JP3577739B2 - 軸流ファン - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、毛髪乾燥用ドライヤー等に用いられる軸流ファンの構造に関し、特に軸流ファンの低騒音化を図る構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の軸流ファンの場合、ケーシングとファンとの間の隙間で発生する騒音の主な原因のひとつとして、ファンの外周部から発生する渦による乱流騒音がある。その対策として、ファンとファン周りのケーシングの内壁との間の隙間を可能な限り小さくする手法がとられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ファン1の羽根2の形状は図4、図5に示すように低騒音化のために回転方向(図5の矢印A方向)に前進(吸い込み口側を前とし、吐風口側を後としている)してあることが多く、そのためファン1は回転時、特に5000rpmを超えるような高速回転時において、遠心力にて羽根2の外周部2bの前縁部2a側が外方に広がる。
【0004】
そこで、図6(a)に示すように、ケーシング3の内壁とファン1の羽根2の外周部2bとの間の隙間Sを静止時に一定にした場合、この隙間Sが小さ過ぎると、ファン1の回転時に図6(b)に示すように羽根2の外周部2bの前縁部2a側が遠心力にて広がり、ファン1の回転時に羽根2とケーシング3の内壁との接触が発生しやすくなるという問題がある。
【0005】
またファン1の回転時に羽根2の外周部2bの前縁部2a側がケーシング3の内壁に接触しないように隙間Sを大きくした場合、ファン1の回転時に羽根2の外周部2bの後縁部2c側が殆ど広がらないため、静止時にファン1の羽根2の外周部2bとケーシング3の内壁との間に隙間Sが一定になる仕様にしたとき、羽根2の外周部2bの後縁部2c側において必要以上に隙間Sが大きくなり、騒音レベルが大きくなるという問題がある。
【0006】
またこの種の軸流ファンに騒音を低減するものとして特公平5−14118号公報に開示されるものが提供されているが、これは羽根の3次元的形状の設計に工夫をして騒音を低減するものであって、構造的に複雑なものである。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的とするところはファンの羽根とその周りのケーシングの内壁との間の隙間を回転時に一定にし、ファンの羽根とケーシングの内壁との接触を避けつつ、軸流ファンの主な騒音源であるファン外周部の乱流騒音を最大限に低減させることができる軸流ファンを提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明軸流ファンは、前側の一端に吸い込み口4を、後側の他端に吐風口5を有する筒状のケーシング3内に、ファン1と、ファン1を駆動するモータ6と、モータ6の保持と風の整流を目的とした整流翼7とをモータ6や整流翼7がファン1より吐風口5側である後側に位置するように配設した軸流ファンにおいて、ファン1が回転してファン1の羽根2の外周部2bの前縁部2a側の径が大きくなるように広がった状態で、ファン1とファン1の周りのケーシング3の内壁との間の隙間Sを一定にするために、ケーシング3の内壁を風上側の径が大きくなるように傾斜させて成ることを特徴とする。
【0009】
【作用】
上記構成によれば、ファン1が回転して羽根2の外周部2bの前縁部2a側が広がった場合にも、ファン1の羽根2とケーシング3の内壁との当たりを避けつつ、羽根2の外周部2bとケーシング3の内壁との間の隙間を前縁部2a側から後縁部2c側まで小さくでき、ファン1外周部から発生する騒音を最大限低減できる。
【0010】
【実施例】
図2に示すように軸流ファンのケーシング3は円筒状をしており、ケーシング3の前側の一端の開口部を吸い込み口4とし、後側の他端の開口部を吐風口5としてある。吸い込み口4にベルマウス状のフランジ10を設けてある。ケーシング3内はファン1と、ファン1を駆動するモータ6と、モータ6の固定とファン1から出る風の整流の機能を有する整流翼7を配置してある。モータ6の出力軸8はファン1の軸部9に結合してあり、モータ6を回転駆動することによりファン1を回転駆動できるようになっている。ファン1には複数枚の羽根2を設けてある。モータ6は整流翼7に固定してあり、整流翼7はケーシング3に固定してある。
【0011】
ところで、ファン1とファン1周りのケーシング3の内壁との隙間は小さいことが望ましいが、ケーシング3が外力を受けたときの変形量を確保しなければならない。この変形量は軸流ファンの使用状態によって異なるが、本実施例において、ファン1をプラスチック製の外径60mmとし、ケーシング3も厚さ2mmのプラスチック製とし、吸い込み口4にベルマウス状のフランジ10を設けて、8Kg・fの外力に耐えることを条件とした場合、約0.6mmの隙間Sが必要である。また図5、図6のようにファン1の羽根2の形状が回転方向に前進している場合、本実施例において、10000rpmの回転時に、羽根2の外周部2bの前縁部2a側の外径が0.8mm広がる。羽根2の外周部2bの後縁部2c側は殆ど広がらない。
【0012】
これらのことを考慮し、図1に示す実施例ではファン1の羽根2の外周部2bの後縁部2c側の隙間Sを0.6mm、羽根2の外周部2bの前縁部2a側の隙間Sが1.0mmになるようにケーシング3の内壁を傾斜させている。つまり、ケーシング3の内壁を後側から前側に向けて径が大きくなるテーパー筒状にしている。図1(a)はファン1が静止時の状態であり、図1(b)はファン1が回転した時の状態である。
【0013】
しかして、上記構成の軸流ファンは、モータ6を駆動し、ファン1が回転した場合、ファン1の羽根2の外周部2bの前縁部2a側が広がり、ファン1とケーシング3との間の隙間Sを、ファン1の羽根2とケーシング3との接触が発生しない限りにおいて最も小さくでき、騒音の低減が図れる。本実施例の場合、隙間Sを静止時において1.0mmの一定間隔とした従来例の場合と比較して図4に示すように各風量において、約2〜3dBの騒音レベルが低減できる。図3は風量と騒音値の関係を示すものであり、線Cは本発明の実施例のものを示し、線Bは従来例のものを示す。なお、縦軸の騒音の1目盛は1dBを示す。
【0014】
なお、上記実施例では、隙間Sを前縁部2a側で1.0mmとし、後縁部2b側で0.6mmとするものについて述べたが、この数値に限定されるものでない。
【0015】
【発明の効果】
本発明は叙述のようにファンが回転してファンの羽根の外周部の前縁部側の径が大きくなるように広がった状態で、ファンとファンの周りのケーシングの内壁との間の隙間を一定にするために、ケーシングの内壁を風上側の径が大きくなるように傾斜させているので、ファンが回転してファンの羽根の外周部の前縁部側が広がった場合にも、ファンの羽根とケーシングの内壁との当たりを避けつつ、ファンとケーシング内壁との隙間を前縁部から後縁部まで小さくでき、ファンの外周部から発生する騒音を最大限低減できるものであり、しかもケーシングの径を変更するだけの簡単な構造で騒音の低減が実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の要部を示す断面図であり、(a)はファンの静止時の状態を示し、(b)はファンの回転時の状態を示す。
【図2】同上の軸流ファン全体を示す断面図である。
【図3】軸流ファンの騒音値を説明する説明図である。
【図4】ファンの外観を示す斜視図である。
【図5】ファンの正面図である。
【図6】従来例の要部を示す断面図であり、(a)はファンの静止時の状態を示し、(b)はファンの回転時の状態を示す。
【符号の説明】
1 ファン
2 羽根
2a 羽根の前縁部
2b 羽根の外周部
2c 羽根の後縁部
3 ケーシング
4 吸い込み口
5 吐風口
6 モータ
7 整流翼
S 隙間
Claims (1)
- 前側の一端に吸い込み口を、後側の他端に吐風口を有する筒状のケーシング内に、ファンと、ファンを駆動するモータと、モータの保持と風の整流を目的とした整流翼とをモータや整流翼がファンより吐風口側である後側に位置するように配設した軸流ファンにおいて、ファンが回転してファンの羽根の外周部の前縁部側の径が大きくなるように広がった状態で、ファンとファンの周りのケーシングの内壁との間の隙間を一定にするために、ケーシングの内壁を風上側の径が大きくなるように傾斜させて成ることを特徴とする軸流ファン。
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JP13340394A JP3577739B2 (ja) | 1994-06-15 | 1994-06-15 | 軸流ファン |
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Family
ID=15103941
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP13340394A Expired - Fee Related JP3577739B2 (ja) | 1994-06-15 | 1994-06-15 | 軸流ファン |
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1994
- 1994-06-15 JP JP13340394A patent/JP3577739B2/ja not_active Expired - Fee Related
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