JP3577275B2 - フルカラー現像用トナー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フルカラー現像用トナーに関するものであり、より詳細には、光沢を抑えたフルカラー画像を得ることができるフルカラー現像用トナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置で採用されている静電写真法では、感光体表面を一様に帯電し、一定の画像情報に基づいて帯電した感光体表面に光照射を行うことにより静電潜像(電荷像)を形成し、所定極性に帯電したトナーを含む現像剤を用いて静電潜像を現像し、得られたトナー像を、紙やOHPフィルム等の転写シート表面に転写し、転写されたトナー像を熱ローラ(定着ローラ)によって熱定着させることにより、画像形成が行われる。従って、現像剤として使用されるトナーには、安定した摩擦帯電量を確保するために、その粒径等が長期間にわたって安定に保持される耐久性、定着ローラ表面へのトナー付着が防止される耐オフセット性などの特性に優れていることが要求される。
また、最近では、フルカラー画像形成装置が普及しているが、フルカラー現像では、各色のトナー(例えば黒トナー、シアントナー、マゼンタトナー及びイエロートナー)を使用し、各色毎に画像形成プロセスを行い、転写シート上で各色のトナー像を重ね合わせることにより、フルカラー画像の形成が行われる。従って、フルカラー現像に使用されるトナーは、前述した耐久性、耐オフセット性等の諸特性と共に、透明性に優れていることも要求される。透明性が低いと、重ね合わせにより、良好な色再現性が得られないからである。
【0003】
フルカラー画像形成装置の普及と共に、フルカラー現像に適したトナーも多く提案されており、例えば特開平10−123752号公報には、スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル単量体とを構成単位として含むビニル系共重合体であり、分子量ピークが5万以上の高分子量体と分子量ピークが5万未満の低分子量体とを一定割合で含む定着樹脂を用いたトナーが開示されている。このトナーは、耐オフセット性、耐久性(ランニング性)及び透明性に優れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来公知のフルカラー現像では、審美性、装飾性などの見地から光沢性の高い画像を形成することが要求されており、前述した先行技術(特開平10−123752号公報)に開示されているトナーを用いた場合においても、光沢度の高いフルカラー画像が得られる。
しかるに、フルカラー現像においては、通常、定着時に離型性を高めるために定着ローラにオイル塗布を行う必要があり、この結果、形成されるフルカラー画像の光沢度が高くなる。最近では、光沢度を抑えたフルカラー画像の要望が高くなってきている。このため、オイル塗布の必要がない若しくはオイル塗布量を抑えた、光沢度がある程度抑えられたフルカラー画像を形成することが望まれるようになってきたが、前記先行技術等に開示されている従来公知のフルカラー現像用トナーでは、光沢度をある程度抑えた画像を形成しようとすると、耐オフセット性や透明性が損なわれてしまい、この結果、色再現性が損なわれてしまうという不都合を生じていた。
【0005】
従って本発明の目的は、耐久性、耐オフセット性等の諸特性と共に、透明性に優れ、しかもある程度光沢を抑えたフルカラー画像を形成し得るフルカラー現像用トナーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、着色剤及び離型剤が定着樹脂中に分散されたフルカラー現像用トナーにおいて、
前記定着樹脂は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにおいて、分子量が1.0×10以上の高分子量域に極大ピークPと、分子量が1.6×10乃至5.0×10の低分子量領域に極大ピークPとを有しているスチレン−アクリル系重合体であり、
前記離型剤は、前記定着樹脂との融点差が20℃以上のものであって、短径が0.2μm以上又は長径が0.8μm以上の大径分散分が、全離型剤成分中33乃至60体積%を占めるようにトナー中に分散されていることを特徴とするフルカラー現像用トナーが提供される。
【0007】
本発明においては、上記条件を満足するような高分子量成分と低分子量成分とから成るスチレン−アクリル系重合体を定着樹脂として使用し、離型剤として、この定着樹脂との融点差が20℃以上のものを使用すると共に、この離型剤の一部が大粒子径の状態で分散されていることが重要な特徴であり、このような本発明のトナーは、耐久性、耐オフセット性及び透明性に優れていると共に、このトナーを使用することにより、光沢が抑制され、例えば、光沢計(グロスガード入射角60度設定)により測定される光沢度が5.0乃至15.0の範囲のフルカラー画像を形成することができる。即ち、本発明のトナーを用いて形成されるフルカラー画像は、光沢度が抑えられているため、このようなフルカラー画像が形成された転写紙には、ペン等により容易に書き込みを行うことができる。
【0008】
本発明において、前記定着樹脂を構成するスチレン−アクリル系重合体のGPCにより測定される分子量分布では、前記高分子量域の極大ピークPのピーク面積Sと低分子量域の極大ピークPのピーク面積Sとの比(S/S)が、0.07乃至0.20の範囲にあることが好ましく、更に、前記離型剤は、定着樹脂100重量部当り5.0乃至12.5重量部の量でトナー中に分散されていることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の態様】
(定着樹脂)
本発明において定着樹脂として用いるスチレン−アクリル系重合体は、スチレン系単量体とアクリル系単量体との共重合体であり、必要により、その他の単量体が共重合されていてもよい。
スチレン系単量体としては、下記式(1):
CH=C(R)−Φ (1)
式中、Rは、水素原子、炭素数4以下の低級アルキル基又はハロゲン原子であり、
Φは、ベンゼン環であり、このベンゼン環は、炭素数4以下の低級アルキル基やハロゲン原子等の置換基を有していてよい、
で表される単量体、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、α−クロルスチレン、o−,m−,p−クロロスチレン、ビニルキシレン等を挙げることができ、これらのスチレン系単量体は、単独又は2種以上使用されていてもよい。
一方、アクリル系単量体としては、下記式(2):
CH=C(R)−COO−R (3)
式中、Rは、水素原子又は炭素数4以下の低級アルキル基であり、
は、水素原子、又は、置換乃至未置換の炭素数18以下の炭化水素基である、
で表される単量体、例えばアクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−ヒドロキシアクリル酸プロピル、δ−ヒドロキシアクリル酸ブチル、β−ヒドロキシメタクリル酸エチル等を挙げることができる。また、上記で例示したもの以外にも、他のエチレン系不飽和カルボン酸乃至その無水物、例えばマレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸及びそれらの酸無水物を挙げることができる。これらのアクリル系単量体は、単独又は2種以上使用されていてもよい。
【0010】
また、上記スチレン系単量体及びアクリル系単量体以外の単量体としては、以下のものを例示することができる。
下記式(3):
CH=CH−O−R (3)
式中、Rは、炭素数12以下の一価炭化水素基である、
で表されるビニルエーテル、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニル−n−ブチルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニルシクロヘキシルエーテル等。
下記式(4):
CH=C(R)−C(R)=C−R (4)
式中、R〜Rの各々は、水素原子、炭素数4以下の低級アルキル基又はハロゲン原子である、
で表されるジオレフィン、例えばブタジエン、イソプレン、クロロプレン等。
下記式(5):
CH=C(R)(R) (5)
式中、R及びRは、水素原子又は炭素数8以下のアルキル基である、
で表されるモノオレフィン、例えばエチレン、プロピレン、イソブチレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチル−ペンテン−1等。
下記式(6):
CH=CH−OOCR10 (6)
式中、R10は、水素原子又は炭素数4以下の低級アルキル基である、
で表されるビニルエステル、例えばギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等。
また、上記以外にも、定着樹脂自体が有する電荷制御作用を補強するために、カルボキシル基、スルホン基、ホスホン基等のアニオン性基や、第1級、第2級或いは第3級アミノ基、第4級アンモニウム基、アミド基、イミノ基、イミド基、ヒドラジノ基、グアニジノ基、アミジノ基等の塩基性窒素含有基などのカチオン性基を含有する単量体を、ランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合などにより、定着樹脂中に組み込むこともできる。
【0011】
上述したスチレン−アクリル系重合体は、トナーに要求される定着性と検電性とを備えており、一般に、スチレン系単量体(A)とアクリル系単量体(B)とを、A:B=50:50乃至90:10の重量比で含有していることが好ましく、スチレン系単量体及びアクリル系単量体以外の他の単量体の含有量は、20.0重量%以下であるのがよく、更に、該重合体の酸価は25以下であり、ガラス転移温度(Tg)は50乃至75℃の範囲にあることが望ましい。
【0012】
本発明において、定着樹脂として用いる上記スチレン−アクリル系重合体は、GPCで測定した分子量分布において、分子量が1.0×10以上、特に1.5×10乃至6.5×10の高分子量域に極大ピークP(高分子量ピーク)と、分子量が1.6×10乃至5.0×10の低分子量領域に極大ピークP(低分子量ピーク)を有していることが重要である。即ち、高分子量成分により、樹脂強度が向上し、トナーの耐久性が向上すると共に、形成される画像の光沢度を抑え、また耐オフセット性を向上させることができる。一方、低分子量成分により、形成される画像表面の平滑性を向上させ、画像の適度な光沢度を確保することができる。
例えば、高分子量ピークPが、上記範囲よりも低分子量側に位置しているときには、樹脂強度を確保することが困難となり、トナーの耐久性が損なわれてしまい、また、画像の光沢度を抑えることが困難と成ってしまう。一方、低分子量ピークPが上記範囲よりも高分子量側にシフトしているときには、形成される画像表面の平滑性が損なわれ、光沢度が著しく低い画像しか得られなくなってしまう。更に、低分子量ピークPが上記範囲よりも低分子量側にシフトしていると、耐オフセット性が損なわれてしまい、また画像の光沢度を抑えることも困難となってしまう。
【0013】
また本発明においては、上記のGPCによる分子量分布において、高分子量域の極大ピークPのピーク面積Sと、低分子量域の極大ピークPのピーク面積Sとの比(S/S)が0.07乃至0.20の範囲にあることが、耐久性、耐オフセット性、定着性等の特性を向上させ、適度な光沢度を有する画像を形成し得る点で、特に好適である。
即ち、ピーク面積比(S/S)が上記範囲よりも大きい場合には、多量の高分子量成分が存在しているため、定着樹脂の硬度が高くなってしまう結果、得られる画像の平滑性が損なわれ、適度の光沢度を確保することが困難となる傾向があり、高温領域での耐オフセット性は良好となるものの、低温での耐オフセット性が不満足となり、この結果、定着温度を高温としなければならず、定着性の点で不利となる傾向がある。更には、粉砕に高い熱量が必要となり、トナーの生産性の点でも不利となるおそれがある。さらに、ピーク面積比(S/S)が上記範囲よりも小さいと、低分子量成分が多量に存在する結果、耐オフセット性が不満足となり、更に形成される画像は光沢度が著しく高いものとなってしまい、転写紙への加筆性が損なわれる傾向がある。
【0014】
尚、本発明において、高分子量域或いは低分子領域に複数のピークが存在するときには、極大ピークP、Pは、それぞれ、各領域における最大ピークを意味する。また、極大ピークP、Pとの間は谷部となっており、実質上、極大ピークが存在していないことが好適である。更に、ピーク面積S、Sは、所謂三角法によって算出され、図1に示すように、各ピークの裾部を外挿することによって算出される。
【0015】
上述した分子量分布を有するスチレン−アクリル系重合体は、例えば分子量分布の異なる2種のものを、分子量分布が前述した条件を満足するように、均密に溶融ブレンドするか、或いは2段重合法を用いることにより製造される。但し、このようにして得られたスチレン−アクリル系重合体から成る定着樹脂は、後述する種々の配合剤と溶融混練し、粉砕してトナーとされるため、溶融混練時に分子量分布が変動することがある。従って、予め実験を行って、このような溶融混練時の変動を考慮し、最終製品であるトナーに含まれる定着樹脂の分子量分布が前述した条件を満足するようにすべきである。
【0016】
(離型剤)
本発明のトナーでは、前記定着樹脂との融点差が20℃以上の離型剤が配合されていることも重要であり、このような離型剤を使用することにより、トナーの透明性を損なわずに、耐オフセット性を高めることができる。即ち、かかる離型剤は、定着樹脂との融点差が大きいため、定着時の加熱により、離型剤と定着樹脂とが相分離し、この結果、トナー表面に離型剤がブリードし、溶融トナーの定着ローラへの付着が有効に防止されるのである。また、このような離型剤の使用により、定着温度(通常、140乃至190℃程度)が多少変動しても、耐オフセット性が損なわれることがない。
本発明において、かかる離型剤は、定着樹脂との温度差が20℃以上である限り、定着樹脂よりも高融点であってもよいし、また低融点であってもよいが、一般的には、定着樹脂よりも低融点のものが、分散性等の点で好適に使用される。
【0017】
本発明においては、上述した様に、用いる定着樹脂の融点に応じて、その融点差が20℃以上の種々の離型剤が使用されるが、このような離型剤としては、パラフィンワックス、石油系ワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、酸化ポリエチレンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスや、モンタンワックス、カルナバワックス、蜜蝋、木蝋、或いはオレイルパルミトアミド、ステアリルエルカミド、2−ステアロミドエチルステアレート、エチレンビス脂肪酸アミド等の脂肪酸アミド、及びシリコーン油などを挙げることができる。一般的には、脂肪族炭化水素系ワックスが好ましく、最も好適には、ポリエチレンワックスやポリプロピレンワックスなどのポリオレフィンワックスを使用することができる。
これらの離型剤は、通常、定着樹脂100重量部当たり、3.0乃至20.0重量部、特に5.0乃至12.5重量部の量で配合分散される。
【0018】
また、本発明のトナーでは、上記の離型剤は、定着樹脂中に均一分散されるが、特に、短径が0.2μm以上又は長径が0.8μm以上の大径分散分が、全離型剤成分中33乃至60体積%を占めるように分散されることが極めて重要である。
即ち、本発明においては、分散粒径の大きな離型剤成分(大径分散分)と分散粒径の小さな離型剤成分(小径分散分)とが一定のバランスで存在しているため、トナーの透明性を損なうことなく、優れた耐久性、耐オフセット性を確保することができるのである。例えば、大径分散分が上記範囲よりも多量に含まれていると、後述する比較例4に示されている様に、トナーの透明性が損なわれるばかりか、トナーの流動性が損なわれる結果、トナーが凝集し易くなり、トナーの耐久性も低下する。また、形成される画像の光沢度も著しく低下してしまう。更に、大径分散分が上記範囲よりも少量であると、耐オフセット性が不満足なものとなってしまう。
尚、上述した離型剤の大径分散分の含有割合(以下、単に大径分散率と呼ぶ)は、トナー用樹脂組成物(定着樹脂と各種配合剤との溶融混練物)を切断し、透過型電子顕微鏡により観察することにより算出される。
【0019】
また、上述した離型剤の分散系においては、長径が15.0μm以上の極大分散分は、全離型剤成分中、20.0体積%以下に抑制されていることが好適である。即ち、極大分散分が過度に含まれていると、透明性等が損なわれるおそれがあるためである。
【0020】
本発明において、上述した離型剤の定着樹脂中での分散系は、離型剤の一部を定着樹脂の製造工程(重合工程)で配合し、残りを得られた定着樹脂に溶融混練することにより調整することができる。即ち、定着樹脂の重合工程で添加混合された離型剤は、定着樹脂中に小径分散され、その後の溶融混練時に添加混合される離型剤は大径分散される傾向がある。従って、各工程で添加混合される離型剤量を調整することにより、大径分散率が前述した範囲となるように、離型剤を定着樹脂中に分散させることができる。
【0021】
(着色剤)
本発明のトナーにおいては、従来公知のトナーと同様、目的とするトナーの色に応じて、着色剤として各色の顔料を配合することができる。その適当な例は、これに限定されるものではないが、以下の通りである。
ブラックトナー用着色剤:
カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、アニリンブラック等。
イエロートナー用着色剤:
C.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー5、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー4、C.I.ピグメントイエロー81、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー93等のアゾ系顔料;黄色酸化鉄、黄土などの無機系顔料;C.I.アシッドイエロー1等のニトロ系染料;C.I.ソルベントイエロー2、C.I.ソルベントイエロー6、C.I.ソルベントイエロー14、C.I.ソルベントイエロー15、C.I.ソルベントイエロー19、C.I.ソルベントイエロー21等の油溶性染料等。
最も好適なものは、色味等の点で、C.I.ピグメントイエロー12等のベンジジン系顔料である。
マゼンタトナー用着色剤:
C.I.ピグメントレッド49、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド81、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ピグメントレッド238、C.I.ソルベントレッド19、C.I.ソルベントレッド49、C.I.ソルベントレッド52、C.I.ベーシックレッド10、C.I.ディスパーズレッド15等。
最も好適なものは、色味等の点で、C.I.ピグメントレッド122等のキナクリドン系顔料である。
シアントナー用着色剤:
C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ソルベントブルー55、C.I.ソルベントブルー70、C.I.ダイレクトブルー25、C.I.ダイレクトブルー86等。
最も好適なものは、色味等の点で、C.I.ピグメントブルー15等の銅フタロシアニン系顔料である。
【0022】
上述した着色剤は、定着樹脂100重量部当り、2乃至20重量部、特に5乃至15重量部の量で使用される。
【0023】
(その他のトナー配合剤)
本発明のトナーにおいては、上述した離型剤や着色剤以外にも、必要に応じて種々のトナー配合剤を定着樹脂中に分散配合することができる。
例えば、トナー電荷を制御するために、ニグロシンベース(CI 50415)、オイルブラック(CI 26150)、スピロンブラック等の油溶性染料や、金属錯塩染料、ナフテン酸金属塩、脂肪酸金属石鹸、樹脂酸石鹸、アクリル酸乃至メタクリル酸エステル樹脂等の電荷制御剤が必要により使用される。このような電荷制御剤は、通常、定着樹脂100重量部当り1.0乃至4.0重量部程度の量で配合することができる。
また、本発明のトナーを所謂磁性トナーとして使用する場合には、各種の磁性顔料、例えば四三酸化鉄(Fe)、三二酸化鉄(γ−Fe)、酸化鉄亜鉛(ZnFe)、酸化鉄イットリウム(YFe12)、酸化鉄カドミウム(CdFe)、酸化鉄ガドリウム(GdFe)、酸化鉄銅(CuFe)、酸化鉄ネオジウム(NdFeO)、酸化鉄バリウム(BaFe1219)、酸化鉄マグネシウム(MgFe)、酸化鉄マンガン(MnFe)、酸化鉄ランタン(LaFeO)、鉄粉(Fe)、コバルト粉(Co)、ニッケル粉(Ni)などを配合することもできる。このような磁性顔料は、通常、定着樹脂100重量部当り3.0乃至10.0重量部程度の量で配合することができる。
【0024】
(トナー)
上述した各種配合剤を、離型剤の一部を定着樹脂製造工程で添加混合する場合を除き、所定の分子量分布を有するように製造された定着樹脂と溶融混練し、得られた溶融混練物(トナー用樹脂組成物)を粉砕、分級することにより、本発明のトナーを得ることができる。
本発明のトナーは、フェライト、鉄粉等の磁性キャリヤと混合して二成分系磁性現像剤として、また磁性顔料が配合されたものは、磁性トナー(一成分系磁性現像剤)として、フルカラー現像に使用される。
かかるトナーの粒径は、一般に5乃至20μm、特に7乃至13μmの範囲にあるのがよく、また、トナー粒子表面には、その流動性を向上させるために、疎水性シリカやTiOなどの無機酸化物から成る流動性向上剤を外添することもできる。
本発明のトナーは、以下の実施例に示されている如く、耐久性、耐オフセット性、透明性等の諸特性に優れているばかりか、かかるトナーを用いてのフルカラー現像により形成される画像は、光沢計(グロスガード入射角60度設定)により測定される光沢度が5.0乃至15.0、特に7〜12程度に抑制される。
【0025】
【実施例】
本発明を以下の実施例、比較例により説明する。
尚、各種の測定は、以下の方法により行った。
【0026】
定着樹脂の分子量分布:
東洋ソーダ社製ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、高分子量ピークP、低分子量ピークP、及びこれらピークの面積比S/Sを測定した。定着樹脂乃至離型剤の融点(Tm)及びガラス転移点(Tg):
島津社製フローテスター、及びマック・サイエンス社製示差走査熱量計を用いて測定した。
離型剤の大径分散率:
ウルトラミクロトームを用いて溶融混練物を厚さ150μmに切断し、透過型電子顕微鏡で500倍に拡大撮影し、画像解析により求めた。
【0027】
透明性:
京セラミタ製の複写機Creage7325を用い、OHPフィルム上に試料トナーのベタ画像(0.7mg/cm)を転写し、日立製紫外・近赤外分光高度計を用い、シアントナーを用いた場合の最大ピーク透過率(λ=500nm)を測定することにより、透明性を評価した。
評価基準
◎;90%以上
○;60%以上、90%未満
×:60%未満
【0028】
画像光沢度:
透明性の測定と同様、ベタ画像サンプルを作成し、このベタ画像を定着(定着温度160℃)した後、日本電色工業株式会社製光沢計を用い、グロスガード入射角60度設定でのグロスを求めて光沢度の評価を行った。
評価基準
△;12〜15
◎;7〜12
○;5〜7
×:5未満
【0029】
耐久性:
サンプルトナー3.0gと30個の鉄球(径:7.0mm)を樹脂製容器に入れ、8時間攪拌したときのトナーの粒径変化率を下記式により求め、耐久性を評価した。
粒径変化率(%)=(A/B)×100
A=試験後の直径8.00μm以上のトナー個数
B=試験後の直径8.00μm以上のトナー個数
評価基準
◎;50%以上
○;40〜50%
△;30〜40%
×;30%未満
【0030】
耐オフセット性:
A4用紙に、透明性の測定と同様にしてサンプルトナーのベタ画像を作成し、定着試験機を用いてタイオフセット温度幅を求め、耐オフセット性を評価した。
評価基準
◎;90℃以上
○;60〜90℃
×;60℃未満
【0031】
(実施例1)
下記処方にしたがい、各成分をミキサーで混合した後、2軸押出機で溶融混練してトナー用樹脂組成物を調製した。
定着樹脂(スチレン−アクリル酸エステル共重合体) 100重量部
電荷制御剤(ポリアクリル酸エステル) 2.25重量部
着色剤(Pigment Blue) 7.25重量部
離型剤(ポリオレフィンワックス 融点145℃) 10重量部
尚、離型剤の一部は、定着樹脂の製造過程で混合し、残りは他の成分と同時に混合した。
得られたトナー用樹脂組成物を気流式粉砕機で微粉砕し、風力分級機で分級処理し、体積基準での平均粒径が8.5μmのトナー粉末を得た。
かかるトナー粉末について、用いた定着樹脂の各種性状(分子量分布、融点、ガラス転移点)及び離型剤の大径分散率を測定し、その結果を表1に示した。尚、定着樹脂の各種性状は、定着樹脂のみで同じ条件で溶融混練を行ったものについて測定した。
また、上記トナー粉末に、0.6重量部の疎水性シリカ及び0.2重量部の酸化チタンをミキサーにより外添し、透明性、光沢度、耐久性及び耐オフセット性の評価を行い、その結果を表1に示した。尚、評価にあたって現像及び転写を行うものについては、この外添剤を含むトナーとフェライトキャリヤとの混合物(トナー/キャリヤ重量比=3/40)を現像剤として用いた。
【0032】
(実施例2〜、比較例1〜
スチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリオレフィンワックスの分子量分布や融点等の性状、配合量を変え、或いはポリオレフィンワックスの大径分散率が異なるようにトナーを調製し、実施例1と同様の性状測定乃至評価を行った。その結果を表1又は表2に示した。
【0033】
【表1】
Figure 0003577275
【0034】
【表2】
Figure 0003577275
【0035】
【発明の効果】
本発明のトナーは、耐久性、耐オフセット性、透明性等の諸特性に優れているばかりか、かかるトナーを用いてのフルカラー現像により形成される画像は、光沢度が適度に抑えられており、この画像中へのペン等による書き込みを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】GPC測定による分子量分布において、ピーク面積を求める方法を説明するための図。

Claims (5)

  1. 着色剤及び離型剤が定着樹脂中に分散されたフルカラー現像用トナーにおいて、
    前記定着樹脂は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにおいて、分子量が1.0×10以上の高分子量域に極大ピークPと、分子量が1.6×10乃至5.0×10の低分子量領域に極大ピークPとを有しているスチレン−アクリル系重合体であり、
    前記離型剤は、前記定着樹脂との融点差が20℃以上のものであって、短径が0.2μm以上又は長径が0.8μm以上の大径分散分が、全離型剤成分中33乃至60体積%を占めるようにトナー中に分散されていることを特徴とするフルカラー現像用トナー。
  2. 前記スチレン−アクリル系重合体において、前記高分子量域の極大ピークPのピーク面積Sと低分子量域の極大ピークPのピーク面積Sとの比(S/S)が0.07乃至0.20の範囲にある請求項1に記載のフルカラー現像用トナー。
  3. 前記離型剤が脂肪族炭化水素系ワックスである請求項1に記載のフルカラー現像用トナー。
  4. 前記離型剤がポリオレフィン系ワックスである請求項3に記載のフルカラー現像用トナー。
  5. 前記離型剤を前記定着樹脂100重量部当り5.0乃至12.5重量部含有する請求項1乃至3の何れかに記載のフルカラー現像用トナー。
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