JP3573434B2 - 軽合金製ホイール用ワンピースリムの製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、軽合金製ホイール用ワンピースリムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に外側リムと内側リムが一体に成形され、このリム部がディスク部と螺着により一体化されてなる、いわゆるツーピースホイールとよばれるアルミニウムなどからなる軽合金製ホイールにおけるリム部は、従来一方法として図10に示すビレットと呼ばれる円柱状の素材より前後方押出し手法を用いて図11のように略H型断面の素材50を得た後、図12のようにトリミング加工により波状の端面のトリミングを行ない、次に図13のように内側リム50−a外側リム50−bをラッパ状に拡げるいわゆるフレアリング加工を行なって後、最終的に図14に示すようにスピニング機において所定のリム形態になるようにローラー9を用いてスピニング作業を行なっていた。51、52はマンドレルである。
【0003】
又、別の方法として、最初にビレットより鍛造によってリムの原形を得るときに、まず金型を用いて図15に示すように外側リム53のフランジ部53−aを予め成形すると同時に、内側リムの原形として比較的厚肉にクサビ状の断面のものを成形しておき、その後大型のスピニング機で図16に示すごとくマンドレル54、55で挟持して内側リム部のみについてローラー9にてスピニング成形をすることでワンピースリムを製造する方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記前述のH型断面に成形された鍛造素材を用いて製造する方法では、一般にこの断面を得るために前後方押出し法を採用するので、後方押出し部の先端部分の端面が全周に亘り一定の高さにならず波状となりバラツキが出るため、押出しの後にどうしても端面矯正のためにトリミング加工が必要である。加えて、前方押出し部は、前後方押出し法の性質上、後方への材料移動の抵抗よりも前方への材料移動の抵抗が大きいので、図11における前方押出し部の厚みt1は、長さの比にもよるが後方押出し部の厚みt2よりも50%程度厚くする必要があり、このために材料の歩止まりが悪くなる。更にこの工程の後、プレスによるフレアリング工程(図13)及びスピニング工程(図14)を経る必要があり、製造のための工程数が多くなり、従って生産コスト高となっていた。
【0005】
一方、上記後述の鍛造で外側リムを予め成形して後、内側リム部のみをスピニングによって成形する方法においては、外側リムのフランジ部を鍛造で成形するため、使用する鍛造機の加圧力のより大きな大型の鍛造機が必要であることに加え、内側リムのスピニング加工においても、クサビ状の比較的肉厚の部分を5〜6mmの厚みまで薄く所望のリム形状迄成形する必要があるので、冷間加工する場合、かなりの高出力のスピニング機を必要とし、中出力のスピニング機を使用する場合には加工しやすくするために素材を300℃位に加熱しなければならず、加温工程が必要となるなど、いずれにしても加工コスト高になることは否めなかった。
【0006】
本発明は、上記欠点を解消し軽合金製ホイール用ワンピースリムの製造方法において、製造の工程数を減らし加工時間を短縮させることができるワンピースリムの製造方法を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
軽合金製ホイール用のワンピースリムを鍛造にて成形する方法において、鍛造機の金型上にセットしたリム素材用ビレットに対し、一方側より、軸芯に対し略平行に立ち上げて外側リム部を形成するための上型を作用させるとともに、他方側より、ラッパ状に拡開した内側リム部を形成するための下型を作用させて後、前記上型を、外側リム部をラッパ状に拡開させるための別の上型に交換して作用させることで、リム素材用ビレットを鍛造機より取り出すことなく一連に加工を行なうようにするものである。
【0008】
リム素材用ビレットとして中空円筒状のものを使うことで、鍛造後のリム素材の中央部に肉が残らないので鍛造圧力が軽減される。
【0009】
【作用】
本発明では、フレアリング工程をビレットからの初期の鍛造工程中に組み入れるようにしたので、製造工程数が減らされる結果製造コストが削減できる。
【0010】
【実施例】
次に本発明のワンピースリムの製造方法について図面に基づき説明する。図1は鍛造機にアルミニウム合金よりなるリム素材用ビレット1をセットした状態を示しており、2は下型、3は下型ノックアウト、4は上型、5は上型ノックアウトである。加熱されたリム素材用ビレットに対し、上型4を矢印方向に下降させ押圧を加えることで図2に示すようにリム素材用ビレット1が変化させられて外リムとなる外側リム部1−aは芯軸線lに対して略平行に立ち上げられる。又、内リムとなる内側リム部1−bは、下型2の周縁に沿って変形されて最終的にラッパ状に拡開された内リム部1−bを得て、リム素材10となる。
【0011】
そして次に図3に示すように上型4を矢印方向に上昇させると同時に、ノックアウト棒6によって上型ノックアウト5を突き下げる。この作用によってリム素材10は、下型2上に留められる。
【0012】
ここで、リム素材10より離脱させた上型4及び上型ノックアウト5を上金型移動交換装置(図示せず)にてフレアリング用上型7に入れ替え、この上型7の拡開用湾曲部7−aをリム素材10の外側リム部1−aの内側面に作用させ矢印方向に進行させることで湾曲部7−aに沿って外側リム部に図5に示すようなフレアリング加工が施される。
【0013】
次に、最下点に達した上型7を矢印方向に上昇させるとともに、図6に示すように下型ノックアウトを矢印方向に上昇させ、リム素材10を下型2より離脱させてから、ロボットのハンド8によりリム素材10を保持させ、次のスピニング工程に移るべくスピニング機に移動装着後、常法により内外側リム部にスピニング加工が施され、最終的に中央部が円形に打ち抜かれて所要のワンピースリムが得られる。
【0014】
上記一連の工程によりワンピースリムが製造されるが、リム素材用ビレットについて、先の実施例において使用した中実円柱状のビレット1にかえて中空円筒状のビレット100を使用した例を図7に示す。
【0015】
鍛造工程は先の実施例と同じであるが、下型20に対し上型40及び上型ノックアウト500により鍛造作用がなされると、リム素材用ビレット100は前記実施例同様に軸芯線lに対して略平行に立ち上げられて図8に示すように外側リム部100−aが形成されるとともに、下型20の周縁に沿って変形されて内側リム部100−bが形成される。
【0016】
このとき同時に中空部分Sにも円環状の肉厚部分100−cが形成されるとともに、肉厚部分100−cの内周には肉のバリ100−dができるが、これは簡単に除去できる。この方法によれば、ビレットの中央部分に肉厚の個所が存在しないので、鍛造機の鍛造圧力を軽減できる結果、比較的小能力の鍛造機での製造が可能となるため製造コストの削減が可能である。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、リム素材へのフレアリング工程をビレットへの鍛造工程においてワークを脱却せずに一連に実施するようにしたので、ワンピースリムの製造時間を短縮できる結果、能率的な軽合金製ホイール用のワンピースリムの製造が可能となる。
【0018】
リム素材を中空円筒状とすることで鍛造機の鍛造能力を小さく抑えることができるので、生産コストの削減に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るワンピースリムの製造方法の一工程を示す鍛造金型の概略断面図。
【図2】同じくその製造方法の一工程を示す鍛造金型の概略断面図。
【図3】同じくその製造方法の一工程を示す鍛造金型の概略断面図。
【図4】同じくその製造方法の一工程を示す鍛造金型の概略断面図。
【図5】同じくその製造方法の一工程を示す鍛造金型の概略断面図。
【図6】同じくその製造方法の一工程を示す鍛造金型の概略断面図。
【図7】リム素材用ビレットを中空円筒状とした場合を示す鍛造金型の概略断面図。
【図8】図7の方法により得たリム素材の断面図。
【図9】図7の方法により得たリム素材の平面図。
【図10】従来の製造方法において用いるリム素材用ビレットの斜視図。
【図11】ビレットを略H型断面に前後方押出し方法により鍛造する状態を示す斜視図。
【図12】略H型断面図のビレットのトリミング工程を示す断面図。
【図13】フレアリング工程を示す断面図。
【図14】スピニング工程を示す断面図。
【図15】外側リムのフランジ部を成形した状態を示す断面図。
【図16】内側リムをスピニングする状態を示す断面図。
【符号の説明】
1 リム素材用ビレット
1−a 外側リム部
1−b 内側リム部
2 下型
3 下型ノックアウト
4 上型
5 上型ノックアウト
7 フレアリング用上型
10 リム素材
20 下型
30 下型ノックアウト
40 上型
100 リム素材
100−a 外側リム部
100−b 内側リム部
Claims (2)
- 軽合金製ホイール用のワンピースリムを鍛造にて成形する方法において、鍛造機の金型上にセットしたリム素材用ビレットに対し、一方側より軸芯に対し略平行に立ち上げて外側リム部を形成するため上型を作用させるとともに、他方側よりラッパ状に拡開した内側リム部を形成するための下型を作用させて後、前記上型を外側リム部をラッパ状に拡開させるための別の上型に交換して作用させることで、リム素材用ビレットを鍛造機より取り出すことなく加工を行なうことを特徴とする軽合金製ホイール用ワンピースリムの製造方法。
- リム素材用ビレットが中空円筒状である請求項1に記載の軽合金製ホイール用ワンピースリムの製造方法。
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JP24747394A JP3573434B2 (ja) | 1994-10-13 | 1994-10-13 | 軽合金製ホイール用ワンピースリムの製造方法 |
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