JP3575794B2 - 乳含有食品用劣化防止剤および乳含有食品の品質保持方法 - Google Patents

乳含有食品用劣化防止剤および乳含有食品の品質保持方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乳含有食品の劣化防止剤に関する。すなわち、本発明はシトラス系果実の果皮から得られるクマリン類縁体混合物、とくにシトラスコールドプレスオイルから得られるクマリン類縁体混合物を有効成分として含有することを特徴とする乳含有食品用劣化防止剤に関する。また、本発明は乳含有食品の品質保持方法に関する。
【0002】
【従来技術】
一般に乳含有食品は、製造工程中、流通段階及び保存中の各段階において光、熱、空気等による影響を受け、経時的に本来の香味が消失したり、食品の内容成分の劣化による異味異臭が発生するといった、いわゆる生地の劣化に起因した異味異臭が発生するといった問題が生じやすい。乳含有食品を工夫された特別な環境下は時間経過とともに徐々に良好な香味が失われ品質が劣化してくる。
これらの不都合さをなくすためにいわゆる安定化剤を乳含有食品中に添加・配合することが知られており、例えば、クロロゲン酸、α−トコフェロール、ビタミンCなどの安定化剤を乳含有食品中に配合することが試みられている。しかし、それら安定化剤は乳含有食品を満足できる程度安定化させるものではない。
【0003】
また、環境やヒトに優しいものであって、乳含有食品の品質保持に有効な劣化防止剤は未だ報告されてはいない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、優れた乳含有食品の品質保持効果を示し、環境やヒトに優しい乳含有食品用劣化防止剤を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を開発すべく鋭意研究した結果、シトラス系果実の果皮から得られるクマリン類縁体混合物、その中でもとくにシトラスコールドプレスオイルから得られるクマリン類縁体が優れた乳含有食品用劣化防止剤効果を示すという知見を得、さらに検討を加え、本発明に到達した。
【0006】
即ち、本発明は、
1)シトラス系果実の果皮から得られるクマリン類縁体混合物を有効成分として含有することを特徴とする乳含有食品用劣化防止剤、
2)シトラスコールドプレスオイルから得られるクマリン類縁体混合物を有効成分として含有することを特徴とする乳含有食品用劣化防止剤、
3) 上記クマリン類縁体混合物がシトラスコールドプレスオイルの高沸点部から得られたクマリン類縁体混合物である乳含有食品用劣化防止剤、
4) 上記クマリン類縁体混合物がシトラスコールドプレスオイルの高沸点部を担体に担持させた後溶媒で溶出させた画分から得られたものであって、クマリン類縁体混合物を50重量%以上含有する乳含有食品用劣化防止剤、
5)シトラスコールドプレスオイルを蒸留処理した後の残査をカラム内の担体に担持させ、カラム内を溶媒で溶出させた画分を濃縮するクマリン類縁体混合物を有効成分として含有する乳含有食品用劣化防止剤の製造方法、
6)上記乳含有食品用劣化防止剤を乳含有食品に添加することを特徴とする乳含有食品の品質保持方法、
7)上記乳含有食品用劣化防止剤を含有する乳含有食品、
である。
【0007】
以下本発明を詳細に説明する。
【発明の実施の形態】
本発明でいう乳含有食品用劣化防止剤は、シトラス系果実の果皮から得られるクマリン類縁体混合物を有効成分とするものである。上記果皮から溶媒抽出してクマリン類縁体混合物を得ることができるが、シトラス系果実の果皮由来のシトラスコールドプレスオイルからクマリン類縁体混合物を得ることもできる。
【0008】
上記シトラスコールドプレスオイルは従来から広く知られており、シトラスコールドプレスオイルは通常シトラス系果実とくにその果皮から調製される。シトラスコールドプレスオイルは通常市販品を用いるが、シトラス系果実から常法により調製してもよい。
【0009】
本発明でいうクマリン類縁体混合物はシトラス系果実の果皮から得られるものであって、クマリン骨格を有する化合物およびフロクマリン骨格を有する化合物から選ばれる複数の化合物を含有する混合物である。クマリン類縁体混合物としては数多く知られているが、その中ではオーラプテン、マルミン、リメチン、メランジン、5−ゲラノキシ−7−メトキシクマリン、シトロプテン、ベルガプテン、ベルガモチン、ベルガプトール、エポキシベルガモチン、ジヒドロキシベルガモチン、5−ゲラノキシ−プソラレンが代表的なものである。本発明ではそれら化合物に限定されるものではない。
【0010】
次にシトラスコールドプレスオイルから得られるクマリン類縁体混合物の製法はいろいろ知られている。例えば、抽出法、蒸留法などがある。
具体的に説明すると、シトラスコールドプレスオイルに、例えばクロロホルム、酢酸エチル、エタノールなどの溶媒を添加混合し、シトラスコールドプレスオイル内のクマリン類縁体混合物を溶媒層に移した後、該溶媒をシトラスコールドプレスオイルから分離することによりクマリン類縁体混合物含有溶媒を得ることができる。
この溶媒を留去し、クマリン類縁体混合物を高濃度に含有する溶液を得ることができる。
【0011】
別なクマリン類縁体混合物の製法として、上記シトラスコールドプレスオイルを蒸留し、高沸点画分と低沸点画分とに分ける方法がある。例えば、シトラスコールドプレスオイルを蒸留装置内に入れ、減圧下徐々に加熱した後、留出されたものを低沸点画分とし、装置内に残った残滓を高沸点画分とする。より具体的には、シトラスコールドプレスオイルを減圧下(例えば約133kPa)90度ないし120度で加熱処理した後の残滓を高沸点画分とする。
高沸点画分は不揮発性成分からなる混合物である。この混合物は各種クマリン類縁体が多く含まれており、劣化防止能がある。
この混合物を下記のような処理を施し、より劣化防止能の優れた乳含有食品用劣化防止剤を調製することができる。
【0012】
即ち、この高沸点画分をさらに分画する。分画方法にはいろいろな方法が知られているが、代表的な方法として、シリカゲルクロマトグラフ法により分画する方法を説明する。
まず、上記該高沸点画分をあらかじめ前処理を施してもよい。例えば加熱し、高粘調物化しておいてもよいし、あるいはさらに溶媒を加え、低粘度化しておいてもよい。この場合、通常溶媒を抽出物1重量部に対して0.1ないし30容量部、好ましくは0.5ないし20容量部となるように添加することが好ましい。
【0013】
ついで、該高沸点画分を例えば、予めシリカゲルを充填したカラムに注ぎ込み、一度高沸点画分をシリカゲルに担持させ、ついで、溶媒から構成される溶出液を注ぎ込んでカラム内に一時的に保持されたものを溶媒とともに流しさり、流出する溶媒を公知の手段で幾つかに分ける方法を採用すればよい。溶媒としては、n−ペンタン、n−ヘキサン、分岐ヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素類、エチルエーテルなどのエーテル類や酢酸エチル、酢酸メチルなどのエステル類、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類が使用可能である。通常のシリカゲルクロマトグラフィーを用いた場合、ヘキサン、酢酸エチルあるいはそれらの混合溶媒にて流出することが好ましい。混合溶媒を用いた場合、それら各溶媒の割合はとくに限定されるものではない。溶出温度は通常室温で行うが、とくに限定されるものではなく、低温下あるいは高温下で行ってもよい。
【0014】
本発明においてはとくに最初にヘキサン単独で流出させ、ついでヘキサンと酢酸エチル混合溶媒を用い、ヘキサンの含有量を減らしていき、ついには酢酸エチル単独で流出させることが好ましい。
次に、上記方法により流出する溶媒を公知の手段で分取して画分を得る。クマリン類縁体を多く含む画分あるいは複数の画分を合一したものを、さらに減圧下にて溶媒を留去し、濃縮物を得、劣化防止成分を調整することができる。あるいは、溶媒が多少残っていてもよい。またさらに、濃縮物を高速液体クロマトグラフィーなどにより、精製操作を重ねる処理工程を付け加えてもよい。大事な点はクマリン類縁体混合物を多量に含ませることである。
【0015】
クマリン類縁体混合物をシトラス系果実の果皮から得ることもできる。この場合は、公知の方法を応用してクマリン類縁体混合物を得ることになる。代表的な方法としては、果皮を溶媒に接触させる工程を経てクマリン類縁体混合物を得る抽出法が知れている。
【0016】
このクマリン類縁体混合物が乳含有食品用劣化防止剤として有効であるから、クマリン類縁体混合物の含有量が多ければそれだけ劣化防止能に優れたものとなる。具体的には、クマリン類縁体混合物が50重量%以上、より好ましくは80重量%以上含まれるものが乳含有食品用劣化防止剤として有効である。
【0017】
かくして調製された乳含有食品用劣化防止剤を乳含有食品内に添加・配合し、乳含有食品の品質を保持することができる。
上記乳含有食品としては、乳成分を含有する食品であればとくに限定されないのであり、具体的には、はっ酵乳(ハードヨーグルト、ソフトヨーグルト、ドリンクヨーグルト、フローズンヨーグルト等)、乳含有酸性飲料(pH5.0以下の乳酸菌飲料、乳飲料、はっ酵乳を含んだ清涼飲料、炭酸飲料、アルコール飲料、果汁入り飲料等)、氷菓類(アイスクリーム、シャーベット等)、乳含有デザート食品(ゼリー、ムース、ババロア、プリン、クリーム等)、乳製品(バター、マーガリン、チーズ等)、乳含有菓子類(パイ、キャンディ、ガム等)、その他各種シチュウ類、各種ポタージュ類、グラタン等を挙げることができる。
【0018】
それら乳含有食品中に配合される乳含有食品用劣化防止剤の配合量は、乳含有食品などにより異なるものであるが、通常、製品中0.1 ppb〜1重量%の添加が好ましい。さらに好ましくは1 ppb〜0.1重量%である。
【0019】
上記乳含有食品用劣化防止剤を上記対象物内に直接添加・配合してもよいが、通常予め乳含有食品用劣化防止剤溶液あるいは分散液を調製し、ついでこの溶液あるいは分散液を乳含有食品に添加・配合する方法を用いる。この溶液あるいは分散液には、増粘剤、抗酸化剤などの各種添加剤をあらかじめ共存させておいてもよい。
【0020】
上記溶液あるいは分散液を得るために用いられる媒体としては、水、エタノール、グリセリンなどの中鎖脂肪酸エステル、ヤシ油やコーンサラダ油などの精製植物油、食用油を例示できる。
この溶媒に添加する乳含有食品用劣化防止剤の量は添加・配合する対象物などにより、大幅に変わるものであるが、例えば10ppmないし50重量%である。
【0021】
【発明の効果】
本発明の乳含有食品用劣化防止剤を乳含有食品中に配合することにより、乳含有食品の品質の長期間保持を可能にする。しかも、乳含有食品用劣化防止剤の配合量は少なくて済むので経済的に有利である。
【0022】
【実施例】
以下に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0023】
【実施例1】
レモンコールドプレスオイル由来のクマリン類縁体高濃度画分からの劣化防止剤含有溶液の調製
レモン果皮由来のコールドプレスオイル1kgを蒸留装置内の加熱容器内に収め、減圧下(約133kPa)徐々に加熱していく。揮発性の化合物は蒸発し、冷却装置内にて液化され受容部内に蓄えられる。加熱容器内のシトラスコールドプレスオイルの温度が120度に達したら加熱を止める。加熱容器内に残ったもの、つまり高沸点画分は67gであった。
【0024】
この高沸点画分200gに極少量の酢酸エチルを加えた後、シリカゲル4kg 充填したシリカゲルクロマトカラムに室温下注ぎ込み、高沸点画分をシリカゲルに担持させる。
ついで、n−ヘキサン30Lで溶出させて画分1を得る。引き続き、酢酸エチル−ヘキサン混合溶媒(容積比10:90)、酢酸エチル−ヘキサン混合溶媒(容積比20:80)、酢酸エチル−ヘキサン混合溶媒(容積比30:70)、酢酸エチル−ヘキサン混合溶媒(容積比50:50)、酢酸エチルそれぞれ30Lにて溶出し、画分2、画分3、画分4、画分5、画分6を得る。
各画分をエバポレーターによって、溶媒を揮散させ、乾固物を得る。各画分の量およびクマリン類縁体含有量を表1に示す。なお、クマリン類縁体含有量の測定法は、乾固物4mgを50mlのエタノールに溶かした後、紫外光(波長:311nm)を照射させたときの吸収値より求める。
【0025】
Figure 0003575794
【0026】
画分3,4,5,6それぞれから得られた乾固物を合わせたものをクマリン類縁体高濃度画分とし、該画分を1重量%含有するエタノール溶液を調製し、劣化防止剤含有溶液として用いた。
【0027】
【実施例2】
実施例1の乳含有食品用劣化防止剤の劣化防止能を下記の条件で評価した。得られた結果を表2に示す。
a)評価試料の調製
牛乳に乳含有食品用劣化防止剤を表2に記載された量だけ添加・配合し、評価試料を調製した。
Figure 0003575794
【0028】
b) 評価方法
b−1)経時変化に対する評価
上記試料を85℃まで加温し、缶に詰めて窒素ガスを充填した後、124℃、20分の条件で殺菌し、下記条件で虐待試験を行った。
【0029】
Figure 0003575794
この試験終了後、虐待試験を行った試料の味と香りを専門パネラー10名により官能評価した。結果を表2に示した。
Figure 0003575794
【0030】
b−2)加熱劣化に対する評価
上記試料を85℃まで加温し、缶に詰めて窒素ガスを充填した後、124℃、20分の条件で殺菌し、下記条件で加熱虐待試験を行った。
【0031】
Figure 0003575794
この試験終了後、虐待試験を行った試料の味と香りを専門パネラー10名により官能評価した。結果を表2に示した。
Figure 0003575794
【0032】
表2
経時変化に対する評価
Figure 0003575794
表中、「添加濃度」は虐待試験を行った資料中の乳含有劣化防止剤の濃度を意味する。
【0033】
加熱劣化に対する評価
Figure 0003575794
【0034】
【実施例3】
全脂肪乳に対する効果
実施例1の乳含有食品用劣化防止剤の劣化防止能を下記の試料で評価した。
Figure 0003575794
b) 評価方法
実施例2と同様な方法で評価試料を評価した。結果を表3に示した。
【0035】
表3
経時変化に対する効果
Figure 0003575794
【0036】
加熱劣化に対する効果
Figure 0003575794
【0037】
【実施例4】
加糖れん乳に対する効果
実施例1の乳含有食品用劣化防止剤の劣化防止能を下記の条件で評価した。
Figure 0003575794
b) 評価方法
実施例2と同様な方法で評価試料を評価した。結果を表4に示した。
【0038】
表4
経時変化に対する効果
Figure 0003575794
【0039】
加熱劣化に対する効果
Figure 0003575794
【0040】
【実施例5】
クリームに対する効果
実施例1の乳含有食品用劣化防止剤の劣化防止能を下記の条件で評価した。
Figure 0003575794
b) 評価方法
実施例2と同様な方法で評価試料を評価した。結果を表5に示した。
【0041】
表5 経時変化に対する効果
経時変化に対する効果
Figure 0003575794
【0042】
加熱劣化に対する効果
Figure 0003575794
【0043】
【実施例6】
はっ酵乳に対する効果
実施例1の乳含有食品用劣化防止剤の劣化防止能を下記の条件で評価した。
Figure 0003575794
b) 評価方法
b−1)経時変化に対する評価
上記試料を下記条件で虐待試験を行った。
Figure 0003575794
この試験終了後、虐待試験を行った試料の味と香りを実施例2と同様な方法により官能評価した。結果を表6に示した。
【0044】
表6
経時変化に対する効果
Figure 0003575794
【0045】
【実施例7】
ライムコールドプレスオイル由来のクマリン類縁体高濃度画分からの劣化防止剤含有溶液の調製
レモン果皮由来のコールドプレスオイルの代わりにライム果皮由来のコールドプレスオイルを用いる以外は実施例1と同様な操作を行いライムコールドプレスオイル由来のクマリン類縁体高濃度画分を得、劣化防止剤含有溶液を得た。
【0046】
【実施例8〜12】
実施例7の乳含有食品用劣化防止剤を含む評価試料を実施例2〜6と同様な操作により調製した。ついで、実施例2および実施例6と同様な方法により評価試料を評価した。結果を表2〜6に示した。
【0047】
【実施例13】
グレープフルーツコールドプレスオイル由来のクマリン類縁体高濃度画分からの劣化防止剤含有溶液の調製
レモン果皮由来のコールドプレスオイルの代わりにグレープフルーツ果皮由来のコールドプレスオイルを用いる以外は実施例1と同様な操作を行いグレープフルーツコールドプレスオイル由来のクマリン類縁体高濃度画分を得、劣化防止剤含有溶液を得た。
【0048】
【実施例14〜18】
実施例13の乳含有食品用劣化防止剤を含む評価試料を実施例2〜6と同様な操作により調製した。ついで、実施例2および実施例6と同様な方法により評価試料を評価した。結果を表2〜6に示した。
【0049】
【実施例19】
オレンジコールドプレスオイル由来のクマリン類縁体高濃度画分からの劣化防止剤含有溶液の調製
レモン果皮由来のコールドプレスオイルの代わりにオレンジ果皮由来のコールドプレスオイルを用いる以外は実施例1と同様な操作を行いオレンジコールドプレスオイル由来のクマリン類縁体高濃度画分を得、劣化防止剤含有溶液を得た。
【0050】
【実施例20〜24】
実施例19の乳含有食品用劣化防止剤を含む評価試料を実施例2〜6と同様な操作により調製した。ついで、実施例2および実施例6と同様な方法により評価試料を評価した。結果を表2〜6に示した。
【0051】
【比較例1〜5】
コントロール
乳含有食品用劣化防止剤を含まない以外は実施例2〜6と同様な操作を行い、試料を調製した。これら試料を実施例2および実施例6と同様の条件で官能評価した。得られた結果を表2〜6に示す。
【0052】
【比較例6〜10】
クロロゲン酸
クロロゲン酸を実施例2〜6の乳含有食品用劣化防止剤の代わりに用いる以外は実施例2〜6と同様な操作を行い、試料を調製した。これら試料を実施例2および実施例6と同様の条件で官能評価した。得られた結果を表2〜6に示す。

Claims (7)

  1. シトラス系果実の果皮から得られるクマリン類縁体混合物を有効成分として含有することを特徴とする乳含有食品用劣化防止剤。
  2. クマリン類縁体混合物がシトラス系果実の果皮由来のシトラスコールドプレスオイルから得られたものである請求項1記載の乳含有食品用劣化防止剤。
  3. クマリン類縁体混合物がシトラスコールドプレスオイルの高沸点部から得られたクマリン類縁体混合物である請求項2記載の乳含有食品用劣化防止剤。
  4. クマリン類縁体混合物がシトラスコールドプレスオイルの高沸点部を担体に担持させた後溶媒で溶出させた画分から得られたものであって、クマリン類縁体混合物を50重量%以上含有する請求項2または3記載の乳含有食品用劣化防止剤。
  5. シトラスコールドプレスオイルを蒸留処理した後の残査をカラム内の担体に担持させ、カラム内を溶媒で溶出させた画分を濃縮することを特徴とするクマリン類縁体混合物を50重量%以上含有する請求項3または4記載の乳含有食品用劣化防止剤の製造方法。
  6. 請求項1ないし4から選ばれた少なくともひとつの請求項記載の乳含有食品用劣化防止剤を添加することを特徴とする乳含有食品の品質保持方法。
  7. 請求項1ないし4から選ばれた少なくともひとつの請求項記載の乳含有食品用劣化防止剤を含有することを特徴とする乳含有食品。
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