JP3574046B2 - ブラシレスモータの駆動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はブラシレスモータの駆動装置に係り、特に低速回転・大トルクのブラシレスモータを高速回転・小トルクモータとして動作させることが可能な駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、インナーロータ型の低速ブラシレスモータMは、3相構成を例にすれば、図5に示すようになっていた。
【0003】
すなわち、筒型のステータ磁芯1の内側から、U相、V相およびW相の6個の棒状突極歯3a、3b、3cを回転中心に向けて交互に突設させ、各突極歯3a〜3cの歯先5a、5b、5cの幅を周方向へ広げ、それら突極歯3a〜3cを巻芯としてU相、V相およびW相に相当する駆動コイル7a、7b、7cを巻き、それら歯先5a〜5cによって内側に形成した円筒状空所に、筒型にして回転方向にN極とS極を交互に着磁したロータマグネット9を回転自在に配置してなる構成である。なお、図5は横断面図であるが、断面を示す斜線の図示は省略した。
【0004】
このような3相ブラシレスモータMでは、例えば隣合う各突極歯3a〜3cの歯先5a〜5c間に配置した3個の位置検出用ホール素子11a、11b、11cによってロータマグネット9の回転位置を検出し、この位置検出タイミングに基づき駆動回路(図5では図示せず。)でU相、V相およびW相の駆動コイル7a〜7cを切換え通電することにより、ロータマグネット9が所定の回転トルクで回転する。図5中の符号13はロータマグネット9を支持するシャフトである。
【0005】
しかも、このようなブラシレスモータMでは、ロータマグネット9の着磁力を高めるとともに駆動コイル7a〜7cの巻数を多くし、正弦波状にして通電角120°の駆動電流を120°ずつずらせてU相、V相およびW相の駆動コイル7a、7b、7cへ切換え通電することにより、低速で大きい回転トルクが得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したモータは、一般的に図6に示すように、回転数−トルク特性Aおよび駆動電流−トルク特性を示す一方、この低速構成のモータを回転数−トルク特性Bを特性とする高速回転で駆動できないから、負荷が軽くなって高速回転・低トルクでモータを駆動させ、モータの駆動電流を減少させることによって省電力化が可能であっても、その高速回転を得ることが困難であった。
【0007】
例えば複写機では、厚手の紙や寸法の大きな紙を送る場合、低速回転・大トルク特性のモータが必要である一方、薄い紙や寸法の小さい紙を送る場合、高速回転・低トルク特性のモータを用いると、消費電力を抑えて省エネルギー化に対応可能である。
【0008】
ところが、上述したブラシレスモータMに限らず、一般のモータにおいて、低速回転・大トルク特性および高速回転・低トルク双方の特性の両方を得ることが困難であるから、低速回転・大トルクモータを用い、薄い紙や寸法の小さい紙を送る場合には余分な電力エネルギーを費やしていた。
【0009】
そのため、複写機等の装置の価格低減および小型化を図る観点から、1個のブラシレスモータMによって低速回転・大トルクおよび高速回転・低トルク双方の得られる構成が望まれていた。
【0010】
本発明はそのような従来の課題を解決するためになされたもので、低速回転・大トルクのブラシレスモータの構成をそのままにして、高速回転・小トルクモータとして動作させることが可能で、かつ、低速回転・大トルクと、高速回転・小トルクの各モードを自動的に切換えることが可能な駆動装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
そのような課題を解決するために本発明は、ブラシレスモータのステータ側駆動コイルに駆動電流を制御信号に基づき切換え通電してロータを回転駆動させる駆動部と、そのモータの少なくとも基準回転数を設定する設定部と、そのモータの回転数を検出する回転数検出部と、その検出回転数がその基準回転数より低いとき、その制御信号として所定の通電角の正弦波にして進角0゜の駆動電流を駆動コイルに通電するための低速制御信号を出力し、その基準回転数より高いとき、その制御信号として所定の通電角より小さい矩形波にして進角させた駆動電流を駆動コイルに通電するための高速制御信号を出力する制御部とを具備している。
【0012】
なおかつ、本発明は、上記モータの負荷トルクを検出するトルク検出部を有し、低速制御信号の出力状態において、検出した負荷トルクが低速制御信号の出力状態における所定の基準値より小さいとき高速制御信号の出力に切換わり、高速制御信号の出力状態において、検出した負荷トルクが高速制御信号の出力状態における所定の基準値より大きいとき低速制御信号の出力に切換わるよう、上記制御部が形成されている。
【0013】
さらに、本発明は、その駆動電流を検出する駆動電流検出部を有し、低速制御信号の出力状態において、検出した駆動電流が低速制御信号の出力状態における所定の限界値外のとき、又は高速制御信号の出力状態において、検出した駆動電流が高速制御信号の出力状態における所定の限界値外のときモータを停止制御するよう、上記制御部を形成することも可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、従来例と共通する部分には同一の符号を付す。
【0015】
図1は本発明に係る駆動装置の実施の形態を示すブロック図である。
図1において、3相のモータMは、従来公知の構成を有し、例えば上述した図5に示すように、磁性体からなる筒型のステータ磁芯1の内側から、U相、V相およびW相に該当する計6個の棒状突極歯3a、3b、3cが回転中心に向けて突設され、それら突極歯3a〜3cの歯先5a、5b、5cが周方向に幅が広げられ、U相、V相およびW相に相当する駆動コイル7a、7b、7cが突極歯3a〜3cを巻芯として多数巻きされ、それら歯先5a〜5cによって内側に形成された円筒状の空所に、筒型にして回転方向にN極とS極を交互に4極着磁されシャフト13に支持されたロータマグネット9が回転自在に配置され、4極6溝の低速ブラシレス構成となっている。
【0016】
半周ほどの隣合う各突極歯3a〜3cの歯先5a〜5c間には、ロータマグネット9の着磁状態からその回転位置を検出する位置検出素子、例えばホール素子11a、11b、11cがロータマグネット9に向けて1個ずつ60゜の間隔で3個配置されている。
【0017】
図1に戻って、モータMに配置されたホール素子11a〜11cは、制御部15を形成する信号発生部15aに接続されている。
【0018】
モータMには、この回転数に応じた周波数の電気信号を出力する公知の回転数検出部17と、負荷トルクに応じた電気信号を出力する公知のトルク検出部19が内蔵するように配置されており、各々信号発生部15aに接続されている。
【0019】
ホール素子11a〜11cは、ロータマグネット9の回転に伴ってホール素子11a〜11cの先端近傍に形成される磁束状態(N極/S極)の変化を検出し、例えば図3Aに示すようにU相、V相およびW相の着磁波形を検出して信号発生部15aへ出力する一方、検出した着磁波形のプラス/マイナスの変化点等からロータマグネット9の回転位置を検出して切換えタイミング信号(図示せず。)を信号発生部15aへ出力するものである。
【0020】
図3中において、V相はU相に対し位相が240゜進み又は120゜遅れ、W相はU相に対して位相が120゜進み又は240゜遅れるだけで、各相の波形自体は互いに同様である。
【0021】
制御部15は、上述した信号発生部15aおよび指令信号合成部15bを有してなり、例えばCPU、ROM、RAM等を含むマイクロコンピュータを主体に形成されている。
【0022】
信号発生部15aは、回転数検出部17からの測定回転数信号が後述するように所定の基準回転数より小さいとき、上述した切換えタイミング信号で立上がって120°区間持続するU相、V相およびW相の駆動電流波形を形成させるため、波形、通電角および進角を可変する情報信号を出力するもので、指令信号合成部15bに接続されている。
【0023】
指令信号合成部15bは、駆動電流の波形、通電角および進角を可変するための情報信号を合成した制御信号を、後述する低速制御信号又は高速制御信号として出力するものであり、駆動部21に接続されている。なお、制御部15についてのその他の詳細な機能は後述する。
【0024】
設定部23は制御部15の信号発生部15aに接続されており、モータMの基準回転数の他、後述するように、当該モータMを低速回転モードから高速回転モードへ、逆に、高速回転モードから低速回転モードへ切換えるときの基準となる負荷トルクおよび駆動電流について基準範囲を信号発生部15aに設定するものであり、機器のケースに配置されたキーボードスイッチの他、外部機器とのオンライン接続部で形成されている。
【0025】
駆動部21は従来公知の構成を有し、例えば図2に示すように、NPNパワートランジスタQ1のエミッタとNPNパワートランジスタQ4のコレクタを、NPNパワートランジスタQ2のエミッタとNPNパワートランジスタQ5のコレクタを、NPNパワートランジスタQ3のエミッタとNPNパワートランジスタQ6のコレクタを各々直列接続するとともに、トランジスタQ1、Q2、Q3のコレクタを電源Eのプラス側に共通接続し、トランジスタQ4、Q5、Q6のエミッタを共通接続して抵抗Rを介して電源Eのマイナス側に接続した回路構成を有して形成されている。
【0026】
駆動部21の抵抗Rを流れる電流に応じて両端の電圧が変化するから、抵抗Rは駆動電流の変化を検出できる駆動電流検出部25として機能するものであり、両端が制御部15の信号発生部15aに接続されている。
【0027】
駆動部21のトランジスタQ1とQ4の接続点はモータMのU相の駆動コイル7aの一端に接続され、トランジスタQ2とQ5の接続点はV相の駆動コイル7bの一端に接続され、トランジスタQ3とQ6の接続点はW相の駆動コイル7cの一端に接続されており、U相、V相およびW相の駆動コイル7a〜7cの他端どうしが共通接続され、各駆動コイル7a〜7cがいわゆるスター結線されている。
【0028】
なお、図2中のU相、V相およびW相の駆動コイル7a〜7cにおけるドットは、これらの巻き始めを示している。
【0029】
そして、それらトランジスタQ1〜Q6は、低速制御信号又は高速制御信号に基づきそのベースを切換えて動作し、駆動コイル7a〜7cへ各相駆動電流を切換え通電するものである。
【0030】
上述した図1では、便宜上からホール素子11a〜11c、制御部15、駆動部21およびモータMが1本のラインで接続されているが、実際は図5のように3個のホール素子11a〜11cがモータMに配置されるとともに、ホール素子11a〜11cと制御部15間および駆動部21とモータM間はU相、V相およびW相に該当するラインで接続されている。
【0031】
制御部15の信号発生部15aは、上述したように駆動部21からモータMの駆動コイル7a〜7c(図1では図示せず。)へ切換え通電する駆動電流の波形、通電角および位相進角を可変する情報信号を出力する機能を有しており、起動回転時には、図3B、CおよびDに示すように、120°の通電角で互いに120°ずつ位相がずれた正弦波の各相駆動電流を出力させるような駆動電流に係る波形、通電角および進角の可変情報信号を出力し、指令信号合成部15bは、それらを情報信号合成した低速制御信号を駆動部21へ出力する機能を有している。
【0032】
信号発生部15aは、回転駆動中に、設定部23又は予め製造過程で設定された所定の基準回転数と回転数検出部17からの回転数信号を比較し、回転数検出部17からの回転数信号が基準周波数より低いときには、図3B、CおよびDに示すように、依然として、120°の通電角で互いに120°ずつ位相がずれた正弦波の各相駆動電流を出力させるような情報信号を出力し、指令信号合成部15bはそれらを合成した低速制御信号を駆動部21へ出力する機能を有しており、回転数検出部17からの回転数信号が基準回転数より高いときには、高速制御信号を出力する機能を有している。高速制御信号については後述する。
【0033】
しかも、制御部15の信号発生部15aは、低速制御中に、トルク検出部19および駆動電流検出部25からの検出負荷トルクおよび駆動電流と、これらについて低速制御状態において予め設定された基準範囲とを比較し、検出された負荷トルクが基準範囲内又は大きく、かつ駆動電流が基準範囲内のときには、低速制御信号の出力を継続してモータMを低速回転制御させる一方、負荷トルクが基準範囲より小さいときには、指令信号合成部15bから高速制御信号を出力させる切換え機能を有している。
【0034】
制御部15の信号発生部15aは、高速制御信号の出力動作に切換えられたとき、図3E、FおよびGに示すように、120°より短い通電角(120−af)°で、低速回転時より位相を進角(20+bf)°させた情報信号を出力し、、指令信号合成部15bは、それらを合成するとともに、矩形状の各相駆動電流を駆動部21から出力させるような高速制御信号を駆動部21へ出力する機能を有している。
【0035】
また、制御部15は、高速制御中に、負荷トルクおよび駆動電流についての高速制御状態における基準範囲と、検出された負荷トルクおよび駆動電流とを比較し、検出された負荷トルクが基準範囲内又は小さく、かつ、駆動電流が基準範囲内のときには、高速制御信号の出力を継続して高速回転制御させる一方、負荷トルクが基準範囲より大きいとき、低速制御信号の出力動作に切換わる機能を有している。
【0036】
また、低速又は高速制御中に、駆動電流が各々の基準範囲を越えたとき、モータMを停止させるよう、例えば駆動部21への制御信号の出力を停止させるよう制御部15を形成可能である。
【0037】
しかも、制御部15は、その停止過程において、例えば設定部23から上述した120°より短い通電角(120−af)°の符号aおよび進角(20+bf)°の符号bを可変入力させて起動させた後、図3H、IおよびJに示すように、より短い通電角、かつより+方向に進角させた駆動電流を出力させるような超高速制御信号を出力可能である。
【0038】
次に、図1に示した本発明に係る駆動装置の動作を、図4に示すフローチャートを参照して説明する。なお、図4のフローチャートは、図1中の制御部15に格納されたプログラムに基づいて動作するものである。
【0039】
電源が投入されてプログラムがスタートすると、ステップ300では120°の通電角で互いに120°ずつ位相がずれた正弦波の各相駆動電流が出力されるよう設定され、ステップ301で低速回転モードでモータが回転駆動される。
【0040】
モータMの回転数が外部の指令で変更されたり負荷の変動によって変化すると、ステップ302にて検出回転数が基準回転数より大きいか否か判別され、基準回転数の方が大きくてNの場合にはステップ303で低速回転モードが設定され続け、続くステップ304で検出負荷トルクがこれに関する低速回転モードにおける基準範囲(便宜上、図4ではL基準範囲と略す。以下同じ。)と比較される。
【0041】
検出負荷トルクが基準範囲内で適正であったり大きい場合にはステップ305に移り、ステップ305で検出駆動電流が低速回転モードにおける基準範囲と比較され、検出駆動電流が基準範囲内で適正であるときには、ステップ306に移ってモータMが低速回転モードで回転駆動される。
【0042】
ステップ305において駆動電流が低速回転モードにおける基準範囲を越える場合には、過電流によってモータMが異常に過熱される等の影響を受けるおそれがあるので、ステップ307でモータを停止制御し、再設定処理を可能とする。
【0043】
ステップ304において、検出された負荷トルクが低速回転モードにおける基準範囲より小さい場合には、負荷が軽いので低速回転モードにて駆動電流を大きくしておく必要はないので、ステップ308に移って高速回転モード設定処理を行う。
【0044】
また、上述したステップ302において、検出回転数の方が大きくてYの場合にはステップ308に移り、120°より短い通電角(120−af)°および+進角(20+bf)°の駆動電流が駆動部21から出力されるよう、高速回転モードが設定される。
【0045】
続くステップ309では、検出負荷トルクがこの高速回転モードにおける基準範囲(便宜上、図4ではH基準範囲と略す。以下同じ。)と比較され、検出負荷トルクが基準範囲内で適正であったり小さい場合には、ステップ310に移って検出駆動電流が高速回転モードにおける基準範囲と比較され、検出駆動電流が高速回転モードにおける基準範囲内で適正であればステップ311に移り、高速回転モードでモータMが回転駆動される。
【0046】
ステップ310において、検出された駆動電流が高速回転モードにおける基準範囲を越える場合には、モータMを更に超高速回転制御する等の調整が必要と認められるから、ステップ307でモータを停止制御し、再設定処理を可能とする。
【0047】
ステップ309において、検出された負荷トルクが高速回転モードにおける基準範囲より大きい場合には、負荷が重くて停止するおそれがあるから、ステップ303の低速回転モード設定処理に移る。
【0048】
このように本発明のブラシレスモータの駆動装置は、モータMの基準回転数を設定する設定部23を設け、制御部15では、モータMの回転数がその基準回転数より低いとき、所定の通電角の正弦波にして進角0゜の駆動電流を駆動コイル7a〜7cに通電するための低速制御信号を出力し、モータMの回転数が基準回転数より高いとき、所定の通電角より小さい矩形波にして進角させた駆動電流を駆動コイル7a〜7cに通電するための高速制御信号を出力し、これらの制御信号に基づき駆動部21によってモータMの駆動コイル7a〜7cへ駆動電流を切換え通電するから、低速回転構成のモータMを低速回転および高速回転の双方で回転駆動できる。
【0049】
すなわち、低速回転構成のモータMを、低速回転・大トルクから高速回転・小トルクのワイドレンジモータとして使用可能となる。
【0050】
しかも、低速回転構成のモータMに対して駆動電流の通電角や進角等を変化させるだけで高速回転モードで駆動可能であるから、低速回転構成のモータMおよびこれをドライブする駆動部21の大部分の構成をそのままにして高速回転モードに対応可能となる。
【0051】
また、モータMに内蔵したトルク検出部19と、モータMの駆動電流を検出する駆動電流検出部25を設け、制御部15では、低速制御信号出力状態において、検出した負荷トルクが低速回転モードにおける基準範囲より小さいとき高速制御信号の出力モードに切換え、高速制御信号の出力状態において、検出した負荷トルクが高速回転モードにおける基準範囲より大きいとき低速制御信号の出力モードに切換え出力するよう形成したから、モータMの負荷トルクに応じて、低速回転モードと高速回転モードとを自動的に切換え制御可能となり、モータMの省電力化および損傷回避を自動的に達成できる。
【0052】
さらにまた、低速制御信号の出力状態において、検出した駆動電流が低速回転モードにおける基準範囲を越えたときや、高速制御信号の出力状態において、検出した駆動電流が高速回転モードにおける基準範囲を越えたとき、モータを停止制御可能としたから、モータMの過熱や損傷の回避が一層確実なものとなる。
【0053】
従って、複写機の紙送り機構において、予め低速用として設定したモータを本発明の駆動装置で駆動すれば、厚手の紙や寸法の大きな紙を送る場合には、大きなトルクで確実に紙送りされる一方、薄い紙や寸法の小さな紙を送る場合には自動的に小さいトルクで円滑に紙送りできる。逆の場合も同様である。
【0054】
上述した実施の形態では、検出した負荷トルクや駆動電流を比較する基準範囲は所定の好ましい幅をもったものであるが、本発明では好ましい幅をもった基準値又は所定の値としての基準値双方で実施可能であり、本発明ではこれらを総称して便宜上限界値とする。
【0055】
さらに、上述した実施の形態では、低速回転モードにおいて検出駆動電流が低速回転モードにおける所定の基準範囲を越えたとき、モータMを停止制御するように制御部15を形成するとともに、高速回転モードにおいて検出駆動電流が高速回転モードにおける所定の基準範囲を越えたとき、モータMを停止制御するよう制御部15を形成したが、本発明はこれに限定されない。
【0056】
要は、低速回転モードにおいて、検出された駆動電流が低速回転モードにおける所定の限界値外のとき、並びに高速回転モードにおいて、検出された駆動電流が高速回転モードにおける所定の限界値外のとき、モータを停止制御するよう制御部15を形成すれば良い。なお、本発明において、モータMの構成もアウターロータ型や平面対向型に広く応用可能である。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るブラシレスモータの駆動装置は、モータの少なくとも基準回転数を設定する設定部と、そのモータの回転数を検出する回転数検出部と、この検出回転数がその基準回転数より低いとき、所定の通電角の正弦波にして進角0°の駆動電流を駆動コイルに通電するための低速制御信号を出力し、その基準回転数より高いとき、所定の通電角より小さい矩形波にして進角させた位相の駆動電流を駆動コイルに通電するための高速制御信号を出力する制御部と、それら低速制御信号又は高速制御信号に基づきモータの駆動コイルに駆動電流を切換え通電してロータを回転駆動させる駆動部とを具備するので、低速回転・大トルクのブラシレスモータやこれを駆動する駆動回路の構成をあまり変更することなく、高速回転・小トルクモータとして動作させることが可能で、ワイドレンジモータを実現できる。また、上記モータの負荷トルクを検出するトルク検出部を設け、上記低速制御信号の出力状態において、検出した負荷トルクが低速制御信号の出力状態における所定の基準値より小さいとき高速制御信号を出力し、高速制御信号の出力状態において、検出した負荷トルクが高速制御信号の出力状態における所定の基準値より大きいとき低速制御信号を出力するよう上記制御部を形成する構成では、モータの負荷トルクに応じて、低速回転モードと高速回転モードとを自動的に切換え制御可能となり、モータMの省電力化および損傷を自動的に回避できる利点がある。さらに、上記モータの駆動電流を検出する駆動電流検出部を設け、低速制御信号又は高速制御信号の出力状態において、検出した駆動電流が各々の所定の限界値外のとき、モータを停止制御するよう上記制御部を形成する構成では、モータMの過熱および損傷回避を一層確実なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るブラシレスモータの駆動装置における実施の形態を示すブロック図である。
【図2】図1中の駆動部およびモータ中の駆動コイルを示す回路図である。
【図3】本発明に係る駆動装置の動作を説明する波形図である。
【図4】本発明に係る駆動装置の動作を説明するフローチャートである。
【図5】低速ブラシレスモータの一般的な構成例を示す概略横断面図である。
【図6】モータが示す特性図である。
【符号の説明】
1 ステータ磁芯
3a、3b、3c 突極歯
5a、5b、5c 歯先
7a、7b、7c 駆動コイル
9 ロータマグネット
11a、11b、11c 位置検出素子(ホール素子)
13 シャフト
15 制御部
15a 信号発生部
15b 指令信号合成部
17 回転数検出部
19 トルク検出部
21 駆動部
23 設定部
25 駆動電流検出部(抵抗)
E 電源
M モータ(ブラシレスモータ)
Q1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6 トランジスタ(NPNパワートランジスタ)
R 抵抗(駆動電流検出部)

Claims (2)

  1. ブラシレスモータのステータ側にある駆動コイルに駆動電流を制御信号に基づき切換え通電してロータを回転駆動させる駆動部と、
    前記モータの少なくとも基準回転数と基準負荷トルクを設定する設定部と、
    前記モータの回転数を検出する回転数検出部と、
    検出回転数が前記基準回転数より低いとき、前記制御信号として所定の通電角の正弦波にして進角0°の駆動電流を前記駆動コイルに通電するための低速制御信号を出力し、前記基準回転数より高いとき、前記制御信号として前記所定の通電角より小さい矩形波にして進角させた駆動電流を前記駆動コイルに通電するための高速制御信号を出力する制御部と、
    前記モータの負荷トルクを検出するトルク検出部を有し、
    前記制御部は、前記低速制御信号の出力状態において、検出した前記負荷トルクが前記低速制御信号の出力状態における所定の基準値より小さいとき前記高速制御信号の出力に切換わり、前記高速制御信号の出力状態において、検出した前記負荷トルクが前記高速制御信号の出力状態における所定の基準値より大きいとき前記低速制御信号の出力に切換わるものであることを特徴とするブラシレスモータの駆動装置。
  2. 前記駆動電流を検出する駆動電流検出部を有し、
    前記制御部は、前記低速制御信号の出力状態において、検出した前記駆動電流が前記低速制御信号の出力状態における所定の限界値外のとき、又は前記高速制御信号の出力状態において、検出した前記駆動電流が前記高速制御信号の出力状態における所定の限界値外のとき、前記モータを停止制御するものである請求項1記載のブラシレスモータの駆動装置。
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