける構成では、
水切板が水切デッキを覆うように位置する使用態様と、水切デッキを露出させる使用態様とが、ガイド段部がワークトップの作業面との間に形成する水切デッキ側の段差部と、前記ストッパとに、水切板が当接するまで移動させるだけの単純な作業によって得られるので、使用態様の切り換えを移動位置を特に気にすることなく瞬時に失敗なく達成することができる。
【0018】
【実施例】
以下本発明の第1の実施例としての流し台について、図1〜図5を参照しながら説明する。
【0019】
本実施例の流し台は一般家庭のキッチンに設置される場合のものであり、図1、図2に示すような流し台1に適用されている。この流し台1は、ワークトップ2の必要な箇所にワークトップ2の作業面2aから深く凹陥した水槽5を有する。水槽5の底部には排水口6が設けられ、これに図5に示すような金属板製のストレーナ4を着脱できるように嵌め付けることにより、排水中の生ごみ等の固形異物を捕集し、これが排水中に混入しないようにしている。排水中から捕集した異物はストレーナ4を取り外すことにより簡単に廃棄することができる。
【0020】
ワークトップ2の作業面2aと水槽5の開口5aとの間に、図1〜図6に示すようにワークトップ2の作業面から浅く凹陥した水切デッキ11を形成し、この水切デッキ11に水切りのためのリブ11aを形成している。
【0021】
このようにして設けられた水切デッキ11は、ワークトップの作業面2aと、この作業面2aから凹陥した水槽5の開口5aとの間に位置して、ワークトップ2の作業面2aと水槽5部とのどちらで行った作業についても、極く手近な水切デッキ11を利用した水切りを行うことができ、しかも、水切デッキ11がワークトップ2の作業面2aから浅く凹陥して水槽5に至っていることにより、水切りした水や、水切デッキ11を洗い流す場合の洗浄水は、水切デッキ11の前記ワークトップ作業面2aとの段差によって、ワークトップ2の作業面2aに拡がらないのは勿論、ワークトップ2の作業面2aに流れ出すことなく水槽5に流れ込むので、広い範囲を汚さずに用い、また簡易に極く短時間に洗浄作業を行うことができる。
【0022】
本実施例の流し台は、木製のキャビネット17の上にワークトップ2を設置してある。ワークトップ2は合成樹脂製の疑似石板をなし、ステンレス鋼板製の水槽5と組み合わせ使用され、水切デッキ11および水槽5を露出させる開口2bを有している。水槽5を形成しているステンレス鋼板19は、これの周縁のフランジ部19aが前記開口2bの口縁にこれの裏側から当てがって、必要なシール処理をした状態でネジや接着等によって結合されるか、キャビネット17側の支持部材によって強く押圧保持されるかして、相互間に水もれのない実質的に一体のものとして使用され得るようになっている。もっとも、これらを同一部材によって一体に形成することもできる。
【0023】
ステンレス鋼板19のワークトップ2の開口2bと水槽5の開口5aとの間の露出部分を利用して、ワークトップ2の作業面2aから浅く凹陥して水槽5に至る前記水切デッキ11を形成してある。流し台1のキャビネット17の前面には、図1、図4に示すような部分的に独立した扉27が設けられ、各部での物品の出し入れが容易なようにしている。
【0024】
特に本実施例では、図1、図2に実線で示し、図5に実線で示すように、前記水切デッキ11の上と水槽5部の上との間で水切板82をスライドできるようにガイドするガイド段部81を前記作業面2aの水切デッキ11および水槽5が凹陥している開口2bに沿って設け、水切板82は前記水切デッキ11をほぼ覆う大きさおよび形状を有するもの2枚を、少なくとも図5に仮想線で示すように重ねた折り畳み状態および、図1、図2、図5の実線で示すように2枚並んだ開き状態で利用できるように合わせ目84部でステンレス鋼等の金属製のヒンジ金具85により連結して備え、ガイド段部81上で開き状態の水切板82は図5に実線で示すように作業面2aよりも低くなるようにしてある。
【0025】
このように、前記作業面2aの水切デッキ11および水槽5が凹陥している開口2aに沿ったガイド段部81によって、前記水切デッキ11の上と水槽5部の上との間でスライドできる水切板82が、前記水切デッキ11をほぼ覆う大きさおよび形状を有するもの2枚を少なくとも重ねた折り畳み状態および2枚並んだ開き状態で利用できるようにヒンジ金具85により連結したものであるため、これらは1つのものとして簡易に取り扱いながら収納や取出しを行い、また折り畳み状態と開き状態とに簡易に切り換えて使用することができるし、水切板82を2枚重ねに折り畳んで水切デッキ11を覆う図5の仮想線の位置に移動させることにより、水切デッキ11分のスペースをワークトップ2の作業面2aの一部として利用できるようにするとともに、水槽5の側に張り出さないので、水槽5での作業域を全く狭めない状態とすることができる。したがって、水切デッキ11や水切板82を持たない流し台1と同じように使用することができるし、折り畳み状態の水切板82はそのまま水切に利用しても、水切りした水は最下段の水切デッキ11に落ちて水槽5に流れるので問題はなく便利である。必要に応じて水切デッキ11を図1に示すように露出させれば、水切板82の2枚分と水切デッキ11分とを合わせた広い面積にて水切りを行うことができる。
【0026】
水切デッキ11を利用したい場合は、水切板82を図5の仮想線の位置からそのまま、あるいは図1に示すように開いた状態で、水槽5の側に移動させるだけで水切デッキ11が露出するので、これを即座に利用することができるし、水槽5の側には水切板82の1枚分の幅が張り出すだけであるので、水槽5での作業域をさほど狭めることはない。水槽5で洗い物をしながら水切板82で水切りを行うような場合は、水切板82をガイド段部81上で図1に示すように2枚並んだ状態に開いて水切デッキ11側一杯に移動させておけば、水切デッキ11のスペースを利用して水槽5を最大限に開放させて水切りが行えるようにする上、ガイド段部81上で開き状態の水切板82がワークトップ2の作業面2aよりも低くなるようにしてあるので、水切りに際し水切板82上の水がワークトップ2の作業面2a上に流れ出るような不都合がないようにするし、この場合も水切デッキ11は水切板82が被さっている状態で、この水切板82から落ちる水を前記のように水槽5の側に流す役目をするので水切デッキ11上での水切りに問題はない。
【0027】
なお、水切板82は合成樹脂製で、折り畳み時の合わせ面82cには、周囲を残して浅く凹陥した水切面82g部に水切りようのスリット82fを形成し、折り畳んだ時にヒンジ金具85のヒンジ部85aの水切面82gへの突出が、水切面82gと合わせ面82cとの間に作る空間に収まり、前記折り畳みの邪魔にならないようにしている。
【0028】
また、本実施例の場合、ガイド段部81上で折り畳んだ状態の2枚の水切板82は、図5の仮想線で示すように前記作業面2aと面一になるようにしてある。
【0029】
したがって、図2に示すように水切板82を折り畳んだ状態で、前記水切デッキ11を覆ってワークトップ2の作業面2aとする場合に、水切板82がワークトップ2の作業面2aと面一で段差ができないので、段差部に物が引っ掛かったりすることがなく、ワークトップ2の作業面2aで作業しやすくすることができる。なお、水切板82の上記厚みの条件は、双方の厚みが同一であることを必要としていない。必要に応じて種々の組み合わせに設定することができる。
【0030】
さらに、ガイド段部81上で開き状態の水切板82を、この水切板82が水切デッキ11上から水槽5側に退避し、水切デッキ11のほぼ全体を露出させる図1、図4の実線に示す位置に位置決めするストッパ90を設けてある。
【0031】
したがって、水切板82が水切デッキ11を覆うように位置する図1の仮想線で示す使用態様と、水切デッキ11を露出させる図1の実線で示す使用態様とが、ガイド段部81がワークトップ2の作業面2aとの間に形成する水切デッキ11側の段差部93と、前記ストッパ90とに、図2の実線と仮想線で示すように水切板82が当接するまで移動させるだけの単純な判断および作業によって得られるので、使用態様の切り換えを難なく瞬時に達成することができる。
【0032】
なお、2枚並べて使用する各水切板82の合わせ目84部の端部に、図1に仮想線で示すような切欠き82aを設けておくと、水切に際してこの切欠き82a部からも水を水槽5内に落とせるので、水切板82の上面の水が回りに溢れだし難くすることができる。
【0033】
2枚の水切板82は単独のものとすることもできるが、前記合わせ目84にて折り畳みできるようにヒンジ等で連結するのが前記各態様での使用に便利である。しかし、連結するにも連結を解いて個別にも取り扱えるようにすると、洗浄やその他の取扱いに便利となる。
【0034】
図6は本発明の第2の実施例として、折り畳みできる水切板82の一具体例を示している。合成樹脂製の水切板82を第1の実施例と同じようにステンレス鋼等からなる金属製のヒンジ金具85により連結した場合の他の例を示し、双方が折り畳まれるときに水切リブ82bどうしが干渉し合わないように、双方の水切リブ82bの位置をずらせてある。そして、水切リブ82bの突出代を利用して、ヒンジ金具85のヒンジ部85aの水切板82の合わせ面82cからの突出を許容できるようにしてある。
【0035】
図7は本発明の第3の実施例として、折り畳みできる水切板82を分離もできるようにした一具体例を示している。本実施例で各水切板82を分離できるように、着脱式に連結できるヒンジ金具86を用いている。ヒンジ金具86は一方の水切板82に取り付けられる金具86aが筒部86bを有し、他方の水切板82に取付けられる金具86cに前記筒部86bに抜き差しできるピン86dを有している。このピン86dを筒部86bに抜き差しすることによって、2枚の水切板82を折り畳みできるように連結したり、この連結を解いて各水切板82を単独で取り扱えるようにもする。
【0036】
図8は本発明の第4の実施例として、合成樹脂製の水切板82の合わせ面82c側を金属板87により形成し、この金属板87の合わせ目84部での対向縁間にヒンジ連結部88を形成した場合を示している。この場合、図7のような分離できない連結にしてもよいし、図8のような分離できる連結にすることもできる。
【0037】
図9の(a)、(b)は本発明の第5の実施例として、2枚の水切板82の連結を分離できるように連結するため、マグネットの吸着力を利用している。さらに具体的には、図9の(a)に示すように双方の水切板82の合わせ目84での対向縁の一方のほぼ全長に磁性体91を内蔵し、他方の両端部および中央部の3か所にマグネット92を内蔵している。
【0038】
これにより、双方の水切板82は合わせ目84に対向縁を近づけると、前記磁性体91とマグネット92とが吸引し合うことにより、双方を一体に移動させられるように連結するし、一方の水切板82を図9の(b)に示すように他方の水切板82の上に重ねる場合にも、前記吸着状態が続くので、前記合わせ目84での吸引による連結状態を保って簡易に折り畳める。しかも、双方の水切板82を前記吸着力に打ち勝って引き離すことにより、双方を分離して単独で取り扱えるようになる。
【0039】
このような連結構造は外観に出ないので、水切板82が単純な板形状のままの体裁のよいものとなるし、細かな筋目や隙間にごみが詰まって汚れると云ったようなことがなく清潔に保ちやすいものとなる。
【0040】
もっとも、水切板82の双方に異極が対向し合うマグネットを設けて連結するようにすることもできる。
【0041】
ここで、再度図1〜図5に示す第1の実施例に戻ってさらに説明すると、図1〜図5に示すように水切デッキ11およびこれに隣接する水槽5の一端部分と、ワークトップ2の開口2bとの間には、水切デッキ11とワークトップ2の作業面2aとの間の高さに位置する補助デッキ2cが、ステンレス鋼板19によって形成され、この補助デッキ2cには図1、図5に示すように洗剤容器51、たわし52、スポンジ53と云った洗い具を収納する小ポケット54a、54b、54cがワークトップ2の作業面2a側から水槽5までの間に図1に示すように一列に並んで形成されている。
【0042】
小ポケット54cは、ワークトップ2の作業面2a側に位置し、小ポケット54bは真ん中、小ポケット54aは水槽5の側に位置するようにステンレス鋼等の金属板からなる容器部材50によって一体に形成され、前記ステンレス鋼板19が形成する補助デッキ2cに上方から嵌め付けて、防水処理して固定してある。しかし、これらを別部材で形成して取付けてもよく、またいずれの場合も着脱できるようにすることができる。
【0043】
小ポケット54aは背の高い洗剤容器51を収納して、これの頭部が取出しが不便とならない程度に少し上方へ突出するような深さにしてある。これによって背の高い洗剤容器51が大きく外部に突出するような不体裁を回避しながら、洗剤容器51の取出しには不便にならないようにしている。
【0044】
また小ポケット54b、54cは、たわし52、スポンジ53をそれぞれ収納してこれの取出しが不便にならない程度に上方へ露出するように収納する極く浅く形成している。
【0045】
これによって、背の高さが違う洗剤容器51、たわし52、スポンジ53を収納するのに、それぞれの取出しが不便にならないようにしながら、あまり上方へ突出しない状態に高さをほぼ揃えられるので、体裁のよい収納状態が得られる。
【0046】
これら小ポケット54a〜54cの口部まわりを洗浄するような場合でも、補助デッキ2cはワークトップ2の作業面2aよりも低いので、洗浄水がワークトップ2の作業面に拡がるような不都合を防止することができる。また、補助デッキ2cは水切デッキ11よりも高いので、水切デッキ11の生ごみ収納口12や乾燥ごみ収納口13のまわりが洗浄されるときの洗浄水が流れてくるようなことも回避される。
【0047】
また、図3〜図5に示すように、水槽5および前記小ポケット54aからの排水管42、43を前後方向に集約して配管してある。したがって、深い小ポケット54aの排水構造を利用し、小ポケット54a〜54cを洗い流す洗浄水を排水できるようにして、それらの洗浄を容易にしながら、流し台1のキャビネット17内で左右スペースを殆ど取らず、キャビネット17内に物品を前後方向に出し入れして使用されるのに余り邪魔にならないようにしている。
【0048】
さらに、水槽5および小ポケット54aからの個別排水管42、43は、1つの基部排水管44に合流されるようにしてあるので、複数の配管構造を簡易にしてコストの低減とさらなる省スペースを図ることができる。
【0049】
基部排水管44には、個別排水管42、43との接続部よりも下にU字管方式のトラップ45が設けられている。これにより、基部排水管44の上部に接続される複数の排水管42、43について、1つのトラップ45を共用し、排水構造をさらに簡略化し、コストを低減し省スペースを達成することができる。また二重トラップ禁止の要件を満足する。
【0050】
また、図3、図5に示すように、流し台1の水切デッキ11部および小ポケット54b、54cが設けられている部分は、極く浅く下方に沈んでいるだけであるので、これに対応するキャビネット17内には、これらの下方空間を利用して出し入れできるスライドラック101を収納している。このスライドラック101は片側を上下のガイドレール102にて出し入れできるように支持したものを示している。キャビネット17内の他の部分には別の幅が広く浅い形のスライドラック103も設けられている。このものは底部左右のガイドレール104によって出し入れできるように支持してある。
【0051】
なお、図1および図2に示す61は湯と水の混合栓、62はソープディスペンサである。
【0052】
図10は本発明の第6の実施例を示し、図に示すように水切デッキ11の側に寄って位置する開いた状態の水切板82の水槽5側のものに、水槽5の底部に設けられた排水口6と上下に対向して開口する孔95を設けた点で、第1の実施例と異なっている。他の構成および作用効果に変わりはなく、重複する図示および説明は省略する。
【0053】
本実施例では、開いた状態の水切板82を水切デッキ11の側に寄って位置するように移動させると、水槽5側の水切板82に設けた孔95が、水槽5の底部に設けられた排水口6と上下に対向するので、水切板82を使用しながら、水槽5内を汚したくない等のために排水口6に直接投入したい各種のものを、水切板82下に隠れて外観され難い体裁のよいものとした排水口6に水切板82を取り除くことなく前記孔95を通じて投入することができる。また、水切板82の上に図10に示すようにまな板80を置いてこの上で調理の下ごしらえ等をする場合、野菜等の調理材料の切り屑や魚の臓物等を孔95を通じて直に排水口6に投入して処理することもできるので便利である。
【0054】
また、前記孔95を有する水切板82は、他の水切板82の下になるように折り畳んで使用されるようにするのがよく、これにより、水切板82が重ねられて、水切板82の上面をワークトップ2の作業面2aの一部として使用されるような場合に、孔95が表に出て邪魔になるのを防止することができる。なお、孔95を有する水切板82が下になるように他の水切板82と重ね合わせても、水切デッキ11を覆う位置まで移動できるように、切欠き82aを丸みのある形状にしてある。
【0055】
なお、本実施例での小ポケット54b、54cは、ステンレス鋼板等による金属製部材55によって一体成形し、これを容器部材50にて形成した深い小ポケット54aに上方から着脱自在に嵌め合わせて使用するようにしてある。これによって、小ポケット54b、54cの洗浄が容易となる。
【0056】
【発明の効果】
本発明の流し台の主たる特徴によれば、水切デッキが、ワークトップの作業面と、水槽とに隣接し、ワークトップの作業面と水槽部とのどちらで行った作業についても、極く手近な水切デッキを利用した水切りを行えるので、作業ししやすい。しかも、水切デッキでの、水切りした水や、水切デッキを洗い流す場合の洗浄水は、水切デッキの前記ワークトップ作業面との段差によって、ワークトップの作業面に拡がらないのは勿論、ワークトップの作業面に流れ出すことなく水槽に流れ込むので、広い範囲を汚さずに用い、また簡易に極く短時間に洗浄作業を行うことができる。
【0057】
また、前記水切デッキの上と水槽部の上との間でスライドできるように設ける水切板が、前記水切デッキをほぼ覆う大きさおよび形状を有するもの2枚を少なくとも重ねた折り畳み状態および2枚並んだ開き状態で利用できるように連結していて、これらは1つのものとして簡易に取り扱いながら収納や取出しを行い、また折り畳み状態と開き状態とに簡易に切り換えて使用することができるし、水切板を2枚重ねに折り畳んで水切デッキを覆う位置に移動させると、水切デッキ分のスペースをワークトップの作業面の一部として利用できるようにするとともに、水槽の側に張り出さないので、水槽での作業域を全く狭めない状態として、水切デッキや水切板を持たない流し台と同じように使用することができるし、折り畳み状態の水切板はそのまま水切に利用しても、水切りした水は最下段の水切デッキに落ちて水槽に流れるので問題はなく便利である。
【0058】
水切デッキを利用したい場合は、水切板をそのまま水槽の側に移動させれば水切デッキが露出して、これを即座に利用することができるし、水槽の側には水切板1枚分の幅が張り出すだけであるので、水槽での作業域をさほど狭めることはない。水槽で洗い物をしながら水切板で水切りを行うような場合は、水切板を開いて水切デッキ側一杯に移動させておけば、水切デッキのスペースを利用して水槽を最大限に開放させて水切りが行えるようにする上、必要に応じて水切デッキを露出させれば、水切板2枚分と水切デッキ分とを合わせた広い面積にて水切りを行うことができる。2枚並んだ状態の水切板を水切デッキの側に寄って位置するように移動させると、水槽側の水切板に設けた孔が、水槽の底部に設けられた排水口と上下に対向するので、水切板を使用しながら、水槽内を汚したくない等のために排水口に直接投入したい各種のものを、水切板下に隠れて外観され難い体裁のよいものとした排水口に水切板を取り除くことなく前記孔を通じて投入することができる。また、水切板の上にまな板を置いてこの上で調理の下ごしらえ等をする場合、野菜等の調理材料の切り屑や魚の臓物等を孔を通じて直に排水口に投入して処理することもできるので便利である。
【0059】
前記孔を有する水切板は、他の水切板の下になるように折り畳んで使用される構成では、
水切板が折り畳まれ、水切板の上面をワークトップの作業面の一部として使用されるような場合に、孔が表に出て邪魔になるのを防止することができる。
【0060】
本発明の今1つの特徴によれば、水切板が水切デッキを覆うように位置する使用態様と、水切デッキを露出させる使用態様とが、ガイド段部がワークトップの作業面との間に形成する水切デッキ側の段差部と、前記ストッパとに、水切板が当接するまで移動させるだけの単純な作業によって得られるので、使用態様の切り換えを移動位置を特に気にすることなく瞬時に失敗なく達成することができる。
【0061】
本発明の流し台用水切板は、ガイド段部に載置して使用する水切板であって、2枚の水切板を重ねた状態および並んだ状態での連結使用と分離した状態での単独使用ができるように、前記2枚の水切板の連結部の少なくとも一方にマグネットを配し、他方に磁性体またはマグネットを配し、磁力で連結することを特徴とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例としての流し台を示す斜視図である。
【図2】図1の流し台の平面図である。
【図3】図1の流し台の断面図である。
【図4】図1の流し台の図3とは向きを変えて見た断面図である。
【図5】図1の流し台の水切デッキ回りの断面図である。
【図6】本発明の第2の実施例としての水切板を示す平面図および断面図である。
【図7】本発明の第3の実施例としての水切板を示す一部の平面図である。
【図8】本発明の第4の実施例としての水切板を示す断面図である。
【図9】本発明の第5の実施例としての水切板を示す平面図および断面図である。
【図10】本発明の第6の実施例としての流し台を示す平面図である。
【符号の説明】
1 流し台
2 ワークトップ
2a 作業面
2b 開口
5 水槽
5a 開口
11 水切デッキ
81 ガイド段部
82 水切板
85、86、88 ヒンジ金具
91 磁性体
92 マグネット
【産業上の利用分野】
本発明はスライドできる水切板を持った流し台に関し、例えば家庭のキッチンにて調理および調理の準備作業、調理器や食器類の洗浄作業、ごみ処理作業、その他各種作業を行う流し台と流し台用水切板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般家庭の流し台の水槽部には、水切板を着脱でき、また移動できるように設けたものが知られている。水切板は、水槽で洗い物をしながら、洗ったものを置き並べて水切りをし、水切り後に拭き取って収納するようなことが行われている。また、濡れた調理材料をザルに入れて水切するような場合に、これを水切板の上に置いて置くことにより、水槽内に置くような不衛生なことなしに水切りを行い、落ちる水は水切板を通じて水槽内に戻すことができる。
【0003】
また、ワークトップの作業面と水槽の開口部との間で、ワークトップの作業面から浅く凹陥して水槽部に至るように形成した水切デッキを設けた流し台に水切板を併用して、水切り作業にさらに便利なようにすることも行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これら水切デッキと水切板とが水槽部で並列状態にしかならないのでは、どちらも使用しない場合や、いずれか一方を用いない場合に、水切面が徒に広い面積を占有して、水槽の作業域を狭めてしまう問題がある。したがって、水切板をあまり大きくすると水槽での作業域を狭めてしまう。また、2枚の水切板を用意しておき、必要に応じて1枚幅か、2枚幅かを選択して使用することも考えられる。しかし、2枚の水切板を利用すると取扱い枚数が増え、2枚使用時と、1枚使用時との切換え等に不便である。
【0005】
本発明は、このような問題を解消することを課題とし、前記水切板および水切デッキの併用がワークトップや水槽での作業に影響なく、便利に使用できる流し台と流し台用水切板を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の流し台は、上記のような目的を達成するために、ワークトップの作業面から凹陥した水槽を有する流し台であって、ワークトップの作業面と水槽の開口部との間で、ワークトップの作業面から浅く凹陥して水槽部に至るように形成した水切デッキを設け、水切デッキの上と水槽部の上との間で水切板をスライドできるようにガイドするガイド段部を前記作業面の水切デッキおよび水槽が凹陥している開口に沿って設け、水切板は前記水切デッキをほぼ覆う大きさおよび形状を有するもの2枚を少なくとも重ねた折り畳み状態および2枚並んだ開き状態で利用できるように連結して備え、水切デッキの側に寄って位置する開き状態の水切板の水槽側のものには、水槽の底部に設けられた排水口と上下に対向して開口する孔を設けたことを主たる特徴とするものである。
【0007】
前記孔を有する水切板は、他の水切板の下になるように折り畳んで使用されるようにするのが好適である。
【0008】
ワークトップの作業面から凹陥した水槽を有する流し台であって、ワークトップの作業面と水槽の開口部との間で、ワークトップの作業面から浅く凹陥して水槽部に至るように形成した水切デッキを設け、水切デッキの上と水槽部の上との間で水切板をスライドできるようにガイドするガイド段部を前記作業面の水切デッキおよび水槽が凹陥している開口に沿って設け、水切板は前記水切デッキをほぼ覆う大きさおよび形状を有するもの2枚を少なくとも重ねた折り畳み状態および2枚並んだ開き状態で利用できるように連結して備え、ガイド段部上で開き状態の水切板を、この水切板が水切デッキ上から水槽側に退避し、水切デッキのほぼ全体を露出させる位置に位置決めするストッパを設けたことを今1つの特徴とするものである。
【0009】
本発明の流し台用水切板は、ガイド段部に載置して使用する水切板であって、2枚の水切板を重ねた状態および並んだ状態での連結使用と分離した状態での単独使用ができるように、前記2枚の水切板の連結部の少なくとも一方にマグネットを配し、他方に磁性体またはマグネットを配し、磁力で連結することを特徴とするものである。
【0011】
【作用】
本発明の流し台の主たる特徴の上記構成では、水切デッキが、ワークトップの作業面と、このワークトップの作業面から凹陥した水槽の開口との間に位置して、ワークトップの作業面と、水槽とに隣接して位置させられるので、ワークトップの作業面と水槽部とのどちらで行った作業についても、極く手近な水切デッキを利用した水切りを行うことができ、しかも、水切デッキがワークトップの作業面から浅く凹陥して水槽に至っていることにより、水切りした水や、水切デッキを洗い流す場合の洗浄水は、水切デッキの前記ワークトップ作業面との段差によって、ワークトップの作業面に拡がらないのは勿論、ワークトップの作業面に流れ出すことなく水槽に流れ込むので、広い範囲を汚さずに用い、また簡易に極く短時間に洗浄作業を行うことができる。
【0012】
また、前記作業面の水切デッキおよび水槽が凹陥している開口に沿ったガイド段部によって、前記水切デッキの上と水槽部の上との間でスライドできる水切板が、前記水切デッキをほぼ覆う大きさおよび形状を有するもの2枚を少なくとも重ねた折り畳み状態および2枚並んだ開き状態で利用できるように連結したものであるため、これらは1つのものとして簡易に取り扱いながら収納や取出しを行い、また折り畳み状態と開き状態とに簡易に切り換えて使用することができるし、水切板を2枚重ねに折り畳んで水切デッキを覆う位置に移動させることにより、水切デッキ分のスペースをワークトップの作業面の一部として利用できるようにするとともに、水槽の側に張り出さないので、水槽での作業域を全く狭めない状態とすることができる。したがって、水切デッキや水切板を持たない流し台と同じように使用することができるし、折り畳み状態の水切板はそのまま水切に利用しても、水切りした水は最下段の水切デッキに落ちて水槽に流れるので問題はなく便利である。必要に応じて水切デッキを露出させれば、水切板2枚分と水切デッキ分とを合わせた広い面積にて水切りを行うことができる。
【0013】
水切デッキを利用したい場合は、水切板をそのまま水槽の側に移動させるだけで水切デッキが露出するので、これを即座に利用することができるし、水槽の側には水切板1枚分の幅が張り出すだけであるので、水槽での作業域をさほど狭めることはない。水槽で洗い物をしながら水切板で水切りを行うような場合は、水切板をガイド段部上で2枚並んだ状態に開いて水切デッキ側一杯に移動させておけば、水切デッキのスペースを利用して水槽を最大限に開放させて水切りが行えるようにする上、2枚並んだ状態の水切板を水切デッキの側に寄って位置するように移動させると、水槽側の水切板に設けた孔が、水槽の底部に設けられた排水口と上下に対向するので、水切板を使用しながら、水槽内を汚したくない等のために排水口に直接投入したい各種のものを、水切板下に隠れて外観され難い体裁のよいものとした排水口に水切板を取り除くことなく前記孔を通じて投入することができる。また、水切板の上にまな板を置いてこの上で調理の下ごしらえ等をする場合、野菜等の調理材料の切り屑や魚の臓物等を孔を通じて直に排水口に投入して処理することもできるので便利である。
【0014】
前記孔を有する水切板は、他の水切板の下になるように折り畳んで使用される構成では、
水切板が折り畳まれ、水切板の上面をワークトップの作業面の一部として使用されるような場合に、孔が表に出て邪魔になるのを防止することができる。
【0015】
本発明の今1つの特徴における、ガイド段部上で折り畳んだ状態の水切板を、この水切板が水切デッキ上から水槽側に退避し、水切デッキのほぼ全体を露出させる位置に位置決めするストッパを設ける構成では、
水切板が水切デッキを覆うように位置する使用態様と、水切デッキを露出させる使用態様とが、ガイド段部がワークトップの作業面との間に形成する水切デッキ側の段差部と、前記ストッパとに、水切板が当接するまで移動させるだけの単純な作業によって得られるので、使用態様の切り換えを移動位置を特に気にすることなく瞬時に失敗なく達成することができる。
【0016】
本発明の流し台用水切板の特徴の上記構成では、双方の水切板は近づけると、前記磁性体とマグネットとが、またはマグネットどうしが、吸引し合うことにより、双方を一体に移動させられるように連結するし、一方の水切板を他方の水切板の上に重ねる場合にも、前記吸着状態が続くので、連結状態を保って簡易に折り畳める。しかも、双方の水切板を前記吸着力に打ち勝って引き離すことにより、双方を分離して単独で取り扱えるようになる。また、このような連結構造は外観に出ないので、水切板が単純な板形状のままの体裁のよいものとなるし、細かな筋目や隙間にごみが詰まって汚れると云ったようなことがなく清潔に保ちやすいものとなる。
【0017】
本発明の今1つの特徴における、ガイド段部上で折り畳んだ状態の水切板を、この水切板が水切デッキ上から水槽側に退避し、水切デッキのほぼ全体を露出させる位置に位置決めするストッパを設ける構成では、
水切板が水切デッキを覆うように位置する使用態様と、水切デッキを露出させる使用態様とが、ガイド段部がワークトップの作業面との間に形成する水切デッキ側の段差部と、前記ストッパとに、水切板が当接するまで移動させるだけの単純な作業によって得られるので、使用態様の切り換えを移動位置を特に気にすることなく瞬時に失敗なく達成することができる。
【0018】
【実施例】
以下本発明の第1の実施例としての流し台について、図1〜図5を参照しながら説明する。
【0019】
本実施例の流し台は一般家庭のキッチンに設置される場合のものであり、図1、図2に示すような流し台1に適用されている。この流し台1は、ワークトップ2の必要な箇所にワークトップ2の作業面2aから深く凹陥した水槽5を有する。水槽5の底部には排水口6が設けられ、これに図5に示すような金属板製のストレーナ4を着脱できるように嵌め付けることにより、排水中の生ごみ等の固形異物を捕集し、これが排水中に混入しないようにしている。排水中から捕集した異物はストレーナ4を取り外すことにより簡単に廃棄することができる。
【0020】
ワークトップ2の作業面2aと水槽5の開口5aとの間に、図1〜図6に示すようにワークトップ2の作業面から浅く凹陥した水切デッキ11を形成し、この水切デッキ11に水切りのためのリブ11aを形成している。
【0021】
このようにして設けられた水切デッキ11は、ワークトップの作業面2aと、この作業面2aから凹陥した水槽5の開口5aとの間に位置して、ワークトップ2の作業面2aと水槽5部とのどちらで行った作業についても、極く手近な水切デッキ11を利用した水切りを行うことができ、しかも、水切デッキ11がワークトップ2の作業面2aから浅く凹陥して水槽5に至っていることにより、水切りした水や、水切デッキ11を洗い流す場合の洗浄水は、水切デッキ11の前記ワークトップ作業面2aとの段差によって、ワークトップ2の作業面2aに拡がらないのは勿論、ワークトップ2の作業面2aに流れ出すことなく水槽5に流れ込むので、広い範囲を汚さずに用い、また簡易に極く短時間に洗浄作業を行うことができる。
【0022】
本実施例の流し台は、木製のキャビネット17の上にワークトップ2を設置してある。ワークトップ2は合成樹脂製の疑似石板をなし、ステンレス鋼板製の水槽5と組み合わせ使用され、水切デッキ11および水槽5を露出させる開口2bを有している。水槽5を形成しているステンレス鋼板19は、これの周縁のフランジ部19aが前記開口2bの口縁にこれの裏側から当てがって、必要なシール処理をした状態でネジや接着等によって結合されるか、キャビネット17側の支持部材によって強く押圧保持されるかして、相互間に水もれのない実質的に一体のものとして使用され得るようになっている。もっとも、これらを同一部材によって一体に形成することもできる。
【0023】
ステンレス鋼板19のワークトップ2の開口2bと水槽5の開口5aとの間の露出部分を利用して、ワークトップ2の作業面2aから浅く凹陥して水槽5に至る前記水切デッキ11を形成してある。流し台1のキャビネット17の前面には、図1、図4に示すような部分的に独立した扉27が設けられ、各部での物品の出し入れが容易なようにしている。
【0024】
特に本実施例では、図1、図2に実線で示し、図5に実線で示すように、前記水切デッキ11の上と水槽5部の上との間で水切板82をスライドできるようにガイドするガイド段部81を前記作業面2aの水切デッキ11および水槽5が凹陥している開口2bに沿って設け、水切板82は前記水切デッキ11をほぼ覆う大きさおよび形状を有するもの2枚を、少なくとも図5に仮想線で示すように重ねた折り畳み状態および、図1、図2、図5の実線で示すように2枚並んだ開き状態で利用できるように合わせ目84部でステンレス鋼等の金属製のヒンジ金具85により連結して備え、ガイド段部81上で開き状態の水切板82は図5に実線で示すように作業面2aよりも低くなるようにしてある。
【0025】
このように、前記作業面2aの水切デッキ11および水槽5が凹陥している開口2aに沿ったガイド段部81によって、前記水切デッキ11の上と水槽5部の上との間でスライドできる水切板82が、前記水切デッキ11をほぼ覆う大きさおよび形状を有するもの2枚を少なくとも重ねた折り畳み状態および2枚並んだ開き状態で利用できるようにヒンジ金具85により連結したものであるため、これらは1つのものとして簡易に取り扱いながら収納や取出しを行い、また折り畳み状態と開き状態とに簡易に切り換えて使用することができるし、水切板82を2枚重ねに折り畳んで水切デッキ11を覆う図5の仮想線の位置に移動させることにより、水切デッキ11分のスペースをワークトップ2の作業面2aの一部として利用できるようにするとともに、水槽5の側に張り出さないので、水槽5での作業域を全く狭めない状態とすることができる。したがって、水切デッキ11や水切板82を持たない流し台1と同じように使用することができるし、折り畳み状態の水切板82はそのまま水切に利用しても、水切りした水は最下段の水切デッキ11に落ちて水槽5に流れるので問題はなく便利である。必要に応じて水切デッキ11を図1に示すように露出させれば、水切板82の2枚分と水切デッキ11分とを合わせた広い面積にて水切りを行うことができる。
【0026】
水切デッキ11を利用したい場合は、水切板82を図5の仮想線の位置からそのまま、あるいは図1に示すように開いた状態で、水槽5の側に移動させるだけで水切デッキ11が露出するので、これを即座に利用することができるし、水槽5の側には水切板82の1枚分の幅が張り出すだけであるので、水槽5での作業域をさほど狭めることはない。水槽5で洗い物をしながら水切板82で水切りを行うような場合は、水切板82をガイド段部81上で図1に示すように2枚並んだ状態に開いて水切デッキ11側一杯に移動させておけば、水切デッキ11のスペースを利用して水槽5を最大限に開放させて水切りが行えるようにする上、ガイド段部81上で開き状態の水切板82がワークトップ2の作業面2aよりも低くなるようにしてあるので、水切りに際し水切板82上の水がワークトップ2の作業面2a上に流れ出るような不都合がないようにするし、この場合も水切デッキ11は水切板82が被さっている状態で、この水切板82から落ちる水を前記のように水槽5の側に流す役目をするので水切デッキ11上での水切りに問題はない。
【0027】
なお、水切板82は合成樹脂製で、折り畳み時の合わせ面82cには、周囲を残して浅く凹陥した水切面82g部に水切りようのスリット82fを形成し、折り畳んだ時にヒンジ金具85のヒンジ部85aの水切面82gへの突出が、水切面82gと合わせ面82cとの間に作る空間に収まり、前記折り畳みの邪魔にならないようにしている。
【0028】
また、本実施例の場合、ガイド段部81上で折り畳んだ状態の2枚の水切板82は、図5の仮想線で示すように前記作業面2aと面一になるようにしてある。
【0029】
したがって、図2に示すように水切板82を折り畳んだ状態で、前記水切デッキ11を覆ってワークトップ2の作業面2aとする場合に、水切板82がワークトップ2の作業面2aと面一で段差ができないので、段差部に物が引っ掛かったりすることがなく、ワークトップ2の作業面2aで作業しやすくすることができる。なお、水切板82の上記厚みの条件は、双方の厚みが同一であることを必要としていない。必要に応じて種々の組み合わせに設定することができる。
【0030】
さらに、ガイド段部81上で開き状態の水切板82を、この水切板82が水切デッキ11上から水槽5側に退避し、水切デッキ11のほぼ全体を露出させる図1、図4の実線に示す位置に位置決めするストッパ90を設けてある。
【0031】
したがって、水切板82が水切デッキ11を覆うように位置する図1の仮想線で示す使用態様と、水切デッキ11を露出させる図1の実線で示す使用態様とが、ガイド段部81がワークトップ2の作業面2aとの間に形成する水切デッキ11側の段差部93と、前記ストッパ90とに、図2の実線と仮想線で示すように水切板82が当接するまで移動させるだけの単純な判断および作業によって得られるので、使用態様の切り換えを難なく瞬時に達成することができる。
【0032】
なお、2枚並べて使用する各水切板82の合わせ目84部の端部に、図1に仮想線で示すような切欠き82aを設けておくと、水切に際してこの切欠き82a部からも水を水槽5内に落とせるので、水切板82の上面の水が回りに溢れだし難くすることができる。
【0033】
2枚の水切板82は単独のものとすることもできるが、前記合わせ目84にて折り畳みできるようにヒンジ等で連結するのが前記各態様での使用に便利である。しかし、連結するにも連結を解いて個別にも取り扱えるようにすると、洗浄やその他の取扱いに便利となる。
【0034】
図6は本発明の第2の実施例として、折り畳みできる水切板82の一具体例を示している。合成樹脂製の水切板82を第1の実施例と同じようにステンレス鋼等からなる金属製のヒンジ金具85により連結した場合の他の例を示し、双方が折り畳まれるときに水切リブ82bどうしが干渉し合わないように、双方の水切リブ82bの位置をずらせてある。そして、水切リブ82bの突出代を利用して、ヒンジ金具85のヒンジ部85aの水切板82の合わせ面82cからの突出を許容できるようにしてある。
【0035】
図7は本発明の第3の実施例として、折り畳みできる水切板82を分離もできるようにした一具体例を示している。本実施例で各水切板82を分離できるように、着脱式に連結できるヒンジ金具86を用いている。ヒンジ金具86は一方の水切板82に取り付けられる金具86aが筒部86bを有し、他方の水切板82に取付けられる金具86cに前記筒部86bに抜き差しできるピン86dを有している。このピン86dを筒部86bに抜き差しすることによって、2枚の水切板82を折り畳みできるように連結したり、この連結を解いて各水切板82を単独で取り扱えるようにもする。
【0036】
図8は本発明の第4の実施例として、合成樹脂製の水切板82の合わせ面82c側を金属板87により形成し、この金属板87の合わせ目84部での対向縁間にヒンジ連結部88を形成した場合を示している。この場合、図7のような分離できない連結にしてもよいし、図8のような分離できる連結にすることもできる。
【0037】
図9の(a)、(b)は本発明の第5の実施例として、2枚の水切板82の連結を分離できるように連結するため、マグネットの吸着力を利用している。さらに具体的には、図9の(a)に示すように双方の水切板82の合わせ目84での対向縁の一方のほぼ全長に磁性体91を内蔵し、他方の両端部および中央部の3か所にマグネット92を内蔵している。
【0038】
これにより、双方の水切板82は合わせ目84に対向縁を近づけると、前記磁性体91とマグネット92とが吸引し合うことにより、双方を一体に移動させられるように連結するし、一方の水切板82を図9の(b)に示すように他方の水切板82の上に重ねる場合にも、前記吸着状態が続くので、前記合わせ目84での吸引による連結状態を保って簡易に折り畳める。しかも、双方の水切板82を前記吸着力に打ち勝って引き離すことにより、双方を分離して単独で取り扱えるようになる。
【0039】
このような連結構造は外観に出ないので、水切板82が単純な板形状のままの体裁のよいものとなるし、細かな筋目や隙間にごみが詰まって汚れると云ったようなことがなく清潔に保ちやすいものとなる。
【0040】
もっとも、水切板82の双方に異極が対向し合うマグネットを設けて連結するようにすることもできる。
【0041】
ここで、再度図1〜図5に示す第1の実施例に戻ってさらに説明すると、図1〜図5に示すように水切デッキ11およびこれに隣接する水槽5の一端部分と、ワークトップ2の開口2bとの間には、水切デッキ11とワークトップ2の作業面2aとの間の高さに位置する補助デッキ2cが、ステンレス鋼板19によって形成され、この補助デッキ2cには図1、図5に示すように洗剤容器51、たわし52、スポンジ53と云った洗い具を収納する小ポケット54a、54b、54cがワークトップ2の作業面2a側から水槽5までの間に図1に示すように一列に並んで形成されている。
【0042】
小ポケット54cは、ワークトップ2の作業面2a側に位置し、小ポケット54bは真ん中、小ポケット54aは水槽5の側に位置するようにステンレス鋼等の金属板からなる容器部材50によって一体に形成され、前記ステンレス鋼板19が形成する補助デッキ2cに上方から嵌め付けて、防水処理して固定してある。しかし、これらを別部材で形成して取付けてもよく、またいずれの場合も着脱できるようにすることができる。
【0043】
小ポケット54aは背の高い洗剤容器51を収納して、これの頭部が取出しが不便とならない程度に少し上方へ突出するような深さにしてある。これによって背の高い洗剤容器51が大きく外部に突出するような不体裁を回避しながら、洗剤容器51の取出しには不便にならないようにしている。
【0044】
また小ポケット54b、54cは、たわし52、スポンジ53をそれぞれ収納してこれの取出しが不便にならない程度に上方へ露出するように収納する極く浅く形成している。
【0045】
これによって、背の高さが違う洗剤容器51、たわし52、スポンジ53を収納するのに、それぞれの取出しが不便にならないようにしながら、あまり上方へ突出しない状態に高さをほぼ揃えられるので、体裁のよい収納状態が得られる。
【0046】
これら小ポケット54a〜54cの口部まわりを洗浄するような場合でも、補助デッキ2cはワークトップ2の作業面2aよりも低いので、洗浄水がワークトップ2の作業面に拡がるような不都合を防止することができる。また、補助デッキ2cは水切デッキ11よりも高いので、水切デッキ11の生ごみ収納口12や乾燥ごみ収納口13のまわりが洗浄されるときの洗浄水が流れてくるようなことも回避される。
【0047】
また、図3〜図5に示すように、水槽5および前記小ポケット54aからの排水管42、43を前後方向に集約して配管してある。したがって、深い小ポケット54aの排水構造を利用し、小ポケット54a〜54cを洗い流す洗浄水を排水できるようにして、それらの洗浄を容易にしながら、流し台1のキャビネット17内で左右スペースを殆ど取らず、キャビネット17内に物品を前後方向に出し入れして使用されるのに余り邪魔にならないようにしている。
【0048】
さらに、水槽5および小ポケット54aからの個別排水管42、43は、1つの基部排水管44に合流されるようにしてあるので、複数の配管構造を簡易にしてコストの低減とさらなる省スペースを図ることができる。
【0049】
基部排水管44には、個別排水管42、43との接続部よりも下にU字管方式のトラップ45が設けられている。これにより、基部排水管44の上部に接続される複数の排水管42、43について、1つのトラップ45を共用し、排水構造をさらに簡略化し、コストを低減し省スペースを達成することができる。また二重トラップ禁止の要件を満足する。
【0050】
また、図3、図5に示すように、流し台1の水切デッキ11部および小ポケット54b、54cが設けられている部分は、極く浅く下方に沈んでいるだけであるので、これに対応するキャビネット17内には、これらの下方空間を利用して出し入れできるスライドラック101を収納している。このスライドラック101は片側を上下のガイドレール102にて出し入れできるように支持したものを示している。キャビネット17内の他の部分には別の幅が広く浅い形のスライドラック103も設けられている。このものは底部左右のガイドレール104によって出し入れできるように支持してある。
【0051】
なお、図1および図2に示す61は湯と水の混合栓、62はソープディスペンサである。
【0052】
図10は本発明の第6の実施例を示し、図に示すように水切デッキ11の側に寄って位置する開いた状態の水切板82の水槽5側のものに、水槽5の底部に設けられた排水口6と上下に対向して開口する孔95を設けた点で、第1の実施例と異なっている。他の構成および作用効果に変わりはなく、重複する図示および説明は省略する。
【0053】
本実施例では、開いた状態の水切板82を水切デッキ11の側に寄って位置するように移動させると、水槽5側の水切板82に設けた孔95が、水槽5の底部に設けられた排水口6と上下に対向するので、水切板82を使用しながら、水槽5内を汚したくない等のために排水口6に直接投入したい各種のものを、水切板82下に隠れて外観され難い体裁のよいものとした排水口6に水切板82を取り除くことなく前記孔95を通じて投入することができる。また、水切板82の上に図10に示すようにまな板80を置いてこの上で調理の下ごしらえ等をする場合、野菜等の調理材料の切り屑や魚の臓物等を孔95を通じて直に排水口6に投入して処理することもできるので便利である。
【0054】
また、前記孔95を有する水切板82は、他の水切板82の下になるように折り畳んで使用されるようにするのがよく、これにより、水切板82が重ねられて、水切板82の上面をワークトップ2の作業面2aの一部として使用されるような場合に、孔95が表に出て邪魔になるのを防止することができる。なお、孔95を有する水切板82が下になるように他の水切板82と重ね合わせても、水切デッキ11を覆う位置まで移動できるように、切欠き82aを丸みのある形状にしてある。
【0055】
なお、本実施例での小ポケット54b、54cは、ステンレス鋼板等による金属製部材55によって一体成形し、これを容器部材50にて形成した深い小ポケット54aに上方から着脱自在に嵌め合わせて使用するようにしてある。これによって、小ポケット54b、54cの洗浄が容易となる。
【0056】
【発明の効果】
本発明の流し台の主たる特徴によれば、水切デッキが、ワークトップの作業面と、水槽とに隣接し、ワークトップの作業面と水槽部とのどちらで行った作業についても、極く手近な水切デッキを利用した水切りを行えるので、作業ししやすい。しかも、水切デッキでの、水切りした水や、水切デッキを洗い流す場合の洗浄水は、水切デッキの前記ワークトップ作業面との段差によって、ワークトップの作業面に拡がらないのは勿論、ワークトップの作業面に流れ出すことなく水槽に流れ込むので、広い範囲を汚さずに用い、また簡易に極く短時間に洗浄作業を行うことができる。
【0057】
また、前記水切デッキの上と水槽部の上との間でスライドできるように設ける水切板が、前記水切デッキをほぼ覆う大きさおよび形状を有するもの2枚を少なくとも重ねた折り畳み状態および2枚並んだ開き状態で利用できるように連結していて、これらは1つのものとして簡易に取り扱いながら収納や取出しを行い、また折り畳み状態と開き状態とに簡易に切り換えて使用することができるし、水切板を2枚重ねに折り畳んで水切デッキを覆う位置に移動させると、水切デッキ分のスペースをワークトップの作業面の一部として利用できるようにするとともに、水槽の側に張り出さないので、水槽での作業域を全く狭めない状態として、水切デッキや水切板を持たない流し台と同じように使用することができるし、折り畳み状態の水切板はそのまま水切に利用しても、水切りした水は最下段の水切デッキに落ちて水槽に流れるので問題はなく便利である。
【0058】
水切デッキを利用したい場合は、水切板をそのまま水槽の側に移動させれば水切デッキが露出して、これを即座に利用することができるし、水槽の側には水切板1枚分の幅が張り出すだけであるので、水槽での作業域をさほど狭めることはない。水槽で洗い物をしながら水切板で水切りを行うような場合は、水切板を開いて水切デッキ側一杯に移動させておけば、水切デッキのスペースを利用して水槽を最大限に開放させて水切りが行えるようにする上、必要に応じて水切デッキを露出させれば、水切板2枚分と水切デッキ分とを合わせた広い面積にて水切りを行うことができる。2枚並んだ状態の水切板を水切デッキの側に寄って位置するように移動させると、水槽側の水切板に設けた孔が、水槽の底部に設けられた排水口と上下に対向するので、水切板を使用しながら、水槽内を汚したくない等のために排水口に直接投入したい各種のものを、水切板下に隠れて外観され難い体裁のよいものとした排水口に水切板を取り除くことなく前記孔を通じて投入することができる。また、水切板の上にまな板を置いてこの上で調理の下ごしらえ等をする場合、野菜等の調理材料の切り屑や魚の臓物等を孔を通じて直に排水口に投入して処理することもできるので便利である。
【0059】
前記孔を有する水切板は、他の水切板の下になるように折り畳んで使用される構成では、
水切板が折り畳まれ、水切板の上面をワークトップの作業面の一部として使用されるような場合に、孔が表に出て邪魔になるのを防止することができる。
【0060】
本発明の今1つの特徴によれば、水切板が水切デッキを覆うように位置する使用態様と、水切デッキを露出させる使用態様とが、ガイド段部がワークトップの作業面との間に形成する水切デッキ側の段差部と、前記ストッパとに、水切板が当接するまで移動させるだけの単純な作業によって得られるので、使用態様の切り換えを移動位置を特に気にすることなく瞬時に失敗なく達成することができる。
【0061】
本発明の流し台用水切板は、ガイド段部に載置して使用する水切板であって、2枚の水切板を重ねた状態および並んだ状態での連結使用と分離した状態での単独使用ができるように、前記2枚の水切板の連結部の少なくとも一方にマグネットを配し、他方に磁性体またはマグネットを配し、磁力で連結することを特徴とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例としての流し台を示す斜視図である。
【図2】図1の流し台の平面図である。
【図3】図1の流し台の断面図である。
【図4】図1の流し台の図3とは向きを変えて見た断面図である。
【図5】図1の流し台の水切デッキ回りの断面図である。
【図6】本発明の第2の実施例としての水切板を示す平面図および断面図である。
【図7】本発明の第3の実施例としての水切板を示す一部の平面図である。
【図8】本発明の第4の実施例としての水切板を示す断面図である。
【図9】本発明の第5の実施例としての水切板を示す平面図および断面図である。
【図10】本発明の第6の実施例としての流し台を示す平面図である。
【符号の説明】
1 流し台
2 ワークトップ
2a 作業面
2b 開口
5 水槽
5a 開口
11 水切デッキ
81 ガイド段部
82 水切板
85、86、88 ヒンジ金具
91 磁性体
92 マグネット
Claims (4)
- ワークトップの作業面から凹陥した水槽を有する流し台であって、ワークトップの作業面と水槽の開口部との間で、ワークトップの作業面から浅く凹陥して水槽部に至るように形成した水切デッキを設け、水切デッキの上と水槽部の上との間で水切板をスライドできるようにガイドするガイド段部を前記作業面の水切デッキおよび水槽が凹陥している開口に沿って設け、水切板は前記水切デッキをほぼ覆う大きさおよび形状を有するもの2枚を少なくとも重ねた折り畳み状態および2枚並んだ開き状態で利用できるように連結して備え、水切デッキの側に寄って位置する開き状態の水切板の水槽側のものには、水槽の底部に設けられた排水口と上下に対向して開口する孔を設けたことを特徴とする流し台。
- 前記孔を有する水切板は、他の水切板の下になるように折り畳んで使用される請求項1に記載の流し台。
- ワークトップの作業面から凹陥した水槽を有する流し台であって、ワークトップの作業面と水槽の開口部との間で、ワークトップの作業面から浅く凹陥して水槽部に至るように形成した水切デッキを設け、水切デッキの上と水槽部の上との間で水切板をスライドできるようにガイドするガイド段部を前記作業面の水切デッキおよび水槽が凹陥している開口に沿って設け、水切板は前記水切デッキをほぼ覆う大きさおよび形状を有するもの2枚を少なくとも重ねた折り畳み状態および2枚並んだ開き状態で利用できるように連結して備え、ガイド段部上で開き状態の水切板を、この水切板が水切デッキ上から水槽側に退避し、水切デッキのほぼ全体を露出させる位置に位置決めするストッパを設けたことを特徴とする流し台。
- ガイド段部に載置して使用する水切板であって、2枚の水切板を重ねた状態および並んだ状態での連結使用と分離した状態での単独使用ができるように、前記2枚の水切板の連結部の少なくとも一方にマグネットを配し、他方に磁性体またはマグネットを配し、磁力で連結することを特徴とする流し台用水切板。
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