JP6825970B2 - 椅子用荷重支持部材、及び、椅子 - Google Patents

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Description

本発明は、背凭れや座等の椅子用荷重支持部材、及び、椅子に関するものである。
着座者の背部の荷重を支持する背凭れの構造として、メッシュ材等の張材が支持部材に張設され、張材によって着座者の背部の荷重(着座荷重)を支持するものが知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特許文献1,2に記載の背凭れは、張材が張設される支持部材が、前後方向の肉厚の厚い部材によって矩形枠状に形成されている。この背凭れの場合、支持部材自体の剛性が高いため、張材に入力された着座者の荷重を安定的に受け止めることができる。
特許文献3に記載の背凭れは、前面に張材が張設される支持部材が肉厚の薄い帯状片によって構成されるとともに、その支持部材の後部が同様の帯状片によって構成された中間連結部を介して背凭れの支持体に支持されている。この背凭れの場合、支持部材の前後方向の剛性が比較的低いうえ、中間連結部が捩れを柔軟に許容する構造とされているため、着座者の背部から張材に荷重が入力されたときに、入力荷重に応じて支持部材や中間連結部が前後方向と捩れ方向とに柔軟に変形する。
特許第5005167号公報 特許第5849852号公報 特開2014−079510号公報
しかし、特許文献1,2に記載の背凭れの場合、張材が張設される支持部材が変形の生じにくい矩形枠状の構造であるため、張材に凭れる着座者に柔軟な着座感を与えるのに限界があり、さらなる改善が望まれている。
また、特許文献1,2に記載の背凭れは、張材が剛性の高い支持部材によって支持されているため、着座者から張材に大きな荷重が入力されたときに、張材の取付部等に大きな荷重が集中し、張材の耐久面において好ましくない。
また、特許文献3に記載の背凭れは、着座者から張材に大きな荷重が入力されたときに、支持部材と中間連結部が前後方向と捩れ方向に複雑に変形するため、支持部材から張材に様々な方向から荷重が作用し、やはり張材の耐久面において好ましくない。
そこで本発明は、張材に作用する負荷を抑制しつつ、着座者に柔軟な着座感を与えることができる椅子用荷重支持部材、及び、椅子を提供しようとするものである。
本発明に係る椅子用荷重支持部材は、上記課題を解決するために、以下の構成を採用した。
即ち、本発明に係る椅子用荷重支持部材は、支持部材と、前記支持部材に張設されて着座荷重の支持面を構成する張材と、前記支持部材を、着座荷重の入力される側と逆側から支持するベース部材と、を備え、前記支持部材は、着座荷重の入力される側と対向する向きに突出するとともに、相互に略平行に離間して配置され、突出方向の先端面間に前記張材が張設される一対の支持壁と、一対の前記支持壁の前記先端面から着座荷重の入力される側と逆側に離間した部位同士を相互に連結し、かつ、前記ベース部材と対向して当該ベース部材に支持される連結壁と、を備えていることを特徴とする。
上記の構成により、着座者から張材に荷重が入力されると、張材の張力が一対の支持壁の先端面に作用する。これにより、一対の支持壁の先端部側が連結壁を挟んで相互に近接する方向に撓み変形し、張材と支持壁の撓み変形によって入力荷重が柔軟に受け止められる。上記の構成の場合、支持壁同士を連結している連結壁がベース部材と対向することによって連結壁の背面側への変位をベース部材で規制されているので、着座者から張材に荷重が入力されると、各支持壁がほぼ一方向にのみ撓み変形する。これにより、張材に作用する負荷を抑制しつつ、着座者に柔軟な着座感を与えることができる。
前記連結壁は、前記支持壁の突出方向と交差する延在方向の略全域に跨る長さに形成されるようにしても良い。
この場合、張材を通して支持壁の延在方向のいずれの領域に着座者の荷重が入力されても、一対の支持壁が同様に連結壁を挟んで相互に近接する方向に撓み変形することになる。このため、支持壁に対する荷重の入力位置に拘わらず、入力荷重を安定して柔軟に受け止めることができる。
前記連結壁は、いずれかの方向に遊びを有する状態で、前記ベース部材に支持されるようにしても良い。
この場合、ベース部材に対する連結壁の脱着を容易に行うことが可能になる。また、この場合、連結壁がいずれかの方向の遊びを有する状態でベース部材に支持されているため、ベース部材による連結壁の拘束力が小さくなる。この結果、荷重入力時に連結壁自体もある程度撓み変形できるようになり、支持壁と連結壁との連結点に過剰なモーメントが集中するのを防止することが可能になる。
椅子の背凭れに用いられ、前記ベース部材が、着座者の背面側の着座荷重を支持するとともに、前記支持部材の背面側を覆う背面板によって構成されるようにしても良い。
この場合、支持部材の背面側がベース部材である背面板によって覆われるため、劇場等のように後席の椅子に別の着座者が着座する状況において、後席の着座者の足が背凭れに当たることがあっても、その衝撃が前席の着座者に伝わるのを背面板によって遮断、若しくは、抑制することができる。また、この場合、連結壁の背面側が広い面積で遮蔽されるので、支持壁の背面側への変形をより確実に規制することができる。
一対の前記支持壁は、椅子幅方向の左右に離間して配置されるとともに、着座者の腰部高さの近傍で前方に最も突出する膨出部を有し、前記連結壁は、前記膨出部よりも上方側の椅子幅方向の略中央位置を挟む複数箇所で前記ベース部材に支持される上部側の被支持部と、前記膨出部よりも下方側の椅子幅方向の略中央位置で前記ベース部材に支持される下部側の被支持部と、を有する構成としても良い。
この場合、連結壁の下部側の被支持部が椅子幅方向の略中央位置に設けられているため、支持壁の膨出部に着座者の腰部から大きな荷重が入力されたときに、連結壁を下部側の被支持部を中心として比較的大きく撓ませることができる。したがって、このとき入力荷重を張材と支持壁と連結壁の撓み変形によって柔軟に受け止めることができる。
また、本発明に係る椅子は、上記いずれかの椅子用荷重支持部材を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、着座者から張材に荷重が入力されたときに、一対の支持壁の先端部側が連結壁を挟んで相互に近接する方向に撓み変形し、張材と支持壁の撓み変形によって入力荷重を柔軟に受け止める構造とされているため、張材に作用する負荷を抑制しつつ、着座者に柔軟な着座感を与えることができる。
本発明の第1の実施形態の連結椅子の斜視図である。 本発明の第1の実施形態の連結椅子の正面図である。 本発明の第1の実施形態の連結椅子の平面図である。 本発明の第1の実施形態の連結椅子が前後二列に並んだ状態を示す部分断面側面図である。 本発明の第1の実施形態の連結椅子の中央側の脚柱に側部化粧板が取り付けられた状態を示す側面図である。 本発明の第1の実施形態の連結椅子の背凭れ本体の背面図である。 本発明の第1の実施形態の連結椅子の背凭れ本体の一部を破断した斜視図である。 本発明の第1の実施形態の背凭れ本体の骨格部の斜視図である。 本発明の第1の実施形態の背凭れ本体の図6のIX−IX線に沿う断面図である。 本発明の第1の実施形態の背凭れ本体の図6のX−X線に沿う断面図である。 本発明の第1の実施形態の背凭れ本体の図6のXI−XI線に沿う断面図である。 本発明の第1の実施形態の背凭れ本体の図6のXII−XII線に沿う断面図である。 本発明の第2の実施形態の背凭れの図10と同様の断面図である。 本発明の第2の実施形態の変形例の図13と同様の断面図である。 本発明の第3の実施形態の座の断面図である。 本発明の実施形態の一変形例の支持部材の模式的な断面図である。 本発明の実施形態の他の変形例の支持部材の模式的な断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
最初に、図1〜図12に示す第1の実施形態について説明する。
本実施形態に係る椅子は、劇場や講堂等に設置される連結椅子1である。なお、以下の説明において、前後、左右、上下等の各呼称は、特別に断らない限り、着座者が正規姿勢で着座したときにおける着座者を中心とした向きと合致する向きを意味するものとする。図中の適所には、前方を指す矢印FRと、上方を指す矢印UPと、左側方を指す矢印LHが記されている。
図1は、本実施形態に係る連結椅子1を前側右斜め上方から見た図であり、図2は、連結椅子1を前方から見た図、図3は、連結椅子1を上方から見た図である。また、図4は、前後の連結椅子1を一部縦断面にして左側方から見た図である。
本実施形態に係る連結椅子1は、3つの単体椅子1A,1B,1Cが横並びに一体に連結されている。連結椅子1は、劇場等の施設の床面F(設置面)上に横一列に所定数が並べて設置される。連結椅子1の横並びの列は、前後に所定距離離間して床面F上に複数設置されている。前後の連結椅子1の間と、横並びの列の端部には、歩行者の通り抜けが可能なスペースが確保されている。
連結椅子1は、左右方向に所定の間隔をおいて床面F(設置面)上に固定設置された複数(4つ)の脚柱11と、隣接する脚柱11に取り付けられて着座者の臀部や腿部を支持する複数(3つ)の座12と、隣接する脚柱11に取り付けられて着座者の腰部や背部を支持する複数(3つ)の背凭れ13と、を備えている。連結椅子1は、隣接する脚柱11間に、それぞれ座12と背凭れ13を持つ3つの単体椅子1A,1B,1Cが形成されている。本実施形態においては、本発明に係る椅子用荷重支持部材の構成が背凭れ13に採用されている。
なお、本実施形態においては、3つの単体椅子1A,1B,1Cが横並びに一体に連結されて連結椅子1が形成されているが、横並びに一体に連結される単体椅子の数は3つに限らず任意である。
脚柱11は、主要な部分が剛性の高い厚肉の金属プレートによって形成されている。脚柱11は、図示しないアンカーボルトによって床面Fに固定される設置ベース部11Aと、設置ベース部11Aから鉛直方向上方に垂立する本体部11Bと、本体部11Bの上端部に略水平に取り付けられた図示しない上部プレートと、を有している。脚柱11は、本体部11Bの金属プレートの厚み方向が左右方向を向くように、床面F上に固定設置されている。本体部11Bは、金属プレートの厚みに比較して大きな前後方向の幅を持ち、本体部11Bの上部領域の左右の各側面には、木製の側部化粧板14が脱着可能に取り付けられている。また、本体部11Bの上方の上部プレートには、着座者が肘や肘先を載せ置くための木製の肘掛け15が脱着可能に取り付けられている。
脚柱11の本体部11Bに取り付けられる側部化粧板14は、サイズの異なる二種類のものが用意されている。一つは、外形の大きい第1の側部化粧板14Aであり、他の一つは第1の側部化粧板14Aよりも外形の小さい第2の側部化粧板14Bである。第1の側部化粧板14Aは、連結椅子1の横並びの列の左右の最も外側の脚柱11の外側面に取り付けけられ、第2の側部化粧板14Bは、その他の脚柱11の各側面と横並びの列の左右の最も外側の脚柱11の内側面とに取り付けられる。
図5は、連結椅子1の中央側の脚柱11に第2の側部化粧板14Bが取り付けられた状態を示す側面図である。
各脚柱11の上部領域の後縁部には、L字状のブラケット21(図12参照)が取り付けられ、そのブラケット21を介して背凭れ13の背面板16が締結固定されている。背凭れ13は、着座者の腰部や背部からの入力荷重を直接受け止める背凭れ本体17と、背凭れ本体17の背部に配置されて背凭れ本体17を支持する背面板16と、を備えている。背面板16は、背凭れ本体17の後部投影形状よりも大きい略矩形状の木製の板によって構成されている。本実施形態においては、背面板16がベース部材を構成している。背凭れ本体17については、後に詳述する。
また、脚柱11の本体部11Bの下部領域には、図2,図3に示すように、座12を支持するための支持ブロック18が取り付けられている。支持ブロック18は、脚柱11の本体部11Bのうちの隣接する脚柱11に対向する面に設けられている。即ち、横並びの列の最も外側の脚柱11は、左右の一方の面にのみ支持ブロック18が取り付けられており、中間部の脚柱11は、左右の両面に支持ブロック18が取り付けられている。
座12は、図示しない骨格部材の外側がクッション部材と表皮座に覆われて構成されている。また、座12には、骨格部材に結合された左右方向に沿う回動軸(図示せず)と、その回動軸を左右方向の両側で回動自在に支持する一対の保持筒19を備えた回動機構20が内蔵されている。左右の各保持筒19は、各脚柱11に支持された支持ブロック18に回動不能に結合されている。座12は、これにより跳ね上げ回動可能に左右の脚柱11に支持されている。また、座12は、使用時には前方に略水平に倒され、不使用時には図示しないリターンスプリングの力によって後部上方に跳ね上げられる。
図6は、背凭れ13の背凭れ本体17を背面(後面)から見た図であり、図7は、背凭れ本体17の一部を破断して、その背凭れ本体17を前面側の左斜め下方から見た図である。図8は、背凭れ本体17の骨格部を成す支持部材22を、前面側の左斜め上方から見た図である。また、図9は、図6のIX−IX線に沿う断面図であり、図10は、図6のX−X線に沿う断面図、図11は、図6のXI−XI線に沿う断面図、図12は、図6のXII−XII線に沿う断面図である。
背凭れ本体17は、主に木材によって形成された支持部材22と、支持部材22に張設されて着座荷重の支持面を構成するメツシュ材等の張材23と、支持部材22の外側面の一部と張材23の外側を覆う表皮材25と、を備えている。表皮材25は、布材等によって構成されている。
支持部材22は、図8に示すように、左右方向に離間して略平行に配置された一対の支持壁26と、一対の支持壁26を相互に連結する連結壁27と、を備えている。連結壁27は、上下方向に長い略矩形の平板状に形成されている。左右の支持壁26の基端部は、連結壁27の左右の側縁部の前面に結合されている。連結壁27は、支持壁26の突出方向と交差する上下の延在方向の略全域に跨る長さに形成されている。また、連結壁27は、後に詳述するように背面板16の表面(前面)に係止されるようになっている。
支持壁26は、基端部が連結壁27の前面に結合された状態において、その先端部が前方に向かって突出している。支持壁26は、連結壁27の側縁部に沿うように上下方向に長尺に延在している。支持壁26は、厚さ方向を幅方向(左右方向)に向け、なおかつ基端部が連結壁27に結合されている。支持壁26は、これにより、前方側から荷重が入力されたときに、背面側に撓み変形しにくくなっている。
また、支持壁26の先端部の突出高さは一定ではなく、着座者の腰部高さ位置に相当する部分が前方に最も突出する膨出部28とされている。
左右の支持壁26の先端面には、張材23の左右の側縁部が、張材23の中央領域に適度な張りを持たせた状態で係止固定されている。ただし、張材23の左右の側縁部は、左右の支持壁26の外側側面まで回り込ませ、その部位において支持壁26に係止固定されるようにしても良い。
また、張材23の上下の端縁は連結壁27の上端部と下端部とに係止固定されている。こうして左右の支持壁26に張設された張材23の張力は、着座者が背凭れ本体17に凭れたとき、背凭れ本体17から着座者の背中に作用する初期反力となる。この張材23には、連結椅子1の奥行方向に沿う一方向である前方、から着座者の荷重が入力される。各支持壁26は、張材23を通して着座荷重の入力される側と対向する向きに突出している。また、連結壁27は、左右の支持壁26の先端面から着座荷重の入力される側と逆側に離間した部位同士を相互に連結している。また、張材23の外側面と支持部材22の周域には表皮材25とが被着されている。
支持部材22の連結壁27の上縁部寄り部分は、連結壁27の椅子幅方向の中心線C(図6参照)を挟む左右対称位置に略矩形状の一対の係止窓31が形成されている。係止窓31は、連結壁27を前後に貫通するように形成されている。一対の係止窓31は、連結壁27のうちの膨出部28よりも上方側に形成され、上部側の被支持部を構成している。
また、連結壁27の下縁部寄り部分は、連結壁27の椅子幅方向の中心線C(図6参照)を通る位置に略矩形状の一つの係止窓32が形成されている。係止窓32は、連結壁27を前後に貫通するように形成されている。この係止窓32は、連結壁27のうちの膨出部28よりも下方側に形成され、下部側の被支持部を構成している。
背面板16の前面のうちの、連結壁27の上部側の係止窓31に対応する部位には、前方に突出した後に上方に略直角に屈曲する略L字状の係止部33aを有する支持ブラケット33が取り付けられている。同様に、背面板16の前面のうちの、連結壁27の下部側の係止窓32に対応する部位には、前方に突出した後に上方に略直角に屈曲する略L字状の係止部34aを有する支持ブラケット34が取り付けられている。連結壁27の各係止窓31,32の上下幅は、対応する支持ブラケット33,34の係止部33a,34aの上下高さよりも広く設定されている。
上部側の支持ブラケット33の係止部33aは連結壁27の上部側の係止窓31に挿入され、下部側の支持ブラケット34の係止部34aは連結壁27の下部側の係止窓32に挿入される。背凭れ本体17は、こうして各係止窓31,32に対応する係止部33a,34aが挿入された状態で下方に引き下げられると、各係止窓31,32の上縁部が係止部33a,34aに挟持固定される。こうして、背凭れ本体17が背面板16に固定された状態においては、各係止部33a,34aの下面と係止窓31,32の間に、図9,図11に示すような空間S(遊び)が確保される。
また、背凭れ本体17は、上記のようにして支持ブラケット33,34によって背面板16に係止固定されるが、このとき、図12に示すように、背面板16を脚柱11のブラケット21に締結固定するためのボルト35の頭部が連結壁27の背面に対向する。連結壁27の背面には、ボルト35の頭部との干渉を回避するために、図6にも示す逃げ孔36が形成されている。
本実施形態に係る連結椅子1の背凭れ13は、以上のような構成であるため、着座者がいずれかの単体椅子1A,1B,1Cに着座すると、着座者の腰部や背部から背凭れ本体17に荷重が入力される。このとき、背凭れ本体17に入力された荷重は、表皮材25を通して張材23に入力され、さらに張材23から支持部材22の左右の支持壁26の先端面に入力される。また、このとき、連結壁27が背面側を背面板16の前面に対向させた状態で背面板16に取付けられているため、連結壁27の背面側への変位を背面板16によって規制される。このため、左右の支持壁26の先端部側は、入力荷重に応じて連結壁27を挟んで相互に近接する方向にのみ撓み変形する。この結果、着座者から背凭れ本体17に入力された荷重は、張材23と左右の支持壁26の撓み変形によって柔軟に受け止められるようになる。また、張材23に荷重が入力されたときに、張材23を張設する左右の支持壁26も撓み変形するため、張材23の取付部に過大な負荷が作用することもない。
また、上記のように着座者から背凭れ本体17に荷重が入力されると、左右の支持壁26がほぼ相互に近接する方向にのみ撓み変形するため、張材23に多様な方向から荷重が入力されることによって張材23に過大や負荷が作用することもない。
さらに、着座者の腰部から背凭れ本体17に大きな荷重が入力されると、張材23を通して左右の支持壁26の膨出部28付近に荷重が作用し、左右の支持壁26の膨出部28付近が相互に近接する方向に撓み変形するとともに、連結壁27の下縁の左右両側が中央の支持ブラケット34による支持部(係止窓32)を中心として前方側に若干撓み変形する。したがって、このとき着座者の腰部から背凭れ本体17に入力された荷重は、張材23と左右の支持壁26と連結壁27の撓み変形によって受け止められる。
以上のように、本実施形態に係る連結椅子1の背凭れ13は、着座者から背凭れ本体17に荷重が入力されたときに、左右の支持壁26の先端部側が連結壁27を挟んで相互に近接する方向に撓み変形し、張材23と左右の支持壁26の撓み変形によって入力荷重を柔軟に受け止める構造とされているので、張材23に作用する負荷を抑制しつつ、着座者に柔軟な着座感を与えることができる。
また、本実施形態に係る連結椅子1の背凭れ13においては、支持部材22の連結壁27が、左右の支持壁26の延在方向の略全域に跨る長さに形成されているため、着座者から張材23を通して左右の支持壁26の延在方向のいずれの領域に荷重が入力されても、左右の支持壁26が同様に連結壁27を挟んで相互に近接する方向に撓み変形する。したがって、この構成を採用した場合、着座者から張材のいずれの高さ位置に荷重が入力されても、入力荷重を安定して柔軟に受け止めることができる。
また、本実施形態に係る連結椅子1の背凭れ13では、支持部材22の連結壁27が、各係止窓31,32と係止部33a,34aの間に空間S(遊び)が確保される状態で、背面板16に係止固定されている。このため、この構成を採用した場合には、連結椅子1の通常使用時には凭れ本体17のガタツキを招くことなく、メンテナンス時等には、背凭れ本体17を上方に持ち上げることにより、背面板16から背凭れ本体17を容易に取り外すことができる。また、背凭れ本体17を背面板16に容易に取り付けることもできる。
また、本実施形態に係る連結椅子1の背凭れ13は、支持部材22の連結壁27が、各係止窓31,32と係止部33a,34aの間に遊びを持たせた状態で背面板16に支持されているため、背面板16による連結壁27の拘束力が小さくなる。したがって、この構成を採用した場合には、着座者からの荷重の入力時に連結壁27自体もある程度撓み変形できるようになるため、支持壁26と連結壁27との連結点に過剰なモーメントが集中するのを防止することができる。
さらに、本実施形態に係る連結椅子1の背凭れ13は、支持部材22の連結壁27が支持されるベース部材が、支持部材22の背面側を覆う背面板16によって構成されている。このため、後席の着座者の足が背凭れ13に当たることがあっても、その衝撃が前席の着座者に伝わるのを背面板16によって遮断、若しくは、抑制することができる。また、本実施形態の背凭れ13の場合、支持部材22の連結壁27の背面側が広い面積で背面板16によって遮蔽されるため、支持壁26の背面側への変形をより確実に規制することができる。
また、本実施形態に係る連結椅子1の背凭れ13においては、支持部材22の連結壁27が、膨出部28よりも上方側の椅子幅方向の中心線Cを挟む左右対称位置に一対の係止窓31を有するとともに、膨出部28よりも下方側の椅子幅方向の中心線C上に一つの係止窓32を有し、これらが背面板16側の支持ブラケット33,34の係止部33a,34aにそれぞれ係止固定されるようになっている。このため、連結壁27の上部側の二つの被係止部(係止窓31)によって連結壁27を背面板16に安定して係止することができるうえ、連結壁27の下部側の中央の一つの被係止部(係止窓32)によって、着座者の腰部からの荷重入力時の連結壁27の柔軟な撓み変形を許容することができる。したがって、着座者の腰部から張材23に大きな荷重が入力されたときには、張材23と左右の支持壁26と連結壁27の撓み変形によって入力荷重を柔軟に受け止めることができる。
なお、本実施形態においては、連結壁27の下部側の中央に一つの被係止部(係止窓31)が設けられているが、連結壁27の下部側に、二つ、若しくは、それ以上の数の被係止部を設けるようにしても良い。
また、上記の実施形態は劇場や講堂等に設置される連結椅子であるが、本発明に係る椅子は、連結椅子に限るものでなく、複数の単体椅子が連結されていない独立した椅子であっても良い。
図13は、第2の実施形態に係る椅子の背凭れ13Aの略水平断面を示す図である。なお、以下で説明する各実施形態においては、第1の実施形態と共通部分には同一符号を付してある。
第1の実施形態においては、背凭れ本体17の支持部材22が平坦な背面板16に直接支持されているが、第2の実施形態の背凭れ13Aは、図13に示すように、背面板16の前面側に中間部材37が取り付けられ、その中間部材37の前面に支持部材22の連結壁27が支持(係止)されている。中間部材37は、開口側が後方を向く略コ字字状の水平断面形状に形成されており、背面板16の前面と中間部材37の間に矩形状の空間部38が形成されるようになっている。背面板16と中間部材37の間に形成される空間部38は、背凭れ本体17の後方側で上下方向に連通している。本実施形態においては、背面板16と中間部材37がベース部材を構成している。
本実施形態に係る背凭れ13Aは、支持壁26の連結壁27が中間部材37を介して背面板16に支持され、背面板16と中間部材37の間に空間部38が設けられているため、張材23を介して支持部材22に着座荷重が入力されたときに、連結壁27が後方側に(空間部38方向に)撓み変形し易くなる。したがって、本実施形態の構造を採用した場合には、着座荷重をより柔軟に受け止めることができる。また、空間部38は、背凭れ本体17の後部側で上下方向に連通しているため、室内の空調空気を空間部38を通して上方から下方、若しくは、下方から上方に良好に流通させることができる。
なお、図13に示す実施形態においては、断面略コ字状の一つの中間部材37が用いられているが、図14に示すように、断面L字状の一対の中間部材37A,37Bを用意し、これらの中間部材37A,37Bを背面板16の前面に取り付けるようにしても良い。この変形例の場合も同様の効果を得ることができる。
以上説明した各実施形態は、椅子の背凭れに本発明に係る椅子用荷重支持部材を適用したものであるが、本発明に係る椅子用荷重支持部材は椅子の座に適用することも可能である。
図15は、座112に、本発明に係る椅子用荷重支持部材を適用した第3の実施形態の椅子101の断面を示す図である。
本実施形態の椅子101の座112は、使用状態で、前後方向に延出する左右一対のフレーム部材40の上部にベース部材116が架設されている。ベース部材116の上面には、支持部材122が支持されている。支持部材122は、上方側に向かって突出する左右一対の支持壁126と、支持壁126の下端を相互に連結する連結壁127と、を備えている。そして、左右の支持壁126の先端面間に張材23が張設されるとともに、連結壁127がベース部材116に係止固定されている。なお、張材23の外面と支持壁26の外面にはクッション材24と表皮材25が被着されている。
本実施形態の椅子101の座112の場合も、着座者から座112の上面に荷重が入力されたときに、左右の支持壁126の先端部側が連結壁127を挟んで相互に近接する方向に撓み変形し、張材23と支持壁126の撓み変形によって入力荷重を柔軟に受け止める構造とされている。したがって、本実施形態の場合も、張材23に作用する負荷を抑制しつつ、着座者に柔軟な着座感を与えることができる。
上記の各実施形態においては、支持部材22,122の左右の支持壁26,126を連結する連結壁27,127が一枚の板部材によって構成されているが、連結壁27,127を複数の板部材によって構成して、各板部材を相互に離間させた状態で左右の支持壁26,126に結合するようにしても良い。この場合、連結壁27,127がより撓み易くなるため、着座者からの荷重の入力時に連結壁27,127を支持壁26,126とともにより柔軟に変形させることが可能になる。
また、支持部材22,122の左右の支持壁26,126に張設される張材23は、左右の支持壁26,126の離間幅に対して左右の幅寸法を小さく設定し、左右の支持壁26,126の先端部側を相互に近接する方向に撓ませ、その状態で左右の支持壁26,126に係止固定するようにしても良い。この場合、張材23と左右の支持壁26,126に比較的大きな初期荷重が付与されることになるため、張材23の初期反力がより大きくなる。したがって、左右の支持壁26,126の剛性のみに頼ることなく着座安定性をより高めることができる。この態様の場合は、支持部材22,122を樹脂等の相対的に軟質な材料によって構成することができる。
さらに、支持部材22,122の左右の支持壁26,126と連結壁27,127は、合板や合成樹脂によって一体に形成するようにしても良い。
この場合、図16(A)に示すように、左右の支持壁26,126の成形時の初期角度を外向きに傾斜させておき、左右の支持壁26,126が連結壁27,127に対して略直角になるように、左右の支持壁26,126に初期荷重を付与し、その状態で、図16(B)に示すように、左右の支持壁26,126に張材23を係止固定するようにしても良い。このような構成とした場合には、着座時に左右の支持壁26,126が連結壁27,127に対して略直角になるため、着座荷重を安定して支持することが可能になる。
また、左右の支持壁26,126と連結壁27,127を一体に形成する場合には、図17に示すように、連結壁27,127の両縁部を荷重入力方向に向くように湾曲させ、その湾曲した部分に左右の支持壁26,126が連設されるようにしても良い。この場合、支持壁26,126は直線状に形成しても良いが、連結壁27,127の両縁部の湾曲形状よりも曲率の小さい湾曲形状に形成しても良い。このような構成を採用した場合には、連結壁27,127も含めた支持部材22,122の全体が、着座荷重の入力時に柔軟に撓み変形し易くなる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
1 連結椅子(椅子)
13 背凭れ(椅子用荷重支持部材)
16 背面板(ベース部材)
22,122 支持部材
23 張材
26,126 支持壁
27,127 連結壁
28 膨出部
31 係止窓(上部側の被支持部)
32 係止窓(下部側の被支持部)
37 中間部材(ベース部材)
101 椅子
112 座(椅子用荷重受け部材)
116 ベース部材
S 空間(遊び)

Claims (6)

  1. 支持部材と、
    前記支持部材に張設されて着座荷重の支持面を構成する張材と、
    前記支持部材を、着座荷重の入力される側と逆側から支持するベース部材と、を備え、
    前記支持部材は、
    着座荷重の入力される側と対向する向きに突出するとともに、相互に略平行に離間して配置され、突出方向の先端面間に前記張材が張設される一対の支持壁と、
    一対の前記支持壁の前記先端面から着座荷重の入力される側と逆側に離間した部位同士を相互に連結し、かつ、前記ベース部材と対向して当該ベース部材に支持される連結壁と、を備えていることを特徴とする椅子用荷重支持部材。
  2. 前記連結壁は、前記支持壁の突出方向と交差する延在方向の略全域に跨る長さに形成されていることを特徴とする請求項1に記載の椅子用荷重支持部材。
  3. 前記連結壁は、いずれかの方向に遊びを有する状態で、前記ベース部材に支持されていることを特徴とする請求項1または2に記載の椅子用荷重支持部材。
  4. 椅子の背凭れに用いられ、前記ベース部材が、着座者の背面側の着座荷重を支持するとともに、前記支持部材の背面側を覆う背面板によって構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の椅子用荷重支持部材。
  5. 一対の前記支持壁は、椅子幅方向の左右に離間して配置されるとともに、着座者の腰部高さの近傍で前方に最も突出する膨出部を有し、
    前記連結壁は、前記膨出部よりも上方側の椅子幅方向の略中央位置を挟む複数箇所で前記ベース部材に支持される上部側の被支持部と、前記膨出部よりも下方側の椅子幅方向の略中央位置で前記ベース部材に支持される下部側の被支持部と、を有していることを特徴とする請求項4に記載の椅子用荷重支持部材。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の椅子用荷重支持部材を備えていることを特徴とする椅子。
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