JP3573124B2 - 異常検出システム - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばコンピュータに接続された電源、ファンなどの複数のハードウェアの異常を検出する、異常検出システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
図4は、従来の異常検出システムを示すブロック図である。以下、この図面に基づき説明する。
【0003】
従来の異常検出システム50は、一本の電源線51及び一本の信号線52と一本のアース線53との間に、一つの監視装置54と複数の被監視装置55,56,57とが並列に接続されたものである。信号線52は、シリアル通信用である。監視装置54及び被監視装置55,56,57には、それぞれシリアル通信用の送受信装置(図示せず)が付設されている。被監視装置55,56,57は、それぞれアドレスが付されていて、該当するアドレスを受信した場合に、正常か異常かの情報を信号線52を介して監視装置54へ送信する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなシリアル通信技術では、正常か異常かを伝えるためだけにしては、プロトコルの手順が複雑であること、導線が三本必要であること、構成上も複雑かつ高価になること、という問題があった。
【0005】
【発明の目的】
そこで、本発明の目的は、簡単な構成で正常か異常かを正確に伝達する異常検出システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る異常検出システムは、一本の信号線と一本のアース線との間に、一つの監視装置と複数の被監視装置とが並列に接続されたものである。前記監視装置は、一定の直流電圧を前記信号線に印加する電圧出力部と、前記信号線に流れる電流を検出する電流検出部とを備えている。前記被監視装置は、前記信号線と前記アース線との間に直列に接続されたスイッチ及び抵抗器と、前記電圧出力部によって前記直流電圧が印加された時から一定時間経過後に所定時間だけ前記スイッチを閉路するタイマとを備えている。前記一定時間は、前記被監視装置ごとに異なる値が設定されている(請求項1)。
【0007】
ここで、監視装置側の電圧出力部から直流電圧が信号線に印加されたとする。すると、各被監視装置側のタイマは、直流電圧が印加された時から動作し始め、一定時間経過後に所定時間だけスイッチを閉路する。このスイッチの閉路により、信号線とアース線との間に抵抗器が接続されるので、信号線に電流が流れる。この電流は、監視装置側の電流検出部によって検出される。一方、タイマがスイッチを閉路する一定時間は、各被監視装置ごとに異なる。したがって、監視装置は、信号線に電流が流れた時刻によって、どの被監視装置のスイッチが閉路されたかを知ることができる。
【0008】
また、前記電圧出力部は、前記信号線と前記アース線との間に直列に接続されたスイッチ及び直流定電圧電源を備えた、としてもよい(請求項2)。このとき、前記監視装置は、前記電圧出力部のスイッチの開閉を制御するとともに、前記電流検出部で検出された電流に基づき前記被監視装置の異常を判断する制御部を更に備えた、としてもよい(請求項3)
【0009】
前記制御部は、次の機能を有するものとしてもよい。前記抵抗器の抵抗値をR、前記電圧出力部によって印加された直流電圧をV、前記一定時間経過後の前記所定時間内に前記電流検出部によって検出された電流をI、2以上かつ前記被監視装置の総数以下の整数をnとする。このとき、I=V/Rであれば、当該一定時間に対応する前記被監視装置が正常であると判断する(請求項4)。I=0であれば、当該一定時間に対応する前記被監視装置が異常であると判断する(請求項5)。I=n×V/Rであれば、当該一定時間が重複して設定されていると判断する(請求項6)。
【0010】
換言すると、本発明は、二本の導線を用いて複数のハードウェアの状態を検出する装置であり、コンピュータの電源、ファンなどの複数のハードウェアの異常を検出する回路における通信の部分に、すなわち制御用と接地用との二本の導線間に、監視される複数の部品を並列に接続し、電流の変化によりそれぞれの状態を監視する機能を設けたことを特徴としている。本発明では、導線間に定電圧を供給して、そこに流れる電流の時間的な変化を監視する。監視される部品は、導線間の電圧を検出後、決められた時間だけ待ち、部品に異常がなければ、導線間の抵抗値を変化させて導線に電流を発生させる。一方、部品に異常がある場合は何も動作しない。これにより、監視側は、電流の時間的な変化を管理することで、部品の異常を検出できる。このように、電圧及び電流を時間軸で変化させることにより、部品の状態を監視することができるため、従来のシリアル通信を使った回路に比べて、安価で確実な制御を実現できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る異常検出システムの一実施形態を示す回路図である。以下、この図面に基づき説明する。
【0012】
本実施形態の異常検出システム10は、一本の信号線11と一本のアース線12との間に、一つの監視装置13と複数の被監視装置14,15,16とが並列に接続されたものである。監視装置13は、一定の直流電圧を信号線11に印加する電圧出力部20と、信号線11に流れる電流を検出する電流検出部21とを備えている。被監視装置14,…は、信号線11とアース線12との間に直列に接続されたスイッチ31及び抵抗器32と、電圧出力部20によって直流電圧が印加された時から一定時間経過t1,…後に所定時間t0だけスイッチ31を閉路するタイマ33とを備えている。一定時間t1,t2,t3は、それぞれ被監視装置14,15,16ごとに設定された異なる値である。
【0013】
タイマ33は、例えば、タイマー用IC、ワンショト・マルチバイブレータ、コンデンサ、可変抵抗器等を備え、その可変抵抗器の抵抗値を変えることによって所望の時間を設定できるようになっている。また、タイマ33は、外部信号によって動作を制御できるようになっている。被監視装置14,…が取り付けられるハードウェアは、異常がある場合に、タイマ33を非動作にする外部信号を出力するものとする。
【0014】
電圧出力部20は、信号線11とアース線12との間に直列に接続されたスイッチ22及び直流定電圧電源23を備えている。監視装置13は、電圧出力部20のスイッチ22の開閉を制御するとともに電流検出部21で検出された電流に基づき被監視装置14,…の異常を判断する制御部24を、更に備えている。
【0015】
制御部24は、例えばCPU、ROM、RAM、入出力インタフェース等からなり、プログラムによって次の機能を実現している。抵抗器32の抵抗値をR、電圧出力部20によって印加された直流電圧をV、一定時間t1,…経過後の所定時間t0内に電流検出部21によって検出された電流をI、2以上かつ被監視装置14,…の総数以下の整数をn、とする。このとき、▲1▼.I=V/Rであれば、一定時間t1,…に対応する被監視装置14,…が正常であると判断する。▲2▼.I=0であれば、一定時間t1,…に対応する被監視装置14,…が異常であると判断する。▲3▼.I=n×V/Rであれば、一定時間t1,…が重複して設定されていると判断する。
【0016】
次に、異常検出システム10の動作を説明する。監視装置13において、制御部24がスイッチ22を閉路すると、電圧出力部20から直流電圧Vが信号線11に印加される。すると、各被監視装置14,…において、タイマ33は、直流電圧Vが印加された時から動作し始め、一定時間t1,…経過後に所定時間t0だけスイッチ31を閉路する。スイッチ31の閉路により、信号線11とアース線12との間に抵抗器32が接続されるので、信号線11に電流Iが流れる。電流Iは、監視装置13側の電流検出部21によって検出される。タイマ33がスイッチ32を閉路する一定時間t1,…は、各被監視装置14,…ごとに異なる。したがって、監視装置13において、制御部24は、信号線11に電流Iが流れた時刻によって、どの被監視装置14,…のスイッチ31が閉路されたかを知ることができる。
【0017】
図2は、制御部24の動作例を示すフローチャートである。図3は、異常検出システム10の動作例を示す波形図である。以下、図1乃至図3に基づき説明する。
【0018】
被監視装置14,15,16に対応する一定時間t1,t2,t3は、それぞれ1,2,3[s]である。スイッチ31を閉路する所定時間t0は0.5[s]である。
【0019】
まず、スイッチ22を閉路する(ステップ101)。そして、一定時間t1経過後に、電流検出部21から電流Iを入力する(ステップ102)。続いて、判断のサブルーチンへジャンプする(ステップ103)。判断のサブルーチンでは、まずI=V/Rであるか否かを判断する(ステップ111)。I=V/Rであれば、一定時間t1に対応する被監視装置14が正常であると判断する(ステップ112)。一方、I=V/Rでなければ、I=n×V/Rであるか否かを判断する(ステップ113)。I=n×V/Rでなければ、一定時間t1に対応する被監視装置14が異常であると判断する(ステップ114)。一方、I=n×V/Rであれば、一定時間t1が重複して設定されていると判断する(ステップ115)。
【0020】
判断のサブルーチンからリターンすると、一定時間t2経過後に、電流検出部21から電流Iを入力し(ステップ104)、前述したように判断の処理を実行する(ステップ105)。続いて、判断のサブルーチンからリターンすると、一定時間t3経過後に、電流検出部21から電流Iを入力し(ステップ106)、前述したように判断の処理を実行する(ステップ107)。最後に、スイッチ22を開路する(ステップ108)。
【0021】
図3[1]は、被監視装置14,15,16の全てが正常の場合である。図3[2]は、被監視装置14,16が正常で、被監視装置15が異常の場合である。図3[3]は、被監視装置14,15の一定時間が重複して設定され、被監視装置16が正常の場合である。
【0022】
換言すると、本実施形態では、図2のステップ111,113に示すように、電流の状態を二段階で監視することで、状態監視だけでなく誤設定も検出でき、接触抵抗及び導線抵抗の影響を受けることなく、被監視装置の部品状態を監視できる。
【0023】
なお、本発明は、言うまでもなく、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、被監視装置14,…は、ハードウェアに取り付けられるものとしたが、ハードウェアに内蔵されるものとしてもよい。タイマ33は、直流電圧Vが印加された時から動作し始め一定時間t1,…経過後に所定時間t0だけスイッチ31を閉路する機能を有すれば、前述の構成に限らずどのような構成であってもよい。また、タイマ33は、外部信号によって動作を制御できるようになっているとしたが、タイマ33に直流電圧V供給用のスイッチを設け、このスイッチを外部信号によって開閉するようにしてもよい。
【0024】
【発明の効果】
本発明に係る異常検出システムによれば、各被監視装置ごとに設定された一定時間でスイッチが閉路して信号線に電流が流れることにより、信号線に電流が流れた時刻によってどの被監視装置のスイッチが閉路されたかを知ることができる。これにより、次の効果を奏する。プロトコルを使用しなくてもよいので、通信手段を簡素化できる。信号線が電源線も兼ねるので、導線を二本に低減できる。したがって、簡単な構成でありながら、正常か異常かを正確に伝達できる。
【0025】
また、I=n×V/Rであるか否かを判断することにより、各被監視装置ごとに設定された一定時間に重複があるか否かを正確に検出できる。
【0026】
換言すると、本発明によれば、二本の導線を介して複数のハードウェアの状態検出をすることができ、電流の時間変化を利用することにより、安価で確実な制御を実行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る異常検出システムの一実施形態を示す回路図である。
【図2】図1の異常検出システムにおける制御部の動作例を示すフローチャートである。
【図3】図1の異常検出システムの動作例を示す波形図であり、図3[1]は正常報告と電圧及び電流との関係を示し、図3[2]は異常報告と電圧及び電流との関係を示し、図3[3]は設定誤りと電圧及び電流との関係を示す。
【図4】従来の異常検出システムを示すブロック図である。
【符号の説明】
10 異常検出システム
11 信号線
12 アース線
13 監視装置
14,15,16 被監視装置
20 電圧出力部
21 電流検出部
22 電圧出力部のスイッチ
23 直流定電圧電源
24 制御部
31 被監視装置のスイッチ
32 抵抗器
33 タイマ
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばコンピュータに接続された電源、ファンなどの複数のハードウェアの異常を検出する、異常検出システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
図4は、従来の異常検出システムを示すブロック図である。以下、この図面に基づき説明する。
【0003】
従来の異常検出システム50は、一本の電源線51及び一本の信号線52と一本のアース線53との間に、一つの監視装置54と複数の被監視装置55,56,57とが並列に接続されたものである。信号線52は、シリアル通信用である。監視装置54及び被監視装置55,56,57には、それぞれシリアル通信用の送受信装置(図示せず)が付設されている。被監視装置55,56,57は、それぞれアドレスが付されていて、該当するアドレスを受信した場合に、正常か異常かの情報を信号線52を介して監視装置54へ送信する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなシリアル通信技術では、正常か異常かを伝えるためだけにしては、プロトコルの手順が複雑であること、導線が三本必要であること、構成上も複雑かつ高価になること、という問題があった。
【0005】
【発明の目的】
そこで、本発明の目的は、簡単な構成で正常か異常かを正確に伝達する異常検出システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る異常検出システムは、一本の信号線と一本のアース線との間に、一つの監視装置と複数の被監視装置とが並列に接続されたものである。前記監視装置は、一定の直流電圧を前記信号線に印加する電圧出力部と、前記信号線に流れる電流を検出する電流検出部とを備えている。前記被監視装置は、前記信号線と前記アース線との間に直列に接続されたスイッチ及び抵抗器と、前記電圧出力部によって前記直流電圧が印加された時から一定時間経過後に所定時間だけ前記スイッチを閉路するタイマとを備えている。前記一定時間は、前記被監視装置ごとに異なる値が設定されている(請求項1)。
【0007】
ここで、監視装置側の電圧出力部から直流電圧が信号線に印加されたとする。すると、各被監視装置側のタイマは、直流電圧が印加された時から動作し始め、一定時間経過後に所定時間だけスイッチを閉路する。このスイッチの閉路により、信号線とアース線との間に抵抗器が接続されるので、信号線に電流が流れる。この電流は、監視装置側の電流検出部によって検出される。一方、タイマがスイッチを閉路する一定時間は、各被監視装置ごとに異なる。したがって、監視装置は、信号線に電流が流れた時刻によって、どの被監視装置のスイッチが閉路されたかを知ることができる。
【0008】
また、前記電圧出力部は、前記信号線と前記アース線との間に直列に接続されたスイッチ及び直流定電圧電源を備えた、としてもよい(請求項2)。このとき、前記監視装置は、前記電圧出力部のスイッチの開閉を制御するとともに、前記電流検出部で検出された電流に基づき前記被監視装置の異常を判断する制御部を更に備えた、としてもよい(請求項3)
【0009】
前記制御部は、次の機能を有するものとしてもよい。前記抵抗器の抵抗値をR、前記電圧出力部によって印加された直流電圧をV、前記一定時間経過後の前記所定時間内に前記電流検出部によって検出された電流をI、2以上かつ前記被監視装置の総数以下の整数をnとする。このとき、I=V/Rであれば、当該一定時間に対応する前記被監視装置が正常であると判断する(請求項4)。I=0であれば、当該一定時間に対応する前記被監視装置が異常であると判断する(請求項5)。I=n×V/Rであれば、当該一定時間が重複して設定されていると判断する(請求項6)。
【0010】
換言すると、本発明は、二本の導線を用いて複数のハードウェアの状態を検出する装置であり、コンピュータの電源、ファンなどの複数のハードウェアの異常を検出する回路における通信の部分に、すなわち制御用と接地用との二本の導線間に、監視される複数の部品を並列に接続し、電流の変化によりそれぞれの状態を監視する機能を設けたことを特徴としている。本発明では、導線間に定電圧を供給して、そこに流れる電流の時間的な変化を監視する。監視される部品は、導線間の電圧を検出後、決められた時間だけ待ち、部品に異常がなければ、導線間の抵抗値を変化させて導線に電流を発生させる。一方、部品に異常がある場合は何も動作しない。これにより、監視側は、電流の時間的な変化を管理することで、部品の異常を検出できる。このように、電圧及び電流を時間軸で変化させることにより、部品の状態を監視することができるため、従来のシリアル通信を使った回路に比べて、安価で確実な制御を実現できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る異常検出システムの一実施形態を示す回路図である。以下、この図面に基づき説明する。
【0012】
本実施形態の異常検出システム10は、一本の信号線11と一本のアース線12との間に、一つの監視装置13と複数の被監視装置14,15,16とが並列に接続されたものである。監視装置13は、一定の直流電圧を信号線11に印加する電圧出力部20と、信号線11に流れる電流を検出する電流検出部21とを備えている。被監視装置14,…は、信号線11とアース線12との間に直列に接続されたスイッチ31及び抵抗器32と、電圧出力部20によって直流電圧が印加された時から一定時間経過t1,…後に所定時間t0だけスイッチ31を閉路するタイマ33とを備えている。一定時間t1,t2,t3は、それぞれ被監視装置14,15,16ごとに設定された異なる値である。
【0013】
タイマ33は、例えば、タイマー用IC、ワンショト・マルチバイブレータ、コンデンサ、可変抵抗器等を備え、その可変抵抗器の抵抗値を変えることによって所望の時間を設定できるようになっている。また、タイマ33は、外部信号によって動作を制御できるようになっている。被監視装置14,…が取り付けられるハードウェアは、異常がある場合に、タイマ33を非動作にする外部信号を出力するものとする。
【0014】
電圧出力部20は、信号線11とアース線12との間に直列に接続されたスイッチ22及び直流定電圧電源23を備えている。監視装置13は、電圧出力部20のスイッチ22の開閉を制御するとともに電流検出部21で検出された電流に基づき被監視装置14,…の異常を判断する制御部24を、更に備えている。
【0015】
制御部24は、例えばCPU、ROM、RAM、入出力インタフェース等からなり、プログラムによって次の機能を実現している。抵抗器32の抵抗値をR、電圧出力部20によって印加された直流電圧をV、一定時間t1,…経過後の所定時間t0内に電流検出部21によって検出された電流をI、2以上かつ被監視装置14,…の総数以下の整数をn、とする。このとき、▲1▼.I=V/Rであれば、一定時間t1,…に対応する被監視装置14,…が正常であると判断する。▲2▼.I=0であれば、一定時間t1,…に対応する被監視装置14,…が異常であると判断する。▲3▼.I=n×V/Rであれば、一定時間t1,…が重複して設定されていると判断する。
【0016】
次に、異常検出システム10の動作を説明する。監視装置13において、制御部24がスイッチ22を閉路すると、電圧出力部20から直流電圧Vが信号線11に印加される。すると、各被監視装置14,…において、タイマ33は、直流電圧Vが印加された時から動作し始め、一定時間t1,…経過後に所定時間t0だけスイッチ31を閉路する。スイッチ31の閉路により、信号線11とアース線12との間に抵抗器32が接続されるので、信号線11に電流Iが流れる。電流Iは、監視装置13側の電流検出部21によって検出される。タイマ33がスイッチ32を閉路する一定時間t1,…は、各被監視装置14,…ごとに異なる。したがって、監視装置13において、制御部24は、信号線11に電流Iが流れた時刻によって、どの被監視装置14,…のスイッチ31が閉路されたかを知ることができる。
【0017】
図2は、制御部24の動作例を示すフローチャートである。図3は、異常検出システム10の動作例を示す波形図である。以下、図1乃至図3に基づき説明する。
【0018】
被監視装置14,15,16に対応する一定時間t1,t2,t3は、それぞれ1,2,3[s]である。スイッチ31を閉路する所定時間t0は0.5[s]である。
【0019】
まず、スイッチ22を閉路する(ステップ101)。そして、一定時間t1経過後に、電流検出部21から電流Iを入力する(ステップ102)。続いて、判断のサブルーチンへジャンプする(ステップ103)。判断のサブルーチンでは、まずI=V/Rであるか否かを判断する(ステップ111)。I=V/Rであれば、一定時間t1に対応する被監視装置14が正常であると判断する(ステップ112)。一方、I=V/Rでなければ、I=n×V/Rであるか否かを判断する(ステップ113)。I=n×V/Rでなければ、一定時間t1に対応する被監視装置14が異常であると判断する(ステップ114)。一方、I=n×V/Rであれば、一定時間t1が重複して設定されていると判断する(ステップ115)。
【0020】
判断のサブルーチンからリターンすると、一定時間t2経過後に、電流検出部21から電流Iを入力し(ステップ104)、前述したように判断の処理を実行する(ステップ105)。続いて、判断のサブルーチンからリターンすると、一定時間t3経過後に、電流検出部21から電流Iを入力し(ステップ106)、前述したように判断の処理を実行する(ステップ107)。最後に、スイッチ22を開路する(ステップ108)。
【0021】
図3[1]は、被監視装置14,15,16の全てが正常の場合である。図3[2]は、被監視装置14,16が正常で、被監視装置15が異常の場合である。図3[3]は、被監視装置14,15の一定時間が重複して設定され、被監視装置16が正常の場合である。
【0022】
換言すると、本実施形態では、図2のステップ111,113に示すように、電流の状態を二段階で監視することで、状態監視だけでなく誤設定も検出でき、接触抵抗及び導線抵抗の影響を受けることなく、被監視装置の部品状態を監視できる。
【0023】
なお、本発明は、言うまでもなく、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、被監視装置14,…は、ハードウェアに取り付けられるものとしたが、ハードウェアに内蔵されるものとしてもよい。タイマ33は、直流電圧Vが印加された時から動作し始め一定時間t1,…経過後に所定時間t0だけスイッチ31を閉路する機能を有すれば、前述の構成に限らずどのような構成であってもよい。また、タイマ33は、外部信号によって動作を制御できるようになっているとしたが、タイマ33に直流電圧V供給用のスイッチを設け、このスイッチを外部信号によって開閉するようにしてもよい。
【0024】
【発明の効果】
本発明に係る異常検出システムによれば、各被監視装置ごとに設定された一定時間でスイッチが閉路して信号線に電流が流れることにより、信号線に電流が流れた時刻によってどの被監視装置のスイッチが閉路されたかを知ることができる。これにより、次の効果を奏する。プロトコルを使用しなくてもよいので、通信手段を簡素化できる。信号線が電源線も兼ねるので、導線を二本に低減できる。したがって、簡単な構成でありながら、正常か異常かを正確に伝達できる。
【0025】
また、I=n×V/Rであるか否かを判断することにより、各被監視装置ごとに設定された一定時間に重複があるか否かを正確に検出できる。
【0026】
換言すると、本発明によれば、二本の導線を介して複数のハードウェアの状態検出をすることができ、電流の時間変化を利用することにより、安価で確実な制御を実行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る異常検出システムの一実施形態を示す回路図である。
【図2】図1の異常検出システムにおける制御部の動作例を示すフローチャートである。
【図3】図1の異常検出システムの動作例を示す波形図であり、図3[1]は正常報告と電圧及び電流との関係を示し、図3[2]は異常報告と電圧及び電流との関係を示し、図3[3]は設定誤りと電圧及び電流との関係を示す。
【図4】従来の異常検出システムを示すブロック図である。
【符号の説明】
10 異常検出システム
11 信号線
12 アース線
13 監視装置
14,15,16 被監視装置
20 電圧出力部
21 電流検出部
22 電圧出力部のスイッチ
23 直流定電圧電源
24 制御部
31 被監視装置のスイッチ
32 抵抗器
33 タイマ
Claims (6)
- 一本の信号線と一本のアース線との間に、一つの監視装置と複数の被監視装置とが並列に接続され、
前記監視装置は、一定の直流電圧を前記信号線に印加する電圧出力部と、前記信号線に流れる電流を検出する電流検出部とを備え、
前記被監視装置は、前記信号線と前記アース線との間に直列に接続されたスイッチ及び抵抗器と、前記電圧出力部によって前記直流電圧が印加された時から一定時間経過後に所定時間だけ前記スイッチを閉路するタイマとを備え、
前記一定時間は前記被監視装置ごとに異なる値が設定された、
異常検出システム。 - 前記電圧出力部は、前記信号線と前記アース線との間に直列に接続されたスイッチ及び直流定電圧電源を備えた、
請求項1記載の異常検出システム。 - 前記監視装置は、前記電圧出力部のスイッチの開閉を制御するとともに、前記電流検出部で検出された電流に基づき前記被監視装置の異常を判断する制御部を更に備えた、
請求項2記載の異常検出システム。 - 前記抵抗器の抵抗値をR、前記電圧出力部によって印加された直流電圧をV、前記一定時間経過後の前記所定時間内に前記電流検出部によって検出された電流をIとしたとき、I=V/Rであれば、前記制御部は当該一定時間に対応する前記被監視装置が正常であると判断する、
請求項3記載の異常検出システム。 - 前記抵抗器の抵抗値をR、前記電圧出力部によって印加された直流電圧をV、前記一定時間経過後の前記所定時間内に前記電流検出部によって検出された電流をIとしたとき、I=0であれば、前記制御部は当該一定時間に対応する前記被監視装置が異常であると判断する、
請求項3記載の異常検出システム。 - 前記抵抗器の抵抗値をR、前記電圧出力部によって印加された直流電圧をV、前記一定時間経過後の前記所定時間内に前記電流検出部によって検出された電流をI、2以上かつ前記被監視装置の総数以下の整数をnとしたとき、I=n×V/Rであれば、前記制御部は当該一定時間が重複して設定されていると判断する、
請求項3記載の異常検出システム。
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