JP3576370B2 - オイルポンプ - Google Patents

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    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C2/00Rotary-piston machines or pumps
    • F04C2/08Rotary-piston machines or pumps of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing
    • F04C2/10Rotary-piston machines or pumps of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth-equivalents, e.g. rollers, than the inner member
    • F04C2/102Rotary-piston machines or pumps of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth-equivalents, e.g. rollers, than the inner member the two members rotating simultaneously around their respective axes

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、内燃機関、例えば、自動二輪車、自動車、小型滑走艇等に搭載される4サイクルエンジンの潤滑オイル用ポンプに最適なオイルポンプに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
内燃機関、例えば自動二輪車、自動車、小型滑走艇等の4サイクルエンジンには、一般に、エンジン底部に設けられたオイルパンからその上方の要潤滑部にオイルを供給するためのオイルポンプが設けられている。この種の先行技術として、実開平2−80720号がある。
【0003】
自動二輪車の4サイクルエンジンの場合を例に挙げて説明すると、図7に図示するように、エンジンEの底部には、トロコイドポンプ型のオイルポンプPが配設され、このオイルポンプPの下端部に設けられた吸入口11からオイルパン17に溜まったオイルを、オイルフィルター18を介して吸い込み、該オイルポンプPで加圧して、図6に図示するように、下方に位置する吐出口4から、潤滑系統の流路(図示せず)へ加圧したオイルを供給する。
【0004】
そして、上記オイルポンプPは、通常、上記図6(a)の点線(破線)で示す矢印Yの方向(図6(a)において時計回り)に回転して、上述のように、吸入口11から吸い上げたオイルを、吸入側のポートからローター2Aの上方を周回する際に加圧して、吐出側のポートから吐出口4を経て、要潤滑部側の流路(パイプ等)に吐出するような状態で使用するよう設計される。
【0005】
しかし、エンジンの各構成、例えば、クラッチ,ジェネレータ等の配置(レイアウト)との関係上、同一のオイルポンプPを、エンジンの左右反対の側部に配置しなければならない場合があり、この場合には、オイルポンプPの回転軸(駆動軸)7が逆回転をすることになり、上記図6(a)の実線で示す矢印X方向(図6(a)において反時計回り)に回転させて、使用することが余儀無くされる。
【0006】
ところで、自動二輪車等の車両が大きな負の加速度が生じるような挙動をとる場合、例えばブレーキング時、オイルパン内のオイルがその負の加速度によって該オイルパンの前方部に集まってしまい、上記オイルポンプPの吸入口11が空気内に露出して、オイルポンプPに一時的に空気を吸い込むことになる。このように、オイルポンプ内に圧縮性の強い空気を吸い込むと、空気が加圧部分から排出されるまではオイルの吸引力が低下する。特に、上述のようにトロコイドポンプのローター2Aを反時計方向に回転させて使用した場合には、太線の矢印で示すように、オイルがトロコイドポンプ機構の上方を通過することなく下方を通過して吐出されることから、ブレーキング時のようなアイドリング状態では、加圧部分から、吸い込んだ空気がかなりの時間排出されない。
【0007】
この結果、エンジンの潤滑オイルの不足を表示する「オイル警報ランプ」がその間点灯し、エンジン内に潤滑用のオイルが所望量あるにもかかわらず、オイルが不足したときと同じ状態(「オイル警報ランプ」が点灯した状態)を呈することになる。
【0008】
また、時間的な多少の長短はあるものの、上記状況は上記トロコイドポンプのローターの回転方向にかかわらず生じる。特に、エンジンがアイドリング状態にあるときには、空気が排出され難いことから上記状況が顕著になる。
【0009】
本発明は、このような状況に鑑みおこなわれたもので、この発明の目的は、エンジンの各構成との配置(レイアウト)上、上述の如くオイルポンプの駆動軸を逆回転させて使用せざるを得ない場合にも、オイルポンプが所望の作動状態で使用することができるような構成のオイルポンプを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本願発明にかかるオイルポンプは、オイルポンプのケーシングを、駆動軸に直交する方向に二つ割りに構成し、二つ割りにした一方のブロックに、トロコイドポンプ機構を備えたローターを回転自在に収容するためのローターハウジング部分を凹設するとともに、上記一方のブロックに、トロコイドポンプ機構の吐出側のポートから吐出口へ加圧したオイルを導く吐出流路の連接部を凹設するととも、他方のブロックに、上記トロコイドポンプ機構の吸入側のポートと該ポートから吸入口とつなぐ吸入流路を上記吐出流路の連接部と平面視において交叉するように凹設するとともに、上記トロコイドポンプ機構の吐出側のポートと該吐出側のポートから上記吐出流路の連接部の始端へ導く吐出流路の前端部とを凹設し、
且つ、上記吸入流路を上記吐出流路と仕切るため二つ割りの両ブロック間にプレート部材を介装したことを特徴とする。
【0011】
しかして、このように構成されたオイルポンプによれば、クラッチ,ジェネレータ等の配置(レイアウト)との関係上、オイルポンプをエンジンの所望の側と左右反対側に配設しなければならない場合に、オイルポンプが所望の作動状態となるよう使用することができるとともに、二つ割りにした両方のブロックの互いに当接する面に流路等を凹設するだけでポンプを製作することができるため、加工が極めて容易となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
また、請求項1記載のオイルポンプの一つの実施態様として、請求項1記載のオイルポンプにおいて、前記他方のブロックに、そこに凹設した吐出流路の前端部に対して、前記吸入流路を隔てて吐出口をさらに形成した構成とすると、吐出口を上記他方のブロック側に形成することができる。
【0015】
【実施例】
以下、本願発明の実施例にかかるオイルポンプについて図面を参照しながらより具体的に説明する。
【0016】
図1はオイルポンプの内部の構成を示す断面図で、(a)は(b)のI−I矢視断面図、(b)は(a)のII−II 矢視断面図、図2は図1のオイルポンプの内部の構成を示す別の断面での断面図で、(a)は(b)のIII −III 矢視断面図、(b)は(a)のIV−IV 矢視断面図、図3は二つに分割されたブロックの間に介装されるプレート部材の構成を示す図、図4,図5はオイルポンプから吐出されるオイルの流れを示すエンジン下部を断面した図である。
【0017】
図1,図2において、Pはオイルポンプで、このオイルポンプPは、ケーシング1と、該ケーシング1を二つ割りにした間に介装されているプレート部材10とを有する。
【0018】
そして、上記ケーシング1は、トロコイドポンプ機構のインナローターGの回転軸に直角な方向に二つ割りになったブロック1A,1Bから構成されている。
【0019】
二つ割りになった一方のブロック1Aには、ローターハウジング部分2と、トロコイドポンプ機構の吐出側のポート3から吐出口4へ加圧したオイルを導く吐出流路5の連接部5Aが凹設されている。
【0020】
上記ローターハウジング部分2内に回転自在に収容されるトロコイドポンプ機構は周知の機構で、外周が円筒状で内部(内周)が内歯歯車状(星型状)になったアウタローター6と、上記内歯歯車状になったアウタローター6に収容されそこで回動自在になったインナローターGと、回転軸7を有する。
【0021】
そして、上記回転軸7を回転自在に支持する支持孔2aが上記ローターハウジング部分2に設けられ、この支持孔2aが、同芯状の上記ローターハウジング部分2およびアウタローター6の中心軸から偏芯して設けられることによって、上記回転軸7が回転すると、インナローターGが、上記アウタローター6の内歯歯車状になっている内周部分と摺接しつつ回転する結果、アウタローター6が回転軸7の回りを回転して、アウタローター6の内歯歯車状になっている内周部分とインナローターGの外周部分との間の空間Sがトロコイドポンプ機構の吸入側のポート9から吐出側のポート3に移動する途中において吸入側のポート9と連通した状態から密閉状態を経て吐出側のポート3と連通した状態に変化して、吸入側のポートから吸い込んだオイルを吐出側のポート3に加圧状態で吐出するよう構成されている。
【0022】
そして、このオイルポンプでは、トロコイドポンプの加圧室となる部位、つまり、アウタローター6の内歯歯車状になっている内周部分とインナローターGの外周部分との間の空間Sで且つ両側がケーシングの各ブロック1A,1Bで閉塞された密閉空間であって、吸入側と吐出側の各ポート3,9が隠れた位置で且つ最も吐出側のポート3に近い位置に、ポンプ外側に連通する空気抜き穴8が形成されている。この空気抜き穴8は、ポンプ機能、加工条件、オイルの粘度を加味した場合には、0.5mm〜1.5mm程度の穴が好ましい。しかし、0.3〜2mm程度の範囲であれば、本願発明の基本的作用効果を奏する。
【0023】
また、二つ割りになった他方のブロック1Bには、図2(a)に図示するように、上記トロコイドポンプ機構の吸入側のポート9と該ポート9から吸入口11とをつなぐ吸入流路12を、上記吐出流路5の連接部5Aと平面視において交叉するように凹設する。また、上記トロコイドポンプ機構の吐出側のポート3と、該吐出側のポート3から上記吐出流路5の連接部5Aの始端5aへ導く吐出流路5の前端部5Bとが凹設されている。
【0024】
そして、上記両側のブロック1A,1Bの間には、図3に図示する如く、上記ローターハウジング部分2と、上記連接部5Aの始端5aの部位、および該連接部5Aの終端5bの部位が、開口した、プレート部材10が介装されている。
【0025】
このプレート部材10は、このオイルポンプPでは、シール材として、且つ、上述した平面視において交叉するよう配置された吐出流路5と吸入流路12とを仕切る部材として機能する。
【0026】
また、このオイルポンプPでは、上記他方のブロック1Bに、オイルポンプPの上記吐出口4と吸入口11が穿設され、この吐出口4は、図4に図示するように、エンジン下部に設けられた潤滑系統の流路の供給口16に接続され、また、吸入口11は、図5に図示するように、エンジンのオイルパン17側と、フィルター18,連通路19を介して、接続されている。
【0027】
しかして、このように構成されたオイルポンプを、図1において矢印Fに示す方向が車両の前方(進行方向)になるようエンジンの側部に配置しても、以下のように作用する。
【0028】
即ち、車両の通常の走行状態あるいは停止状態では、エンジンのオイルパン17には、ほぼ水平状態あるいはそれに近い状態でオイルが溜まっているため、上記フィルター18及び連通路19を介して、上記吸入口11から吸い込み、オイルポンプP内の吸入流路12を通って、吸入側のポート9からトロコイドポンプ機構に供給され、ここで加圧されて、吐出側のポート3から吐出され、吐出流路5を通って、上記供給口16から潤滑系統の流路へ加圧したオイルが供給される。この際、上記空気抜き穴8から極く一部のオイルがオイルポンプP外にリークする。
【0029】
また、車両が大きな負の加速度が生じるような挙動、例えばブレーキング時、オイルパン17内のオイルが慣性力によって前方(図1(a)の矢印Fの方向参照)に移動するが、かかる場合にも、このオイルポンプPでは、吸入口11が前方に位置しているため、該吸入口11が可及的に空気に露呈することなくそこからオイルを円滑に吸入することが可能となる。
【0030】
また、仮に、この際、吸入口11から空気を吸い込んでも、トロコイドポンプ機構の上述した位置に空気抜き穴8が形成されているため、オイルがトロコイドポンプ機構で加圧される際に、該空気抜き穴8から空気を速やかに排出することができる。
【0031】
なお、上記空気抜き穴は、他の形式、例えば図6,7に図示するような形式のオイルポンプにも適用することができ、流入した空気をトロコイドポンプ機構から速やかに排除することができる。上記空気抜き穴の穴径は、上述の穴径であることが好ましいが、潤滑のためのオイル供給量およびオイル圧力に支承を来さない範囲であれば、それ以上に大きくてもよく、また空気の排出時間が多少長くなってもよければより小さい径にしてもよい。
【0032】
また、上記実施例では、一方のブロック1Aにローターハウジング部分2を形成しているが、他方のブロック1Bに形成してもよく、また、流入路12を一方のブロック1Aに形成し他方のブロック1Bに連接部5Aを形成してもよい。
【0033】
【発明の効果】
しかして、本願発明にかかるオイルポンプによれば、エンジンの各構成との配置(レイアウト)上、上述の如くオイルポンプの駆動軸(回転軸)を逆回転させて使用せざるを得ない場合にも、オイルポンプを所望の作動状態で使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるオイルポンプの内部の構成を示す断面図で、(a)は(b)のI−I矢視断面図、(b)は(a)のII−II 矢視断面図である。
【図2】図1のオイルポンプの内部の構成を示す別の断面での断面図で、(a)は(b)のIII −III 矢視断面図、(b)は(a)のIV−IV 矢視断面図である。
【図3】二つに分割されたブロックの間に介装されるプレート部材の構成を示す図である。
【図4】オイルポンプから吐出されるオイルの流れを示すエンジン下部を断面した図である。
【図5】オイルポンプへ吸入されるオイルの流れを示すエンジン下部を断面した図である。
【図6】従来のオイルポンプの内部の構成を示す断面図で、(a)は(b)のV−V矢視断面図、(b)は(a)のVI−VI 矢視断面図である。
【図7】従来のオイルポンプから吐出されるオイルの流れを示すエンジン下部を断面した図である。
【符号の説明】
3…吐出側のポート
4…吐出口
5…吐出流路
9…吸入側のポート
11…吸入口
12…吸入流路
P…オイルポンプ

Claims (2)

  1. オイルポンプのケーシングを、駆動軸に直交する方向に二つ割りに構成し、二つ割りにした一方のブロックに、トロコイドポンプ機構を備えたローターを回転自在に収容するためのローターハウジング部分を凹設するとともに、上記一方のブロックに、トロコイドポンプ機構の吐出側のポートから吐出口へ加圧したオイルを導く吐出流路の連接部を凹設するととも、他方のブロックに、上記トロコイドポンプ機構の吸入側のポートと該ポートから吸入口とつなぐ吸入流路を上記吐出流路の連接部と平面視において交叉するように凹設するとともに、上記トロコイドポンプ機構の吐出側のポートと該吐出側のポートから上記吐出流路の連接部の始端へ導く吐出流路の前端部とを凹設し、
    且つ、上記吸入流路を上記吐出流路と仕切るため二つ割りの両ブロック間にプレート部材を介装したことを特徴とするオイルポンプ。
  2. 請求項1記載のオイルポンプにおいて、前記他方のブロックに、そこに凹設した吐出流路の前端部に対して、前記吸入流路を隔てて吐出口をさらに形成したことを特徴とするオイルポンプ。
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