JP3574579B2 - 排水継手およびこれを用いた排水管接続方法 - Google Patents

排水継手およびこれを用いた排水管接続方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として排水枝管を排水主管に接続するための排水継手およびこれを用いた排水管接続方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般の集合住宅において、任意の住戸の水場廻りの改修工事を行う場合、新たに排水器具が増えると、この排水を新設の排水枝管を介して既設の排水縦管(排水主管)に繋ぎ込む必要がある。かかる場合、既設の排水縦管に既設の排水継手が設けられていれば、この排水継手に排水枝管を接続すればよいが、望む位置に既設の排水継手が設けられていない場合には、新たに排水縦管に排水継手を取り付ける必要がある。
【0003】
従来、このような排水継手の取り付けは、▲1▼排水主管を接続部分の所定区間で分断して、その切断端部間に排水継手の両端部を嵌合する手法が一般的に行われており、更には、近年では排水継手とは異なるが、▲2▼流体をメインの輸送管から分岐するようにした管継手が、特開平7−113489号公報(Int.Cl.F16L 41/04)によって提案されている。この管継手はメインの輸送管より大径に形成して、管継手の外周を片側に流路が形成されるように偏心させて覆い、輸送管の一側から取り出した流体を前記偏心させた流路を通して反対側から取り出すようになっている。
【0004】
また、▲3▼特開平5−33381号公報(Int.Cl.E03F 3/04)や▲4▼特開平8−247368号公報(Int.Cl.F16L 41/04)によっても継手が提案されるが、これら継手はいずれもメインの管体に穿孔した穴に筒状の分岐管を接続するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、多層階住宅で洗濯機や洗面台等の水廻りで排水枝管を排水主管に接続する態様としては、一般的に次の2通りの方法が行われている。1つはスラブと床との間の狭い隙間に枝管を配管する方法と、他の1つは床上に枝管を配管する方法とがあり、前者の方法は枝管をスラブ上ぎりぎりに設置するスラブ上コロガシ配管となり、また、後者の方法は枝管を床上ぎりぎりに配置する床上コロガシ配管となる。いずれの配管方法にあっても狭いスペースで排水枝管と排水主管とが接続されることになる。
【0006】
ところが、▲1▼に示した排水継手では排水主管が所定区間で分断されるが、切断工具に必要な作業スペースの関係上、下方の切断位置がスラブ面より所定量持ち上がった位置となる。このため、排水主管に排水継手が取り付けられた状態では、排水継手が上方に持ち上がって、その上端部が床面から上方に大きく突出したり、また、排水枝管に排水勾配を設けることができなくなって排水性が著しく悪化したりする。
【0007】
また、▲2▼に示した管継手を排水継手として用いたと仮定した場合に、偏心した流路を確保するために継手自体が大型化してしまい、狭い床下に配置するのが困難になるとともに、また、継手に流入した排水は前記偏心した流路を通って排水主管を略半周して取り込まれるため排水性が著しく悪化し、かつ、目詰まりし易くなってしまう。
【0008】
更に、管継手では、排水主管に取り付けた後に排水流路からカッター等の切削工具を挿入して排水主管を開口する方法が開示されるが、この場合には切削工具のガイド部分が存在しないため、開口部のセンター合わせが行いずらく、穿孔作業が著しく困難になってしまう。更にまた、▲3▼,▲4▼に示した継手にあっては予めメインの管体に穿孔しておく必要があり、この場合にあってもガイド無しで切削工具を使用しなければならず、穿孔作業が困難になってしまうという課題があった。
【0009】
本発明はかかる従来の課題に鑑みて成されたもので、排水主管への取り付けを簡単に、かつ、コンパクトにまとめることができるとともに、穿孔時の切削工具のガイド部分を備えて穿孔作業を容易に行うことができる排水継手およびこれを用いた排水管接続方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の排水継手は、排水主管の片側を覆い、排水主管に交差する方向を指向して排水枝管を嵌合接続する筒状の排水流路が形成され、且つ排水流路排水主管に排水口を穿孔する切削工具が略密接して挿入されるに形成され継手本体と、継手本体に対応する位置で排水主管の他側に周回され、その両端部で継手本体を着脱自在に保持するとともに、保持部の少なくとも一方に継手本体との間に締め付け力を付加する締付け手段を設けた保持部材と、を備え、排水流路には、排水主管に向かって下り傾斜の排水勾配が設けられ、継手本体には、その表面に上下確認用のマークが付されていることを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、継手本体を排水主管の片側に配置するとともに、保持部材を排水主管の他側に周回して、締付け手段により継手本体との間に締め付け力を付加することにより、排水継手は排水主管の任意の部位に固定される。そして、継手本体に形成された排水流路から切削工具を挿入して排水主管に排水口を穿孔した後、排水流路に排水枝管を嵌合接続する。
【0012】
ところで、上記穿孔作業を行う際、排水流路は切削工具が略密接して挿入される内径に形成されているので、排水流路内側で切削工具をガイドすることができる。このため、切削工具を排水流路に沿って単に押し込むことにより切削工具のセンター合わせを自動的に行うことができ、穿孔作業が容易になる。また、切削工具は排水流路によって移動が規制されるため、切削工具の振れを無くして穿孔時の安全性を確保することができる。
【0013】
また、継手本体は、排水流路の形成スペースを確保できる程度の大きさを備えておればよく、従って、継手本体の排水主管に沿った方向の長さを短くしてコンパクトに形成することができる。このため、排水継手を排水主管に取り付ける場合にも、その必要なスペースを小さくし、スラブと床板との間の狭いスペースに配置することが可能、若しくは、床面から突出する場合にもその突出量を大幅に少なくすることができ、施工性が著しく向上される。
【0015】
また、この構成によれば、排水流路に設けられた排水勾配により該排水流路内の排水は排水主管内に自動的に案内され、排水流路内に排水が残存するのが避けられる。また、排水流路に排水枝管を単に同軸上に嵌合接続することで、排水枝管の排水勾配と合致させることができ、排水枝管を無理なく接合することができる。
【0017】
さらに、この構成よれば、上下確認用のマークにより排水継手を排水主管に取り付ける際にその上下位置が一目瞭然となり、排水流路に設けた排水勾配が逆になって水はけが悪化されるのを防止できる。
【0018】
また、本発明の他の排水継手は、排水主管の片側を覆い、排水主管に交差する方向を指向して排水枝管を嵌合接続する筒状の排水流路が形成され、且つ排水流路が排水主管に排水口を穿孔する切削工具が略密接して挿入される径に形成された継手本体と、継手本体に対応する位置で排水主管の他側に周回され、その両端部で継手本体を着脱自在に保持するとともに、保持部の少なくとも一方に継手本体との間に締め付け力を付加する締付け手段を設けた保持部材と、を備え、排水流路には、その先端側内側を拡径して排水枝管の先端を突き当てるための段部が形成され、かつ、段部は切削工具に設けた鍔部を当接するストッパーとして機能することを特徴とする。
【0019】
この構成によれば、排水流路に形成した段部に排水枝管の先端が突き当たるため、排水枝管を嵌合した際の位置決めが容易に行われる。また、上記段部は切削工具の鍔部を当接するストッパーとなることにより、切削工具を排水流路に挿入して排水主管を穿孔する際に、排水主管の手前側を穿孔した段階で鍔部が段部に当接するように設定しておくことにより、誤って切削工具を挿入し過ぎて排水主管の反対側が穿孔されてしまうのを防止することができる。
【0020】
また、継手本体は、これの排水主管当接面に排水流路を囲繞するようにパッキン取り付け凹部が形成され、パッキン取り付け凹部に予めパッキンが仮止めされていることが望ましい。
【0021】
この構成によれば、継手本体の排水主管当接面に形成したパッキン取り付け凹部にパッキンを取り付けることにより、継手本体を排水主管に取り付けた状態で排水流路の出口周縁の液密機能を備える。このとき、パッキン取り付け凹部は、継手本体の二次曲面となる排水主管当接面に沿うとともに、円形状に開口される排水流路を囲繞する形状となるため、パッキン取り付け凹部の形状は複数次元曲面に形成されるため、パッキンの取り付けが困難になるが、パッキンをパッキン取り付け凹部に仮止めしておくことにより、単に継手本体を排水主管に押し当てることにより、パッキンは容易に正規の位置に収まって液密機能を確実に発揮することができる。
【0022】
更に、本発明の排水継手を用いた排水管接続方法は、上記した排水継手を排水主管に締付け固定する排水継手取り付け工程と、継手本体に形成された排水流路の先端側から、排水流路の内側をガイド面として切削工具を挿入し、排水主管に排水口を穿孔する排水口連通工程と、排水口を穿孔した後、排水流路に排水枝管を嵌合接続する枝管接続工程とを備えたことを特徴とする。
【0023】
この方法によれば、排水継手取り付け工程では排水主管の片側に配置した継手本体を、他側に配置した保持部材を介して排水主管に締付け固定するので、排水継手は排水主管の任意の部位に取り付けることができる。従って、排水枝管にスラブ上コロガシ配管を採用する場合は、排水継手の下端をスラブに当接させて取り付けることができ、また、床上コロガシ配管を採用する場合は、排水継手の下端を床面に当接させて取り付けることができる。従って、排水継手はそれぞれのコロガシ配管方法にあって可能な限り下方位置とすることができ、狭い取付けスペースを有効に利用して機能的に収めることができる。また、排水口連通工程では、切削工具で排水主管に排水口を穿孔する際に、排水流路の内側を切削工具のガイド面として用いることができるため、排水口の位置決めを正確かつ容易に行うことができるとともに、穿孔作業を能率的に行ってそれに要する時間を短縮化できる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態にかかる排水継手およびこれを用いた排水管接続方法を、多層階の共同住宅における洗濯機置き場の水廻りの改修を例に説明する。この水廻りは玄関に連なる廊下の一部となっており、玄関から見えない最奥に洗面台が配置され、この洗面台に隣接して洗濯機を配置できるように専用の排水口を増設し、この洗濯機の排水管を多層階を上下に貫通する排水主管(排水縦管)に接続するものである。
【0025】
図1から図3は本実施形態の基本的な構造の排水継手10を示し、この排水継手10は、排水主管11の片側を覆い、排水主管11に交差する方向を指向して排水枝管12を嵌合接続する筒状の排水流路13が形成されるとともに、排水流路13は排水主管11に排水口14を穿孔する後述の切削工具38が略密接して挿入される内径Dに形成される継手本体15と、継手本体15に対応する位置で排水主管11の他側に周回され、その両端部16a,16bで継手本体15を着脱自在に保持するとともに、保持部の少なくとも一方に継手本体15との間に締め付け力を付加する締付け手段17を設けた保持部材16と、を備えて構成されている。
【0026】
排水主管11は、図外の多層階住宅の上下に連なる各室を貫通して配管された既設排水縦管であり、各室の雑排水が排水主管11に流入するようになっている。排水継手10を構成する継手本体15および保持部材16はそれぞれダイキャスト製品として形成され、継手本体15は、排水主管11の側面に沿って二次曲面に形成される本体部18と、その中央部に突設される前記排水流路13と、本体部18の両側部から突設されるフランジ部19,20とで、一体に成形されている。勿論、筒状となる排水流路13は、その内側が中心軸方向に貫通されている。また、保持部材16は、排水主管11の側面に沿って弧状に形成され、その一端部16aにはピン挿通穴21が形成されるとともに、他端部16bにはフランジ部22が突設されている。
【0027】
継手本体15の一方のフランジ部19は、その中央部に保持部材16の一端部16aを嵌入する切欠部23が形成されるとともに、その肉厚内にピン挿通穴24が形成される。そして、切欠部23に保持部材16の一端部16aを位置させた状態で、それぞれのピン挿通穴21,24に跨ってピン25を嵌挿することによりヒンジ26が構成され、このヒンジ26を中心として保持部材16は継手本体15に対して開閉自在となっている。
【0028】
一方、継手本体15の他方のフランジ部20および保持部材16のフランジ部22には、それぞれ対応する位置にボルト挿通穴27,28が形成され、これらボルト挿通穴27,28間に挿通するボルト29と、これに挿通される袋ナット30とによって締付け手段17が構成されている。
【0029】
従って、排水継手10は、ヒンジ26を中心に継手本体15と保持部材16とを開き、これら両者間で排水主管11の外側を挟み込み、ボルト挿通穴27,28にボルト29を挿通して袋ナット30で締め付けることにより、継手本体15と保持部材16は排水主管11に強く圧接されて排水継手10が固定される。このとき、排水主管11は上下を指向して配管される関係上、排水継手10は図2,図3中左右方向となる両端部が上下方向に配置される。
【0030】
継手本体15の排水主管11への当接面となる内側面には、排水流路13を囲繞するように環状に連続するパッキン取り付け凹部としてのパッキン溝31が形成され、このパッキン溝31内にリング状パッキン32が配置されている。従って、継手本体15を排水主管11の外側に押し付けた状態では、リング状パッキン32によって排水流路13の出口周縁が液密に密封される。このとき、リング状パッキン32はパッキン溝31に予め接着されて仮止めされるようになっている。
【0031】
また、排水流路13の先端部内周には排水枝管12の外径に略等しい拡径部33が形成され、拡径部33と排水枝管12内周との間に設けられる段部34には、排水流路13に嵌合接続した排水枝管12の先端が当接される。更に、排水流路13の先端部外周にはねじ35が形成されるとともに、ねじ35には蓋ナット36がOリング37を挟み込んで螺合され、蓋ナット36の締付けにより膨出されるOリング37により排水枝管12が液密に接続される。
【0032】
ところで、排水流路13には、排水主管1に向かって徐々に下方に傾斜する排水勾配が設けられることが望ましい。これにより、排水勾配を設けて施工した排水枝管12の流路とこの排水流路13とが、排水勾配を持って排水主管1に接続されることになる。また、このように排水勾配を設けた場合には、傾斜方向が逆となって排水継手10が取り付けられてしまうのを防止するため、継手本体15の表面、例えばフランジ部20の外側に上下確認用のマークを付けておくことが望ましい。勿論、上下確認用マークは見やすい位置ならばどこに付しても良い。排水勾配は、排水継手10を鋳造で製作した後、内面加工により形成される。このときの勾配は、例えば1度10分程度となる。また、上下確認用のマークは文字や矢印とする。
【0033】
そして、かかる構成になる排水継手10は排水主管11に取り付けられた状態で、排水主管11内方と排水流路13とを連通する排水口14が形成されるが、排水口14は図4に示すように切削工具としてのホールソー38を用いて形成され、ホールソー38を排水流路13の先端側(上流側)から挿入して排水主管11を穿孔する。ホールソー38は、ホルダー39に進退自在に支持されるハンドドリル40に装着され、ハンドドリル40よってホールソー38が回転される。ホールソー38は一般に知られるように、冠状のカッター刃38aと、その中心に配置されるドリル刃38bとを備え、まず、ドリル刃38bによって排水主管11側壁にセンター合わせの穿孔を行った後、更に押し込むことによりカッター刃38aがその周囲を円形に切断する。
【0034】
そして、排水口14の穿孔は、同図に示したようにホールソー38を排水流路13の先端側から挿入して排水主管11を切削することにより形成される。このとき、排水主管11はホールソー38が略密接される内径Dに形成されているので、穿孔時にホールソー38は排水主管11の内周を摺動しつつ挿入される。また、カッター38aの基部には鍔部38cが形成されており、鍔部38cは、ホールソー38が排水口14を穿孔完了した段階で上記の段部34に当接してストッパー機能が発揮される。
【0035】
従って、本実施形態の排水継手10にあっては、継手本体15と保持部材16との間に排水主管11を挟んで締結手段17によって締め付けることにより、排水継手10を任意の部位に固定することができる。好ましくは、締結手段17を仮締めし、排水継手10の正確に位置合わせを行った後、これを本締めする。そして、継手本体13の排水流路13からホールソー38を挿入して排水主管11に排水口14を穿孔した後、図5に示すように排水流路13に排水枝管12を嵌合し、蓋ナット36を締め付けて接続が完了する。
【0036】
ところで、上記のホールソー38による穿孔作業は、ホールソー38を排水流路13の内側でガイドしつつ挿入できるため、ホールソー38を単純に排水流路13内に押し込むことにより排水口14のセンター合わせを自動的に行うことができ、穿孔作業が容易になる。また、ホールソー38は排水流路38によって移動が規制されるため、ホールソー38の振れを無くして穿孔時の安全性を確保することができる(排水勾配を有する排水流路13では、ホールソー38のカッター刃38aは切断当初排水主管11の上側に当たり、振れ易い)。勿論、ホールソー38で穿孔した排水口14の切除片および切り子くずは、排水主管11の外方に除去するようになっており、特に、排水流路38内周とホールソー38との間に外方に通ずる溝を設けておくことにより、溝を伝って切り子くずを外方に排出し易くなる。尚、ホールソー38で穿孔された排水口14は、研磨した後に防錆塗料で処理しておくことが望ましい。
【0037】
また、継手本体15は、基本的には排水流路13の形成スペース(厳密にはOリング37の配置スペース)を確保できる程度の大きさを備えておればよく、従って、継手本体15の排水主管11に沿った方向の長さ、つまり、高さを短くしてコンパクトに形成することができる。このため、排水継手15を排水主管11に取り付ける場合にも、その必要なスペースを小さくし、スラブと床板との間の狭いスペースに配置することが可能、若しくは、床面から突出する場合にもその突出量を大幅に少なくすることができ、施工性が著しく向上される。また、このことは、新たに設置する排水器具に対し、その排水管(排水枝管12)を十分な排水勾配を設けて施工できることを意味する。
【0038】
また、排水流路13には、排水主管11側が徐々に下方に傾斜する排水勾配が設けられているので、排水枝管12から排水流路13を通って排水主管11内に流れ込む排水が、一定の流速で円滑に流れ、排水流路13内に排水が残存するのを避けることができるとともに、排水流路13に排水枝管12を単に同軸上に嵌合接続することで、排水枝管12にも自動的に排水勾配が設けられ、全体の排水効率を向上することができる。
【0039】
更に、このように排水勾配を設けた場合に、継手本体15に上下確認用のマークを付けたので、排水継手10を排水主管11に取り付ける際にその上下位置が一目瞭然となり、排水継手10が上下逆に施工されてしまうのを防止することができる。
【0040】
更にまた、排水流路13に形成した段部34に排水枝管12の先端が突き当たるため、排水枝管12を嵌合した際の位置決めを容易にできるとともに、段部34はホールソー38の鍔部38cを当接するストッパーとなることにより、ホールソー38を排水流路13に挿入して穿孔した後に、誤ってホールソー38を挿入し過ぎて排水主管11の反対側を傷つけるのを防止することができる。
【0041】
また、継手本体15に形成された三次元曲線となるパッキン溝31には、その弾発力により三次元曲線に添わせ難いリング状パッキン32が、予め接着されて仮止めされているので、継手本体15を排水主管11に取り付ける際に、リング状パッキン32が離脱すること無く正規の状態で取り付けることができる。
【0042】
次に、排水継手10を用いた排水管接続方法について簡単に説明する。まず、排水主管11の片側に継手本体15を配置し、排水主管11の他側を周回する保持部材16を介して、継手本体15を排水主管11に締付け固定する(排水継手取り付け工程)。次に、継手本体15に形成された排水流路13の先端側から排水流路13の内側をガイド面としてホールソー38を挿入し、排水主管11に排水口14を穿孔する(排水口連通工程)。更に、排水口14を穿孔した後、排水流路13に排水枝管12を嵌合接続する(枝管接続工程)。勿論、排水継手取り付け工程で継手本体15を排水主管11に締め付け固定するには、図1に示したようにボルト29および蓋ナット30からなる締付け手段17を介して行われ、かつ、継手本体15と保持部材16とはヒンジ26を介して開閉自在に連結される。
【0043】
従って、この排水管接続方法によれば、排水継手取り付け工程では継手本体15と保持部材16との間に排水主管11を挟み固定することにより排水継手10が取り付けられるので、排水継手10は排水主管11の任意の部位に一方向から取り付けることができる。従って、排水枝管12をスラブと床面との間に配置するスラブ上コロガシ配管を採用する場合は、排水継手10の下端をスラブに当接させて取り付けることができるとともに、排水枝管12を床面ぎりぎりに配置する床上コロガシ配管を採用する場合は、排水継手10の下端を床面に当接させて取り付けることができる。従って、排水継手10はそれぞれのコロガシ配管方法にあって可能な限り下方位置とすることができ、狭い取付けスペースを有効に利用して機能的に収めることができる。
【0044】
また、排水口連通工程では、ホールソー38によって排水主管11に排水口14を穿孔する際に、排水流路13の内側をホールソー38のガイド面として用いることができるため、排水口14の位置決めを正確かつ容易に行うことができのは勿論のこと、ガイド面となる排水流路13が排水主管11に固定されていることにより、穿孔時にホールソー38が振れるのを防止することができる。このため、排水口の位置決めを正確かつ容易に行うことができるとともに、穿孔作業を能率的に行ってそれに要する時間を短縮化できる。そして、ホールソー38による穿孔が終了した後、枝管接続工程により排水枝管12を排水流路13に嵌合接続することにより、排水枝管12を流れる排水は穿孔した排水口14から排水主管11へと排出されることになる。
【0045】
図6は他の実施形態を示し、上記実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。
【0046】
この実施形態では継手本体15と保持部材16との両側間にそれぞれ締付け手段17を設け、かつ、排水流路13の出口部分は板状パッキン41により液密に封止するようになっている。
【0047】
即ち、継手本体15の両側部にフランジ部42,43を設けるとともに、これらフランジ部42,43に対向して保持部材16の両端部にフランジ部44,45を設け、それぞれ対向するフランジ部42と44および43と45のそれぞれの間にボルト46,47を挿通し、これらボルト46,47にそれぞれナット48,49を螺合することにより、締付け手段17が構成される。そして、ナット48,49を締め付けることにより、排水継手10aの継手本体15を排水主管11に締め付け固定するようになっている。このとき、ボルト46,47の頭部46a,47aは、フランジ部44,45に形成された凹部44a,45aに嵌合されて回転止めされる。
【0048】
また、板状パッキン41は継手本体15の排水主管11に当接される内側面を全体的に拡径して、これら継手本体15と排水主管11との間に板状パッキン41の肉厚より若干小さなパッキン取り付け凹部としてのパッキン収納スペース50が形成される。このとき、板状パッキン41には排水流路13に対応する位置に予め開口部51が形成されている。勿論、この実施形態にあっても継手本体15の内側面が二次曲面となるため、パッキン収納スペース50に板状パッキン41を接着等により予め仮止めしておくことが望ましく、この仮止めにより板状パッキン41の正規の位置に配置できるとともに、開口部51の位置合わせを行うことができる。
【0049】
ところで、この実施形態にあっても排水流路13の先端部内側に図外の排水枝管を嵌合するための拡径部33および段部34が形成されるが、拡径部33内側に管用ねじ52を形成して、排水枝管の先端部に形成したねじ部を螺合することにより排水枝管が液密に接続される。
【0050】
従って、この実施形態の排水継手10aにあっても上記実施形態の排水継手10と同様の機能を備える。
【0051】
ところで、上記の各実施形態の排水継手10,10aは、増設される洗濯機置き場の水廻りに適用される場合を開示したが、これに限ることなく他の水廻り、例えば洗面台や流し台、更には浴槽や便器などの排水系にあっても適用できることはいうまでもない。また、各実施形態の排水継手10,10aは、新設工事にも適用できることは、いうまでもない。
【0052】
【発明の効果】
以上のように本発明の排水継手によれば、継手本体を排水主管の片側に配置するとともに、保持部材を排水主管の他側に周回して、締付け手段により継手本体との間に締め付け力を付加するようにしたので、継手本体を排水主管の任意の部位に固定することができる。そして、継手本体に形成された排水流路から切削工具を挿入して排水主管に排水口を穿孔した後、排水流路に排水枝管を嵌合接続するようになっており、この穿孔作業を行う際、排水流路を切削工具が略密接して挿入される内径に形成したので、排水流路内側で切削工具をガイドすることができ、切削工具のセンター合わせを自動的に行って穿孔作業を容易にできる。また、切削工具は排水流路によって移動が規制されるため、切削工具の振れを無くして穿孔時の安全性を確保することができる。また、継手本体は、排水流路の形成スペースを確保できる程度の大きさを備えておればよく、従って、継手本体の排水主管に沿った方向の長さを短くしてコンパクトに形成することができる。このため、排水継手を排水主管に取り付ける場合にも、その必要なスペースを小さくし、スラブと床板との間の狭いスペースに配置することが可能、若しくは、床面から突出する場合にもその突出量を大幅に少なくすることができ、施工性を著しく向上することができる。
【0053】
また、本発明の排水管接続方法によれば、排水継手を排水主管の任意の部位に取り付けることができるため、排水枝管にスラブ上コロガシ配管を採用する場合は、排水継手の下端をスラブに当接させて取り付けることができ、また、床上コロガシ配管を採用する場合は、排水継手の下端を床面に当接させて取り付けることができる。従って、排水継手はそれぞれのコロガシ配管方法にあって可能な限り下方位置とすることができ、狭い取付けスペースを有効に利用して機能的に収めることができる。また、排水口連通工程では、切削工具で排水主管に排水口を穿孔する際に、排水流路の内側を切削工具のガイド面として用いることができるため、排水口の位置決めを正確かつ容易に行うことができるとともに、穿孔作業を能率的に行ってそれに要する時間を短縮化できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す排水継手の正面断面図である。
【図2】本発明の一実施形態を示す排水継手の左側面図である。
【図3】本発明の一実施形態を示す排水継手の右側面図である。
【図4】本発明の一実施形態で排水主管に排水口を穿孔する状態を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施形態を示す排水継手の取り付け状態を示す要部断面正面図である。
【図6】本発明の他の実施形態を示す排水継手の正面断面図である。
【符号の説明】
10 排水継手
11 排水主管
12 排水枝管
13 排水流路
14 排水口
15 継手本体
16 保持部材
17 締付け手段
31 パッキン溝(パッキン取り付け凹部)
32 リング状パッキン
34 段部(ストッパー)
38 ホールソー(切削工具)
38c 鍔部
41 板状パッキン
50 パッキン収納スペース(パッキン取り付け凹部)

Claims (4)

  1. 排水主管の片側を覆い、該排水主管に交差する方向を指向して排水枝管を嵌合接続する筒状の排水流路が形成され、且つ該排水流路排水主管に排水口を穿孔する切削工具が略密接して挿入されるに形成され継手本体と、
    該継手本体に対応する位置で前記排水主管の他側に周回され、その両端部で前記継手本体を着脱自在に保持するとともに、当該保持部の少なくとも一方に継手本体との間に締め付け力を付加する締付け手段を設けた保持部材と、を備え
    前記排水流路には、排水主管に向かって下り傾斜の排水勾配が設けられ、
    前記継手本体には、その表面に上下確認用のマークが付されていることを特徴とする排水継手。
  2. 排水主管の片側を覆い、該排水主管に交差する方向を指向して排水枝管を嵌合接続する筒状の排水流路が形成され、且つ該排水流路が排水主管に排水口を穿孔する切削工具が略密接して挿入される径に形成された継手本体と、
    該継手本体に対応する位置で前記排水主管の他側に周回され、その両端部で前記継手本体を着脱自在に保持するとともに、当該保持部の少なくとも一方に継手本体との間に締め付け力を付加する締付け手段を設けた保持部材と、を備え、
    前記排水流路には、その先端側内側を拡径して前記排水枝管の先端を突き当てるための段部が形成され、かつ、該段部は前記切削工具に設けた鍔部を当接するストッパーとして機能することを特徴とする排水継手。
  3. 前記継手本体は、これの排水主管当接面に前記排水流路を囲繞するようにパッキン取り付け凹部が形成され、該パッキン取り付け凹部に予めパッキンが仮止めされていることを特徴とする請求項1または2に記載の排水継手。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の排水継手を用い、
    前記排水継手を前記排水主管に締付け固定する排水継手取り付け工程と、
    前記継手本体に形成された排水流路の先端側から、該排水流路の内側をガイド面として切削工具を挿入し、排水主管に排水口を穿孔する排水口連通工程と、
    排水口を穿孔した後、前記排水流路に排水枝管を嵌合接続する枝管接続工程とを備えたことを特徴とする排水管接続方法。
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