JP3578519B2 - エチレン−α−オレフィンランダム共重合体およびその製造法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、引張特性、引き裂き強度などの機械的性質、ゴム弾性などに優れ、特に自動車部品、家電分野、包装材料に好適なエチレン系ランダム共重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、軟質ポリオレフィン樹脂としては、エチレンとα−オレフィンとのエチレン系ランダム共重合体が知られている。例えば、代表的なものとしては、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−ブテンランダム共重合体、エチレン−ブテン−プロピレンランダム三元共重合体が一般に良く知られている。
これらの製造方法としては、チタン化合物と有機アルミニウム化合物からなるチタン系重合触媒またはバナジウム系重合触媒の存在下にエチレンと1種以上またはそれ以上のα−オレフィンを共重合する方法が公知である。
チタン系重合触媒によるエチレン系ランダム共重合体およびバナジウム系重合触媒エチレン系ランダム共重合体に関しては、例えば米国特許3,278,504号、米国特許3,332,921号、英国特許1,018,341号、英国特許1,084,953号等数多くの提案がある。
【0003】
一方、ジルコニウム化合物およびアルミノキサンを用いたメタロセン系重合触媒が知られている。このメタロセン系重合触媒を用いた、エチレン系ランダム共重合体に関しては、特開昭58−19309号公報、特開昭59−95292号公報、特開昭60−35005号公報、特開昭60−35006号公報、特開昭60−35007号公報、特開昭60−35009号公報に記載されている。
また、特開昭62−121707号公報には、インデニル基、置換インデニル基およびその部分水素化物からなる群から選ばれた少なくとも2個の基が低級アルキル基を介して結合した多座配位性化合物を配位子とする周期律表IVB族の遷移金属化合物、およびアルミノキサンから形成される重合触媒を用い、α−オレフィン成分が30〜90モル%のα−オレフィン系ランダム共重合体が開示されている。
【0004】
一方、特公平6−104700号公報には、同重合触媒を用いたα−オレフィン成分が50ないし99モル%のエチレン−ブテンランダム共重合体が開示されている。
特開昭62−121709号公報には、共役π電子を有する基を配位子としたジルコニウムハイドライド化合物、およびアルミノキサンからなる重合触媒を用い、特定の物性を有する、α−オレフィン成分の含有量が15〜65重量%の低結晶性エチレン系ランダム共重合体が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら公知文献に記載されたものは、成形品の表面の粘着性が大きく透明性に劣るとか、永久伸びなどのゴム弾性、引裂強度に劣るなどの問題点があった。
本発明の目的は、引張り特性、引き裂き強度などの機械的性質、ゴム弾性、成形品表面の粘着性などに優れたエチレン系ランダム共重合体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、このようなエチレン系ランダム共重合体の諸問題を解決する方法を種々検討した結果、本発明者らは、エチレンおよびα−オレフィン成分からなり、かつ後述の(A)〜(C)の物性を有するエチレン系ランダム共重合体により解決できることを見いだし本発明に至ったものである。
すなわち、本発明はα−オレフィン含有量が30〜80重量%であり、かつ下記物性を有するエチレン−α−オレフィンランダム共重合体を提供するものである。
(A)固体粘弾性測定により得られる損失正接(tanδ)の最大値(Y)とα−オレフィン含有量(X)が下記式を満足する
Y≧0.024X−0.32
(式中、Xはα−オレフィンの重量%を表し、30≦X≦80である)
(B)ガラス転移点:−20℃以下
(C)X線回析により測定される結晶化度:5%以下
以下、本発明を詳しく説明する。
【0007】
本発明におけるエチレン−α−オレフィンランダム共重合体のα−オレフィンとしては、炭素数が3〜20のα−オレフィンが挙げられる。具体例としては、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどが挙げられる。これらのα−オレフィンは1種類でもよく、2種類以上を混合して使用することもできる。
本発明のエチレン−α−オレフィンランダム共重合体に占めるα−オレフィンの含有量は30〜80重量%であり、好ましくは32〜78重量%、特に好ましくは35〜75重量%である。α−オレフィン含有量が30重量%未満では柔軟性が劣る。一方、80重量%を超えると引裂き強度などの機械的強度が劣るので好ましくない。
【0008】
本発明のエチレン−α−オレフィンランダム共重合体は、以下の(A)〜(C)の物性を有することが必要である。
(A)固体粘弾性測定により得られる損失正接(tanδ)の最大値(Y)とα−オレフィン含有量(X)が下記式を満足する
Y≧0.024X−0.32
(式中、Xはα−オレフィンの重量%を表し、30≦X≦80である)
(B)ガラス転移点:−20℃以下
(C)X線回析により測定される結晶化度:5%以下
【0009】
本発明における(A)tanδの最大値(Y)は、固体粘弾性測定装置を用いて高分子材料の動的粘弾性を測定したときに得られる温度−tanδ曲線のピーク最大値である。このピーク曲線の例を図1に示す。
なお、動的粘弾性は、振動数で振動するひずみ(応力)を与える測定法であり、固体粘弾性測定装置に関しては「プラスチック試験ハンドブック」第212〜223頁(日刊工業新聞社1969年発行)に記載されている。
上記式は、好ましくは
Y≧0.024X−0.22
であり、さらに好ましくは
Y≧0.024X−0.12
である。Sが上記式を満足しない場合は、柔軟性、ゴム弾性、機械的強度に劣るので好ましくない。
【0010】
また、(B)ガラス転移点(以下「Tg」という)は上記固体粘弾性測定装置により得られるtanδ曲線のピーク温度である。該Tgは−20℃以下である必要があり、好ましくは−23℃以下、特に好ましくは−26℃以下である。Tgが−20℃を超えるとゴム弾性に劣るので好ましくない。
また、本発明のエチレン系ランダム共重合体は、(C)X線回析により測定される結晶化度(以下「Xc」という)が5%以下であり、好ましくは、3%以下である。Xcが5%を超えると透明性および耐衝撃強度が低下するので好ましくない。
【0011】
本発明のエチレン−α−オレフィンランダム共重合体は、下記成分(a),(b)および(d)、または成分(a),(b),(c)および(d)からなる触媒を用いて重合することにより得ることができる。
(a)表面に水酸基を持つ固体と、以下の一般式(1)で表される化合物
MR1 R2 R3 (1)
(式中、Mは周期律表第13族の元素であり、R1 、R2 、R3 は各々同一でも異なっていてもよく、水素、炭素数1〜20の炭化水素基、アルコキシド基もしくはハロゲンである。)を反応させて得られた担体
(b)周期律表第4、5または6族遷移金属を含有する有機化合物
(c)下記の一般式(2)または(2’)で示される、ヘテロ原子含有化合物
AL1 L2 (2)
AL1 L2 L3 (2’)
(式中、Aは孤立電子対を持つ元素、L1 、L2 、L3 は各々同一でも異なっていてもよく、炭素数1〜20の炭化水素基あるいはケイ素含有炭化水素基もしくはアルコキシド基である。)
【0012】
(d)有機アルミニウム化合物
本発明の(a)成分に用いる表面に水酸基を持つ固体としては、無機酸化物、無機塩化物、無機水酸化物、有機高分子化合物であり、実質上表面等に水酸基を持つものを用いることが出来る。具体的には、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、マグネシア、チタニア、ジルコニア、カルシア等の表面等に水酸基を持つ無機酸化物、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化カリウム、塩化カルシウム等の無機塩化物、またはポリビニルアルコール等の水酸基を持つ高分子化合物の群から選ばれる1種または2種以上を使用することができる。これらの化合物は、平均粒子径が5〜200μm、比表面積が100〜1000m2 /gの微粒子であることが好ましい。さらに、吸着水を除き、水酸基数を制御するために熱処理を行う。例えばシリカの熱処理時間は2〜24時間、通常4〜8時間である。水酸基含有量は熱処理温度により異なり、150℃で処理した場合、水酸基は約5個/nm2 、600℃で処理した場合1個/nm2 程度となる。400〜600℃で処理したシリカ、アルミナもしくはシリカ−アルミナの群の1種もしくは2種以上を使用することが好ましい。
【0013】
本発明における一般式(1)で表される化合物(以下「第13族化合物」という。)は
MR1 R2 R3 (1)
であって、Mは周期律表第13族の元素であり、このうち好ましいのはホウ素、アルミニウムであり、特に好ましいのはホウ素である。R1 、R2 、R3 は各々同一でも異なっていてもよく、水素、炭素数1〜20の炭化水素基もしくはアルコキシド基またはハロゲンであってもよい。
第13族化合物の具体例としては、トリメチルホウ素、トリエチルホウ素、トリプロピルホウ素、トリブチルホウ素、トリフェニルホウ素、トリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素などがあり、詳細は特願平6−277133号に記載されている。
【0014】
本発明における水酸基を持つ固体と第13族化合物の反応は、種々の方法で行うことができ、非溶媒系で反応することも可能であるが、一般には有機溶媒中で行われる。使用する有機溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等の脂肪族炭化水素、メチルシクロペンタン、シクロペンタン、シクロオクタン等の脂環族炭化水素ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、シメン等の芳香族炭化水素等を用いることができる。
【0015】
水酸基を持つ固体と第13族化合物と反応させる条件としては本発明の効果が認められる限り任意であるが、一般的には次の条件が望ましい。
反応温度条件は通常−70℃〜120℃であり、好ましくは0℃〜100℃である。反応時間は濃度、温度等の条件により一概に規定できないが、第13族化合物と水酸基との反応は十分にさせることが好ましく、最低5分間以上が好ましい。
水酸基を持つ固体と第13族化合物の反応量比は特に制限はないが、水酸基数に対する第13族化合物が等当量以上であることが好ましい。
反応生成物である担体は反応液より分離し、未反応の第13族化合物は洗浄により取り除かねばならない。洗浄溶媒としては上記有機溶媒を用いることができる。洗浄温度は−30℃〜120℃であり、好ましくは0℃〜100℃である。洗浄は洗液中に第13族化合物が実質的に検出されないことが好ましい。洗浄終了後、担体は乾燥するかもしくは有機溶媒存在下で使用することができる。
【0016】
本発明における(b)周期律表第4、5または6族遷移金属を含有する有機化合物としては下記一般式(3)で示す化合物が挙げられる。
(式中、Meは周期律表第4、5、6族遷移金属であり、(C5 R4 m)、(C5 R5 n)はシクロペンタジエニルまたは置換シクロペンタジエニルであり、R4 およびR5 は同一でも異なっていてもよく、水素または炭素数1〜20のアルキル、アルケニル、アリール、アルキルアリールまたはアリールアルキル基、アルキルシリル基、シリルアルキル基であり、もしくは2つの隣接する炭素原子が結合して環を作っていてもよい。R6 は炭素数1〜20のアルキレン基、−GeR8 R9 −、−SiR8 R9 −、−O−、−S−、−NR8 −、−PR8 −であり、R7 は炭素数1〜20のアルキレン基、−GeR8 R9 −、−SiR8 R9 −、−O−、−S−、−NR8 −、−PR8 −または−OR8 、−NR8 R9 、−PR8 R9 (R8 、R9 は水素または炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルキルアリール基、アリールアルキル基などの炭化水素基あるいはハロゲン化アルキル基またはハロゲン化アリール基)であって、R6 は(C5 R4 m)環2個と結合しており、R7 は(C5 R4 m)とMeに結合している。Qはアリール基、アルキル基、アルケニル基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基、アルキルシリル基から選ばれ、1〜20の炭素原子を持つ炭化水素基またはハロゲンであり、同じでも異なってもよい。Q’は炭素数1〜20のアルキリデンラジカルであり、sは0または1、pは0、1、または2、sはpが0のときは0、m並びにnはsが1のとき4であり、sが0のとき5である。)具体例としては、ジメチルシリレンビス(2−メチルベンゾインデニル)−ジルコニウムジクロリド、ジエチルシリレンビス(2−メチルインデニル)−ジルコニウムジクロリドなどが挙げられ、詳細な例示は特開平5−209014号公報、特開平6−184179号公報等に記載されている。
【0017】
本発明における(c)ヘテロ原子含有化合物は、下記一般式(2)または(2’)で示される。
AL1 L2 (2)
AL1 L2 L3 (2’)
(式中、Aは孤立電子対を有する元素、L1 、L2 、L3 は各々同一でも異なっていてもよく、炭素数1〜20の炭化水素基、トリメチルシリル基、トリメチルシリルフェニル基などのケイ素含有炭化水素基、または炭素数1〜20のアルコキシド基である。)
Aの具体例としては、窒素、酸素、硫黄、リン等が挙げられる。ヘテロ原子含有化合物は担体に担持してもよく、また重合時に添加してもよい。
ヘテロ原子含有物質の具体例としては、例えばエーテル類;チオエーテル類;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリフェニルアミン、アニリン、ピリジン、ビピリジン、フェナントロリン、N,N−ジメチルアミン、N,N−ジエチルアニリン等のアミン類;トリメチルフォスフィン、トリエチルフォスフィン、トリフェニルフォスフィン等のフォスフィンを挙げることができ、好ましいものとしては、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリンである。
【0018】
本発明において使用される(d)有機アルミニウム化合物としては、下記の一般式で表わせる化合物が挙げられる。
AlRn Xm
(Rはアルキル基、Xはハロゲンを意味し、n,mは個数を意味し、n+m=3である。)
具体的には、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムジクロライド等があげられるが、好ましくはトリイソブチルアルミニウム、トリエチルアルミニウムである。
【0019】
本発明のオレフィン重合用触媒は、前記成分(a)、(b)、(c)、(d)のうち(a)、(b)、(d)のみを用いても良いが(c)成分を用いることにより高い重合活性が得られる。各成分の接触方法に特に制限はなく、例えば
▲1▼不活性溶媒中で各成分を混合する方法
▲2▼不活性溶媒中で、担体(a)と成分(c)を接触させ、不活性溶媒で洗浄後、成分(b)、(d)と混合する方法
などの方法によることができる。
【0020】
本発明のエチレン−α−オレフィンランダム共重合体の重合は、公知の連続式、回分式の方法いずれの方法でも得ることができ、重合反応器の形態に特に制限はない。上記プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体は、ヘキサン、ヘプタン、燈油等の不活性炭化水素またはプロピレンのような液化α−オレフィン溶媒存在下でのスラリー法や無溶媒下の気相重合法で、重合温度が室温〜130℃の範囲で行われる。好ましくは、50〜90℃の範囲で行われる。重合圧力は2〜50Kg/cm2 の範囲で行われる。
重合工程における反応器は、当該技術分野で一般に用いられるものが適宜使用できる。例えば、撹拌槽型反応器、流動床型反応器、循環式反応器を用いて、重合操作を連続式、半回分式、回分式のいずれかの方法で行うことができる。
得られたエチレン−α−オレフィンランダム共重合体スラリーまたは粉末は、必要に応じ、アルコールや水等で不活性化または残触媒の除去を行った後、乾燥し、添加剤と溶融混合し供される。
【0021】
本発明のプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体に対しては、熱可塑性樹脂に慣用の他の添加剤(例えば、酸化防止剤、耐候性安定剤、帯電防止剤、滑剤、ブロックキング防止剤、防曇剤、造核剤、染料、顔料、オイル、ワックス等)を本発明の目的を損なわない範囲で適宜量配合できる。
例えば、このような添加剤の例としては、酸化防止剤として2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,6ジ−t−ブチル−p−クレゾール、4,4’−チオビス−(6−t−ブチルフェノール)、2,2−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、オクタデシル3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−1’−ヒドロキシフェニル)プロピネート、テトラキス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、4,4’−チオビス−(6−ブチルフェノール)、紫外線吸収剤としてはエチル−2−シアノ−3、3−ジフェニルアクリレート、2−(2’−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、可塑剤としてフタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、ワックス、流動パラフィン、りん酸エステル、帯電防止剤としてはトモノステアレート、ソルビタンモノパルミテート、硫酸化オレイン酸、ポリエチレンオキシド、カーボンワックス、滑剤としてエチレンビスステアロアミド、ブチルステアレート等、造核剤として、カルボン酸の金属塩、ジベンジリデンソルビトール誘導体、フォスフェート金属塩、タルクや炭酸カルシウムなどの無機フィラーなどが挙げられる。具体例としては、安息香酸ナトリウム、アジピン酸アルミニウム、p−t−ブチル安息香酸アルミニウム塩、チォフェネカルボン酸ナトリウム、1,3,2,4−ジベンジリデンソルビトール、1,3,2,4−ジ−(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3−p−クロルベンジリデン−2,4−p−メチルベンジリデンソルビトール、ナトリウム−ビス−(4−t−ブチルフェニル)フォスフェート、カリウム−ビス−(4−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、タルク、炭酸カルシウム等の無機化合物などが挙げられる。着色剤としてカーボンブラック、フタロシアニン、キナクリドン、インドリン、アゾ系顔料、酸化チタン、ベンガラ等、充填剤としてグラスファイバー、アスベスト、マイカ、ワラストナイト、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等である。又、他の多くの高分子化合物も本発明の作用効果が阻害されない程度にブレンドすることもできる。
【0022】
これらの配合方法としては、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体に上記各種添加剤または充填剤等を配合し、溶融混練する方法がある。具体的には、従来公知の混合方法、例えば、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、タンブラーなどを用いて各成分を混合し、さらに、ニーダー、ミキシングロール、バンバリミキサー、押出機などを用いて溶融混合する方法が挙げられる。溶融混練温度については、170〜300℃の範囲が良い。好ましくは、190〜280℃の範囲が良い。特に、好ましくは、200〜250℃の範囲である。一方、各成分を直接成形機に供給し成形加工しても良い。
上記樹脂組成物の溶融指数(MFR,JIS−K7210表1条件14により荷重2.16Kg, 温度230℃)は特に制限されるものではなく、成形法によって選ばれるが、押出成形によっては0.1〜500の範囲が適当である。
【0023】
本発明のエチレン−α−オレフィンランダム共重合体は、は公知の溶融成形法及び圧縮成形法により射出成形体、フィルム、シート、チューブ、ボトルなどに成形でき、単体での使用及び他の材料を積層しても使用できる。
例えばこの様な製品の積層方法としてはポリウレタン系、ポリエステル系ポリアクリル系等のドライラミネート接着剤を用い、本発明の樹脂組成物の単層品にその他の熱可塑性樹脂層を積層するいわゆるドライラミネート成形法やサンドウィッチラミネーション法、によって行なわれるか、又は共押出ラミ、共押出法(フィードブロック方式、マルチマニホールド方式)、共射出成形法、共押出パイプ成形法である。
このようにして得られた多層積層体は次に真空成形機、圧空成形機、延伸ブロー成形機等を用い、再加熱し延伸操作を加える方法あるいは前述の多層積層体又は樹脂組成物の単層成形物を一軸、或は二軸延伸機を用いて加熱延伸操作を施すことができる。
【0024】
【実施例】
以下、実施例をあげ本発明を更に詳しく説明する。
本発明における各物性の測定方法および装置を以下に示す。
(1)α−オレフィン含有量
プロピレンは H.N. Cheng;Macromolecules,17,1950(1984)および1−ブテンは E.T. Hsieh et.al;ibid.,15 353(1982)に記載された方法をもとに13C−NMR法により測定した。
(2)MFR
JIS K7210 表1条件14に準拠して行った。装置はタカラ(株)製のメルトインデクサーを用いた。
【0025】
(4)結晶化度
プレス成形法にて、温度170℃で5分間加圧保持後、温度30℃で5分間加圧冷却し厚さ0.1mmのサンプルを作成し、次に湿度50%、温度23℃の恒温室に48時間以上放置後、X線回折法により測定した。
装置 :理学電機社製RU−200
(5)引張試験
JIS K6301に従い,JIS 3号ダンベルを用い(厚さ2mm),引張速度500mm/分、温度23℃で実施した。
(6)永久伸び
JIS K6301に従い実施した。厚さ2mm、標線間距離20mmの試験片を伸び(%)の1/2に相当する長さに500mm/分で引張り、10分間保持した後、解放10分後の標線間の長さ(L)を測定し、以下の式により永久伸びを算出した。
永久伸び(%)=(L−20)×100/20
(7)引裂強度
プレス成形法にて、温度170℃で5分間加圧保持後、温度30℃で5分間加圧冷却し、厚み0.5mmのサンプルを作成し、湿度50%、温度23℃の恒温室で48時間以上放置後、JIS K7128法に準拠し、エルメンドルフ引き裂き強度を求めた。
【0026】
(8)内部ヘーズ
プレス成形法にて、温度170で5分間加圧保持後、温度30℃で5分間加圧冷却し、厚み0.5mmのサンプルを作成し、湿度50%、温度23℃の恒温室で24時間以上放置後,JIS K7105に準じて測定した。
装置:スガ試験機(株)製HGM−3DP型ヘーズメーター
(9)ブロッキング性
ASTM D1893に準じ、2枚のフィルム(100×150mm)を重ね合わせ、2枚のガラス板にはさみ10kgの荷重をのせ、50℃で7日間放置後、万能試験機にて1cm当りの剥離強度を測定した。
(10)アイゾット衝撃強度(ノッチ付き)
JIS K7110に準拠して温度−30℃の条件で行った。装置は上島製作所(株)製のU−Fインパクトテスターを用いた。
(11)曲げ弾性率
JIS K7203に準拠して行った。
(12)熱変形温度
JIS K7207に準拠し荷重4.6kgで行った。
【0027】
[ホウ素担持無機担体の調製]
シリカを窒素気流中600℃にて4時間焼成した。該シリカの表面水酸基数は2個/nm2 であった。該シリカ2gに30mlのトリス(テトラフルオロフェニル)ボランのイソパラフィン溶液を加え室温で1時間反応させた。反応物をヘキサン洗浄後、乾燥した。得られた個体にトルエン30mlと、N,N−ジメチルアニリン0.24mlを加え室温で3時間反応させた。反応物をトルエン洗浄後、乾燥し、ホウ素担持シリカを調整した。
【0028】
実施例1
6.0lのステンレス製オートクレーブに、20℃にてトルエン2000mlとトリイソブチルアルミニウムの1.0Mトルエン溶液8ml、1−ブテン6.0molおよびエチレンをその分圧が7kg/cm2 になるように仕込み、十分に撹拌した。続いて、ジメチルシリレンビス(2−メチル−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリドの1mmol/lトルエン溶液4mlと上記ホウ素担持無機担体200mgおよびトリイソブチルアルミニウムの0.5Mトルエン溶液4.0mlを接触混合した後、窒素でオートクレーブに圧入し、エチレンをその分圧が7kg/cm2 を維持するように連続的に供給しながら20℃で30分間重合した。その後メタノールをオートクレーブに圧入し重合を停止させ、得られた溶液を大量のメタノール中に投入し、析出した重合体を70℃で一昼夜減圧乾燥してエチレン−1−ブテン共重合体(以下「EB1」という)を得た。
得られたEB1の各種物性を測定した。その結果を表1に示す。
【0029】
実施例2〜4
エチレン分圧および1−ブテンを適宜調整した以外は実施例1と同様にして共重合体(以下「EB2」〜「EB4」という)を得た。これらの物性を表1に示す。
【0030】
実施例5
1−ブテンの代わりにプロピレンを6.0mol使用した以外は実施例1と同様にして共重合体(以下「EP1」という)を得た。EP1の物性を表1に示す。
【0031】
比較例1
1−ブテン含有量が30重量%以下になるように調整した以外は、実施例1と同様にして共重合体(以下「EBa」という)を得た。EBaの物性を表1に示す。
【0032】
比較例2
1−ブテン含有量が80重量%以上となるように調整した以外は、実施例1と同様にして共重合体(以下「EBb」という)を得た。EBbの物性を表1に示す。
【0033】
比較例3
エチレン−1−ブテン共重合体として三井石油化学社製タフマーA1085(以下「EBc]という)を使用し物性を測定した。その結果を表1に示す。
【0034】
比較例4
チタン系固体触媒を使用した以外は、実施例1と同様にして重合を行い共重合体(以下「EBd」という)を得た。EBdの物性を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
実施例6、7、比較例5、6
さらに、本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体(EB2およびEB3)ならびに比較例で用いたEBbおよびEBdを用いてホモポリプロピレンとの組成物を製造し、その改良効果を評価した。
すなわち、ホモポリプロピレン(MFR:35g/10分)70重量部、実施例、比較例で用いた共重合体30重量部、テトラキス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン 0.05重量部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール 0.08重量部、ステアリン酸カルシウム 0.1重量部および造核剤としてナトリウム−2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート 0.4重量部をドライブレンド後、神戸製鋼社製2軸押出機(KTX−37)を使用して200℃で溶融混練し組成物を作製した。得られた各組成物を東芝機械(株)製IS−170FII(理論射出量250cm3 )を用い、成形温度220℃、金型冷却温度40℃で、アイゾット衝撃試験片、曲げ弾性率試験片、を作成した。次に、湿度50%、温度23℃の恒温室に二昼夜放置後、これらの物性を測定した。
また、上記組成物を25mmφTダイフィルム成形機を用いて成形温度210℃にて厚さ30μmのフィルムを作製した。得られたフィルムについてブロッキング性の評価を行った。
以上の結果を表2に示す。
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】
本発明のエチレン−α−オレフィンランダム共重合体は、引張特性、引き裂き強度などの機械的性質、ゴム弾性などに優れるので、特に自動車部品、家電分野、包装材料に有用である。
また、他の樹脂に配合することにより剛性、耐衝撃性、耐熱性などの改良効果が顕著であり、改質剤としての用途も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエチレン−1−ブテンランダム共重合体の温度−tanδ曲線の例である。
Claims (3)
- α−オレフィン含有量が30〜80重量%であり、かつ下記物性を有し、下記成分(a),(b),(c)および(d)からなる触媒を用いて製造されるエチレン−α−オレフィンランダム共重合体。
(A)固体粘弾性測定により得られる損失正接(tanδ)の最大値(Y)とα−オレフィン含有量(X)が下記式を満足する
Y≧0.024X−0.32
(式中、Xはα−オレフィンの重量%を表し、30≦X≦80である)
(B)ガラス転移点:−20℃以下
(C)X線回析により測定される結晶化度:5%以下
(a)表面に水酸基を持つ固体と、トリス(テトラフルオロフェニル)ボランを反応させて得られる担体
(b)ジメチルシリレンビス(2−メチルベンゾインデニル)−ジルコニウムジクロリドおよびジエチルシリレンビス(2−メチルインデニル)−ジルコニウムジクロリドから選ばれる少なくとも1種の有機化合物
(c)下記の一般式(2)または(2 ' )で示される、ヘテロ原子含有化合物
AL 1 L 2 (2)
AL 1 L 2 L 3 (2 ' )
(式中、Aは孤立電子対を持つ元素、L 1 、L 2 、L 3 は各々同一でも異なっていてもよく、炭素数1〜20の炭化水素基あるいはケイ素含有炭化水素基もしくはアルコキシド基である。)
(d)有機アルミニウム化合物 - α−オレフィンがプロピレン及び/または1−ブテンである請求項1記載のエチレン−α−オレフィンランダム共重合体。
- 下記成分(a),(b),(c)および(d)からなる触媒を用いることを特徴とする請求項1または請求項2記載のエチレン−α−オレフィンランダム共重合体の製造法。
(a)表面に水酸基を持つ固体と、トリス(テトラフルオロフェニル)ボランを反応させて得られる担体
(b)ジメチルシリレンビス(2−メチルベンゾインデニル)−ジルコニウムジクロリドおよびジエチルシリレンビス(2−メチルインデニル)−ジルコニウムジクロリドから選ばれる少なくとも1種の有機化合物
(c)下記の一般式(2)または(2' )で示される、ヘテロ原子含有化合物
AL1 L2 (2)
AL1 L2 L3 (2' )
(式中、Aは孤立電子対を持つ元素、L1 、L2 、L3 は各々同一でも異なっていてもよく、炭素数1〜20の炭化水素基あるいはケイ素含有炭化水素基もしくはアルコキシド基である。)
(d)有機アルミニウム化合物
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