JP3572680B2 - 車両用シート - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車等の車両に使用する車両用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の車両用シートには、例えば、枠状のスプリングフレームにジグザグ状に折曲した複数のSばねの両端を固定して形成したネットスプリングをコイルスプリングを介してシートフレームの底板上に支持し、このネットスプリング上に設けたクッションパッドを覆う表皮周縁の玉縁を底板の周囲に係止して組み立てたものがある。また、シートフレームの底板上に直接厚いクッションパッドを設け、このクッションパッドを覆う表皮を底板の周囲に係止して組み立てたものもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記第1の従来技術のものは、構造が複雑で重量が大になり、また底突きのないシートを得るためには表皮と底板の距離を長くする必要があるのでシート厚が大となり、シート座面の高さを充分に低くすることができない。また、着座者の左右の太腿部の動きや重心の移動に対して座面全体で撓むため、着座者の太腿部の動きになじみにくいという問題がある。第2の従来技術のものは、構造は簡単になるが底突きのないシートを得るためにはシート厚を相当大にする必要があり、またクッションパッドだけで好ましいクッション特性を得ることは困難であるという問題がある。
本発明はこのような各問題を解決することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明による車両用シートは、互いに一体的に連結された左右1対の側梁を有するシートフレームに、スプリングヒンジを介してシートメインを支持したものであり、シートメインは互いに接近して対向する内側部を有する左右1対の底板と、この各底板上に設けられるクッションパッドと、このクッションパッドを覆うと共に各底板の外周部に外周縁が係止される表皮により構成されている。スプリングヒンジは各側梁に固定された第1取付部と、弾性曲げ変形部を介して第1取付部に連結されて各側梁より内方に延びる第2取付部よりなり、この第2取付部に各底板の外側部を固定することにより各底板は前記弾性曲げ変形部付近を中心として弾性的に揺動可能に片持ち支持される。各底板の内側部は長手方向に弾性を有したジョイントベルトにより無負荷状態では各底板の内側部を多少のたるみをおいて連結され、シートメインに加わる荷重が所定の荷重を超えてたるみがなくなれば各底板を互いに拘束し互いに関連しながら撓ませてたるみがある場合よりは高いばね定数でクッション作用を行わせるよう連結される。
【0005】
クッションパッドは左右別体としてそれぞれ各底板上に設けると共に、表皮は左右別体とし各クッションパッドをそれぞれ覆って各底板に係止するようにしてもよい。
【0006】
また、クッションパッド12は連続した一体として両底板上に設けると共に、表皮は左右一体とし一体のクッションパッドを覆って両底板に係止するようにしてもよい。
【0007】
【作用】
左右の各側梁に固定された各スプリングヒンジの第2取付部に取り付けられて内方に延びるシートメインの底板は、無荷重状態では水平な一平面上にある。着座者の体重による荷重がシートメインに加われば、表皮及びクッションパッドを介して加わる荷重により、各底板はそれぞれを支持するスプリングヒンジの弾性曲げ変形部付近を中心とする揺動方向に撓んで、クッション作用を行う。
【0008】
左右の各底板の内側部は弾性を有するジョイントベルトにより多少のたるみをおいて連結されているので、各底板は所定の荷重まではスプリングヒンジの作用のみで互いに独立してクッション作用を行い、その荷重を越えてジョイントベルトのたるみがなくなれば、左右の底板は弾性を有するジョイントベルトにより相互に拘束され、互いに関連しながら撓んでクッション作用を行う。
【0009】
クッションパッド及び表皮を連続させたものは、別個にしたものに比して外観が向上し、また左右の底板が互いに拘束される傾向が多少強くなるが、本質的に上記各作用は同じである。
【0010】
【実施例】
先ず、図1〜図3に示す第1実施例の説明をする。
図1及び図2に示すように、シートフレーム20は左右1対の側梁20aを前後の連結部材20bにより一体的に連結してなるもので、各側梁20aはスプリングヒンジ21を介して左右のシートメイン10を弾性的に支持し、後側には左右のブラケット25を介してシートバック26が取り付けられている。
【0011】
左右の各シートメイン10は、板金製の底板11上に柔軟なウレタンフォームなどよりなるクッションパッド12を載せ、織物またはレザーなどよりなる表皮13によりクッションパッド12を覆い、周縁に形成した玉縁13aを底板11外周のフランジ状の引っ掛部11bに係止して、表皮13を貼り込んでいる。各底板11のクッションパッド12側となる上面には4個のウエルドナット11aが溶着されている。
【0012】
図3は本実施例のスプリングヒンジ21の展開図を示す。スプリングヒンジ21は、四角い開口部21dを設けた幅広部と幅狭部よりなるばね鋼板の素材の長手方向中央部を、図2に示すように幅狭部を開口部21d内に通すように丸めて弾性曲げ変形部21cを形成したものである。スプリングヒンジ21の幅広部の一端側となる第1取付部21aと、幅狭部の先端側となる第2取付部21bにはそれぞれ取付穴21e,21fが設けられている。幅広部には二点鎖線21gに示すように、幅狭部を通す切欠きを設けてもよい。
【0013】
主として図2に示すように、1対の側梁20aの互いに対向する内側面には、それぞれ2個のスプリングヒンジ21の第1取付部21aが取付穴21e及びリベット22により固定され、各スプリングヒンジ21の第2取付部21bは側梁20aより内方に延びている。各第2取付部21bには、取付穴21fに挿通した取付ねじ23をウエルドナット11aにねじ込むことにより、各底板11の外側部が固定される。これにより各底板11は側梁20aにより片持ち支持されて内方に延び、スプリングヒンジ21の弾性曲げ変形部21c付近を中心として揺動可能である。各底板11は無負荷状態では水平な一平面上にあり、その各内側部はシートフレーム20の中央付近で互いに接近して対向されている。
【0014】
主として図2に示すように、各底板11の内側部のウエルドナット11aには、ジョイントベルト14の両端部が取付ねじ15及び当て板15aを介して締め付け固定され、これにより各底板11の両内側部は互いに連結される。ジョイントベルト14は弾性繊維を素材とする弾性的に伸縮する帯であり、無負荷状態では、図2に示すように、多少のたるみが与えられている。
【0015】
図2に示す無負荷状態では、左右1対のシートメイン10の底板11は水平な一平面上にある。着座者の体重による負荷が各シートメイン10に加われば、各底板11はそれぞれを支持するスプリングヒンジ21の弾性曲げ変形部21c付近を中心とする揺動方向に撓んでクッション作用を行う。左右の各底板11の内側部を連結するジョイントベルト14は多少のたるみが与えられているので、各底板11は所定の荷重まではスプリングヒンジ21の作用のみにより互いに独立してクッション作用を行う。所定の荷重を越えてジョイントベルト14のたるみがなくなれば、左右の底板11は相互に拘束されるようになる。しかしながらジョイントベルト14は長手方向に弾性を有しているので、この場合も、左右の底板11の撓みが完全に拘束されるわけではなく、互いに関連しながら撓んで、ジョイントベルト14にたるみがある場合よりは高いばね定数でクッション作用を行う。
【0016】
上記第1実施例によれば、底板11上にクッションパッド12を設け、クッションパッド12を覆う表皮13の外周縁を底板11の外周部に係止することにより左右1対のシートメイン10を構成し、底板11を支持するスプリングヒンジ21の撓みによりクッション作用を行うので、車両用シートの構造が簡単になるだけでなく、シートメイン10の厚さを薄くすることができる。これにより底板11が車体の床板に当たるまでの移動距離が大きくなるので、車両用シートの底突きはなくなる。また、各シートメイン10は所定の荷重までは互いに独立してクッション作用を行うので、着座者の姿勢や重心の移動に応じて各底板11上のクッションパッド12及び表皮13は着座者の太腿部によくフィットして座り心地のよいシートが得られる。所定の荷重を越えれば、左右のシートメイン10は互いに関連しながら撓むので、着座者の姿勢が不安定になることはない。
【0017】
次に図4に示す第2実施例の説明をする。この第2実施例では、左右の底板11の互いに対向する内側部には引っ掛部11bが形成されておらず、クッションパッド12は左右一体として両底板11上に載せられ、表皮13も左右一体としてクッションパッド12を覆い、その外周縁の玉縁13aを左右の両底板11の引っ掛部11bに係止している。その他の構成は第1実施例と同一であるので、同一部分に第1実施例と同じ符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
【0018】
この第2実施例は、クッションパッド12及び表皮13が左右一体であるので第1実施例に比して外観が向上し、また左右の底板11が互いに拘束される傾向が多少強くなるが、その他の作用効果は第1実施例と本質的に同じである。
【0019】
【発明の効果】
上述のように、本発明によれば、底板11、クッションパッド12及び表皮13よりなるシートメイン10の底板11を支持するスプリングヒンジ21の撓みによりクッション作用を行うので、車両用シートの構造が簡単になるだけでなく、クッションパッド12と表皮13の合計厚さを薄くすることができ、これにより車体の床板に当たるまでの距離を大きくすることができるので、底突きのない車両用シートを得ることができる。また、各底板11は所定の荷重までは互いに独立してクッション作用を行うので、着座者の姿勢や重心の移動に応じて各底板11上のクッションパッド12及び表皮13は着座者の太腿部によくフィットして座り心地のよいシートが得られる。
【0020】
この効果は、クッションパッド12及び表皮13を連続させたものでも、別個にしたものでも、実質的に同様に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車両用シートの第1実施例の全体斜視図である。
【図2】第1実施例の要部を示す縦断面図である。
【図3】スプリングヒンジの展開図である。
【図4】第2実施例の要部を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10…シートメイン、11…底板、12…クッションパッド、13…表皮、14…ジョイントベルト、20…シートフレーム、20a…側梁、21…スプリングヒンジ、21a…第1取付部、21b…第2取付部、21c…弾性曲げ変形部。
Claims (3)
- 互いに一体的に連結された左右1対の側梁を有するシートフレームと、
互いに接近して対向する内側部を有する左右1対の底板と、この各底板上に設けられるクッションパッドと、このクッションパッドを覆うと共に前記各底板の外周部に外周縁が係止される表皮よりなるシートメインと、
前記各側梁に固定された第1取付部と、弾性曲げ変形部を介して前記第1取付部に連結されて前記各側梁より内方に延びる第2取付部よりなり、この第2取付部に前記各底板の外側部を固定することにより前記各底板を前記弾性曲げ変形部付近を中心として弾性的に揺動可能に片持ち支持する偶数個のスプリングヒンジと、
長手方向に弾性を有し無負荷状態では前記各底板の内側部を多少のたるみをおいて連結するとともに前記シートメインに加わる荷重が所定の荷重を超えてたるみがなくなれば前記各底板を互いに拘束し互いに関連しながら撓ませて前記たるみがある場合よりは高いばね定数でクッション作用を行わせるジョイントベルト
よりなることを特徴とする車両用シート。 - 前記クッションパッドは左右別体としてそれぞれ前記各底板上に設けると共に、前記表皮は左右別体とし前記各クッションパッドをそれぞれ覆って前記各底板に係止してなる請求項1の車両用シート。
- 前記クッションパッドは連続した一体として前記両底板上に設けると共に、前記表皮は左右一体とし前記一体のクッションパッドを覆って前記両底板に係止してなる請求項1の車両用シート。
Priority Applications (1)
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JP26072494A JP3572680B2 (ja) | 1994-10-25 | 1994-10-25 | 車両用シート |
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JPH08117052A JPH08117052A (ja) | 1996-05-14 |
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Family
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Family Applications (1)
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JP26072494A Expired - Fee Related JP3572680B2 (ja) | 1994-10-25 | 1994-10-25 | 車両用シート |
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JP (1) | JP3572680B2 (ja) |
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1994
- 1994-10-25 JP JP26072494A patent/JP3572680B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH08117052A (ja) | 1996-05-14 |
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