JP3572703B2 - 配管継手およびその取付方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、流体を通過させる配管の配管継手、例えば冷凍回路等に使用される冷媒用配管継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、流体が流れる配管を接続する方法として、ナットユニオンによる接続が知られている。この接続方法は、接続部材の製造コストは小さいが締付トルクの管理が必須になるため取付時間を多く必要とするから総合コストが大となっている。また取付時、トルクレンチ等の工具が必須になるため、この工具を使用するための作業空間を配管継手の周囲に必要とする。
【0003】
そこで、取付時、工具を必要とせず、かつ取付時間を短縮できる配管継手として、例えば特公昭60−59478号公報に開示されているように、円形ばねにより雌側継手の外部から押さえ固定するものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、機器の故障による交換や取外し等が必要なときがある。
このとき、特公昭60−59478号公報に開示される配管継手によると、配管取付後に雄側継手と雌側継手とを取外すためには専用工具が必要となり、専用工具を持たない作業者には取外しが困難であるという問題がある。
【0005】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、配管継手に封入された流体の内部圧力を利用することにより配管継手の締結をしっかり行なうとともに、流体が封入されていないときの配管継手の取付け取外しを容易にする配管継手を提供することを目的とする。
また、本発明は、総合コストを低減する配管継手を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するための本発明の請求項1記載の配管継手は、流体が通過する第1の配管と第2の配管とを連結する配管継手であって、
前記第1の配管の雄側端部と、前記第2の配管の雌側端部と、前記第1の配管の前記雄側端部を包む第1の固定部材と、前記第2の配管の前記雌側端部を包む第2の固定部材と、前記第1の配管の雄側端部の外周壁と前記第2の配管の雌側端部の内周壁とを液密に保持する環状のシール部材とからなり、
前記第1の固定部材と前記第2の固定部材とをロックするロック手段として、前記第1の固定部材または前記第2の固定部材の一方の外壁面に互いに嵌合可能な爪部また凸部の一方が形成され、前記第1の固定部材または前記第2の固定部材の他方の内壁面に前記爪部または前記凸部の他方が形成されたロック手段を有しており、
前記第1の配管および前記第2の配管の内圧が上昇すると前記第1の配管と前記第2の配管とが離反する方向に働く力が増大し、この力が前記第1の固定部材と前記第2の固定部材との締結力を増大させることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の請求項2記載の配管継手では、請求項1記載の配管継手において、前記第1の固定部材と前記第2の固定部材は、樹脂材で成形されていることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の請求項記載の配管継手では、流体が通過する第1の配管と第2の配管とを連結する配管継手であって、
前記第1の配管の雄側端部と、前記第2の配管の雌側端部と、前記第1の配管の雄側端部および前記第2の配管の雌側端部を包む固定部材と、前記第1の配管の雄側端部の外周壁と前記第2の配管の雌側端部の内周壁とを液密に保持する環状のシール部材とからなり、
前記固定部材は、一方の固定部材と他方の固定部材よりなり、少なくとも2組以上の前記第1の配管および前記第2の配管の軸方向に対し垂直方向に開閉し、前記第1の配管の雄側端部と前記第2の配管の雌側端部とが嵌合している状態で前記第1の配管および前記第2の配管から脱着可能であり、前記一方の固定部材と前記他方の固定部材との開閉口にはロック手段が取り付けられることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項記載の配管継手では、請求項記載の配管継手において、前記一方の固定部材または前記他方の固定部材のいずれか一方は、一端部に前記第1の配管の外周壁を周方向に保持する第1の配管保持部が形成され、他端部に前記第2の配管の外周壁を周方向に保持する第2の配管保持部が形成されることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の請求項記載の配管継手では、請求項3または4記載の配管継手において、前記ロック手段は、ばね部材であることを特徴とする。
また、本発明の請求項記載の配管継手では、請求項3または4記載の配管継手において、前記ロック手段は、ホールディングであることを特徴とする。
また、本発明の請求項記載の配管継手の取付方法では、請求項1記載の配管継手の取付方法であって、
前記第1の固定部材と前記第2の固定部材とを互いに近接する軸方向に相対移動する工程と、
前記第1の固定部材と前記第2の固定部材とを配管の周方向に回動する工程と、
前記第1の固定部材と前記第2の固定部材とを互いに離反する軸方向に相対移動する工程と、
前記第1の固定部材と前記第2の固定部材とが前記ロック手段によりロックされる工程とを含むことを特徴とする。
【0012】
【作用および発明の効果】
本発明の請求項1による配管継手によると、配管内側を流れる流体の圧力を利用して配管同士の締付力を増大する。このため、配管取付後に圧力流体が封入されると配管同士の接続直後の締付力よりも大きな締付力により配管同士が接続される状態になっているため、作業者による誤取外しを防止することができる。また、配管を接続する時、工具による締付けトルク管理が不要になり、さらに総合コストの低減および取付け取外し時の作業性の向上を図ることができる効果がある。
【0013】
さらに、設計者が配管経路の設計をする際、配管継手の取付作業における工具使用空間を考慮することなく設計することができ、これにより配管継手を使用する作業空間や機器内部空間の省スペース化を図ることができる効果がある。
さらに、配管内側を流れる流体の圧力を利用して配管同士の締付力を増大し、さらにロック手段により第1の固定部材と第2の固定部材とが互いにロックされることから、作業者による誤取外しをさらに防止する効果がある。
また、請求項2による発明では、異種金属を用いることなく樹脂材で配管同士を覆い接続するため、異種金属を用いた場合に生じる電位差が生じることはない。これにより異種金属を用いて配管同士を接続した場合に較べて、配管が腐食しにくいという効果がある。
【0014】
さらにまた、本発明の請求項による配管継手によると、一方の固定部材と他方の固定部材よりなる固定部材は、少なくとも2組以上の第1の配管および第2の配管の軸方向に対し垂直方向に開閉することから、第1の配管の雄側端部と第2の配管の雌側端部とが嵌合している状態で第1の配管および前記第2の配管から容易に脱着できる。また一方の固定部材と他方の固定部材とはロック手段により互いにロックできることから、第1の配管と第2の配管とを接続する時、工具等を使用することなく容易に作業できる効果がある。
【0015】
さらに、一方の固定部材と他方の固定部材とにより2組以上の第1の配管と第2の配管と接続できる。これにより、固定部材の使用個数の削減ができることから、総合コストを低減する効果がある。
さらに、本発明の請求項による配管継手によると、第1の配管の外周壁を第1の配管保持部により保持でき、第2の配管の外周壁を第2の配管保持部により保持できることから、一方の固定部材または他方の固定部材に載置された2組以上の第1の配管および第2の配管の脱落を防止する効果がある。これにより、それぞれの組毎の第1の配管および第2の配管を別の工程で固定部材に組付けても、組付けた第1の配管および第2の配管が各組付工程間の移動で脱落しない。したがって、2組以上の第1の配管および第2の配管を同一工程で固定部材に組付ける必要がなくなり、組付工程の設定の自由度を向上させる効果がある。
【0016】
また、本発明の請求項5または6による配管継手によると、ロック手段がばね部材またはホールディングであることから、工具を使用することなくして、容易にロックができる効果がある。
さらに、本発明の請求項による配管継手の取付方法によると、取付後の第1の固定部材と第2の固定部材とは、互いに離反する軸方向に相対移動する工程を経て組付けられることから、配管内側を流れる流体の圧力を利用して配管同士の締付力を増大する効果がある。さらに、取付後の第1の固定部材と第2の固定部材とは、ロック手段によりロックされることから、作業者による誤取外しをさらに防止する効果がある。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
(第1実施例)
本発明を冷凍回路用配管継手に適用した第1実施例を図1〜図10に示す。
図2に示すように、配管継手300は、雄側継手50と雌側継手60と固定部材310と固定部材320とから構成される。
【0018】
ここで、雄側継手50と雌側継手60とはそれぞれ請求項1記載の第1の配管の雄側端部、第2の配管の雌側端部に対応する。
また、固定部材310と固定部材320とはそれぞれ請求項1記載の第1の固定部材、第2の固定部材に対応する。さらに固定部材310、固定部材320はこの対応に限られることなく、固定部材310と固定部材320とはそれぞれ請求項1記載の第2の固定部材、第1の固定部材に対応しても良い。
【0019】
図3に示すように、例えばアルミニウム、銅等を材料とする配管10の端部には、雄側継手50が形成される。この雄側継手50には雌側継手60の内径と略同径の外径の筒部51が形成される。筒部51は、配管10側の一端部に形成される鍔部52と、配管10側と反対方向の他端部に面取して形成される周縁部55と、この周縁部55に囲まれる開口部56と、筒部51の外壁面周囲に環状に形成される凹部53、54とを有する。
【0020】
例えばアルミニウム、銅等を材料とする配管20の端部には、雌側継手60が形成される。雌側継手60には雄側継手50の外径と略同径の内径の筒部61が形成される。筒部61は、配管20側の一端部に形成される中空円錐台部63と、配管20側と反対方向の他端部に形成される中空円錐台部64とを有する。中空円錐台部63は、配管20側の一端部から配管20側と反対方向の他端部へ向って拡がる形状である。中空円錐台部64は、配管20側と反対方向の他端部方向へ向って拡がり、この拡がった形状の周縁部がフランジ部64aになる形状と、このフランジ部64aに囲まれる開口部65とを有する。
【0021】
固定部材310と固定部材320とは、例えばポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイドまたはこれらに20%〜70%のガラスを加えたもの等を材料とし、固定部材310の外径が固定部材320の内径と略同径である。このため固定部材320に固定部材310を挿入し、固定部材310と固定部材320との内部で結合状態にある雄側継手50と雌側継手60とを配管の軸方向に垂直な方向から包込む。
【0022】
図1〜図6に示すように、固定部材310は、筒部311と嵌合部319とから構成される。
筒部311の配管20側の一端部には、円板部312が形成される。筒部311の内部には、開口部313と、この開口部313を有し雌側継手60の中空円錐台部64の外形と略同形状の円錐台状の空間部314と、雌側継手60の筒部61の外径と略同径の円柱状の空間部315と、雌側継手60の中空円錐台部63の外形と略同形状の円錐台状の空間部316とが形成される。また、円板部312の内部には、開口部318と、この開口部318を有し配管20の外径と略同径の円柱状の空間部317とが形成される。これらの空間部314、315、316、317の順番で隣合い互い同軸上に連通する。
【0023】
筒部311の外壁面には、図6に示すように、周方向120°間隔の3箇所に嵌合部319が形成される。また筒部311の外壁面には、筒部311と円板部312との接合部分から筒部311の軸方向に筒部311の端部まで延びる凸部319aが形成され、この凸部319a途中3箇所からそれぞれ同じ角度で筒部311の端部方向に傾きながら図4に示す矢印VI方向から見て反時計回りの径方向へ延びる爪部319bが形成される。さらに筒部311の外壁面には、凸部319aの筒部311の端部まで延びた部分から図4に示す矢印VI方向から見て反時計回りの径方向へ延びる凸部319cが形成され、凸部319aと逆方向に位置する凸部319cの端部から筒部311の軸方向に爪部319bまで延びる凸部319dが形成される。
【0024】
爪部319bは、矢尻形状の先端を図4中上方向に向けた場合、矢尻形状を縦方向に半分に分割した右側の形状であり、この矢尻形状の先端が筒部311の径方向に向い、かつ矢尻形状の斜辺が円板部312の方向に向く形状である。また筒部311の端部付近に位置する爪部319bは、先端が前記凸部319dと接合する形状である。
【0025】
図1、図2、図7〜図9に示すように、固定部材320は、固定部321と嵌合部330とから構成される。
固定部321の配管10側の端部には、底部321aが形成され、この底部321aには、固定部321と同軸状に貫通する筒部322が形成される。また固定部321の内壁と固定部321を貫通する筒部322との間には、圧縮コイルスプリング350が取付けられる。さらに、固定部321の内部には、開口部325と、筒部311の外径に嵌合部319の高さを加えた直径と略同径の円柱状の空間部326とが形成される。
【0026】
筒部322の内部には配管10の外径と略同径の円柱状の空間部327とが形成され、筒部322の両端には開口部323、324が形成される。これらの空間部326、327は互いに連通する。
固定部321の内壁面には図9に示すように、周方向120°間隔の3箇所に嵌合部330が形成され、この嵌合部330には固定部材310を固定部材320に挿入したとき固定部材310の爪部319bと嵌合可能な位置に凸部331が3箇所に成形される。
【0027】
凸部331は、爪部319bの有する軸方向の傾きと同じ角度で傾斜する平行四辺形状である。
圧縮コイルスプリング350は、径方向へ縮径する端部350aを有し、この端部350aにより固定部321の内側に貫通する筒部322の外壁面に取付けられる。固定部材310を固定部材320に挿入するとき圧縮コイルスプリング350は、圧縮コイルスプリング350に当接する凸部319cを固定部材310が固定部材320から離れる方向に付勢する。
【0028】
取付け時、雌側継手60の中空円錐台部63が円錐台状の空間部316を形成する壁面316aに当接するまで、または雌側継手60の中空円錐台部64が円錐台状の空間部314を形成する壁面314aに当接するまで、雌側継手60が形成される配管20の端部に対して図示しない反対側の端部を固定部材310の開口部313に挿通する。雄側継手50の凹部53、54にはOリング70がそれぞれ取付けられる。固定部材320の所定の位置には圧縮コイルスプリング350が取付けられる。その後、雄側継手50の鍔部52が固定部321の内側に貫通する筒部322の端部322aに当接するまで、雄側継手50が形成される配管10の端部に対して図示しない反対側の端部を固定部材320の開口部325に挿通する。
【0029】
ここで、2つのOリング70は雌側継手60のフランジ部64aが雄側継手50の鍔部52に当接しない場合、冷媒が流出するのを防止する。
固定部材310と固定部材320とをそれぞれの軸方向から互いに組合わせて嵌合させる順序を図10に示す。図10は、固定部材310の爪部319bと、固定部材320の凸部331とが嵌合する過程を明確にするための図である。
【0030】
まず、固定部材320の凸部331と固定部材310の爪部319bとが軸方向に重ならないような位置を保ちながら固定部材320に固定部材310を挿入し、その時、凸部331は図10に示す凸部331aに位置する。
次に固定部材310を固定した状態で図10に示す矢印360の方向に固定部材320を移動させることにより、固定部材320の凸部319cは圧縮コイルスプリング350に当接するため圧縮コイルスプリング350の付勢力に抗して挿入し、その時、凸部331は図10に示す凸部331bに位置する。
【0031】
さらに固定部材310を固定した状態で図10に示す矢印361の方向に固定部材320を時計回りの方向へ回転させることにより凸部331は爪部319bの斜面319eに沿って凸部319aに接近し、その時、凸部331は図10に示す凸部331cに位置する。
その後、固定部材310を固定した状態で固定部材320を自由にすることにより固定部材320が圧縮コイルスプリング350に付勢されるため、図10に示す矢印362の方向に固定部材320が移動し凸部331は爪部319bと凸部319aとの間に嵌合される。
【0032】
以上説明した固定部材310の爪部319bと、固定部材320の凸部331との嵌合作動が固定部材310および固定部材320に周方向120°間隔で配設された3箇所の嵌合部について同時に行われることから、雄側継手50と雌側継手60とを固定しロックを設定することができる。
冷媒流通時、配管内圧によって結合状態の雄側継手50と雌側継手60とが互いに離れる方向、すなわち図10に示す矢印B、C方向に力が働くため、凸部331は爪部319bが有する筒部311の端部方向への傾きに沿って爪部319bの先端方向へ移動しようとする。しかし、爪部319bの矢尻形状は、凸部331が矢尻形状の付根部分に当接することからロックが解除されるのを防止する。この作動は、冷媒流通時、誤って固定部材310と固定部材320を取外そうとした場合、雄側継手50と雌側継手60とが互いに近づく方向、すなわち図10に示す矢印B、Cの反対方向に冷媒が流通していないときより大きな外力を加える必要があり作業者に冷媒が流通していることを知らせることができる。
【0033】
取外し時、図10に示す矢印362、361、360の順序でそれぞれの矢印と反対方向に固定部材320を移動させることによりロックが解除され、容易に固定部材310と固定部材320とを互いに離すことができる。
この第1実施例によると、取付け作業および取外し作業は、工具を一切使用することなく作業を行うことができ、作業性の向上を図ることができる。
【0034】
また、冷媒流通時は、配管内圧を利用して固定部材310と固定部材320とが互いに離れるのを防止するため、誤取外の防止を図ることができる。
(第2実施例)
本発明を冷凍回路用配管継手に適用した第2実施例を図11〜図15に示す。
第1実施例と実質的に同一の構成部分には同一符号を付す。
【0035】
第2実施例による配管継手は、固定部材310を固定部材320に挿入するとき、固定部材310が固定部材320から離れる方向へ付勢するために取付けられる弾性体450に例えば反発力の大きいゴム材等を使用する点と、この弾性体450を押さえる爪部440が固定部材410の筒部311に成形される点とが第1実施例と異なる。
【0036】
図11に示すように、配管継手400は、雄側継手50と雌側継手60と固定部材410と固定部材320とから構成される。
ここで、雄側継手50と雌側継手60とはそれぞれ請求項1記載の第1の配管の雄側端部、第2の配管の雌側端部に対応する。
また、固定部材410と固定部材320とはそれぞれ請求項1記載の第1の固定部材、第2の固定部材に対応する。さらに固定部材410、固定部材320はこの対応に限られることなく、固定部材410と固定部材320とはそれぞれ請求項1記載の第2の固定部材、第1の固定部材に対応しても良い。
【0037】
固定部材410と固定部材320とは、例えばポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイドまたはこれらに20%〜70%のガラスを加えたもの等を材料とし、固定部材410の外径が固定部材320の内径と略同径であることから、それぞれの軸方向から互いに組合わせ、嵌合状態の雄側継手50と雌側継手60とを配管の軸方向から包込む。
【0038】
図11〜図15に示すように、固定部材410は、筒部311と嵌合部319と爪部440とから構成される。
筒部311の外壁面には図14および図15に示すように、周方向120°間隔の3箇所に矩形状の板からなる爪部440が形成される。
固定部321は、配管10側の端部に形成される底部321aと、この底部321aを同軸状に貫通する筒部322と、弾性体450とを有する。また、固定部321の内部には、開口部325と、この開口部325を有し筒部311の外径に嵌合部319の高さを加えた直径と略同径の円柱状の空間部326とが形成される。
【0039】
弾性体450は、例えば反発力の大きいゴム材、ウレタンフォーム等を材料とし、横断面形状が矩形である環状であり、固定部321の内側に貫通する筒部322の外壁面に取付けられる。固定部材410を固定部材320に挿入するとき弾性体450に当接する爪部440を固定部材410が固定部材320から離れる方向に付勢する。
【0040】
取付け時、雌側継手60の中空円錐台部63が円錐台状の空間部316を形成する壁面316aに当接するまで、または雌側継手60の中空円錐台部64が円錐台状の空間部314を形成する壁面314aに当接するまで、雌側継手60が形成される配管20の端部に対して図示しない反対側の端部を固定部材410の開口部313に挿通する。雄側継手50の凹部53、54にはOリング70がそれぞれ取付けられる。固定部材320の所定の位置には弾性体450が取付けられる。その後、雄側継手50の鍔部52が固定部321の内側に貫通する筒部322の端部322aに当接するまで、雄側継手50が形成される配管10の端部に対して図示しない反対側の端部を固定部材320の開口部325に挿通する。
【0041】
ここで、2つのOリング70は雌側継手60のフランジ部64aが雄側継手50の鍔部52に当接しない場合、冷媒が流出するのを防止する。
固定部材410と固定部材320とをそれぞれの軸方向から互いに組合わせて嵌合させる順序は第1実施例と同様である。また取付け時、冷媒流通時および取外し時のそれぞれにおける固定部材410と固定部材320の作動は第1実施例の固定部材310と固定部材320の作動と同様である。
【0042】
この第2実施例によると、第1実施例と同様、取付け取外しの作業性の向上を図ることができ、また冷媒流通時の誤取外の防止を図ることができる。
(第3実施例)
本発明を冷凍回路用配管継手に適用した第3実施例を図16〜図18に示す。第1実施例と実質的に同一の構成部分には同一符号を付す。
【0043】
第3実施例による配管継手は、配管軸に対して平行な面で中空円柱状を2つに分割した形状の固定部材110と固定部材120とにより、結合状態にある雄側継手50と雌側継手60とを配管の軸方向に垂直な方向から包込み固定する点が第1実施例および第2実施例と異なる。
図16に示すように、配管継手100は、雄側継手50と雌側継手60と固定部材110と固定部材120とから構成される。
【0044】
ここで、雄側継手50と雌側継手60とはそれぞれ請求項5記載の第1の配管の雄側端部、第2の配管の雌側端部に対応する。
また、固定部材110と固定部材120とはそれぞれ請求項5記載の一方の固定部材、他方の固定部材に対応する。さらに固定部材110、固定部材120はこの対応に限られることなく、固定部材110と固定部材120とはそれぞれ請求項5記載の他方の固定部材、一方の固定部材に対応しても良い。
【0045】
固定部材110と固定部材120とは、例えばポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイドまたはこれらに20%〜70%のガラスを加えたもの等を材料とし、回動可能な接合部113〜115、123により互いに組合わされる。また固定部材110と固定部材120とは、嵌合状態の雄側継手50と雌側継手60を配管10、20の軸方向に垂直な方向から包込む。
【0046】
図16〜図18に示すように、固定部材110は、固定部111と嵌合部112と接合部113、114、115とから構成され、また固定部材120は、固定部121と嵌合部122と接合部123とから構成される。
固定部111と固定部121とは、互いに組合わされた状態で中空円柱状である。この互いに組合わされた状態の固定部111と固定部121との内部には、開口部130と、この開口部130を有し配管10の外径と略同径の円柱状の空間部131と、雄側継手50の鍔部52の外径と略同径の柱状の空間部132と、雌側継手60の筒部61の外径と略同径の柱状の空間部133と、雌側継手60の中空円錐台部63の外形と略同形状の円錐台状の空間部134と、開口部136と、この開口部160を有し配管20の外径と略同径の柱状の空間部135とが形成される。これらの空間部は、空間部131、132、133、134、135の順番で隣合い互い同軸上に連通する。
【0047】
固定部111は、横断面形状がC字状の柱状であり、この固定部111には、前記開口部130、136と前記空間部131、132、133、134、135とをそれぞれ中心点を含む面により軸方向に切断することにより分割される溝部130a、131a、132a、133a、134a、135a、136aが形成される。
【0048】
固定部111の横断面形状であるC字状の一端部付近には、嵌合部112が形成され、この嵌合部112には開口面が径方向へ向くように空間部112aが形成される。また配管の軸に平行かつ配管の径方向外側に位置する内壁112bには、縦断面が直角三角形状である柱状の爪部112cが形成される。さらに配管の軸に平行かつ配管の径方向内側に位置する内壁面112dには、縦断面が矩形状である柱状の凸部112eが形成される。
【0049】
固定部111の横断面C字状の他端部付近に軸方向に形成される3つの接合部113、114、115には、それぞれ横断面形状がU字状の溝部113a、114a、115aを有する柱状が形成される。また接合部113と接合部115との間に位置する接合部114には、配管の軸に平行かつ配管の径方向外側に位置する内壁114bに縦断面が直角三角形状である柱状の爪部114cが形成される。
【0050】
接合部113、114、115は、固定部121の接合部123と回動可能に接合するために使用される。
固定部121は、前記固定部111と同様に横断面形状がC字状の柱状であり、この固定部121には溝部130b、131b、132b、133b、134b、135b、136bが形成される。
【0051】
嵌合部122には固定部121の嵌合部112と対向する固定部121の横断面形状であるC字状の一端部付近に板ばね124が爪部124bによりインサート形成される。この板ばね124は、先端部が図17中の上方へ曲げられた薄板状のばね材からなる。また先端部が曲げられた板ばね124の先端部付近には、前記嵌合部112の爪部112cが嵌入可能な矩形状の穴124aが形成され、さらに板ばね124の他端部付近には爪部124bが形成される。
【0052】
固定部121の横断面形状であるC字状の他端部付近に形成される接合部123には、軸123cの両端を支持する支持部123aと支持部123bとが形成される。円柱状の軸123cは、固定部111の溝部113a、114a、115aと嵌合する。また接合部114の内壁114bに形成される爪部114cにより軸123cが溝部114からの脱落するのを防止する。
【0053】
取付け時、雄側継手50の凹部53、54には図示しないOリングがそれぞれ取付けられ、雄側継手50の鍔部側壁52aが雌側継手60のフランジ部64aに当接するまで、雌側継手60に雄側継手50を図3に示す矢印A方向へ挿入する。これにより雄側継手50と雌側継手60とは結合する。2つのOリング70は雌側継手60のフランジ部64aが雄側継手50の鍔部52に当接しない場合、冷媒が流出するのを防止する。
【0054】
一方、固定部材120は、固定部材110の溝部113a、114a、115aに軸123cが嵌合することにより、固定部材110と固定部材120とが開閉可能に支持される。また溝部114aの爪部114cにより溝部113a、114a、115aから軸123cが脱落するのを防止する。これにより図18に示すように、固定部材110と固定部材120とが互いに閉じたとき、互いに組合わされた固定部材110と固定部材120との内部には、雄側継手50と雌側継手60との結合形状に適合する空間部131、132、133、134、135が形成される。図16に示すように、固定部材110と固定部材120とを互いに開いたとき、前記空間部131、132、133、134、135に適合するように結合状態の雄側継手50と雌側継手60を固定部111または固定部121に載せた後、固定部材110と固定部材120とを互いに閉じる。このとき嵌合部122の板ばね124は、嵌合部112の空間部112aに挿入されるため、板ばね124の先端部が爪部112cの縦断面の直角三角形状の斜辺に対応する斜面を登り、板ばね124の穴124aが爪部112cに嵌入する。また爪部112cの縦断面の直角三角形状の直角を形成する辺に対応する爪部112cの垂直壁により、爪部112cに一度嵌入した板ばね124が前記斜面の頂上に達することを防止されロックが設定される。これにより固定部材110と固定部材120とは、互いに閉じた状態を保持するため、固定部材110と固定部材120との内部で結合状態にある雄側継手50と雌側継手60とを配管の軸方向に垂直な方向から包込み固定することができる。
【0055】
冷媒流通時、配管内圧により配管軸方向に力が働き、結合状態にある雄側継手50と雌側継手60とが互いに離れる軸方向に移動するため、雄側継手50および雌側継手60の外壁がそれぞれ固定部111および固定部121の内壁面に配管軸方向から接触し固定部材110と固定部材120とが互いに開くのを防止する。
【0056】
取外し時、冷媒が結合状態にある雄側継手50と雌側継手60を通過していない場合、例えばマイナスドライバー等の工具を嵌合部112の空間部112aに挿入し板ばね124の先端部を爪部112cの斜面の頂上に達するまで持上げ爪部112cによるロックを解除する。これにより固定部材110と固定部材120とを容易に互いに開くことができる。
【0057】
この第3実施例によると、取付け作業は、工具を一切使用することなく作業を行うことができ、作業性の向上を図ることができる。
また、冷媒流通時は、配管内圧を利用し配管同士の接続直後の締付力よりも大きな締付力により固定部材110と固定部材120とが互いに開くのを防止するため、作業者による誤取外しの防止を図ることができる。
【0058】
さらに、取外し作業は、配管内部を冷媒が通過していない時に行うため、一般に使用されている工具を使用して容易に作業を行なうことができ、作業性の向上を図ることができる。
さらにまた、ナットユニオン等による配管接続と異なり、固定部材110と固定部材120とが配管と個別の部品として構成されているため、配管を配管経路に合わせて曲げる際の曲げ制約を最小限に抑えることができる。
【0059】
なお、第3実施例では雌側配管継手60の筒部61の配管20側端部に中空円錐台部63が形成され配管20に接続されるが、本発明では、筒部61と配管20とが隙間なく接続され配管内の流体の内圧に耐える強度があれば筒部61と配管20との接続部の形状を問わず、例えばこの接続部の接続部分の断面形状がL字形状、Z字形状等でも良い。また第3実施例では雌側配管継手60の中空円錐台部63の外形と略同形状の空間部134が固定部111、121に形成されるが、本発明では、筒部61と配管20とが接続される接続部の形状と略同形状の空間部が固定部111、121に形成されていれば良い。
【0060】
(第4実施例)
本発明を冷凍回路用配管継手に適用した第4実施例を図19および図20に示す。第1実施例および第3実施例と実質的に同一の構成部分には同一符号を付す。
第4実施例による配管継手は、板ばね固定部材230により固定部材210と固定部材220とを嵌合固定させる点が第3実施例と異なる。
【0061】
図19に示すように、配管継手200は、固定部材210と固定部材220と、図示しない雄側継手50と雌側継手60とから構成される。
ここで、雄側継手50と雌側継手60とはそれぞれ請求項5記載の第1の配管の雄側端部、第2の配管の雌側端部に対応する。
また、固定部材210と固定部材220とはそれぞれ請求項5記載の一方の固定部材、他方の固定部材に対応する。さらに固定部材210、固定部材220はこの対応に限られることなく、固定部材210と固定部材220とはそれぞれ請求項5記載の他方の固定部材、一方の固定部材に対応しても良い。
【0062】
固定部211の横断面形状であるC字状の一端部付近に形成される嵌合部212には、板ばね固定部材230の屈曲部分を掛合わせ可能な形状の溝部212aが配管軸方向に沿って形成される。またこの溝部212aが形成される部分に接する固定部211の図19中の下方部分には、溝部212aと同様に溝部211aが配管軸方向に沿って形成される。
【0063】
嵌合部222は、嵌合部212と同様に溝部222aが形成され、また固定部221の図19中の下方部分には固定部211と同様に溝部221aが形成される。
薄板状のばね材からなるコ字形状の板ばね固定部材230は、このコ字形状の両端部230a、230bが外側に向って釣金状に曲げた形状に形成される。またこの端部230a、230bは、溝部211aと溝部212aとから構成される溝部および、溝部221aと溝部222aとから構成される溝部に嵌合可能な形状である。
【0064】
取付け時、固定部材210と固定部材220とを互いに開いたとき、前記空間部131、132、133、134、135に適合するように結合状態の雄側継手50と雌側継手60を固定部211または固定部221に載せた後、固定部材210と固定部材220とを互いに閉じる。このとき、固定部211の溝部211aと嵌合部212の溝部212aとにより構成される溝部に板ばね固定部材230の一端部230aが掛合され、他端部230bは固定部221の溝部221aと嵌合部222の溝部222aとにより構成される溝部に掛合されロックが設定される。これにより固定部材210と固定部材220とは、互いに閉じた状態を保持するため、固定部材110と固定部材120との内部で結合状態にある雄側継手50と雌側継手60とを配管の軸方向に垂直な方向から包込み固定することができる。
【0065】
冷媒流通時、第3実施例と同様、配管内圧により配管軸方向に力が働き、結合状態にある雄側継手50と雌側継手60とが互いに離れる方向に移動するため、雄側継手50および雌側継手60の外壁がそれぞれ固定部211および固定部221の内壁面に配管軸方向から接触し固定部材110と固定部材120とが互いに開くのを防止している。
【0066】
取外し時、冷媒が結合状態にある雄側継手50と雌側継手60を通過していない場合、例えばマイナスドライバー等の工具を固定部211の溝部211aまたは固定部221の溝部221aに挿入して、板ばね固定部材230の一端部230aまたは他端部230bを溝部上端面に達するまで持上げ板ばね固定部材230によるロックを解除する。これにより固定部材110と固定部材120とを容易に互いに開くことができる。
【0067】
この第4実施例によると、第3実施例と同様、取付け取外しの作業性の向上を図ることができ、また冷媒流通時の誤取外の防止を図ることができる。
(第5実施例)
本発明を冷凍回路用配管継手に適用した第5実施例を図21に示す。第1実施例および第3実施例と実質的に同一の構成部分には同一符号を付す。
【0068】
第5実施例による配管継手は、結合状態にある配管10および配管20に加え、結合状態にある他の配管10aおよび配管20aを一体に固定する点が第3実施例と異なる。
図21に示すように、配管継手500は、雄側継手50、50aと雌側継手60、60aとこの双方の継手を固定する固定部材510、520とから構成される。
【0069】
ここで、雄側継手50と雌側継手60とはそれぞれ請求項5記載の第1の配管の雄側端部、第2の配管の雌側端部に対応する。また同様に、雄側継手50aと雌側継手60aとはそれぞれ請求項5記載の第1の配管の雄側端部、第2の配管の雌側端部に対応する。
さらに、固定部材510と固定部材520とはそれぞれ請求項6記載の一方の固定部材、他方の固定部材に対応する。さらに固定部材510、固定部材520はこの対応に限られることなく、固定部材510と固定部材520とはそれぞれ請求項6記載の他方の固定部材、一方の固定部材に対応しても良い。
【0070】
固定部材510は、第3実施例で説明した配管継手100を構成する固定部材110をそれぞれの軸が略平行になるように2つ並べ、体格が固定部材110とほぼ同じものを大径固定部511a、体格を小型にしたものを小径固定部511bとし、この2つの固定部が一体になるように成形したものが固定部材510である。
【0071】
大径固定部511aには、第3実施例で説明した溝部溝部130a、131a、132a、133a、134a、135a、136aが形成されており、これらの溝部には結合状態にある配管10、雄側継手50、配管20および雌側継手60が嵌合可能である。また、後述する大径固定部521aに形成される接合部123と回動可能に接合する接合部113、114、115が大径固定部511aに形成されている。
【0072】
小径固定部511bには、配管10および配管20より小径の配管10aおよび配管20aに適合可能な溝部530a、531a、532a、533a、534a、535a、536aが大径固定部511aと同様に形成されており、これらの溝部には結合状態にある配管10a、雄側継手50a、配管20aおよび雌側継手60aが嵌合可能である。この小径固定部511bの横断面形状であるC字状の反大径固定部511a側の端部付近には嵌合部512が形成され、この嵌合部512には開口面が周方向へ向くように空間部512aが形成される。この空間部512aを区画形成する嵌合部512の内壁には、第3実施例と同様、縦断面が直角三角形状である柱状の爪部が形成される。
【0073】
固定部材520は、固定部材510と同様、第3実施例で説明した配管継手100を構成する固定部材120をそれぞれの軸が略平行になるように2つ並べ、体格が固定部材120とほぼ同じものを大径固定部521a、体格を小型にしたものを小径固定部521bとし、この2つの固定部が一体になるように成形したものが固定部材520である。
大径固定部521aには、第3実施例で説明した溝部130b、131b、132b、133b、134b、135b、136bと同様の溝部が形成されているが、図21に示す斜視図では、結合状態にある配管10、雄側継手50、配管20および雌側継手60がこれらの溝部に嵌合するように載置されているためこれらの溝部およびその符号は図示されていない。この大径固定部521aの横断面形状であるC字状の一端部付近には、軸方向両端部に位置する支持部123a、bとを有する接合部123が形成されており、この接合部123には、前述した大径固定部511aに形成される接合部113、114、115が回動可能に支持されている。
【0074】
小径固定部521bには、前述した溝部530a、531a、532a、533a、534a、535a、536aとほぼ同様な図示しない溝部が形成されており、これらの溝部には結合状態にある配管10a、雄側継手50a、配管20aおよび雌側継手60aが嵌合可能である。この小径固定部521bの横断面形状であるC字状の反大径固定部521a側の端部付近には嵌合部522が形成され、この嵌合部522には板ばね524がインサート形成されている。第3実施例の板ばね124と同様、この板ばね524は、先端部が上方へ曲げられた薄板状のばね材からなる。また先端部が曲げられた板ばね524の先端部付近には、前述した嵌合部512の縦断面が直角三角形状である柱状の爪部が嵌入可能な矩形状の穴524aが形成されている。
【0075】
上述した構成により、固定部材510と固定部材520とが接合部123により互いに回動可能に接合されている。
図21に示すように、互いに開いた状態の固定部材510と固定部材520のうち、固定部材520の大径固定部521aの溝部に結合状態にある配管10の雄側継手50と配管20の雌側継手60とを載せ、さらに小径固定部521bの溝部に結合状態にある配管10の雄側継手50と配管20の雌側継手60とを載せる。この後、固定部材510を固定部材520に接近する方向に接合部123を軸に回転移動させる。すると、嵌合部522の板ばね524が嵌合部512の空間部512aに挿入されるため、板ばね524の先端部が爪部の縦断面の直角三角形状の斜辺に対応する斜面を登り、板ばね524の穴524aが爪部に嵌入する。またこの爪部の縦断面の直角三角形状の直角を形成する辺に対応する爪部の垂直壁により、爪部に一度嵌入した板ばね524が前記斜面の頂上に達することを防止されロックが設定される。これにより固定部材510と固定部材520とは、互いに閉じた状態を保持するため、固定部材510と固定部材520との内部で結合状態にある雄側継手50と雌側継手60および雄側継手50aと雌側継手60aを配管の軸方向に垂直な方向から包込み固定することができる。
【0076】
この第5実施例によると、第3実施例の効果に加え、2組の配管を1組の固定部材で容易に包込み固定することができる。これにより、従来から行われているようなブロック部材に切削加工で溝を形成し、2組の配管のそれぞれの継手をその溝にろう付固定するような組付工程を経ることなく容易に組付ができるため、組付工数の大幅な削減ができる効果があり、総合コストを低減させる効果がある。
【0077】
なお、第5実施例では、配管10、20より配管10a、20aの方が小径になるように設定されているが、本発明では、これに限られることはなく、2組の配管同士が同径に設定されていても良い。
また、第5実施例では、2組の配管を1組の固定部材で固定したが、本発明では、これに限られることはなく、配管の軸と垂直な方向から各配管の継手部分を包込む力が所定値以上である限り、3組以上の配管を1組の固定部材で固定しても良い。
【0078】
(第6実施例)
本発明を冷凍回路用配管継手に適用した第6実施例を図22に示す。第5実施例と実質的に同一の構成部分には同一符号を付す。
第6実施例による配管継手は、大径固定部521aおよび小径固定部521bの両端部にC字状の保持部を設けた点が第5実施例と異なる。
【0079】
図22に示すように、大径固定部521aの一端部には、C字状の保持部541が形成されており、この保持部541の対向する先端部541a同士の間隔は配管10の外径より小さく設定されている。また大径固定部521aの他端部にも同様、C字状の保持部542が形成されており、この保持部542の対向する先端部542a同士の間隔は配管20の外径より小さく設定されている。さらに大径固定部521aと同様、小径固定部521bの両端には、保持部543、544が形成されており、これらの保持部543および保持部544の対向する先端部543a同士および先端部544a同士の間隔は、それぞれ配管10aおよび配管20aの外径より小さく設定されている。
【0080】
したがって、結合状態にある雄側継手50と雌側継手60を大径固定部521aの所定の溝部にセットするとき、配管10の外壁は保持部541により保持され、配管20の外壁は保持部542により保持される。しかも、保持部541の先端部541a同士の間隔は、配管10の外径より小さく設定されていることから、一度セットされた配管10は溝部から容易に外れることがない。このことは保持部542についても同様であり、また結合状態にある雄側継手50aと雌側継手60aを小径固定部521bの所定の溝部にセットするときの保持部543、544についても同様である。
【0081】
この第6実施例によると、大径固定部521aの両端部には、保持部541、542が形成されていることから、結合状態にある雄側継手50と雌側継手60を大径固定部521aの所定の溝部に一度セットした後に大径固定部521aから結合状態にある雄側継手50と雌側継手60が容易に外れることを防止することができる。また同様に、小径固定部521bの両端部には、保持部543、544が形成されていることから、結合状態にある雄側継手50aと雌側継手60aを小径固定部521bの所定の溝部に一度セットした後に小径固定部521bから結合状態にある雄側継手50aと雌側継手60aが容易に外れることを防止することができる。
【0082】
これにより、大径固定部521aの所定の溝部に一度セットした結合状態にある雄側継手50と雌側継手60は固定部材510と固定部材520とを互いに閉じなくても大径固定部521aの溝部に保持できることから、結合状態にある雄側継手50と雌側継手60を大径固定部521aにセットする組付工程と、結合状態にある雄側継手50aと雌側継手60aとを小径固定部521bにセットする組付工程とをそれぞれ別工程にできる。したがって、組付工程の段取等の設定が容易になる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による嵌合部の取付状態を示す部分切欠平面図である。
【図2】本発明の第1実施例による取付状態の要部の断面図である。
【図3】本発明の第1実施例による配管の側面の半断面図である。
【図4】本発明の第1実施例による雄側継手の平面図である。
【図5】本発明の第1実施例の図4に示すV−V線断面図である。
【図6】本発明の第1実施例の図4に示すVI矢視図である。
【図7】本発明の第1実施例による雌側継手の平面図である。
【図8】本発明の第1実施例の図7に示すVIII−VIII線断面図である。
【図9】本発明の第1実施例の図7に示すIX矢視図である。
【図10】本発明の第1実施例による配管継手の取付順序を示すため説明図である。
【図11】本発明の第2実施例による嵌合部の取付状態を示す平面図である。
【図12】本発明の第2実施例による取付状態の要部の断面図である。
【図13】本発明の第2実施例による雄側継手の平面図である。
【図14】本発明の第2実施例の図13に示すXIV −XIV 線断面図である。
【図15】本発明の第2実施例の図13に示すXV矢視図である。
【図16】本発明の第3実施例による配管継手の斜視図である。
【図17】本発明の第3実施例による配管継手の正面図である。
【図18】本発明の第3実施例による配管継手の側面図である。
【図19】本発明の第4実施例による配管継手の正面図である。
【図20】本発明の第4実施例による配管継手の側面図である。
【図21】本発明の第5実施例による配管継手の斜視図である。
【図22】本発明の第6実施例による配管継手の概略を示す斜視図である。
【符号の説明】
10、10a 配管 (第1の配管)
20、20a 配管 (第2の配管)
50、50a 雄側継手 (第1の配管の雄側端部)
60、60a 雌側継手 (第2の配管の雌側端部)
70 Oリング (環状のシール部材)
100、200、300、400、500配管継手
110、210、510 固定部材 (一方の固定部材)
120、220、520固定部材 (他方の固定部材)
310、410 固定部材 (第1の固定部材)
320 固定部材 (第2の固定部材)
111、121、211、321、511a、b、521a、b固定部
112、122、212、222、319、512、522嵌合部
113、114、115、123接合部
124、524 板ばね (ロック手段)
230 板ばね固定部材(ロック手段)
112c、319b 爪部 (ロック手段)
211a、212a 溝部 (ロック手段)
331 凸部 (ロック手段)
542、544 保持部 (第1の配管保持部)
541、543 保持部 (第2の配管保持部)

Claims (7)

  1. 流体が通過する第1の配管と第2の配管とを連結する配管継手であって、
    前記第1の配管の雄側端部と、前記第2の配管の雌側端部と、前記第1の配管の前記雄側端部を包む第1の固定部材と、前記第2の配管の前記雌側端部を包む第2の固定部材と、前記第1の配管の雄側端部の外周壁と前記第2の配管の雌側端部の内周壁とを液密に保持する環状のシール部材とからなり、
    前記第1の固定部材と前記第2の固定部材とをロックするロック手段として、前記第1の固定部材または前記第2の固定部材の一方の外壁面に互いに嵌合可能な爪部また凸部の一方が形成され、前記第1の固定部材または前記第2の固定部材の他方の内壁面に前記爪部または前記凸部の他方が形成されたロック手段を有しており、
    前記第1の配管および前記第2の配管の内圧が上昇すると前記第1の配管と前記第2の配管とが離反する方向に働く力が増大し、この力が前記第1の固定部材と前記第2の固定部材との締結力を増大させることを特徴とする配管継手。
  2. 前記第1の固定部材と前記第2の固定部材は、樹脂材で成形されていることを特徴とする請求項1記載の配管継手。
  3. 流体が通過する第1の配管と第2の配管とを連結する配管継手であって、
    前記第1の配管の雄側端部と、前記第2の配管の雌側端部と、前記第1の配管の雄側端部および前記第2の配管の雌側端部を包む固定部材と、前記第1の配管の雄側端部の外周壁と前記第2の配管の雌側端部の内周壁とを液密に保持する環状のシール部材とからなり、
    前記固定部材は、一方の固定部材と他方の固定部材よりなり、少なくとも2組以上の前記第1の配管および前記第2の配管の軸方向に対し垂直方向に開閉し、前記第1の配管の雄側端部と前記第2の配管の雌側端部とが嵌合している状態で前記第1の配管および前記第2の配管から脱着可能であり、前記一方の固定部材と前記他方の固定部材との開閉口にはロック手段が取り付けられることを特徴とする配管継手。
  4. 前記一方の固定部材または前記他方の固定部材のいずれか一方は、一端部に前記第1の配管の外周壁を周方向に保持する第1の配管保持部が形成され、他端部に前記第2の配管の外周壁を周方向に保持する第2の配管保持部が形成されることを特徴とする請求項記載の配管継手。
  5. 前記ロック手段は、ばね部材であることを特徴とする請求項3または4記載の配管継手。
  6. 前記ロック手段は、ホールディングであることを特徴とする請求項3または4記載の配管継手。
  7. 請求項1記載の配管継手の取付方法であって、
    前記第1の固定部材と前記第2の固定部材とを互いに近接する軸方向に相対移動する工程と、
    前記第1の固定部材と前記第2の固定部材とを配管の周方向に回動する工程と、
    前記第1の固定部材と前記第2の固定部材とを互いに離反する軸方向に相対移動する工程と、
    前記第1の固定部材と前記第2の固定部材とが前記ロック手段によりロックされる工程とを含むことを特徴とする請求項1記載の配管継手の取付方法。
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