JP3579233B2 - 電子メール管理方法および電子メール管理制御プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、日本語ワードプロセッサ、欧文ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータなど電子メールを使用する機器において、電子メール情報を送信/受信する電子メール管理方法であり、特に電子メールの管理簿を利用した電子メール管理方法および電子メール管理制御プログラムを記録した記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子メールを使用する場合に、すでにある人に送信したメールを再度送信することは、よく行われることであるが、従来の電子メールにおいては、過去に送信した送信記録を利用した場合でも、再度送信したメールの内容、相手にかかわらず、必ず新しい送信簿として1件作成され、電子的な情報の管理をしているにもかかわらず、紙のシステムとほとんど変わらない処理であり、必ずしも電子的なものとは呼べないものであった。
【0003】
このような電子メールを利用した従来の技術としては、特開平5−2539号公報に示すように、電子メールの送信、返信時に送信簿に存在する送信記録を利用して編集するといった技術があるが、これは電子メールを作成する際に用いられる技術であり、再送信の際にはそれほど役に立つ技術ではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記のようにメールの再送信については、送信結果が必ず新規の独立した1つの送信記録として存在してしまうため、送信簿の管理が行いにくかった。
【0005】
請求項1では、再送信する場合に、同じ文書のメールを送った人と新たに追加した人を同じ送信記録で表すことにより、送信の手間を省き、かつ送信簿の管理を簡単に行うことを目的とする。
【0006】
請求項2では、請求項1に関連し、追加指定された人にだけ送信するか、アドレスに指定された人全員に送信するかを文書内容によって自動的に判別することにより、送信を簡単に、かつ送信誤りを防ぐことを目的とする。
【0007】
請求項3では、請求項1に関連し、送信簿の管理を簡単に行うことを目的とする。
【0008】
請求項4では、請求項1に関連し、送信相手からの返事の有無を簡単に知ることを目的とする。
【0009】
請求項5では、請求項1,3,4に関連し、一度送信した複数の相手から返事の来ないメールアドレスのみに再送信することによりメールの再送信を簡単に行うことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の電子メール管理方法は、送受信される電子メールの情報を、記憶手段で保存し管理するメールクライアント装置の電子メール管理方法において、送信者が選択した送信済み電子メールを前記記憶手段から内部記憶部に記憶する記憶ステップと、前記内部記憶部に記憶したメールに含まれるアドレスとは異なるアドレスが追加されたとき、送信済みアドレスと当該追加アドレスを表示形態を異ならせて同時表示する表示ステップと、前記表示ステップで表示された電子メールを送信するとき、前記内部記憶部に記憶した送信記録に追加アドレスが存在するか否かを判断し、追加アドレスのみに前記電子メールを送信する送信ステップとを有することを特徴とする電子メール管理方法である。
【0015】
請求項2記載の記録媒体は、送受信される電子メールの情報を記憶手段で保存し管理するメールクライアント装置の電子メール管理方法において、送信者が選択した送信済み電子メールを前記記憶手段から内部記憶部に記憶する記憶ステップと、前記内部記憶部に記憶したメールに含まれるアドレスとは異なるアドレスが追加されたとき、送信済みアドレスと当該追加アドレスを表示形態を異ならせて同時表示する表示ステップと、前記表示ステップで表示された電子メールを送信するとき、前記内部記憶部に記憶した送信記録に追加アドレスが存在するか否かを判断し、追加アドレスのみに前記電子メールを送信する送信ステップとをコンピュータに実行させるプログラムが記録されたコンピュータが読み取り可能な記録媒体である。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1から図9を用いて本発明の実施例の構成および動作を順次詳細に説明する。なお、これによってこの発明が限定されるものではない。
【0017】
図1は、この発明の一実施例の装置構成図を示すブロック図である。電子メールは、メールを宛て先に送信したり、メールを受信したりするシステムであり、基本的に送信側や受信側のクライアント(1−1)、およびクライアントを管理するサーバー(1−2)からなる。
【0018】
中央演算処理部(1−3)は、全ての処理を管理/制御し命令を送るものであり、図2以降のフローチャートに示されるような動作は全て中央演算処理部(1−3)が行う。表示部(1−4)は、送信簿(1−9)、受信簿(1−10)の一覧を表示部(1−4)上に表示したり、一覧表から選択されたメールの送信情報/受信情報を取り出して表示したり、この表示された情報を入力部(1−5)を用いて修正/編集して新たに送信しょうとするメールを作成する場合に表示したりするものである。
【0019】
入力部(1−5)は、表示部(1−4)に表示された送信簿(1−9)、受信簿(1−10)の選択や、送信記録に含まれるメールアドレスの指定・追加、テキストの変更などを行うものである。
【0020】
内部記憶部(1−6)は、図2以降のフローチャートに示されるような動作を指示するプログラム、表示された送信簿(1−9)のデータ、変更された送信記録、自動的に付加するコメント、テキストを比較する際の比較データや比較結果などを保存するもので、送信簿(1−9)、受信簿(1−10)、比較部(1−11)、外部記憶部(1−7)等と、データのやり取りを行う。
【0021】
外部記憶部(1−7)は、データやプログラムを外部の記録媒体(1−12)に保持するためのもので、記録媒体(1−12)から内部記憶部(1−6)に、データやプログラムを送ったり、逆に内部記憶部(1−6)から記録媒体(1−7)に、データやプログラムを送ったりを行う。通信装置(1−8)は、サーバー(1−2)と実際にメールのやり取りを行うもので、送信を実行した場合、送信メールは内部記憶部(1−6)から送信簿(1−9)に送られると共に、通信装置(1−8)を通してサーバー(1−2)に送られ、逆に受信メールは、サーバー(1−2)から通信装置(1−8)を通してクライアント(1−1)に送られ受信簿に送られる。送信簿(1−9)は、過去に送信したメールの情報(図7,8参照)を保存するものである。受信簿(1−10)は、受信したメールの情報を保存するものである。比較部(1−11)は、送信する文書、受信した文書などを比較し結果を返すものである。
【0022】
次に、図2のフローチャートに従い図7,8を参照して、実施例1の構成の動作を詳細に説明する。図2において、クライアント(1−1)は、送信簿(1−9)の一覧から利用するデータを指定する。これは、送信者が図7(イ)に示す送信簿(1−9)の一覧を、表示部(1−4)上に表示させ、この表示させた送信簿(1−9)の一覧から利用する送信記録、例えば図7(イ)の反転部分のデータを指定する(2−1)。指定された送信記録は、宛て先、サブジェクト名(表題)、テキスト(本文)と言った情報であり、これらは見やすいように例えば図7(ロ)に示すような表示部(1−4)上に設定し、表示される。宛て先は、一例として斜線表示にしておく。表示された情報に、入力部(1−5)を用いて例えば図7(ハ)に示すように追加送信するアドレス(7−1)を追加する(2−2)。指定後に、送信処理の実行を行う(2−3)。送信実行後に、図7(ニ)に示すように実際に送る反転表示されていないアドレスのみを宛て先として指定し(2−4)、実際にメールをクライアント(1−1)からサーバー(1−2)に送る(2−5)。送信に用いられた送信記録に追加指定されたアドレスを追加し(2−6)、新たに送信記録が作成され、図8(イ’)に示すように送信簿の中に追加表示される(2−7)。
【0023】
以上の処理によって、送信者が送信簿の一覧中から再送したいメールを選択してその送信情報を表示し、未送信者のアドレスを追加して送信すると、追加して送信したアドレスのみにメールを送信することが可能になると共に、送信簿中の送信情報に未送信者のアドレスを追加することにより、同じ文書のメールを送った人の管理を簡単に行うことが可能になる。
【0024】
図3のフローチャートにおいて、実施例2の構成を詳細に説明する。実施例1と同様にデータの指定(2−1)、アドレスの追加(2−2)から送信の実行(2−3)までの処理を行う。送信実行(2−3)後に比較部(1−11)を用いて指定された送信記録データのテキスト部と送信した文書データのテキスト部の比較を行う(3−1)。文書の内容が同じであった場合(3−2YES)には、前記実施例1と同様に、実際に送る斜線表示されていないアドレスを宛て先として指定し(2−4)、実際にメールをクライアント(1−1)からサーバー(1−2)に送る(2−5)。
【0025】
文書の内容が異なった場合(3−2NO)には、追加したアドレス部分(3−3NO)には、内部記憶部(1−6)から文書の先頭に例えば[転送]と言ったコメントを付加し(3−4)、斜線表示されているアドレスを指定し(3−5)、追加したアドレスの部分には(3−3YES)、追加アドレスを指定する(3−5)。これにより(2−4)においては、設定されているすべてのアドレスに対して送信を実行することにより、送信されたメールを実施例1同様に、クライアント(1−1)からサーバー(1−2)に送る(2−5)。送信に用いられた送信記録に追加指定されたアドレスを追加し(2−6)、新たに送信記録が作成される(2−7)。
【0026】
以上の処理によって、送信者が送信簿の一覧中から再送したいメールを選択し、その送信情報を表示し、未送信者のアドレスを追加して送信すると、そのメールの文書が変更されていない場合には、未送信者の追加されたアドレスのみに送信し、そのメールの文書が変更されている場合には、送信済みの者/未送信者の両方のアドレスに送信し、自動的に送信簿中の送信情報に未送信者のアドレスを追加することが可能になると共に、同じ文書のメールを送った人の管理を簡単に行い、かつ送信簿の管理を簡単に行うことが可能になる。
【0027】
図4のフローチャートにおいて、実施例3の構成を詳細に説明する。同じ宛て先の相手に文書を再送する場合、実施例1同様に、送信記録を指定し(2−1)、送信を実行する(2−3)。次にアドレスが追加されているか判断を行い、追加されている場合には(4−1YES)、請求項1と同様の処理になる。アドレスが追加されていない場合には(4−1NO)、送信アドレスを指定し(2−4)、実行されたメールをクライアント(1−1)からサーバー(1−2)に送る(2−5)。送信に用いられた送信記録に追加指定されたアドレスを追加し、古い送信記録を削除する(4−2)ことにより、送信簿は図8(イ”)のように表示される。
【0028】
以上の処理によって、送信者が送信簿の一覧中から再送したいメールを選択し、その送信情報を表示し、アドレスの追加を行わずに再度送信した場合には、その送信は、宛て先に表示されているすべてのアドレスの送信として扱われ、一つの送信記録とすることが可能になる。
【0029】
図5のフローチャートにおいて、実施例4の構成を詳細に説明する。他のクライアントから送信されたメールの受信を実行する(5−1)と、受信されたメールは受信簿(1−10)に入り、図8(ホ)に示されるように受信記録が作成される(5−2)。受信記録の受信アドレス、およびタイトルを比較部(1−11)上に取り出し、送信簿(1−9)内に同一の送信アドレス、同一文字列を含むタイトルの送信記録が存在するか比較を行う(5−3)。送信簿内に同一アドレス、同一文字列を含むタイトルの送信記録が存在する場合(5−4YES)、送信記録に存在する同一アドレス部の表示を判別可能にする(5−5)。例としてここでは図8(イ”’)のように下線表示する。
【0030】
以上の処理によって、受信したメールが返信メールだった場合には送信記録の表示を変更することにより、送信したメールのどの相手から返事が来て、どの相手から返事が来ていないかを一目で識別することが可能になる。
【0031】
図6のフローチャートにおいて、実施例5の構成を詳細に説明する。実施例1同様に、送信記録を指定すると(2−1)、送信情報は図8(ヘ)のように下線表示を斜線表示として表される。次に送信を実行する(2−3)と、表示が変更(斜線表示)されているアドレスが存在するかどうかをチェックし、表示が変更(斜線表示)されているアドレスが存在する場合には(6−1YES)、図8(ニ’)のように表示変更(斜線表示)されていないアドレスのみをセットし(6−2)、表示が変更(斜線表示)されているアドレスが存在しない場合には(6−1NO)、すべてのアドレスをセットする(6−3)。実行されたメールをクライアント(1−1)からサーバー(1−2)に送り(2−5)、古い送信記録を削除する(4−2)。
【0032】
以上の処理によって、送信者が送信簿の一覧中から再送したいメールを選択し、その送信情報を表示し、再度送信すると、その送信記録は自動的に再送信したい相手のみを選択することが可能になる。
【0033】
実施例6は、図1の(1−2)および図9で表される。外部記憶部(1−7)の例として、FD/CD−ROM装置などがあり、記録媒体(1−12)の例としては、FD/CD−ROMなどの媒体である。媒体には、ソースプログラム、中間コードプログラム、実行形式プログラム等の形式で請求項1〜5を実現するための管理プログラムが格納されている。この媒体をフロッピーディスクドライブ、CD−ROMキャリーなどの外部記憶部(1−7)にセットし、内部記憶部(1−6)に読み込む。
【0034】
上記構成によれば、過去に送ったメールと同じ文書のメールを送っていない人にも送る場合に、その送信記録を利用してアドレスを追加指定して送ると、送信記録に初めからあった人には送らないことにより、簡単な送信記録の管理が可能となる。
【0035】
また、メールを再送する場合に追加指定した人だけに送るか、全員に送るか自動的に判別することにより、簡単に、かつ誤って既に送った相手に送るといったミスを無くすことが可能になる。
【0036】
さらに、メールを再送信する場合、その送信簿に存在する古い送信記録を自動的に削除し送信記録を1つにまとめて管理することで送信簿の管理を簡単に行うことが可能になる。
【0037】
さらに、過去に送信した送信記録に存在するメールアドレスの相手から、その送信記録固有のタイトルと同じタイトルをもつ電子メールが受信簿にある場合、送信簿に含まれる過去に送信した送信記録に存在する、受信した相手のメールアドレスの表示を変更することにより送信相手からの返事の有無を簡単に知ることが可能になる。
【0038】
さらに、送信簿から過去に送信したある送信記録を再送信する場合に、その送信記録に存在するメールアドレスの相手から、その送信記録固有のタイトルと同じタイトルをもつ電子メールが受信されている場合、その送信記録に存在する。その受信されたメールアドレスの相手以外のメールアドレスのみに再送信することによりメールの再送信を簡単に行うことが可能になる。
【0039】
さらに、電子メール管理または利用プログラムを記録したコンピュータ記録媒体においては、機器に依存することなく使用可能なため、汎用性がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成ブロック図である。
【図2】本発明の動作を示すフローチャート(その1)である。
【図3】本発明の動作を示すフローチャート(その2)である。
【図4】本発明の動作を示すフローチャート(その3)である。
【図5】本発明の動作を示すフローチャート(その4)である。
【図6】本発明の動作を示すフローチャート(その5)である。
【図7】本発明の詳細説明図(その1)である。
【図8】本発明の詳細説明図(その2)である。
【図9】本発明の詳細説明図(その3)である。
【符号の説明】
1−1 再送信手段
1−2 アドレス追加指定手段
1−3 送信記録管理手段
1−4 再送信先自動決定手段
1−5 受信記録表示手段
Claims (2)
- 送受信される電子メールの情報を、記憶手段で保存し管理するメールクライアント装置の電子メール管理方法において、
送信者が選択した送信済み電子メールを前記記憶手段から内部記憶部に記憶する記憶ステップと、
前記内部記憶部に記憶したメールに含まれるアドレスとは異なるアドレスが追加されたとき、送信済みアドレスと当該追加アドレスを表示形態を異ならせて同時表示する表示ステップと、
前記表示ステップで表示された電子メールを送信するとき、前記内部記憶部に記憶した送信記録に追加アドレスが存在するか否かを判断し、追加アドレスのみに前記電子メールを送信する送信ステップとを有することを特徴とする電子メール管理方法。 - 送受信される電子メールの情報を記憶手段で保存し管理するメールクライアント装置の電子メール管理方法において、
送信者が選択した送信済み電子メールを前記記憶手段から内部記憶部に記憶する記憶ステップと、
前記内部記憶部に記憶したメールに含まれるアドレスとは異なるアドレスが追加されたとき、送信済みアドレスと当該追加アドレスを表示形態を異ならせて同時表示する表示ステップと、
前記表示ステップで表示された電子メールを送信するとき、前記内部記憶部に記憶した送信記録に追加アドレスが存在するか否かを判断し、追加アドレスのみに前記電子メールを送信する送信ステップとをコンピュータに実行させるプログラムが記録されたコンピュータが読み取り可能な記録媒体。
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