JP2019218970A - 管継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】3本以上の配管を容易に接続し、且つ、接続された配管が軸周りに回転することを防ぐことの可能な管継手を提供する。【解決手段】ブロックジョイント20は、複数の配管10の端部11がそれぞれ差し込まれる複数の差込孔21を有し、複数の差込孔21同士が内部で連通するように構成されている。壁部22は、ブロックジョイント20の差込孔21の外側に設けられ、複数の配管10にそれぞれ設けられたバルジ部12が有する回転防止面121に接することで配管10が軸周りに回転することを防ぐ。カバー部材30は、配管10のうちバルジ部12に対し差込孔21とは反対側の部位15が挿通しバルジ部12は挿通しない大きさの挿通孔36を有する。そして、カバー部材30は、配管10のバルジ部12とブロックジョイント20の少なくとも一部を覆うことで、ブロックジョイント20の差込孔21から配管10の端部11が抜けることを防ぐ。【選択図】図1

Description

本発明は、3本以上の配管を接続する管継手に関するものである。
従来、複数の配管を接続する管継手が知られている。特許文献1に記載の管継手は、2本の配管を接続するものである。この管継手は、一方の配管の端部の内側に、他方の配管の端部を挿入し、その接続箇所を2つの固定部材により覆う構成である。
一方、特許文献2に記載の管継手は、3本の配管を接続するものである。この管継手は、接続ブロック体に対し、配管を差し込むための3個の差込孔と、その差込孔の周囲にかしめ用爪部を設けたものである。3個の差込孔は、接続ブロック体の内部で連通している。この管継手は、接続ブロック体の3個の差込孔それぞれに配管の端部を差し込んだ後、かしめ用治具を用いてかしめ用爪部を折り曲げ、配管に設けられたバルジ部をかしめる構成である。
特許第3572703号公報 特開2003−262291号公報
しかしながら、特許文献1に記載の管継手は、2本の配管を接続する構成であり、3本以上の配管を接続することはできない。一方、特許文献2に記載の管継手は、接続ブロック体と配管を接続する際に、かしめ用治具やその治具を動かすための機械装置などが必要であり、作業者の手作業により容易に接続することはできない。
また、特許文献1に記載の管継手は、互いに接続された2本の配管が軸周りに回転することが許容されている。特許文献2に記載の管継手も、接続ブロック体に接続された3本の配管が軸周りに回転することが許容されている。そのため、これらの管継手では、車両搭載後に、配管の形状が変わり、その配管が他の部材等に接触すると、異音を発生するなどの問題が生じるおそれがある。
なお、複数の配管を接続する方法として、ろう付けまたは溶接などの方法が知られている。しかし、この方法では、ろう付けまたは溶接などを行った箇所に形成されるボイドやピンホールに溜まった水が、配管の使用中に凍結、溶解を繰り返すと、凍結割れを生じるおそれがある。
さらに、複数の配管が接続されることで3方以上に分岐した形状となった配管は体積が大きいので、そのような配管を輸送する際、輸送効率が悪化し、輸送コストが増大するという問題がある。なお、3方以上に分岐した形状の配管は体格が大きいので、その配管を車両に組み付ける際、配管の取り回しが困難になることも懸念される。したがって、車両への組付け時に複数の配管の接続を容易に行えることは、輸送効率の向上、作業性の向上の観点からも好ましい。
以上をまとめると、3方分岐を有する配管は、効率良く3本をばらした状態で輸送し、車両メーカーの組付けラインで作業者が手作業で組付けできることが理想であるが、それを実現する公知技術は存在していない。具体的には、次のようなニーズがある。
(1)配管の輸送は、いわば空気を運んでいるようなものであり、その輸送コストは非常に高いものとなっている。そのため、複数の配管が組み付けられた配管Assy状態ではなく、配管ごとに分割して効率的に輸送し、車両メーカーで配管の組み付けを行うことが求められている。
(2)車両メーカーの車両組付けラインでは、作業者が工具を取ったり置いたりすることは無駄な作業となる。そのため、車両組付けラインにおいては、配管の組み付けを手作業で行うことが求められている。
(3)3方分岐部の配管の接続は、従来技術では、ろう付やかしめによるものしか存在せず、これらの方法は専用の装置が必要である。そのため、3方分岐部において手組みで配管を合体させることの可能な新規な技術が求められている。
(4)上記の(3)に関連して、従来技術では3方分岐部から離れた位置でわざわざコストを掛けて分割している。よって、上記の(3)の新規な技術を用いることは合理的かつ効率的であるといえる。
(5)加えて、車両の電動化に伴い、配管が0℃以下になるヒートポンプシステムの車両搭載が将来的に増えると予想されるため、凍結割れを起こさない配管締結構造の開発が喫緊の課題である。日本の国内事情としては宅配荷物の増加に伴い、冷蔵・冷凍装置を搭載したトラックも増えており、そこにも凍結割れを防ぐ技術は必要とされている。
本発明は上記点に鑑みて、3本以上の配管を容易に接続可能であると共に、接続された配管が軸周りに回転することを防ぐことの可能な管継手を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、3本以上の配管(10)を接続するための管継手において、
複数の配管の端部(11)がそれぞれ差し込まれる複数の差込孔(21)を有し、複数の差込孔が内部で連通するように構成されているブロックジョイント(20)と、
ブロックジョイントの差込孔の外側に設けられ、複数の配管にそれぞれ設けられたバルジ部(12)が有する回転防止面(121)に接することで配管が軸周りに回転することを防ぐ壁部(22)と、
配管のうちバルジ部に対し差込孔とは反対側の部位(15)が挿通しバルジ部は挿通しない大きさの挿通孔(36)を有し、配管のバルジ部とブロックジョイントの少なくとも一部を覆うことで、ブロックジョイントの差込孔から配管の端部が抜けることを防ぐカバー部材(30)と、を備える。
この構成によれば、ブロックジョイントの差込孔に配管の端部を差し込み、それをカバー部材で覆うことで、ろう付けや溶接等を実施することなく、また、かしめ用治具等を用いることなく、3本以上の配管を、作業者の手作業により容易に接続することができる。したがって、この管継手は、車両への組付け時に配管接続の作業性を向上することができる。また、この管継手は、例えば車両への組付け時に複数の配管の接続を容易に行えるので、複数の配管が接続される前の形状で配管を輸送することが可能である。したがって、この管継手を採用することで、配管の輸送効率を向上することができる。なお、本発明の管継手の使用分野は、車両に限られるものではなく、一般の流体通路配管の分岐構造として広く使用することが可能なものである。
さらに、この管継手は、ブロックジョイントの差込孔に配管を差し込む際、ブロックジョイントの外側に設けられた壁部と、配管のバルジ部が有する回転防止面とが接することで、配管が軸周りに回転することを防ぐことが可能である。したがって、この管継手は、例えば車両搭載後に、配管の形状が変わり異音等が発生することを防ぐことができる。
請求項14に係る発明は、3本以上の配管(10)を接続するための管継手において、
複数の配管の端部(11)がそれぞれ差し込まれる複数の差込孔(21)を有し、複数の差込孔が内部で連通するように構成されているブロックジョイント(20)と、
複数の配管の端部にそれぞれ設けられたバルジ部(12)は挿通せずに、配管のうちバルジ部に対し差込孔とは反対側の部位(15)は挿通する大きさの挿通孔(36)を有し、配管のバルジ部とブロックジョイントの少なくとも一部を覆うことで、ブロックジョイントの差込孔から配管が抜けることを防ぐカバー部材(30)と、を備え、
配管は、バルジ部に対し差込孔とは反対側の部位に回転防止部(16)を有しており、
カバー部材の挿通孔の内壁は、配管の回転防止部に対応する形状の回転防止壁(44)を有しており、
配管の回転防止部と、カバー部材の挿通孔の内壁の回転防止壁とが接することで、配管が軸周りに回転することが防がれる構成となっている。
この構成によっても、上述した請求項1に係る発明と同様の作用効果を奏することができる。また、この請求項14に係る発明は、ブロックジョイントに壁部を設けないので、ブロックジョイントの構成が簡素なものとなり、製造コストを低減することができる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態に係る管継手を示す断面図である。 図1のII―II線の断面図である。 第1実施形態に係る管継手が備えるブロックジョイントの平面図である。 図3のIV―IV線の断面図である。 図3および図4のV方向の矢視図である。 管継手が接続する配管の側面図である。 図6のVII―VII線の断面図である。 管継手が備えるブロックジョイントに配管を接続した状態を示す図である。 図8のIX―IX線のブロックジョイントの断面図である。 図8および図9のX方向の矢視図である。 管継手が備えるカバー部材を開いた状態を示す断面図である。 管継手が備えるカバー部材を開いた状態で、配管を接続したブロックジョイントをカバー部材の内側に入れた状態を示す外観図である。 配管を接続したブロックジョイントをカバー部材の内側に入れた状態を示す外観図である。 図13のXIV方向の矢視図である。 図13および図14のXV方向の矢視図である。 第1実施形態の管継手と複数の配管を輸送するときの状態の一例を示す説明図である。 第1実施形態に係る管継手が接続する配管の第1変形例を示す図である。 図17のXVIII―XVIII線の断面図である。 第1実施形態に係る管継手が接続する配管の第2変形例を示す図である。 図19のXX―XX線の断面図である。 第1実施形態に係る管継手が接続する配管の第3変形例を示す図である。 図21のXXII―XXII線の断面図である。 第2実施形態に係る管継手を示す断面図である。 第3実施形態に係る管継手を示す断面図である。 第3実施形態に係る管継手が備えるカバー部材を開いた状態を示す図である。 第4実施形態に係る管継手を示す断面図である。 第5実施形態に係る管継手を示す断面図である。 第5実施形態に係る管継手が備えるカバー部材を開いた状態を示す図である。 配管を接続したブロックジョイントにカバー部材を組み付ける方法を説明するための説明図である。 第5実施形態に係る管継手が備えるカバー部材が有する長穴の拡大図である。 配管を接続したブロックジョイントをカバー部材の内側に入れた状態を示す外観図である。 図31のXXXII方向の矢視図である。 図31および図32のXXXIII方向の矢視図である。 第5実施形態の管継手の使用方法の一例を説明する説明図である。 第5実施形態の管継手の使用方法の一例を説明する説明図である。 第5実施形態の変形例の管継手が備えるカバー部材が有する長穴の拡大図である。 第6実施形態に係る管継手を示す断面図である。 第7実施形態に係る管継手が備えるカバー部材の斜視図である。 図38のXXXIX部分の拡大図である。 第7実施形態に係る管継手を示す断面図である。 図40のXLI―XLI線の断面図である。 第8実施形態に係る管継手を示す外観図である。 図42のXLIII方向の矢視図である。 第8実施形態に係る管継手が備える取付足の拡大図である。 第8実施形態に係る管継手が備える取付足を他の部材に固定した状態を示す説明図である。 第9実施形態に係る管継手が備えるカバー部材の斜視図である。 第9実施形態に係る管継手を示す断面図である。 図47のXLVIII―XLVIII線の断面図である。 第10実施形態に係る管継手が備えるカバー部材の斜視図である。 第10実施形態の管継手の使用方法の一例を説明する説明図である。 第10実施形態の管継手の使用方法の一例を説明する説明図である。 第10実施形態の管継手の使用方法の一例を説明する説明図である。 第11実施形態に係る管継手の外観図である。 図53のLIV方向の矢視図である。 図53のLV―LV線の断面図である。 第11実施形態に係る管継手が備えるブロックジョイントの平面図である。 図56のLVII―LVII線の断面図である。 図56および図57のLVIII方向の矢視図である。 ブロックジョイントにカバー部材を組み付ける方法を説明するための説明図である。 ブロックジョイントにカバー部材を組み付ける方法を説明するための説明図である。 第12実施形態に係る管継手を示す断面図である。 管継手が接続する配管の側面図である。 図62のLXIII―LXIII線の断面図である。 第1比較例の配管Assyを示す図である。 図64のLXV部分の拡大図である。 第1比較例に関連した従来技術を示す図である。 ろう付けによる凍結割れを説明するための説明図である。 ろう付けによる凍結割れを説明するための説明図である。 ろう付けによる凍結割れを説明するための説明図である。 第2比較例の管継手を示す断面図である。 第3比較例の管継手を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
(第1実施形態)
第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1および図2に示すように、本実施形態の管継手1は、3本の配管10を接続するものである。本実施形態の管継手1は、カーエアコン用配管またはホースのアルミパイプを分岐する継手として使用され、特に、クーラシステムやヒートポンプシステムの低温配管の継手として使用することに好適なものである。なお、本実施形態の管継手1は、上記の具体的用途のみならず、一般の流体通路配管の分岐構造として広く使用することが可能なものである。
まず、本実施形態の管継手1の構成について説明する。管継手1は、ブロックジョイント20およびカバー部材30などを備えている。
図3〜図5に示すように、ブロックジョイント20は、略直方体形状に形成されている。ブロックジョイント20は、例えばアルミニウム合金の切削加工または焼結により形成されている。ブロックジョイント20は、複数の配管10の端部11がそれぞれ差し込まれる複数の差込孔21を有している。ブロックジョイント20は、複数の差込孔21が内部で連通するように構成されている。
ブロックジョイント20の差込孔21の外側には、壁部22が設けられている。壁部22は、ブロックジョイント20の外壁のうち、差込孔21が設けられた3つの面に設けられている。壁部22は、差込孔21を挟んで平行に延びるように設けられている平行壁である。そして、その3つの面に設けられた壁部22は、連続するように設けられている。このように壁部22を平行壁の形状に構成することで、ブロックジョイント20と壁部22を1つの母材から切削加工によって形成する際、切削部分が少なくなるので、壁部22を容易に形成することが可能である。
図4〜図6に示すように、壁部22の高さHは、後述する配管10に設けられたバルジ部12の厚みTに合わせた寸法に設定されている。なお、壁部22の高さHは、バルジ部12の厚みTより僅かに低い寸法とすることが好ましい。その理由については後述する。
図6および図7に示すように、配管10は、その端部11が、ブロックジョイント20の差込孔21に差し込まれるように構成されている。配管10は、例えばアルミニウム合金により形成されている。
配管10には、バルジ部12が形成されている。バルジ部12は、配管本体から径方向外側に膨らむように設けられている。バルジ部12は、例えば、配管10を構成するアルミチューブの塑性加工により形成される。バルジ部12は、配管10の軸方向から視て、多角形状(例えば8角形)に形成されている。図3、図5および図7に示すように、多角形状に形成されたバルジ部12の径方向に対向する面の幅Wは、ブロックジョイント20の差込孔21を挟んで平行に延びる壁部22同士の間隔Dより僅かに小さい。そのため、図8〜図10に示すように、バルジ部12は、その壁部22同士の間に嵌め入れることが可能である。その際、バルジ部12の径外側の面が壁部22に接することで、配管10が軸周りに回転することが防がれる。したがって、バルジ部12の径外側の面のうち、壁部22に接する面は、配管10が軸周りに回転することを防ぐ回転防止面121として機能する。
配管10のうち、ブロックジョイント20の差込孔21に差し込まれる端部11の径方向外側には、円筒シールとしてのOリング14が設けられている。Oリング14は、例えば、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、または、水素化ニトリルゴム(HNBR)等により形成されている。Oリング14は、ブロックジョイント20の差込孔21の内壁と所定の圧縮率により嵌合する。Oリング14は円筒シールであるので、ブロックジョイント20の差込孔21に差し込まれる配管10の位置が軸方向に変化しても、Oリング14に作用する圧縮率は変わることが無い。そのため、Oリング14は、ブロックジョイント20の差込孔21と配管10との隙間から、ブロックジョイント20内の流路を流れる流体が漏れることを確実に防ぐことが可能である。
図11〜図15に示すように、カバー部材30は、第1カバー部材31と第2カバー部材32とを含んで構成されている。第1カバー部材31と第2カバー部材32はいずれも、例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、または、ガラス繊維入りのポリアミド(PA)など、強度の高い樹脂から形成されている。
第1カバー部材31の一端と第2カバー部材32の一端とは、ヒンジ部33により回転可能に接続されている。また、第1カバー部材31の他端と第2カバー部材32の他端とは、係止部34により係止されている。係止部34は、第1カバー部材31に設けられた係止爪34aと、第2カバー部材32に設けられた係止溝34bにより構成されている。その係止爪34aと係止溝34bとが嵌り合うことで、第1カバー部材31と第2カバー部材32とが結合する。このように、第1カバー部材31と第2カバー部材32とは、互いに結合および分離可能な構成となっている。第1カバー部材31と第2カバー部材32とは、互いに結合した状態で、配管10のバルジ部12とブロックジョイント20を覆うことが可能である。なお、係止爪34aは、必要強度に応じて、図示しない金属材料をインサート成形してもよい。
また、図1、図13および図15に示すように、カバー部材30は、ブロックジョイント20の差込孔21に対応する位置に、挿通孔36を有している。挿通孔36は、配管10のうちバルジ部12に対し差込孔21とは反対側の部位15が挿通し、且つ、バルジ部12は挿通しない大きさに形成されている。そのため、カバー部材30は、配管10が接続されたブロックジョイント20とその配管10のバルジ部12を覆うことで、ブロックジョイント20の差込孔21から配管10の端部11が抜けることを防ぐことが可能である。
なお、上述したように、ブロックジョイント20に設けられた壁部22の高さHは、配管10に設けられたバルジ部12の厚みTより僅かに低い寸法となっている。そのため、ブロックジョイント20の差込孔21に配管10が差し込まれた状態で、バルジ部12は壁部22より僅かに高くなる。したがって、カバー部材30が配管10のバルジ部12とブロックジョイント20を覆うと、バルジ部12のうち壁部22から出た部位がカバー部材30により押さえられるので、配管10のがたつきが抑制される。
次に、本実施形態の管継手1による3本の配管10の接続方法について説明する。まず、図8〜図10に示すように、ブロックジョイント20の差込孔21に対し、配管10の端部11を差し込む。その際、差込孔21の内壁とOリング14の摩擦力により、配管10はブロックジョイント20の差込孔21に保持された状態となる。
次に、図11に示すように、カバー部材30を構成する第1カバー部材31と第2カバー部材32を、ヒンジ部33を中心に開く。そして、図12に示すように、第1カバー部材31または第2カバー部材32のいずれか一方の内側に、配管10が差し込まれたブロックジョイント20を入れる。続いて、図13〜図15に示すように、第1カバー部材31と第2カバー部材32を閉じて、第1カバー部材31に設けられた係止爪34aと、第2カバー部材32に設けられた係止溝34bとを嵌合し、第1カバー部材31と第2カバー部材32とを結合する。これのように、3本の配管10は管継手1を介して接続される。したがって、この管継手1は、作業者が特別な工具を用いることなく、3本の配管10を容易に接続することができる。また、この管継手1により配管10が接続されると、ブロックジョイント20に設けられた壁部22と、配管10のバルジ部12が有する回転防止面121とが接することで、配管10が軸周りに回転することが防がれる。
ここで、上述した第1実施形態の管継手1と比較するため、第1〜第3比較例による配管10の分岐方法について説明する。
(第1比較例)
図64、図65に示すように、第1比較例では、配管10の分岐を、ろう付けにより行ったものである。第1比較例では、配管10のろう付けで形成されたろうフィレットに符号100を付している。なお、図64に示すように、各配管10の端末には、かしめブロックジョイント202が設けられている。
第1比較例のように、配管10の分岐をろう付けによって行った場合、複数の配管を接合した配管Assyは3方以上に分岐した形状となる。その配管Assyを輸送する場合、輸送箱内の占有体積が大きくなるので、輸送効率が悪化し、輸送コストが増大するという問題がある。図64では、第1比較例の配管Assyを輸送する場合に必要となる輸送箱内の占有体積を破線V1で示している。
また、3方以上に分岐した形状の配管Assyは体格が大きいので、その配管Assyを車両に組み付ける際、配管Assyの取り回し作業が困難になることも懸念される。
これに対し、図16に示すように、上述した第1実施形態の管継手1は、車両への組付け時に複数の配管10の接続を容易に行えるので、複数の配管10をばらした状態で輸送することが可能である。図16では、第1実施形態の管継手1と3本の配管10を輸送する場合に必要となる輸送箱内の占有体積を破線V2で示している。なお、図16では、比較のため、第1比較例の配管Assyを輸送する場合に必要となる輸送箱内の占有体積を破線V1で示している。図16および図64の破線V1、V2で示したように、第1実施形態の管継手1を用いると、輸送箱内の占有体積が小さくなるので、輸送効率が向上し、輸送コストを低減することができる。
なお、車両ラインで第1比較例の配管Assyのまま組付できない場合、どこかで配管を分割してライン内で配管Assyに組み上げるが、その場合は図66に示すように短い配管をろう付しておいて、直近のストレート部(例えば図64において矢印STで示した箇所)で組付けるのが一般的である。この場合、後述する第3比較例で説明する管継手を使用することがある。他には、かしめブロックジョイントを使う場合もある。このようにすると、第1比較例よりも輸送効率を改善することは可能であるが、上述した第1実施形態に比べると十分なものとは言えない。
さらに、第1比較例のように配管10の分岐をろう付けによって行うと、配管10を使用する際に、凍結割れが生じるおそれがある。その凍結割れが生じる理由を、図67〜図69を参照して説明する。
図67に示すように、一般に、金属部材101のろう付けを行った際、ろう付け箇所100には小さなボイドやピンホール102が発生することがある。その場合、配管10の使用中、ろう付け箇所100に付着した水103は、そのボイドやピンホール102に入り込む。そして、図68に示すように、配管10が冷凍サイクルなどの低温条件で使用され、そのボイドやピンホール102に溜まった水103が凍結して体積膨張すると、ボイドやピンホール102が大きくなる。そのように、ボイドやピンホール102に溜まった水103が凍結、融解を繰り返すことで、ボイドやピンホール102が次第に大きくなる。そして、図69に示すように、水103の体積膨張の大きさが配管10を構成する金属部材101の許容ひずみを超えると配管に亀裂が発生し、凍結割れとなる。
なお、配管10のろう付け箇所の凍結割れを防ぐ方法として、ろうフィレットにコーティング剤を塗布する方法があるが、乾燥時間も含めて作業効率が悪いという問題がある。また、コーティング剤の塗布ムラや配管輸送時の接触による剥がれにより、ボイドやピンホール102が露出した場合、凍結割れを完全に防ぐことは困難になる。
(第2比較例)
次に、第2比較例について説明する。図70に示すように、第2比較例の管継手は、配管10の分岐を、2個のブロックジョイント201、202を用いて行うものである。ここで、図70の紙面下側のブロックジョイント201を三方分岐ブロックジョイント201と呼び、紙面上側のブロックジョイント202をかしめブロックジョイント202と呼ぶ。また、図70の紙面左側の配管10を第1配管10aと呼び、紙面右側の配管10を第2配管10bと呼び、紙面上側の配管10を第3配管10cと呼ぶ。
三方分岐ブロックジョイント201には、配管10を差し込むための3個の差込孔210と、紙面左右の差込孔210の周囲にかしめ用爪部211が設けられている。この三方分岐ブロックジョイント201は、紙面左右の差込孔210にそれぞれ第1配管10aと第2配管10bを差し込んだ後、図示しないかしめ用治具を用いてかしめ用爪部211を折り曲げ、配管10に設けられたバルジ部12をかしめる構成である。
また、かしめブロックジョイント202は、内側の穴に第3配管10cが通された状態で、第3配管10cの端末加工を施す過程で第3配管10cを拡管することにより、かしめブロックジョイント202の穴の内壁203に第3配管10cがかしめ固定される。そして、かしめブロックジョイント202と三方分岐ブロックジョイント201とは、ボルト204により固定される。これにより、第2比較例の管継手は、第1〜第3配管10a、10b、10cを接続することが可能である。
しかし、第2比較例では、三方分岐ブロックジョイント201のかしめ用爪部211と第1、第2配管10a、10bとを接続する際に、かしめ用治具やその治具を動かすための機械装置などが必要である。かしめブロックジョイント202と第3配管10cとを接続する際にも、かしめ用治具やその治具を動かすための機械装置などが必要である。
また、第2比較例では、ブロックジョイント201、202によって接続された3本の配管10がいずれも軸周りに回転することが許容されている。そのため、これらの管継手1では、車両搭載後に配管10の形状が変わり、配管10が他の部材等に接触すると、異音を発生するなどの問題が生じるおそれがある。
なお、かしめブロックジョイント202と三方分岐ブロックジョイント201との固定には、ボルト204が用いられるので、部品点数が増加すると共に、組み付け工数も増加するので作業効率が悪化することが懸念される。
(第3比較例)
続いて、第3比較例について説明する。図71に示すように、第3比較例は、2本の配管10d、10eを接続する管継手である。この管継手は、一方の配管10dの端部の内側に、他方の配管10eの端部が挿入され、その接続箇所が2つの固定部材301、302により覆われる構成である。しかし、第3比較例の管継手は、2本の配管10d、10eを接続する構成であり、3本以上の配管10を接続することはできない。また、第3比較例の管継手も、第2比較例と同様に、接続された2本の配管10d、10eが軸周りに回転することが許容されている。そのため、この管継手も、車両搭載後に配管10d、10eの形状が変わり、その配管10d、10eが他の部材等に接触すると、異音を発生するなどの問題が生じるおそれがある。
以上説明した第1〜第3比較例に対し、第1実施形態の管継手1は、次の作用効果を奏する。
(1)第1実施形態では、ブロックジョイント20の差込孔21に配管10を差し込み、それをカバー部材30で覆うことで、3本の配管10を容易に接続することが可能である。そのため、第1実施形態の管継手1は、第1比較例で説明したろう付け等や、第2比較例で説明したかしめ等の方法のように作業者が特別な工具を用いる必要が無い。したがって、この管継手1は、例えば車両への組付け時などに、配管接続の作業性を向上することができる。
(2)また、この管継手1は、例えば車両への組付け時に複数の配管10の接続を容易に行えるので、複数の配管10が接続される前の形状で配管10を輸送することが可能である。したがって、この管継手1を採用することで、配管10の輸送効率を向上することができる。
(3)さらに、第1実施形態では、ブロックジョイント20の差込孔21に配管10を差し込む際、ブロックジョイント20の外側に設けられた壁部22と、配管10のバルジ部12が有する回転防止面121とが接する。これにより、配管10が軸周りに回転することが防がれる。したがって、この管継手1は、例えば車両搭載後に、配管10の形状が変わり異音等が発生することを防ぐことができる。
(4)第1実施形態では、カバー部材30は、互いに結合および分離可能な第1カバー部材31と第2カバー部材32とを含んで構成されている。第1カバー部材31と第2カバー部材32は、互いに結合した状態で、配管10のバルジ部12とブロックジョイント20を覆うものである。これによれば、カバー部材30を複数の部品で構成し、ブロックジョイント20の全方位面を覆うことで、ブロックジョイント20の差込孔21から配管10の端部11が抜けることを確実に防ぐことができる。
(5)第1実施形態では、カバー部材30は、第1カバー部材31の一端と第2カバー部材32の一端とを回転可能に接続するヒンジ部33と、第1カバー部材31の他端と第2カバー部材32の他端とを係止する係止部34を有している。これによれば、第1カバー部材31または第2カバー部材32の一方にブロックジョイント20を組み入れた後、ヒンジ部33を中心として第1カバー部材31または第2カバー部材32の他方を回転させ、係止部34で係止することが可能である。したがって、ブロックジョイント20に対し、第1カバー部材31と第2カバー部材32の組付け作業を容易に行うことができる。
(第1〜第3変形例)
次に、上述した第1実施形態の変形例について説明する。第1〜第3変形例は、上述した第1実施形態の管継手1に使用される配管10の一部を変更したものである。
上述した第1実施形態の管継手1に使用される配管10が有するバルジ部12は、配管10の軸方向から視て、例えば8角形に形成されていた。これに対し、図17および図18に示すように、第1変形例では、配管10が有するバルジ部12は、配管10の軸方向から視て、例えば6角形に形成されている。また、図19および図20に示すように、第2変形例では、配管10が有するバルジ部12は、配管10の軸方向から視て、例えば10角形に形成されている。また、図21および図22に示すように、第3変形例では、配管10が有するバルジ部12は、配管10の軸方向から視て、例えば12角形に形成されている。
第1〜第3変形例においても、バルジ部12の径外側の面のうち、壁部22に接する面は、配管10が軸周りに回転することを防ぐ回転防止面121として機能する。なお、バルジ部12は、回転防止面121に配管10の回転を防ぐことの可能な強度が保たれる範囲において、多角形状の角数を多くして円に近い形状とすれば、金型を用いた塑性加工を行い易いものとなる。
(第2実施形態)
第2実施形態について、図23を参照して説明する。第2実施形態でも、図23の紙面左側の配管10を第1配管10aと呼び、紙面右側の配管10を第2配管10bと呼び、紙面上側の配管10を第3配管10cと呼ぶこととする。
第2実施形態では、管継手1が接続する配管10の径が異なっている。図23で示した例では、各配管の外径は、『第2配管10bの外径>第1配管10aの外径>第3配管10cの外径』の関係となっている。具体的には、第2配管10bが流入流路、第1配管10aおよび第3配管10cが流出流路である場合、『流入流路としての第2配管10bの流路面積=流出流路としての第1配管10aの流路面積+第3配管10cの流路面積』の関係となっている。このように、本実施形態では、管継手1により接続される複数配管10に関し、流量に応じた最適径を設定することが可能である。
本実施形態では、ブロックジョイント20の差込孔21も、第1〜第3配管10a、10b、10cに対応した大きさに形成されている。また、カバー部材30の挿通孔36も、その第1〜第3配管10a、10b、10cに対応した大きさに形成されている。
このように、管継手1は、配管10の径に応じた差込孔21をブロックジョイント20に設け、配管10の径に応じた挿通孔36をカバー部材30に設けることで、外径の異なる複数の配管10を接続することが可能である。なお、管継手1が接続する複数の配管10の外径は、図に示したものに限らず、任意に設定することが可能である。
なお、上述した第1比較例のように幹配管に穴を明けて分岐させる場合は、配管径を3種類にすることはできない。この点においても、本実施形態は、新規性及び進歩性を有している。
(第3実施形態)
第3実施形態について、図24および図25を参照して説明する。第3実施形態では、第1カバー部材31の一端と第2カバー部材32の一端とは、第1係止部341により係止されている。第1係止部341は、第1カバー部材31の一端に設けられた係止爪341aと、第2カバー部材32の一端に設けられた係止溝341bにより構成されている。また、第1カバー部材31の他端と第2カバー部材32の他端も、第2係止部342により係止されている。第2係止部342は、第1カバー部材31の他端に設けられた係止爪342aと、第2カバー部材32の他端に設けられた係止溝342bにより構成されている。
第1係止部341の係止爪341aと係止溝341bとが嵌り合い、且つ、第2係止部342の係止爪342aと係止溝342bとが嵌り合うことで、第1カバー部材31と第2カバー部材32とが結合する。このように、第1カバー部材31と第2カバー部材32とは、互いに結合および分離可能な構成となっている。第1カバー部材31と第2カバー部材32とは、互いに結合した状態で、配管10のバルジ部12とブロックジョイント20を覆うことが可能である。
以上説明した第3実施形態の構成によっても、第1カバー部材31と第2カバー部材32の組付け作業を容易に行うことができる。また、第3実施形態では、第1および第2実施形態で説明したヒンジ部33を廃止し、カバー部材30の構成を簡素にすることができる。
(第4実施形態)
第4実施形態について、図26を参照して説明する。第4実施形態では、第1カバー部材31の一端と第2カバー部材32の一端とは、図示しない第1ねじ部材によって固定されている。第1ねじ部材は、図26の一点鎖線S1で示す位置に設けられる。また、第1カバー部材31の他端と第2カバー部材32の他端とは、図示しない第2ねじ部材によって固定されている。第2ねじ部材は、図26の一点鎖線S2で示す位置に設けられる。
なお、ねじ部材を通すための穴は、第1カバー部材31または第2カバー部材32に図示しない金属部品をインサート成形することで、強度を高めることが可能である。また、第1カバー部材31または第2カバー部材32の一方に、図示しない金属のめねじ部品をインサート成形してもよい。
以上説明した第4実施形態の構成により、第1カバー部材31と第2カバー部材32とを強固に固定することができる。また、第4実施形態でも、第1および第2実施形態で説明したヒンジ部33を廃止し、カバー部材30の構成を簡素にすることができる。
なお、上述した第4実施形態では、第1カバー部材31と第2カバー部材32をねじ部材によって固定したが、これに代えて、第1カバー部材31と第2カバー部材32を割りピンなどによって固定してもよい。
(第5実施形態)
第5実施形態について、図27〜図35を参照して説明する。第5実施形態では、ブロックジョイント20に突起部23が設けられている。突起部23は、ブロックジョイントのうち差込孔21が設けられていない面から突出するように設けられている。一方、第1カバー部材31には、その突起部23が嵌合する嵌合溝37が設けられている。
突起部23は、ブロックジョイント20の差込孔21に配管10の端部11が差し込まれる方向に対し交差する方向に突出している。具体的には、突起部23は、ブロックジョイント20の3個の差込孔21それぞれに差し込まれる3本の配管10のいずれにも直交する方向に突出している。
なお、突起部23は、例えば切削加工などにより、ブロックジョイント20と一体に形成してもよい。或いは、突起部23は、例えばブロックジョイント20に設けた図示しない穴に対し、突起部23となる金属部品等を圧入することで形成してもよい。
突起部23と嵌合溝37は、ブロックジョイント20内の流路を流れる流体の圧力により配管10がブロックジョイント20の差込孔21から抜け出ようとする際、配管10のバルジ部12からカバー部材30に作用する力を受け止めることが可能である。なお、図27では、紙面上側に配置された配管10がブロックジョイント20の差込孔21から抜け出ようとする方向を矢印F1で示している。そして、その配管10のバルジ部12からカバー部材30に作用する力を矢印F2で示し、カバー部材30に設けられた嵌合溝37の内壁から突起部23に作用する力を矢印F3で示している。
突起部23は、嵌合溝37の内壁から突起部23に作用する力を受け止める。そのため、突起部23と嵌合溝37は、配管10のバルジ部12からカバー部材30に作用する力を受け止めることが可能である。これにより、第5実施形態では、配管10のバルジ部12に押圧されてカバー部材30がブロックジョイント20から外れることが防がれる。そのため、ブロックジョイント20の差込孔21から配管10の端部11が抜け出すことを防ぐことができる。したがって、第5実施形態の管継手1は、内圧負荷に対する耐性を高くすることが可能である。
また、第5実施形態では、第1カバー部材31と第2カバー部材32とを係止する係止部34は、突起部23および嵌合溝37と同じ側の面に設けられている。係止部34は、第1カバー部材31に設けられた係止爪34aと、第2カバー部材32に設けられた係止溝34bにより構成されている。その係止爪34aと係止溝34bとが嵌り合うことで、第1カバー部材31と第2カバー部材32とが結合する。第5実施形態では、配管10のバルジ部12からカバー部材30に作用する力を突起部23と嵌合溝37が受け止めるので、係止部34を構成する係止爪34aと係止溝34bに作用する力が小さくなる。そのため、第5実施形態では、係止部34を小さくすることが可能である。
一方、第1カバー部材31と第2カバー部材32とを回転可能に接続するヒンジ部33は、突起部23および嵌合溝37とは反対側の面のコーナー部に設けられている。そのヒンジ部33は、第1カバー部材31に設けられる長穴38と、第2カバー部材32に設けられるピン331により構成されている。長穴38は、ブロックジョイント20から突起部23が突出している方向が長軸となっている。
第5実施形態の管継手1による3本の配管10の接続方法について説明する。まず、ブロックジョイント20の差込孔21に対し、配管10の端部11を差し込む。次に、図28に示すように、第1カバー部材31と第2カバー部材32とを開いた状態とする。その状態で、第2カバー部材32の内側に配管10を取り付けたブロックジョイント20を入れる。
続いて、図29に示すように、ブロックジョイント20に対し第1カバー部材31を被せた後、ヒンジ部33の長穴38の長軸方向に第1カバー部材31をスライド移動する。すなわち、図29の状態から、矢印Aに示す紙面左方向へ第1カバー部材31をスライド移動する。これにより、ブロックジョイント20に設けられた突起部23とカバー部材30に設けられた嵌合溝37とが嵌合すると共に、係止部34を構成する係止爪34aと係止溝34bとが嵌合する。
ここで、図30に示すように、ヒンジ部33の長穴38は、回転部381、テーパ部382、平行部383および拡径部384を有している。その回転部381、テーパ部382、平行部383および拡径部384は、連続して形成されている。なお、図30では、回転部381、テーパ部382、平行部383および拡径部384の範囲を矢印で示している。また、図30では、ヒンジ部33のピン331の外径の大きさを破線で示している。
回転部381の内径は、ピン331の外径より僅かに大きく形成されている。そのため、回転部381にピン331があるとき、第1カバー部材31と第2カバー部材32とは相対回転可能となる。テーパ部382は、回転部381から平行部383に向かって、内径が次第に小さくなっている。平行部383は、テーパ部382のうち内径が小さい部位と同一の内径で形成されている。拡径部384の内径は、回転部381と同じく、ピン331の外径より僅かに大きく形成されている。
この構成により、図29の状態から矢印Aに示す紙面左方向へ第1カバー部材31をスライド移動する際、ピン331は、回転部381→テーパ部382→平行部383の順に、抵抗を伴いながら移動する。そして、ピン331が平行部383から拡径部384に入ると、抵抗が無くなるので、作業者はクリック感を伴って係止爪34aと係止溝34bとの嵌合を確認できる。また、ピン331が拡径部384に入ると、その拡径部384からピン331が平行部383に移動することが防がれる。
さらに、図31〜図33に示すように、第5実施形態の管継手1は、第1カバー部材31に設けられた挿通孔36が、係止部34側の面に開口するようにスリット状に形成されている。第2カバー部材32に設けられた挿通孔36も、第1カバー部材31側の面に開口するようにスリット状に形成されている。そのため、第5実施形態の管継手1は、図31および図32の紙面左右の配管10をブロックジョイント20の差込孔21に差し込んだ状態で、そのブロックジョイント20を第2カバー部材32の内側に入れることで、その左右の配管10を仮留めすることが可能である。その後、図31および図32の紙面上方の配管10をブロックジョイント20の差込孔21に差し込み、第1カバー部材31を被せれば、3本の配管10を一人の作業者の手作業で容易に組み付けることができる。
この第5実施形態の管継手1の使用方法の一例について、図34および図35を参照して説明する。
図34は、車両に搭載される機器3、4、5から延びる3本の配管10と、第10実施形態の管継手1を示している。なお、車両に搭載される機器3、4、5と、3本の配管10とはかしめブロックジョイント202により接続されている。
図34に示すように、車両に搭載される機器3、4、5から延びる3本の配管10は、管継手1により接続される前の状態では、その3本の配管10の端部11の位置が本来固定される位置からずれている場合が考えられる。それは反りやスプリングバック等で本来の位置からずれているからであるが、配管10はほぼ正確な形状精度で製造されており、位置を正せばあるべき固定位置(すなわち接続位置)に配置可能である。だだし、車両側の機器3、4、5の位置精度もずれがあるため、配管全体のたわみでそれを含めた位置の吸収がなされる。本図では説明のために組付け前のブロックジョイント1と配管端部11を意図的に離して図示した。
図35は、紙面左右の配管10をブロックジョイント20の差込孔21に差し込んだ状態で、そのブロックジョイント20を第2カバー部材32の内側に入れて、その左右の配管10を仮留めした状態を示している。この状態から、図35の矢印Eに示すように、紙面上方の配管10をブロックジョイント20の上部の差込孔21に差し込み、第1カバー部材31を被せれば、3本の配管10を一人の作業者の手作業により容易に組み付けることができる。したがって、第5実施形態の管継手1は、車両搭載時における組付作業性を向上することができる。
(変形例)
次に、上述した第5実施形態の変形例について説明する。図36に示すように、この変形例は、上述した第5実施形態のヒンジ部33の長穴38の形状の一部を変更したものである。この変形例では、ヒンジ部33の長穴38は、テーパ部382のうち平行部383とは反対側が第1カバー部材31の外壁まで延長されており、第1カバー部材31の外壁に開放されている。
そのため、この変形例では、第1カバー部材31と第2カバー部材32とを容易に着脱することが可能である。なお、この変形例においても、ヒンジ部33の長穴38は、テーパ部382、平行部383および拡径部384を有しているので、第5実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第6実施形態)
第6実施形態について、図37を参照して説明する。第6実施形態では、ブロックジョイント20に嵌合溝24が設けられている。嵌合溝24は、ブロックジョイント20の差込孔21が設けられていない面に設けられている。一方、第1カバー部材31には、その嵌合溝24に嵌合する突起部39が設けられている。この構成においても、ブロックジョイント20内の流路を流れる流体の圧力により配管10が差込孔21から抜け出ようとする際、配管10のバルジ部12からカバー部材30に作用する力を、突起部39と嵌合溝24が受け止めることが可能である。したがって、第6実施形態の管継手1も、第5実施形態と同様に、内圧負荷に対する耐性を高くすることが可能である。
また、第6実施形態では、嵌合溝24は、ブロックジョイント20に対し、例えば切削加工により容易に形成することが可能である。また、突起部39は、第1カバー部材31に対し、例えば樹脂射出成形により容易に形成することが可能である。そのため、第6実施形態では、管継手1の製造コストを低減することが可能である。
(第7実施形態)
第7実施形態について、図38〜図41を参照して説明する。第7実施形態では、カバー部材30が1つの部品で構成されている。カバー部材30は、箱型に形成されており、ブロックジョイント20のうち差込孔21が設けられている面を覆っている。そして、カバー部材30は、配管10が接続されない面に開口部40を有している。その開口部40は、ブロックジョイント20が挿通可能な大きさである。
また、このカバー部材30に設けられた複数の挿通孔36はいずれも、開口部40に連通するスリット状に形成されている。そして、その複数のスリットの延びる方向は揃っている。したがって、ブロックジョイント20に複数の配管10を取り付けた状態で、カバー部材30を開口部40からブロックジョイント20に取り付けることが可能である。
カバー部材30の開口部40を形成する壁面には、爪部41が設けられている。爪部41は、いわゆる三角爪であり、カバー部材30の弾性力により、ブロックジョイント20の外壁を係止することが可能である。したがって、この爪部41により、カバー部材30とブロックジョイント20とを容易に組み付けることができる。
ブロックジョイント20は、カバー部材30の開口部40が配置される面に差込孔21を有していない。また、ブロックジョイント20は、カバー部材30の開口部40が配置される面とは反対側の面にも差込孔21を有していない。そのため、ブロックジョイント20内の流路を流れる流体の圧力により配管10がブロックジョイント20の差込孔21から抜け出ようとする場合、爪部41に作用する力は小さいものとなる。したがって、この構成により、カバー部材30の爪部41とブロックジョイント20との結合が外れることを防ぐことができる。
なお、カバー部材30は、強度が必要な場合、エンジニアリングプラスチック、または、スーパーエンジニアリングプラスチックから形成することが好ましい。具体的には、カバー部材30は、ガラス繊維入りのポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂から形成することが好ましい。これにより、カバー部材30は、印加される荷重に対する弾性変形量が小さく、引張強度が高いものとなる。したがって、ブロックジョイント20内の流路を流れる流体の圧力により配管10が差込孔21から抜け出ようとする場合でも、カバー部材30は殆ど弾性変形することなく、配管10のバルジ部12を押さえ、配管10が差込孔21から抜け出すことが防がれる。
なお、参考までに、カバー部材30を形成する材料の一例として、ガラス繊維40%入りのポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂の引張強度は167MPaである。アルミ配管10を形成する材料の一例として、合金番号A3003のアルミニウム合金O材の引張強度は110MPaである。ブロックジョイント20を形成する材料の一例として、合金番号A3004のアルミニウム合金O材の引張強度は180MPaである。すなわち、カバー部材30に強度が必要な場合、エンジニアリングプラスチック、または、スーパーエンジニアリングプラスチックを使用することが好ましい。
以上説明した第7実施形態では、カバー部材30を1つの部品で構成することが可能であるので、管継手1の製造コストを低減することができる。また、カバー部材30の開口部40に爪部41を設けることにより、カバー部材30とブロックジョイント20とを容易に組み付けることが可能である。
なお、図38の破線Pに示すように、カバー部材30のうち開口部40とは反対側の面には、穴を設けてもよい。これにより、メンテナンス時などに、その穴からブロックジョイント20を押圧し、カバー部材30とブロックジョイント20とを容易に取り外すことが可能となる。なお、カバー部材30に対しそのような穴を設ける場合、一般ユーザが簡単には外せない構成を加えてもよい。
(第8実施形態)
第8実施形態について、図42〜図45を参照して説明する。第8実施形態では、カバー部材30は、第1実施形態と同様に、第1カバー部材31と第2カバー部材32とを含んで構成されている。そして、第2カバー部材32には、取付足42が設けられている。なお、取付足42は、図に示した位置に限らず、カバー部材30の任意の位置に設けることが可能である。取付足42は、管継手1と他の部材とをスナップフィットにより固定することの可能な部材である。図44に取付足42の拡大図を示し、図45に取付足42を他の部材2に取り付けた状態を示す。
配管10が長い場合や配管10に質量のあるものが取り付けられている場合は、その周辺を固定することがあるため、その機能を設けた。取付足42を取り付けるための穴は、車両本体または車両部品に明けられている。空調用配管の場合は、サイズが異なるものがほぼ平行して配置されていることが多いため、他方の配管に車両固定(ボルト止め)用のブラケットが取付られており、通常、そのブラケットにこちらの配管10を取付けるための穴が明けられている。
以上説明した第8実施形態では、カバー部材30に設けられた取付足42により、管継手1と配管10を、車体または車両に搭載される機器などに固定することができる。
(第9実施形態)
第9実施形態について、図46〜図48を参照して説明する。第9実施形態は、第7実施形態の変形例であり、カバー部材30が1つの部品で構成されている。第9実施形態では、カバー部材30は、4個の挿通孔36を有している。そして、ブロックジョイント20は、4個の差込孔21を有している。すなわち、第9実施形態の管継手1は、4本の配管10を接続する、いわゆる4方分岐継手を構成することが可能である。なお、第9実施形態において、上記以外の構成および作用効果は、第7実施形態で説明した構成と実質的に同一である。
(第10実施形態)
第10実施形態について、図49〜図52を参照して説明する。第10実施形態も、第7実施形態の変形例であり、カバー部材30が1つの部品で構成されている。第10実施形態では、カバー部材30に設けられた複数の挿通孔36のうち、所定の挿通孔361の形状が、他の挿通孔362の形状と異なっている。第10実施形態では、図49に示すカバー部材30に設けられた複数の挿通孔36のうち、紙面上側のものを第1挿通孔361と呼び、紙面左右のものを第2挿通孔362と呼ぶこととする。
第1挿通孔361は、開口部40からスリットの途中の部位361aまではバルジ部12が挿通する大きさに形成されている。そして、この第1挿通孔361は、その途中の部位361aからスリットの深部361bに亘り、配管10のうちバルジ部12に対し差込孔21とは反対側の部位15が挿通し、バルジ部12は挿通しない大きさに形成されている。一方、第2挿通孔362は、開口部40側の部位362aからスリットの深部362bに亘り、配管10のうちバルジ部12に対し差込孔21とは反対側の部位15が挿通し、バルジ部12は挿通しない大きさに形成されている。
次に、第10実施形態の管継手1による3本の配管10の接続方法について説明する。図50は、車両に搭載される機器3、4、5から延びる3本の配管10と、第10実施形態の管継手1を示している。図50に示すように、車両に搭載される機器3、4、5から延びる3本の配管10は、管継手1により接続される前の状態では、その3本の配管10の端部11の位置が本来固定される位置からずれている場合が考えられる。なお、上述したように、配管10は反りやスプリングバック等で本来の位置からずれている場合があるが、ほぼ正確な形状精度で製造されており、位置を正せばあるべき固定位置(すなわち接続位置)に配置可能である。だだし、車両側の機器3、4、5の位置精度もずれがあるため、配管全体のたわみでそれを含めた位置の吸収がなされる。本図も説明のために組付け前のブロックジョイント1と配管端部11を意図的に離して図示した。
図51および図52は、カバー部材30の第2挿通孔362に対応するブロックジョイント20の差込孔21に対し、紙面左右の配管10を差し込み、それを仮留めした状態を示している。この状態では、カバー部材30の途中までブロックジョイント20を組み入れることで、紙面左右の配管10がブロックジョイント20の差込孔21から抜け出すことを防ぐことができる。すなわち、紙面左右の配管10を仮留め状態とすることが可能である。
続いて、図52の矢印Bに示すように、カバー部材30の第1挿通孔361のうちバルジ部12が挿通する大きさの部位361aからブロックジョイント20の差込孔21に対し、紙面上方の配管10を差し込む。その後、カバー部材30とブロックジョイント20とを完全に組み付ける。このように、第10実施形態の管継手1を用いれば、一人の作業者の手作業により3本以上の配管10を容易に接続することが可能である。したがって、第10実施形態の管継手1は、車両搭載時における組付作業性を向上することができる。
(第11実施形態)
第11実施形態について、図53〜図60を参照して説明する。第11実施形態も、一人の作業者の手作業により3本以上の配管10を容易に接続することを可能とするものである。
第11実施形態の説明では、ブロックジョイント20が有する複数の差込孔21のうち、図57の紙面左側に記載のものを第1差込孔21aと呼び、紙面右側に記載のものを第2差込孔21bと呼び、紙面上側に記載のものを第3差込孔21cと呼ぶこととする。すなわち、第1差込孔21aと第2差込孔21bは、ブロックジョイント20の対向する2面にそれぞれ設けられている。第3差込孔21cは、第1差込孔21aおよび第2差込孔21bが設けられる面とは異なる面に設けられている。また、第11実施形態の説明では、第1差込孔21aおよび第2差込孔21bの中心同士を結ぶ仮想線Axを定義する。
図53〜図55に示すように、ブロックジョイント20のうち第3差込孔21cが設けられた面に対向する面は、その仮想線Axを中心とした半円筒状である。以下の説明では、そのブロックジョイント20の半円筒状の面を、ブロックジョイント側摺接面25ということとする。
また、カバー部材30のうち、ブロックジョイント側摺接面25に対応する内壁も、その仮想線Axを中心とした半円筒状である。以下の説明では、そのカバー部材30の半円筒状の内壁を、カバー部材側摺接面43ということとする。ブロックジョイント側摺接面25とカバー部材側摺接面43とは、互いに摺接しつつ、仮想線Axを軸として所定角度範囲で相対回転可能に構成されている。なお、ブロックジョイント側摺接面25とカバー部材側摺接面43の形状は半円筒状に限らず、仮想線Axを軸として所定角度範囲で相対回転可能な形状であればよく、すなわち、その一部の断面が円弧状であればよい。
図56および図57に示すように、ブロックジョイント20に設けられる複数の壁部22のうち、第3差込孔21cの外側に設けられた壁部22aは、ブロックジョイント20の外壁面の中央部のみに設けられている。言い換えれば、その第3差込孔21cの外側に設けられた壁部22aは、ブロックジョイント20の外壁面の外縁から離れた位置に設けられている。これにより、ブロックジョイント20とカバー部材30とが相対回転するとき、カバー部材30と壁部22aとが干渉することが防がれる。
次に、第11実施形態の管継手1による3本の配管10の接続方法について説明する。
図59は、ブロックジョイント20の第1差込孔21aと第2差込孔21bに対しそれぞれ配管10を差し込んだ後、そのブロックジョイント20に対しカバー部材30を傾けた状態で嵌め入れた状態を示している。なお、カバー部材30を傾けた状態とは、ブロックジョイント20の第3差込孔21cの全体がカバー部材30から露出している状態をいう。この状態を、第1状態と呼ぶこととする。
第1状態では、ブロックジョイント20の第1差込孔21aおよび第2差込孔21bにそれぞれ差し込まれた配管10のバルジ部12の一部が、カバー部材30によって覆われている。そのため、この第1状態では、第1差込孔21aおよび第2差込孔21bにそれぞれ差し込まれた配管10が仮留め状態となっている。また、この第1状態では、カバー部材30を傾けた状態として、ブロックジョイント20の第3差込孔21cの全体がカバー部材30から露出しているので、その第3差込孔21cに対して配管10を着脱することが可能である。
次に、図59の矢印Cに示すように、ブロックジョイント20の第3差込孔21cに対し、紙面上方から配管10を差し込む。これにより、図60の状態となる。
続いて、図60の矢印Dに示す方向にカバー部材30を回転する。これにより、図53〜図55に示した状態となる。この状態で、カバー部材30に設けられた爪部41は、壁部22aに係止される。この状態を、第2状態と呼ぶこととする。第2状態では、ブロックジョイント20の第1差込孔21a、第2差込孔21bおよび第3差込孔21cにそれぞれ差し込まれた3本の配管10のバルジ部12の一部が、カバー部材30によって覆われる。すなわち、第2状態とは、カバー部材30とブロックジョイント20とが完全に組み付けられた状態であり、第1差込孔21a、第2差込孔21bおよび第3差込孔21cにそれぞれ差し込まれた配管10が抜けることをカバー部材30が防ぐ状態である。
以上説明した第11実施形態の管継手1においても、一人の作業者の手作業により3本以上の配管10を容易に接続することができる。さらに、第11実施形態の管継手1は、第1状態において、ブロックジョイント20をカバー部材30の奥まで挿入し、ブロックジョイント側摺接面25とカバー部材側摺接面43とを摺接させることが可能である。そのため、この管継手1は、組み付け作業を楽に行うことができる。
(第12実施形態)
第12実施形態について、図61〜図63を参照して説明する。第12実施形態の管継手1は、カバー部材30により配管10の軸周りの回転を防ぐように構成されたものである。
第12実施形態では、ブロックジョイント20に3個の差込孔21が設けられているが、壁部は設けられていない。そのため、ブロックジョイント20は、簡素な構成となり、切削加工または焼結などにより容易に形成することが可能である。
また、図62および図63に示すように、第12実施形態の管継手1が接続する配管10には、バルジ部12に対し差込孔21とは反対側の部位15に回転防止部16が設けられている。回転防止部16は、筒状の配管10の一部が平面状に形成された部位である。この回転防止部16は、例えば、図示しないクランプにより筒状の配管10を径方向外側から押圧することで形成される。端末加工により端部11やバルジ12を成形する際の配管チャック治具に回転防止部16の形状を織り込んでおけば、加工工数を増加させることなく成形が可能である。回転防止部16は、配管10の軸を挟んで対向する平行面として形成されている。なお、第12実施形態では、配管10のバルジ部12は、軸方向から視て外縁が円形に形成されている。
再び図61に示すように、カバー部材30は、配管10のバルジ部12とブロックジョイント20を覆っている。そして、カバー部材30は、ブロックジョイント20の差込孔21に対応する位置に、挿通孔36を有している。挿通孔36は、配管10のうちバルジ部12に対し差込孔21とは反対側の部位15が挿通し、且つ、バルジ部12は挿通しない大きさに形成されている。そのため、カバー部材30は、配管10が接続されたブロックジョイント20とその配管10のバルジ部12を覆うことで、ブロックジョイント20の差込孔21から配管10の端部11が抜けることを防ぐことが可能である。
カバー部材30の挿通孔36の内壁は、配管10の回転防止部16に対応する形状の回転防止壁44を有している。カバー部材30の挿通孔36の回転防止壁44と、配管10の回転防止部16とが接することで、配管10が軸周りに回転することが防がれる。
以上説明した第12実施形態の管継手1も、上述した第1実施形態等と同様の作用効果を奏することができる。また、第12実施形態の管継手1は、ブロックジョイント20に壁部22を設けないので、ブロックジョイント20の構成が簡素なものとなり、製造コストを低減することができる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
上記各実施形態では、管継手1は、3本または4本の配管10を接続するものについて説明したが、これに限らず、2本または5本以上の配管10を接続するものとしてもよい。
また、上記各実施形態では、壁部22は、差込孔21を挟んで平行に延びる平行壁としたが、これに限らず、任意の形状を採用可能である。例えば、壁部22またはバルジ部12の一方に凹部を設け、壁部22またはバルジ部12の他方にその凹部に嵌り合う凸部を設けてもよい。このことは、第12実施形態で説明した配管10の回転防止部16とカバー部材30の回転防止壁44についても同様である。
(まとめ)
上述の実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、3本以上の配管を接続するための管継手は、ブロックジョイント、壁部およびカバー部材を備える。ブロックジョイントは、複数の配管の端部がそれぞれ差し込まれる複数の差込孔を有し、複数の差込孔が内部で連通するように構成されている。壁部は、ブロックジョイントの差込孔の外側に設けられ、複数の配管にそれぞれ設けられたバルジ部が有する回転防止面に接することで配管が軸周りに回転することを防ぐ。カバー部材は、配管のうちバルジ部に対し差込孔とは反対側の部位が挿通しバルジ部は挿通しない大きさの挿通孔を有し、配管のバルジ部とブロックジョイントの少なくとも一部を覆うことで、ブロックジョイントの差込孔から配管の端部が抜けることを防ぐ。
第2の観点によれば、壁部は、ブロックジョイントの外壁に差込孔を挟んで平行に設けられている。
これによれば、ブロックジョイントと壁部を1つの母材から切削加工により形成する際、切削する部位を少なくすることが可能となる。したがって、ブロックジョイントと壁部を容易に形成である。ができる。
第3の観点によれば、カバー部材は、ブロックジョイントのうち差込孔が設けられている面を覆うと共に、配管が接続されない面にブロックジョイントが挿通可能な開口部を有するものである。カバー部材の挿通孔は、開口部に連通するスリット状に形成されている。
これによれば、カバー部材を1つの部品で構成することが可能であるので、管継手の製造コストを低減することができる。
第4の観点によれば、カバー部材は、開口部を形成する壁面に、ブロックジョイントの外壁を係止する爪部を有している。
これによれば、爪部により、カバー部材とブロックジョイントとを容易に組み付けることが可能である。
第5の観点によれば、スリット状に形成される複数の挿通孔は、第1挿通孔と第2挿通孔とを含んで構成される。第1挿通孔は、開口部からスリットの途中の部位まではバルジ部が挿通する大きさに形成され、その途中の部位からスリットの深部に亘り、配管のうちバルジ部に対し差込孔とは反対側の部位が挿通しバルジ部は挿通しない大きさに形成される。第2挿通孔は、開口部側の部位からスリットの深部に亘り、配管のうちバルジ部に対し差込孔とは反対側の部位が挿通しバルジ部は挿通しない大きさに形成される。
これによれば、管継手により複数の配管を接続する際、カバー部材の第2挿通孔に対応する位置にあるブロックジョイントの差込孔に所定の配管を差し込んだ状態で、カバー部材の途中までブロックジョイントを組み入れる。次に、その状態で、カバー部材の第1挿通孔のうちバルジ部が挿通する大きさの部位からブロックジョイントの差込孔に別の配管を差し込む。その後、カバー部材とブロックジョイントとを完全に組み付ける。こうすることで、一人の作業者の手作業により3本以上の配管を容易に接続することができる。
第6の観点によれば、ブロックジョイントが有する複数の差込孔は、ブロックジョイントの対向する2面にそれぞれ設けられる第1差込孔および第2差込孔と、その2面とは異なる面に設けられる第3差込孔とを含んで構成されている。カバー部材は、次に述べる第1状態と第2状態になるように構成されている。第1状態とは、ブロックジョイントの第1差込孔および第2差込孔にそれぞれ差し込まれた配管が抜けることを防ぐと共に、第3差込孔に配管を着脱可能な状態である。第2状態とは、第1状態から、第1差込孔および第2差込孔の中心同士を結ぶ仮想線を軸として回転し、第1差込孔、第2差込孔および第3差込孔にそれぞれ差し込まれた配管が抜けることを防ぐ状態である。
これによれば、管継手により複数の配管を接続する際、ブロックジョイントの第1差込孔および第2差込孔にそれぞれ配管を差し込んだ状態で、その差し込まれた配管のバルジ部の一部をカバー部材で覆う。次に、その状態で、カバー部材の第3差込孔に別の配管を差し込む。その後、第1差込孔および第2差込孔の中心同士を結ぶ仮想線を軸としてカバー部材を回転し、ブロックジョイントに完全に組み付ける。こうすることで、一人の作業者の手作業により3本以上の配管を容易に接続することができる。
第7の観点によれば、ブロックジョイントのうち第3差込孔が設けられた面に対向する面は、第1差込孔および第2差込孔の中心同士を結ぶ仮想線を軸として回転可能な形状である。また、ブロックジョイントのうち第3差込孔が設けられた面に対向する面に対応するカバー部材の内壁も、第1差込孔および第2差込孔の中心同士を結ぶ仮想線を軸として回転可能な形状である。
これによれば、カバー部材を上述した第1状態から第2状態にする際、第1差込孔および第2差込孔の中心同士を結ぶ仮想線を軸としてカバー部材をブロックジョイントに対して回転させることができる。
第8の観点によれば、カバー部材は、互いに結合および分離可能な第1カバー部材と第2カバー部材とを含んで構成されている。第1カバー部材と第2カバー部材は、互いに結合した状態で、配管のバルジ部とブロックジョイントを覆うことが可能である。
これによれば、カバー部材を複数の部品で構成し、ブロックジョイントの全方位面を覆うことで、ブロックジョイントの差込孔から配管の端部が抜けることを確実に防ぐことができる。
第9の観点によれば、カバー部材は、第1カバー部材の一端と第2カバー部材の一端とを回転可能に接続するヒンジ部と、第1カバー部材の他端と第2カバー部材の他端とを係止する係止部と、を有している。
これによれば、第1カバー部材または第2カバー部材の一方にブロックジョイントを組み入れた後、ヒンジ部を中心として第1カバー部材または第2カバー部材の他方を回転させ、係止部で係止することが可能である。したがって、ブロックジョイントに対し、第1カバー部材と第2カバー部材の組付け作業を容易に行うことができる。
第10の観点によれば、カバー部材は、第1カバー部材の一端と第2カバー部材の一端とを係止する第1係止部と、第1カバー部材の他端と第2カバー部材の他端とを係止する第2係止部と、を有している。
この構成によっても、第1カバー部材と第2カバー部材の組付け作業を容易に行うことができる。
第11の観点によれば、カバー部材は、第1カバー部材の一端と第2カバー部材の一端とを固定する第1ねじ部材と、第1カバー部材の他端と第2カバー部材の他端とを固定する第2ねじ部材と、を有している。
この構成によれば、ねじ部材により、第1カバー部材と第2カバー部材とを強固に固定することができる。
第12の観点によれば、管継手は、突起部と嵌合溝をさらに備える。突起部は、ブロックジョイントまたはカバー部材の一方に設けられ、ブロックジョイントの差込孔に配管の端部が差し込まれる方向に対し交差する方向に突出する。嵌合溝は、ブロックジョイントまたはカバー部材の他方に設けられ、突起部が嵌合する。そして、突起部と嵌合溝は、ブロックジョイントの差込孔から配管の端部が抜け出ようとするときにバルジ部からカバー部材に作用する力を受け止めるように構成されている。
これによれば、ブロックジョイント内の流路を流れる流体の圧力により配管がブロックジョイントの差込孔から抜け出ようとする際、配管のバルジ部からカバー部材に作用する力は、突起部と嵌合溝により受け止められる。そのため、配管のバルジ部に押圧されてカバー部材がブロックジョイントから外れることが防がれる。したがって、ブロックジョイントの差込孔から配管の端部が抜け出すことを防ぐことができる。
また、この構成により、第1カバー部材と第2カバー部材とを係止する係止部に作用する力が小さくなるので、その係止部を小さくすることも可能である。
第13の観点によれば、カバー部材の任意の面に設けられ、管継手と他の部材とを固定することの可能な取付足をさらに備える。
これによれば、取付足により、管継手と配管を、車体または車両に搭載される機器などに固定することができる。
第14の観点によれば、3本以上の配管を接続するための管継手は、ブロックジョイントおよびカバー部材を備える。ブロックジョイントは、複数の配管の端部がそれぞれ差し込まれる複数の差込孔を有し、複数の差込孔が内部で連通するように構成されている。カバー部材は、複数の配管の端部にそれぞれ設けられたバルジ部は挿通せずに配管のうちバルジ部に対し差込孔とは反対側の部位は挿通する大きさの挿通孔を有し、配管のバルジ部とブロックジョイントの少なくとも一部を覆うことで、ブロックジョイントの差込孔から配管が抜けることを防ぐ。ここで、配管は、バルジ部に対し差込孔とは反対側の部位に回転防止部を有している。また、カバー部材の挿通孔の内壁は、配管の回転防止部に対応する形状の回転防止壁を有している。そして、配管の回転防止部と、カバー部材の挿通孔の内壁の回転防止壁とが接することで、配管が軸周りに回転することが防がれる構成となっている。
この構成によれば、ブロックジョイントの差込孔に配管の端部を差し込み、それをカバー部材で覆うことで、ろう付けや溶接等を実施することなく、また、かしめ用治具等を用いることなく、3本以上の配管を、作業者の手作業により容易に接続することができる。また、カバー部材でブロックジョイントを覆う際、配管の回転防止部と、カバー部材の挿通孔の内壁の回転防止面とが接することで、配管が軸周りに回転することを防ぐことができる。また、この管継手は、ブロックジョイントに壁部を設けないので、ブロックジョイントの構成が簡素なものとなるので、製造コストを低減することができる。
1 管継手
10 配管
11 端部
12 バルジ部
20 ブロックジョイント
21 差込孔
22 壁部
30 カバー部材
36 挿通孔
121 回転防止面

Claims (14)

  1. 3本以上の配管(10)を接続するための管継手において、
    複数の前記配管の端部(11)がそれぞれ差し込まれる複数の差込孔(21)を有し、複数の前記差込孔が内部で連通するように構成されているブロックジョイント(20)と、
    前記ブロックジョイントの前記差込孔の外側に設けられ、複数の前記配管にそれぞれ設けられたバルジ部(12)が有する回転防止面(121)に接することで前記配管が軸周りに回転することを防ぐ壁部(22)と、
    前記配管のうち前記バルジ部に対し前記差込孔とは反対側の部位(15)が挿通し前記バルジ部は挿通しない大きさの挿通孔(36)を有し、前記配管の前記バルジ部と前記ブロックジョイントの少なくとも一部を覆うことで、前記ブロックジョイントの前記差込孔から前記配管の端部が抜けることを防ぐカバー部材(30)と、を備える管継手。
  2. 前記壁部は、前記ブロックジョイントの外壁に前記差込孔を挟んで平行に設けられている、請求項1に記載の管継手。
  3. 前記カバー部材は、前記ブロックジョイントのうち前記配管が接続される面を覆うと共に、前記配管が接続されない面に前記ブロックジョイントが挿通可能な開口部(40)を有するものであり、
    前記カバー部材の前記挿通孔は、前記開口部に連通するスリット状に形成されている、請求項1または2に記載の管継手。
  4. 前記カバー部材は、前記開口部を形成する壁面に、前記ブロックジョイントの外壁を係止する爪部(41)を有している、請求項3に記載の管継手。
  5. スリット状に形成される複数の前記挿通孔は、
    前記開口部から前記スリットの途中の部位(361a)までは前記バルジ部が挿通する大きさに形成され、その途中の部位から前記スリットの深部(361b)に亘り、前記配管のうち前記バルジ部に対し前記差込孔とは反対側の部位が挿通し前記バルジ部は挿通しない大きさに形成されている第1挿通孔(361)と、
    前記開口部側の部位(362a)から前記スリットの深部(362b)に亘り、前記配管のうち前記バルジ部に対し前記差込孔とは反対側の部位が挿通し前記バルジ部は挿通しない大きさに形成されている第2挿通孔(362)と、を含んで構成されている、請求項3または4に記載の管継手。
  6. 前記ブロックジョイントが有する複数の前記差込孔は、前記ブロックジョイントの対向する2面にそれぞれ設けられる第1差込孔(21a)および第2差込孔(21b)と、前記第1差込孔および前記第2差込孔が設けられる面とは異なる面に設けられる第3差込孔(21c)とを含んで構成されており、
    前記カバー部材は、
    前記ブロックジョイントの前記第1差込孔および前記第2差込孔にそれぞれ差し込まれた前記配管が抜けることを防ぐと共に、前記第3差込孔に前記配管を着脱可能な第1状態と、
    前記第1状態から、前記第1差込孔および前記第2差込孔の中心同士を結ぶ仮想線(Ax)を軸として回転し、前記第1差込孔、前記第2差込孔および前記第3差込孔にそれぞれ差し込まれた前記配管が抜けることを防ぐ第2状態となるように構成されている、請求項3または4に記載の管継手。
  7. 前記ブロックジョイントのうち前記第3差込孔が設けられた面に対向する面(25)は、前記仮想線を軸として回転可能な形状であり、
    前記ブロックジョイントのうち前記第3差込孔が設けられた面に対向する面に対応する前記カバー部材の内壁(43)も、前記仮想線を軸として回転可能な形状である、請求項6に記載の管継手。
  8. 前記カバー部材は、互いに結合および分離可能な第1カバー部材(31)と第2カバー部材(32)とを含んで構成されており、
    前記第1カバー部材と前記第2カバー部材は、互いに結合した状態で、前記配管の前記バルジ部と前記ブロックジョイントを覆うことが可能である、請求項1または2に記載の管継手。
  9. 前記カバー部材は、
    前記第1カバー部材の一端と前記第2カバー部材の一端とを回転可能に接続するヒンジ部(33)と、
    前記第1カバー部材の他端と前記第2カバー部材の他端とを係止する係止部(34)と、を有している、請求項8に記載の管継手。
  10. 前記カバー部材は、
    前記第1カバー部材の一端と前記第2カバー部材の一端とを係止する第1係止部(341)と、
    前記第1カバー部材の他端と前記第2カバー部材の他端とを係止する第2係止部(342)と、を有している、請求項8に記載の管継手。
  11. 前記カバー部材は、
    前記第1カバー部材の一端と前記第2カバー部材の一端とを結合する第1ねじ部材(S1)と、
    前記第1カバー部材の他端と前記第2カバー部材の他端とを結合する第2ねじ部材(S2)と、を有している、請求項8に記載の管継手。
  12. 前記ブロックジョイントまたは前記カバー部材の一方に設けられ、前記ブロックジョイントの前記差込孔に前記配管の端部が差し込まれる方向に対し交差する方向に突出する突起部(23)と、
    前記ブロックジョイントまたは前記カバー部材の他方に設けられ、前記突起部が嵌合する嵌合溝(37)と、をさらに備え、
    前記突起部と前記嵌合溝は、前記ブロックジョイントの前記差込孔から前記配管の端部が抜け出ようとするときに前記バルジ部から前記カバー部材に作用する力を受け止めるように構成されている、請求項8ないし11のいずれか1つに記載の管継手。
  13. 前記カバー部材の任意の面に設けられ、前記管継手と他の部材とを固定することの可能な取付足(42)をさらに備える、請求項1ないし12のいずれか1つに記載の管継手。
  14. 3本以上の配管(10)を接続するための管継手において、
    複数の前記配管の端部(11)がそれぞれ差し込まれる複数の差込孔(21)を有し、複数の前記差込孔が内部で連通するように構成されているブロックジョイント(20)と、
    複数の前記配管の端部にそれぞれ設けられたバルジ部(12)は挿通せずに、前記配管のうち前記バルジ部に対し前記差込孔とは反対側の部位(15)は挿通する大きさの挿通孔(36)を有し、前記配管の前記バルジ部と前記ブロックジョイントの少なくとも一部を覆うことで、前記ブロックジョイントの前記差込孔から前記配管が抜けることを防ぐカバー部材(30)と、を備え、
    前記配管は、前記バルジ部に対し前記差込孔とは反対側の部位に回転防止部(16)を有しており、
    前記カバー部材の前記挿通孔の内壁は、前記配管の前記回転防止部に対応する形状の回転防止壁(44)を有しており、
    前記配管の前記回転防止部と、前記カバー部材の前記挿通孔の内壁の前記回転防止壁とが接することで、前記配管が軸周りに回転することが防がれる構成となっている、管継手。
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