JP3576127B2 - 難燃シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、難燃性シートに関するものであり、特に放射線物質を取り扱う原子力発電所等において使用される難燃シートに関するものである。更に詳しく述べるならば、本発明は、燃焼時に、ハロゲン含有ガスの発生がなく、且つ燃焼ガスが通過するフィルターに目詰まりを発生させる燐系ガスの発生がなく、かつ燃焼残査が微量であって、原子力発電所の床面、機械類、資材置き場、天井、壁等を被覆するために有用な難燃シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
養生シート等に用いられる樹脂被覆繊維シート構造物については、種々の製造方法が知られており、例えば、特開昭52−18995号には、ポリエステル繊維布帛に接着性向上前処理を施し、この前処理表面をポリ塩化ビニル系樹脂により被覆する方法が開示されている。この製法により得られるポリ塩化ビニル系樹脂被覆繊維シートは、柔軟性、耐久性及び難燃性においては優れているが、しかし、燃焼時にポリ塩化ビニル系樹脂に起因する塩化水素ガスなどの有害ガスの発生が、大きな問題点となっている。
【0003】
この問題を解消するため、ハロゲン元素を含まない被覆用樹脂を用いることが検討されている。このような樹脂系では、それに難燃性を付与するために、例えば水酸化アルミニウム及び水酸化マグネシウム等のような無機化合物を樹脂に添加する方法、及び赤燐を樹脂に添加する方法などが知られている。前者において、満足できる難燃性を得るためには無機化合物の添加量が多量となるため、この方法を用いて得られる樹脂被覆繊維シートは、柔軟性及び耐久性において、実用上不十分であるという欠点がある、更に燃焼後の灰分が多量に発生するという欠点もある。また後者では、その燃焼時に赤燐が燐系ガスの発生源となり、これが燃焼ガス用フィルターの目詰まりを生起させてしまうという欠点がある。
【0004】
また、難燃剤として尿素を用いた組成物やフィルムが知られている、しかし尿素は極性が強いため、熱可塑性樹脂との相溶性が低く、かつ吸湿性が高いため取り扱い性が不良である。また、加熱すると凝集し、分解するので加工性が不良であるという欠点もある。
すなわち、燃焼時にハロゲン系のガスの発生がなく、且つ燃焼ガスが通過するフィルターの目詰まりを起こす燐系ガスの発生がなく、燃焼残査が微量で、難燃性、防水性及び作業性において満足できる難燃積層体は未だ得られておらず、その実現が強く望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
放射性物質を取り扱う場所、例えば原子力発電所では、床、天井、壁、間仕切り等に放射性物質が付着しないように、これらを合成樹脂フィルムで被覆し、一定期間経過後にこれを新しいフィルムと交換し、使用ずみのフィルムを焼却処分しているが、焼却後もその残留灰分中に放射性物質が残留している。従って焼却灰分量が多ければ放射性灰分を処理するための経費が増大する。このため、焼却後の残留灰分が少ない被覆用シートが要求されている。また、被覆用シートには使用中に損傷して被被覆物が露出することのないように高い強度が要求されている。さらに、被覆用シートには、難燃剤としてはハロゲン含有物質を含まないことだけでなく、燐含有物質も含まれていないことが要求される。
【0006】
本発明は、上記の問題点を解消し、高い難燃性を有しているが、焼却可能であり、焼却時に有害ガスを発生せず、燃焼ガス用フィルターに目詰りを生ずることがなく灰分の発生量も少なく、機械的強度が強い難燃シートを提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る難燃シートは、繊維布帛を含む基布と、その少なくとも1面上に形成され、難燃性樹脂組成物を含む難燃性樹脂層とを含み、
前記難燃性樹脂層が、ウレタン系樹脂と、その100重量部に対し、50〜150重量部の、(イソ)シアヌル酸誘導体化合物からなる難燃性付与剤とを含む、ハロゲン非含有難燃性樹脂組成物からなり、
前記基布の目付重量が250g/m2 以下であり、且つ前記基布と前記難燃性樹脂層との重量比が100:30〜100:150であり、
焼却処理後の燃焼残渣が燃焼前の原重量に対し、2%以下であることを特徴とするものである。
本発明の難燃シートにおいて、前記難燃性樹脂層が、前記基布に、前記難燃性樹脂組成物を含む処理液によるディッピング及び/又はコーティングを施すことにより形成されたものであることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の難燃シートの基布に用いられる繊維布帛は、天然繊維、例えば木綿、麻など、再生繊維、例えばビスコースレーヨン、キュプラなど、半合成繊維、例えば、ジ−及びトリアセテート繊維など、及び合成繊維、例えば、ナイロン6、及びナイロン66などのポリアミド繊維、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)繊維、芳香族ポリアミド繊維、アクリル繊維、及びポリオレフィン繊維などの少なくとも1種からなる布帛から選ぶことができる。
前記繊維布帛中の繊維は、短繊維紡績糸、長繊維糸条、スプリットヤーン、テープヤーンなどのいずれの形状のものでもよい。また布帛の組織は織物、編物、不織布またはこれらの複合体のいずれであってもよい。
【0009】
繊維布帛が非粗目編織物である場合、その組織に制限はないが、平織、綾織、丸編、緯編、及び経編などの編織物から選ぶことができる。またその目付は250g/m2 以下であることが好ましく、更に好ましくは50〜200g/m2 である。
前記繊維布帛には、それに耐水性、及び吸水防止性を付与する目的をもって、例えば、ワックスエマルジョン、樹脂バインダーを含むワックスエマルジョン、及びこれらの溶液などを噴霧し、又は浸漬する方法により撥水前処理を予め施しておいてもよい。
【0010】
本発明の難燃シートに用いられるウレタン系樹脂としては、ポリオールとジイソシアネートを反応させて得られた樹脂を用いることができる。このようなウレタン系樹脂の合成に用いられるポリオールとしては、両末端にヒドロキシル基を有するポリエステル系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、及びポリカーボネート系ジオールなどを使用することができる。また、ウレタン樹脂製造用ジイソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、及びイソホロンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート、及び脂肪族ジイソシアネートを用いることができる。特に、ポリオール成分としてポリカーボネート系ジオールを用い、ジイソシアネート成分として脂肪族ジイソシアネートを用いて得られたポリカーボネート系ウレタン系樹脂は、耐候性、耐久性が高く、本発明に好適なものである。
【0011】
本発明の難燃シートに難燃性を付与することを目的として、難燃性付与剤を難燃性樹脂層中に含有させる。本発明の難燃シートにおいて、この難燃性付与剤としては、(イソ)シアヌル酸誘導体化合物が使用される。
(イソ)シアヌル酸誘導体化合物としては、メラミン、硫酸メラミン、メチロールメラミン、シアヌル酸トリメチルエステル、シアヌル酸トリエチルエステル、アンメリン、アンメリド、及び2,4,6−トリオキシシアニジンなどのシアヌル酸誘導体を用いることができる。また、イソアンメリン、イソメラミン、イソアンメリド、トリメチルカルボジイミド、トリエチルカルボジイミド、及びトリカルボイミドなどのイソシアヌル酸誘導体を用いることができる。特に、メラミンのイソシアヌル酸との反応により得られるメラミンイソシアヌレートが本発明に好適に用いることができる。
【0012】
また、難燃性樹脂層の難燃性をさらに高めるために、必要に応じ、上記(イソ)シアヌル酸誘導体化合物とともに、それとは異なるハロゲン非含有含窒素化合物、例えばジシアンジアミド、ジシアンジアミジシン、グアニジン、スルファミン酸グアニジン、及びジグアニドなどのシアナミド誘導体;並びに尿素、ジメチロール尿素、ジアセチル尿素、トリメチル尿素、及びN−ベンゾイル尿素などの尿素誘導体から選ばれた1種以上が含まれている難燃性付与剤を用いてもよい。
【0013】
難燃性付与剤の添加量は、難燃性樹脂層に含まれるウレタン樹脂(固形分)の重量100重量部に対して、50〜150重量%であり、50〜100重量部であることが好ましい。その添加量が50重量%未満では、得られる難燃性樹脂層において十分な難燃性を得ることができず、また、その添加量が150重量%を超えると、得られる難燃シートの耐久性が不十分になり、かつコスト高となる。
【0014】
本発明の難燃シートにおいて、難燃性樹脂層は、ウレタン系樹脂と難燃性付与剤とを含有するエマルジョン又は溶液を用いて、基布をディッピングして絞るか、或は、塗布し、これを乾燥し、必要により加熱処理を施すことにより形成される。或は、ウレタン樹脂及び難燃性付与剤を含有するフィルム又はシートを作製し、これを基布に貼着してもよい。難燃性樹脂層中には、架橋剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、顔料、増粘剤、及び消泡剤などの1種以上を適宜含有されていてもよい。
【0015】
基布に対する難燃性樹脂層の付着重量は、基布と難燃性樹脂層の重量比が100:30〜100:150になるように設定され、好ましくは100:80〜100:120である。難燃性樹脂層の付着重量比が30/100未満では、得られる難燃シートの難燃性が不十分になり、また難燃性樹脂層の付着重量比が150/100を超えると、得られた難燃シートの柔軟性が不十分になり、またコスト高となる。
【0016】
本発明の難燃シートを700℃で燃焼させた場合、その燃焼残査は、難燃シートの燃焼前の原重量の2%以下であり、好ましくは0.5%以下である。
【0017】
【実施例】
本発明を下記実施例により更に具体的に説明する。
製品の性能評価に用いられた測定方法は下記の通りである。
防水性
JIS L−1092の耐水度試験(静水圧法)により、耐水圧を測定した。
耐屈曲性
JIS L−1096のスコット法に従って、つかみ間隔2cm、押圧荷重1kgf の条件下に、試験片に、回数1,000回の屈曲試験を施し、その結果を目視観察により評価した。
難燃性
(1)45度法防炎試験:JIS L−1091のA−1法もしくはA−2法に従って、炭化面積、炭化距離、残炎時間、残ジン時間を測定した。この試験の合格基準を満足した場合、防炎区分3合格とした。
(2)酸素指数法:JIS K−7201に従って、燃焼限界酸素量を測定した。
剛軟性
JIS L−1096の45°カンチレバー法に従い、供試サンプルの剛軟性を評価した。測定値が50mm以下のものは、展張及び収納時の作業性にすぐれたものである。
燃焼残査の測定方法
るつぼに試験片約0.1gを精量し、300ml/分の空気を流入しながら、700℃の電気炉中において10分間燃焼させた。るつぼ中の残渣を秤量し、燃焼前の重量と燃焼後の重量より残渣の燃焼前原重量に対する割合を算出した。
【0018】
実施例1
基布として、下記組織の布帛:
を使用した。またウレタン系樹脂エマルジョンを用いて、下記組成の難燃性樹脂エマルジョン(1)を調製した。
(難燃性樹脂エマルジョン(1)の組成)
ウレタン系樹脂(固形分:30重量%) 100重量部
(旭電化(株)製、商標;アデカボンタイターHUX−386)
メラミンイソシアヌレート 30重量部
トリイソプロピルベンゼンカルボジイミド 5.0重量部
紫外線吸収剤(チバガイギー(株)製、商標;チヌビン765)0.5重量部
前記難燃性樹脂エマルジョン(1)中に、前記基布を浸漬し、マングルで絞った後、温度100℃で乾燥し、更に温度140℃で熱処理して難燃性樹脂層を形成した。このとき、難燃性樹脂層の付着重量は85g/m2 であり、基布と難燃性樹脂層との重量比は100:100であった。ウレタン系樹脂固形分に対する、難燃性付与剤として用いられたメラミンシアヌレートの添加量比率は100重量%であった。得られた本発明の難燃シートの組成を表1に示し、その試験結果を表2に示す。
【0019】
実施例2
実施例1と同様にして難燃シートを作製し、試験を行った。但し、前記難燃性樹脂エマルジョン(1)の代りに下記組成の難燃性樹脂エマルジョン(2)を用いた。
(難燃性樹脂エマルジョン(2)の組成)
ウレタン系樹脂(固形分:30重量%) 100重量部
(旭電化(株)製、商標;アデカボンタイターHUX−386)
メラミンイソシアヌレート 30重量部
ジシアンジアミド 10重量部
フェノールブロック化ヘキサメチレンジイソシアネート 5.0重量部
紫外線吸収剤(チバガイギー(株)製、商標;チヌビン765)0.5重量部
前記難燃性樹脂エマルジョン(2)中に、前記基布を浸漬し、マングルで絞った後、100℃の温度で乾燥し、更に140℃の温度で熱処理して難燃性樹脂層を形成した。このとき、難燃性樹脂層の付着重量は85g/m2 であり基布と難燃性樹脂層との重量比は100:100であった。ウレタン系樹脂固形分に対する、難燃性付与剤として用いられたメラミンシアヌレートの添加量比率は100重量%であった。得られた本発明の難燃シートの組成を表1に示し、その試験結果を表2に示す。
【0020】
実施例3
基布として、下記組織の布帛:
を使用した。またウレタン系樹脂エマルジョンを用いて、下記組成の難燃性樹脂エマルジョン(3)を調整した。
(難燃性樹脂エマルジョン(3)の組成)
ウレタン系樹脂(固形分:30重量%) 100重量部
(旭電化(株)製、商標;アデカボンタイターHUX−386)
メラミンイソシアヌレート 30重量部
2,2’−ビス(2−オキサゾリン) 5.0重量部
紫外線吸収剤(チバガイギー(株)製、商標;チヌビン765)0.5重量部
前記難燃性樹脂エマルジョン(3)中に、前記基布を浸漬し、マングルで絞った後、100℃の温度で乾燥し、更に140℃の温度で熱処理して難燃性樹脂層を形成した。このとき、難燃性樹脂層の付着重量は180g/m2 であり、基布と難燃性樹脂層の重量比は100:75であった。ウレタン系樹脂固形分に対する、難燃性付与剤として用いられたメラミンシアヌレートの添加量比率は100重量%であった。得られた本発明の難燃シートの組成を表1に示し、その試験結果を表2に示す。
【0021】
実施例4
基布として、下記組織の布帛:
を使用した。また難燃性樹脂層用組成物(4)を下記の組成で調製した。
(難燃性樹脂組成物(4)の組成)
ポリエステル系ウレタン樹脂 100重量部
(大日精化(株)製、商標;レザミンP−1045)
メラミンシアヌレート 60重量部
紫外線吸収剤(チバガイギー(株)製、商標;チヌビン765)0.5重量部
この難燃性樹脂層組成物(4)をTダイ成形機により100μmのフィルムに成形した。難燃性樹脂層ウレタンフィルムを前記ポリエステルフィラメント高密度織物の両面に熱圧着ラミネートし、本発明の難燃シートを作製した。難燃性樹脂層の付着重量は240g/m2 であり、基布と難燃性樹脂層の重量比は100:126であった。ウレタン系樹脂固形分に対する、難燃性付与剤として用いられたメラミンシアヌレートの添加量比率は60重量%であった。得られた本発明の難燃シートの組成を表1に示し、その試験結果を表2に示す。
【0022】
比較例1
実施例1と同様にして難燃シートを作製し、試験に供した。但し、難燃性樹脂層のメラミンシアヌレートの添加量30重量部を12重量部に変更した。このときの難燃性付与剤の添加量は、ウレタン系樹脂固形分に対して40重量%であった。得られた難燃シートの組成を表1に示し、その試験結果を表2に示す。
【0023】
比較例2
実施例1と同様にして難燃シートを作製し、試験に供した。但し、難燃性樹脂層のメラミンシアヌレートの添加量30重量部を60重量部に変更した。このときの難燃性付与剤の添加量は、ウレタン系樹脂固形分に対して200重量%であった。得られた難燃シートの組成を表1に示し、その試験結果を表2に示す。
【0024】
比較例3
実施例1と同様にして難燃シートを作製し、試験に供した。但し、難燃性樹脂層の付着重量を17g/m2 とした。このときの基布と難燃性樹脂層との重量比は100:20であった。得られた難燃シートの組成を表1に示し、その試験結果を表2に示す。
【0025】
比較例4
実施例1と同様にして難燃シートを作製し、試験に供した。但し、難燃性樹脂層の付着重量を170g/m2 とした。このときの基布と難燃性樹脂層との重量比は100:200であった。得られた難燃シートの組成を表1に示し、その試験結果を表2に示す。
【0026】
比較例5
実施例1と同様にして難燃シートを作製し、試験に供した。但し、難燃性樹脂エマルジョン(1)の代りに下記組成の難燃性樹脂エマルジョン(5)を用いた。
(難燃性樹脂エマルジョン(5)の組成)
ウレタン系樹脂(固形分:30重量%) 100重量部
(旭電化(株)製、商標;アデカボンタイターHUX−386)
燐酸アンモニウム 30重量部
水酸化アルミニウム 30重量部
紫外線吸収剤(チバガイギー(株)製、商標;チヌビン765)0.5重量部
前記難燃樹脂エマルジョン(5)中に、前記基布を浸漬し、マングルで絞った後、温度100℃で乾燥し、更に温度140℃で熱処理して難燃性樹脂層を形成した。このとき、難燃性樹脂層の付着重量は120g/m2 であり、基布と難燃性樹脂層との重量比は100:141であった。得られた本発明の難燃シートの組成を表1に示し、その試験結果を表2に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
表1及び2から明らかなように、ウレタン系樹脂に(イソ)シアヌル酸誘導体化合物を添加して形成された難燃性樹脂層は、燃焼残査が少なく、すぐれた難燃性及び柔軟性を示した。
【0030】
【発明の効果】
本発明により得られる難燃シートは、燃焼残査が少なく、耐久性、柔軟性、難燃性に優れており、特に放射線物質を取り扱う原子力発電所等において使用する養生シートなどに好適である。また、この難燃シートは焼却、廃棄が容易であり、環境への悪影響もないという利点を有する。
Claims (2)
- 繊維布帛を含む基布と、その少なくとも1面上に形成され、難燃性樹脂組成物を含む難燃性樹脂層とを含み、
前記難燃性樹脂層が、ウレタン系樹脂と、その100重量部に対し50〜150重量部の、(イソ)シアヌル酸誘導体化合物含有難燃性付与剤とを含むハロゲン非含有難燃性樹脂組成物からなり、
前記基布の目付重量が250g/m2 以下であり、且つ前記基布と前記難燃性樹脂層との重量比が100:30〜100:150であり、
焼却処理後の燃焼残渣が、燃焼前の原重量の2%以下である、
ことを特徴とする難燃シート。 - 前記難燃性樹脂層が、前記基布に、前記難燃性樹脂組成物を含む処理液によるディッピング及び/又はコーティングを施すことにより形成されたものである、請求項1に記載の難燃シート。
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